JP3780044B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡の挿入部は、湾曲操作される湾曲部を有している。この湾曲部を所定の方向に湾曲動作させて挿入部の先端の向きを変化させることで、良好な観察視野を確保し、また、挿入性を高めることができる。
【0003】
従来、前記湾曲部としては、多数の節輪を回動可能に連結して成る本体の外周に弾性部材からなる外皮を被覆した構造のものが知られている。この構造において、前記節輪は、円筒状の本体と、この本体の両端部に設けられた連結部とから成る。節輪同士の連結は、節輪の連結部同士を重ね合わせて各連結部に形成されたピン挿通孔同士を一致させた状態で、これらピン挿通孔にピンを挿入し、ピンの端部をカシメることによってなされている。そして、ピンを中心として各節輪を回動させることで、湾曲部を湾曲動作させている。
【0004】
また、湾曲部を遠隔的に湾曲動作させるために、最先端に位置する節輪には操作ワイヤの一端が固定されている。この操作ワイヤは、各節輪の内面に固定されたガイドパイプ内に挿通された状態で挿入部内を延び、その他端が内視鏡の操作部に設けられた操作機構に接続されている。したがって、操作機構を介して操作ワイヤを牽引操作すると、各節輪がピンを中心として回動して、湾曲部が牽引方向に湾曲されるものである。
【0005】
しかし、ピンによって節輪同士を回動可能に連結する前記方法では、構造上、ピンが多数必要となるため、組み付け作業が非常に面倒となり、生産コストが高くなるという問題がある。
【0006】
そのため、ピンを用いることなく、節輪同士を単に当接させて、この当接部位において節輪の回転をガイドする方法も数多く提案されている。その一例が図5の(a)に示されている(実願昭42−109292号参照)。図示のように、節輪36は、その筒状の本体43の端部に、連結部としての2つの舌部50,51を有している。一方の舌部50は本体43の外側に偏寄され、他方の舌部51は本体43の内側に偏寄されている。節輪36,36同士を組み付ける場合には、互いに相手側の本体43の端部を舌部50と舌部51との間で挟持するように、節輪36,36同士が接続される。そして、このようにして組み付けられた複数の節輪36…の接続状態は、これら節輪36…の外周に被覆される弾性部材からなる外皮と、弛むことなく自然長で張られて節輪36…同士を繋ぐ前記操作ワイヤとによって保持される。これにより、舌部50,51と本体43との接触面をガイドとした節輪36の回動が可能となり、操作ワイヤの牽引操作による湾曲部の円滑な湾曲動作が確保される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、大腸内視鏡検査では、一般に、大腸のひだに挿入部の先端を引掛けて、腸を手繰り寄せながら挿入部の挿入を行なうことがあり、こうした場合には、挿入部に(したがって、湾曲部にも)大きな引張力が生じ易い。また、内視鏡を使用後に洗浄する際にも、湾曲部をスポンジで擦るように洗浄するため、湾曲部に引張力がかかり易い。
【0008】
こうした引張力は、前述した湾曲部構造にあっては、節輪36,36同士の接続状態を解除する方向に作用するが、操作ワイヤがその張り力によって湾曲部に生じた引張力を受けるため、節輪36の接続状態は保持される。
【0009】
しかし、繰り返しの使用によって操作ワイヤが伸びて弛んでしまっていると(当初の自然長よりも長くなってしまっていると)、操作ワイヤによって引張力を十分に受けることができず、引張力によって節輪の接続が外れてしまう虞がある。
【0010】
なお、節輪の外周を覆っている前記外皮にも湾曲部に生じた引張力が作用するが、外皮は一般に自然長の状態でその両端部が湾曲部の先端および後端に固定されているため、軸方向の小さな引張力で容易に変形してしまい、この変形に伴って節輪の接続が外れてしまう。
【0011】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、節輪によって湾曲部を安価に且つ簡単に組立てることができ、湾曲部に作用する引張力によって節輪同士の接続が外れない内視鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、複数の節輪が回動可能に当接されて成る湾曲部を有する挿入部を備えた内視鏡において、前記節輪同士が回動することなく直線状の状態の全長よりも自然長が短い弾性被覆部材を用い、弾性被覆部材によりその自然長よりも伸長した状態で前記湾曲部全体を被覆し、前記節輪同士を前記挿入部の軸方向で圧接させるとともに、挿入部の軸方向の引張力に対抗する抵抗力を生起して節輪同士の当接状態を保持する圧接手段を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示している。図1に示すように、内視鏡1は、操作部2と挿入部3とからその本体が構成されている。操作部2にはこれを手で保持するためのグリップ部2aが設けられている。また、操作部2にはユニバーサルコード4が接続されており、ユニバーサルコード4の端部には照明光を供給する光源装置6に接続されるコネクタ5が設けられている。また、コネクタ5は、送気装置13と送水装置14と吸引装置15とに接続されているとともに、映像信号を処理するビデオプロセッサ16に接続アダプタ16aを介して接続されている。
