JP3770607B2 - 圧電振動子収納用パッケージおよびこれを用いた圧電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に圧電振動子を収容するための圧電振動子収納用パッケージ、およびこのパッケージに圧電振動子を収容してなる圧電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、内部に水晶振動子等の圧電振動子を収容するための圧電振動子収納用パッケージは、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス材料から成り、その上面中央部に圧電振動子を収納するための長方形状の凹部を有する絶縁基体と、凹部の4隅部に形成され、圧電振動子の電極が接続される電極パッドと、絶縁基体の上面の凹部の周囲に凹部を塞ぐようにして取着される蓋体とから構成されている。なお、通常、絶縁基体の凹部の底面に形成された電極パッドから絶縁基体の側面や下面等の外表面にかけて配線導体が導出されている。
【0003】
この圧電振動子収納用パッケージの凹部内に圧電振動子を収納するとともに、圧電振動子の電極を凹部の底面に形成された電極パッドに導電性接着剤を介して電気的,機械的に接続し、その後、絶縁基体の上面の凹部の周囲に蓋体をガラス等を介して接合し凹部を塞ぐことにより、凹部内に圧電振動子が気密封止されて圧電装置となる。そして、絶縁基体の外表面に導出された配線導体を外部の電気回路に接続することにより圧電振動子が外部の電気回路と接続され、圧電振動子から外部の電気回路に時間や周波数の基準信号等が出力される。
【0004】
近年、この圧電装置を形成するための圧電振動子は、その発振周波数特性等の特性に対する要求が非常に多岐にわたるようになってきており、これに応じてその寸法や電極の配置形態等の種類が非常に多くなってきている。
【0005】
このような圧電振動子の多品種化に対応するためには、圧電振動子を収納する凹部の寸法や電極パッドの配置形態等が異なる多くの種類の圧電振動子収納用パッケージを準備する必要がある。
【0006】
しかしながら、圧電振動子の種類に対応させて多くの種類の圧電振動子収納用パッケージを準備することは通信用機器の開発段階において無駄が多く、また煩雑であるため、通信用機器の開発期間が長期化したり、また、生産性を低下させるという問題があった。このような問題に対しては、図2(a)および(b)に示すような圧電振動子収納用パッケージおよびこれを用いた圧電装置が提案されている。
【0007】
この圧電振動子収納用パッケージは、上面に圧電振動子37を収納するための長方形状の凹部34が形成された絶縁基体31と、凹部34の底面と各短辺側の内側面とのそれぞれの間に形成された一対の段差部32と、凹部34の底面の4隅部で各段差部の周囲にそれぞれ形成された4つの第1の電極パッド35と、各段差部の上面のそれぞれに形成された第2の電極パッド36と、第1および第2の電極パッド35,36と電気的に接続されるとともに凹部34の内側から絶縁基体31の外表面にかけて導出された配線導体39とを具備している。
【0008】
このような圧電振動子収納用パッケージによれば、絶縁基体31の凹部34内に圧電振動子37を収納するとともに、この圧電振動子37の端部に形成されている電極(図示せず)を、その圧電振動子37の寸法等に応じて、凹部34内の第1の電極パッド35または第2の電極パッド36のいずれかに導電性接着剤38等の電気的接続手段を介して電気的に接続し、しかる後、凹部34の周囲の上面に低融点ガラス等のろう材を介してセラミックス等から成る蓋体40を接合,取着することによって、絶縁基体31と蓋体40とから成る容器の内部に圧電振動子37が気密に封止され、それにより製品としての電子装置となる。
【0009】
このような圧電振動子収納用パッケージによれば、圧電振動子37が、例えば低周波用となる寸法の大きなもの37bであれば、その電極を第2の電極パッド36に接続することができ、また、高周波用となる寸法の小さなもの37aであれば、その電極を第1の電極パッド35に接続することができるので、大きさの異なる圧電振動子37a,37bのいずれであっても、容易に気密封止して圧電装置を形成することができる。
【0010】
なお、圧電振動子37の電極と第1および第2の電極パッド35,36との接続は、通常、導電性接着剤38を介して行なわれる。例えば、圧電振動子37の電極を第1および第2の電極パッド35,36の上に位置決めして載せ、この部分に導電性接着剤供給装置(ディスペンサー)(図示せず)から導電性接着剤38を排出,供給することにより圧電振動子37の電極と第1および第2の電極パッド35,36とが電気的,機械的に接続される。ディスペンサーは,通常先端に排出口を有する管状等の形状である。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−338750号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近時、圧電装置は、小型化の要求に伴い、その大きさが1辺の長さが数mm程度の長方形状等の極めて小さなものとなってきている。また、このような小型の圧電装置を形成するための圧電振動子収納用パッケージも小さなものとなってきている。
