JP3777838B2 - パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、住宅の建物の床、壁等に使用されるパネルとして、合板、MDF、パーチクルボード等の表面に表面化粧の目的で、湿式単板(表面化粧単板や化粧シート等)をホットプレスにより接着したものが知られている。そして、ホットプレス時に湿式単板から発生する水蒸気は木質材料からなる基材に吸湿されるようになっている。
【0003】
しかしながら、従来の木質材料からなる基材の表面硬度では、例えばキャスター付き家具の使用や、物の落下などの衝撃による傷付きや凹みの発生が生じ易く、また表面もあまり平滑でないため、表面に設けられたV溝(化粧溝)へのストッキング、靴下の引掛かりが生じ易くなる。さらに表面化粧単板のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じ易い。
【0004】
そこで表面硬度や平滑性、さらには寸法安定性を向上させるために、木質系材料の代わりに、樹脂などの材料を基材に用い、その表面に湿式単板を装着したパネルが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような低透湿性材料である樹脂を基材として用いたパネルにあっては、木質系材料と比較して吸湿率が小さい低透湿性材料層の表面に湿式単板を装着することとなり、この場合、金型により熱圧して装着するとき熱により蒸発した水分の逃げ場がないために、接着界面にある水分によって表面化粧単板3に図13に示すような膨れ、或いはパンクが発生するという問題があった。図13中の1′はパネル、2は合板基材である。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面化粧単板に膨れ、パンクなどが発生するのを防止でき、表面硬度が高く且つ表面が平滑で、しかも温湿度に対する高い寸法安定性、さらには耐クラック性能が共に優れたパネル及びその製造方法を提供するにあり、別の目的とするところは、接着性、床材の反り等の問題を解決しながら、同時に曲げ剛性を高めて耐キャスター性能を向上させることができるパネル及びその製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、基材2が上下複数層で構成され、各層が木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層でそれぞれ構成され、基材2上層の表面に、透湿性材料層4を介して表面化粧単板3が積層一体化され、表面化粧単板3から最も遠い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料10A中の木粉の配合割合を表面化粧単板3に最も近い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料10B中の木粉の配合割合よりも多くしたことを特徴としており、このように構成することで、表面化粧単板3を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層4に吸収され、従って、表面化粧単板3との接着界面にある水分の分散により、表面化粧単板3に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板3と上記熱可塑性樹脂複合材料層21との接着が可能となる。従って、従来の表面化粧単板3の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに透湿性材料層4の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、上記熱可塑性樹脂複合材料層21に直接接着させた場合よりも、表面化粧単板3の接着性能が向上する。また基材2の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧単板3のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じないものとなる。
また、上記熱可塑性樹脂複合材料層21は、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなるので、熱可塑性樹脂単体の場合よりも基材2の表面硬度及び曲げ剛性等の物性面での向上が図られると共に、樹脂材料の欠点である接着性の低下を防止できる。特に、水性接着剤を使用した場合でも、水分が接着面から吸収されることにより、接着時間の短縮、接着強度の確保に効果が得られるものである。
しかも基材各層が熱可塑性樹脂複合材料層で構成されているので、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができ、耐キャスター性能を確保することができる。
さらに、表面化粧単板に最も近い側(上側)の木粉樹脂複合材料10Aの上に透湿性材料層4が位置し、表面化粧単板から最も遠い側(下側)に透湿性の高い木粉樹脂複合材料10Bが位置することとなり、基材2の表面に表面化粧単板3を貼着してなるパネル1の表面側の反り力と裏面側の反り力とを略同等にでき、反りを抑制できる。従って、木粉樹脂複合材料10の仕様のみでパネル1全体の反り抑制が可能となり、例えば建築材等としての性能を自由に設定可能でありながら、反りのないパネル製品を簡単に得ることができる。
【0011】
また請求項2記載の発明は、請求項1において、基材上層2Aと基材下層2Bとの間に中間透湿層11を介在させたことを特徴としており、このように構成することで、基材上層2Aと基材下層2Bとの接着時に、その間に介在された中間透湿層11によって接着剤が浸透し、実用的な接着力を確保できると共に、製造時の水分が中間透湿層11に吸水されることで、パンクの防止、接着力の確保が可能となる。
【0012】
また請求項3記載の発明は、請求項1において、木粉樹脂複合材料10は木粉を30〜70wt%含有していることを特徴としており、このように構成することで、木粉樹脂複合材料10の硬度を高くしながら且つ透湿性で問題が生じないようにすることができる。
【0013】
また請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項3において、木粉樹脂複合材料層の厚みは少なくとも0.1mm以上であることを特徴としており、このように構成することで、木粉樹脂複合材料10の持つ表面硬度や、平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれないようにすることができる。
【0014】
また請求項5記載の発明は、請求項1又は請求項3又は請求項4において、木粉樹脂複合材料10中の熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂を使用し、且つマレイン酸変性ポリオレフィンが添加、或いはマレイン酸添加により変性されていることを特徴としており、このように構成することで、木粉と熱可塑性樹脂との分散性の向上、及び剛性の向上を図ることができる。
【0015】
また請求項6記載の発明は、請求項1又は請求項3又は請求項4又は請求項5において、木粉樹脂複合材料層の曲げヤング率が少なくとも40000kgf/cm以上であることを特徴としており、このように構成することで、基材下層2Bが合板などで構成されている場合に、仮りに合板層60の表面に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料層の曲げ剛性を高めることで、合板層60の耐キャスター性能を確保することが可能となる。
【0016】
また請求項7記載の発明は、請求項1において、透湿性材料は紙、不織布、木粉であることを特徴としており、このように構成することで、透湿性材料として入手が容易であり、安価な材質を使用できるものである。
【0017】
また請求項8記載の発明は、請求項1 おいて、表面化粧単板3は天然突き板、または突き板シートから成るので、天然突き板等を湿潤状態で水性接着剤を用いて熱圧貼りにより簡単に接着可能となると共に、接着剤や湿式突き板の水分は表面化粧単板3の下の透湿性材料層4に吸収されることで、熱圧時の表面化粧単板3のパンクを防止でき、さらには接着力を確保できるものである。
【0018】
