JP3781215B2 - 画像データの特徴点検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画像データの特徴点検出方法に関する。この方法は、例えば画像の符号化などに適用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
画像処理の分野では、画像各部の色などをもとに画像をいくつかの領域に分割したうえで処理を行うことがある。いったん画像領域が分割されれば、あとは各領域の形状や内容をいかに忠実に、かつ少ないデータ量で記述するかが問題となる。
【0003】
領域の形状を記述する手法として、k曲率とよばれる手法が知られている。この手法の主な工程は以下のとおりである。
【0004】
工程1.注目点の設定
処理の対象となる画像領域の外周、すなわち境界線上にk画素ごとに注目点を設定する。
【0005】
工程2.線分による境界線の近似
注目点どうしを次々に線分で接続し、境界線を多角形で近似する。
【0006】
工程3.曲率の変化の算出
多角形の各辺の角度の変化からもとの境界線の曲率の変化を計算する。
【0007】
図10はk曲率手法によって曲率を導出する様子を示す図である。ここではある注目点Pi とそれに隣接する2つの注目点Pi-k 、Pi+k が描かれている。Pi-k からPi 、Pi からPi+k へ向かうベクトルをそれぞれVi-k 、Vi+k とすると、同図に示すようにPi における曲率Ckiは内積を用いて、
ki=cosθ=Vi-k ・Vi+k /|Vi-k ||Vi+k | (式1)
となる。同様の計算を各注目点において行うことにより、曲率が大きく変わる点を屈曲点として見つけることができる。屈曲点とは長方形の頂点のように微分不可能な尖った点で、角点と呼ばれることもある。また、曲率を微分することにより、理論上は境界線の変曲点(すなわち曲率の符号が変わる点)を把握することもできる。いずれにせよ、屈曲点や変曲点など境界線上で特徴を有する点(以下「特徴点」という)と、k曲率などの手法を用いずに容易に見つけることのできる分岐点、端点などの特徴点によって境界線を分割し、形状を符号化することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
画像処理の沿革から見れば、k曲率は計算量を低減する手法としての位置づけが可能である。すなわち、境界線上には参照可能な多数の点があるにも拘らず、注目点Pi についてはkだけ隔たった注目点Pi-k 、Pi+k のみを考慮して曲率を求めている。したがって、比較的少ない計算量と引き換えに、以下の課題がある。
【0009】
(1)雑音に敏感である。すなわち、注目点の1画素のずれが式1によって計算される曲率に大きく影響しうる。この傾向はkが小さいほど強い。このため、k曲率を求める場合、なんらかの形でぼかし処理を行わざるをえない場合が多い。逆にkが大きい場合、ある注目点付近の曲率を遠くの点を参照して求めることになるため、境界線の細部の形状を記述することができない。
【0010】
(2)(1)のために、kの値を変化させながら複数回にわたって曲率を求める手法も存在するが、k曲率の利点である計算量の少なさが失われる。また、kの値をどのように変化させるかについても試行錯誤を要する。
【0011】
(3)雑音に敏感なため、曲率の変化から屈曲点を見つける際、誤差に対するしきい値の設定が不可欠である。このしきい値の設定にも試行錯誤を要する。しきい値が低すぎれば無用の屈曲点が多数検出され、境界線が過分割される結果、符号化効率が低下する。逆にしきい値が大きすぎると、境界線の分割数が少なすぎて正しい形状の記述ができない。
【0012】
(4)同様に雑音に対する敏感性のため、屈曲点程度の特徴点は見つけることができても、現実には変曲点を正しく見つけることは非常に困難とされる。特に、境界線が小さな区間で複雑な変化をするとき、変曲点の検出はほとんど不可能である。したがって、実用上k曲率で把握できる特徴点は屈曲点だけといってもよく、この手法の活用には限界がある。
【0013】
[本発明の目的]
本発明はこれらの課題に鑑みてなされたもので、その目的は、
1.微妙なしきい値の設定など試行錯誤に依存する処理を不要としつつ、特徴点の検出率を高めること、
2.屈曲点は当然のこと、変曲点や後述の遷移点も正しく検出すること、
