JP3772605B2 - インサート成形品の製造方法及びインサート成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インサート部材を有する成形品の成形と塗装を同時に行うために金型内のキャビティに予め塗料を塗布(モールドコート)するインサート成形品の製造方法及びインサート成形品、特に、ステアリングホイールの製造方法及びステアリングホイールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用ステアリングホイールは、インサート部材としての芯金を金型キャビティ(成形品形状を作る空洞部)にセットした後に、樹脂材料を注入し硬化させて成形する、いわゆるインサート成形により成形されている。ステアリングホイールの充填材料として使用されているウレタン樹脂は、耐光性に劣り黄変する欠点があるため、その樹脂部分の表面に耐光性をもたせるための塗膜を形成する必要がある。
【0003】
この塗膜の形成方法として、金型内のキャビティに予め塗料を塗り製品の成形と塗装を同時に行う方法が適用されている。具体的には、金型を開いてキャビティに塗料溶液をスプレーガンで塗布(モールドコート)する。そして、キャビティにステアリングホイールの芯金をセットした後、金型を閉じてキャビティにウレタンの材料を混合注入して反応硬化させる。これによりステアリングホイールの樹脂部分の表面に耐光性のある塗膜が形成される。なお、金型キャビティに所定の材料を混合注入して反応硬化させる成形方法を反応射出成形(RIM:Reaction Injection Molding)という。また、ここで用いられる塗料は、例えば、溶剤としてのメチルエチルケトン(MEK)及びイソプロピルアルコール(IPA)と、耐光性に優れたウレタン樹脂とからなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スプレーガンで塗料溶液を塗布(モールドコート)した場合では、均一に塗料を塗布することができず、耐光性を十分に確保できない虞がある。特に、ステアリングホイールのリング部におけるパーティングラインの部分では、十分に塗布することができず、塗膜の厚さが薄くなってしまう。そのため、パーティングラインの部分は、塗膜の摩耗により耐光性が悪化する虞があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、金型キャビティに塗料を均一に塗布することができ、製造コストの低減を図ることができるインサート成形品の製造方法、ステアリングホイールの製造方法、インサート成形品、及びステアリングホイールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、充填材料を金型キャビティに注入し硬化させてインサート部材をモールド成形するに際し、成形と塗装とを同時に行うために、予め金型キャビティ表面に塗料溶液を塗布するようにしたインサート成形品の製造方法において、前記インサート部材をセットする工程と、金型を閉じた状態で金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、沸騰時の体積増加及び破泡により塗料を金型キャビティに塗布し、気化した溶剤を排気して塗膜層を形成する塗膜層形成工程と、充填材料を金型キャビティ内に充填する工程とからなることをその要旨としている。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記充填材料は、ウレタン材料であり、前記金型キャビティに塗膜層を形成した後、ウレタン材料を金型キャビティに混合注入し反応硬化させて、前記インサート部材をモールド樹脂成形したことをその要旨としている。
【0008】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記金型キャビティ内は、減圧状態にしていることをその要旨としている。
【0009】
