JP3778468B2 - 一液化システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イソブチレン系液体樹脂を含有する二液混合硬化型樹脂の一液化システムに関する。さらに詳しくは本発明は、シーリング剤等として好適に使用することができるシロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を分子内に有するイソブチレン系液体樹脂と、この重合体を硬化させるための硬化触媒と、水分とが単一のパッケイジ中に収納され、使用時に圧力を加えてイソブチレン系液体樹脂と硬化触媒と水とを容器内混合して使用する一液化システム(一液化パック)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、複層ガラス、目地のシーリング剤、接着剤として、分子末端に反応性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン(MS)、特開平1−198673号に開示されるような、分子末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体(PIB)および水添ポリブタジエン系重合体などの加熱架橋硬化型のシーリング剤、また、特開平4−15937号に開示されるような、粘性を付与して仮止め性能を付与するために、これらの加熱架橋硬化型のシーリング剤にホットメルトブチルなどのホットメルト樹脂をブレンドしたシーリング剤がある。
【0003】
これらの反応型ポリマーを、目地などに塗布する際には、
▲1▼ これらの反応型ポリマー、
▲2▼ Sn系硬化触媒、アミン系硬化触媒などの硬化触媒、
▲3▼ 水分、
▲4▼ 無機フィラーなどの充填剤、老化防止剤、
▲5▼ シランカップリング剤などの接着付与剤、
▲6▼ 必要に応じて色粉、
などとともに用いるのが通常である。
【0004】
そして、この場合、これらは一液タイプまたは二液タイプとして用いられている。
すなわち、一液タイプとして用いる場合には、図4に示したように、円筒形状の塗布容器(カートリッジ)100に、上記▲1▼〜▲6▼の成分を、▲3▼の水分を完全脱水して混合した状態で同時に充填包装している。
【0005】
そして、使用時には、図4に示したような別途用意したコーキングガン120を用いている。すなわち、コーキングガン120のストッパー130を矢印方向に解除して、ハンドル121を矢印方向に引っ張り、これにともないハンドル121のハンドル棒部材122先端に連結した押し出し部材123を矢印方向に移動させて、コーキングガン本体124に設けた装着部125に、塗布容器100を装着する。その後、このコーキングガン120のトリガー126を把持して矢印方向に握ることによって、トリガー126に連結したハンドル棒押し出し部材127を介して押し出し部材123が矢印と反対方向に移動して、塗布容器底部101に設けられた底部ピストン部材102を、上部に設けられた吐出口103方向に押しつけて、吐出口103に装着した吐出部材104の吐出口105からシーリング剤Aが吐出され、空気中の水分と反応して硬化するようになっている。
【0006】
一方、二液タイプとして用いる場合には、図5に示したように、いわゆる4L缶と呼ばれる円筒状の容器200に、例えば、その底部に主材201として、上記▲1▼の反応型ポリマーと水分を含んだ▲4▼の充填剤、老化防止剤を、容器200の底部202に充填した後、内蓋203で閉蓋した後、内蓋203の上部に上記▲2▼の硬化触媒と▲5▼の接着付与剤を充填した硬化剤用容器204を配置した後、必要に応じて、▲6▼の色粉を充填した色粉用袋205をその上部に配置して、上蓋206で閉蓋して梱包している。
【0007】
そして、使用時には、上蓋206を開蓋して、硬化剤用容器204と色粉用袋205を取り出した後、内蓋203を開蓋して、硬化剤用容器204と色粉用袋205からそれぞれ、硬化剤および色粉を取り出して、主材201中に入れて、混合撹拌して、図6に示したように、別途用意したカートリッジ250に吸い上げて、目地などに塗布して使用している。
【0008】
すなわち、このカートリッジ250は、円筒状のシリンダー本体251と、シリンダー本体251内に摺動自在に嵌装したピストン部材253と、ピストン部材253に連結したピストン棒部材254に接続したハンドル255と、シリンダー本体251に接続したトリガー部分256と、シリンダー本体251の先端に脱着自在に装着した吐出口部材257を備えている。そして、使用時には、カートリッジ250先端に装着した吐出口部材257を容器200内に浸漬した後、カートリッジ250のストッパー258を矢印方向に解除して、ハンドル255を矢印方向に引っ張り、これにともないハンドル255のピストン棒部材254先端に連結したピストン部材253を矢印方向に移動させて、容器200にて混合撹拌したシーリング剤をシリンダー本体251内に吸い上げる。
【0009】
その後、このカートリッジ250のトリガー252を把持して矢印方向に握ることによって、トリガー252に連結したピストン棒押し出し部材259を介してピストン部材253が矢印と反対方向に移動して吐出部材257の吐出口からシーリング剤が押し出されて吐出されるようになっている。
【0010】