また請求項9記載の発明は、少なくとも表面に木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層21を有する基材2の表面に、表面化粧単板3を積層一体化したパネルを製造するにあたって、基材上層2A及び基材下層2Bを、木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料10でそれぞれ構成し、表面化粧単板3から最も遠い側の木粉樹脂複合材料10A中の木粉の配合割合を表面化粧単板3から最も近い側の木粉樹脂複合材料10B中の木粉の配合割合よりも多くし、基材2の表面に透湿性材料層4と表面化粧単板3とをこの順に積層し、透湿性材料層4を介して上記熱可塑性樹脂複合材料層21と表面化粧単板3とを加熱接着するので、表面化粧単板3と熱可塑性樹脂複合材料層21との間に透湿性材料層4を介在させることを特徴としており、このように構成することで、表面化粧単板3を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層4に吸収されるので、表面化粧単板3との接着界面にある水分の分散により、表面化粧単板3に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板3と熱可塑性樹脂複合材料層21との接着が可能となる。従って、従来の表面化粧単板3の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに透湿性材料層4の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、熱可塑性樹脂複合材料層21に直接接着させた場合よりも、表面化粧単板3の接着性能が向上する。また基材2の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧単板3のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じなくなる。さらに表面化粧単板に最も近い側(上側)の木粉樹脂複合材料10Aの上に透湿性材料層4が位置し、表面化粧単板から最も遠い側(下側)に透湿性の高い木粉樹脂複合材料10Bが位置することとなり、基材2の表面に表面化粧単板3を貼着してなるパネル1の表面側の反り力と裏面側の反り力とを略同等にでき、反りを抑制できる。従って、木粉樹脂複合材料10の仕様のみでパネル1全体の反り抑制が可能となり、例えば建築材等としての性能を自由に設定可能でありながら、反りのないパネル製品を簡単に得ることができる。
【0019】
また請求項10記載の発明は、請求項9において、基材2が上下複数層で構成され、基材上層2Aが、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料10からなり、基材下層2Bが合板からなり、この合板と木粉樹脂複合材料10との接着を熱による融着により行うことを特徴としており、このように構成することで、熱可塑性樹脂単体の場合よりも基材2の表面硬度及び曲げ剛性等の物性面での向上が図られると共に、樹脂材料の欠点である接着性の低下を防止でき、さらに、合板の表面に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができるので、耐キャスター性能を確保できる。
【0021】
また請求項11記載の発明は、請求項9又は請求項10において、基材上層2Aと基材下層2Bとの間に中間透湿層11を介在させることを特徴としており、このように構成することで、基材上層2Aと基材下層2Bとの接着時に、その間に介在された中間透湿層11によって接着剤が浸透し、実用的な接着力を確保できると共に、製造時の水分が中間透湿層11に吸水されることで、パンクの防止、接着力の確保が可能となる。
【0022】
また請求項12記載の発明は、請求項9乃至請求項11のいずれかにおいて、基材下層2Bの下面側に反り防止用の切り込み溝12を形成することを特徴としており、このように構成することで、基材2の膨潤、収縮量の差により発生する反りを切り込み溝12によって低減することが可能となり、従って、例えば基材下層2Bが合板等であっても、表面側の表面化粧単板3の膨潤、収縮と合板層の膨潤、収縮とを均衡にして、全体としての反りを低減させることが可能となる。
【0023】
また請求項13記載の発明は、請求項12において、反り防止用の切り込み溝12が形成されている基材下層2Bの下面にクッション材25を設けたことを特徴としており、このように構成することで、クッション材25によって防音床等への応用も可能となり、しかも、切り込み溝12と共に反り抑制効果が一層向上し、従って、温湿度等の環境変化による伸び縮みが少なく、突き上げ、目隙が防止できるものとなる。
【0024】
また請求項14記載の発明は、請求項9において、基材上層2Aが木粉樹脂複合材料で構成され、基材下層2Bが不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等の裏面透湿層26で構成され、この裏面透湿層26が木粉樹脂複合材料10に熱により融着されていることを特徴としており、このように構成することで、木粉樹脂複合材料10の上には、基材2と表面化粧単板3の間に介在される透湿性材料層4が位置し、且つ木粉樹脂複合材料10の下には裏面透湿層26が位置することとなり、従って、木粉樹脂複合材料10の上下の寸法変化率をほぼ均等にでき、反り抑制効果が得られる。しかも、この裏面透湿層26を構成する不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等は、溶融した木粉樹脂複合材料10に融着することが可能であり、従って、接着コストを大幅に増加することなく、複層構成が可能となる。さらに、木粉樹脂複合材料10は連続押し出しによる製造が可能であるため、上記複層の融着工程を連続して行うことができ、生産性が大幅に向上するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明すると、図1、図3に示すように、少なくとも表面に低透湿性材料層21を有する基材2の表面に表面化粧単板3を積層したパネル1を製造するにあたって、本発明では、低透湿性材料層21と表面化粧単板3との間に透湿性材料層4を介在させ、この透湿性材料層4を介して低透湿性材料層21と表面化粧単板3とを接着するようにした点に特徴を有している。図3中の5は雄実部5aと雌実部5bとからなる床接合用の実部、8は化粧溝である。
【0027】
ここで、また、透湿性材料層4としては、例えば紙、不織布、木粉が使用される。また、透湿性材料層4の厚みは0.1mm以下が好ましい。
【0028】
基材2は例えば樹脂からなり、コンクリートスラブなどの下地9(図4)上に接着固定されている。この例では、基材2の少なくとも表面が低透湿性材料層21となっている。低透湿性材料層21は、木粉と熱可塑性樹脂とが配合された木粉樹脂複合材料で構成されている。ここで、配合される熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系熱可塑性合成樹脂が使用される。また、木粉樹脂複合材料中には、上記木粉、熱可塑性合成樹脂の他に、酸無水物で変成した熱可塑性合成樹脂が添加してあってもよい。また必要に応じてこれに加えて無機物を添加してあってもよい。また、木粉樹脂複合材料の全量に対する木粉の配合比は60%以下(重量比)が望ましく、このような配合比で加熱、加圧することにより木粉樹脂複合材料が形成されるものである。また木粉の粒径は100メッシュ以下が望ましい。また、木粉樹脂複合材料層の厚みに関して、木粉樹脂複合材料の持つ表面硬度や、平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれないのであれば、厚みは問わないが、例えば0.1mm以上が望ましい。
【0029】
また、木粉樹脂複合材料には、図2に示すように、床材の側面部に配置されて隣合う床材同士を接続するための雄実部5aと雌実部5bとからなる実部5が設けられている。
【0030】
表面化粧単板3としては、天然突き板、または突き板シートを使用するのが好ましい。なお、突き板の塗装としては特に限定されず、例えば床であればウレタン、アミノ塗装等でもよい。また耐磨耗性等の向上のため、塗料中に耐磨耗のための添加剤等を加えるようにしてもよい。
【0031】
しかして、上記のように基材2の表面に木粉樹脂複合材料からなる低透湿性材料層21を積層し、その上に紙からなる透湿性材料層4を積層し、その上に接着剤22を塗布し、その上から表面化粧単板3を装着し、加熱、加圧して接着させる。このように表面化粧単板3と低透湿性材料層21との間に透湿性材料層4を介在させることによって、金型により熱圧して装着するとき熱により蒸発した水分が透湿性材料層4に吸収されるので、表面化粧単板3との接着界面にある水分の分散により、表面化粧単板3に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板3と低透湿性材料層21との接着が可能となる。従って、従来の表面化粧単板3の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。
【0032】
また透湿性材料層4の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、低透湿性材料層21に直接接着させた場合よりも、表面化粧単板3の接着性能が向上する。つまり、基材の表面を低透湿性材料層とし、この基材の表面と表面化粧単板3との間に透湿性材料層4を介在させたことによって、金型により熱圧して表面化粧単板を装着するとき熱により蒸発した水分が透湿性材料層4に吸収されるので、基材と表面化粧単板3との接着界面にある水分が分散されることにより、表面化粧単板3に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板3と基材との加熱接着を行うことができる。従って、従来の表面化粧単板3の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに紙層(透湿性材料層)4の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、表面化粧単板を基材に直接接着させる場合よりも、表面化粧単板3の接着性能が向上する。
【0033】
次に、上記パネル1の製造方法の一例を図2に示す。ここでは、合板(基材下層2B)の表面に紙(中間透湿層11)と木粉樹脂複合材料10とを積層して基材2を構成する。そして、この基材2の表面に紙層(透湿性材料層4)を積層し、その上に接着剤22を塗布し、その上から表面化粧単板3を装着し、加熱、加圧して接着させる。
【0034】