請求項4に記載の発明では、充填材料を金型キャビティに注入し硬化させてステアリングホイールの芯金をモールド成形するに際し、成形と塗装とを同時に行うために、予め金型キャビティに塗料溶液を塗布するようにしたステアリングホイールの製造方法において、前記ステアリングホイールの芯金をセットした金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、沸騰時の体積増加及び破泡により塗料を金型キャビティ壁面に塗布し、気化した溶剤を排気して金型キャビティに塗膜層を形成したことをその要旨としている。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記充填材料は、ウレタン材料であり、前記金型キャビティに塗膜層を形成した後、ウレタン材料を金型キャビティに混合注入し反応硬化させて、前記ステアリングホイールの芯金をモールド樹脂成形したことをその要旨としている。
【0010】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、金型を閉じ型締めした後、前記金型キャビティ内は、減圧状態にしていることをその要旨としている。
【0011】
請求項7に記載の発明では、請求項1に記載のインサート成形品の製造方法により製造されたインサート成形品であって、前記充填材料の表面にほぼ均一な厚さで形成される塗膜と、前記インサート部材と前記充填材料との間に、前記塗膜と同一材料により形成される中間層とを備えることをその要旨としている。
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記充填材料は、金型キャビティ内で反応硬化するウレタン材料であることをその要旨としている。
【0012】
請求項9に記載の発明では、請求項4に記載のステアリングホイールの製造方法により製造されたステアリングホイールであって、前記充填材料の表面にほぼ均一な厚さで形成される塗膜と、前記ステアリングホイールの芯金と前記充填材料との間に、前記塗膜と同一材料により形成される中間層とを備えることをその要旨としている。
【0013】
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の発明において、前記充填材料は、金型キャビティ内で反応硬化するウレタン材料であることをその要旨としている。
【0015】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、金型キャビティにインサート部材がセットされて型締めされる。その後、塗膜層形成工程により金型キャビティ内で金型キャビティに塗膜層が形成される。そして、塗膜層を形成した金型キャビティに充填材料を注入し硬化させてインサート部材をモールド成形すると、その成形と同時に成形部分の表面に塗膜が形成される。このように、閉じた金型内で金型キャビティに塗膜層が形成されるため、塗料の塗布効率が向上される。
【0016】
また、塗膜層形成工程では、金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、その沸騰時の体積増加及び破泡により金型キャビティの壁面に塗料が塗着される。その結果、金型キャビティに塗膜層が均一な厚さで形成される。また、塗料溶液に含まれる溶剤が気化して、その気化した溶剤によって金型キャビティ内にセットされたインサート部材の表面が洗浄されるとともに、その表面に塗料が塗着される。これにより、インサート部材と充填材料との接着性が向上される。その結果、インサート部材を洗浄した後に接着剤を塗布する工程を簡略化又は省略してインサート成形を行うことが可能となる。
【0017】
請求項2及び請求項5に記載の発明によれば、ウレタン材料が金型キャビティに混合注入されて反応硬化させることで、ウレタン樹脂による成形が行われる。この場合、一般樹脂の射出成形と比較して、キャビティ内が低温、低圧の条件下で樹脂成形される。従って、キャビティの壁面に形成された塗膜層が成形時の圧力や温度によって壊されることが防止される。
【0018】
