JP3768645B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク等の液体を飛翔させることにより媒体に画像を形成するインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録においては、インク等の液体を飛翔させることにより媒体に画像を形成する。より具体的には、図10に示すようなインクジェットヘッドの吐出口より液体を吐出させる。図10にサイドシューター型のインクジェットヘッドの記録素子基板の正面図を示す。
1は記録基板上に複数配列されインクを吐出する吐出口、2はオリフィスプレート、吐出口1が配列された記録素子基板のほぼ中央に、インクを吐出口に供給するためのインク供給口3が開口している。
この穴は、一般的にサンドブラスト、異方性エッチング、レーザー加工等で開口される。
また、8は溝である。図10のA−A’断面図を図11に示す。5が電気熱変換素子で、6が5の電気熱変換素子からの熱による発泡により吐出するインクを蓄える、ノズル部である。
吐出口は、通常は外気にさらされた状態にある。そのため、吐出口からノズル内にある液体が蒸発し、ノズル部の液体の粘度が上昇し、液滴が正常に吐出しない現象がある。
【0003】
概念図として図12を示す。図12を用いて説明すると、吐出口内部の斜線部がインク中の蒸発成分が蒸発した状態である。
この斜線部においては、主に水分が蒸発することにより溶剤等の不揮発成分の濃度が上がることにより粘度が上昇している。また、インク中に含まれる染料等の色材のインク中の含有割合が上昇している。
これらのことにより、具体的には、吐出体積の減少、着弾精度の悪化、不吐出等の不具合が発生する。特に、外気の環境が低温/低湿では、顕著である。
また、ノズル部の染料濃度の上昇は、印字の書き出しで印字濃度を高くしムラを発生させていた。また、これらの問題点は、その前に吐出してからの時間間隔が長い程蒸発が進行し、悪化することがわかっている。
そのために、従来から行われている対策として、印字前や印字中にインクを吐出(以下、これを予備吐出という)している。これは、ノズル部の蒸発インクを吐出することにより、インクの粘度を下げる効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、予備吐出することにより、1枚あたりのインクの消費量が増加し、ランニングコストが上がる問題があった。
また、インクジェットプリンタ内にある予備吐出インクを蓄積する廃インク吸収体の容量が大きくなり、プリンタのサイズが大きくなることや、コストが上昇する問題があった。
また、根本的には、現在のインクジェット記録がより小さな液滴による高解像度記録になるにつれ、ノズル部の容積が小さくなり、吐出インクの内に占める蒸発インクの割合が増し、従来の大きな液滴以上に外気に接触した後の吐出が不安定になることがわかっている。
このように、上記従来例では蒸発の進行が早く、着弾精度のずれ、吐出体積の減少、不吐出が発生していた。
また、一つの吐出口に着目すると、その前に吐出してからの時間間隔が長い程、蒸発が進行し、問題点が悪化していた。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来のものにおける課題を解決し、吐出口からの蒸発を抑制して不安定な吐出を防止し、吐出が不安定になる時間間隔を長くすることにより、ランニングコスト等の上昇を抑制することができ、吐出口からの蒸発による印字の書き出し部分での、濃度の上昇を防ぐことができるインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、インクジェット記録ヘッドをつぎのように構成したことを特徴とするものである。
すなわち、本発明のインクジェット記録ヘッドは、複数の吐出口からなる吐出口列を備えるオリフィスプレートを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口列周囲には溝が設けられており、互いに隣接する2つの吐出口の間に、前記吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を備え、該蒸発抑制溝は、その表面の親水性がオリフィスプレートより高く、前記吐出口列周囲の溝と連通しているとともに、前記蒸発抑制溝の表面の親水性が前記吐出口列周囲の溝より高いことを特徴としている。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これらのインクジェット記録ヘッドにおいて、蒸発抑制溝の断面形状の端部にスロープが設けられていることを特徴としている。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、複数の吐出口からなる吐出口列を備えるオリフィスプレートを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口列は、各吐出口が配列方向と直交する方向に対してずらして配置されており、互いに隣接する2つの吐出口の間に、前記吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を備えるとともに、該蒸発抑制溝は該吐出口の位置のずれに合わせて長さが異なっていることを特徴としている。