この例では、木粉樹脂複合材料10が押し出しにより成形されると共に、木粉樹脂複合材料10の成形、木粉樹脂複合材料10と紙との融着、及び基材2と木粉樹脂複合材料10との熱による融着工程を連続して実施(または同時に実施)される場合を説明する。図2に示すように、Tダイ付き押し出し機27で押し出された木粉樹脂複合材料10の表面に紙ロール29から供給される紙28(透湿性材料層)をラミネート加工し、ロールプレス30で熱により融着させた後に、冷却ゾーンに送り、加圧冷却用ロール31で冷却し、所定幅に切断して、紙の上面に接着剤22を塗布し、その後、接着剤の上から表面化粧単板3を載置してプレス機32にてプレスする。なお、Tダイ付き押し出し成形した後に、厚みを均一にするためにポリシングロールやタッチロール等を用いてもよいものである。また、押し出しと同時に圧締してもよく、木粉樹脂複合材料10を成形後、再度表面を溶融してもよい。また、熱により溶融する合成樹脂を用いて融着してもよい。このように、押し出しによる連続工法を採用することで、紙融着と同時に連続的な成形が可能となる。これにより、紙28と木粉樹脂複合材料10とを連続して積層できるようになり、生産性が向上する。また、紙28と木粉樹脂複合材料10間の接着を熱による融着により行うことによって、材料の再加熱の必要がなく、そのうえ紙28の融着後、連続的に加圧冷却可能であるため、生産性を落とさずに、積層材の反りが抑制されるという利点がある。
【0035】
ここで、透湿性材料層4の厚みを0.1mm以下とした場合は、基材2の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがないため、それらの性能を保持したパネル1を製造することが可能となり、キャスター付き家具の使用や、物の落下などの衝撃によるクラック発生や、寸法変化などの問題も生じなくなり、さらに表面の平滑によって、V溝(化粧溝)へのストッキング、靴下の引掛かりなども生じなくなり、化粧溝による外観デザイン性を向上させながら、歩行感を向上させることができるものとなる。
【0036】
また、木粉樹脂複合材料10中には木粉は例えば30〜70wt%(好ましくは30〜60wt%)含有されているのが好ましい。木粉の配合割合は70wt%を超えると、木粉樹脂複合材料10がもろくなり、30wt%よりも低いと、透湿性で問題が生じる。なお木粉の種類は特に限定されない。木粉の粒径は100メッシュ以下が好ましい。詳細には木粉全体の95%の粒径が300μm以下であるのが好ましい。このように低透湿性材料層21として、木粉樹脂複合材料10を使用することによって、熱可塑性樹脂単体の場合よりも基材2の表面硬度及び曲げ剛性等の物性面での向上が図られると共に、樹脂材料の欠点である接着性の低下を防止できる。特に、水性接着剤を使用した場合でも、水分が接着面から吸収されることにより、接着時間の短縮、接着強度の確保に効果が得られるものである。
【0037】
さらに十分な表面硬度等の前記特性を確保するために、木粉樹脂複合材料層の厚みは0.1mm以上あるのが好ましい。0.1mm以下だと、基材2の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれるおそれがあるからである。なお、木粉樹脂複合材料層の厚みの上限は特に限定されず、コスト、必要な物性等により適宜選択されるものである。このように透湿性材料層4の厚みを0.1mm以下とした場合は、低透湿性材料層2121の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがないため、それらの性能を保持したパネル1を製造することが可能となり、例えばキャスター付き家具の使用や、物の落下などの衝撃によるクラック発生や、寸法変化などの問題も生じなくなり、さらに表面の平滑によって、V溝(化粧溝)へのストッキング、靴下の引掛かりなども生じなくなり、化粧溝による外観デザイン性を向上させながら、歩行感を向上させることができるものとなる。
【0038】
また、上記木粉樹脂複合材料10中の熱可塑性樹脂として例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂が使用されるのが好ましい。このオレフィン系樹脂は、マレイン酸変性ポリオレフィンが添加、或いはマレイン酸添加により変性されているのが好ましい。オレフィン系樹脂は、材料の入手、コストの点で他の合成樹脂と比較して有利である。また、上記オレフィン系樹脂の種類は、木粉との複合後の剛性等の物性により適宜選択され得る。また、上記のようにマレイン酸変性ポリオレフィンが添加、或いはマレイン酸添加により変性されていることによって、木粉と熱可塑性樹脂との分散性向上、剛性向上等の点で好ましく、これによりオレフィン系樹脂の種類と共に、木粉樹脂複合材料10の物性が決定される。
【0039】
さらに、上記木粉樹脂複合材料層の曲げ剛性を高めるために、木粉樹脂複合材料層の曲げヤング率は少なくとも40000kgf/cm2以上であるのが好ましい。これにより、例えば合板がその表層部に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができ、耐キャスター性能を確保することが可能となる。また合板表面に切り込みがある防音床等に使用した場合等のように基材2の厚みが薄くても同様に耐キャスター性能を確保できる。なお木粉樹脂複合材料10の剛性は、一般の合板と同等50000〜80000kgf/cm2程度でもよい。ちなみに、従来の床材の場合、合板、MDF、パーチクルボード等の表面に天然突き板等を接着して表面化粧としている。また、近年の生活様式の変化により高い耐キャスター性が求められ、そのため例えば合板表面にMDFを複合して基材2を構成しているが、このようなMDF複合合板では、耐凹み性(耐キャスター性)を改善できるが、耐水性に難があった。つまり水分による膨れ、変形、反り、或いは吸放湿の繰り返しによる硬度低下が発生するなどの問題があるが、本発明では、基材2と表面化粧単板3との間に透湿性材料層4を介在させることによって、接着性、床材の反り等の問題を解決できると共に、曲げ剛性を高めて耐キャスター性能を向上させることができる。
【0040】
また、熱可塑性樹脂複合材料として、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料10を使用し、且つ、基材2と木粉樹脂複合材料10間の接着を熱による融着により実施することによって、生産性が良くなり、コスト面で有利となる。しかも、基材下層2Bの合板部がその表面に微細な割れ、穴などの欠点を有していても、合板層60の上に木粉樹脂複合材料10を溶融して圧締、接着させることで、欠点部分に木粉樹脂複合材料10が充填されることにより、耐キャスター等の性能が向上すると共に、表面の平滑性を確保でき、この結果、接着性の向上及び床材の反り防止を図ることができる。
【0041】
図4〜図6は他の実施形態を示している。この例では、基材上層2A及び基材下層2Bが、木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料10でそれぞれ構成され、表面化粧単板3から遠い側の木粉樹脂複合材料10A中の木粉の配合割合を表面化粧単板3に近い側の木粉樹脂複合材料10中Bの木粉の配合割合よりも多くした。ここで、木粉とは、耐熱性の粉体を含む概念である。従来、木粉樹脂複合材料10からなる基材2の表面に表面化粧単板3を接着した建築板にあっては、湿度が変化する環境にて使用する場合、表面化粧単板3の寸法変化率と木粉樹脂複合材料10の寸法変化率に差が有るため反りが発生するという問題がある。一般には、木粉樹脂複合材料10の吸湿による寸法変化が表面化粧単板3のそれに比べて小さいため、例えば、乾燥状態では表面化粧単板3側に凹状の反りが発生した状態となる。また、木粉樹脂複合材料10の製造時において、溶融した木粉樹脂複合材料10の片側表面に紙などのシートを融着させた板材を製造する際に、表裏の寸法変化率差が大きく異なるため、反りが発生する。そこで、本発明では、木粉樹脂複合材料10を2層にして基材2を構成し、表面化粧単板3から遠い側の木粉樹脂複合材料10A中の木粉の配合割合を表面化粧単板3に近い側の木粉樹脂複合材料10B中の木粉の配合割合よりも多くしたので、上の木粉樹脂複合材料10Aの上に透湿性材料層4、下に透湿性の高い木粉樹脂複合材料10Bが位置することとなり、基材2の表面に表面化粧単板3を貼着してなるパネル1の表面側の反り力と裏面側の反り力とを略同等にでき、反りを抑制できる。従って、木粉樹脂複合材料10の仕様のみでパネル1全体の反り抑制が可能となり、例えば建築材等としての性能を自由に設定可能でありながら、反りのないパネル1を簡単に得ることができるものである。
【0042】
なお、反り抑制方法として、表裏同じ材質(例えば両面とも同じ化粧単板)で構成することも考えられるが、この場合、両面に接着材の塗布が必要となり、製造工程が複雑になるという欠点があるが、本発明では、裏面の接着剤塗布が不要である上に、木粉樹脂複合材料10を2層構造とすることで、木粉樹脂複合材料10同士の熱融着が容易なため、製造工程を簡略化できる。しかも、木粉樹脂複合材料10は連続押し出しによる製造が可能であるため、木粉樹脂複合材料10の複合積層も容易となり、生産性を一層高めることができる。
【0043】