【0013】
このように圧電振動子収納用パッケージの小型化が進むと、ディスペンサーと凹部34の内側面との間隔が狭いものとなるため、ディスペンサーを圧電振動子37の電極と凹部34の4隅部に形成された第1の電極パッド35との接続部に位置決めすることが難しくなり、圧電振動子37の電極と第1の電極パッド35とを電気的,機械的に確実,強固に接続するために必要な量の導電性接着剤38を正確に所定の位置に供給することが困難となるという問題点があった。
【0014】
また、このように、ディスペンサーから圧電振動子37の電極と第1の電極パッド35との接続部に必要量の導電性接着剤38を正確に供給することが困難な状態で導電性接着剤38を供給すると、余分な導電性接着剤38が段差部32の側面を這い上がること等により、凹部34の4隅部の隣接する第1の電極パッド35同士、または第1の電極パッド35と第2の電極パッド36との間等が電気的に短絡し、圧電装置として正常に作動しなくなるという問題点があった。
【0015】
また、このような導電性接着剤38が段差部32の側面を這い上がることにより圧電振動子37の電極と第1の電極パッド35との接続部に必要な量の導電性接着剤38が残存せず、圧電振動子37の電気的,機械的な接続の信頼性が低いものとなるという問題点もあった。
【0016】
本発明は、かかる問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、小型化が進んだとしても、種々の大きさの圧電振動子の電極を電極パッドに容易かつ確実に電気的,機械的に接続することができる圧電振動子収納用パッケージ、およびこの圧電振動子収納用パッケージを用いた高信頼性の圧電装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の圧電振動子収納用パッケージは、上面に圧電振動子を収納するための長方形状の凹部が形成された絶縁基体と、前記凹部の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部と、前記凹部の底面と他方の短辺側内側面との間に、前記他方の長辺側内側面から前記一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部と、前記底面の4隅部で前記第1および第2の段差部の周囲にそれぞれ形成された4つの第1の電極パッドと、前記第1および第2の段差部の上面のそれぞれに形成された第2の電極パッドと、前記第1および第2の電極パッドと電気的に接続されるとともに前記凹部の内側から前記絶縁基体の外表面にかけて導出された配線導体とを具備していることを特徴とする。
【0018】
本発明の圧電振動子収納用パッケージによれば、凹部の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部と、凹部の底面と他方の短辺側内側面との間に、他方の長辺側内側面から一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部を設けたことから、凹部の底面と一方および他方の短辺側内側面との間に形成された第1および第2の段差部と、凹部の長辺側内側面との間にある程度のスペースを確保することができ、また、このスペースが一方の短辺側と他方の短辺側との間で反対側に位置するため、圧電振動子収納用パッケージの小型化が進んだとしても、凹部内でディスペンサーを動かすことができる範囲を有効に確保することができるようになり、圧電振動子の電極と、第1の電極パッドとの接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができる。
【0019】
また、第1の電極パッドと圧電振動子との接続部を第1および第2の段差部から遠ざけることができ、余分な導電性接着剤が第1および第2の段差部の側面を這い上がって第1の電極パッド同士、または第1の電極パッドと第2の電極パッドとの間等が電気的に短絡するのを効果的に防止することができる。
【0020】
さらに、圧電振動子の電極と第1の電極パッドとの接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができるため、また、導電性接着剤が第1および第2の段差部の側面を這い上がるのを防止できるため、圧電振動子の電極を電気的,機械的に接続するために必要な十分な量の導電性接着剤を所定の位置に確実に供給することが可能となり、圧電振動子の電気的,機械的な接続の信頼性を優れたものとすることができる。
【0021】
また、本発明の圧電装置は、上記構成の圧電振動子収納用パッケージと、前記凹部の内部に収容されているとともに前記第1または第2の電極パッドに電気的に接続された圧電振動子と、前記絶縁基体の上面の前記凹部の周囲に取着された蓋体とを具備していることを特徴とする。