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これらのインクジェット記録ヘッドにおいて、蒸発抑制溝からの距離がオリフィスプレート上で大きくなるにしたがい相対的に撥水性が高くなることを特徴としており、その際、蒸発抑制溝からの距離がオリフィスプレート上で大きくなるにしたがい相対的に撥水性を高くするために、オリフィスプレート上の撥水材の覆う面積率が大きくなるようにしたことを特徴としている。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これらのインクジェット記録ヘッドにおいて、蒸発抑制溝の端部の断面形状を、ワイパー動作により先にあたる端部部分においては鋭角にし、ワイパー動作により後からあたる端部部分においては垂直もしくは鈍角にしたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記した吐出口近くに吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を設けた構成により、吐出口近傍の雰囲気湿度を高くすることにより、吐出口からの蒸発を抑制し、不安定な吐出を防止することが可能となる。
また、これにより、吐出が不安定になる時間間隔を長くすることができ、ランニングコスト等の上昇の抑制を図ることが可能となる。
また、本発明の構成によると、吐出口からの蒸発による、印字の書き出し部分での、濃度の上昇を防ぐことが可能となる。
また、蒸発抑制溝から離れるにしたがい、オリフィスプレート上の撥水性を強くすることにより、蒸発溝にインクを集め易くすることができ、さらに、蒸発抑制溝の断面形状をワイパー動作時に先にあたる蒸発抑制溝の端部は垂直にし、後から当たる蒸発抑制溝の端部にスロープをつけることにより、ワイパーにより掻き出されるインクの量が減り、より効果的となる。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1の構成を示すインクジェット記録ヘッドの正面図である。
7はインクの吐出する吐出口が形成されている記録素子基板、1は記録素子基板7上に複数配列されインクを吐出するための開口である吐出口であり、8は、溝である。2は吐出口1が形成されているオリフィスプレートである。
また、A−A’断面を図2(1)に示す。5は、電気熱変換素子、6はノズルである。また、8の溝はオリフィスプレートに垂直に形成されている。溝8から繋がっている蒸発抑制溝10にインクを貯えることにより、近くの吐出口1からのインクの蒸発を抑制することができる。
蒸発抑制溝10は、幅が20(μm)で、各吐出口からの距離は、約20(μm)である。
また、蒸発抑制溝10は、吐出口の位置のずれにあわせて、長さが各々異なっている。即ち、蒸発抑制溝は2つの吐出口の中間に設けるが、2つの吐出口の内溝3からの距離が遠い側の吐出口の端部まで、蒸発抑制溝は形成されている。
また、図2(2)のC−C’断面に示すように、蒸発抑制溝10はy方向にも記録素子基板に対して垂直である。
【0009】
本実施例においては、吐出口の解像度は片側300DPI間隔で、134個設けられている。
また、吐出口のサイズは20×20(μm)、溝3と吐出口との間隔は100(μm)である。
吐出口は、図1に示すように、一列の中でx方向に位置をずらしている。インクジェット記録では、記録基板上の電気熱変換素子に電流を流すことにより、ノズルのインクを発泡させ、インクを吐出させている。
吐出口が一列(即ち、吐出口との位置関係が一定である電気熱変換素子もまた)でx方向のずれがなければ、印字での縦線に直線性を持たせるためには、全吐出口から同時にインクを吐出させる必要がある。
しかし、それでは、同時に流す電流量が大きくなり、プリンタに設けられる電源が大きくなる問題がある。
そこで、吐出口を一列の中でx方向に位置をずらすことにより、電気熱変換素子へ電流パルスを与えるタイミングをずらし、同時に流す電流量を減らし、かつ縦線の直線性を確保している。
【0010】
蒸発抑制溝は、印字前の初期状態では水分の無い状態であり、この蒸発抑制溝10にインクを貯えるメカニズムについて、以下説明していく。インクジェットプリンタでは、長期間印字しない場合にインクジェットヘッドからのインクの蒸発を抑制するために、吐出口を含むオリフィスプレート部をキャップで覆っている。そして、実際の印字動作前には、予備吐出が行われる。
図7に吐出口1からインクを吐出しているところの図を示す。20は主滴であり、それ以外に主滴より十分小さいミスト21(以下自己ミスト)が同時に吐出している。自己ミストは、オリフィスプレート表面に付着する。
本発明では、この自己ミストを蒸発抑制溝10に貯える構成を持つことが、重要である。そこで、図1のオリフィスプレート2の表面は、撥水剤が塗られていて、撥水性である。また、蒸発抑制溝10内の表面は、親水性である(図3斜線部が親水性である)。この構成により、オリフィスプレート表面に付着した自己ミストは、撥水性の領域から親水性である蒸発抑制溝10に集める。