【0014】
ビデオプロセッサ16には、信号処理された映像信号による被写体像を表示するモニター17と、映像信号を記録再生するVTRデッキ18と、映像信号により被写体を印字するビデオプリンタ19と、映像信号を記録する大容量の記億装置であるビデオディスク20とが接続されている。
【0015】
挿入部3は、可撓部3aと、可撓部3aの先端に接続され且つ操作部2に設けられたアングルノブ7によって湾曲操作される湾曲部3bと、湾曲部3bの先端に接続され且つ光学系要素を組み込んで成る先端構成部3cとからなる。可撓部3aには、挿入部3と操作部2との接続を補強して破損を防止するための折れ止めカバー12が設けられている。
【0016】
先端構成部3cには、挿入部3内に配設された鉗子チャンネル(図示せず)の開口部9dと、観察窓9bと、観察窓9bに向かって送気や送水を行なうノズル9aと、観察対象物を照明するための照明窓9cとが設けられている。
【0017】
なお、操作部2には前記鉗子チャンネルに処理具を導入するための導入口部10が設けられており、この導入口部10には必要に応じて鉗子栓11が取り付けられるようになっている。また、操作部2には、ビデオプロセッサ16を操作するための操作スイッチ21と、先端構成部3cのノズル9aを通じた送気・送水動作を切り換えるための送気送水切換装置22と、前記鉗子チャンネルを通じた吸引動作を行なうための吸引操作装置23とが設けられている。
【0018】
次に、挿入部3の構成について図2を参照しながら詳細に説明する。
図2に示すように、挿入部3の可撓部3aは、可撓性を有する細長の筒状部材として形成され、細い板状の金属部材を螺旋状に巻いて筒状にしたフレックス32を有している。フレックス32の外周には、細い金属素線を編んで筒状に形成した網状管45が被覆されている。網状管45の外周には樹脂33が溶着して被覆されている。
【0019】
可撓部3aの先端からはフレックス32が露出しており、この露出した端部の外周に湾曲部3bの最後部に位置する節輪36(後述する)の基端部が嵌合されて一体的に固定されている。なお、可撓部3aの基端は操作部2に連結されている。
【0020】
湾曲部3bは、複数の節輪36を回動可能に組み合わせることにより形成される湾曲部本体としての関節部35を有している。図3の(a)(b)に示すように、各節輪36は、薄肉円筒状の金属部材からなる筒部43を有している。筒部43の両端部には、外形が円弧状で筒部43の軸方向に突出する舌部37,38が形成されている。すなわち、筒部43の一端部には、筒部43の径方向外側に偏る2つの舌部37が互いに周方向に180度離間して設けられ、筒部43の他端部には、筒部43の径方向内側に偏って凹状の受け部を形成する2つの舌部38が互いに周方向に180度離間して設けられている。
【0021】
なお、後述するが、これらの舌部37,38は、節輪36,36同士を回動可能に連接して湾曲部3bの湾曲方向を規定するものである。したがって、本実施形態のように、筒部43の両端部にそれぞれ2つの舌部を周方向に互いに180度離間して設けた場合には、2方向(左右または上下)の湾曲が可能となる。無論、筒部43の両端部にそれぞれ4つの舌部を周方向に互いに90度離間して設け、4方向(左右上下)の湾曲が行なえるようにしても良い。
【0022】
節輪36,36同士を組み付けて関節部35を形成する場合には、 図3の(b)に示すように、互いに隣接する節輪36,36のうちの一方の舌部38によって他方の舌部37を受けるようにして舌部37,38同士を向かい合わせ、後述する圧接手段によって、舌部37の周側面部37aを、舌部37,38に対して垂直に切り立つ舌部38の当接面38aに圧接させる。
【0023】
なお、舌部38の当接面38aは、舌部37の側面37aの曲率よりやや大きい曲率の円弧を形成しており、これによって、圧接状態における節輪36の良好な回動が確保される。また、舌部37の周側面部37aを舌部38の当接面38aに圧接させて後述するように関節部35の外周に外皮を被覆した状態においては、互いに向かい合う舌部37,38同士の間にクリアランスを設けなくても良いが、節輪36,36間の摩擦抵抗を減らして回動性を向上させるためには、舌部37,38同士の間に所定のクリアランスを設けることが望ましい。
【0024】