また、図4〜図6に示す基材上層2Aを木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料10で構成し、基材下層2Bを合板、MDF、パーチクルボード等で構成してもよい。そして、このパネルを製造するにあたっては、合板と熱可塑性樹脂複合材料層との間の接着を熱による融着により行うことが可能である。例えば図5に示すように、Tダイ付き押し出し機27で押し出された木粉樹脂複合材料10の表面に紙ロール29から供給される紙28をラミネートして、基材下層2Bとなる合板上に押し出し、ロールプレス30で熱により融着させる。その後、冷却ゾーンに送り、加圧冷却用ロール31で冷却し、所定幅に切断して、紙28の上面に接着剤22を塗布し、その後、接着剤22の上から表面化粧単板3を載置してプレス機32にてプレスする。このように、押し出しによる連続工法を採用することで、紙融着と同時に連続的な成形(例えば図6に示す床接合用の雄実部5aと雌実部5bとからなる実部5の押し出し成形、押し出し方向のV溝8の成形等)が可能となり、紙層と木粉樹脂複合材料10と合板(基材下層2B)とを連続して積層できるので、生産性が向上すると共に、コスト的に有利となる。また、合板と木粉樹脂複合材料との複層構造とすることで、例えば合板がその表層部に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料により曲げ剛性を高めることができ、耐キャスター性能を確保することが可能となる。
【0044】
図7は、更に他の実施形態を示している。この例では、基材2が、合板層60(基材下層2B)の表面に紙などの透湿性材料層4を介して木粉樹脂複合材料10を積層して構成されている。つまり、合板と紙層(透湿性材料層4)と木粉樹脂複合材料10とがこの順に積層されて基材2が構成され、この基材2の上面に、紙層(透湿性材料層4)と表面化粧単板3とがこの順に積層されてパネル1が構成されている。上記基材2の紙層は木粉樹脂複合材料10に熱により融着されている。このように基材2を合板層60と紙層と木粉樹脂複合材料10とで構成することで、基材2の裏面が吸湿率が大きくなり、木粉樹脂複合材料10の上に積層される透湿性材料層4と下に積層される合板層60とによって、木粉樹脂複合材料10の上下の寸法変化率をほぼ均等にでき、反り抑制効果が得られる。しかも、合板層60と木粉樹脂複合材料10との間には紙などの透湿性材料層4を介在させてあるので、合板層60で吸収した水分を透湿性材料層4に逃がすことができ、合板層60の膨れ等を同時に防止できるものである。
【0045】
ここで、上記基材2の中間に紙層を介在させる場合、例えば、坪量10〜80g/m2で、厚み100μm以下の紙材料が使用されるのが好ましい。現在一般に、床材の表面化粧としては天然突き板を湿潤状態で水性接着剤を用いて熱圧貼りにより接着しており、その際に基材2を構成している木質材料に接着剤や湿式突き板の水分が移動したり、表面からの蒸発により水分を除去することで熱圧時の表面化粧単板3のパンクを防止し、さらには接着力を確保している。従って、基材2が吸水性のない熱可塑性樹脂のみである場合等にあっては、製造時に表面化粧単板3のパンク現象を起し、接着不良の原因となる。そこで、木質材料と表面化粧単板3との間に紙層を介在させることで、接着性を改善することができ、且つこの紙層の厚みを上記のように坪量10〜80g/m2で、厚み100μm以下とすることによって、一般的な接着剤の塗布量で紙間に接着剤が浸透し、表面化粧単板3の接着時のパンク現象防止と同時に実用的な接着力を確保できる。また、紙層の上に木粉樹脂複合材料10で積層してあるので、製造時の水分が紙層だけでなく、木粉が含有されている木粉樹脂複合材料10にも吸水されるため、これによってもパンクの防止、接着力の確保が可能となっている。さらに表面化粧単板と基材との間にも紙層(透湿性材料層4)を設けることで、水分が蒸気となってより飛散しやすい環境を創出でき、接着性が一層良くなる。
【0046】
図8は基材上層2Aが熱可塑性樹脂複合材料、基材下層2Bが合板で構成されている基材2において、熱可塑性樹脂複合材料として、木粉樹脂複合材料10を使用し、且つ合板層60の裏面に反り防止用の切り込み溝12を形成した場合を示している。木粉樹脂複合材料10によって、熱可塑性樹脂単体の場合よりも表面硬度、曲げ剛性等の物性面が向上すると共に、樹脂材料の欠点である接着性、特に水性接着剤を使用した場合の接着面からの水分の吸収による接着時間の短縮、接着強度の確保に効果があり、さらに木粉樹脂複合材料10は、樹脂と比較して熱膨張係数が小さくなることで、反りが低減されるという効果があるが、木粉樹脂複合材料層の厚みを一定範囲内である程度厚くすると製造時、使用時の反りが大きくなることがある。これは、木粉樹脂複合材料10と合板とからなる異種材料間において、木粉樹脂複合材料層の厚みが薄い場合は、厚み全体の中での木粉樹脂複合材料10の膨潤、収縮量の表裏での差による影響が少ないが、厚みが増すと反りが発生しやすくなる。そこで本発明では、合板の裏面に切り込み溝12を設けることにより、異種材料間の膨潤、収縮量の差により発生する反りを低減することが可能となる。また、切り込み溝12としては、少なくとも合板の裏面から木粉樹脂複合材料10まで達しない程度の深さで設けるのが好ましい。これにより、表面側の表面化粧単板3の膨潤、収縮と合板層60の膨潤、収縮とを均衡にして、全体としての反りを低減させることが可能となる。また、切り込み溝12は例えば製品幅と平行に配置されるのが好ましい。また、製品幅方向の反りを低減するには、製品長さ方向に切り込み溝12を形成するのが好ましい。さらに必要により、製品の幅方向と長手方向の両方向に切り込み溝12を設けることが可能である。この切り込み溝12は裏面のクッション材25と共に、板材の反り防止を図るものであり、従来の不陸対応のために設けられる溝とは異なる。また、本発明では、合板の裏面に切り込み溝12を設ける際に、基材上層2Aの木粉樹脂複合材料層の厚みを1mm以上にするのが好ましい。
【0047】
さらに、上記切り込み溝12が形成されている基材下層2Bの下面にはクッション材25が設けられている。このクッション材25によって防音床等への応用も可能となり、しかも、基材上層2Aが木粉樹脂複合材料10であるので、剛性が高く、合板の表面欠点等があっても耐キャスター性を確保でき、従来、防音床で問題であった耐キャスター性を改善できる。なお、クッション材25として例えば不織布、発泡ウレタン等があるが、もちろん、これに限定されるものでない。また、基材下層2Bとして、合板や単板以外に例えばMDF複合合板を使用してもよく、この場合、MDFの耐水性による反り防止、吸湿時の耐キャスター性の向上が図られると共に、MDFよりも防音性能を一層確保できるものとなる。さらに、異種材料を貼り合わせた構造でありながら、温湿度等の環境変化による伸び縮みが少なく、突き上げ、目隙が防止できるものである。
【0048】
図9は基材上層2Aが木粉樹脂複合材料10、基材下層2Bが不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等からなる裏面透湿層26でそれぞれ構成されていると共に、裏面透湿層26が木粉樹脂複合材料10に熱により融着されている場合を示している。ここで木粉樹脂複合材料10と裏面透湿層26とからなる基材2の厚みは例えば2〜15mmである。このように木粉樹脂複合材料10の裏面に不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等の裏面透湿層26を積層することで、反りを抑制することができる。つまり、木粉樹脂複合材料10の上に積層される透湿性材料層4と下に積層される裏面透湿層26とによって、木粉樹脂複合材料10の上下の寸法変化率をほぼ均等にでき、反り抑制効果が得られる。しかも、木粉樹脂複合材料10の上に位置する透湿性材料層4と、木粉樹脂複合材料10の下に位置する裏面透湿層26とは、それぞれ溶融した木粉樹脂複合材料10に融着することが可能であり、従って、接着コストを大幅に増加することなく、複層構成が可能となる。また、木粉樹脂複合材料10は連続押し出しによる製造が可能であるため、上記複層の融着工程を連続して行うことができ、生産性が大幅に向上する。
【0049】
図10は更に他の実施形態を示す。この例では少なくとも表面に熱可塑性樹脂と耐加熱性を有する透湿性粉体14との熱可塑性樹脂複合材料層16を有する基材2の表面を研磨して熱可塑性樹脂複合材料層16の表面、つまり表面化粧単板3との接着界面15に透湿性粉体14を露出させ、その後、熱可塑性樹脂複合材料層16上に表面化粧単板3(図1)を加熱して軟化により接着することによりパネル1を製造するものである。なお、表面化粧単板3の加熱、加圧の方法は図1の実施形態と同様である。
【0050】
ここで、熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂が用いられる。また、耐加熱性のある透湿性粉体14として、例えばおが屑、パルプ粉、パーチクルボード切削粉などを含む木粉が用いられる。そして、表面化粧単板3の膨れ、パンクを有効に防止するために、上記熱可塑性樹脂と耐加熱性のある透湿性粉体14とからなる複合材料中に含まれる透湿性粉体14の配合割合を40%以上(重量比)とするのが好ましい。つまり、木粉の配合割合が高い程接着性が向上する。また、木粉の配合割合が40%未満だと表面研磨時において、表面化粧単板3との接着界面15に露出する透湿性粉体14の量が少なくなり、透湿性が問題となるからである。
【0051】
