JP3778740B2 - 蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄熱ユニット、特に氷蓄熱ユニットを備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、氷蓄熱槽内にコイルが水没状態で配設された氷蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、氷蓄熱ユニットが製氷運転、冷房運転を実施可能とする空気調和装置が知られている。
【0003】
上記製氷運転は、圧縮機からのガス冷媒が熱源側熱交換器を経て液冷媒となり、その後に膨張弁を通り、氷蓄熱槽内のコイルに流入して蒸発し、この氷蓄熱槽内でコイル外周に氷が形成される製氷動作が実施された後、ガス冷媒が圧縮機へ戻されて実施される。
【0004】
上記冷房運転には、解氷冷房運転と通常冷房運転とがあり、解氷冷房運転は、圧縮機から熱源側熱交換器へ導かれて液冷媒となった冷媒が、氷蓄熱槽内のコイルへ流入して過冷却状態となり、この過冷却状態の液冷媒が利用側熱交換器へ供給されることにより実施される。
【0005】
また、通常冷房運転は、圧縮機から熱源側熱交換器へ導かれて液冷媒となった冷媒を、氷蓄熱槽内のコイルへ流すことなく利用側熱交換器へ供給することにより実施される。
【0006】
ところで、上記コイルは従来一系統で構成され、この一系統の長さの長いコイル内には運転停止時に液冷媒が寝込むのが一般的である。従って、この運転停止時からいきなり上記製氷運転を実行する場合、この寝込んだ液冷媒が一度に圧縮機に吸い込まれ、液バックを起こす。
【0007】
これを防止するため、従来、コイルの出側に流量制御弁を設け、この制御弁によって流出流量を制御し、寝込んだ液冷媒を徐々にコイルから流出させると共に、流出が多すぎた場合の液冷媒はアキュームレータに貯留して、圧縮機への液バックを防止するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、寝込んだ液冷媒を徐々にコイルから流出させるため、コイル内の冷媒回収制御に長時間がかかり、その間製氷運転に移行することができないという問題がある。この冷媒回収制御を短時間の内に終了させようとすれば、液戻り量が多くなり、その分アキュームレータ容量を大きくしなければならないという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、冷媒回収制御を短時間の内に終了させ、かつアキュームレータ容量を小さくできる蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、蓄熱槽内にコイルが没入して配設された蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、蓄熱運転、放熱運転を実現可能とする、蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法において、上記コイルが蓄熱槽内で複数系統に区分され、蓄熱運転開始時には複数系統に区分されたコイルの内、一つのコイルに寝込んだ液冷媒を回収し、この一つのコイルを用いて蓄熱運転を開始し、ついで別のコイルに寝込んだ液冷媒を順次回収し、この液冷媒の順次回収を終了した後すべてのコイルを用いた蓄熱運転に移行させることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、一つのコイルを用いて蓄熱運転を開始した場合、一つのコイルの過熱度を高くとってやり、一つのコイルを通過した過熱度の高いガス冷媒と別のコイルから回収される液冷媒とを接続配管内で合流させることにより、冷媒のガス化を促進させることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の一実施の形態が適用された氷蓄熱ユニットを備えた空気調和装置を示し、製氷運転時の管路図である。図2は、図1の一実施の形態における冷房運転時の管路図である。
【0016】