図2に示すように、関節部35の最も先端側に位置する節輪36は、先端構成部3cに一体に取り付けられている。また、この最先端の節輪36には、操作ワイヤ34の一端が銀ロ−により固着されている。この操作ワイヤ34は、複数のワイヤ素線をよって構成されたものであり、その長手方向に若干の弾性を有している。
【0025】
また、操作ワイヤ34は、節輪36の内周面に一体的に設けられた薄肉円筒の金属部材であるワイヤガイド39により関節部35内を誘導され、可撓部3a内に設けられた中空状の可撓性部材であるコイルパイプ42内に挿通されて、操作部2内へと案内されている。そして、操作部2内へと延びた操作ワイヤ34の他端は操作部2に設けられたアングルノブ7(図1参照)に接続されている。したがって、アングルノブ7を操作して操作ワイヤ34を進退させれば、後述するように舌部37,38を介して節輪36を回動させることができ、これによって、湾曲部8を湾曲動作させることができる。
【0026】
なお、湾曲部8を湾曲させることなく直線状にした状態で、操作ワイヤ34は、その自然長よりも弾性的に伸張された(引き延ばされた)状態で両端が前述したように節輪36とアングルノブ7とに固定されている。この場合、操作ワイヤ34を伸張させる長さは、操作ワイヤ34の弾性変形領域内に抑えられている。すなわち、操作ワイヤ34は、その伸長による張り力(復元力)によって節輪36の舌部37の周側面部37aを舌部38の当接面38aに圧接させて節輪36,36同士の接続を保持する第1の圧接手段を構成している。
【0027】
また、関節部35の外周には、細い金属素線を編んで筒状に形成した網状管40が被覆されている。この場合、網状管40の両端部は、関節部35の先端と後端とにそれぞれ固定されている。なお、このようにして網状管40を関節部35に被覆固定する場合、網状管40と関節部35との間の摩擦抵抗を小さくするために、網状管40と関節部35との間に若干の隙間が形成される。
【0028】
網状管40の外周には、軟質ゴム部材からなる筒状の弾性管41が被覆されている。弾性管41の自然長は関節部35の全長よりも短く、弾性管41を網状管40の外周に被覆する場合には、まず、図4の(a)に示すように、弾性管41の先端41aを最先端の節輪36の先端に固定糸70によって縛り固定し、この状態で、図4の(b)に示すように、弾性管41の基端41bを基端側に引張って弾性管41を弾性的に引き延ばして、弾性管41の基端面を可撓部3aの外皮である樹脂33の端面に突き当てる。そして、この状態で、図4の(c)に示すように、弾性管41の基端41bを最後端の節輪36の基端に固定糸70によって縛り固定する。なお、固定糸70による固定状態を強固にするために、固定糸70によって縛られた部位には接着剤71が塗布される。
【0029】
このような弾性管41の装着により、弾性管41は、弾性的に引き延ばされたことによって生じるその張り力(復元力)によって、節輪36の舌部37の周側面部37aを舌部38の当接面38aに圧接させて節輪36,36同士の接続を保持する第2の圧接手段として作用する。
【0030】
なお、具体的には、硬度40°〜60°の筒状ゴム部材を弾性管41として用いて、自然長が取り付け状態の長さの70%〜90%の範疇となるように弾性管41を引き延ばすと、湾曲部3bの湾曲動作(形状)が良好となり、また、節輪36,36同士の圧接力のバランスが良好となる。
【0031】
また、図4では、弾性管41の固定手順として、まず、弾性管41の先端を固定して、その後に弾性管41を基端側に引き延ばして、弾性管41の基端を固定しているが、この逆であっても良い。すなわち、弾性管41の基端を先に固定して、その後に、弾性管41を先端側に引き延ばして、最後に、弾性管41の先端を固定するようにしても良い。
【0032】
また、挿入部3には、図2に図示されている部材の他に、ライトガイドやチャンネル等の内蔵物が挿通されているが、簡単のため、これらは図2に示されていない。
【0033】
次に、上記構成の内視鏡1の湾曲部3bの湾曲動作について説明する。まず、操作部2のアングルノブ7を操作して操作ワイヤ34を牽引すると、その方向に湾曲部3bが湾曲する。この場合、節輪36は、舌部37と舌部38との接触面および舌部37の周側面部37aと舌部38の当接面38aとの圧接面をガイドにして、回動する。また、この場合、当接面38aが円弧を描いているため、節輪36,36同士の回動はスムーズに行なわれる。
【0034】
なお、舌部37の周側面部37aと舌部38の当接面38aとの圧接状態は操作ワイヤ34および弾性管41の張り力(復元力)によって保持されているため、節輪36の回動によって節輪36,36同士の接続が外れてしまうことはない。
【0035】