請求項3及び請求項6に記載の発明によれば、金型キャビティ内を減圧することで金型キャビティ内で塗料溶液を沸騰させ、その沸騰時の体積増加及び破泡により金型キャビティに塗膜層が形成される。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、ステアリングホイールの芯金をセットした金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、沸騰時の体積増加及び破泡により金型キャビティに塗膜層が均一な厚さで形成される。特に、スプレーガンでは、ほぼ断面円形のリング部におけるパーティングラインへの塗布が不十分になってしまうが、そのパーティングラインの部分にも塗料が均一に塗布される。一方、塗料溶液に含まれる溶剤が気化し、その気化した溶剤によって金型キャビティ内にセットされた芯金の表面が洗浄されるとともに、その表面に塗料が塗着される。そして、塗膜層を形成した金型キャビティに充填材料を注入し硬化させて芯金をモールド成形すると、その成形と同時に成形部分の表面にほぼ均一な厚さの塗膜が形成される。また、キャビティ内において芯金の表面が洗浄されてその表面の不純物が除去されることにより、芯金と充填材料との接着性が向上される。その結果、芯金を洗浄した後に接着剤を塗布する工程を簡略化又は省略してステアリングホイールの樹脂成形を行うことが可能となる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、充填材料の表面にほぼ均一な厚さの塗膜が形成されるので、成形品の表面の耐光性が向上される。その塗膜と同一材料の中間層がインサート部材と充填材料との間に形成される。このようなインサート成形品は、上記請求項1に記載の製造方法により製造することが可能である。つまり、インサート部材の洗浄や接着剤の塗布工程を簡略化又は省略して製造されるのでコスト的に有利なものとなる。
【0021】
請求項8及び請求項10に記載の発明によれば、反応硬化して成形されるウレタン樹脂の表面にほぼ均一な厚さの塗膜が形成される。従って、耐光性に劣り黄変する欠点があるウレタン樹脂の表面に、ほぼ均一な厚さの塗膜が形成されるので成形品(ステアリングホイール)の耐光性が向上される。
【0022】
請求項9に記載の発明によれば、充填材料の表面にほぼ均一な厚さの塗膜が形成されるので、ステアリングホイールの表面の耐光性が向上される。その塗膜と同一材料の中間層が芯金と充填材料との間に形成される。このようなステアリングホイールは、上記請求項4に記載の製造方法により製造することが可能である。つまり、芯金の洗浄や接着剤の塗布工程を簡略化又は省略して製造されるのでコスト的に有利なものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
【0024】
図1〜3は、本実施形態における射出成形機の一部断面図であり、図4は同射出成形機により成形される車両用のステアリングホイール1の斜視図である。
図4に示すようにステアリングホイール1は、リング部2、スポーク部3,4,5及びボス部6を有しており、図1〜3に示す射出成形機の金型7(下型8,上型9)は、リング部2及びスポーク部3,4,5の芯金10をウレタン樹脂で被覆するためのものである。なお、本実施形態では、図4に示すステアリングホイール1を裏返した状態で、ウレタン樹脂の発泡成形が実施される。
【0025】
図1〜図3に示すように、金型7は枠体11と蓋体12とからなるボックス13内に配設されている。詳しくは、枠体11には金型7の下型8が固定され、蓋体12には金型7の上型9が固定されている。また、蓋体12における枠体11との接合部にはシール部材14が配設されている。そして、図1に示すように金型7が開けられている状態から枠体11及び下型8が上方へ移動されて図2に示すように芯金10がセットされた状態で金型7が閉じられ型締めされる。なおこのとき、枠体11と蓋体12とによりボックス13が形成され、シール部材14によりボックス13内が密封される。また、本実施形態の芯金10は、アルミダイカスト、マグネシウムダイカスト、またはそれらからなる合金のダイカスト成形により製造され、芯金10のリング部10aの断面形状は、図2に示すようにU字形状となっている。
【0026】
下型8及び上型9には凹部15,16が形成されており、同凹部15,16が成形品形状を作るためのキャビティ17となる。また、成形時にステアリングホイール1の芯金10を固定するために、下型8の中央部に固定部材18が突設されるとともに、上型9の中央部に固定部材19が突設されている。さらに、上型9の凹部16には、排出孔20(例えば、断面積=4mm2)が形成されて、同排出孔20によりキャビティ17がボックス13内の中空部21に連通される。
