JP3777962B2 - 電磁装置及び高電圧発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁装置及び高電圧発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、HIDランプのような高圧放電ランプを始動するためにイグナイタと呼ばれる高電圧を発生する装置(高電圧発生装置)が必要であり、高電圧発生装置には低電圧の入力をパルス状の高電圧出力に変換するパルストランスのような電磁装置が用いられている。
【0003】
従来の電磁装置として図46〜図49に示すような構造のものが提供されている。コイルボビン60は合成樹脂のような絶縁性材料により略円筒形に形成され、両端に外鍔部61が設けられるとともに両外鍔部61の間に分離鍔部62が設けられている。一方の外鍔部61と分離鍔部62との間には低電圧側である1次巻線63が巻回され、他方の外鍔部61と分離鍔部62との間には高電圧側である2次巻線64が巻回されている。なお、厚みの薄い箔状の平角導線を、その幅広の面が対向するように巻回(所謂エッジワイズ巻)することで2次巻線64を構成し、沿面絶縁性の向上と巻線占有率の向上が図られている。そして、1次巻線63及び2次巻線64が巻回されたコイルボビン60にMn−Znフェライトからなるコ字状の磁気コア65を挿着固定して電磁装置(パルストランス)が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年自動車用の前照灯(ヘッドライト)において、安全性を重視する観点から従来のハロゲンランプよりも高輝度、低消費電力、長寿命であるHIDランプような高圧放電ランプが使用されるようになっており、高圧放電ランプの急速な普及に伴ってイグナイタの寸法的な制約から極めて薄型の電磁装置が要望されている。しかしながら、上記従来装置では磁気コア65とコイルとの間にコイルボビン60が介在しているために薄型化が極めて困難であり、しかも、コイルボビン60と磁気コア65との間には挿着の隙間を要するために磁気コア65とコイルとの間の距離が長くなって特性が低下し、ばらつきが大きいという欠点を有している。なお、コイルボビンの代わりに樹脂製の絶縁カバーを用いたものも提案されているが(特開2000−36416号公報参照)、やはり同様の欠点がある。
【0005】
本願発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、薄型で優れた性能を有する電磁装置及び高電圧発生装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、磁気コアに略当接して巻設された前記巻線と当該巻線の上に巻設された巻線の被覆同士を融着したことを特徴とし、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する電磁装置が提供できる。しかも、複数の巻線の被覆同士を融着することで巻線間の位置決めが行え、巻線間の相対的な位置がずれることによる特性のばらつきなどが防止できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、磁気コアの表面を粗い仕上がりとしたことを特徴とし、磁気コアを形成した後の研磨等の後加工が不要となって磁気コアの製造コストを下げることができる。また、エッジワイズ巻の際に平角導線が滑って座屈するのを防止できる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、複数のリード間に平角導線がエッジワイズ巻された磁気コアを配置し、前記リード同士を接合したことを特徴とし、請求項2の発明と同様の作用を奏する。
【0009】
請求項4の発明は、上記目的を達成するために、抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、筒形に形成され平角導線を巻回した前記磁気コアが挿着される第1の絶縁部材と、第1の絶縁部材の外周面に形成される溝に導電性樹脂を埋めて形成される巻線と、第1の絶縁部材の外周を覆う第2の絶縁部材とを備えたことを特徴とし、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する電磁装置が提供でき、しかも、第1の絶縁部材によって平角導線からなる巻線と導電性樹脂からなる巻線との間の絶縁が可能になり、また、導電性樹脂によって第1の絶縁部材の外周面に巻線を形成した後に全体を絶縁性を有する第2の絶縁部材で覆っているため、平角導線からなる巻線の高電圧側の端末と導電性樹脂からなる巻線との間の絶縁を確保することができる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、平角導線からなる前記巻線を2次巻線とし、前記第1の絶縁部材の外周面に形成される巻線を1次巻線としたことを特徴とし、請求項6の発明と同様の作用を奏する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記2次巻線の低電圧側近傍に前記1次巻線を配置したことを特徴とし、2次巻線の高電圧側と1次巻線との間の沿面距離を十分に確保することができて絶縁性の向上が図れる。
【0012】
請求項7の発明は、上記目的を達成するために、請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、1次巻線に直列又は並列に接続される抵抗とを備えたことを特徴とし、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する高電圧発生装置が提供できる。また、1次巻線に並列接続した抵抗の損失によって電圧の振動を抑制し、パルストランスの2次巻線から出力される高電圧パルスの波形を基本波に近い波形とすることができ、しかも、電圧の振動が速やかに収束できるためにコンデンサ等の回路部品にかかるストレスが緩和され、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができる。
【0013】