一方、湾曲部3bに節輪36,36同士を引き離そうとする引張力が作用した場合、操作ワイヤ34は、この引張力を受けて、節輪36,36同士の接続状態、すなわち、舌部37の周側面部37aと舌部38の当接面38aとの圧接状態を保持する。仮に、繰り返し使用により操作ワイヤ34に延びが生じた場合でも、操作ワイヤ34は予め自然長よりも引き伸ばされた弾性変形状態でその両端が固定されているため、操作ワイヤ34の延びが初期の取り付け状態の操作ワイヤ34の弾性変形分(伸長分)に収まっている限りは、操作ワイヤ34に弛みが生じない。したがって、操作ワイヤ34は、節輪36,36同士を引き離そうとする引張力を受けて、節輪36,36同士の接続を保持する。
【0036】
また、繰り返し使用による操作ワイヤ34の延びが初期の弾性変形分を越えた場合には、操作ワイヤ34に弛みが生じるため(当初の自然長よりも長くなってしまうため)、操作ワイヤ34によって湾曲部3bに作用する引張力を十分に受けられなくなるが、この場合は、自然長から引き延ばされた状態で取り付けられた弾性管41がその張力によって前記引張力を受けて節輪36,36同士の接続を保持する。
【0037】
また、湾曲部3bに捻り力が加わった場合でも、舌部37の周側面部37aと舌部38の当接面38aとの圧接状態は操作ワイヤ34もしくは弾性管41によって保持されているため、捻り力は周側面部37aと当接面38aとの圧接面を介して各節輪36…に伝達され、節輪36,36同士の接続が外れることはない。
【0038】
また、舌部37,38に過大な捻り力が集中しても、捻り力は、網状管40と、操作ワイヤ34からの抵抗力を受けるワイヤガイド39とによって分散され、舌部37,38の変形・損傷等による外れが防止される。すなわち、前述したように、網状管40は、関節部35の先端および後端に固定されて長手方向の長さが規制され、かつ、弾性管41と節輪36…とにより挟まれて径方向の変形が制限されており、これによって、捻り方向に対して剛性を有する。したがって、舌部37,38に集中する過大な捻り力は網状管40で受けられて分散され、舌部37,38同士の外れが防止される。また、ワイヤガイド39は、各節輪36…に取り付けられて、かつ、張力がかかった操作ワイヤ34を挿通しているため、節輪36に捻り力がかかると操作ワイヤ34から抵抗力を受ける。したがって、舌部37,38に集中する過大な捻り力は個々のワイヤガイド39によって分散され、舌部37,38同士の外れが防止される。
【0039】
なお、互いに向かい合う舌部37,38同士の間にクリアランスを設けない場合は、舌部37,38同士が面全体で圧接している(一方の舌部が他方の舌部全体で受けられている)ため、舌部37,38に捻りが生じて舌部37,38の一部に応力が作用した場合でも、舌部37,38が破壊されにくい。すなわち、舌部37,38の捻り強度が向上される。一方、舌部37,38同士の間に所定のクリアランスを設けた場合は、前述したように、節輪36,36間の摩擦抵抗が減り、回動性が向上される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態の内視鏡1によれば、湾曲部3bの組み立てに際して、節輪36,36同士をピンによって連結するという面倒な作業を行なう必要がないため、湾曲部3bを安価に且つ簡単に組立てることができる。
【0041】
また、本実施形態の内視鏡1では、操作ワイヤ34と弾性管41の張り力(復元力)によって、舌部37の周側面部37aと舌部38の当接面38aとが圧接されて、節輪36,36同士の接続が保持されているため、湾曲部3bに引張力や捻り力が作用しても、節輪36,36同士の接続が外れることはない。
【0042】
なお、前述した第1の実施形態では、節輪36,36同士の接続に、円弧状の舌部37,38の重ね合わせ構造が用いられているが、リベット(ピン)等を用いず節輪36,36同士を簡易に接続する構造であれば、特にこの構造に限定されるものではない。例として、節輪36,36同士の接続構造を図5および図6に示す。
【0043】
図5の(a)に示された接続構造では、各節輪36の筒部43の両端部にそれぞれ、連結部としての2つの舌部 50,51が軸方向に突出して設けられている。一方の舌部50は筒部43の径方向外側に筒部43の厚さ分だけ偏寄され、他方の舌部51は筒部43の径方向内側に筒部43の厚さ分だけ偏寄されている。節輪36,36同士を組み付ける場合には、互いに相手側の筒部43の端部を舌部50と舌部51との間で挟持するように、節輪36,36同士が接続される。
そして、前述したように、操作ワイヤ34と弾性管41とによる張り力が付与されると、筒部43の端部は、舌部50の根元部分50aの内面と舌部51の根元部分51aの外面との間に挟み込まれて、圧接力を受ける。これにより、節輪36,36同士の接続が強固となり、接続の外れが防止される。
【0044】
この構造において、節輪36は、舌部50,51と筒部43との接触面をガイドとして、股部57の近傍を中心とした回転動作をする。また、節輪36に捻り力が加わった場合には、舌部50,51の側面同士が突き当たって捻りによる節輪36の接続のずれが規制されるため、節輪36,36同士の接続が外れることはない。