しかして、図10(a)のように熱可塑性樹脂と耐加熱性のある透湿性粉体14との複合材料で基材2を構成し、その後、図10(b)のように熱可塑性樹脂複合材料層16の表面を研磨することによって、表面化粧単板3との接着界面15に透湿性粉体14が露出し、これにより、表面化粧単板3(湿式単板)を接着する時の接着強度を向上させることができると共に、接着界面15での水分の透湿状態を向上させることができ、表面化粧単板3の膨れ、パンクを発生することなく、表面化粧単板3と基材2とが加熱により接着可能となる。つまり、基材2の表面の熱可塑性樹脂複合材料層16の研磨によって、基材2の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性、さらに耐荷重性、耐クラック性、耐傷性が向上し、かかる基材2を使用することによって、表面化粧単板3(湿式単板)の膨れ、パンクなしで加熱接着が可能となり、このようにして得られたパネル1は接着強度が木質系基材2の材料破壊強度と同等以上となる。
【0052】
図11(a)〜(c)は、少なくとも表面が低透湿性材料層21で構成された基材2の表面に接着剤22aを塗布し、その上に透湿性材料層4を積層し、その上に接着剤22を塗布し、その上から表面化粧単板3を装着し、加熱、加圧して接着させた場合を示している。これにより、透湿性材料層4を介して表面化粧単板3と基材2との接着性を一層向上させることができる。
【0053】
なお前記各実施形態において製造されるパネル1は、床材として用いられるだけでなく、各種の建築材として広範囲に用いることができるものである。
【0054】
【実施例】
以下、本発明の図1、図2に示す実施形態についての実施例1〜6を順に説明する。
【0055】
(実施例1)
低透湿性材料層を有する基材として、木粉:ポリプロピレン=50:50(重量比)の成形板を使用した。また、透湿性材料としては、入手が容易な紙、不織布、木粉などがあるが、透湿性材料自身の層間強度が強いものを用いるのが好ましく、ここでは紙間強度を向上させた強化紙(厚み70μm、目付50g/m2)を使用した。その他目付量(20〜70)、厚み(30μm〜1000μm)の違う紙にても実施したが、接着剤の透湿性材料層への含浸状態により強度の調整が可能である。また強化紙は、基材に融着させたサンプルを準備した。表面化粧単板及び接着剤仕様は以下の表1で示した通りである。
【0056】
【表1】
Figure 0003777838
【0057】
また、上記表1て示す条件にて作製したサンプルにて以下の表2に示す評価を行ったところ、透湿性材料有りのサンプルにて接着性、耐クラック性能(寒熱繰返し試験)において優位な結果が得られることがわかった。なお、以下の表2において、透湿性材料層(強化紙)は基材に融着させた状態にて表面化粧単板の接着を実施した。碁盤目試験はJISK504008.5.1碁盤目法に基づく。また、寒熱繰返し試験はJAS特殊合板寒熱繰返しA試験に基づく。
【0058】
【表2】
Figure 0003777838
【0059】
以下、本発明の図4〜図6に示す実施形態についての実施例2〜7を説明する。
【0060】
(実施例2)
木粉樹脂複合材料の熱可塑性樹脂としてポリプロピレン、耐加熱性の粉体として木粉及びタルクを使用した。配合割合は、表面化粧単板に近い側の木粉樹脂複合材料では、木粉:タルク:ポリプロピレン=30:10:60(重量比)の成形材を使用し、また、表面化粧単板から遠い側の木粉樹脂複合材料では、木粉:タルク:ポリプロピレン=50:10:40(重量比)の成形材を使用した。そして、この2層の木粉樹脂複合材料の表面に透湿性材料として紙を融着させた板材を作成した。一方、比較対象として、木粉:タルク:ポリプロピレン=30:10:60(重量比)の単一の木粉樹脂複合材料の表面に紙を融着させた板材を作成し、両者の反り量を比較した。ちなみに、木粉樹脂複合材料に紙を融着させる目的は、その上に表面化粧単板を装着して熱圧接着するためである。
【0061】
そして、実験的に180°にて溶融させた木粉樹脂複合材料(複合層)及び透湿性材料として目付50g/m2の紙を積層し、プレス25kg/cm2圧にて板状にした後、常温25℃にて放置した。以下の表3〜表5に木粉樹脂複合材料層の厚み、曲げヤング率等の各仕様、及び反り測定結果を示す。
【0062】
【表3】
Figure 0003777838
【0063】
【表4】
Figure 0003777838
【0064】
【表5】
Figure 0003777838
【0065】
上記表3に示した各層材にて、表4に示した板仕様Aと板仕様Bを比較すると、木粉樹脂複合材料を複合層とした板仕様Bにおいて反り量が大幅に小さくなっていることが確認できる。また、表5に紙と木粉樹脂複合材料、木粉樹脂複合材料と木粉樹脂複合材料の組み合わせによる反り予測計算結果を示した。これは一般に知られているバイメタルの公式を参考に表2−1に示した値を使用し、予測計算を行ったものである。その結果、板仕様Aにおける複合層構成の上下において大きさが等しく向きが逆の反り力が発生していることが理論的にも予想される。
【0066】
(実施例3)
ポリプロピレン系樹脂45wt%と木粉50wt%(米ツガ、#100メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付10g/m2、厚み40μmの紙を熱により融着すると同時に表面欠点のある合板にロール圧締により熱融着を行い、12mm厚みの基材を作成した。その後、紙貼りされた表面に水性のユリア−SRB系接着剤を100g/m2塗布し、約0.2mm厚みの湿式の天然突き板を熱圧により接着した。接着条件は、6kg/cm2で、120°×約1分間実施した。その後、表面研磨、加工、塗装を経て床材を作成した。
【0067】
(実施例4)
ポリプロピレン系樹脂40wt%と木粉55wt%(ラワン合板切断粉、#200メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表に目付70g/m2、厚み80μmの紙を熱により融着し、紙貼りの木粉樹脂複合材料シートを作成した。その後、裏面を#120ペーパーによりサンディングし、このシートを合板に水性ビニルウレタン接着剤により冷圧により積層した。以降は実施例3と同様な方法で床材を作成した。
【0068】
(比較例1)
ポリプロピレン系樹脂を幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付100g/m2、厚み130μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの樹脂複合材料シートを作成した。以降サンディング以外は実施例3−1と同様にして床材を作成した。
【0069】
(比較例2)
ポリプロピレン系樹脂を幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表に目付100g/m2、厚み130μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの樹脂複合材料シートを作成した。以降は実施例3と同様にして床材を作成した。
【0070】
上記実施例3,4及び比較例1,2の結果を以下の表6に示す。なお、表6中の試験A,Bは1尺×6尺サイズで実施した。また試験Cは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を接着し、突き板部にカッターにより切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。試験Dは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を樹脂部に接着し、合板部まで切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。試験Eは25kg荷重を35mm直径の樹脂製キャスターにかけて1000回往復後の凹み量を測定し、150μm以下を○、以上を×とした。
【0071】
【表6】
Figure 0003777838
【0072】
上記表6により、合板層60、熱可塑性樹脂複合材料層からなる基材の表面に紙層と表面化粧突き板とをこの順に積層した建築材において、熱可塑性樹脂複合材料として、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料を使用することで、優れた耐凹み性能(耐キャスター性能)を有し、且つ十分な接着性能を確保できることがわかった。また、合板と木粉樹脂複合材料とを熱融着により接着したことによって、基材を製造後に別工程として合板と木粉樹脂複合材料との貼り合わせが不要となり、生産性及びコスト面で優れた製造方法を提供できることがわかった。
【0073】
(実施例5)
ポリプロピレン系樹脂45wt%と木粉50wt%(米ツガ、#100メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅950mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付10g/m2、厚み40μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの木粉樹脂複合材料シートを作成した。物性評価のため厚み1.5mmの木粉樹脂複合材料も押し出し成形を実施した。この木粉樹脂複合材料シートを合板に水性ビニルウレタン接着剤により冷圧により積層して、その後、紙貼りされた表面に水性のユリア−SRB系接着剤を100g/m2塗布し、約0.2mm厚みの湿式の天然突き板を熱圧により接着した。接着条件は、6kg/cm2で、120°×約1分間実施した。その後、表面研磨、加工、塗装を経て床材を作成した。
【0074】
(実施例6)