請求項8の発明は、上記目的を達成するために、請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、開磁路となる前記パルストランスの少なくとも一端側近傍に配設される金属板とを備えたことを特徴とし、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する高電圧発生装置が提供できる。また、金属板に生じる渦電流損によって電圧の振動を抑制し、パルストランスの2次巻線から出力される高電圧パルスの波形を基本波に近い波形とすることができ、しかも、電圧の振動が速やかに収束できるためにコンデンサ等の回路部品にかかるストレスが緩和され、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができる。
【0014】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、少なくとも前記パルストランス、コンデンサ、スイッチ要素を収容する装置本体を備え、この装置本体に放電ランプのランプ口金が電気的且つ機械的に接続されるソケット部を設け、このソケット部を介して前記パルストランスの2次巻線に発生する高電圧パルスをランプ口金に印加することを特徴とし、放電ランプのランプ口金が接続されるソケットを一体に備えた薄型の高電圧発生装置が提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の実施形態と基本構成を共通にする参考例について説明する。
(参考例1)
本参考例の電磁装置は単一巻線のインダクタであり、図1及び図2に示すように略円柱状に形成されたロッド形の磁気コア1に、コイルボビンなどの絶縁物を介さずに巻線を直接巻回して形成される。
【0016】
磁気コア1は抵抗率(固有抵抗)が大きいNi−Znフェライト材(例えば、TDK株式会社製のL11H材)を用いて、直径約8mmの円柱状に形成される。また、巻線は平角導線(例えば、第一電工株式会社製の平角リボンEDW線(厚み70μm、幅1.4mm))2を磁気コア1のほぼ全長にわたって一層にエッジワイズ巻することで形成される。具体的には、磁気コア1の軸方向両端面近傍を冶具で固定し、冶具を回転することで磁気コア1を回転させると同時に平角導線2を磁気コア1に巻き込むという新規の工法により行っている。
【0017】
上述のようにして形成された本参考例について、磁気コア1に巻回した後の平角導線2の絶縁被覆を調べたところ、磁気コア1と巻線(平角導線2)との間の絶縁及び巻線間の絶縁は十分に確保されていることが判った。なお、磁気コア1と巻線間の絶縁については、磁気コア1の絶縁性の指標である抵抗率との関係があると推測されたが、抵抗率が1000Ω・m以上であれば絶縁特性に特に異常がないことが判った。また、磁気特性及び電気特性に関しても劣化がないことが判った。
【0018】
上述のように抵抗率の大きい材料で形成された磁気コア1に平角導線2を直接エッジワイズ巻して電磁装置を形成することにより、磁気コア1と巻線(平角導線2)との間にコイルボビン60等の絶縁物が不要となって、巻線の外形を小さく且つ薄く形成して電磁装置の薄型化が図れる。また、磁気コア1に平角導線2を直接巻回しているため、巻線の全長が短くなって巻線抵抗を小さくすることができる。さらに、磁気コア1と巻線との間に空隙が生じないから、例えば同寸法及び同巻数で比較したときに自己インダクタンスを小さくすることができる。しかも、平角導線をコイルボビン等の絶縁物にエッジワイズ巻した従来構成では磁気コアと巻線との間に生じる空隙によって磁気コアと巻線との相対的な位置関係が不安定となり、インダクタンス値等の特性値がばらつく原因となっていたが、磁気コア1に平角導線2を直接巻回することで巻線が磁気コア1に強固に密着保持されるため、両者の相対的な位置が固定されて特性のばらつきも極めて小さくすることができる。
【0019】
(参考例2)
本参考例は、図3に示すように磁気コア1を断面形状が楕円形の棒状に形成されている点に特徴があり、その他の構成については参考例1と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0020】
磁気コア1は、参考例1と同様にNi−Znフェライト材を用いて断面形状が楕円形の棒状に形成され、平角導線2が直接エッジワイズ巻される。このように磁気コア1を断面形状が楕円形の棒状に形成したことによって、参考例1に比較して低背化が図れるという利点がある。
【0021】
ところで、磁気コア1の両端面の中心には直径約2mmの半球状の凹部3が凹設されており、図4に示すように平角導線2を巻回する際に回転用の冶具4が有する突起4aを凹部3に嵌合することで冶具4と磁気コア1とを固定するようにしている。これにより、磁気コア1の回転軸が一定となり、磁気コア1の寸法ばらつきなどによって生じる回転の乱れを極力抑えることができ、平角導線2を均一に巻回することができる。
【0022】
(参考例3)
本参考例は、図5に示すように磁気コア1の中心軸上に貫通孔5が設けられている点に特徴があり、その他の構成は参考例2と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0023】
磁気コア1は参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成され、両端面の中心を結ぶ中心軸上に直径約2mmの貫通孔5が設けてある。而して、参考例2と同様に平角導線2を巻回する際に冶具4の突起4aを貫通孔5に嵌合することで冶具4と磁気コア1とを固定することができる。さらに、図6に示すように器具などの筐体7に突設された棒状の突起物6を貫通孔5に挿通することによって磁気コア1を筐体7に強固に固定することができる。なお、突起物6として固定用のねじを用いても良い。また、磁気コア1を参考例1と同様に円柱状に形成しても良い。
【0024】
(参考例4)
本参考例は、図7〜図9に示すように磁気コア1の両端部に略全周にわたって外側へ突出する外鍔部8が設けられている点に特徴があり、その他の構成は参考例2と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
