JP3772962B2 - 自動車用バンパー補強材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、横方向の圧縮荷重を受ける自動車用のバンパー補強材に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の衝突安全性の向上のため、エネルギー吸収部材が用いられている。例えば軽衝突時の車体の損傷を緩和するためのエネルギー吸収部材として、自動車用バンパー補強材があり、これには、軽量化の観点からアルミニウム合金押出材の使用が検討されている(特開平7−70688号公報、特開平8−170139号公報等)。このバンパー補強材は、例えば断面矩形の中空押出材として成形されるもので、いわゆるクラッシャブル材であり、衝突などにより外部からエネルギーが与えられたとき、その衝突エネルギーを中空部分の変形(潰れ)により吸収し、他の部材が極力破損しないようにするものである。
図1は中空矩形断面(フランジ部1a、1b及びウエブ部1c、1d)を有するバンパー補強材1の変形過程を示すもので、バンパー補強材1の外側フランジ部1a側に対し垂直に圧縮荷重が加えられると、主として対向するウエブ部1c、1dが変形することにより中空矩形断面が変形し(仮想線参照)、その変形の過程で荷重によるエネルギーが吸収される。
【0003】
このようなバンパー補強材が吸収すべきエネルギーの大きさ(最小値)は法規格などによって決まっており、一方、バンパー補強材により吸収可能なエネルギーの大きさが余りに大きいと、過剰設計となって重量が過大となってしまう。従って、バンパー補強材は必要なエネルギーを吸収することができるように、しかも過剰設計となって重量が過大とならないように設計される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、エネルギー吸収部材を代表するバンパー補強材には、エネルギー吸収量が大きく、かつ軽量であることが要求される。この要求に対処するため、最近では、バンパー補強材を構成するアルミニウム合金押出材の材料強度を高くすることが試みられている。しかし、前記公報に記載された7000系(Al−Mg−Zn系)アルミニウム合金のように、高強度化した材料を用いた場合、ウエブ部に割れが生じやすくなり、割れが生じたときは逆にエネルギー吸収力が低下する。
すなわち、アルミニウム合金押出材のエネルギー吸収力と軽量化のための高強度化は相矛盾する課題であり、これまで、これを合金成分、組織等、冶金的に解決することは難しかった。
【0005】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、横方向の圧縮荷重を受ける自動車用のバンパー補強材について、Al−Mg−Zn系アルミニウム合金の高強度材を用いて強度を高め、同時に衝突時の割れを防止して高いエネルギー吸収量を確保することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るバンパー補強材は、Mg:0.5〜1.6%、Zn:4.0〜7.0%、Ti:0.005〜0.3%、Cu:0.05〜0.6%を含有しさらに、Mn:0.2〜0.7%、Cr:0.03〜0.3%、Zr:0.05〜0.25%のうち1種又は2種以上を含有し、残部Al及び不可避不純物からなるアルミニウム合金押出材であり、これが繊維状組織を有し、かつ過時効処理されていることを特徴とする。
このバンパー補強材は横圧壊特性に優れる。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記Al−Mg−Zn系アルミニウム合金押出材に対し過時効処理を行うことにより、材料強度(耐力)は多少低下するが、横圧縮(押出軸方向に垂直な方向の荷重)に対して圧壊割れを発生することなく安定して潰れ変形するようになり、エネルギー吸収量も向上して、総合的な横圧壊特性は向上する。
また、衝突時の初期荷重が抑えられ、かつ圧壊割れが発生しなくなることで有効ストローク内の平均荷重が大きくなり、圧壊に伴うエネルギー吸収量が向上する。ここで、初期荷重とは、図4及び図5に示す荷重−変位曲線に付記したように、有効ストローク内(図4及び図5では35mm)の初期の最大荷重、すなわち座屈開始荷重を意味する。有効ストローク内で確実に高いエネルギー吸収量を得るためには、この荷重−変位曲線において、最大荷重が有効ストローク内の初期(図4参照)ではなく、終期(図5参照)に発生することが望まれている。
【0008】