図1及び図2に示す空気調和装置10は、熱源側ユニット11、蓄熱ユニットとしての氷蓄熱ユニット12及び利用側ユニット13を有して構成される。熱源側ユニット11の冷媒配管14と、利用側ユニット13の並列配置された冷媒配管30,31及び32を接続する冷媒配管15A及び15Bとが、氷蓄熱ユニット12の冷媒配管16,17により接続される。冷媒配管15Aが冷媒配管16に、冷媒配管15Bが冷媒配管17に接続される。
【0017】
熱源側ユニット11は、冷媒配管14に容量可変型の圧縮機18A,18B,18Cが並列に配設され、これらの圧縮機18A,18B及び18Cの吸込側にアキュムレータ19が、吐出側に四方弁20がそれぞれ配設され、この四方弁20に熱源側熱交換器21、電動膨張弁22及びレシーバタンク23が冷媒配管14を介して順次接続される。
【0018】
利用側ユニット13は、冷媒配管30,31,32のそれぞれに利用側熱交換器24,25,26が配設され、これら冷媒配管30,31,32において利用側熱交換器24,25,26近傍に電動膨張弁27,28,29が配設されて構成される。これらの電動膨張弁27,28,29は、空調負荷に応じて開度が調整される。
【0019】
上記氷蓄熱ユニット12は、コイル35を収容した蓄熱槽としての氷蓄熱槽36を備えるとともに、冷媒配管16にレシーバタンク37、並列配置の電動膨張弁38A,38B及び第1電動開閉弁41A,41Bが、熱源側ユニット11側から利用側ユニット13へ向かい順次配設される。また、冷媒配管16には、電動膨張弁38A,38Bと第1電動開閉弁41A,41Bとの間に、接続配管39A,39Bを介してコイル35が接続される。
【0020】
この実施形態では、コイル35が2系統のコイル部分35A,35Bに区分される。そして、電動膨張弁38Aがコイル部分35Aの一端に、また電動膨張弁38Bがコイル部分35Bの一端に接続され、各コイル部分35A,35Bの他端にはそれぞれ流量制御弁51,53が接続される。一方の流量制御弁51は口径の大きい第1製氷弁51Aと口径の小さい第1回収弁51Bとを並列に備え、他方の流量制御弁53は口径の大きい第2製氷弁53Aと口径の小さい第2回収弁53Bとを並列に備える。そして、各流量制御弁51,53は接続配管40を介して氷蓄熱ユニット12の冷媒配管17に接続される。更に、冷媒配管16には、レシーバタンク37と電動膨張弁38A,38Bとの間に、第3電動開閉弁43A,43Bを備えた接続配管44A,44Bの一端が接続される。この接続配管44A,44Bの他端は、流量制御弁51,53とコイル35との間の接続配管40A,40Bに接続される。
【0021】
上記氷蓄熱槽36内には二次媒体としての水が充填され、各コイル部分35A,35Bは水没状態で配設される。空気調和装置10の蓄熱運転としての製氷運転時には、各コイル部分35A,35B内に、熱源側熱交換器21からの一次媒体としての液冷媒が流入して蒸発し、これにより、各コイル部分35A,35Bの外周に氷が付着して形成されて、この氷に冷熱が蓄熱される。空気調和装置10の放熱運転としての解氷冷房運転時には、各コイル部分35A,35B内に、熱源側熱交換器21からの液冷媒が満杯状態で流入し、この液冷媒は、各コイル部分35A,35B外周に付着した氷を融解し、この氷に蓄熱された冷熱の放熱により過冷却状態となる。
【0022】
次に、製氷運転、解氷冷房運転、通常冷房運転を説明する。
【0023】
[A]製氷運転(図1)
図1に示す空気調和装置10の製氷運転は、例えば、夜間10時から翌朝8時までの電力料金が安い時間帯に、熱源側ユニット11における熱源側熱交換器21からの液冷媒を氷蓄熱ユニット12における氷蓄熱槽36内の各コイル部分35A,35Bへ供給し、氷蓄熱槽36内に氷を作る運転である。
【0024】
この場合には、氷蓄熱ユニット12において、第1電動開閉弁41A,41B及び第3電動開閉弁43A,43Bが閉弁され、電動膨張弁38A,38B及び流量制御弁51,53が開弁操作される。また、利用側ユニット13の電動膨張弁27,28及び29は閉弁する。この状態で、熱源側ユニット11の圧縮機18A,18B,18Cが起動されると、これらの圧縮機18A,18B,18Cから吐出されたガス冷媒は、実線で示すように流れ、熱源側熱交換器21にて凝縮され、電動膨張弁22並びに氷蓄熱ユニット12の電動膨張弁38A,38Bを経て減圧され、氷蓄熱槽36内の各コイル部分35A,35Bへ流入する。この各コイル部分35A,35B内に流入した冷媒は蒸発されて、各コイル部分35A,35Bの外周に氷を付着した状態で形成する。その後、各コイル部分35A,35B内のガス冷媒は、流量制御弁51,53及び接続配管40並びに冷媒配管17を経て四方弁20へ至り、アキュムレータ19を経て圧縮機18A,18B,18Cに戻される。