磁気コア1は参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成され、長手方向両端部には略全周にわたって長手方向と略直交する方向(外側)へ突出する外鍔部8が設けられている。すなわち、エッジワイズ巻された平角導線2の両端部は不安定で解けてしまう虞があるが、外鍔部8を設けることで端部の平角導線2が外鍔部8と干渉し平角導線2が解けるのを防ぐことができる。
【0026】
また、磁気コア1の両端面に半球状の複数(本参考例では2個)の凹部3が凹設されており、平角導線2を巻回する際に回転用の冶具4が有する複数の突起4aを各凹部3に嵌合することで冶具4と磁気コア1とをより強固に固定するようにしている。これにより、参考例2に比較して平角導線2をさらに安定して巻回することができる。なお、磁気コア1を参考例1と同様に円柱状に形成しても良い。
【0027】
(参考例5)
本参考例は磁気コア1の形状に特徴があり、その他の構成については参考例1と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】
本参考例の磁気コア1は、図10に示すように、その断面の直径が長手方向の両端部から中央に向かって徐々に小さくなる形状に形成され、図11に示すように平角導線2が直接エッジワイズ巻される。磁気コア1を上述のような形状に形成したことにより、平角導線2が巻回される磁気コア1の周面が両端部から中央に向けて傾斜する傾斜面となり、平角導線2の両端部が磁気コア1の長手方向に沿って外側へ広がることがなく、安定に固定することができる。なお、磁気コア1を参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成しても良い。
【0029】
(参考例6)
本参考例の電磁装置は2巻線のトランスであり、図12に示すように略円柱状に形成されたロッド形の磁気コア1に、コイルボビンなどの絶縁物を介さずに1次巻線及び2次巻線を直接巻回して形成される。
【0030】
磁気コア1は参考例1と同一構成のものであって、平角導線2が直接エッジワイズ巻されることで1次巻線9及び2次巻線10が形成されている。このように磁気コア1に平角導線2を直接エッジワイズ巻することで1次巻線9及び2次巻線10を形成しているため、コイルボビンに巻線を巻回する従来構成に比較して小型化が図れるとともに1次巻線9及び2次巻線10の直流抵抗を減少させることができ、優れた性能を有するトランスが実現できる。また、1次巻線9と2次巻線10を磁気コア1の長手方向において分離して形成しているため、両巻線間の絶縁を確保することができる。なお、磁気コア1を参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成しても良い。
【0031】
(参考例7)
本参考例は磁気コア1の形状に特徴があり、その他の構成については参考例6と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
本参考例の磁気コア1は、図13に示すように長手方向両端部に略全周にわたって長手方向と略直交する方向(外側)へ突出する外鍔部8a,8bが設けられ、長手方向中央から一方の端部よりの位置に略全周にわたって長手方向と略直交する方向(外側)へ突出する分離鍔部11が設けられている。
【0033】
一方の外鍔部8aと分離鍔部11との間に平角導線2が直接エッジワイズ巻されて1次巻線9が形成され、他方の外鍔部8bと分離鍔部11との間に平角導線2が直接エッジワイズ巻されて2次巻線10が形成される。
【0034】
而して、外鍔部8a,8bを設けることでエッジワイズ巻された平角導線2の端部が外鍔部8a,8bで規制されてばらけが防止されるとともに、1次巻線9と2次巻線10との間に磁気コア1の一部である分離鍔部11が介在することで両巻線9,10間の絶縁を参考例6に比較して確実に確保することができる。なお、磁気コア1を参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成しても良い。
【0035】
(参考例8)
本参考例は磁気コア1の形状に特徴があり、その他の構成については参考例7と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】
本参考例の磁気コア1は、図15に示すように、その断面の直径が長手方向の外鍔部8a,8bを除く各端部と略中央部との間で各端部から端部と中央部との中間部分に向かって徐々に小さくなる形状に形成され、図16に示すように各端部と中央部との間に平角導線2が直接エッジワイズ巻されて1次巻線9及び2次巻線10が形成されている。なお、磁気コア1の両端面の中心には参考例2と同様の凹部3が凹設されている。
【0037】
而して、磁気コア1を上述のような形状に形成したことにより、1次巻線9及び2次巻線10が形成される部位の磁気コア1の周面が両端部から中間部分に向けて傾斜する傾斜面となり、平角導線2の両端部が磁気コア1の長手方向に沿って外側へ広がることがなく、安定に固定することができる。しかも、1次巻線と9と2次巻線10との間では磁気コア1の断面の直径が平角導線2を巻回した部位の断面の直径よりも大きくなっているから、両巻線9,10間の絶縁を参考例6に比較して確実に確保することができるという利点がある。なお、磁気コア1を参考例2と同様に断面形状が楕円形の棒状に形成しても良い。
【0038】
(参考例9)
本参考例の電磁装置は2巻線のトランスであり、図17に示すように略円柱状に形成されたロッド形の磁気コア1に、コイルボビンなどの絶縁物を介さずに1次巻線及び2次巻線を直接巻回して形成される。
【0039】
磁気コア1は、図19に示すようにNi−Znフェライト材(例えば、トミタ電機株式会社製のK5材)を用いて、長方形と半円とを組み合わせた略楕円形の断面形状を有する棒状に形成される。本参考例では、断面の半円部分の直径を約6mm、長方形部分の長さを約5mm、長手方向の長さを約30mmとしている。また、磁気コア1の両端面の中心には直径及び深さが約2mmの凹部3が凹設してある。
【0040】