【0027】
枠体11の一方の側壁(図の右側の側壁)側に射出ノズル22が配設されており、図示しないウレタン注入装置で混合された充填材料としてのウレタン材料が射出ノズル22からゲート23を介してキャビティ17に注入される。このウレタン材料は、液状であってポリオール成分、イソシアネート成分及び発泡成分を含む。また、枠体11の他方の側壁(図の左側の側壁)には排出管31が設けられ、その排出管31は、配管32及びバルブ33を介して真空ポンプ34に接続されている。真空ポンプ34が駆動されると、ボックス13内の空気が排出管31から排出され、ボックス13内が減圧される。
【0028】
次に、本実施形態におけるステアリングホイール1のウレタン樹脂の成形方法を図1〜図3を用いて説明する。
先ず、図1に示すように、金型7を開いてキャビティ17(下型8の凹部15及び上型9の凹部16)の壁面に離型剤を塗布する。この離型剤は、ワックス、シリコンオイル等からなり、金型7に成形品が粘着することを防いで、成形品を取り出し易くする目的で塗布されるものである。
【0029】
次いで、金型7を水平に保ちつつ液状の塗料M(本実施形態では、150g)を下型8の凹部15に注ぎ込む。本実施の形態における塗料Mの溶液は、溶剤としてのメチルエチルケトン(MEK)及びイソプロピルアルコール(IPA)と、固形分としてのウレタン樹脂を含む。なお、塗料Mにおける各成分の割合を重量%で示すと、MEK=約85%、IPA=約10%、ウレタン樹脂=2.5%となる。そして、図2に示すように金型7内に芯金10をセットして金型7を閉じ型締めする。なおこのとき、枠体11と蓋体12とがシール部材14を介して接合されボックス13内は密閉状態となる。
【0030】
その後、真空ポンプ34を駆動し排出管31からボックス13内の空気を排出することでボックス13内を減圧する。このとき、キャビティ17内の空気が排出孔20を介してボックス13内の中空部21に吸い出されてキャビティ17内も減圧される。キャビティ17内が減圧されると、塗料Mの溶剤(MEK,IPA)の沸点が低下する。これにより、塗料Mは体積増加を伴いつつ沸騰して破泡する。具体的には、金型7の温度が55℃に保たれており、キャビティ17内が300torr以下に減圧されると溶剤は沸騰する。この沸騰時の体積増加及び破泡により、塗料Mがキャビティ17の壁面に均一に塗布される。
【0031】
一方、キャビティ17内の減圧に伴い沸騰・気化される溶剤によって芯金10の表面が洗浄されるとともに、沸騰時の破泡により芯金10の表面に接着剤の役割を果たす塗料Mが付着される。なお、気化した溶剤は排出孔20からボックス13内の中空部21及び排出管31等を介して真空ポンプ34から排気される。また、塗料Mがキャビティ17に注ぎ込まれてからキャビティ17の減圧が実施される間、金型7は水平に保持される。この理由は、キャビティ17内の所定の部分で塗料Mが偏ることを防止して、キャビティ17の側壁に塗料Mを均一に塗布させるためである。
【0032】
真空ポンプ34が停止された後、図示しない射出装置本体で混合されたウレタンの材料が射出ノズル22からゲート23を介してキャビティ17に注入されて、図3に示すように同材料がキャビティ17内で反応硬化する。具体的には、発泡成分とイソシアネート成分とが反応してCO2が発生するとともに、ポリオール成分とイソシアネート成分が反応することでウレタン樹脂の発泡成形が実施される。
【0033】
このようにして、ステアリングホイール1のリング部2及びスポーク部3,4,5のウレタン樹脂の成形と塗装が同時に実施される。つまり、ウレタン樹脂U2の表面に耐光性のあるウレタン樹脂U1の塗膜がほぼ均一な厚さ(例えば、10μm)で形成される。また、キャビティ17内において芯金10の表面が洗浄されて、その表面に付着している不純物が除去される。さらに、その洗浄された表面に接着性の優れるウレタン樹脂系の塗料Mが塗布される。これにより、芯金10と反応硬化したウレタン樹脂U2との接着性が向上される。なお、芯金10とウレタン樹脂U2との間に形成されるウレタン樹脂U1が接着層(中間層)となる。つまり、本実施形態の成形方法を採用すると、塗料Mを構成するウレタン樹脂U1によって塗膜及び接着層が形成される。
【0034】
