JP3780367B2 - 底充填型繰り出し容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、不使用時における芳香剤等の揮発成分の放散を防止すべくシール機能を設けた、口紅等の棒状化粧料を収納する底充填型繰り出し容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棒状化粧料の底充填型繰り出し容器は、繰り出し容器の構成部分である受皿体と、この受皿体を昇降変位自在に内装組付けする内筒とを、成形型枠の一部として棒状化粧料の冷却固化成形を達成すると共に、この冷却固化成形達成と同時に棒状化粧料の繰り出し容器への組付けをも達成することができるので、傷付き易い棒状化粧料の取扱い上、および成形上、きわめて有利である。
【0003】
しかしながら、この底充填型繰り出し容器にあっては、溶融化粧料を底部から容器内に注入充填する必要があるので、容器本体内で昇降変位する受皿体は、下方が開放した円筒形状でなければならず、また容器本体の底部には溶融化粧料注入用の充填口を形成しなければならないので、不使用時における棒状化粧料の芳香剤等の揮発成分の放散を防止するための高いシール機能を付与するのが難しいと云う不都合があった。
【0004】
容器本体の底部に開設された充填口のシールは、この充填口をシールラベルで塞ぐことにより簡単に密閉シールを達成できるのであるが、特に、容器本体の構成部分で相互に変位する受皿体と内筒と外筒部分との間のシール達成が難しく、この容器本体の構成部分間の高いシール達成が強く望まれていた。
【0005】
この要望を満たすべく、外筒部分を構成する部材の全てと内筒とに密接する弾性材製のシール部材を設けて、受皿体の下端開口部側のシール、すなわち内筒の下側のシールを達成し、内筒の上側のシールをキャップ体により達成することにより、繰り出し容器全体の高いシール性を得るようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術は、確かに底充填型繰り出し容器に高いシール性を付与することができるのであるが、シール部材の寸法設定とか、組付け具合等により内筒との間のシール強度が大きいと、容器本体内の受皿体の下側部分の空気で出入りが無くなり、このため容器本体内の受皿体の下側空間部分に、棒状化粧料の繰り出し時には負圧が、棒状化粧料の繰り入れ時には正圧が発生し、棒状化粧料の出し入れ操作が円滑に達成できなくなる場合があると云う問題があった。
【0007】
特に、棒状化粧料の繰り入れ操作時には、キャップ体装着後、容器本体内の受皿体の下側空間部分に残留した正圧の押し上げ作用により、受皿体が不正に押し上げられ、いわゆる“天突き”を発生させると云う危険がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、容器本体を構成する外筒部分を完全に気密構造とした状態で、外筒部分と内筒との間を通気可能とすると共に、容器本体の密閉シールをキャップ体で達成することを技術的課題とし、もって不使用時に高いシール性を発揮し、使用時に棒状化粧料の円滑で良好な繰り出し入れ操作を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の手段は、
内周面に螺溝を設けた円筒状の螺筒を有すること、
この螺筒を不動に内装し、下端にシールラベルで密閉される溶融化粧料注入口としての充填口を開口した外装筒を有すること、
この外装筒の上端開口部に不動に密嵌入し、密嵌筒部を立設した装着筒を有すること、
この装着筒内に不動に嵌装し、下端の外鍔状の鍔片を外装筒の内周面と装着筒の下端面とに密接させた弾性材製のシール筒を有すること、
中央に突周設した係止突条をシール筒に下方から係止させて、螺筒内に回転自在かつ抜け出し不能に組付いた下半分のガイド筒部に縦長なガイド孔を設けると共に、化粧料の成形型面ともなる上半分の収納筒部を装着筒から上方に突出させた円筒状の内筒を有すること、
外周面下端部に内筒のガイド孔を突き抜けて螺筒の螺溝に螺合する螺合突片を突設し、内筒内に昇降変位自在に嵌装された円筒状の受皿体を有すること、
下端開口部を装着筒の密嵌筒部に着脱自在に密外嵌させる、有頂筒状のキャップ体を有すること、
シール筒の内筒に対する接触部分に、空気の通過を自在とするリーク通路を形成すること、
にある。
【0010】