3.過分割を避けることで符号化効率を高めつつ、復号時に正しい形状が得られる最適な分割を可能とすること、
4.分割された境界線の各区間をより正確に近似することで正しい形状の記述を可能とすること、
などにある。また、本発明によって得られる特徴点を符号化以外の処理、例えば画像領域の形状の照合によるマッチング処理などに用いることも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の領域に分割された画像データの各領域の境界線を少ないデータ量で特定するための、該境界線の特徴点を検出する方法であって、前記境界線を構成する各注目点データについて、その注目点データの座標データ及びその近傍の複数の参照点データの座標データを用いて前記境界線を近似する近似曲線を処理装置を用いて算出し、その近似曲線データをその注目点データに対応づけてメモリに記憶する工程であって、各近似曲線データとその近似曲線データに対応付けられた注目点データ及び参照点データの誤差を処理装置を用いて算出し、ある注目点データに関する第1誤差を、その注目点データが参照点データとして利用された他の注目点データに関する第2誤差と大小比較し、前記第1誤差が前記第2誤差よりも大きい場合に、前記ある注目点データに対応付けられた近似曲線データを前記他の注目点データに対応付けられた近似曲線データによって置換して記憶する第1の工程と、処理装置を用いて前記注目点データ及び前記近似曲線データから前記特徴点を検出する工程であって、各注目点データに対応づけられた各近似曲線データについて、その近似曲線データに対応づけられた注目点データの法線の角度の変化量及び前記近似曲線データの曲率を算出し、算出された前記法線の角度の変化量と一定の判定値とを大小比較し、前記法線の角度の変化量が前記判定値を超える場合に前記注目点データにラベルを付与することで特徴点データとして検出し、その近似曲線データに対応付けられた注目点データが前記近似曲線データの前記曲率データが正と負の間で変化する変曲点である場合にその注目点にラベルを付与することで特徴点として検出し、かつ、その近似曲線に対応付けられた注目点が前記近似曲線データの前記曲率がしばらくゼロの続く状態からゼロ以外に変化した、あるいはその反対の挙動を示す遷移点である場合にその注目点にラベルを付与して特徴点として検出する第2の工程とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明において、前記第1工程後に、前記第1工程において置換されて記憶された前記近似曲線データの誤差が未だ大きい場合に、前記注目点データに対する前記参照点データの区間距離を縮小して前記第1工程を再度実行する工程をさらに有してもよい。
【0016】
また、前記第2工程において、前記第1工程後にある注目点データの誤差が未だゼロではない場合に該注目点データにも前記ラベルを付与して前記特徴点として検出してもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施形態を適宜図面を参照しながら説明する。
【0044】
図1は実施形態に係る形状記述方法の手順を示すフローチャートである。同図のごとく、処理は近似曲線の算出(S10)、置換処理の実行可否の確認(S12)、置換処理(S14)、参照点の移動可否の確認(S16)、参照点の移動(S18)、特徴点の検出(S20)、形状の記述(S22)である。以下、各処理の内容を詳述する。
【0045】
(S10)近似曲線の算出
形状を記述すべき画像領域の境界線上に注目点をとり、各注目点についてその近傍の参照点を考慮しながら近似曲線を算出する。この近似曲線は、後に注目点の中から特徴点を探すための各注目点における曲率と法線ベクトルを求めるためのみに利用され、最終的に領域の形状を記述するものではない。したがって、各近似曲線は注目点間を実際に接続するのではなく、各注目点に対して一対一に概念的に定まる。以下、簡単のために注目点Pi の参照点はその注目点前後の4点、Pi-2 、Pi-1 、Pi+1 、Pi+2 とし、この参照点の集合をREF(i )と表記する。したがって、ひとつ前の注目点Pi-1 については、
REF(i-1 )={Pi-3 ,Pi-2 ,Pi ,Pi+1
となる。
【0046】