ポリプロピレン系樹脂40wt%と木粉55wt%(ラワン合板切断粉、#200メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅950mmのTダイ付き押し出し成形機により0.2mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付70g/m2、厚み80μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの木粉樹脂複合材料シートを作成した。以降は実施例4−1と同様にして床材を作成した。
【0075】
(比較例3)
ポリプロピレン系樹脂を幅950mmのTダイ付き押し出し成形機により0.2mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付100g/m2、厚み130μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの樹脂複合材料シートを作成した。以降は実施例5と同様にして床材を作成した。
【0076】
上記実施例5,6及び比較例3の結果を以下の表7に示す。なお、表7中の試験Aは1尺×6尺サイズで実施した。また試験Bは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を接着し、突き板部にカッターにより切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。また、試験Cは25kg荷重を35mm直径の樹脂製キャスターにかけて1000回往復後の凹み量を測定し、150μm以下を○、以上を×とした。また、試験DはJISK7230に準じて測定方向と押し出し方向とで実施した。
【0077】
【表7】
Figure 0003777838
【0078】
上記表7により、合板層60、紙層、木粉樹脂複合材料からなる基材の表面に紙層と表面化粧突き板とをこの順に積層した建築材において、優れた耐キャスター性能を有し、且つ十分な接着性能を確保できることがわかった。
【0079】
次に、本発明の図7に示す実施形態についての実施例7を説明する。
【0080】
(実施例7)
ポリプロピレン系樹脂45wt%と木粉50wt%(米ツガ、#100メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅950mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表に目付50g/m2、厚み70μmの紙を熱により融着すると同時に表面欠点のある合板にロール圧締により熱融着を行い、9mm厚みの基材を作成した。その後、紙貼りされた表面に水性のユリア−SRB系接着剤を100g/m2塗布し、約0.2mm厚みの湿式の天然突き板を熱圧により接着した。接着条件は、6kg/cm2で、120°×約1分間実施した。その後、表面研磨、加工、クッション貼り、塗装を経て床材を作成した。また裏面より製品幅方向に15mmピッチで鋸溝を深さ6mmで形成して、防音性、寸法安定性を評価した。
【0081】
(比較例4)
3mm厚みのMDFに合板を水性ビニルウレタンにより冷圧し、MDFの表面に実施例5と同様に、天然突き板を接着し、以降同様に床材とした。その後、MDF層まで裏面より製品幅方向に15mmピッチで鋸溝を深さ6mmで形成して、防音性、寸法安定性を評価した。
【0082】
(比較例5)
ポリプロピレン系樹脂を幅950mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表裏に目付100g/m2、厚み130μmの紙を熱により融着し、表裏紙貼りの樹脂複合材料シートを作成した。以降は実施例5と同様にして床材を作成した。
【0083】
以下結果を表8に示す。表8中の試験A,Bは1尺×6尺サイズで実施した。また試験Cは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を接着し、突き板部にカッターにより切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。試験Dは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を樹脂部に接着し、合板部まで切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。試験Eは25kg荷重を35mm直径の樹脂製キャスターにかけて1000回往復後の凹み量を測定し、150μm以下を○、以上を×とした。寸法安定性の試験Fは40℃、90%RH雰囲気中に120h放置した際の寸法変化率、合板と同等レベル0.15〜0.2%を○、それ以上を×とした。また、防音性の試験GはJISA1419に準じて測定し、L45レベルを○、L45〜L50△とした。(なお測定に使用したクッション材は裏面不織布貼りの軟質発泡ウレタンクッション材を使用し、厚みは4mmであった。)
【0084】
【表8】
Figure 0003777838
【0085】
この表8により優れた耐凹み性能(耐キャスター性能)と接着性が得られ、且つ床としての防音性、耐湿性、耐水性に優れていることがわかる。
【0086】
次に、本発明の図8に示す実施形態についての実施例8、9を説明する。
【0087】
(実施例8)
ポリプロピレン系樹脂45wt%と木粉50wt%(米ツガ、#100メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により0.5mm厚みで押し出し、同時に表に目付25g/m2、厚み40μmの紙を熱により融着すると同時に表面欠点のある合板にロール圧締により熱融着を行い、9mm厚みの基材を作成した。その後、紙貼りされた表面に水性のユリア−SRB系接着剤を100g/m2塗布し、約0.2mm厚みの湿式の天然突き板を熱圧により接着した。接着条件は、6kg/cm2で、120°×約1分間実施した。その後、表面研磨、加工、塗装を経て床材を作成した。裏面から深さ6mmの溝を15mmピッチで製品幅と平行に設けた。
【0088】
(実施例9)
ポリプロピレン系樹脂65wt%と木粉30wt%(米ヅカ、#100メッシュ)及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練した後、幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により2mm厚みで押し出し、同時に表に目付50g/m2、厚み70μmの紙を熱により融着し、紙貼りの木粉樹脂複合材料シートを作成した。その後、裏面を#120ペーパーによりサンディングし、このシートを合板に水性ビニルウレタン接着剤により冷圧により積層し、5mm厚みの基材を作成した。以降は実施例5−2と同様な方法で床材を作成した。その後、裏面から木粉樹脂複合材料に接する側の合板層60を構成する木材単体を残した位置まで深さ約2mmの溝を15mmピッチで製品幅と平行に設けた。また製品長さと平行に溝を設けた。
【0089】
(比較例6)
3mm厚の市販MDFと合板を水性ビニルウレタン接着剤により冷圧により積層しも9mm厚の基材を作成した。以降は実施例5−2と同様にして床材を作成した。その後、裏面から深さ6mmの溝を15mmピッチで製品幅と平行に設けた。
【0090】
(比較例7)
ポリプロピレン系樹脂を幅300mmのTダイ付き押し出し成形機により2mm厚みで押し出し、表裏に目付50g/m2、厚み70μmのポリオレフィンのラミネート紙を熱により融着し、樹脂複合材料シートを作成した。このシートを合板に水性ビニルウレタン接着剤により冷圧により積層し、5mm厚みの基材を作成した。その後、紙貼りされた表面に水性のユリアSBR系接着剤を100g/m2塗布し、約0.2mm厚みの湿式の天然突き板を熱圧により接着した。接着条件は、6kg/cm2で、120°×約1分間実施した。その後、表面研磨、加工、塗装を経て床材を作成した。
【0091】
上記実施例8,9及び比較例6,7の結果を以下の表9に示す。なお、表9中の試験Aは1尺×6尺サイズで実施した。また試験Bは、40mm角の試験体の表面に20mm角の治具を接着し、突き板部にカッターにより切り込みを入れて平面引っ張り試験を実施し、評価を4kgf/cm2以上を○、以下を×とした。試験Cは、40℃、90%RH雰囲気中に120h放置した際の寸法変化率を求め、評価は合板の寸法変化以上を×、同等を△、合板以下を○とした。試験Dは、は25kg荷重を35mm直径の樹脂製キャスターにかけて1000回往復後の凹み量を測定し、150μm以下を○、以上を×とした。
【0092】
【表9】
Figure 0003777838
【0093】
この表9により、使用時、及び製造時の反りを低減すると共に、優れた耐凹み性能(耐キャスター性能)と接着性が得られることがわかる。
【0094】
次に、本発明の図9に示す実施形態についての実施例10を説明する。
【0095】
(実施例10)
木粉樹脂複合材料として、熱可塑性樹脂にポリプロピレン、耐加熱性の粉体として木粉及びタルクを使用した。配合割合は、木粉樹脂複合材料として、木粉:タルク:ポリプロピレン=30:20:50(重量比)の成形材を使用した。なお比較対象の木粉樹脂複合材料として、木粉:タルク:ポリプロピレン=30:20:50(重量比)の単一の板に紙を融着させたのち、表面化粧単板を接着した板材を示す。ちなみに、木粉樹脂複合材料に紙を融着させる目的は、その上に表面化粧単板を装着して熱圧接着するためである。
【0096】
(実施例11)
基材上層2Aを木粉樹脂複合材料10、基材下層2Bを不織布(ガラス繊維、紙、合板、単板等)の裏面透湿層でそれぞれ構成した。以下の表10に、木粉樹脂複合材料を使用して上記複層構成にした場合の反り量比較を示す。