【0045】
第1の実施形態のように、節輪36の軸方向で面同士(周側面部37aと当接面38a)が接触される構造では、その接触面をある程度大きくとる必要があるが、一般に節輪36は薄肉であるため、接触面積を大きくとることは難かしい。しかし、この図5の(a)の構造によれば、節輪36のサイズの大小にかかわらず、接触面積を大きくとることができるため、節輪36,36同士の接続はより強固となる。
【0046】
図5の(b)に示された接続構造では、節輪36の筒部43の端部に、1つの舌部48が軸方向に突出して設けられている。この舌部48は、筒部43の径方向内側に筒部43の厚さ分だけ偏寄されている。一方、この節輪36と接続される相手側の節輪36´には、舌部48と同様の2つの舌部49が、互いに舌部48の幅よりも少し広い間隔をあけて設けられている。なお、舌部48,49は、筒部43の径方向外側に筒部43の厚さ分だけ偏寄されていても良い。
【0047】
節輪36,36´同士を接続する場合には、互いに相手側の筒部43の内側に舌部48(49)を差し入れる。そして、前述したように、操作ワイヤ34と弾性管41とによる張り力が付与されると、舌部48の根元部分48aと舌部49の根元部分49aとによって、各節輪36,36´の対向する端面が径方向外側に押し上げられると同時に、この押上力によって舌部48,49と筒部43とが強固に接触し(つまり、押上力に対するストッパとなって)、節輪36,36´同士が強い圧接力を受ける。したがって、各節輪36,36´同士が強固に接続され、外れることがない。
【0048】
この構造において、節輪36,36´は、舌部48,49と筒部43との接触面をガイドとして、回転動作をする。また、節輪36,36´に捻り力が加わった場合には、舌部48,49の側面同士が突き当たって捻りによる節輪36,36´の接続のずれが規制されるため、節輪36,36´同士の接続が外れることはない。
【0049】
図5の(a)のように筒部43の両面を舌部50,51によって挟み込む構造であると、節輪同士の接続部の厚さが舌部2つ分の厚さと筒部の厚さとの和になり、接続部の厚さが大きくなる。しかし、図5の(b)の節輪接続構造によれば、接続部の厚さが図5の(a)よりも舌部の厚さ1つ分薄くなるため、湾曲部3bの細径化が図れる。
【0050】
なお、図5の(b)の構成で、2つの舌部49,49同士を接続して一体化しても良い。すなわち、図5の(c)に示すように、舌部49,49の先端部同士を梁59を介して接続する。この構造によれば、図5の(b)の接続構造よりも舌部49,49の強度が増し、強い捻り力等により変形しにくくなる。
【0051】
図6に示された接続構造では、円柱状の軸部54の両端に円盤状のフランジ部53,53を一体に設けたローラ55を節輪36,36間で挟み込むようにして、節輪36,36同士が接続される。この場合、フランジ部53,53は互いに平行になっており、その間隔は節輪36の厚さよりもやや大きく設定されている。また、図6の(b)に示すように、節輪36の端部には半円状の溝部56が形成されている。
【0052】
節輪36,36同士を接続する場合には、節輪36,36の溝部56で軸部54を挟み込むようにする(図6の(a)参照)。そして、前述したように、操作ワイヤ34と弾性管41とによる張り力が付与されると、節輪36は、軸部54を介して溝部56で圧接力を受けるとともに、フランジ部53,53による挟み込みによって径方向への移動が規制される。したがって、節輪36,36同士の接続が外れることはない。
【0053】
この構造において、節輪36,36は、フランジ部53と節輪36との接触面および軸部54と溝部56との接触面をガイドとして、軸部54を中心とした回転動作をする。また、節輪36に捻り力が加わった場合でも、溝部56と軸部54とが圧接された状態にあるため、溝部56が捻り力を受け、これによって節輪36,36同士の接続の外れが防止される。
【0054】
図3および図5の構造では、舌部の形を整えるのにプレス成形等を行なう必要があるため、プレス型が必要となるが、型を製作する費用は一般に高価であり、それがコストダウンの妨げとなる。しかし、舌部を有さない図6の構造では、節輪36の接続部の形成が簡単な切削加工で済み、軸部54がモールド成形等によって簡単に成形できるため、図3および図5の構造よりも安価となる。
【0055】