【0025】
この製氷運転によって氷蓄熱槽36内に氷が形成され、この氷に蓄熱された冷熱が、次の解氷冷房運転に利用される。
【0026】
[B]解氷冷房運転(図2)
図2に示す空気調和装置10の解氷冷房運転は、例えば、昼間、気温が上昇する時間帯に、熱源側ユニット11における熱源側熱交換器21からの液冷媒を、氷蓄熱ユニット12における氷蓄熱槽36内の各コイル部分35A,35Bへ供給させて過冷却状態とし、この過冷却状態の液冷媒を利用側ユニット13の利用側熱交換器24,25,26へ供給して実施される。
【0027】
この場合には、氷蓄熱ユニット12において、流量制御弁51,53が閉弁され、第1電動開閉弁41A,41B及び第3電動開閉弁43A,43Bが開弁され、電動膨張弁38A,38Bの開度が後述の如く調整される。また、利用側ユニット13の電動膨張弁27,28及び29が開弁される。
【0028】
この状態で、熱源側ユニット11の圧縮機18A,18B,18Cが起動されると、これらの圧縮機18A,18B,18Cから吐出されたガス冷媒は、実線で示すように流れ、熱源側熱交換器21にて凝縮され、電動膨張弁22並びに氷蓄熱ユニット12の冷媒配管16、接続配管44A,44B及び第3電動開閉弁43A,43Bを経て氷蓄熱槽36内の各コイル部分35A,35Bへ流入する。この各コイル部分35A,35B内に流入した液冷媒は、各コイル部分35A,35B内を満杯状態で流れ、各コイル部分35A,35Bの外周に付着した氷を解氷し、この氷に蓄熱された冷熱により過冷却状態となる。その後、各コイル部分35A,35B内の過冷却状態の液冷媒は、接続配管39A,39B、第1電動開閉弁41A,41B及び冷媒配管16、並びに利用側ユニット13の冷媒配管15A及び電動膨張弁27,28,29を経て利用側熱交換器24,25,26へそれぞれ流入し、これらの利用側熱交換器24,25,26のそれぞれにより蒸発して室内を冷房する。
【0029】
その後、ガス冷媒は、冷媒配管30,31,32及び冷媒配管15Bを通り、氷蓄熱ユニット12の冷媒配管17を経て、四方弁20及びアキュムレータ19を経た後圧縮機18A,18B,18Cへ戻される。
【0030】
従って、この解氷冷房運転時では、前述の製氷運転で氷蓄熱槽36内の氷に蓄熱された冷熱を利用し、氷蓄熱槽36のコイル35内で液冷媒を過冷却状態として利用側熱交換24,25,26へ供給するので、これら利用側熱交換器24,25,26における冷房運転の効率を向上させることができる。
【0031】
また、上述の解氷冷房運転においては、氷蓄熱ユニット12において、各コイル部分35A,35Bから接続配管39A,39Bを介し第1電動開閉弁41A,41B側の冷媒配管16へ流入した液冷媒温度E1が、利用側ユニット13における利用側熱交換器24,25,26内の液冷媒温度E2よりも低いときに、電動膨張弁38A,38Bの開度が調整されて、氷蓄熱槽36内の各コイル部分35A,35Bで過冷却された液冷媒に、熱源側熱交換器21及び電動膨張弁22からの液冷媒を合流させ、この合流した液冷媒を利用側熱交換器24,25,26へ供給する。
【0032】
このような解氷冷房運転は、熱源側熱交換器21及び電動膨張弁22からの液冷媒が、各コイル部分35A,35B内で過冷却された液冷媒よりも温度が高いことから、利用側熱交換器24,25,26へ流れる液冷媒の温度を上昇させて、これら利用側熱交換器24,25,26による室内の冷房運転を適正化するものである。
【0033】
[C]通常冷房運転(図2)
通常冷房運転は、図2を参照して、氷蓄熱ユニット12における氷蓄熱槽36内の氷に蓄熱された冷熱を利用しないで実施される冷房運転であり、流量制御弁51,53及び第3電動開閉弁43A,43Bが閉弁され、電動膨張弁38A,38B及び第1電動開閉弁41A,41Bが開弁される。利用側ユニット13における電動膨張弁27,28及び29は開弁される。
【0034】