【0011】
蒸発抑制溝10に集めたインクからの水分やアルコール類の蒸発により、吐出口1周辺の雰囲気の湿度があがり、吐出口からの蒸発を抑制することができる。これにより、印字の書き出し位置での濃度の上昇を防止でき、不安定な吐出を防止し、着弾のずれや不吐を防ぐことができる。
また、実際に印字を開始すれば、印字中の自己ミストや、印字媒体から跳ね返ってくるミストを蒸発抑制溝10に集めることが可能になり、印字中はより効果的であり、印字中の予備吐出の時間間隔を長くすることができる。
さらに、本実施例では、オリフィスプレート2の表面を撥水性にするために、撥水剤を設けているが、オリフィスプレートの材料自身が撥水性の性質でも良いし、また撥水性をもたせる他の手段でもよい。
また、本実施例でいうところの撥水性とは、蒸発抑制溝内部の親水性と比較して、相対的に撥水性の性質をもつことが重要である。
【0012】
また、上記の実施例では、蒸発抑制溝10に親水性をもたせているが、さらに、溝8部分に相対的に撥水性をもたせることにより、溝8に貯まるインクも蒸発抑制溝に集めやすくなり、より効果的である(図4の斜線部のみが親水性である)。
さらに、上記実施例では蒸発抑制溝の断面形状を垂直にしたが、図1C−C’断面である図5(1)に示すようなx方向や、図1A−A’断面である図5(2)のB部に示すようなy方向にスロープ形状にすることにより、周囲からインクを集めるのが更に容易になる。
これは、断面形状が垂直の場合は、ミスト等が集合した液滴が蒸発抑制溝のエッジから溝に入るのに、増加する液滴表面積が大きい。スロープをつけることにより、増加する液滴表面積が小さくなり、よりオリフィスプレートから溝への移動が容易になる。
また、本実施例では、自己ミストを蒸発抑制溝10に集めることを主眼にしたが、予備吐出キャップがインクジェットヘッドに十分近ければ、予備吐出時に予備吐出液滴の予備吐出キャップからの跳ね返りのミストの効果もある。
【0013】
[実施例2]
図6は、本発明の実施例2の構成を示すインクジェット記録ヘッドの正面図である。
本実施例においては、吐出口1の解像度は片側600DPI間隔で、150個設けられている。
また、吐出口1のサイズは、12×12(μm)である。溝8と吐出口1との間隔は50(μm)である。
蒸発抑制溝10は、実施例1とは異なり、吐出口近傍に溝とは独立して設けられている。
蒸発抑制溝10の大きさは、10×25(μm)である。本実施例では、特に、吐出口の近傍に蒸発抑制溝を設けることにより、より蒸発を抑制する効果を上げることを目的にしている。
【0014】
蒸発抑制溝10は、印字前の初期状態では水分の無い状態であり、この蒸発抑制溝10にインクを貯えるメカニズムについては、実施例1と同様である。
本実施例では、特に自己ミストを蒸発抑制溝10により貯えやすい構成にしている。そこで、図6のオリフィスプレート2の表面は、蒸発抑制溝からグラデーション上に撥水性を備えている。即ち、蒸発抑制溝近くは撥水性が弱く、蒸発抑制溝から離れるにしたがい撥水性を強くしている。
本実施例では、パターニングが可能な撥水材をオリフィスプレートに形成し、蒸発抑制溝近くでは撥水材のパターンを荒くし(撥水性の部分の面積率を減らし)、離れるにしたがって撥水材の部分の面積率を増やし、全体を撥水性にしている。また、蒸発抑制溝内を親水性にするこことにより、吐出口近くに設けた蒸発抑制溝10に集まるインクの量が増し、吐出口付近の雰囲気湿度を上げるのにより効果的である。
本実施例においても、撥水性とは、相対的なものである。
【0015】
[実施例3]
図8は、本発明の実施例3の構成を示すインクジェット記録ヘッドの正面図である。
本実施例においては、吐出口の解像度は片側300DPI間隔で、156個設けられている。また、吐出口1のサイズは、20×20(μm)である。溝8と吐出口との間隔は100(μm)である。
溝8から繋がっている蒸発抑制溝10にインクを貯えることにより、近くの吐出口1からのインクの蒸発を抑制することができる。
蒸発抑制溝10は、幅が25(μm)で、各吐出口からの距離は、約20(μm)である。
また、蒸発抑制溝10は、吐出口1の位置のずれにあわせて、長さが各々異なっている。即ち、蒸発抑制溝10は2つの吐出口1の中間に設けるが、2つの吐出口1の内、溝8からの距離が遠い側の吐出口1の端部まで、蒸発抑制溝10は形成されている。
【0016】
インクジェットプリントヘッドにおいては、印字中の予備吐出の後などにワイパー動作が入り、オリフィスプレートに付着したインクミストを拭き取る。
これは、吐出口エッジにインクミストが付着することにより発生する着弾ずれを防止するためである。
しかし、ワイパーによって蒸発抑制溝10からインクを掻き出されることがある。そこで、本実施例では、図8に示す蒸発抑制溝10のC−C’断面形状を図9に示すようにしている。即ち、y方向にワイパー動作が行われる時、ワイパー動作時に先に当たる蒸発抑制溝の端部は垂直にし、後から当たる蒸発抑制溝10の端部はスロープをつける。