本発明でいう過時効処理とは、最高強度(耐力)が得られる時効処理条件より高い温度又は長い時間時効処理を行うことである。具体的には、例えば、処理温度T1℃で時効処理した場合にH1minでT1℃での最高強度が得られるとすれば、T1℃×(H1+α)minの処理条件を施す。また、処理時間H2で時効処理した場合にT2℃でH2minでの最高強度が得られるとすれば、(T2+β)℃×H2minの処理条件を施す。ここで、α、βは正の値である。このように、過時効処理は温度と時間の兼ね合いで決まるため、低温であっても時間さえ長くすれば一応過時効とすることができる。しかし、生産性等を考えると、上記組成のアルミニウム合金押出材において、(150〜180)℃×(6〜12)hr程度が工業的には望ましい。
あるいは、例えば最高強度を得たところでいったん時効処理を停止し、再度加熱して時効処理を行った場合も、本発明でいう過時効処理になる。この場合、後工程の時効処理として、自動車組立時の塗装焼付け工程を利用することができる。
【0009】
この過時効処理により、過時効処理後の耐力が、アルミニウム合金押出材を時効処理して得られる耐力の最高値(σ0.2max)の約0.7倍以上になるように調整することが望ましい。これ以上過時効処理を行うと強度の低下が大きくなり、平均荷重が低下しエネルギー吸収量が低下して実用的といえなくなる。一方、過時効処理後の耐力は、上記σ0.2maxの約0.9倍以下が望ましい。過時効処理の程度がこれより小さいと耐圧壊割れ性の改善が少なく、エネルギー吸収量の向上が余り見込めないためである。
【0010】
なお、過時効処理したアルミニウム合金押出材をエネルギー吸収部材として用いることが特開平11−106879号公報に記載されている。しかし、同公報に記載されたエネルギー吸収部材は、押出軸方向に圧縮荷重を受けたとき蛇腹状に収縮変形するサイドメンバーやバンパーステイに関するもので、横方向に圧縮荷重を受け変形形態も異なるバンパー補強材の横圧壊特性を向上させることを示唆するものではない。
また、特開平5−25595号公報にはアルミニウム合金押出材を過時効処理し、これを曲げ加工用ワークとして用いることが記載されている。しかし、同公報に記載された技術は6000系(Al−Mg−Si系)アルミニウム合金押出材に関するものであり、かつ過時効処理により高すぎる引張強さ、耐力を低下させ、曲げ加工精度を向上させるというものであるから、横方向に圧縮荷重を受けて圧壊するエネルギー吸収部材の横圧壊特性を向上させることを示唆するものではない。
【0011】
そのほか、前記アルミニウム合金押出材を過時効処理することにより、通常の時効処理材(最高強度材)に比べ、(1)耐応力腐食割れ性(耐SCC性)、(2)一般耐食性、(3)曲げ加工性が改善し、さらに(4)バンパー補強材を薄肉化できるなどの利点が出てくる。これらを以下、簡単に説明する。
(1)耐SCC性;自動車のバンパー補強材は曲げ加工を施すことが多く、本発明のようなAl−Mg−Zn合金の場合、残留応力等の影響で曲げ加工部にSCCが発生しやすい。このSCCは結晶粒界の析出物と結晶粒内の電位差によって粒界の析出物が溶出して発生するといわれているが、時効処理材では粒界にMgZn2の析出物が微細に連続的に析出しており、一方、過時効処理材では時効処理材に比べると析出物が粗大化して不連続となっており、同じように析出物が溶出しても、過時効処理材の場合、溶出が粒界に沿って不連続に起こるので、比較的SCCが起こりにくいものと考えられる。
【0012】
(2)一般耐食性
SCCと同様に、粒界の析出物が粗大化して不連続になることから、時効処理材に比べ一般耐食性が向上する。
(3)曲げ加工性
特にバンパー補強材の曲げ加工において、きびしい曲げ条件(曲げ半径が小さい等)では、時効処理材に比べ過時効処理材は局部伸びが大きいため加工割れが発生しにくい。従って、過時効処理材の方がよりきびしい加工を必要とする製品に使用できる。
(4)薄肉化
一般に薄肉となるほど衝突のとき圧壊割れが発生しやすくなる。従って、強度的に過剰設計で薄肉化が望ましいときでも、割れ防止の観点からバンパー補強材を薄肉化するのは難しいが、過時効処理材は時効処理材に比べて圧壊割れを起こしにくいので、薄肉化が可能である。
【0013】
続いて、本発明に係るアルミニウム合金押出材の各成分の添加理由及び組成限定理由について説明する。
Zn
ZnはMgと共存して合金に時効性を与え、人工時効により強度を向上させる作用を有する。Znの含有量が4.0%未満では強度の向上が十分でなく、エネルギー吸収量が少なくなる。一方、7.0%を超えると押出性が低下するとともに、伸び及び曲げ加工性が低下する。さらに耐SCC性及び一般耐食性が低下する。従って、Znの含有量は4.0〜7.0%とし、なかでも6.0〜7.0%がより好ましい。
Mg
Mgはアルミニウム合金の強度を高める主要な元素である。しかし、Mgの含有量が0.5%未満では強度を向上させる効果を十分に得ることができず、エネルギー吸収量が少なくなる。一方、1.6%を超えると押出性が低下するとともに伸びも低下する。さらに耐SCC性、曲げ加工性が低下する。従って、Mgの含有量は0.5〜1.6%とし、なかでも0.6〜1.0%がより好ましい。