この状態で、熱源側ユニット11の圧縮機18A,18B,18Cが起動されると、これらの圧縮機18A,18B,18Cから吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器21にて凝縮され、電動膨張弁22並びに氷蓄熱ユニット12の冷媒配管16に流入する。そして、それ以後は、氷蓄熱槽36をバイパスして流れ、電動膨張弁38A,38B及び第1電動開閉弁41A,41Bを通り、利用側ユニット13の冷媒配管15A及び電動膨張弁27,28,29を経て利用側熱交換器24,25,26へそれぞれ流入し、これらの利用側熱交換器24,25,26のそれぞれにより蒸発して室内を冷房した後、冷媒配管15Bを通り、氷蓄熱ユニット12の冷媒配管17を経、四方弁20及びアキュムレータ19を経た後、圧縮機18A,18B,18Cへ戻される。
【0035】
[D]冷媒回収制御(図3)
ところで、この蓄熱ユニットを備えた空気調和装置では運転停止時に各コイル部分35A,35Bに液冷媒が寝込むのが一般的である。従って、[A]製氷運転(図1)において、この運転停止時からいきなり上記製氷運転を実行すると、この寝込んだ液冷媒が一度に圧縮機に吸い込まれ液バックを起こす。
【0036】
この実施形態では、この液バックを防止するため、上記[A]製氷運転(図1)を実行する場合、図3に示す処理に従って、コイル35の出側の流量制御弁51,53が閉弁の状態から徐々に段階的に開弁される。
【0037】
第1段階では、一方の流量制御弁51を構成する口径の小さい第1回収弁51Bのみが開弁される。それ以外はすべて閉弁の状態にある(S1)。すると、コイル部分35Aに寝込んだ液冷媒が第1回収弁51Bの弁口径に従って徐々に回収される。このコイル部分35Aの寝込み冷媒量は、コイル全体の寝込み冷媒量の約1/2である。従来のようにコイルが一系統の場合に比べて、コイル部分35Aの寝込み冷媒量は少ない。従って一度に多量の冷媒が圧縮機18A,18B,18Cに戻ることはなく、多すぎてもアキュームレータ19が十分に機能し圧縮機18A,18B,18Cへの液バックは防止される。
【0038】
この制御が所定時間実行され(S2)、これによってコイル部分35Aに寝込んだ液冷媒がほぼ回収された後、第2段階で第1回収弁51Bに加えて一方の流量制御弁51を構成する口径の大きい第1製氷弁51Aが開弁される(S3)。そして、この第2段階において、コイル部分35Aを用いて上述した[A]製氷運転(図1)が開始される(S4)。
【0039】
第3段階では、他方の流量制御弁53を構成する口径の小さい第2回収弁53Bが開弁される(S5)。すると、コイル部分35Bに寝込んだ液冷媒が第1回収弁53Bの弁口径に従って徐々に回収される。この冷媒回収中は、電動膨張弁38Aの弁開度を絞ることが望ましい(S6)。すると、冷媒回収の先行したコイル部分35Aの過熱度が高くなり、このコイル部分35Aを通過した過熱度の高いガス冷媒と、この第3段階で回収される液冷媒とが接続配管40内で合流して、冷媒のガス化が促進される。
【0040】
この制御が所定時間実行され(S7)、これによってコイル部分35Bに寝込んだ液冷媒が回収された後、第4段階で第1回収弁53Bに加えて他方の流量制御弁53を構成する口径の大きい第1製氷弁53Aが開弁され(S8)、これ以降、電動膨張弁38A,38Bの弁開度が通常制御され(S9)、すべてのコイル部分35A,35Bを用いた製氷運転が実行される。
【0041】
この実施形態では、コイル35を複数系統のコイル部分35A,35Bに区分し、しかもコイル部分35A,35Bの出側の流量制御弁51,53を閉弁の状態から徐々に段階的に開弁しているので、一度に多量の液冷媒が圧縮機18A,18B,18Cに戻ることがなく液バックが防止される。
【0042】
また、一方のコイル部分35Aに寝込んだ液冷媒を回収した後、第2段階で口径の大きい第1製氷弁51Aが開弁され、他方のコイル部分35Bに寝込んだ液冷媒を回収する前に、この第2段階で上述した[A]製氷運転(図1)が開始されるので、冷媒回収制御を短時間で行うことができる。
【0043】
さらに、一度に多量の液冷媒が圧縮機18A,18B,18Cに戻されることがないので、アキュムレータ19の容量を小さくすることができる。
