JP3769162B2 - 無アンカ−の耐震補強壁構築方法 - Google Patents

無アンカ−の耐震補強壁構築方法 Download PDF

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【0001】
【発明が属する技術分野】
耐震性能が不足している建築構造物を補強して十分な性能を付与しようとする耐震補強工法が一般化されており、その工法として既存耐震壁の壁厚を増加する方法、或いは既存構造物における耐震壁のない場所に新たに耐震壁を構築する方法により構造物の耐力を大幅に向上させているが、本願発明は既存躯体に対しアンカ−工事等による騒音を出すことなく構造物の耐力を大幅に増加させる耐震補強壁構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
耐震補強工法の一つである既存耐震壁の壁厚を増やす方法の従来技術として、既存耐震壁の周囲に柱61、梁62、床63に複数の鉄筋付き後施工アンカ−64を打ち込み、鉄筋を既存耐震壁表面に平行に突出させるとともに、既存耐震壁に複数のスペ−サ−付き後施工アンカ−を打ち込んでスペ−サ−を既存耐震壁表面より垂直に突出させ、溶接金網65を既存耐震壁表面に平行に鉛直方向に配筋してスペ−サ−に固定し、溶接金網65およびスペ−サ−が埋設するようにモルタル66を吹き付けて既存耐震壁の壁厚を増すことにより構造物の耐力を増加させるものがある(図6参照)。
【0003】
同じく既存耐震壁の壁厚を増やす方法による耐震補強工法の別の従来技術として、柱71と梁72で囲まれた開口に壁体を設けた既設建物において、該既設壁体に対し増し打ちすることで耐震壁を構築するにあたり、既設壁体の前側において柱71と梁72の開口側の面にコッタ−73を接着し、該既設壁体を型枠として繊維補強モルタル74を吹き付けて壁厚を増やすことにより構造物の耐力を増加させるものがある(図7参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、耐震補強工法による工事は、居住者が建物を使用しながらの作業となることが多く、既存耐震壁に複数のスペ−サ−付き後施工アンカ−を打ち込む工事に伴う騒音が問題となり、また、コッタ−を用いて行われる方法は、コッタ−を周辺フレ−ムへ接着する工程が必要となる。
【0005】
本願発明はこのような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、スペ−サ−付き後施工アンカ−やコッタ−を省略し、現場における鉄筋コンクリ−ト構造壁とその周辺フレ−ムとを容易に接合できる工法にすることで精度の高い施工を可能とし、鉄筋コンクリ−ト構造壁と周辺フレ−ムとを一体構造にすることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は上記課題を解決するため、既存構造物における躯体開口部や既存耐震壁に増設する耐震壁を、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを用いることにより周辺フレ−ムの拘束圧を利用した摩擦によって既存および新設の躯体との一体化を図り、既存躯体へのアンカ−工事やコッタ−の接着といった工程を省略するものである。
【0007】
膨張コンクリ−トは、通常のコンクリ−ト構成要素に加えて、膨張材を添加したコンクリ−トで、膨張材の添加量により硬化過程における体積膨張量を制御することができ、ここで用いる膨張コンクリ−トは、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加したもので、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下のものである。
【0008】
また、膨張コンクリ−トの膨張量は、打ち込み時の外気温や養生条件を考慮して膨張材の添加量により制御するもので、構造設計から決定される既存/増設界面の必要滑りせん断力および周辺フレ−ムの剛性から膨張量が決定される。
図8は、既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物の開口部を示す正面図で、上階の既存梁と既存スラブ、及び既存柱間に増設した耐震壁を構成する膨張コンクリ−トの既存躯体に対する作用が示されている。
【0009】
課題を解決するための具体的手段の1は、既存構造物の開口部に、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トおよび膨張コンクリ−トの補強部材から成る耐震壁を設ける無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
課題を解決するための具体的手段の2は、既存構造物の開口部に型枠を組み立てて壁鉄筋を配筋し、壁鉄筋に単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを吹き付けることにより耐震壁を増設する無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