ところで、前述した第1の実施形態では、自然長から引き延ばされた状態で取り付けられた弾性管41の張力によって、操作ワイヤ34で受けられなくなった引張力を受けるようにしたが、この引張力を網状管40によって受けるようにすることも可能である。すなわち、図7に示すように、網状管40の自然長は関節部35の全長よりも短く、網状管40を関節部35の外周に被覆する場合には、まず、図7の(a)に示すように、網状管40の先端40aを最先端の節輪36の先端に銀ローにより固定し、この状態で、図7の(b)に示すように、網状管40の基端40bを基端側に引張って網状管40を引き延ばす。この時、網状管40の内周面と節輪36の外周面とが密着するまで網状管40を引き延ばす。この場合、網状管40を構成する素線90(図8参照)は僅かにその軸方向へ弾性変形する程度に伸張する。そして、この伸長状態で、網状管40の基端40bを最後端の節輪36の基端に銀ローにより固定する。
【0056】
なお、網状管40の固定手順として、まず、網状管40の先端を固定して、その後に網状管40を基端側に引き延ばして、網状管40の基端を固定しているが、この逆であっても良い。すなわち、網状管40の基端を先に固定して、その後に、網状管40を先端側に引き延ばして、最後に、網状管40の先端を固定するようにしても良い。
【0057】
湾曲部3bに節輪36,36同士を引き離そうとする引張力が作用した場合、操作ワイヤ34は、この引張力を受けて、節輪36,36同士の接続状態を保持する。操作ワイヤ34によって湾曲部3bに作用する引張力を十分に受けられなくなった場合には、引き延ばされて節輪36に密着した網状管40が前記引張力を受けて節輪36,36同士の接続を保持する。
【0058】
網状管40のこのような保持作用は、網状管40の内周面と節輪36の外周面とが密着するまで網状管40を引き延ばしたことに起因している。すなわち、網状管40は、図8に示すように、極細の金属線90を数本並列させたものを複数用意し、これを中心軸に対して一定の角度に螺旋状に編むことで形成されている。よって、網状管40それ単体の両端に引張力を加えた場合には、金属線90の各々が形成する螺旋のピッチPが、図8の(b)の状態から図8の(a)の状態へと大きくなるため、網状管40の全長が伸びることになる。これと同時に、螺旋の径dは縮小する。すなわち、網状管40には外径の縮小が起きる。
【0059】
したがって、網状管40の径内側方向への移動を規制すれば、網状管40の伸長を阻止することができる。すなわち、網状管40の伸びによって節輪36,36同士の接続が外れることを阻止することができる。そこで、本構成では、網状管40と節輪36とを密着させることで、網状管40の径内側方向への移動を規制している。これにより、網状管40は、伸張することなく、湾曲部3bにかかる引張力を受けることができるようになる。
【0060】
第1の実施形態では、弾性管41で節輪36,36同士を押しつけているため、節輪36の接続が外れる程度ではないにしても、ある程度は長手方向の湾曲長が変化してしまう。そのため、内蔵物に不要な引張り力がかかり易い。これに対し、本構成では、湾曲長の変化は起きないので、内蔵物に不要な引張り力がかかることはない。
【0061】
なお、以上説明してきた技術内容によれば、以下に示すような各種の構成が得られる。
1.挿入部先端に湾曲部を有する内視鏡において、前記湾曲部は、長手軸圧縮方向に係止し回転のガイドとなるように当接する複数の節輪と、前記節輪同士を長手軸方向に能動的に圧接する圧接手段とを具備することを特徴とする内視鏡。
(第1項の作用)
前記圧接手段により常時節輪には節輪同士を押し当てる強い圧接力が働く。そのため、節輪同士を引き離す引張り力が生じても、圧接力で相殺されるため、節輪同士の接続が外れない。
(第1項の効果)
節輪同士を各々ピンで連結するという面倒な作業を行う必要がないため、組立が容易で生産コストが低減する。しかも、節輪同士を強い力で押し付けているため、湾曲管に強い引張り力が加わっても、節輪同士の連結が外れることがない。
【0062】
2.前記圧接手段は、湾曲部全体を被覆し自然長よりも伸張した状態で両端が固定されている弾性被覆部材からなることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
3.前記弾性被覆部材が柔軟性ゴムからなる円筒状部材であることを特徴とする第2項に記載の内視鏡。
4.前記柔軟性ゴムからなる円筒状部材は、硬度40°〜60°の範囲にあり、かつ、その自然長が取り付け状態の長さの70%〜90%の範囲にあることを特徴とする第3項に記載の内視鏡。
(第2項〜第4項の作用)
第1項の作用において、圧接力が弾性被覆部材の復元力により生じている。
【0063】
(第2項の効果)
第1項の効果に加えて、構成が簡単であるため、生産コストが安い。
(第3項の効果)
第2項の効果に加えて、強い弾性力を有するため、圧接力が強い。
(第4項の効果)
第3項の効果に加えて、湾曲形状、節輪同士の圧接力のバランスが良い。
【0064】
5.節輪の外周に対してその内周が密着状態になるよう湾曲部全体を被覆し、かつ、その両端部を湾曲部先端および後端に対して固定した網状被覆を有していることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
(第5項の作用)