磁気コア1には、平角導線2(例えば、第一電工株式会社製の平角リボンEDW・H線(厚み0.070mm、幅1.4mm))を一層で直接、220ターン程度エッジワイズ巻することで2次巻線10が形成されている。ここで、本参考例における2次巻線10の直流抵抗は1.8Ω程度であった。また、図17及び図18に示すように、2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍から磁気コア1の長手方向中央にかけて2次巻線10の上から電線(例えば、東京特殊電線株式会社製の三層絶縁電線TIW−E線(導体径0.2mm、仕上がり外径0.51mm))を6ターン程度巻回することで1次巻線9が形成されている(但し、図17及び図18R>8においては3ターン程度巻回した場合を例示している)。
【0041】
本参考例は上述のように構成されるものであるから、2次巻線10の上に1次巻線9を巻回することで両巻線9,10間の磁気結合が強くなり、電力の伝達効率を向上することができる。その結果、参考例7又は参考例8のように磁気コイル1に両巻線9,10を分割巻する構造に比較してパルストランスとして用いた場合に高い2次電圧を得ることができる。例えば、1次電圧を600Vとした場合にはピーク値で30kV程度のパルス出力を得ることが可能となった。また、2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍に1次巻線9を形成することにより、2次巻線10の高電圧側の端末10bと1次巻線9との間の沿面距離を十分に確保することができ絶縁性の向上が図れる。しかも、被覆の厚い電線で1次巻線9を形成することにより、両巻線9,10間の絶縁を十分に確保することができる。なお、図20に示すように磁気コイル1の長手方向における2次巻線10の低電圧側の端末10aに隣接して1次巻線9を形成するようにしても同様の効果を奏することが可能である。
【0042】
(参考例10)
本参考例の電磁装置は2巻線のトランスであり、図21及び図22に示すように略円柱状に形成されたロッド形の磁気コア1に、コイルボビンなどの絶縁物を介さずに平角導線2a,2bをエッジワイズ巻することで1次巻線9及び2次巻線10が形成される。
【0043】
磁気コア1は参考例1と同一構成のものであって、長手方向の略全体に平角導線2bが直接エッジワイズ巻されることで2次巻線10が形成されている。さらに、磁気コア1の長手方向における2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍に、2次巻線10を形成する平角導線2bに数ターン重ねて平角導線2aをエッジワイズ巻することで1次巻線9が形成されている。
【0044】
このように磁気コア1に平角導線2a,2bを直接エッジワイズ巻することで1次巻線9及び2次巻線10を形成しているため、1次巻線9の外形寸法が2次巻線10の外形寸法に略等しくなり、参考例9に比較して電磁装置の小型化及び薄型化が可能となる。また、1次巻線9も2次巻線10と同様に平角導線2aを磁気コア1に直接エッジワイズ巻して形成しているため、両巻線9,10を同一の工程で生産することができて生産性の向上が図れるという利点がある。
【0045】
(参考例11)
本参考例は1次巻線9の構造に特徴があり、その他の構成については参考例9と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
図23及び図24に示すように、本参考例における1次巻線9は矩形状の導電箔12と矩形シート状の絶縁フィルム13とを、磁気コア1に平角導線2を直接エッジワイズ巻することで形成された1次巻線10上に交互に巻回することで形成されている。なお、導電箔12の一端縁の両端部には細い帯状の端末片12aが形成されており、これらの端末片12aを1次巻線9の端末としている。
【0047】
1次巻線9の製造工程をさらに詳しく説明する。図25に示すように矩形シート状の絶縁フィルム13の一端側に導電箔12を載置し、他端側より磁気コア1に巻回された2次巻線10上に巻き付ければ、最初に絶縁フィルム13が2次巻線10上に巻回された後、導電箔12と絶縁フィルム13が交互に巻回され、図24R>4に示すように2次巻線10上に絶縁フィルム13を介して導電箔12が多層に巻回されることで1次巻線9が形成される。上記構成によれば、絶縁フィルム13によって2次巻線10と1次巻線9との間の絶縁と導電箔12間の絶縁とを同時に確保することができる。なお、本参考例においては2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍から磁気コイル1の長手方向中央にかけて1次巻線9が形成してある。
【0048】
上述のように厚みの薄い導電箔12と絶縁フィルム13とで1次巻線9を形成しているため、電磁装置のより一層の薄型化が図れるとともに、1次巻線9と2次巻線10との間の距離を短くして磁気結合を強化することができ、電力の伝達効率を向上することができて高い出力電圧が得られるという利点がある。しかも、1次巻線9の導体断面積を広く取ることができるから、直流抵抗を減少させて大きな1次電流が得られるという利点もある。
【0049】
(参考例12)
本参考例は1次巻線9の構造に特徴があり、その他の構成については参考例9と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図26及び図27に示すように、本参考例では平角導線2が直接エッジワイズ巻されて2次巻線10が形成された磁気コア1を、絶縁物によって略筒状に形成された絶縁ケース14の中に挿着し、この絶縁ケース14の上に電線を巻回して1次巻線9が形成されている。絶縁ケース14は磁気コア1の長手方向の全長よりも短くない寸法に形成され、内部に挿着された磁気コア1及び2次巻線10の全体を覆っている。
【0051】
そして、2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍から磁気コア1の長手方向中央にかけて絶縁ケース14の上から電線(例えば、平角導線)を数ターン巻回することで1次巻線9が形成されている。
【0052】
而して、本参考例では上述のように構成しているので、絶縁ケース14によって1次巻線9と2次巻線10との間の絶縁が確保できるとともに、絶縁ケース14が2次巻線10全体を覆っていることから2次巻線10の高電圧側の端末10bから1次巻線9に至る沿面を介した絶縁破壊も防止できる。
【0053】
(実施形態1)