ところで、上記した一液タイプのものでは、中低層ビルなどの内装に用いるのが通常であるが、使用しやすいという使用上の利点がある。しかしながら、一液色タイプのものは、何十〜何百種類もの在庫を準備しなければならず、在庫のスペースなどが必要である。また、一液タイプの場合、▲4▼の充填剤に水分が含まれているので、カートリッジに充填する際に、熱をかけたり、減圧にして脱水するなどの煩雑な脱水操作が必要であり、設備が必要でコスト高となっていた。
【0011】
一方、二液タイプのものでは、このような脱水操作は不要であるが、主材201、硬化剤用容器204、色粉用袋205を別々に配置し、内蓋203および上蓋206で閉蓋して梱包する必要があるため、その梱包作業が煩雑であり、梱包容器の構造も複雑となり、コストも高くなっている。
【0012】
また、二液タイプの場合、使用時に、内蓋203および上蓋206を開蓋し、硬化剤用容器204、色粉用袋205から硬化剤および色粉を取り出して、主材201中に入れて混合撹拌し、別途用意した図6に示した構造のカートリッジ250に吸い上げなければならず、煩雑な作業が必要であり、しかも、複雑な構造の専用の混合撹拌装置が必要となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうしたシーリング剤として使用されるイソブチレン系液状樹脂は、性能的には非常に良好なシーリング剤である。このイソブチレン系液状樹脂は、硬化触媒の存在下に水と接触することによって硬化する。従って、イソブチレン系液状樹脂を完全脱水して硬化触媒を加えて密閉すれば、容易に一液化することが可能であると思われがちである。
【0014】
しかしながら、このイソブチレン系液状樹脂の硬化物は、透湿性が極端に低いことから、通常の一液化(完全脱水による一液化)を実施した場合、施工後、短時間でシーリング材表面に極めて透湿性に優れた硬化体が形成されるために、空気中あるいは塗設面から水分が供給されずに、内部が未硬化状態になるという問題がある。
【0015】
こうした実状からイソブチレン系液状樹脂は、二液タイプのシーリング剤として使用されているのが一般的であり、従来の方法に従って一液タイプとして用いた場合には、硬化性および貯蔵安定性の両特性が両立しないといった問題があった。
【0016】
本発明は、イソブチレン系液状樹脂を用いた一液化システムすなわち、この樹脂を用いた成分などが収容された液の混合前の樹脂パック、それら成分の収納方法、およびそれら成分の混合方法を提供することを目的としている。さらに、本発明は、内部も良好に硬化するイソブチレン系液状樹脂を用いたこの一液化システムを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を分子内に少なくとも1個有するイソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と、該液体樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と、水分[C]との接触によって硬化反応が進行する硬化機構を構成する前記[A]成分、[B]成分、[C]成分の内の少なくともいずれか1成分を、貯蔵、保存、移送中には破壊せず、かつ、もみほぐし混練をすることにより破壊される強度となる厚みを有するポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムおよびこれらの複合フィルムから選ばれる合成樹脂フィルムまたはアルミニウム箔からなる隔壁により、他の成分と分離した状態で、もみほぐし混練をしても破壊されない強度となる厚みを有するポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムから選ばれる合成樹脂フィルムからなる可撓性密閉容器内に収納した、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合前の樹脂パックであって、前記隔壁が前記可撓性密閉容器よりも強度が低くされていることを特徴とする樹脂パックを提供する。
また、本発明は、上記の樹脂パックを用いることを特徴とする、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合前の収納方法にある。
また、本発明は、上記の樹脂パックを用いて貯蔵、保存、移送した上記[A]、[B]および[C]成分が収容された液を、その使用時に該樹脂パックのもみほぐし混練をして、前記樹脂パックの隔壁を破壊するとともに、これら成分を均一に混合することを特徴とする、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合方法にある。
【0018】
本発明ではイソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分と、該液体樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と、水分[C]との接触によって硬化反応が進行する硬化機構を構成する前記[A]成分、[B]成分の内の、いずれかの成分が他の成分と隔壁によって隔離して収納され一液システム化されている。これらが収容されている可撓性容器に圧力を加えることにより、隔壁は破壊されて、[A]成分、[B]成分および水分[C]とが接触し、さらにこの可撓性容器を揉練(もみほぐし混練すること)することにより、これらの成分を均一に混合することができる。このように揉練した後、例えばコーキングガンなどを用いてこの混練物を塗設することにより、イソブチレン系液状樹脂は、内部から完全に硬化する。