【0044】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】
例えば、上記実施の形態では、蓄熱槽内にコイル35が没入して配設された蓄熱ユニットを氷蓄熱ユニット12として説明したが、これに限定されず、蓄熱ユニットが温水蓄熱ユニットであっても良い。
【0046】
この場合、コイル35が凝縮器として機能し、例えば深夜電力を利用して蓄熱槽内に温水をつくるように冷媒回路が形成される。これによれば、蓄熱槽内のコイルを複数系統に区分することによって、液バック防止等の上記と同様の効果が得られ、また温水蓄熱ユニットを利用した暖房運転開始までの立ち上がり時間を短縮できることが明らかである。
【0047】
また、上記実施の形態では、コイルを2系統に区分した場合を述べたが、3系統以上に区分しても良い。また、コイルを複数系統に区分した場合、それぞれのコイル部分の容量が小さくなるので、そこに寝込んだ冷媒を一度に戻しても液バックが発生しないので、第1段階で冷媒を回収するコイル部分(上記コイル部分35Aに相当する)の出側には流量制御弁を設けなくても良い。また、流量制御弁は2個の開閉弁で構成した場合を述べたが、これに限定されず、リニアに流量制御できる1個の制御弁を用いても良い。
【0048】
さらに、上記実施の形態では、氷蓄熱槽36内に貯溜される二次媒体が水の場合を述べたが、塩化カルシウム若しくは塩化ナトリウムの水溶液、エチレングリコール若しくはプロピレングリコールの水溶液、またはR11などの単一冷媒などのブラインであっても良い。
【0049】
【発明の効果】
本発明では、コイルが蓄熱槽内で複数系統に区分されているため、複数系統内の冷媒を段階的に回収することによって、一度に多量の液冷媒が圧縮機に戻ることがないので、液バックが防止される。また、一方のコイルに寝込んだ液冷媒を回収した後、他方のコイルに寝込んだ液冷媒を回収する前に、製氷運転を開始することとすれば、冷媒回収制御を短時間で行うことができる。さらに、一度に多量の液冷媒が圧縮機に戻されることがないので、アキュムレータの容量を小さくすることができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の一実施の形態が適用された氷蓄熱ユニットを備えた空気調和装置を示し、製氷運転時の管路図である。
【図2】図1の一実施の形態における冷房運転時の管路図である。
【図3】本実施形態の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 空気調和装置
11 熱源側ユニット
12 氷蓄熱ユニット(蓄熱ユニット)
13 利用側ユニット
18A、18B、18C 圧縮機
21 熱源側熱交換器
24 利用側熱交換器
35 コイル
35A,35B コイル部分
36 氷蓄熱槽(蓄熱槽)
51,53 流量制御弁
Claims (2)
- 圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、蓄熱槽内にコイルが没入して配設された蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、蓄熱運転、放熱運転を実現可能とする、蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法において、
上記コイルが蓄熱槽内で複数系統に区分され、
蓄熱運転開始時には複数系統に区分されたコイルの内、一つのコイルに寝込んだ液冷媒を回収し、この一つのコイルを用いて蓄熱運転を開始し、ついで別のコイルに寝込んだ液冷媒を順次回収し、この液冷媒の順次回収を終了した後すべてのコイルを用いた蓄熱運転に移行させることを特徴とする蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法。 - 一つのコイルを用いて蓄熱運転を開始した場合、一つのコイルの過熱度を高くとってやり、一つのコイルを通過した過熱度の高いガス冷媒と別のコイルから回収される液冷媒とを接続配管内で合流させることにより、冷媒のガス化を促進させることを特徴とする請求項1記載の蓄熱ユニットを備えた空気調和装置の運転方法。
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