【0014】
Ti
Tiはアルミニウム合金鋳塊中の結晶粒を微細化する効果がある。しかし、含有量が0.005%未満ではその効果を十分得ることができず、また0.3%を超えると結晶粒微細化効果が飽和して巨大化合物が発生してしまう。従って、Tiの含有量は0.005〜0.3%とする。
Cu
Cuはアルミニウム合金の強度を高める作用があり、目標とする高強度を得るため添加される。また、Cuは耐SCC性を改善する作用がある。しかし、Cu含有量が0.05%未満ではその効果が不十分で、エネルギー吸収量が少なく、耐SCC性に劣るようになる。一方、0.6%を超えると押出性が悪くなり、さらに焼入れ感受性を高め強度低下を招くとともに、曲げ加工性及び一般耐食性を劣化させる。また、溶接性も悪くなる。従って、Cuの含有量は0.05〜0.6%、望ましくは0.1〜0.2%である。
【0015】
Mn、Cr、Zr
これらの元素はアルミニウム合金押出材に繊維状組織を形成し、合金を強化する作用があるため、1種又は2種以上が添加される。しかし、それぞれ、0.2%、0.03%、0.05%未満ではその効果が不十分であり、一方、それぞれ0.7%、0.3%、0.25%を超えると押出性が悪くなり、さらに焼入れ感受性を高め強度低下を招く。従って、Mn:0.2〜0.7%、Cr:0.03〜0.3%、Zr:0.05〜0.25%の範囲とする。Zrは0.1〜0.2%が望ましい。繊維状組織を形成するためには1種又は2種以上を合計で0.1%以上含有することが望ましく、特に空冷によるプレス焼入れを行う場合、焼入れ感受性の低下を防ぐため合計で0.4%以下が望ましい。
【0016】
不可避不純物
不可避不純物のうちFeはアルミニウム地金に最も多く含まれる不純物であり、0.35%を超えて合金中に存在すると鋳造時に粗大な金属間化合物を晶出し、合金の機械的性質を損なう。従って、Feの含有量は0.35%以下に規制する。また、アルミニウム合金を鋳造する際には地金、添加元素の中間合金等様々な経路より不純物が混入する。混入する元素は様々であるが、Fe以外の不純物は単体で0.05%以下、総量で0.15%以下であれば合金の特性にほとんど影響を及ぼさない。従って、これらの不純物は単体で0.05%以下、総量で0.15%以下とする。なお、不純物のうちBについてはTiの添加に伴い合金中にTiの1/5程度の量で混入するが、より望ましい範囲は0.02%以下、さらに0.01%以下が望ましい。
【0017】
なお、本発明に係るバンパー補強材において、アルミニウム合金押出材の結晶組織は繊維状組織を有するものとする。ここで、繊維状組織とは、押出材にみられる熱間加工組織で、押し出し方向に長く伸ばされた結晶粒組織のことであり、等軸再結晶組織に比べて強度を高め、過時効処理後の横圧壊割れ性を向上させる。また、アルミニウム合金押出材の断面形状は特に限定されるわけではないが、適宜の閉断面形状、例えば荷重方向にほぼ垂直に向く前後のフランジ部、及びそれらを連結し荷重方向にほぼ平行に向く一対のウエブ部からなる略矩形断面とされる。
【0018】
【実施例】
表1に示す化学成分のAl−Mg−Zn系合金を常法により溶解し、半連続鋳造法により直径200mmの鋳塊に鋳造した。この鋳塊を均質化処理した後、図2に示す断面形状に押し出し、押出加工時の高温状態(460℃)から空冷により焼入れ(プレス焼入れ)した。ただし、No.15については、空冷では焼きが入らなかったため、水冷による焼入れを行った。下記表2においてNo.15のデータは水冷のものであり、空冷のデータをカッコ内に参考として示している。続いて、この押出材を短尺に切断し、同じく表1に示す熱処理を施して供試材とした。なお、T5処理は時効処理(最高強度σ0.2max)、T7処理は過時効処理を意味する。
【0019】
【表1】
【0020】
この供試材のウエブ部(幅40mmの側)から長さ方向にJIS13号B試験片を採取して引張試験を行い、各供試材の機械的性質を測定した。また、30ton万能試験機を用い、図3に示すように、専用ステイ2(供試材取付面:長さ方向80mm×幅方向50mm)に両面テープで固定した供試材3の上面より剛体4を押し付け、横圧壊試験を行った(変位量35mm=有効ストロークまで)。各供試材の機械的性質、横圧壊試験による各供試材の初期荷重、最大荷重、有効ストローク内の平均荷重及び吸収エネルギーとその圧壊割れランクを表2に示す。また、供試材No.1、2の変位−荷重曲線を図4及び図5に示す。表2に示す圧壊割れランクは、ウエブ部の割れ性を5段階で評価したもので、1:割れなし、2:肉厚貫通なしの割れあり、3:肉厚貫通ありの部分割れあり、4:肉厚貫通ありの割れによる分断あり、5:割れ全分断、である。