【0019】
本発明の一液化システムにおいては、水分[C]を含有するイソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分と主剤とし、硬化触媒を含有する[B]成分を隔壁によって上記主剤と非接触の状態で包装することができる。この場合の水分[C]はイソブチレン系液状樹脂に加えても良いし、イソブチレン系液状樹脂の製造の際に残存する水分であってもよいし、また、別途イソブチレン系液状樹脂に添加される添加物に含有されている水分であってもよい。
【0020】
さらに、本発明の一液化システムは、完全脱水したイソブチレン系液状樹脂に硬化触媒を均一混合して主剤とし、水分[C]を隔壁で主剤と分離して収納しても良い。この場合、イソブチレン系液状樹脂に添加される他の成分として、完全に脱水した成分を使用する。
【0021】
このように本発明の一液システムによれば、可撓性容器内に、易圧壊性の隔壁によってイソブチレン系液状樹脂、水分、硬化触媒のいずれかが区画して梱包されているので、貯蔵、保存、移送中などにおいては硬化反応の進行を完全に防止することができる。さらに、この密封容器は、可撓性を有しており、隔壁で隔てられた主剤および硬化触媒が充填された容器を揉練(もみほぐし混練すること)すると、この圧力によって隔壁が破壊され、全体を均一に混合することができ、この状態で、この硬化可能な状態になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のイソブチレン系液状樹脂の一液化システムは、イソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分、硬化触媒を含有する[B]成分、水分[C]成分の内の少なくとも1成分が、他の成分と分離して収納されている。
【0023】
従って、本発明の一液化システムには、イソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分に水分[C]を含有させ、この[A]成分+[C]成分を第1剤部とし、[B]成分を第2剤部とし、第1剤部と第2剤部とを隔壁で区画して梱包するタイプ(触媒分離タイプ)と、完全脱水したイソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分と硬化触媒を含有する[B]成分とを混合した[A]成分+[B]成分を第1剤部とし、水分[C]を第2剤部として第1剤部と第2剤部とを隔壁で区画して梱包するタイプ(水分分離タイプ)等がある。
【0024】
まず、触媒分離タイプについて説明する。
触媒分離タイプの一液化システムで使用される可撓性容器は、図1に示すように、可撓性密閉容器1内に隔壁10によって隔てられた第1剤収納部12と第2剤収納部14とを有する。
【0025】
可撓性密閉容器1は、充填される成分である[A]成分、[C]成分および[B]成分等に浸食されることがない素材で形成されている。また、この可撓性密閉容器1は、外部からの水分の侵入を防止することができる素材で形成することが好ましく、通常は、樹脂フィルム等で形成されている。
【0026】
このような特性を有する素材としては、合成樹脂フィルムを使用することが好ましく、本発明において好適に使用することができる合成樹脂フィルムの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンから形成されたフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムを挙げることができる。また、これらの合成樹脂フィルムを複数積層した複合フィルムであってもよい。さらに、本発明の可撓性密閉容器は、アルミニウム箔のような金属で形成されていてもよく、またこのアルミニウムのような金属の表面が上記のような樹脂で被覆されていてもよい。
【0027】
本発明の可撓性密閉容器1の内部には、[A]成分+[C]成分と、硬化触媒を含有する[B]成分とが接触しないように保持する隔壁10が設けられている。図1には隔壁10が円筒状の可撓性密閉容器1の直径方向にこの円筒を分断して第1剤収納部12および第2剤収納部14を区画するように設けた態様が示されている。この隔壁10は、可撓性密閉容器よりも強度が低くされている。すなわち、保存中、貯蔵中、移送中などでは、この隔壁10によって[A]成分+[C]成分と、[B]成分とが区画されており両者が混合されることはないが、使用前にこの可撓性密閉容器1に圧力を加えることにより、この隔壁10が破壊されて上記[A]成分、[B]成分、[C]成分が混合される。従って、この隔壁10は、[A]成分+[B]成分と、[C]成分とを混合する際の圧力の賦与によって容易に破壊できると同時に、貯蔵中等、両者を混合してはならない時には、これらの成分が混合しないような強度を有している。
【0028】