また、液状のウレタン材料を用いた発泡成形では、一般的な熱可塑性樹脂の射出成形と比較して、キャビティ17内が低温、低圧の条件下で樹脂成形が実施される。従って、キャビティ17の壁面に形成された塗膜層が成形時の圧力や温度によって壊されることが防止される。
【0035】
その後、金型7が開けられて、図4に示すようにリング部2及びスポーク部3,4,5がウレタン樹脂U1,U2で被覆されたステアリングホイール1が取り出されて成形工程が終了する。なお、本実施形態では、ステアリングホイール1を裏返した状態で樹脂成形が行われるので、ステアリングホイール1において耐光性が必要となる上側ほど厚いウレタン樹脂U1の塗膜が形成される。
【0036】
ここで、ステアリングホイール1の樹脂表面における塗膜(ウレタン樹脂U1)の形成状態を色差計を用いて確認した結果を表1に示す。表1では、上記方法により成形した開発品と、塗料Mをスプレーガンで塗布(モールドコート)して成形した従来品との測定結果を示している。なお、実際のステアリングホイール1では、ウレタン樹脂U1とウレタン樹脂U2は同色のものが用いられるが、ウレタン樹脂U1の形成状態を色差計を用いて確認するために、発泡成形されるウレタン樹脂U2の着色成分を除いて確認用ステアリングホイールを成形している。また、表1は、それぞれの確認用ステアリングホイールのリング部における各部位の測定結果を示すものであり、塗膜が厚く形成される最上部の色を基準色として他の部位との色差ΔEを示している。つまり、色差ΔEが「0」であれば、最上部と同じ膜厚が形成されていることを意味し、色差ΔEが大きいほど、最上部との膜厚差が大きいことを意味する。また、ここでの測定部位としては、最上部とパーティングライン部(PL部)との中間位置(上中間部)、PL部、PL部と最下部との中間位置(下中間部)、最下部である。
【0037】
表1に示すように、従来品では、各部位とも色差ΔEが大きく、特にPL部で大きくなっている。この理由は、スプレーガンで塗料溶液を塗布した場合では、形成される塗膜の厚さが各部位で不均一となり、特に型割り面と直交する面を有するPL部の厚さが最上部と比較して薄くなるためである。これに対し、開発品では、色差ΔEが小さく、ぼほ均一な厚さで塗膜が形成されていることが分かる。また、PL部においても色差ΔEが小さく、最上部とほぼ同程度の厚さの塗膜が形成されていることが分かる。
【0038】
【表1】
次に、本願発明の塗膜形成方法、つまり、塗料(150g)をキャビティ17内に注入して、300torr(40kPa)以下に減圧してキャビティ17に塗膜を形成した場合と、スプレーガン塗布にてキャビティ17に塗膜を形成した場合における芯金10に対する樹脂部分の剥離強度を測定した結果を表2に示す。さらに、表2には、芯金10の処理方法を変更した場合の剥離強度の測定結果を示している。具体的に、芯金10の処理としては、芯金10の表面を洗浄する処理と、芯金10を接着剤の溶液に浸漬する処理とがあり、表2において各処理をともに実施しない未処理の場合、洗浄処理のみを実施した場合、洗浄処理及び接着剤の浸漬処理をともに実施した場合の剥離強度をそれぞれ示している。
【0039】
表2に示すように、本願発明の塗膜形成方法における剥離強度は、芯金10の処理が未処理の場合では、10.8N・m、また洗浄処理のみ実施した場合では、12.8N・m、さらに洗浄処理及び接着剤の浸漬処理を実施した場合では、14.7N・mであった。一方、スプレーガン塗布での塗膜形成方法における剥離強度は、未処理の場合では、1.8N・m、また洗浄処理のみ実施した場合では、5.6N・m、さらに洗浄処理及び接着剤の浸漬処理を実施した場合では、17.2N・mであった。つまり、スプレーガン塗布の場合では、芯金10の表面処理を実施しないと、剥離強度が不十分となるため、芯金10の表面処理が必要となっていた。しかしながら、本願発明の塗膜形成方法を採用すると、表面処理が未処理の場合でも、剥離強度は10N・m以上となり、十分満足した接着強度を確保できる。従って、本実施形態の形成方法を採用すれば、従来必要であった、芯金10の洗浄処理及び接着剤の浸漬処理を簡略化または省略することが可能となる。
【0040】
【表2】