【作用】
螺筒と外装筒と装着筒との組合せ物である外筒部分は、外装筒の充填口がシールラベルで密閉されていることと、シール筒の鍔片が外装筒の内周面と装着筒の下端面とに密接していることとにより、上端部である装着筒の密嵌筒部だけで開放し、他に空気のリークする箇所は存在しない。
【0011】
それゆえ、キャップ体を装着した不使用状態では、キャップ体が、受皿体に保持さた化粧料を収納した内筒の収納筒部を内部に位置させた状態で装着筒の密嵌筒部を密閉するので、化粧料は完全な密封収納状態となり、化粧料の芳香剤等の揮発成分の繰り出し容器外への放散が防止される。
【0012】
また、キャップ体を取り外した使用状態では、キャップ体を除いた容器本体部分内の化粧料の下方に位置する空間は、内筒と螺筒および装着筒との間の間隙とシール筒のリーク通路とを通して装着筒の密嵌筒部の開口部に開放されているので、受皿体と一体となった化粧料の昇降変位である化粧料の出入れ操作時には、この化粧料の昇降変位に従って、容器本体部分内の化粧料の下方に位置する空間内の空気が自在に出入りするため、この空間内は圧力変化を生じることがなく、常に一定した大気圧を維持する。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1は、右半分に受皿体18を下降限に位置させ、左半分に受皿体18を上昇限に位置させた状態の、キャップ体21を装着した全体縦断面を示すもので、螺筒1は、その内周面に二条の螺溝2をその全高さ範囲にわたって刻設している。
【0014】
この螺筒1を不動に嵌入固定する外装筒3は、螺筒1よりも大きい高さを有しており、その下端縁に内鍔状の底板部分を周設して充填口4を形成し、この底板部分の上面に突周設された突条を螺筒1の下端面に超音波溶着することにより、螺筒1の不動な組付けを達成している。
【0015】
装着筒6は、外装筒3の上端開口部に嵌入固定する取付き筒部9の外周面上端部から外鍔状のフランジ8を周設し、取付き筒部9を上方に延長した形態で密嵌筒部7を立設して構成され、外装筒3の上端面に当接するフランジ8の下面部分に突周設された突条を外装筒3の上端面に超音波溶着することにより、外装筒3に不動に組付き、取付き筒部9の下端面と螺筒1の上端面との間には間隙を形成している。
【0016】
弾性材料製のシール筒10は、装着筒6の取付き筒部9内に嵌装組付けされた状態で、その下端部に外鍔状に周設した鍔片11を、取付き筒部9の下端面と螺筒1の上端面との間の間隙に位置させて、取付き筒部9と螺筒1との間で強力に挟み付けることにより、この鍔片11の装着筒6への密接を達成維持し、またシール筒10の内周面下端を内筒13の外周面に突き当てることにより、鍔片11外周面の外装筒3内周面への密接を達成維持しており、シール筒10の内筒13外周面への突き当たり部分である内周面上端部と下端部との両方には、縦溝状の複数のリーク通路12が形成されている。
【0017】
内筒13は、螺筒1と略等しい高さを有すると共に、その全高さ範囲にわたって一対の縦長なガイド孔16を設けた下半分であるガイド筒部15を、螺筒1内に回転自在に嵌装し、斜めに切り取った上端開口部を有する上半分である収納筒部14との境界部、すなわち中央部に、シール筒10の下端縁に下方から係止することにより、螺筒1と外装筒3と装着筒6との組合せ物である外筒部分に対して抜け出し不能な組付きを達成する係止突条17を突周設した構成となっているが、この内筒13は金属製であるので、係止突条17は加圧ローラによる曲げ成形で成形されている。
【0018】
単純な円筒形状に成形された受皿体18は、その外周面下端部に、両ガイド孔16および両螺溝2に対向する一体の螺合突片19を突設すると共に、内周面上部に、冷却固化成形された化粧料Aの受皿体18に対する組付きを強固にかつ安定的に達成維持するための複数の保持突片20を突設している。
【0019】
装着筒6の密嵌筒部7に下端開口部を密に外嵌させる有頂円筒形状をしたキャップ体21は、その内部上端に、内筒13の収納筒部14の上端開口部に密に外嵌する有頂円筒形状をした軟質材料製のシールキャップ片22を不動に内装固定することにより、繰り出し容器本体の密閉シールをより強力に達成すると共に、装着時における組付き姿勢を安定したものとするようにしている。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