課題を解決するための具体的手段の3は、
既存構造物の開口部に型枠を組み立てて壁鉄筋を配筋し、型枠内の空間部へ単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを充填して耐震壁を増設する無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
課題を解決するための具体的手段の4は、
既存構造物における既存耐震壁に対し、膨張コンクリ−トを吹き付ける側に壁鉄筋を配筋し、吹き付けノズルにより請求項1記載の膨張コンクリ−トを吹き付けて既存耐震壁の壁厚を増加する無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
課題を解決するための具体的手段の5は、
既存構造物における既存耐震壁に対し、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを打設する側に壁鉄筋を配筋して型枠を組み立て、既存耐震壁と型枠間へ膨張コンクリ−トを充填して既存耐震壁の壁厚を増加する無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
課題を解決するための具体的手段の6は、
既存構造物の開口部にプレキャスト部材を建込み、既存躯体とプレキャスト部材との間に単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを充填して耐震壁を増設する無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
によるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本願発明を図面に示した実施例に基いて説明する。
【0011】
【実施例】
図1は既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物の開口部を示す正面図で、柱鉄筋が配筋された既存柱1と梁鉄筋が配筋された既存梁2とにより開口部が形成されている。
本願発明は、該開口部に耐震壁を増設するもので、開口部に壁鉄筋3が配筋され、その壁鉄筋3を覆うようにして膨張コンクリ−ト4が設けられる。
【0012】
図2(a)は、既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物の開口部を示す縦断面図で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋されており、又壁鉄筋3に対し所定の間隔を設けて型枠6が片側に組み立てられていて、壁鉄筋側から膨張コンクリ−ト4を型枠に向けて吹き付けるノズル8が示されている。
図2(b)は、既存構造物の躯体に既存耐震壁12が設けられた箇所における縦断面図で、既存耐震壁12に膨張コンクリ−トが増設される側で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋され、壁鉄筋側から膨張コンクリ−ト4を既存耐震壁に向けて吹き付けるノズル8が示されている。
【0013】
図3(a)は、既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物の開口部を示す縦断面図で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋されており、又壁鉄筋3に対し所定の間隔を設けて型枠6、7が両側に組み立てられていて、一方の型枠7の下端部には膨張コンクリ−ト4を圧入するための圧入パイプ9を取り付ける孔10が設けられている。
図3(b)は、既存構造物の躯体に既存耐震壁12が設けられた箇所における縦断面図で、既存耐震壁12に膨張コンクリ−トが増設される側で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋され、該壁鉄筋3に対し所定の間隔を設けて型枠7を組み立て、該型枠7の下端部には膨張コンクリ−ト4を圧入するための圧入パイプ9を取り付ける孔10が設けられている。
【0014】
図4(a)は、既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物の開口部を示す縦断面図で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋されており、又壁鉄筋3に対し所定の間隔を設けて型枠6、7が両側に組み立てられていて、一方の型枠7の上端部に膨張コンクリ−ト4を流し込むための漏斗状開口部11が設けられて型枠6、7間に膨張コンクリ−ト4が充填されている。
図4(b)は、既存構造物の躯体に既存耐震壁12が設けられた箇所における縦断面図で、既存耐震壁12に膨張コンクリ−トが増設される側で、上階の既存梁2と既存スラブ5、及び既存柱1間に壁鉄筋3が配筋され、該壁鉄筋3に対し所定の間隔を設けて型枠7を組み立て、該型枠7の上端部に膨張コンクリ−ト4を流し込むための漏斗状開口部11が設けられている。