なお、No.1〜5については押出速度を7m/分とし、No.6〜16については、No.1〜5と同等の表面品質が得られる限界押出速度を測定し、この押出速度がNo.1〜5に対し同等のもの(No.1〜5の90%以上の場合)を○、70〜89%の場合を△、69%以下の場合を×と評価した。その結果を同じく表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
さらに、表1に示す化学成分のAl−Mg−Zn系合金鋳塊を、前記の押出材と同じ製造条件で押出成形−プレス焼入れし、2mm×150mmの押出材(フラットバー)を得、これに同じ熱処理を施して供試材とした。各供試材について、耐SCC性、曲げ加工性、耐食性を下記要領にて測定した。
・耐SCC性
SCC試験は、クロム酸水溶液(純水1リットル中、無水クロム酸36g、重クロム酸カリ30g、塩化ナトリウム3g)を試験液として用い、各供試材から押出直角方向(LT方向)に応力がかかるように試験片を採取し、試験温度95℃、3点曲げの要領で材料耐力の100%及び75%の負荷を与える条件で実施した。評価基準は、360分浸漬後、拡大鏡にて25倍で観察し、材料表面の亀裂の有無で評価した。亀裂のないものを○、100%負荷試験片のみ亀裂発生の場合は△、75%負荷試験片にも亀裂発生の場合は×と評価した。
【0023】
・曲げ加工性
曲げ加工性評価は、供試材から採取した肉厚2mmの試験片を曲げ半径2mmの治具を用い、3点曲げの要領で180゜曲げを行い、曲げ先端部を目視観察し、表面の亀裂の有無にて評価した(亀裂なし:○、微細亀裂:△、貫通割れ×)。
・耐食性
耐食性評価は、供試材から試験片を採取し、JISZ2371塩水噴霧試験方法に従い、2000時間の腐食減量を測定した。No.1、2、4、5、10〜14はNo.3を基準とし、No.6はNo.7を基準とし、No.8はNo.9を基準とし、それぞれ腐食減量が基準とする供試材の腐食減量の+15%以内を○、+30%以内を△、+31%以上を×として評価した。
【0024】
表2に示すように、過時効処理を行ったNo.2〜5は、通常のT5処理を行ったNo.1(最高強度材)に比べて耐力が低下するが、圧壊割れランク及び吸収エネルギーが向上している。また、No.1では初期荷重=最大荷重であり、初期荷重と平均荷重の差が大きく出たが、No.2〜5では初期荷重が小さく、平均荷重に近くなっている。このうちNo.3、4は、圧壊割れランク、エネルギー吸収量とも特に優れているが、No.5は過時効が進んで耐力の低下が大きく、吸収エネルギーの向上が少ない。なお、No.2〜4において耐力が低いにも関わらずエネルギー吸収量が向上しているのは、圧壊割れ性が改善されたことで、図5に示されるように、変位後半(25〜35mm)においても荷重の低下が少ないか、全くないためである。
【0025】
No.6と7、No.8と9を比較すると、適度に過時効処理されたNo.7、9は圧壊割れランク、エネルギー吸収量とも優れ、他の特性も優れている。また、No.10は過時効処理されているが、Mn、Cr、Zrを含有しないため、結晶組織が等軸晶となり、圧壊割れランク、エネルギー吸収量とも劣る。耐SCC性、曲げ加工性も劣る。他の成分が本発明の規定範囲外のNo.11〜16は、圧壊割れランクは比較的よいが、エネルギー吸収量及び他の特性のいずれかが劣る。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、高強度アルミニウム合金押出材を使用することで強度を高め、同時に横方向に衝突の圧縮荷重を受けたときの横圧壊特性に優れる自動車用バンパー補強材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バンパー補強材の変形前(実線)及び変形過程の一形態(仮想線)を示す図である。
【図2】 実施例に使用したバンパー補強材の断面形状を示す図である。
【図3】 実施例の横圧壊試験方法を示す図である。
【図4】 実施例の横圧壊試験で得られた荷重−変位曲線(No.1)である。
【図5】 実施例の横圧壊試験で得られた荷重−変位曲線(No.2)である。
【符号の説明】
2 ステイ
3 供試材
4 剛体
Claims (1)
- Mg:0.5〜1.6%(質量%、以下同じ)、Zn:4.0〜7.0%、Ti:0.005〜0.3%、Cu:0.05〜0.6%を含有し、さらに、Mn:0.2〜0.7%、Cr:0.03〜0.3%、Zr:0.05〜0.25%のうち1種又は2種以上を含有し、残部Al及び不可避不純物からなるアルミニウム合金押出材であり、これが繊維状組織を有し、かつ過時効処理されていることを特徴とする横圧壊特性に優れる自動車用バンパー補強材。
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