このような特性を有する素材としては、合成樹脂フィルムを使用することが好ましく、本発明において好適に使用することができる合成樹脂フィルムの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、これらの複合フィルムを挙げることができる。さらに、隔壁10は、アルミニウム箔のような金属箔で形成されていてもよい。
【0029】
こうした可撓性密閉容器は揉練によっても破壊されない程度の強度を有しており、また隔壁は、もみほぐし混練に際に加えられる圧力によって破壊される程度の強度を有している。
【0030】
上記隔壁の付設位置は、[A]成分+[B]成分の合計容量、[C]成分の容量に対応させて任意の位置に設定することができる。
上記のような可撓性密閉容器に充填される[A]成分であるイソブチレン系液状樹脂は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を分子内に少なくとも1個有する液体の樹脂である。
【0031】
ここでイソブチレン系液体樹脂は、イソブチレン(2-メチルプロペン)の単独重合体あるいはイソブチレンと他の単量体との共重合体のいずれかであり、かつこのイソブチレンの単独重合体あるいは共重合体は分子内に、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を有する。
【0032】
ここで、イソブチレン系液体樹脂が、イソブチレンと他の単量体の共重合体である場合に、他の単量体の例としては、炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等を挙げることができる。具体的には1-ブテン、2-ブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β-ピネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、および、γ-メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランを挙げることができる。また、上記の他の単量体の代わりに、あるいは、他の単量体と共に、少量(通常は10重量%以下)のブタジエン、イソプレン、1,5-ヘキサジエン、1,9-デカジエンおよび1,13-テトラデカジエンのようなポリエン化合物が共重合していてもよい。さらにこれらの化合物の有するエチレン性二重結合は、共役であっても非共役であってもよい。
【0033】
上記イソブチレン系液状樹脂は、上記のようなイソブチレンの単独重合体あるいはイソブチレンと他の単量体との共重合体に、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基が導入されている。
【0034】
このケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基は、具体的には、次式[I]で表される基である。
【0035】
【化2】
Figure 0003778468
【0036】
ただし、上記式[I]において、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基および(R')3SiO−(R'は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である)で表されるトリオルガノシロキシ基よりなる群から選ばれる基である。
【0037】
これらのR1またはR2が、それぞれ2個以上存在するとき、それらは同じであっても異なっていてもよい。
また、式[I]において、Xは水酸基または加水分解基であり、Xが2個以上存在するとき、それらは同じであっても異なっていてもよい。ここで加水分解基の例としては、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基を挙げることができる。これらの基の中でも加水分解反応が穏和に進行し取り扱い易い点から、アルコキシ基が好ましい。
【0038】
さらに、aは0または1〜3の整数であり、bは0、1、2のいずれかであって、且つa+mb≧の関係を有しており、好ましくはa+mbは1〜5である。
【0039】
また、式[I]におけるm個のbは同一であっても異なっていてもよい。
そして、式[I]において、mは0または1〜19の整数である。
上記式[I]で表されるケイ素含有基は、1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個導入されている。1分子中におけるこのケイ素含有基の数が1個に満たないと、加水分解反応に関与しないイソブチレン系液体樹脂が存在することになり、硬化反応が円滑に進行しないことがあり、さらに硬化反応によって良好なゴム弾性が発現しないことがある。
【0040】
上記のケイ素含有基の導入位置は、イソブチレンの単独重合体あるいはイソブチレンと他の単量体との共重合体のいずれの位置であってもよく、例えば分子の末端に導入されていてもよいし、分子の中央部に導入されていてもよく、さらに、分子末端と末端以外の部分に導入されていても良い。特に反応性ケイ素原子を有するケイ素含有基が、分子末端に導入されている場合、最終的に形成される硬化物が高強度で且つ高伸びを示しやすくなる。
【0041】