こうすることにより、ワイパーにより掻き出されるインクの量が減り、蒸発抑制溝10に貯められるインクの量を確保できる。また、さらには、周囲からのインクミストが集まりやすくなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、以上のように、吐出口の近くに吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を設けたことにより、吐出口近傍の雰囲気湿度を高くすることにより、吐出口からの蒸発を抑制し、不安定な吐出を防止することができる。
また、本発明によると、吐出が不安定になる時間間隔を長くすることにより、ランニングコスト等の上昇を抑制することができ、吐出口からの蒸発による、印字の書き出し部分での、濃度の上昇を防ぐことが可能となる。
また、蒸発抑制溝から離れるにしたがい、オリフィスプレート上の撥水性を強くすることにより、蒸発溝にインクを集め易くすることができ、さらに、蒸発抑制溝の断面形状をワイパー動作時に先にあたる蒸発抑制溝の端部は垂直にし、後から当たる蒸発抑制溝の端部にスロープをつけることにより、ワイパーにより掻き出されるインクの量が減り、より効果的なインクジェット記録ヘッドを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係るインクジェットヘッドの正面図である。
【図2】 図2の(1)は本発明の実施例1に係わる図1におけるA−A’の断面図であり、図2の(2)は本発明の実施例1に係わる図1におけるC−C’の断面図である。
【図3】 本発明の実施例1に係わるオリフィスプレート上の親水部を示した図である。
【図4】 本発明の実施例1に係わるオリフィスプレート上の親水部を示した図である。
【図5】 図5の(1)は本発明の実施例1に係わる図1のC−C’断面におけるスロープ形状の図であり、図5の(2)は本発明の実施例1に係わる図1のA−A’断面におけるスロープ形状の図である。
【図6】 本発明の実施例2に係わるインクジェットヘッドの正面図である。
【図7】 吐出口からインクを吐出している状態を示す図である。
【図8】 本発明の実施例3に係わるインクジェットヘッドの正面図である。
【図9】 本発明の実施例3に係わる、図8のC−C’断面におけるスロープ形状の図である。
【図10】 従来例を説明するインクジェットヘッドの正面図である。
【図11】 従来例を説明する図10のA−A’断面図である。
【図12】 従来例を説明する吐出口からのインクの蒸発に関する概念図である。
【符号の説明】
1:吐出口
2:オリフィスプレート
3:インク供給口
5:電気熱変換素子
6:ノズル
7:記録素子基板
8:溝
10:蒸発抑制溝
20:主滴
21:自己ミスト
Claims (6)
- 複数の吐出口からなる吐出口列を備えるオリフィスプレートを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記吐出口列周囲には溝が設けられており、
互いに隣接する2つの吐出口の間に、前記吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を備え、
該蒸発抑制溝は、その表面の親水性がオリフィスプレートより高く、前記吐出口列周囲の溝と連通しているとともに、前記蒸発抑制溝の表面の親水性が前記吐出口列周囲の溝より高いことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 前記蒸発抑制溝は、その断面形状の端部にスロープが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 複数の吐出口からなる吐出口列を備えるオリフィスプレートを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記吐出口列は、各吐出口が配列方向と直交する方向に対してずらして配置されており、
互いに隣接する2つの吐出口の間に、前記吐出口からのインクの蒸発を抑制する蒸発抑制溝を備えるとともに、
該蒸発抑制溝は該吐出口の位置のずれに合わせて長さが異なっていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 前記インクジェット記録ヘッドにおいて、蒸発抑制溝からの距離がオリフィスプレート上で大きくなるにしたがい相対的に撥水性が高くなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記インクジェット記録ヘッドにおいて、前記蒸発抑制溝からの距離がオリフィスプレート上で大きくなるにしたがい相対的に撥水性を高くするために、オリフィスプレート上の撥水材の覆う面積率が大きくなるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記インクジェット記録ヘッドにおいて、前記蒸発抑制溝の端部の断面形状を、ワイパー動作により先に当たる端部部分を鋭角にし、ワイパー動作により後から当たる端部部分を垂直もしくは鈍角にしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
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