また、従来技術のようにスプレーガンにて塗料Mを塗布した場合、キャビティ17内への塗着効率は約20%であった。これに対し本実施の形態のように、閉じられたキャビティ17内で塗料Mを塗布した場合では、キャビティ17内への塗着効率を約50%〜70%へ高めることが可能となる。
【0041】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)塗料Mを注ぎ込んだキャビティ17内を減圧することにより塗料Mの溶剤が沸騰して、その沸騰時の体積増加及び破泡によって塗料Mをキャビティ17の側壁に塗布むらが無く均一に塗布できる。具体的には、スプレーガンにて塗布した場合、塗料Mを均一に塗布することができず、特に、ほぼ断面円形状のリング部2におけるパーティングラインの部分への塗布が不十分になってしまう。また仮に、このパーティングラインの部分に重ね塗りを実施すると、バリの発生が悪化したり、凹部15,16の底部に形成される塗膜層が厚くなり過ぎて乾燥性が悪化したり、その部分の塗膜がはがれ易くなってしまう虞がある。しかしながら、本実施形態の成形方法を採用すれば、このリング部2におけるパーティングライン部にも塗料Mを均一に塗布することができる。
【0042】
(2)キャビティ17内において芯金10の表面が洗浄され、その表面に付着する不純物が除去されるため、芯金10とウレタン樹脂との密着性が向上される。さらに、本実施形態では、洗浄された芯金10の表面に接着性に優れるウレタン樹脂系の塗料Mが塗布される。その結果、芯金10とウレタン樹脂とが強固に固着できる。よって、従来技術において必要であった芯金10を洗浄する工程と、芯金10に接着剤を塗布する工程とを省略することができ、製造コストを低減できる。
【0043】
(3)閉じた金型7内において、塗料Mの塗布が実施されるので、スプレーガンで塗料Mを塗布(モールドコート)した場合に比べて塗着効率を高めることができ、塗料Mの材料費を低減できる。また、塗料Mはキャビティ17外に塗布されることがなく、成形時におけるバリの発生を防止できる。その結果、製造コストを低く抑えることができる。さらに、塗料Mが外部に飛散することが防止され、作業場をきれいに保つことができ、周囲の環境の悪化を防止することができる。
【0044】
(4)耐光性に優れるウレタン樹脂U1の塗膜がステアリングホイール1の樹脂部の表面にほぼ均一な厚さで形成される。その結果、耐光性がどの場所でも均一に得られウレタン樹脂U2の変色を防止できる。また、製品表面の色むらがなく外観不良を防止できる。
【0045】
(5)塗料Mの溶液をキャビティ17に流し込む際に、塗料Mの注入量を調整するだけで、所望の厚さの塗膜を形成することができる。つまり、摩耗しやすい部分、例えばパーティングラインの部分にも適正な厚さの塗膜を形成できる。
【0046】
(6)ウレタン材料を用いた発泡成形では、熱可塑性樹脂の射出成形と比べて、キャビティ17内が低温、低圧の条件下で樹脂成形が行われるので、キャビティ17の壁面に塗布された塗膜層が壊れることを防止できる。つまり、製品の歩留まりを向上できる。
【0047】
(7)金型7を水平に保ちながらキャビティ17の減圧を実施しているので、キャビティ17内での塗料Mの偏りが防止され、キャビティ17に塗料Mを均一に塗布することが可能となる。
【0048】
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態は、塗料注入装置を備える点が第1実施形態と相違する。なお、キャビティ17の形状、真空ボックス13等の構成は、第1実施形態と同一であるので、図面及びその詳細な説明を省略する。
【0049】
図5は、本実施形態における射出成形機の概略構成を示す模式図であり、同図では、金型7内に形成されるキャビティ17及びゲート23を点線で示している。図5に示すように、塗料注入装置40からの塗料Mがゲート23を介して金型7のキャビティ17に注入される。また、ウレタン注入装置41で混合されたウレタン材料がゲート23を介して金型7のキャビティ17に注入される。つまり、本実施形態では、共通のゲート23から塗料溶液及びウレタン材料がキャビティ17に注入される。このように射出成形機を構成した場合、金型7を閉じた状態で塗料溶液をキャビティ17に注入できる。
【0050】