本実施形態は1次巻線9の構造に特徴があり、その他の構成については参考例9と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0054】
本実施形態は、図28に示すように融着性を有する樹脂で被覆された電線を2次巻線10の上に巻回し、2次巻線10を形成する平角導線2の被覆と上記電線の被覆とを融着させることで1次巻線9の位置決めを行うようにした点に特徴がある。
【0055】
而して、両巻線9,10の被覆同士を融着することで1次巻線9の位置決めが行えるため、1次巻線9の相対的な位置がずれることによる特性のばらつきなどが防止できる。なお、2次巻線10を形成する平角導線2の被覆にも融着性を有する樹脂を用い、磁気コア1に直接エッジワイズ巻された平角導線2の被覆を磁気コア1に融着して2次巻線10の位置決めを行うようにしても良い。
【0056】
(実施形態2)
本実施形態は1次巻線9の構造に特徴があり、その他の構成については参考例9と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図29に示すように、合成樹脂製のケース15の収容部15aに薄い金属板等からなるリード16がインサート成形されており、平角導線2が直接エッジワイズ巻されて2次巻線10が形成された磁気コア1を上記収容部15aに収容し、磁気コア1を挟んで対向するリード16の先端間に薄い金属板等からなるリード片17を橋架し、リード片17の両端部と各リード16の先端部を接合する。この結果、リード16及びリード片17が2次巻線10の周囲に巻回されることとなり、リード16及びリード片17によって1次巻線9が形成されることになる。
【0058】
上述のように構成すれば、電磁装置(トランス)の小型化及び低背化を図ることができる。
【0059】
(実施形態3)
ところで、参考例9においては2次巻線10の高電圧側の端末10bから沿面を介して1次巻線9との間で絶縁破壊の虞があるため、1次巻線9には導体径のおよそ5倍の外径を有する電線を用いている。しかしながら、このように太い電線を用いると電磁装置(トランス)の外径が大型化し、用途によっては十分な薄型化が図れない場合もある。また、電線として断面円形の絶縁線を用いているため、2次巻線10上に巻回する際に位置の確定が容易でなく巻太り等が生じる虞もある。また、参考例12においては1次巻線9の線径は小さくなるものの、絶縁ケース14の分だけ電磁装置(トランス)の外形寸法が大きくなり、部品点数が増加したり組立が困難になるといった不利な点がある。
【0060】
そこで本参考例は、図30及び図31に示すように1次巻線9と絶縁物を含む1次巻線部品18に、平角導線2が直接エッジワイズ巻されて2次巻線10が形成された磁気コア1を挿着することで電磁装置(トランス)を構成している。このように本参考例は1次巻線9の構造に特徴があり、その他の構成については参考例9と共通であるため、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
1次巻線部品18は、図32に示すように絶縁性を有する合成樹脂により断面形状が磁気コア1と同じ略楕円形の筒状に形成された筒体(第1の絶縁部材)19を有している。この筒体19は、例えば、ポリエーテルイミド(GE社製、商品名「ウルテム」)のような熱可塑性樹脂によって形成され、外周面には1次巻線を形成するための溝19aが全周にわたって数ターン程度形成されている。さらに1次巻線の端末を形成するための溝19bを有する突片19cが長手方向に沿って突設されている。
【0062】
而して、図33に示すように金型20にセットされた上記筒体19の溝19aに導電性樹脂21を流し込めば、流動性に優れた導電性樹脂21が溝19a,19b全体に行き渡り、導電性樹脂21を十分に硬化させることで筒体19の外周面を溝19a,19bに沿って巻回する1次巻線9が形成される。
【0063】
上述のようにして1次巻線9が形成された筒体19を、長手方向両端の開口を露出するようにして筒体19全体を合成樹脂(例えば、筒体19を形成するポリエーテルイミド)で覆うことにより、図34に示すように筒体19を絶縁性を有する合成樹脂の成形部(第2の絶縁部材)22で覆った1次巻線部品18が形成される。
【0064】
そして、1次巻線部品18の筒体19内に2次巻線10が形成された磁気コア1を挿着し、1次巻線9の端末に端子片23を取り付けることによって電磁装置(トランス)が構成される(図30及び図31参照)。なお、1次巻線部品18は2次巻線10の低電圧側の端末10a近傍から磁気コア1の長手方向中央にかけて挿着されている。
【0065】
本実施形態は上述のように構成したものであるから、1次巻線部品18によって1次巻線9と2次巻線10との間の絶縁が可能になる。また、導電性樹脂21によって筒体19の外周面に1次巻線9を形成した後に筒体19全体を絶縁性を有する合成樹脂製の成形部22で覆っているため、2次巻線10の高電圧側の端末と1次巻線9との間の絶縁を確保することができる。しかも、流動性に優れた導電性樹脂12を筒体19の溝19a,19bに流し込むことで1次巻線9が形成されるため、電線を巻回して1次巻線を形成する場合に比較して電線の巻回工程が不要となって組立が容易になって量産性が向上するとともに電線の被覆の寸法ばらつきや巻回時の巻乱れ等の冗長さがなくなり、小型で薄い1次巻線9を形成することができ、さらには電磁装置全体の小型化及び薄型化が図れる。
【0066】
ところで、本実施形態並びに上述した参考例1〜12並びに実施形態1〜2においては、フェライト材を棒状に成形して磁気コア1を形成した後に磁気コア1の表面に研磨等の加工を施しているが、このような後加工を施さずに磁気コア1の表面を粗い仕上がりとしても良い。この場合、磁気コア1の表面粗さを算術平均粗さ(Ra)が0.8μm程度より粗くなるように磁気コア1を形成することが望ましい。これにより、磁気コア1を形成した後の研磨等の後加工が不要となって磁気コア1の製造コストを下げることができる。しかも、上記後加工を行って磁気コア1の表面粗さを低下させた場合には、図35に示すようにエッジワイズ巻の際に平角導線2が滑って座屈してしまう虞があるが、上述のように磁気コア1の表面を粗い仕上がりとすることによって平角導線2の座屈が防止できる。
【0067】
(実施形態4)