上記イソブチレン系液体樹脂の数平均分子量は、通常は500〜30000、好ましくは1000〜15000の範囲内にある。このような数平均分子量を有する重合体には流動性を有するものが多く、シーリング剤として使用しやすい。
【0042】
上記のような構成を有するイソブチレン系液体樹脂の具体例を以下に示す。
【0043】
【化3】
Figure 0003778468
【0044】
上記のイソブチレン系液体樹脂は、[B]成分である硬化触媒の存在下に水分[C]と接触することにより硬化する。
ここで使用する[B]成分である硬化触媒としては、シラノール縮合反応を促進するために通常使用されている化合物を挙げることができる。
【0045】
このような化合物の例としては、チタン酸エステル類、スズカルボン酸塩類、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズジアセチルアセトナート、有機アルミニウム化合物、キレート化合物、オクチル酸鉛、アミン化合物、アミン過剰の低分子量ポリアミド樹脂、ポリアミンエポキシ化合物とのアミン過剰反応生成物、アミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。
【0046】
ここで使用されるチタン酸エステル類の例としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートを挙げることができ、スズカルボン酸塩類としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズを挙げることができ、有機アルミニウム化合物の例としては、アルミニウムトリスアセチルアセテート、アルミニウムトリスエチルアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートを挙げることができ、キレート剤としては、ジルコニウムテトラアセチルアセテート、チタンテトラアセチルアセテートを挙げることができる。また、アミン化合物の例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノ)フェノール、モルホリン、N-メチルモルホリン、2-エチル-4-アミノイミダゾール、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン(DBU)を挙げることができ、さらに本発明では上記アミン化合物とカルボン酸との塩を用いることもできる。
【0047】
また、本発明において硬化触媒として使用されるアミン過剰の低分子量ポリアミド樹脂とは、過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂であり、ポリアミンエポキシ化合物とのアミン過剰反応生成物とは過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物である。さらに本発明において硬化触媒として使用されるアミノ基を有するシランカップリング剤の例としては、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン等のシラノール縮合触媒を挙げることができる。さらに、本発明では、硬化触媒として、他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒を使用することも可能である。これらの硬化触媒は、単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0048】
このような硬化触媒は、イソブチレン系液状樹脂100重量部に対して、通常は0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
本発明の一液化システムにおいて、触媒分離タイプの場合に、水分[C]は、イソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分中に含有されている。この水分[C]は、イソブチレン系液状樹脂を製造する際に残留する水分であってもよいし、[A]成分中に添加される他の添加剤中に含有される水分であってもよいし、また、別途[A]成分に添加された水分であってもよい。このような水分[C]の量は、イソブチレン系液状樹脂100重量部に対して通常は0.05〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。なお、この水分[C]の一部は、硬化触媒を含有する[B]成分中に含有されていてもよい。
【0049】
このような触媒分離タイプの一液化システムにおいては、イソブチレン系液状樹脂を完全に脱水生成する必要がなく、コスト的に有利である。
次に、本発明の一液化システムにおける水分分離タイプについて説明する。
【0050】
この水分分離タイプでは、硬化触媒を含有する[B]成分とイソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分とを混合して用い第1剤収納部に充填し、水分[C]を隔壁により前記[A]成分+[B]成分から区画して第2剤収納部に充填してする。この場合、既にイソブチレン系液状樹脂は、硬化触媒と接触状態にあることから、水分が存在すると硬化反応が進行するので、イソブチレン系液状樹脂は、完全に脱水して使用する。