【0022】
本発明の圧電装置によれば、上記構成の圧電振動子収納用パッケージと、凹部の内部に収容されているとともに第1または第2の電極パッドに電気的に接続された圧電振動子と、絶縁基体の上面の凹部の周囲に取着された蓋体とを具備していることから、圧電振動子収納用パッケージの電極パッドに、圧電振動子の電極が、導電性接着剤を介して、確実に、短絡等の不具合を生じることなく電気的,機械的に接続され、高信頼性の圧電装置とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の圧電振動子収納用パッケージおよび半導体装置を添付の図面を基に説明する。
【0024】
図1(a)は本発明の圧電振動子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す上面図であり、図1(b)はその断面A−A’における断面図である。同図において1は絶縁基体、2は第1の段差部、3は第2の段差部、4は凹部、5は第1の電極パッド、6は第2の電極パッド、9は配線導体、10は蓋体である。
【0025】
そして、主として絶縁基体1、第1の段差部2、第2の段差部3、第1の電極パッド5、第2の電極パッド6、配線導体9、蓋体10で本発明の圧電振動子収納用パッケージが構成されている。
【0026】
絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス材料から成るセラミック層を積層して成り、例えば一辺の長さが2〜20mm程度で厚みが0.5〜3mm程度の四角形状である。そして、その上面中央部に圧電振動子7を収納するための長方形状の凹部4が設けられている。
【0027】
また、この凹部4の内側には、凹部4の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部2と、凹部4の底面と他方の短辺側内側面との間に、他方の長辺側内側面から一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部3とが形成されている。
【0028】
これらの第1および第2の段差部2,3は、圧電振動子7の寸法等が異なるものとなったとしても、これを凹部4内に収納するとともに、その電極を電極パッドに接続することを可能とするためのものである。
【0029】
これらの第1および第2の段差部2,3は、通常、絶縁基体1と同じ材料により形成される。
【0030】
例えば、絶縁基体1,第1の段差部2および第2の段差部3が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化アルミニウム等の原料粉末を有機バインダーとともにシート状に成形して複数のグリーンシートを形成し、これらのグリーンシートを、積み重ねたときに凹部4となる開口と第1および第2の段差部2,3とが形成されるように打ち抜き加工し、その後、これらのグリーンシートを積層し、焼成することにより、一体的に形成される。
【0031】
また、凹部4の底面の4隅部で第1および第2の段差部2,3の周囲にそれぞれ4つの第1の電極パッド5が形成されている。
【0032】
また、第1および第2の段差部2,3の上面のそれぞれには、第2の電極パッド6が形成されている。
【0033】
これらの第1および第2の電極パッド5,6は、それぞれ、凹部4の内側から絶縁基体1の外表面にかけて導出された配線導体9と電気的に接続されている。
【0034】
これらの第1の電極パッド5,第2の電極パッド6および配線導体9は、タングステンやモリブデン,銅,銀等の金属材料から成り、例えば、タングステンからなる場合であれば、タングステンの金属ペーストを絶縁基体1や第1および第2の段差部2,3を形成するグリーンシートに印刷しておくことにより形成される。
【0035】
そして、第1の電極パッド5または第2の電極パッド6に圧電振動子7の電極(図示せず)が、導電性接着剤8を介して電気的,機械的に接続される。
【0036】
この場合、凹部4の両端に、第1および第2の段差部2,3を形成するとともに、底面の4隅部で第1および第2の段差部2,3の周囲にそれぞれ4つの第1の電極パッド5を形成し、また第1および第2の段差部2,3の上面のそれぞれに第2の電極パッド6を形成したことから、圧電振動子7が例えば、寸法の大きなもの7bであれば第2の電極パッド6に接続することによって、あるいは圧電振動子7が寸法の小さなもの7aであれば第1の電極パッド5に接続することによって、凹部4内に収納することができ、多くの種類の圧電振動子7に対応した収納が可能となる。なお、凹部4内に収納する圧電振動子7は、通常、1個である。
【0037】
圧電振動子7の電極と第1および第2の電極パッド5,6との接続は、導電性接着剤8を介して行なわれる。例えば、圧電振動子7の電極を第1および第2の電極パッド5,6の上に位置決めして載せ、この部分にディスペンサー(図示せず)から導電性接着剤8を排出,供給することにより圧電振動子7の電極と第1および第2の電極パッド5,6とが電気的,機械的に接続される。