【0097】
【表10】
Figure 0003777838
【0098】
上記表10により、本発明の複層構成の基材の場合には反り量の軽減効果が得られることがわかる。
【0099】
次に、本発明の図10に示す実施形態についての実施例11を説明する。
【0100】
(実施例12)
耐加熱性のある透湿性粉体と熱可塑性樹脂とからなる複合材料に関して、透湿性粉体として入手が容易であり、安価な粉体、例えばおが屑、パルプ粉、パーチクルボード切削粉などを含む木粉を使用した。その他、研磨性や寸法安定性、コストを考慮して無機物の粉体、例えば炭酸カルシウム、タルク、シラスバルーンを添加してもよい。ここでは木粉を使用した。一方、熱可塑性樹脂としては、入手が容易であり、安価なオレフィン系樹脂を使用した。例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)が好ましい。その他、ホリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂等を使用してもよい。さらに、熱可塑性樹脂と透湿性粉体との配合割合として、良好な成形が可能であり且つ湿式単板(表面化粧単板)の接着性が良好である範囲、例えば透湿性粉体40〜60%(重量比)が好ましい。ここでは、透湿性粉体30〜60%で実施した。上記複合材料と湿式単板の接着は熱可塑性樹脂複合材料層表面をサンダーにて研磨(#60程度)した後、前記表1に示した加熱条件にて加熱接着を実施した。
【0101】
また、前記表1の条件にて作製したサンプルにて以下の表11に示す項目を評価したところ、木粉配合40〜60%にて良好な接着状態を示すことがわかった。
【0102】
【表11】
Figure 0003777838
【0103】
【発明の効果】
上記のように本発明のうち請求項1記載の発明は、基材が上下複数層で構成され、各層が木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層でそれぞれ構成され、基材上層の表面に、透湿性材料層を介して表面化粧単板が積層一体化されて成るので、表面化粧単板と上記熱可塑性樹脂複合材料層との間に透湿性材料層を介在させることによって、表面化粧単板を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層に吸収され、従って、表面化粧単板との接着界面にある水分の分散により、表面化粧単板に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板と上記熱可塑性樹脂複合材料層との接着が可能となる。従って、従来の表面化粧単板の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに透湿性材料層の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、上記熱可塑性樹脂複合材料層に直接接着させた場合よりも、表面化粧単板の接着性能が向上する。また基材の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧単板のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じないものとなる。
また上記熱可塑性樹脂複合材料層は、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなるので、熱可塑性樹脂複合材料層に木粉を配合することによって、熱可塑性樹脂単体の場合よりも基材の表面硬度及び曲げ剛性等の物性面での向上が図られると共に、樹脂材料の欠点である接着性の低下を防止できる。特に、水性接着剤を使用した場合でも、水分が接着面から吸収されることにより、接着時間の短縮、接着強度の確保に効果が得られるものである。
しかも、基材の上下複数層がそれぞれ熱可塑性樹脂複合材料層で構成されているので、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができ、耐キャスター性能を確保することができる。
さらに、表面化粧単板から最も遠い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合を表面化粧単板に最も近い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合よりも多くしたので、表面化粧単板に最も近い側(上側)の木粉樹脂複合材料の上に透湿性材料層が位置し、表面化粧単板から最も遠い側(下側)に透湿性の高い木粉樹脂複合材料が位置することとなり、基材の表面に表面化粧単板を貼着してなるパネルの表面側の反り力と裏面側の反り力とを略同等にでき、反りを抑制できる。従って、木粉樹脂複合材料の仕様のみでパネル全体の反り抑制が可能となり、例えば建築材等としての性能を自由に設定可能でありながら、反りのないパネル製品を簡単に得ることができる。
【0107】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、基材上層と基材下層との間に中間透湿層を介在させたので、基材上層と基材下層との接着時に、その間に介在された中間透湿層によって接着剤が浸透し、実用的な接着力を確保できると共に、製造時の水分が透湿性材料層に吸水されることで、パンクの防止、接着力の確保が可能となる。従って、基材下層を合板やMDF、パーチクルボード等で構成した場合でも良好な接着が得られる。
【0108】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材料は木粉を30〜70wt%含有しているので、木粉樹脂複合材料の硬度を高くしながら且つ透湿性で問題が生じないようにすることができる。
【0109】
また請求項4記載の発明は、請求項1請求項3記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材料層の厚みは少なくとも0.1mm以上であるので、木粉樹脂複合材料の持つ表面硬度や、平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれないようにすることができる。
【0110】
また請求項5記載の発明は、請求項1又は請求項3又は請求項4記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材料中の熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂を使用し、且つマレイン酸変性ポリオレフィンが添加、或いはマレイン酸添加により変性されているので、木粉と熱可塑性樹脂との分散性の向上、及び剛性の向上を図ることができる。
【0111】
また請求項6記載の発明は、請求項1又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材料層の曲げヤング率が少なくとも40000kgf/cm以上であるので、基材下層が合板などで構成されている場合に、仮りに合板の表面に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができるので、耐キャスター性能を確保することが可能となる。
【0112】
また請求項7記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、透湿性材料は紙、不織布、木粉であるので、透湿性材料として入手が容易であり、安価な材質を使用できるものである。
【0113】
また請求項8記載の発明は、請求項1 載の効果に加えて、表面化粧単板は天然突き板、または突き板シートから成るので、天然突き板等を湿潤状態で水性接着剤を用いて熱圧貼りにより簡単に接着可能となると共に、接着剤や湿式突き板の水分は表面化粧単板の下の透湿性材料層に吸収されるので、熱圧時の表面化粧単板のパンクを防止でき、さらには接着力を確保できるものである。
【0114】
また請求項9記載の発明は、少なくとも表面に木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層を有する基材の表面に、表面化粧単板を積層一体化したパネルを製造するにあたって、基材上層及び基材下層を、木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料でそれぞれ構成し、表面化粧単板から最も遠い側の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合を表面化粧単板に最も近い側の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合よりも多くし、基材の表面に透湿性材料層と表面化粧単板とをこの順に積層し、透湿性材料層を介して上記熱可塑性樹脂複合材料層と表面化粧単板とを加熱接着するので、表面化粧単板と上記熱可塑性樹脂複合材料層との間に透湿性材料層を介在させることによって、表面化粧単板を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層に吸収されるので、表面化粧単板との接着界面にある水分の分散により、表面化粧単板に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧単板と上記熱可塑性樹脂複合材料層との接着が可能となる。従って、従来の表面化粧単板の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに透湿性材料層の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、上記熱可塑性樹脂複合材料層に直接接着させた場合よりも、表面化粧単板の接着性能が向上する。また基材の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧単板のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じなくなる。さらに、表面化粧単板に最も近い側(上側)の木粉樹脂複合材料の上に透湿性材料層が位置し、表面化粧単板から最も遠い側(下側)に透湿性の高い木粉樹脂複合材料が位置することとなり、基材の表面に表面化粧単板を貼着してなるパネルの表面側の反り力と裏面側の反り力とを略同等にでき、反りを抑制できる。従って、木粉樹脂複合材料の仕様のみでパネル全体の反り抑制が可能となり、例えば建築材等としての性能を自由に設定可能でありながら、反りのないパネル1を簡単に得ることができる。