第1項の作用において、網状被覆が長手方向へ大きく伸張するためには、外径が縮小する必要があるが、この縮小は網状部材と節輪とが密着していることで制限されているため、長手方向への伸張が生じず、圧接力が保持される。
(第5項の効果)
第2項では、弾性被覆で節輪同士を押しつけているため、節輪の接続が外れる程度ではないにしても、ある程度は長手方向の湾曲長が変化してしまう。そのため、内蔵物に不要な引張り力がかかりやすくなるが、本構成では湾曲長の変化は起きないので、そのようなことががない。
【0065】
6.前記圧接手段は、湾曲部の先端に一端を固定し引張り力を加えて他端を湾曲操作機構に固定した複数の操作ワイヤからなることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
(第6項の作用)
第1項の作用において、圧接力が操作ワイヤの復元力により生じている。
(第6項の効果)
第1項の効果に加えて、ワイヤの張りを調整するだけで節輪同士の圧接力が得られるため、第2項の構成よりもさらに生産コストが安い。
【0066】
7.湾曲部を構成する各節輪に前記操作ワイヤを誘導するガイド部材を一体的に設けたこたを特徴とする第6項に記載の内視鏡。
(第7項の作用)
第1項の作用に加えて、湾曲部を長手軸に対して捻る力に対して、各節輪のワイヤガイドには張力がかかった操作ワイヤーが挿通されているため、操作ワイヤからの捻りに対する抵抗力が生じる。
(第7項の効果)
過大な捻り力が節輪の接続部に集中しても、節輪同士が外れない。
【0067】
8.当接する一方の節輪が、端部に平面よりなり先端部が凸の円弧を描く舌部が突設してあり、前記節輪における根元部は凹の円弧を描く形状にて舌部全体が節輪の径内側方向に偏寄されており、当接する他方の節輪にも平面よりなり先端部が凸の円弧を描く舌部が突設してあり、該舌部の節輪における根元部は凹の円弧を描く形状にて舌部全体が節輪の径外側方向に偏寄されており、各々の舌部に形成された凸の円弧は当接する一方の節輪に形成される凹の円弧よりも小さい曲率よりなり、前記径内側方向に偏寄された舌部の外面と、径外側方向に偏寄された舌部の内面とが互いに当接し、更に各節輪の舌部の先端部と、節輪に設けられた凹状偏寄部とが互いに当接することで各節輪が係止されていることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
【0068】
9.内側に偏寄した舌部と外側に偏寄した舌部との間には若干の間隙が設けられていることを特徴とする第8項に記載の内視鏡。
10.内側に偏寄した舌部と外側に偏寄した舌部とは少なくとも一方の舌部の弾性変形によりお互いに圧接していることを特徴とする第8項に記載の内視鏡。
(第8項〜第10項の作用)
第1項の作用に加えて、当接する節輪は舌部の先端側面と基端部側面とが接触する面と、舌部内面と舌部外面とが接触する面とをガイドにして回転動作する。
節輪同士が押しつけられると、凸の円弧部と根元部の凹の円弧状偏寄部が当接し、圧縮力をこれによって受けることができるので、 節輪の接続が外れることはない。
【0069】
節輪の接続部に捻り力が加わった場合には、凸の円弧部と根元部の凹の円弧状偏寄部とが圧接された状態にあるので、これによって捻り力を受けることができるため、節輪の接続は外れない。
(第8項の効果)
第1項の効果に加えて、節輪同士が圧接される面が円弧を描いているため、節輪同士の回転動作がスムーズである。
(第9項の効果)
第8項の効果に加えて、節輪間の摩擦抵抗が減るため、節輪同士の回動性がより良くなる。
(第10項の効果)
第8項の効果に加えて、節輪に対する捻り力に対して強度が強い。
【0070】
11.前記節輪が、節輪の端部に一体に設けられており径方向内側に偏寄する第1の舌部と、第1の舌部が設けられているのと同じ端部に設けられ、径方向外側に偏寄する第2の舌部とを有しており、他の同様の舌部を有する節輪の舌部に対して互いに入り組ませることによって連結することで節輪が係止されていることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
(第11項の作用)
第1項の作用に加えて、当接する節輪は、外側に偏寄した舌部の内面と、内側に偏寄した舌部の外面と節輪との接触面をガイドとして、舌部の股部分近傍を中心とした回転動作をする。節輪同士が押しつけられると、舌部の凸の円弧部と、根元部の凹の円弧状偏寄部が当接し、根元部分の内外面に対向する節輪の端部が挟み込まれる形となり、これにより圧接力を受けるため、接続が外れない。
【0071】
節輪に捻り力が加わった場合には、外側に偏寄した舌部同士の側面、あるいは内側に偏寄した舌部同士の側面同士で突き当たり、捻りによる節輪の接続のずれを規制するため、接続が外れない。
(第11項の効果)