【0038】
本発明の圧電振動子収納用パッケージによれば、凹部4の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部2と、凹部4の底面と他方の短辺側内側面との間に、他方の長辺側内側面から一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部3を設けたことから、凹部4の底面と一方および他方の短辺側内側面との間に形成された第1および第2の段差部2,3と、凹部4の長辺側内側面との間にある程度のスペースを確保することができ、また、このスペースが一方の短辺側と他方の短辺側との間で反対側に位置するため、圧電振動子収納用パッケージの小型化が進んだとしても、凹部4内でディスペンサーを動かすことができる範囲を有効に確保することができるようになり、圧電振動子7aの電極と、第1の電極パッド5との接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができる。
【0039】
また、第1の電極パッド5と圧電振動子7aとの接続部を第1および第2の段差部2,3から遠ざけることができ、余分な導電性接着剤8が第1および第2の段差部2,3の側面を這い上がって第1の電極パッド5同士、または第1の電極パッド5と第2の電極パッド6との間等が電気的に短絡するのを効果的に防止することができる。
【0040】
さらに、圧電振動子7aの電極と第1の電極パッド5との接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができるため、また、導電性接着剤8が第1および第2の段差部2,3の側面を這い上がるのを防止できるため、圧電振動子7aの電極を電気的,機械的に接続するために必要な十分な量の導電性接着剤8を所定の位置に確実に供給することが可能となり、圧電振動子7aの電気的,機械的な接続の信頼性を優れたものとすることができる。
【0041】
第1の段差部2と凹部4の他方の長辺側内側面との間の距離、および第2の段差部3と凹部4の一方の長辺側内側面との間の距離は、ディスペンサーの動きを容易とすることが可能なスペースができる程度に空けるようにしておく必要がある。
【0042】
例えば、一般的に使用されている外径が0.2〜1.0mmサイズのディスペンサーの場合であれば、第1の段差部2と凹部4の他方の長辺側内側面との間の距離、および第2の段差部3と凹部4の一方の長辺側内側面との間の距離はディスペンサーのノズル径の半分以上、つまり0.1〜0.5mm以上とすることが好ましい。
【0043】
また、第1の段差部2と凹部4の他方の長辺側内側面との間の距離、および第2の段差部3と凹部4の一方の長辺側内側面との間の距離は、第1および第2の段差部2,3の下端から上端に向かうに従って大きくなるように第1および第2の段差部2,3の側面が傾斜していてもよい。これにより、ディスペンサーが凹部4内で動けるようなスペースの確保がより一層容易,確実なものとなり、圧電振動子7の電気的,機械的な接続の信頼性をより一層優れたものとすることができる。
【0044】
また、第1および第2の電極パッド5,6は、凹部4の長辺側の内側面に接するようにしておくと、これらの面積をより有効に確保することができるため、圧電振動子7の電気的,機械的な接続の信頼性を確保する上では好ましいものとなる。
【0045】
また、第1および第2の段差部2,3は、その側面の表面を算術平均粗さRaが1μmを超えるような比較的粗い面としておき、導電性接着剤8が、第1および第2の段差部2,3の側面を伝って這い上がることをより効果的に防止するようにしてもよい。
【0046】
また、第1および第2の段差部2,3は、凹部4の長辺側の内側面に達しない側の角部分を円弧状に成形しておき、ディスペンサーが誤ってぶつかったときにクラック等の機械的破壊が生じることをより効果的に防止するようにしてもよい。
【0047】
そして、絶縁基体1の上面に、凹部4を塞ぐようにして蓋体10を、低融点ガラス等のろう材を介して接合することにより、絶縁基体1の凹部4と蓋体10とで形成される容器の内部に圧電振動子7が気密封止され、圧電装置が形成される。
【0048】
この圧電装置は、配線導体9の絶縁基体1の外表面に導出された部位を外部の電気回路に接続することにより、気密封止された圧電振動子7の電極が配線導体9を介して外部の電気回路と電気的に接続される。
このような圧電装置において、配線導体9の露出表面には、酸化腐食を防止するとともに配線導体9と圧電振動子7の各電極との接続および外部電気回路基板との接続を強固なものとするために、通常であれば、10〜20μm程度の厚みのニッケルめっき層と0.1〜3μm程度の厚みの金めっき層とを順次被着させておくことが好ましい。
【0049】
これらのめっき層は、第1および第2の電極パッド5,6の表面も被覆するように被着されていてもよい。これらのめっき層は、従来周知の電解法や無電解法等のめっき法により形成することができる。