底充填型繰り出し容器の容器本体部分の外筒部分を構成する螺筒と外装筒と装着筒との組合せ物の各部間のシールを達成維持するシール筒と、この外筒部分に回転自在かつ抜け出し不能に組付く内筒との間にリーク通路を設けたので、化粧料の出し入れ操作時に、容器本体部分内の化粧料の下方空間に圧力変化が発生することがなく、これにより化粧料の出し入れ操作を円滑にかつ好適に達成することができる。
【0021】
化粧料の繰り入れ操作時に、容器本体部分の化粧料の下方空間に正圧が発生することがないので、化粧料の繰り入れ操作後、キャップ体を装着した状態で、受皿体が不正に上昇して化粧料の“天突き”を発生すると云う危険がなく、もって安全な使用状況を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、左右に繰り入れ時と繰り出し時とに分けて示した不使用状態の全体縦断面図。
【図2】図1に示した実施例の、要部拡大半縦断面図。
【符号の説明】
1 ; 螺筒
2 ; 螺溝
3 ; 外装筒
4 ; 充填口
5 ; シールラベル
6 ; 装着筒
7 ; 密嵌筒部
8 ; フランジ
9 ; 取付き筒部
10; シール筒
11; 鍔片
12; リーク通路
13; 内筒
14; 収納筒部
15; ガイド筒部
16; ガイド孔
17; 係止突条
18; 受皿体
19; 螺合突片
20; 保持突片
21; キャップ体
22; シールキャップ片
A ; 化粧料
Claims (1)
- 内周面に螺溝(2)を設けた円筒状の螺筒(1)と、該螺筒(1)を不動に内装し、下端にシールラベル(5)で密閉される溶融化粧料(A)注入口としての充填口(4)を開口した外装筒(3)と、該外装筒(3)の上端開口部に不動に密嵌入し、密嵌筒部(7)を立設した装着筒(6)と、該装着筒(6)内に不動に嵌装し、下端の外鍔状の鍔片(11)を前記外装筒(3)の内周面と装着筒(6)の下端面とに密接させた弾性材製のシール筒(10)と、中央に突周設した係止突条(17)を前記シール筒(10)に下方から係止させて、前記螺筒(1)内に回転自在かつ抜け出し不能に組付いた下半分のガイド筒部(15)に縦長なガイド孔(16)を設けると共に、化粧料(A)の成形型面ともなる上半分の収納筒部(14)を前記装着筒(6)から上方に突出させた円筒状の内筒(13)と、外周面下端部に前記ガイド孔(16)を突き抜けて前記螺溝(2)に螺合する螺合突片(19)を突設し、前記内筒(13)内に昇降変位自在に嵌装された円筒状の受皿体(18)と、下端開口部を前記密嵌筒部(7)に着脱自在に密外嵌させる有頂筒状のキャップ体(21)とから成り、前記シール筒(10)の前記内筒(13)に対する接触部分に、空気の通過を自在とするリーク通路(12)を形成した底充填型繰り出し容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21080295A JP3780367B2 (ja) | 1995-08-18 | 1995-08-18 | 底充填型繰り出し容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21080295A JP3780367B2 (ja) | 1995-08-18 | 1995-08-18 | 底充填型繰り出し容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0956464A JPH0956464A (ja) | 1997-03-04 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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---|---|---|---|---|
JP4155358B2 (ja) | 2004-02-27 | 2008-09-24 | 株式会社吉野工業所 | 棒状化粧料繰り出し容器 |
-
1995
- 1995-08-18 JP JP21080295A patent/JP3780367B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0956464A (ja) | 1997-03-04 |
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