第1項の効果に加えて、第7項のように節輪軸方向に面同士で突き当てる構造では、ある程度その接触面を大きくとる必要が有るが、一般に節輪は薄肉であるため接接触面積を大きく取るのは困難である。本構成によればこの心配がないので、節輪のサイズの大小に関わらず利用できる。
【0072】
12.当接する一方の節輪が、端部に一体に設けられており径方向外側または内側に偏寄する1つの第1の舌部を有しており、当接する他方の節輪が、端部に前記第1の舌部の幅よりやや大きい間隔を開けて一体に設けられており第1の舌部が偏寄しているのと同方向に偏寄する2つの第2の舌部を有しており、第1の舌部を第2の舌部の間に挿入することで節輪同士の係止がなされることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
【0073】
13.第2の舌部の先端を一体にする梁を設けたことを特徴とする第12項に記載の内視鏡。
(第12項および第13項の作用)
第1項の作用に加えて、当接する節輪は、舌部と節輪との接触面をガイドとして、第2の舌部の股部分近傍を中心とした回転動作をする。節輪同士が押しつけられると、各舌部の根元部分によってそれぞれに対向する節輪の端面が径方向に押し上げられる力が生じる。しかし、節輪と一体に設けられている舌部が、節輪が押し上げられる向きと逆に向きの節輪の面に接しているので、それがストッパーの役割となり節輪同士の接続が外れることはない。
節輪に捻り力が加わった場合には、第1の舌部の側面と第2の舌部の側面とで突き当たり、接続部のずれを規制するため、節輪同士の接続が外れることはない。
(第12項の効果)
第11項のように節輪の両面を舌部で挟む構造によると、接続部の厚さは舌部2つ分の厚さ+節輪の厚さになり、接続部厚さが大きくなる。本構成によれば第11項の効果に加えて、第11項よりも当接部の厚さは舌部の厚さ1つ分薄くなるので、湾曲部の細径化が図られる。
(第13項の効果)
第12項の効果に加えて、第2の舌部が第12項のものよりも強い捻り力等により変形しにくい。
14.両端部に円弧状の切り欠き部を有する節輪と、前記円弧状の切り欠き部の径と略同一かやや小さい径を有する軸部とを備え、この軸部には両端にフランジが設けられ、フランジ間の距離を節輪の厚さと略同一かやや大きくし、節輪の切り欠き部で前記軸部を挟み込み節輪同士が係止されることを特徴とする第1項に記載の内視鏡。
(第14項の作用)
第1項の作用に加えて、当接する節輪は、フランジ部内面と節輪との接触面、及び軸部と溝部との接触面をガイドとし、軸部を中心とした回転動作をする。節輪同士が押しつけられると、軸部を介して溝部で圧接力を受けるため、接続は外れない。節輪に捻り力が加わった場合には、節輪の溝部と軸部との接触面を介して捻り力が各節輪に伝達されるため、これによって連結が外れることはない。
(第14項の効果)
第8項〜第13項の構成によると、舌部の形を整えるのにプレス成形等を行う必要があるため、プレス型が必要となるが、型を製作する費用は一般に高価であり、それがコストダウンの妨げとなる。本構成によれば第1項の効果に加えて、節輪の当接部の加工は簡単な切削加工で済むため、生産コストが安価である。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の内視鏡によれば、節輪によって湾曲部を安価に且つ簡単に組立てることができ、湾曲部に作用する引張力によって節輪同士の接続が外れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内視鏡を含む医療システムの全体構成図である
【図2】図1の内視鏡の挿入部の断面図である。
【図3】(a)は図2の挿入部の湾曲部を構成する節輪の斜視図、(b)は節輪同士の接続状態を示す斜視図である。
【図4】湾曲部の外皮を形成する弾性管を被覆する手順を示す図である。
【図5】節輪同士の接続形態の変形例を示す斜視図である。
【図6】節輪同士の接続形態の変形例を示す斜視図である。
【図7】湾曲部の網状管を被覆する手順を示す図である。
【図8】(a)は網状管の伸長状態を示す図、(b)は網状管の自然長の状態を示す図である。
【符号の説明】
1…内視鏡
3…挿入部
3b…湾曲部
34…操作ワイヤ(圧接手段)
36…節輪
41…弾性管(圧接手段)
40…網状管(圧接手段)
Claims (1)
- 複数の節輪が回動可能に当接されて成る湾曲部を有する挿入部を備えた内視鏡において、
前記節輪同士が回動することなく直線状の状態の全長よりも自然長が短い弾性被覆部材を用い、弾性被覆部材によりその自然長よりも伸長した状態で前記湾曲部全体を被覆し、前記節輪同士を前記挿入部の軸方向で圧接させるとともに、前記挿入部の軸方向の引張力に対抗する抵抗力を生起して前記節輪同士の当接状態を保持する圧接手段を有することを特徴とする内視鏡。
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