具体的には、金型7のキャビティ17に離型剤を塗布した後に、金型7内に芯金10をセットして型締めする。そして、真空ポンプ34を駆動して金型キャビティ17内を減圧させ、所定圧力以下にキャビティ17内の圧力が低下したとき、キャビティ17内に塗料注入装置40から塗料Mを注入する。このとき、塗料Mの溶剤が沸騰し、泡状になった塗料Mが破泡しながらキャビティ17内を排出孔20に向かって流動する。これにより、塗料Mがキャビティ17の壁面に塗布される。そして、塗料Mの溶剤が気化して、塗料Mのウレタン樹脂がキャビティ17の壁面に形成される。
【0051】
このように、塗膜層がキャビティ17の壁面に形成された後、ウレタン注入装置41で混合されたウレタン材料をゲート23を介してキャビティ17に注入する。そして、同材料がキャビティ17内で反応硬化することで、ステアリングホイール1のウレタン樹脂成形が実施される。
【0052】
以上記述したように、本実施の形態によれば、前記第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(1)キャビティ17を減圧しながら塗料Mを注入できるので、短時間でステアリングホイール1の樹脂成形を実施できる。また、閉じた金型7内のキャビティ17に塗料Mが注入されるので、塗料Mの溶剤が射出成形機の外部に漏れることを防止でき、作業環境を改善できる。
【0053】
(2)塗料注入装置40により塗料溶液の注入量を的確に制御することで、成形品の表面に所望の厚さの塗膜を形成できる。これにより、塗料Mの注入量に基づく製品バラツキを低減できる。
【0054】
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
○上記第2実施形態では、減圧状態のキャビティ17内に塗料Mを注入するものであったが、減圧する前、つまり常圧状態のキャビティ17内に塗料注入装置40から塗料Mを注入してもよい。
【0055】
○上記第2実施形態では、ウレタン材料を注入するためのゲート23から塗料溶液を注入する構成であったが、このゲート23以外の場所から塗料溶液をキャビティ17に注入してもよい。また、複数箇所からキャビティ17に塗料溶液を注入する構成としてもよい。この場合も、塗料Mをキャビティ17の壁面に効率よく塗布できる。
【0056】
○上記実施形態では、イソシアネート成分と発泡成分の反応によるCO2によって発泡成形するものであったが、ポリオール成分とイソシアネート成分との反応熱により気化する発泡剤を用いて発泡成形するものでもよい。また、ウレタン材料を用いた発泡成形等の反応射出成形に限定するものではなく、他の樹脂材料、或いはゴム材料等を用いて射出成形するものでもよい。要は、インサート部材を有する製品の成形、いわゆるインサート成形により成形するものであればよい。但し、上述のように、キャビティ17内でウレタン材料が反応硬化する反応射出成形に適用した方が、低圧、低温の条件下で成形できるので実用上好ましい。また、成形品としては、自動車部品以外に家電製品等に適用してもよい。
【0057】
○インサート部材は金属製である必要はなく、例えば、樹脂、ガラス等で形成されるものでもよい。
○塗料Mの成分を適宜変更して実施してもよい。具体的には、ウレタン樹脂に代えて、他の熱硬化性樹脂を用いてもよい。また、塗料Mの溶剤として、メチルエチルケトン(MEK)及びイソプロピルアルコール(IPA)以外の溶剤を用いてもよい。或いは、MEK,IPAの溶剤にトルエン等を加えるものでもよい。実用的には、沸点が約160℃以下の溶剤を用いるものであればよい。
【0058】
○上記実施形態では、真空ポンプ34を駆動してキャビティ17内を300torr以下に減圧するものであったが、これに限定するものではない。例えば、金型7の温度が常温(約20℃)であれば、キャビティ17内を約70torrに減圧する。また、塗料Mの溶剤を変更した場合その沸点が変化するので、この場合もキャビティ17内の減圧時の圧力を変更する。つまり、キャビティ17内の減圧時の圧力は、金型7の温度及び用いられる溶剤の種類により適宜変更して実施する。
【0059】