【0050】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えても何ら差し支えない。例えば、この例では絶縁基体1は2層のセラミック層を積層することにより形成されているが、絶縁基体1は3層や4層のセラミック層を積層することにより形成されていてもよいのは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
本発明の圧電振動子収納用パッケージによれば、凹部の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部と、凹部の底面と他方の短辺側内側面との間に、他方の長辺側内側面から一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部を設けたことから、凹部の底面と一方および他方の短辺側内側面との間に形成された第1および第2の段差部と、凹部の長辺側内側面との間にある程度のスペースを確保することができ、また、このスペースが一方の短辺側と他方の短辺側との間で反対側に位置するため、圧電振動子収納用パッケージの小型化が進んだとしても、凹部内でディスペンサーを動かすことができる範囲を有効に確保することができるようになり、圧電振動子の電極と、第1の電極パッドとの接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができる。
【0052】
また、第1の電極パッドと圧電振動子との接続部を第1および第2の段差部から遠ざけることができ、余分な導電性接着剤が第1および第2の段差部の側面を這い上がって第1の電極パッド同士、または第1の電極パッドと第2の電極パッドとの間等が電気的に短絡するのを効果的に防止することができる。
【0053】
さらに、圧電振動子の電極と第1の電極パッドとの接続部にディスペンサーを容易かつ正確に位置決めすることができるため、また、導電性接着剤が第1および第2の段差部の側面を這い上がるのを防止できるため、圧電振動子の電極を電気的,機械的に接続するために必要な十分な量の導電性接着剤を所定の位置に確実に供給することが可能となり、圧電振動子の電気的,機械的な接続の信頼性を優れたものとすることができる。
【0054】
本発明の圧電装置によれば、上記構成の圧電振動子収納用パッケージと、凹部の内部に収容されているとともに第1または第2の電極パッドに電気的に接続された圧電振動子と、絶縁基体の上面の凹部の周囲に取着された蓋体とを具備していることから、圧電振動子収納用パッケージの電極パッドに、圧電振動子の電極が、導電性接着剤を介して、確実に、短絡等の不具合を生じることなく電気的,機械的に接続され、高信頼性の圧電装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の圧電振動子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す上面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図2】(a)は従来の圧電振動子収納用パッケージの上面図、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体
2・・・・・第1の段差部
3・・・・・第2の段差部
4・・・・・凹部
5・・・・・第1の電極パッド
6・・・・・第2の電極パッド
7・・・・・圧電振動子
7a・・・・圧電振動子(小)
7b・・・・圧電振動子(大)
8・・・・・導電性接着剤
9・・・・・配線導体
10・・・・・蓋体

Claims (2)

  1. 上面に圧電振動子を収納するための長方形状の凹部が形成された絶縁基体と、前記凹部の底面と一方の短辺側内側面との間に、一方の長辺側内側面から他方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第1の段差部と、前記凹部の底面と他方の短辺側内側面との間に、前記他方の長辺側内側面から前記一方の長辺側内側面に達しないようにして形成された第2の段差部と、前記底面の4隅部で前記第1および第2の段差部の周囲にそれぞれ形成された4つの第1の電極パッドと、前記第1および第2の段差部の上面のそれぞれに形成された第2の電極パッドと、前記第1および第2の電極パッドと電気的に接続されるとともに前記凹部の内側から前記絶縁基体の外表面にかけて導出された配線導体とを具備していることを特徴とする圧電振動子収納用パッケージ。
  2. 請求項1記載の圧電振動子収納用パッケージと、前記凹部の内部に収容されているとともに前記第1または第2の電極パッドに電気的に接続された圧電振動子と、前記絶縁基体の上面の前記凹部の周囲に取着された蓋体とを具備していることを特徴とする圧電装置。
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