【0051】
なお、この水分分離タイプにおける硬化触媒量および水分量は、触媒分離タイプにおけるのと同等である。
本発明の一液化システムにおいて、上記隔壁10は、円筒状の可撓性密閉容器を区画するように設けられた態様を示したが、隔壁10は貯蔵中などにおいて第1剤と第2剤とが接触しないようにするものであり、例えば図2に示すように、第1剤または第2剤のいずれか一方、通常は量の少ない第2剤を易圧潰性パック16に充填して例えば第1剤中に浮遊させるような形態にしてもよい。
【0052】
このように本発明の一液化システムでは、第1剤と第2剤とが分離されて可撓性密閉容器に充填されているので、貯蔵、保存、移送等の際には第1剤と第2剤とが混合することがなく、硬化反応は進行しない。
【0053】
この一液システムを使用する場合には、上記可撓性密閉容器に圧力を加えて隔壁を破壊して、第1液と第2液とを接触させ、さらに揉練することにより、第1液と第2液とを均一に混練する。次いで、この混練物をコーキングガン等を用いて塗設することにより、この混練物は次第に硬化して極めて優れた防湿性を示すシーリング剤などとして使用することができる。
【0054】
しかも、上記のように本発明の一液化システムでは、イソブチレン系液状樹脂の硬化反応に作用する水分[C]を、硬化触媒分離タイプでは、イソブチレン系液状樹脂を含有する[A]成分中(さらに必要により、硬化触媒を含有する[B]成分中)に、また水分分離タイプでは、第2剤として、可撓性密閉容器内に同梱しているので、空気中等の水分を吸収してイソブチレン系液状樹脂表面に高い防湿性を有する硬化体が形成されたとしても、内部は同梱された水分[C]によって充分に硬化するので、内部が硬化不良になるといった問題が生ずることもない。
【0055】
また、本発明では、第1剤と第2剤とを可撓性密閉容器を揉練することによって混合し均一化しているので、混練の際に周囲が汚染されることもない。
本発明の一液化システムは、イソブチレン系液状樹脂を用いた一液化システムであり、このイソブチレン系液状樹脂の硬化は、硬化触媒の存在下に、イソブチレン系液状樹脂と水分とが反応することにより進行することから、他の成分を配合することを特に必要とするものではないが、例えば以下に記載するような他の成分を配合することもできる。
【0056】
本発明において使用することができる添加剤の例としては、生成する硬化物の引張特性を調製する物性調整剤、本発明の樹脂が貯蔵中などに硬化するのを防止する保存性改良剤、可塑剤、充填剤、接着性向上剤、劣化防止剤、ラジカル禁止剤紫外線吸収剤、金属不活性剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、酸化防止剤、加圧剤、顔料、染料、発泡剤を挙げることができる。例えば、前記物性調整剤としては、ケイ素原子に結合した水酸基或いは加水分解性基を有する各種ケイ素化合物を挙げることができる。これらの物性調整剤をはじめとする添加剤の詳細は特開平1−198673号等の公報に詳細に記載されている。
【0057】
これらの添加剤は、第1剤に配合することもできるし、第2剤に配合することもできる。ただし、水分分離タイプの場合には、水分を含有する添加剤は、脱水してイソブチレン系樹脂側に添加するか、あるいは水分[C]に添加して使用する。また、硬化触媒分離タイプの場合には、第1剤および/または第2剤のいずれに配合しても良い。
【0058】
本発明の一液システムにおいては、さらにホットメルト樹脂を配合することができる。ここで使用することが可能なホットメルト樹脂の例としては、EVA系ホットメルト樹脂、ポリアミド系ホットメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ポリウレタン系ホットメルト樹脂、アクリル系ホットメルト樹脂、ブチル系ホットメルト樹脂およびポリオレフィン系ホットメルト樹脂を挙げることができる。このホットメルト樹脂の軟化点は、作業性を考慮すると、100〜200℃の範囲内にあることが好ましい。上記のようなホットメルト樹脂には市販されているものも多く本発明ではこうした市販のホットメルト樹脂を用いることができる。例えば、本発明でホットメルト樹脂として使用することができるブチル系ホットメルト樹脂としては、例えば不飽和度が0.5〜5.0程度のブチルゴム(IIR)、クロロブチル、商品名:ブロモブチルビスタネックスシリーズ(エクソン(株)製)などを挙げることができる。これらのホットメルト樹脂には、充填剤などが配合されていてもよい。このホットメルト樹脂を使用する場合には、上記イソブチレン系液体樹脂と硬化触媒との合計量100重量部に対して、通常は10重量部以下、好ましくは5〜10重量部の範囲内の量で使用される。
【0059】
このようなホットメルト樹脂は、主剤あるいは硬化触媒のいずれにも配合することができる。
本発明の一液化システムは、隔壁で仕切られた容器の両端開口部から、それぞれ第1剤および第2剤を充填した後、開口部を封止することにより製造することができる。開口部は容器内に空気が残留しないように封止される。
【0060】
上記のようにして主剤および硬化触媒が充填された本発明の一液システムでは、使用直前に圧力を賦与して隔壁を破壊すると共に、第1剤と第2剤とが充分に混合されるように容器をもみほぐして混練する。