図2は注目点Pi に関する近似曲線の導出方法を示している。同図の曲線Cが実際の境界線、この近似曲線がACi である。近似曲線ACi としてはいろいろな曲線を採用できるが、ここでは円、
i (x2 +y2 )+bi x+ci y+di =0 (式2)
を考える。同図のOi はACi の点Pi における曲率中心で、この場合は式2の円の中心である。APj はOi からPj を結ぶ直線とACi の交点を表す( j=i-2 、i-1 、i 、i+1 、i+2 )。曲率半径ri はAPi とOi 距離であり、注目点Pi の曲率は1/ri で与えられる。また、注目点Pi における法線ベクトルをni と表記する。
【0047】
ここで、近似曲線の誤差を評価するためにPj とAPj の距離をej と表記し、注目点Pi における合計誤差Ei を、
i =Σej (ただしΣは、j=i-2 〜i+2 に関する) (式3)
と定義する。本工程では、このEi を最小にするような式2の各係数を求め、その円をもって注目点Pi における近似曲線とする。
【0048】
つづいて、この処理をすべての注目点に行い、各注目点に関する近似曲線と合計誤差を計算する。得られた計算結果のイメージは図3に示されている。仮に、注目点Pi と参照点Pi-2 、Pi-1 、Pi+1 、Pi+2 が同一の直線上に乗るときは式2のai が0となり、直線によって近似がなされることになる。
【0049】
なお、本工程では合計誤差を考えたが、これは最大誤差E=max(ej )であってもよい。ノイズによる境界線の急激な変化を無視したい場合は合計誤差、逆に、急激な変化に対しても近似を考慮したい場合は最大誤差を採用すればよい。
【0050】
(S12)置換処理の実行可否の決定
つづいて、置換処理を実行すべきかどうかを判定する。置換処理とは、「ある注目点Pi の合計誤差Ei を、その注目点Pi が参照点として利用された他の注目点Px の合計誤差Ex と比較し、Ei >Ex の場合、注目点Pi の近似曲線ACi を注目点Px の近似曲線ACx に変更すること」をいう。「注目点Pi が参照点として利用された他の注目点Px 」は、
i 〓REF(x)
なるxであり、本実施形態では、
x=i-2 ,i-1 ,i+1 ,i+2
である。これらの注目点ではPi も考慮したうえで近似曲線が決められている以上、その近似曲線がPi に対しても有効な可能性があるためである。置換処理の詳細は次の工程で説明する。
【0051】
本工程では、こうした置換処理を行うかどうかを決める。設計によっては必ず行う、または必ず行わない、というような固定的な運用も可能である。また、あるEi について、
i >2Ex
となるようなEx が存在する場合のみ、その注目点Pi について置換を行うなどの決め方をしてもよい。いずれの方法をとるにせよ、置換処理を行う場合はS14、行わない場合はS20へ進む。
【0052】
(S14)置換処理
注目点Pi について置換処理を行う場合、その点の合計誤差Ei とREF(i)に含まれる各点の合計誤差Ei-2 、Ei-1 、Ei+1 、Ei+2 が比較される。いま仮に、
i-1 <Ei
であれば、注目点Pi の近似曲線ACi は注目点Pi-1 のそれであるACi-1 に置き換えられる。Ei よりも小さいものが上記の4つの合計誤差のうち2つ以上存在する場合は、それらのうち最も小さいものに関する近似曲線による置換を行う。
【0053】
この工程の目的は、Pi が屈曲点である場合にも良好かつ合理的な近似曲線を得ることにある。図4は本工程による処理の効果を示す図である。ここでは注目点Pi が屈曲点であり、その前後の注目点がそれぞれ異なる直線L1、L2上に乗っているとする。同図では、注目点Pi について置換を行わない場合の近似曲線ACi が描かれている。
【0054】
この図から明らかなように、注目点Pi についてはREF(i)の4点が考慮され、かつ式2で示す円によって近似曲線が求められるため、Ei ≠0なるEi が生じている。一方、例えば注目点Pi-2 については、
REF(i-2 )={Pi-4 、Pi-3 、Pi-1 、Pi
であり、これらがすべてL1に乗っていため、CAi-2 がL1そのものとなる。したがって、Ei-2 =0である。同様の考察から、注目点Pi-2 よりも前の注目点、および注目点Pi+2 よりも後の注目点については合計誤差がゼロとなり、Ei-1 、Ei 、Ei+1 のみがゼロでない。そこでこの場合、