○上記実施形態では、芯金10を洗浄する工程と、芯金10に接着剤を塗布する工程とを省くものであったが、これらを実施してもよい。この場合、接着強度を向上できる。或いは、塗膜層による接着強度に応じて、インサート部材に塗布する接着剤の量を低減できるので、製造コストの低減を図ることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、金型キャビティに塗料を均一に塗布することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のステアリングホイールの成形方法を説明するための図。
【図2】第1実施形態のステアリングホイールの成形方法を説明するための図。
【図3】第1実施形態のステアリングホイールの成形方法を説明するための図。
【図4】第1実施形態のステアリングホイールの斜視図。
【図5】第2実施形態の射出成形機の概略構成を示す模式図。
【符号の説明】
1…車両用ステアリングホイール、7…金型、10…芯金、17…キャビティ、M…塗料、U1…中間層及び塗膜としてのウレタン樹脂、U2…ウレタン樹脂。
Claims (10)
- 充填材料を金型キャビティに注入し硬化させてインサート部材をモールド成形するに際し、成形と塗装とを同時に行うために、予め金型キャビティ表面に塗料溶液を塗布するようにしたインサート成形品の製造方法において、
前記インサート部材をセットする工程と、金型を閉じた状態で金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、沸騰時の体積増加及び破泡により塗料を金型キャビティに塗布し、気化した溶剤を排気して塗膜層を形成する塗膜層形成工程と、充填材料を金型キャビティ内に充填する工程とからなることを特徴とするインサート成形品の製造方法。 - 請求項1に記載のインサート成形品の製造方法において、
前記充填材料は、ウレタン材料であり、前記金型キャビティに塗膜層を形成した後、ウレタン材料を金型キャビティに混合注入し反応硬化させて、前記インサート部材をモールド樹脂成形したことを特徴とするインサート成形品の製造方法。 - 請求項1又は2に記載のインサート成形品の製造方法において、
前記金型キャビティ内は、減圧状態にしていることを特徴とするインサート成形品の製造方法。 - 充填材料を金型キャビティに注入し硬化させてステアリングホイールの芯金をモールド成形するに際し、成形と塗装とを同時に行うために、予め金型キャビティに塗料溶液を塗布するようにしたステアリングホイールの製造方法において、
前記ステアリングホイールの芯金をセットした金型キャビティ内に塗料溶液を注入した後、塗料溶液の溶剤を沸騰させ、沸騰時の体積増加及び破泡により塗料を金型キャビティ壁面に塗布し、気化した溶剤を排気して金型キャビティに塗膜層を形成したことを特徴とするステアリングホイールの製造方法。 - 請求項4に記載のステアリングホイールの製造方法において、
前記充填材料は、ウレタン材料であり、前記金型キャビティに塗膜層を形成した後、ウレタン材料を金型キャビティに混合注入し反応硬化させて、前記ステアリングホイールの芯金をモールド樹脂成形したことを特徴とするステアリングホイールの製造方法。 - 請求項5に記載のステアリングホイールの製造方法において、
金型を閉じ型締めした後、前記金型キャビティ内は、減圧状態にしていることを特徴とするステアリングホイールの製造方法。 - 請求項1に記載のインサート成形品の製造方法により製造されたインサート成形品であって、
前記充填材料の表面にほぼ均一な厚さで形成される塗膜と、
前記インサート部材と前記充填材料との間に、前記塗膜と同一材料により形成される中間層と
を備えることを特徴とするインサート成形品。 - 請求項7に記載のインサート成形品において、
前記充填材料は、金型キャビティ内で反応硬化するウレタン材料であることを特徴とするインサート成形品。 - 請求項4に記載のステアリングホイールの製造方法により製造されたステアリングホイールであって、
前記充填材料の表面にほぼ均一な厚さで形成される塗膜と、
前記ステアリングホイールの芯金と前記充填材料との間に、前記塗膜と同一材料により形成される中間層と
を備えることを特徴とするステアリングホイール。 - 請求項9に記載のステアリングホイールにおいて、
前記充填材料は、金型キャビティ内で反応硬化するウレタン材料であることを特徴とするステアリングホイール。
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