【0115】
また請求項10記載の発明は、請求項9記載の効果に加えて、基材が上下複数層で構成され、基材上層が、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなり、基材下層が合板からなり、この合板と木粉樹脂複合材料との接着を熱による融着により行うので、基材上層を木粉を配合した木粉樹脂複合材料で構成することによって、熱可塑性樹脂単体の場合よりも基材の表面硬度及び曲げ剛性等の物性面での向上が図られると共に、樹脂材料の欠点である接着性の低下を防止できる。特に、水性接着剤を使用した場合でも、水分が接着面から吸収されることにより、接着時間の短縮、接着強度の確保に効果が得られる。また、合板の表面に微細な割れ、穴等のような欠点を有していても、木粉樹脂複合材料にて曲げ剛性を高めることができるので、耐キャスター性能を確保することができる。
【0117】
また請求項11記載の発明は、請求項9又は請求項10記載の効果に加えて、基材上層と基材下層との間に中間透湿層を介在させているので、基材上層と基材下層との接着時に、その間に介在された中間透湿層によって接着剤が浸透し、実用的な接着力を確保できると共に、製造時の水分が中間透湿層に吸水されることで、パンクの防止、接着力の確保が可能となる。
【0118】
また請求項12記載の発明は、請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の効果に加えて、基材下層の下面側に反り防止用の切り込み溝を形成するので、基材の膨潤、収縮量の差により発生する反りを切り込み溝によって低減することが可能となり、従って、例えば基材下層が合板等であっても、表面側の表面化粧単板の膨潤、収縮と合板層の膨潤、収縮とを均衡にして、全体としての反りを低減させることが可能となる。
【0119】
また請求項13記載の発明は、請求項12記載の効果に加えて、反り防止用の切り込み溝が形成されている基材下層の下面にクッション材を設けたので、クッション材によって防音床等への応用も可能となり、しかも、切り込み溝と共に反り抑制効果が一層向上し、従って、温湿度等の環境変化による伸び縮みが少なく、突き上げ、目隙が防止できるものとなる。
【0120】
また請求項14記載の発明は、請求項6記載の効果に加えて、基材上層が木粉樹脂複合材料で構成され、基材下層が不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等の裏面透湿層で構成され、この裏面透湿層が木粉樹脂複合材料に熱により融着されているので、木粉樹脂複合材料の上には、基材と表面化粧単板の間に介在される透湿性材料層が位置し、且つ木粉樹脂複合材料の下には裏面透湿層が位置することとなり、従って、木粉樹脂複合材料の上下の寸法変化率をほぼ均等にでき、反り抑制効果が得られる。しかも、裏面透湿層を構成する不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等は、溶融した木粉樹脂複合材料に融着することが可能であり、従って、接着コストを大幅に増加することなく、複層構成が可能となる。さらに、木粉樹脂複合材料は連続押し出しによる製造が可能であるため、上記複層の融着工程を連続して行うことができ、生産性が大幅に向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の説明図である。
【図2】同上のパネルの製造工程の説明図である。
【図3】同上のパネルの側面図である。
【図4】他の実施形態の説明図である。
【図5】同上のパネルの製造工程の説明図である。
【図6】同上のパネルの側面図である。
【図7】(a)(b)は更に他の実施形態の製造工程の説明図である。
【図8】更に他の実施形態の説明図である。
【図9】更に他の実施形態の説明図である。
【図10】更に他の実施形態を示し、(a)は研磨前の複合材料の概略断面図、(b)は研磨後の複合材料の概略断面図である。
【図11】(a)〜(c)は更に他の実施形態の製造工程の説明図である。
【図12】同上のパネルの施工状態を説明する斜視図である。
【図13】従来のパネルにおける表面化粧単板の膨れ状態を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 パネル
2 基材
2A 基材上層
2B 基材下層
3 表面化粧単板
4 透湿性材料層
10 木粉樹脂複合材料
11 中間透湿層
12 切り込み溝
13 熱可塑性樹脂
14 透湿性粉体
16 熱可塑性樹脂複合材料層
21 低透湿性材料層
25 クッション材
26 裏面透湿層

Claims (14)

  1. 基材が上下複数層で構成され、各層が木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層でそれぞれ構成され、基材上層の表面に、透湿性材料層を介して表面化粧単板が積層一体化され、表面化粧単板から最も遠い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合を表面化粧単板に最も近い側の熱可塑性樹脂複合材料層の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合よりも多くしたことを特徴とするパネル。
  2. 基材上層と基材下層との間に中間透湿層を介在させたことを特徴とする請求項1記載のパネル。
  3. 木粉樹脂複合材料は木粉を30〜70wt%含有していることを特徴とする請求項1記載のパネル。
  4. 木粉樹脂複合材料層の厚みは少なくとも0.1mm以上であることを特徴とする請求項1又は請求項3記載のパネル。
  5. 木粉樹脂複合材料中の熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂を使用し、且つマレイン酸変性ポリオレフィンが添加、或いはマレイン酸添加により変性されていることを特徴とする請求項1又は請求項3又は請求項4記載のパネル。
  6. 木粉樹脂複合材料層の曲げヤング率が少なくとも40000kgf/cm以上であることを特徴とする請求項1又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載のパネル。
  7. 透湿性材料は紙、不織布、木粉であることを特徴とする請求項1記載のパネル。
  8. 表面化粧単板は天然突き板、または突き板シートから成ることを特徴とする請求項1記載のパネル。
  9. 少なくとも表面に木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなる熱可塑性樹脂複合材料層を有する基材の表面に、表面化粧単板を積層一体化したパネルを製造するにあたって、基材上層及び基材下層を、木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料でそれぞれ構成し、表面化粧単板から最も遠い側の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合を表面化粧単板に最も近い側の木粉樹脂複合材料中の木粉の配合割合よりも多くし、基材の表面に透湿性材料層と表面化粧単板とをこの順に積層し、透湿性材料層を介して上記熱可塑性樹脂複合材料層と表面化粧単板とを加熱接着することを特徴とするパネルの製造方法。
  10. 基材が上下複数層で構成され、基材上層が、少なくとも木粉と熱可塑性樹脂とを複合した木粉樹脂複合材料からなり、基材下層が合板からなり、この合板と木粉樹脂複合材料との接着を熱による融着により行うことを特徴とする請求項9記載のパネルの製造方法。
  11. 基材上層と基材下層との間に中間透湿層を介在させることを特徴とする請求項9又は請求項10記載のパネルの製造方法。
  12. 基材下層の下面側に反り防止用の切り込み溝を形成することを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のパネルの製造方法。
  13. 反り防止用の切り込み溝が形成されている基材下層の下面にクッション材を設けたことを特徴とする請求項12記載のパネルの製造方法。
  14. 基材上層が木粉樹脂複合材料で構成され、基材下層が不織布、ガラス繊維、紙、合板、単板等の裏面透湿層で構成され、この裏面透湿層が木粉樹脂複合材料に熱により融着されていることを特徴とする請求項9記載のパネルの製造方法。
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