・注目点Pi-1 の近似曲線CAi-1 :近似曲線CAi-2 で置換
・注目点Pi の近似曲線CAi :近似曲線CAi-2 で置換
・注目点Pi+1 の近似曲線CAi+1 :近似曲線CAi+2 で置換
という置換を行う。このことにより、すべての注目点で合計誤差がゼロとなる。
【0055】
特に、屈曲点である注目点Pi についてEi =0となることは、後の特徴点の検出(S20)の際に有益である。すなわち、Pi における法線ベクトルは図4のni0またはni1と表現されるべきところ、もとの近似曲線CAi では近似の結果、中途半端なni と表現されている。本工程で置換を行えば注目点Pi の前後で法線ベクトルの方向が不連続に変化するため、屈曲点の存在が明確になる。
【0056】
(S16)参照点の移動可否の確認
S14による処理により、大半の注目点について合計誤差が小さくなると考えられる。しかし、それでも大きな合計誤差が残る注目点が存在する場合がある。この場合、参照点に関する条件を変更したうえで再度計算を最初からやり直すかどうかを決める。
【0057】
本工程もS12同様、必ず行う、または必ず行わない、という固定的な運用を採用してもよい。あるEi がS14によってE’i になり、
E’i >Ei /2
というように改善効果がさして大きくない場合、参照点を移動してもよい。いずれの方法にせよ、移動を行う場合はS18、行わない場合はS20へ進む。
【0058】
(S18)参照点の移動
合計誤差の改善効果が大きくないとき、その理由として注目点と参照点の距離(以下「サンプリング距離」という)が広すぎることが考えられる。すなわち、境界線上には微小構造があるにも拘らず、これを比較的大きな区間ごと離散的に近似するため、近似精度の低くなる点が生じるというものである。
【0059】
図5はL3〜5の3つの線分からなる微小構造を示している。ここでは線分L5の区間が最小構造で、同図のように注目点間が広い場合、注目点Pi における合計誤差Ei はS14の置換処理を行ってもゼロにならない。なぜなら、Pi は線分L3上にもL4上にもないため、それらの線分を近似曲線としても誤差が残り、一方、Pi 自身が乗っている線分L5を近似曲線とすれば注目点Pi-1 などについて誤差が生じるためである。
【0060】
図6は図5においてサンプリング距離を縮めた状態を示している。同図の場合、各線分に少なくとも5個の注目点が存在するため、S14の置換処理を用いればすべての注目点における合計誤差をゼロにすることができる。本実施形態では、注目点と参照点の合計個数が5個のためである。逆にこのとき、微小構造についても正しい曲率と法線ベクトルを求めることができる状態になり、好都合である。サンプリング距離は例えば1/2に短縮すればよく、それでも改善効果が芳しくなければ、図1のS10、S12、S14を経て再び本工程に到達するため、ここで再度サンプリング距離が1/2に短縮される。この繰り返しにより、微小構造の表現に必要十分なサンプリング距離が決まる。
【0061】
本工程では、サンプリング距離を短縮するとしたが、別の方法も考えられる。例えば、もともと参照点が多かった場合など、参照点の数を減らしてもよい。参照点の数が減れば結果的にトータルのサンプリング距離が減るためである。図5の場合、線分L3上にもともと注目点が3個存在するため、参照点を「注目点の両側1個ずつ」と変更すればサンプリング距離を変えなくても合計誤差をゼロにすることができる。
【0062】
本発明については以下の付加的な処理を行ってもよい。
【0063】
1.微小構造の識別
S14の置換を経ても合計誤差がゼロにならない注目点は微小構造に含まれていると考えられるため、この注目点のデータに微小構造を示すラベル(識別情報)を付与してもよい。このラベルをつけた後、それ以上の微小構造の追求を中止してもよいし、さらに追求して微小構造に関する詳細な形状情報を得てもよい。前者の場合、後に形状を復号する際に形状に省略があることを知ることができる。後者の場合、ラベルのある箇所の詳細な形状情報を階層構造のような形で記憶しておいてもよい。
【0064】
2.下限値の設定
サンプリング距離の下限値または参照点の個数の下限値を予め設定しておくことが望ましい。これらが小さくなりすぎると、いわゆる過分割状態になるためである。各注目点の合計誤差が許容値以下に収まる前にこれらの下限値に達したら、そこで処理を打ち切るとともに、関連する注目点に上記のラベルを付しておけばよい。