図38は従来の高電圧発生装置の一例を示す概略回路構成図である。この従来装置は高圧放電ランプLpに高電圧パルスを印加して始動するイグナイタであって、電圧が印加される入力端子T1,T2と、高圧放電ランプLpの両端に接続される出力端子T3,T4と、高電圧側の入力端子T1及び高電圧側の出力端子T3間に2次巻線が接続され、入力端子T1,T2間に1次巻線が接続されたパルストランスPTと、パルストランスPTの1次巻線の低電圧側と低電圧側の入力端子T2との間に挿入されたスイッチ要素SWと、高電圧側の入力端子T1とパルストランスPTの1次巻線の高電圧側との間に挿入された抵抗R1と、パルストランスPTの1次巻線及びスイッチ要素SWに並列に接続されたコンデンサC1とを備えている。この従来装置の動作を説明すると、高圧放電ランプLpが点灯していない状態で入力端子T1,T2間に電圧が印加されると抵抗R1を介してコンデンサC1が充電され、コンデンサC1の両端電圧が上昇して所定値に達したときにスイッチ要素SWをオンすることでパルストランスPTの1次巻線にスイッチ要素SWを介してコンデンサC1の充電電荷が放電され、パルストランスPTの2次巻線にパルス状の高電圧が発生する。この高電圧パルスが高圧放電ランプLpの両端に印加されて高圧放電ランプLpを絶縁破壊に至らしめて始動するものである。
【0068】
図39は上記従来装置における高電圧パルスの出力波形の一例を示しており、パルストランスPTの1次巻線とコンデンサC1の共振電圧をパルストランスPTで昇圧した波形に高周波成分が重畳した波形となっている。これは、パルストランスPTが理想的なトランスではなく、実際には寄生容量等が存在することに起因している。しかしながら、高圧放電ランプLpを速やかに絶縁破壊に至らしめて始動するためには、上記高周波成分が抑制された基本波に近い波形である方がよい。また、高電圧発生装置としては電圧の振動が速やかに収束する方がコンデンサC1等の回路部品にかかるストレスが緩和されるため、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができる。
【0069】
そこで本実施形態の高電圧発生装置では、図36に示すようにパルストランスPTの磁気コア1の両端近傍に金属板24を配設することで上記高周波振動を抑制している。つまり、磁気コア1の両端部は開磁路となっており、上記高周波振動に起因して磁気コア1の両端部から漏れて金属板24を通過する磁束が変化し、金属板24に渦電流が流れて渦電流損が生じることで上記高周波振動が抑制されるのである。なお、本実施形態におけるパルストランスPTには実施形態1〜3の何れかの構成を有する電磁装置(トランス)を用いる。
【0070】
本実施形態によれば、金属板24に生じる渦電流損によって上記高周波成分を抑制し、高圧放電ランプLpに印加される高電圧パルスの波形を図37に示すような基本波に近い波形とすることができ、しかも、電圧の振動が速やかに収束できるためにコンデンサC1等の回路部品にかかるストレスが緩和され、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができるという利点がある。なお、回路部品を電気的に接続するためのリードをパルストランスPTの磁気コア1の両端近傍に配置して金属板24の代わりに用いれば、部品点数の削減と構成の簡略化が図れるという利点がある。
【0071】
(実施形態5)
本実施形態の高電圧発生装置は、図40に示すようにパルストランスPTの1次巻線と並列に抵抗Raを接続した点に特徴があり、これ以外の構成は図38に示した従来装置と共通である。よって、共通する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0072】
而して、1次巻線に並列接続した抵抗Raでの損失によって上記高周波振動を抑制することができるものである。なお、図41に示すようにパルストランスPTの1次巻線と直列に抵抗Rbを接続しても同様の効果が得られる。
【0073】
(実施形態6)
本実施形態の高電圧発生装置は、図42に示すように高圧放電ランプLpが着脱自在に装着されるソケットと一体に構成されている点に特徴がある。
【0074】
本実施形態の高電圧発生装置は、図43に示すように合成樹脂製の装置本体30と、装置本体30の前面を除く背面及び周面を覆うシールドカバー50とを備えている。装置本体30は実施形態5で説明したパルストランスPTを含む回路部品が収容されるボディ31と、ボディ31の前面を覆うカバー32と、ボディ31の背面を閉塞する蓋体33とを組み立てて構成される。
【0075】
カバー32の前面には略円形のソケット開口部34が開口し、このソケット開口部34の周縁部分にバヨネット式の係止部35が周方向に複数設けてある。係止部35はソケット開口部34の周縁部分に一体に設けられ、中心に向いた切欠からなり、高圧放電ランプLpのランプ口金の外周面に設けられた係合部(図示せず)をソケット開口部34の前方から背方へに挿入させる縦溝35aと、この縦溝35aに連続する横溝35bとからなるL字形溝を有し、さらに係合部を係止位置で抜け止めする係止凹部35cが内面に形成されている。
【0076】
ボディ31はカバー32のソケット開口部34の内側に配置される略円筒形の筒部36と、カバー32の周面に設けられた係合孔37と凹凸係合する係合爪38とを有し、ボディ31の前面にカバー32を被せて係合爪38を係合孔37に係合することによってソケット開口部34の内側に筒部36が配置された状態でボディ31とカバー32が組み立てられる(図42参照)。また、ボディ31の筒部36の中心には略円筒形の中央筒部39が突設されており、この中央筒部39の内側にランプ口金の中央電極部(図示せず)と接触導通する中央電極40が収納されている。さらに、ランプ口金の外周面に設けられた外側電極部(図示せず)と接触導通する複数の外側電極41が筒部36に取り付けられており、ボディ31とカバー32を組み立てたときに筒部36の前面側に露出する外側電極41の接触部41aがソケット開口部34の内側に臨むようにしてある。すなわち、ランプ口金をソケット開口部34に挿入するとき係合部が係止部35の縦溝35aに挿入され、ランプ口金を回転すると係合部が横溝35bに進入して係止凹部35cに係止し抜け止めされ、ランプ口金の中央電極部が中央筒部39内に挿入されて中央電極40と接触導通し、同時にソケット開口部34の内側に臨む外側電極41の接触部41aがランプ口金の外側電極部に接触導通することにより、本実施形態の高電圧発生装置と高圧放電ランプLpが電気的且つ機械的に接続される。
