JP3766761B2 - 等速ジョイントインナの判別機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、等速ジョイントインナの表裏と機種とを判別する等速ジョイントインナの判別機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
等速ジョイントインナをパーツフィーダにより供給し、研削加工して溝部や外形摺動部等を形成する場合、あるいは等速ジョイントを組み立てる場合には、パーツフィーダから供給された等速ジョイントインナの表裏を判別し、一定の向きに並べる必要がある。等速ジョイントインナの向きが異なると、組み立てができなくなるからである。
【0003】
従来、等速ジョイントインナの表裏を判別するために、等速ジョイントインナの軸孔開口部に形成された面取部の有無を光電センサにより検出して表裏を判別する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記のような従来技術では、等速ジョイントインナに測定子を直接接触させて判別していないため、検出精度が低く、誤検出する懸念がある。また、近年、同一の製造ラインで複数の機種を製造する多機種混在ラインが求められているが、このような方法では機種を変更するたびに光電センサの位置を変更する必要があり、この作業が繁雑であるとともに装置も複雑となるという欠点がある。
【0005】
一方、特開平5−253759号公報には、表裏判別機構に圧力室を形成し、等速ジョイントインナの軸孔を構成する開口部に接触子を当接させた際に面取部の有無によって接触子の移動量が変化することにより、圧力室の開口部が開放または閉塞され、前記圧力室内の圧力を検出することによって等速ジョイントの表裏を判別する構成が開示されている。
【0006】
しかしながら、この表裏判別機構では、異なる外形寸法の機種を判別することができず、多機種混在ラインに使用することはできなかった。
【0007】
本発明は前記の課題を解決すべくなされたものであって、等速ジョイントインナの表裏を判別することができるとともに、等速ジョイントインナの機種をも判別することが可能な等速ジョイントインナの判別機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、等速ジョイントインナの一方の面に当接する当接部と、
前記当接部に変位可能に設けられ、前記等速ジョイントインナに向かって変位してその外周に当接する測定部と、
前記当接部に対する前記測定部の変位位置を測定する変位センサと、
を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、前記変位センサによって測定される前記測定部の変位位置によって等速ジョイントインナの機種と表裏とを判別することができる。
【0010】
この場合、前記当接部に、前記等速ジョイントインナの軸孔に挿入されて該等速ジョイントインナを前記当接部に対して位置決めする挿入部が設けられると、当接部が等速ジョイントインナに当接する際に該等速ジョイントインナを確実に位置決めすることができ、好適である。
【0011】
また、前記挿入部が、前記当接部に対して弾性的に支持されると、挿入部の構成が簡素化され、一層好適である。
【0012】
さらに、前記当接部が前記等速ジョイントインナの端面に当接し、前記測定部が前記等速ジョイントインナの外周面に当接したときの前記当接部と前記測定部との距離の基準値を、前記等速ジョイントインナの機種と表裏とにそれぞれ対応して記憶する第1記憶部と、
前記変位センサによって測定された距離を記憶する第2記憶部と、
前記第1記憶部と前記第2記憶部にそれぞれ記憶されている値を比較する比較部と、
が設けられると、前記比較部の比較結果によって前記等速ジョイントインナの機種および表裏を判別することができ、好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る等速ジョイントインナの判別機構について、それを組み込む等速ジョイントインナの供給装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0014】
先ず、本実施の形態に使用される等速ジョイントインナ10について、図1〜図3を参照して説明する。
【0015】