【0065】
(S20)特徴点の検出
各注目点に関する近似曲線が判明したので、この曲線をもとに特徴点を検出する。検出の対象となる特徴点は、屈曲点、変曲点、遷移点である。
【0066】
図7は特徴点を検出するために必要な情報を示す図である。同図のごとく、各注目点の近似曲線、曲率、法線ベクトルの方向(以下単に「法線方向」という)が特徴点検出のための情報である。本実施形態では、境界線上を走査するとき処理の対象なる画像領域を右側に見るように走査方向を決め、各注目点において走査方向の右側に曲率中心がある場合、その注目点の曲率を正、そうでなければ負と決める。また、法線方向は各注目点において走査方向の右側から左側に向かう向きを基準に考える。
【0067】
図7の最後の欄は、特徴点として検出された注目点に対して特徴点ラベルを付与するために設けられている。特徴点ラベルの種類は、上記3つの特徴点の識別ラベルのほかに微小構造の識別ラベルがあるものとする。特徴点の検出は以下の方法による。
【0068】
1.屈曲点
法線方向が不連続に変化する点のうち、その変化量が一定の判定値を超える点を屈曲点とする。判定値を小さくとれば形状をより正確に記述することができるがデータ量は増えるため、用途に応じて判定値を変える。
【0069】
2.変曲点
曲率が「+」と「−」の間で変化する注目点である。図7ではPi+3 がそうした点であるとして変曲点ラベルが与えられている。
【0070】
3.遷移点
しばらくゼロであった曲率がゼロ以外に変化するか、またはその反対の振る舞いがあったとき、その曲率の変化点が遷移点である。実際には、図7の近似曲線において二次の項の係数aがゼロの区間は境界線が直線、ゼロでない区間は曲線である。したがって、処理のうえでは係数aの挙動を監視すればよい。
【0071】
なお、実際には曲率と法線方向に関する情報は近似曲線から得られるため、これらの情報を別途持たないで近似曲線のみを保持しておいてもよい。その場合、必要なときに適宜曲率等を計算して特徴点を検出すればよい。
【0072】
(S22)形状の記述
以上の工程で特徴点が判明する。最後にこの特徴点を用いて形状を記述する。
【0073】
図8はある画像領域の形状を記述した結果を示している。同図のごとく、検出された特徴点の座標が明示されるとともに、それらの特徴点間をそれぞれ接続する曲線が定義されている。この曲線は最終的に形状を近似する曲線(以下「形状記述曲線」という)であり、特徴点の検出に用いた近似曲線ACi とは異なることに注意が必要である。なお、特徴点間の接続は画像領域を一周するように行われるため、同図の最後には最初と同じ特徴点P2 が便宜的に追加されている。
【0074】
本工程については、当然ながら特徴点の特徴たるゆえんを形状記述曲線に反映することが望ましい。すなわち、例えば変曲点についてはその前後で曲率の正負が変わるような形状曲率曲線を付与すべきである。これは一定の拘束条件のもとで曲線を計算することに等しく、既知の計算方法で実現可能である。
【0075】
図8では、形状記述曲線の例として直線Lと円Cが挙げられている。直線Lは、例えば単純に点P2 とP10を結ぶ直線と考えられる。円Cの場合は点P10とP35を通ることを拘束条件としたうえで、図2で計算した合計誤差がこれら2つの点とその間の注目点について最小になるような円を計算する。ただし、点P10が遷移点である場合には、合計誤差の代わりに点P10で直線Lと円Cが滑らかに接続されるよう拘束条件を定めて円Cを計算すればよい。これらの形状記述曲線のほかにも、例えばn個の特徴点についてはn次以上の多項式で近似してもよいし、特徴点をそれぞれ制御点としてスプライン曲線で接続してもよい。
【0076】
以上の結果、任意の画像領域の形状を少ない特徴点と形状記述曲線で表現することができる。本実施形態では、特徴点自体が幾何的な特徴を有するため、これらの特徴点を中心に形状を記述することで、極めて少ないデータで領域の形状を合理的に、かつ直観的に把握可能な方法で記述することができる。本実施形態によれば、注目点における近似曲線をその近傍の参照点を考慮しながら決めるため、従来のk曲率に比べて雑音耐性が大きく改善される。そのため、雑音による影響を排除するために各種しきい値を試行錯誤で決める手続が不要になり、処理の効率化、客観化、再現性の向上が可能になる。