【0061】
次いで、容器1内で充分混練された樹脂組成物40を、上記パック1の一方の端部を切断して、例えば図3に示すような円筒形状の塗布容器(カートリッジ)30内に底部から装填する。図3には揉練により破断した隔壁が付番10で示されている。こうして樹脂組成物40をパック1と共に装填した後、カートリッジ30の底部に底部ピストン部材31を嵌挿する。塗布容器本体30の上部の中央部分には、吐出孔32が設けられている。吐出孔32の周囲は上方に突出し、その外周に雄ねじ33が螺設された吐出口34が形成されている。この吐出口34に吐出ノズル35を螺合して、図4に示すようなコーキングガンにこのカートリッジ30をセットして、トリガーを引き絞ることにより、底部ピストン部材31が前方に押され、吐出ノズル35の先端から樹脂組成物40が吐出される。
【0062】
このように本発明のイソブチレン系液状樹脂の一液化システムは、イソブチレン系液状樹脂の硬化に必要な成分が単一の容器内に分離収納されており、揉練することによって、これらの成分を均一に混合することができる。しかも、揉練された樹脂組成物をカートリッジに充填することにより、カートリッジを繰り返し使用することができる。また、本発明のシステムによって揉練した後、混練物を図6に示すような二液用コーキングガンに充填して使用することもできる。
【0063】
【発明の効果】
本発明のイソブチレン系液状樹脂の一液化システムは、二液混合硬化型樹脂であるケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を分子内に少なくとも1個有するイソブチレン系液体樹脂を硬化するに必要な硬化触媒と水分とを、いずれかが接触しないように隔離して同梱しており、貯蔵、保存、移送中等には硬化反応の進行を防止することができると共に、使用時には、これらが同梱されている可撓性密閉容器の外側からもみほぐし混練(揉練)することにより、容器内に形成されている隔壁を破壊してイソブチレン系液状樹脂、硬化触媒、水分を均一に混合することができる。こうして均一に混合した後、この混合物をコーキングガンに装填することにより、あたかも一液硬化型樹脂のように使用することができる。そして、このように同一容器内に主剤と硬化触媒とを予め正確に計量して非接触の状態でパックすることにより、主剤と硬化触媒との配合バランスを一定化することができる。また、本発明によれば特殊な撹拌装置などを用いなくとも容器の上からもみほぐすという簡単な操作で、均一に混合することができる。そして、イソブチレン系液状樹脂の硬化反応に必要な水分は、単一容器内に同梱されているので、混練物を塗設した後、例えば空気中の水分を吸収してイソブチレン系液状樹脂の表面が硬化して透湿性に極めて優れた硬化体が形成され、空気中の水分を内部に取り込めない状態になったとしても、予め単一容器内に同梱されている水分によって内部の硬化反応も円滑に進行する。さらに、本発明の一液化システムによれば、樹脂フィルム等の可撓性素材で形成された容器に第1剤および第2剤とが区画されて収納されていることから、使用後は樹脂パックを廃棄すればよく、従来のコーキング材などと比較すると廃棄物の量が著しく少なくなる。
【0064】
しかも、本発明の一液化システムによれば、上記のようにして揉練した後、従来から用いられているコーキングガンを利用して塗設することができ、この装着操作も極めて容易に行うことができる。
【0065】
また、本発明の一液化システムによれば、貯蔵中などでは、イソブチレン系液状樹脂の硬化に必要な成分が隔壁で区画されて非接触状態に保持されており、そして、揉練により隔壁を破壊してこれらの成分を均一に混練することができるので、収納されているイソブチレン系液体樹脂の硬化反応の進行を制御することができる。また、隔壁を設けることによりイソブチレン系液体樹脂の貯蔵安定性も著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の二液混合硬化型樹脂パックの例を模式的に示す図である。
【図2】図2は、本発明の二液混合硬化型樹脂パックの他の例を模式的に示す図である。
【図3】図3は、本発明の二液混合硬化型樹脂パックを使用する際に用いる円筒形状の塗布容器(カートリッジ)の例を示す図である。
【図4】図4は、従来の一液タイプの塗布容器をコーキングガンを用いて使用する状態を説明する概略図である。
【図5】図5は、従来の二液タイプの各成分の梱包状態を示す概念図である。
【図6】図6は、従来の二液タイプのシーリング剤の塗設に用いるコーキングガンの概略図である。
【符号の説明】
1・・・可撓性密閉容器
10・・・隔壁
12・・・第1剤収納部
14・・・第2剤収納部
16・・・易圧潰性パック
30・・・塗布容器(カートリッジ)
31・・・底部ピストン部材
32・・・吐出孔
33・・・雄ねじ
34・・・吐出口
35・・・吐出ノズル
40・・・樹脂組成物

Claims (11)