【0015】
本願発明の構築方法について以下説明する。
【0016】
既存構造物である鉄筋コンクリ−ト構造物を構成する既存柱1、既存梁2、及び既存スラブ5に囲まれた空間部に耐震壁を増設するため、増設される耐震壁との界面にあたる既存柱1、既存梁2、及び既存スラブ5の表面を目荒らしする等して、空間部に打ち込まれる膨張コンクリ−ト4との付着性を良くする状態に施し、吹き付け、圧入、流し込みの施工手段により膨張コンクリ−ト4が該空間部に設けられる。
【0017】
構築方法1について(図2参照)
既存躯体の界面に目荒らしが施されると、躯体の開口部を構成する既存柱1、既存梁2および既存スラブ5の一方の側面に型枠6を組み立て、壁鉄筋3が型枠6にスペ−サ−を介して配筋されている。
【0018】
既存躯体の開口部に型枠6の組み立てと壁鉄筋3の配筋が施されると、次に膨張コンクリ−ト4の作業が行われるが、図2aに示すように、壁鉄筋3側から吹き付けノズル8により、型枠6へ向けて単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−ト4を吹き付けて耐震壁を所定の壁厚にし、次いで膨張コンクリ−ト4の養生が行われた後型枠6が取り外され、新しく耐震壁が増設される。
図2bに示すものは、既存耐震壁12の壁厚を増加することにより耐震補強するもので、既存耐震壁12に吹き付ける側に壁鉄筋3を配筋し、吹き付けノズル8により既存耐震壁12へ向けて上記膨張コンクリ−ト4を吹き付け、耐震壁を所定の壁厚にするものである。
【0019】
構築方法2について(図3参照)
既存躯体の界面に目荒らしが施されると、躯体の開口部を構成する既存柱1、既存梁2及び既存スラブ5の一方の側面に型枠6を組み立て、壁鉄筋3を型枠6に対しスペ−サ−を介して配筋し、下端部に圧入パイプ9を取り付ける孔10を設けた型枠7を前記型枠6と対向するようにして組み立てられる。
【0020】
既存躯体の開口部に型枠6、7の組み立てと壁鉄筋3の配筋が施されると、次に膨張コンクリ−ト4の作業が行われるが、図3aに示すように、一方の型枠7の下端部に設けた取付孔10に圧入パイプ9を接続し、この圧入パイプ9から型枠6、7間の空間部へ単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−ト4を圧入することにより型枠6、7内に膨張コンクリ−ト4が充填される。次いで膨張コンクリ−ト4の養生が行われた後型枠6、7が取り外され、新しく耐震壁が増設される。
【0021】
図3bに示すものは、既存耐震壁12の壁厚を増加することにより耐震補強するもので、既存耐震壁12に対し膨張コンクリ−トを打設する側に壁鉄筋3を配筋して型枠7を組み立て、型枠7の下端部に接続した圧入パイプ9から既存耐震壁12と型枠7間へ単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−ト4を圧入し、膨張コンクリ−ト4の養生が行われた後型枠7が取り外されて所定の壁厚となる。
【0022】
構築方法3について(図4参照)
既存躯体の界面に目荒らしが施されると、該躯体の開口部を構成する既存柱1と既存梁2及び既存スラブ5の一方の側面に型枠6を組み立て、壁鉄筋3を型枠6に対しスペ−サ−を介して配筋し、上部に単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを流し込む漏斗状開口部11を設けた型枠7を、壁鉄筋3と所定の間隔を設けて組み立てる。
【0023】
既存躯体の開口部に型枠6、7の組み立てと壁鉄筋3の配筋が施されると、次に膨張コンクリ−ト4の作業が行われるが、図4aに示すように、一方の型枠7の上端部に設けた漏斗状開口部11から型枠6、7間の空間部へ単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−ト4が流し込まれて型枠内に膨張コンクリ−ト4が充填される。
次いで膨張コンクリ−ト4の養生が行われた後型枠6、7が取り外され、新しく耐震壁が増設される。
【0024】
図4bに示すものは、既存耐震壁12の壁厚を増加することにより耐震補強するもので、既存耐震壁12に対し膨張コンクリ−トを打設する側に壁鉄筋3を配筋して型枠7が組み立てられ、型枠7の上端部に設けた漏斗状開口部11から既存耐震壁12と型枠7間へ単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−ト4を流し込み、該空間内の膨張コンクリ−ト4の養生が行われた後型枠7が取り外されて所定の壁厚となる。
【0025】