【0077】
なお、本実施形態については、S20で検出した特徴点を画像領域の照合処理に利用することができる。図9は照合すべき画像領域の形状を示している。同図において、点A〜Eはこの順に、屈曲点、遷移点、遷移点、屈曲点、屈曲点、変曲点である。従来のk曲率手法ではこれらの特徴点のうち屈曲点を見い出すことができた程度であり、その意味では図9の形状は四隅に屈曲点がある四角形と選ぶところがない。しかし、本実施形態によれば画像の照合をとるうえで極めて有力な情報になりうる変曲点と遷移点が判明するため、とくに対応領域の探索範囲を絞り込む初期照合処理の手間を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る形状記述方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】 注目点Pi に関する近似曲線の導出方法を示す図である。
【図3】 各注目点に関する近似曲線の式と合計誤差の様子を示す図である。
【図4】 置換処理工程による処理の効果を示す図である。
【図5】 境界線上の微小構造を示す図である。
【図6】 図5においてサンプリング距離を修正した状態を示す図である。
【図7】 特徴点を検出するために必要な情報を示す図である。
【図8】 ある画像領域の形状を記述した結果を示す図である。
【図9】 照合すべき画像領域の形状を示す図である。
【図10】 k曲率手法によって曲率を導出する様子を示す図である。

Claims (3)

  1. 複数の領域に分割された画像データの各領域の境界線を少ないデータ量で特定するための、該境界線の特徴点を検出する方法であって、
    前記境界線を構成する各注目点データについて、その注目点データの座標データ及びその近傍の複数の参照点データの座標データを用いて前記境界線を近似する近似曲線を処理装置を用いて算出し、その近似曲線データをその注目点データに対応づけてメモリに記憶する工程であって、各近似曲線データとその近似曲線データに対応付けられた注目点データ及び参照点データの誤差を処理装置を用いて算出し、ある注目点データに関する第1誤差を、その注目点データが参照点データとして利用された他の注目点データに関する第2誤差と大小比較し、前記第1誤差が前記第2誤差よりも大きい場合に、前記ある注目点データに対応付けられた近似曲線データを前記他の注目点データに対応付けられた近似曲線データによって置換して記憶する第1の工程と、
    処理装置を用いて前記注目点データ及び前記近似曲線データから前記特徴点を検出する工程であって、各注目点データに対応づけられた各近似曲線データについて、その近似曲線データに対応づけられた注目点データの法線の角度の変化量及び前記近似曲線データの曲率を算出し、算出された前記法線の角度の変化量と一定の判定値とを大小比較し、前記法線の角度の変化量が前記判定値を超える場合に前記注目点データにラベルを付与することで特徴点データとして検出し、その近似曲線データに対応付けられた注目点データが前記近似曲線データの前記曲率データが正と負の間で変化する変曲点である場合にその注目点にラベルを付与することで特徴点として検出し、かつ、その近似曲線に対応付けられた注目点が前記近似曲線データの前記曲率がしばらくゼロの続く状態からゼロ以外に変化した、あるいはその反対の挙動を示す遷移点である場合にその注目点にラベルを付与して特徴点として検出する第2の工程と、
    を有することを特徴とする画像データの特徴点検出方法
  2. 請求項1記載の方法において、さらに、
    前記第1工程後に、前記第1工程において置換されて記憶された前記近似曲線データの誤差が未だ大きい場合に、前記注目点データに対する前記参照点データの区間距離を縮小して前記第1工程を再度実行する工程と、
    を有することを特徴とする画像データの特徴点検出方法
  3. 請求項1記載の方法において、さらに、
    前記第2工程において、前記第1工程後にある注目点データの誤差が未だゼロではない場合に該注目点データにも前記ラベルを付与して前記特徴点として検出することを特徴とする画像データの特徴点検出方法。
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