  1. ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基を分子内に少なくとも1個有するイソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と、該液体樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と、水分[C]との接触によって硬化反応が進行する硬化機構を構成する前記[A]成分、[B]成分、[C]成分の内の少なくともいずれか1成分を、貯蔵、保存、移送中には破壊せず、かつ、もみほぐし混練をすることにより破壊される強度となる厚みを有するポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムおよびこれらの複合フィルムから選ばれる合成樹脂フィルムまたはアルミニウム箔からなる隔壁により、他の成分と分離した状態で、もみほぐし混練をしても破壊されない強度となる厚みを有するポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムから選ばれる合成樹脂フィルムからなる可撓性密閉容器内に収納した、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合前の樹脂パックであって、前記隔壁が前記可撓性密閉容器よりも強度が低くされていることを特徴とする樹脂パック
  2. 上記水分[C]が、上記イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分中に含有されており、かつ、硬化触媒を含有する[B]成分が、上記水分[C]と[A]成分とから分離されて収納されていることを特徴とする請求項第1項記載の樹脂パック
  3. 上記硬化触媒を含有する[B]成分が、上記イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分中に含有されており、かつ、水分[C]が、上記[B]成分と[A]成分とから分離されて収納されていることを特徴とする請求項第1項記載の樹脂パック
  4. 上記ケイ素含有基が、次式[I]で表される基であることを特徴とする請求項第1項記載の樹脂パック
    Figure 0003778468
    [上記式[I]において、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基および(R')3SiO−(R'は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である)で表されるトリオルガノシロキシ基よりなる群から選ばれる基であり、R1またはR2が、それぞれ2個以上存在するとき、それらは同じであっても異なっていてもよく、Xは水酸基または加水分解基であり、Xが2個以上存在するとき、それらは同じであっても異なっていてもよく、aは0または1〜3の整数であり、bは0、1、2のいずれかであって、且つa+mb≧1であり、また、式[I]におけるm個のbは同一であっても異なっていてもよく、そしてmは0または1〜19の整数である。]。
  5. 上記式[I]において、Xが、それぞれ独立に、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基
    、ケトキシメート基、アミノ基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基よりなる群から選ばれる基であることを特徴とする請求項第4項記載の樹脂パック
  6. 上記イソブチレン系液体樹脂の数平均分子量が500〜30000の範囲内にあることを特徴とする請求項第1項、第4項または第5項のいずれかの項記載の樹脂パック
  7. 前記[B]成分に含有される硬化触媒が、チタン酸エステル類、スズカルボン酸塩類、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズジアセチルアセトナート、有機アルミニウム化合物、キレート化合物、オクチル酸鉛、アミン化合物、アミン過剰の低分子量ポリアミド樹脂、ポリアミンとエポキシ化合物とのアミン過剰反応生成物、アミノ基を有するシランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物からなることを特徴とする請求項第1項記載の樹脂パック
  8. 前記隔壁が、上記の合成樹脂フィルムで形成されていることを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいずれかの項記載の樹脂パック
  9. 上記樹脂パックが、シーリング剤用樹脂パックとして用いられることを特徴とする請求項第1項乃至第8項のいずれかの項記載の樹脂パック
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の樹脂パックを用いることを特徴とする、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合前の収納方法。
  11. 請求項1〜9の何れかに記載の樹脂パックを用いて貯蔵、保存、移送した上記[A]、[B]および[C]成分が収容された液を、その使用時に該樹脂パックのもみほぐし混練をして、前記樹脂パックの隔壁を破壊するとともに、これら成分を均一に混合することを特徴とする、イソブチレン系液体樹脂を含有する[A]成分と該樹脂の硬化触媒を含有する[B]成分と水分[C]とが収容された液の混合方法。
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