以上耐震補強として、既存構造物における耐震壁のない躯体開口部や既存耐震壁へ、全て現場施工により耐震補強する構築方法について説明したが、図5に示すように、既存構造物における躯体開口部へ、スペ−サ−13を介してプレキャスト部材14を建込み、既存躯体とプレキャスト部材14との間隙を塞ぐようにしてプレキャスト部材14の両側に型枠15を取り付け、一方の型枠15に形成したグラウト注入孔16より単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを注入することによって、既存躯体開口部に耐震壁を構築することができる。
【0026】
【発明の効果】
本願発明の耐震補強壁の増設工法は、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを用いることで周辺フレ−ムの拘束圧を利用した摩擦によって既存構造物および新設構造物の躯体との一体化を図ることができるので、従来工法で行われていた既存構造物の躯体へのアンカ−工事やコッタ−の接着といった工程を省略することができる。
【0027】
又、既存構造物の躯体上を予め目荒らして、膨張拘束圧に起因する摩擦力抵抗力を既存/新設界面に導入することにより、界面は水平方向のせん断力に抵抗することができる。
従って、既存構造物の躯体と増設耐震壁の境界における滑り破壊を遅らせ、高いせん断力に耐えることができる。
【0028】
本願発明は、アンカ−工事を省略して、耐震補強における騒音の主要因をなくすことができる上、接着剤によるコッタ−の接着等の余分な工程も必要なく、低コスト・短工期の工法とすることができ、摩擦抵抗を導入することで接着剤付きコッタ−による場合と大差ないせん断抵抗を実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】既存構造物に増設される耐震壁を示す正面図である。
【図2】既存構造物に増設される耐震壁を示す縦断面図である。
【図3】既存構造物に増設される耐震壁を示す縦断面図である。
【図4】既存構造物に増設される耐震壁を示す縦断面図である。
【図5】既存構造物に増設される耐震壁を示す縦断面図である。
【図6】従来技術である既存構造物に増設される耐震壁を示す正面図である。
【図7】従来技術である既存構造物に増設される耐震壁を示す正面図である。
【図8】耐震壁を構成する膨張コンクリ−トの作用を示す正面図である。
【符号の説明】
1 既存柱
2 既存梁
3 壁鉄筋
4 膨張コンクリ−ト
5 既存スラブ
6 型枠
7 型枠
8 吹き付けノズル
9 圧入パイプ
10 取付孔
11 漏斗状開口部
12 既存耐震壁
13 スペ−サ−
14 プレキャスト部材
15 型枠
16 グラウト注入孔
61 柱
62 梁
63 床
64 鉄筋付き後施工アンカ−
65 溶接金網
71 柱
72 梁
73 コッタ−
74 繊維補強モルタル

Claims (6)

  1. 既存構造物の開口部に、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トおよび膨張コンクリ−トの補強部材から成る耐震壁を設けることを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
  2. 既存構造物の開口部に型枠を組み立てて壁鉄筋を配筋し、壁鉄筋側から、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを吹き付けることにより耐震壁を増設することを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
  3. 既存構造物の開口部に型枠を組み立てて壁鉄筋を配筋し、型枠内の空間部へ、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを充填することにより耐震壁を増設することを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
  4. 既存構造物の躯体に耐震壁が設けられた開口部に壁鉄筋を配筋し、壁鉄筋側から、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを吹き付けることにより既存耐震壁の壁厚を増加することを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
  5. 既存構造物の躯体に耐震壁が設けられた開口部に壁鉄筋を配筋して型枠を組み立て、既存耐震壁と型枠間へ、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを充填することにより既存耐震壁の壁厚を増加することを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
  6. 既存構造物の開口部にプレキャスト部材を建込み、既存躯体とプレキャスト部材との間に、単位セメント量の5%〜30%程度の膨張材を添加し、20℃水中で養生したときの打設後7日間の体積膨張量が0.15%程度以下の膨張コンクリ−トを充填することにより耐震壁を増設することを特徴とする無アンカ−の耐震補強壁構築方法。
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