【0077】
一方、ボディ31の前面側には抵抗R1やコンデンサC1などの回路部品が収容される第1の収容凹部42が設けられる。また、図44に示すようにボディ31の背面側にはパルストランスPTを収容する収容凹所43が設けてある。このパルストランスPTは参考例9の電磁装置(トランス)と同じ構成を有し、図45に示すように断面が略楕円形状のロッド形の磁気コア1に平角導線2を直接エッジワイズ巻して2次巻線10が形成されるとともに2次巻線10の上から電線を6ターン程度巻回することで1次巻線9が形成されたものである。
【0078】
蓋体33はボディ31の周面に設けられた複数の係合突部44と各々凹凸係合する複数の係合溝45が周壁33aに設けられ、ボディ31の背面に蓋体33を被せて係合突部44を係合溝45に係合することによってボディ31に蓋体33が取り付けられてボディ31の背面が蓋体33によって閉塞される。
【0079】
シールドカバー50は導電性を有する磁性体材料によって一面が開口する箱形に形成され、カバー32の周面に突設された嵌合突起46と凹凸嵌合する嵌合孔47が周壁に設けられている。而して、ボディ31とカバー32と蓋体33を組み立ててなる装置本体30を背面側からシールドカバー50内に挿入し、カバー32の嵌合突起46を嵌合孔47に嵌合することでシールドカバー50が装置本体30に取り付けられる。
【0080】
ここで、装置本体30内に収容されたパルストランスPTの磁気コア1の両端部がシールドカバー50の周壁と対向するようにボディ31内に配置されているため、装置本体30にシールドカバー50を取り付けた状態では磁気コア1とシールドカバー50とで閉磁路が形成される。このように装置本体30をシールドカバー50で覆うとともに、パルストランスPTの磁気コア1とシールドカバー50とで閉磁路を形成することにより、高電圧発生装置から放射されるノイズが抑制できるとともに、パルストランスPTの出力(高電圧パルス)を大きくすることができ、しかも、装置全体の小型化並びに薄型化も図れる。なお、本実施形態におけるシールドカバー50は実施形態4における金属板24の役割も果たしており、金属板24が不要となって部品点数の削減と構成の簡略化が図れるという利点がある。
【0081】
【発明の効果】
請求項1の発明は、抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、磁気コアに略当接して巻設された前記巻線と当該巻線の上に巻設された巻線の被覆同士を融着したので、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する電磁装置が提供でき、複数の巻線の被覆同士を融着することで巻線間の位置決めが行え、巻線間の相対的な位置がずれることによる特性のばらつきなどが防止できるという効果がある。
【0082】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、磁気コアの表面を粗い仕上がりとしたので、磁気コアを形成した後の研磨等の後加工が不要となって磁気コアの製造コストを下げることができ、また、エッジワイズ巻の際に平角導線が滑って座屈するのを防止できるという効果がある。
【0083】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、複数のリード間に平角導線がエッジワイズ巻された磁気コアを配置し、前記リード同士を接合したので、請求項2の発明と同様の効果を奏する。
【0084】
請求項4の発明は、抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、筒形に形成され平角導線を巻回した前記磁気コアが挿着される第1の絶縁部材と、第1の絶縁部材の外周面に形成される溝に導電性樹脂を埋めて形成される巻線と、第1の絶縁部材の外周を覆う第2の絶縁部材とを備えたので、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する電磁装置が提供でき、しかも、第1の絶縁部材によって平角導線からなる巻線と導電性樹脂からなる巻線との間の絶縁が可能になり、また、導電性樹脂によって第1の絶縁部材の外周面に巻線を形成した後に全体を絶縁性を有する第2の絶縁部材で覆っているため、平角導線からなる巻線の高電圧側の端末と導電性樹脂からなる巻線との間の絶縁を確保することができるという効果がある。
【0085】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、平角導線からなる前記巻線を2次巻線とし、前記第1の絶縁部材の外周面に形成される巻線を1次巻線としたので、請求項6の発明と同様の効果を奏する。
【0086】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記2次巻線の低電圧側近傍に前記1次巻線を配置したので、2次巻線の高電圧側と1次巻線との間の沿面距離を十分に確保することができて絶縁性の向上が図れるという効果がある。
【0087】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、1次巻線に直列又は並列に接続される抵抗とを備えたので、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する高電圧発生装置が提供できるという効果がある。また、1次巻線に並列接続した抵抗の損失によって電圧の振動を抑制し、パルストランスの2次巻線から出力される高電圧パルスの波形を基本波に近い波形とすることができ、しかも、電圧の振動が速やかに収束できるためにコンデンサ等の回路部品にかかるストレスが緩和され、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができるという効果がある。
【0088】
請求項8の発明は、請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、開磁路となる前記パルストランスの少なくとも一端側近傍に配設される金属板とを備えたので、磁気コアと巻線(平角導線)との間にコイルボビン等の絶縁物が不要となって巻線の外形を小さく且つ薄く形成することができ、薄型で優れた性能を有する高電圧発生装置が提供できるという効果がある。また、金属板に生じる渦電流損によって電圧の振動を抑制し、パルストランスの2次巻線から出力される高電圧パルスの波形を基本波に近い波形とすることができ、しかも、電圧の振動が速やかに収束できるためにコンデンサ等の回路部品にかかるストレスが緩和され、回路部品に耐圧の低い小型で安価なものを用いることができるという効果がある。
【0089】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、少なくとも前記パルストランス、コンデンサ、スイッチ要素を収容する装置本体を備え、この装置本体に放電ランプのランプ口金が電気的且つ機械的に接続されるソケット部を設け、このソケット部を介して前記パルストランスの2次巻線に発生する高電圧パルスをランプ口金に印加するので、放電ランプのランプ口金が接続されるソケットを一体に備えた薄型の高電圧発生装置が提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1を示す斜視図である。
【図2】 同上の断面図である。
【図3】 参考例2を示す斜視図である。
【図4】 同上の製造工程を説明する説明図である。
【図5】 参考例3を示す斜視図である。
【図6】 同上の使用状態を示す断面図である。
【図7】 参考例4における磁気コアの断面図である。
【図8】 同上の磁気コアに平角導線を巻回する途中の状態を示す斜視図である。
【図9】 同上の斜視図である。
【図10】 参考例5を示す斜視図である。
【図11】 同上の断面図である。
【図12】 参考例6を示す斜視図である。
【図13】 参考例7における磁気コアの断面図である。
【図14】 同上の斜視図である。
【図15】 参考例8を示す斜視図である。
【図16】 同上の断面図である。
【図17】 参考例9を示す斜視図である。
【図18】 同上の断面図である。
【図19】 同上における磁気コアを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図20】 同上の他の構成を示す断面図である。
【図21】 参考例10を示す斜視図である。
【図22】 同上の断面図である。
【図23】 参考例11を示す斜視図である。
【図24】 同上の断面図である。
【図25】 同上の製造工程を説明する説明図である。
【図26】 参考例12を示す斜視図である。
【図27】 同上の断面図である。
【図28】 実施形態1を示す斜視図である。
【図29】 実施形態2を示す一部省略した斜視図である。
【図30】 実施形態3を示す斜視図である。
【図31】 同上の断面図である。
【図32】 同上における筒体の斜視図である。
【図33】 同上の製造工程を説明する説明図である。
【図34】 同上における1次巻線部品の斜視図である。
【図35】 同上の説明図である。
【図36】 実施形態4を示す平面図である。
【図37】 同上の動作説明用の波形図である。
【図38】 従来の高電圧発生装置を示す概略回路構成図である。
【図39】 従来装置の動作説明用の波形図である。
【図40】 実施形態5を示す概略回路構成図である。
【図41】 同上の他の構成を示す概略回路構成図である。
【図42】 実施形態6を示す斜視図である。
【図43】 同上の分解斜視図である。
【図44】 同上におけるボディを背面側から見た斜視図である。
【図45】 同上におけるパルストランスの側面図である。
【図46】 従来例を示す分解斜視図である。
【図47】 同上の斜視図である。
【図48】 同上の断面図である。
【図49】 同上におけるコイルボビンの斜視図である。
【符号の説明】
1 磁気コア
2 平角導線
Claims (9)
- 抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、磁気コアに略当接して巻設された前記巻線と当該巻線の上に巻設された巻線の被覆同士を融着したことを特徴とする電磁装置。
- 磁気コアの表面を粗い仕上がりとしたことを特徴とする請求項1記載の電磁装置。
- 複数のリード間に平角導線がエッジワイズ巻された磁気コアを配置し、前記リード同士を接合したことを特徴とする請求項1記載の電磁装置。
- 抵抗率が1000Ω・m以上の特性を有する磁気コアと、磁気コアの全周にわたって略当接して巻設される巻線とを備え、平角導線を磁気コアに直接エッジワイズ巻することで前記巻線を巻設するとともに、前記巻線の上に他の1乃至複数の巻線を巻設した電磁装置であって、筒形に形成され平角導線を巻回した前記磁気コアが挿着される第1の絶縁部材と、第1の絶縁部材の外周面に形成される溝に導電性樹脂を埋めて形成される巻線と、第1の絶縁部材の外周を覆う第2の絶縁部材とを備えたことを特徴とする電磁装置。
- 平角導線からなる前記巻線を2次巻線とし、前記第1の絶縁部材の外周面に形成される巻線を1次巻線としたことを特徴とする請求項4記載の電磁装置。
- 前記2次巻線の低電圧側近傍に前記1次巻線を配置したことを特徴とする請求項5記載の電磁装置。
- 請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、1次巻線に直列又は並列に接続される抵抗とを備えたことを特徴とする高電圧発生装置。
- 請求項1〜6の何れかに記載された電磁装置からなるパルストランスと、パルストランスの1次巻線に並列接続されたコンデンサと、コンデンサから1次巻線への放電経路を開閉するスイッチ要素と、開磁路となる前記パルストランスの少なくとも一端側近傍に配設される金属板とを備えたことを特徴とする高電圧発生装置。
- 少なくとも前記パルストランス、コンデンサ、スイッチ要素を収容する装置本体を備え、この装置本体に放電ランプのランプ口金が電気的且つ機械的に接続されるソケット部を設け、このソケット部を介して前記パルストランスの2次巻線に発生する高電圧パルスをランプ口金に印加することを特徴とする請求項8記載の高電圧発生装置。
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