この等速ジョイントインナ10は、図1に示すように、等速ジョイント11に使用される。等速ジョイント11はカップ部12と軸部13とが一体的に形成されたアウタカップ14を有し、カップ部12の内壁にはボール部材15が転動自在な複数のトラック溝16が形成される。カップ部12の開口部内には該開口部内壁の曲面に沿って形成された筒状のリテーナ17が設けられ、リテーナ17にはボール部材15が挿入される複数の孔部18が形成される。リテーナ17の内部には前記等速ジョイントインナ10が収納される。等速ジョイントインナ10の外周には、図2および図3に示すように、曲面部19が形成され、曲面部19には複数のボール溝20が形成される。等速ジョイントインナ10には軸孔22が形成され、軸孔22には軸部材23が挿入される。軸孔22を構成する壁部には周回する溝部24が形成され、溝部24には前記軸部材23の抜け止めの作用を営むリング部材25が装着される。軸孔22の開口部を構成する壁部にはテーパ部26が形成される。等速ジョイントインナ10の両端部は一方を裏面27、他方を表面28とする。
【0016】
等速ジョイントインナ10の形状や大きさは機種によって異なり、例えば、図9に示す等速ジョイントインナ29では、図3に示す等速ジョイントインナ10とその曲面部19の形状が異なることが容易に諒解されよう。
【0017】
次に、本実施の形態に係る等速ジョイントインナ10、29の判別機構44が使用される供給装置30について、図4〜図6を参照して説明する。
【0018】
この供給装置30は、図5に示すように、パーツフィーダ32とリフタ34との間に配置される。供給装置30は基台36を備え、基台36には板状部材38が傾斜して固着される。板状部材38には、図6に示すように、等速ジョイントインナ10、29が搬送される溝部40が形成された通路42と、前記通路42の一方の側部側に配置され、等速ジョイントインナ10、29の表裏および機種を判別する判別機構44と、前記通路42を介して搬送される等速ジョイントインナ10、29の向きを反転させる反転機構46とが設けられる。
【0019】
板状部材38には断面略L字状の取付部材50a〜50cを介して複数のシリンダ52a〜52dが固着され、それぞれのシリンダ52a〜52dのピストンロッド54a〜54dにはストッパ56a〜56dが前記通路42の溝部40内に突出可能に設けられる。上流側のストッパ56aの先端部57は等速ジョイントインナ10、29の軸孔22より小さい径に形成され、等速ジョイントインナ10、29の軸孔22に挿入されて該等速ジョイントインナ10、29の移動を規制する。ストッパ56b〜56dは略L字状に形成される。ストッパ56bは判別機構44の上流側に配置され、等速ジョイントインナ10、29の外周に当接して該等速ジョイントインナ10、29の移動を規制する。ストッパ56cは判別機構44に対して等速ジョイントインナ10、29を位置決めする判別機構用位置決め手段として機能する。ストッパ56dは反転機構46の下流側に配置され、等速ジョイントインナ10、29を反転機構46に対して位置決めする反転機構用位置決め手段として機能する。
【0020】
判別機構44はシリンダ58を有し、シリンダ58は板状部材38にL字状部材60および筒状部材62を介して固着される。シリンダ58のピストンロッド66には変位部材68が固着され、変位部材68は筒状部材62およびL字状部材60に前記筒状部材62と同軸的に固着された筒状部材70内に挿通される。変位部材68の端部近傍には、図7に示すように、フランジ部72が形成され、フランジ部72にはアングル部材74を介して変位センサ76が設けられる。
【0021】
変位部材68の端部には凹部78が形成され、凹部78を構成する壁部には複数の孔部80が形成され、孔部80にはボール部材82が介装される。変位部材68は筒状部材84に挿通され、筒状部材84はコイルスプリング88によって矢印A1 方向に付勢される。筒状部材84は変位部材68の端部に固着されたリング部材90に当接して抜け止めされる。筒状部材84の内部には周回する溝部92が形成され、筒状部材84が矢印A2 方向に変位したときに、溝部92は孔部80に連通する。
【0022】
凹部78には棒状部材94の一端部が挿入される。棒状部材94の他端部は当接部96として形成される。棒状部材94にはフランジ部98が形成され、フランジ部98が変位部材68の端部に当接して凹部78に対する棒状部材94の挿入量が規制される。棒状部材94には前記孔部80に連通する断面略V字状の溝部100が形成され、筒状部材84がコイルスプリング88の弾発力によって矢印A1 方向に変位すると、溝部100にボール部材82が係合して棒状部材94が凹部78から抜け止めされ、一方、筒状部材84を矢印A2 方向に変位させると孔部80と溝部92とが連通してボール部材82が溝部92に向かって変位し、該ボール部材82と溝部100との係合が解除されて棒状部材94を凹部78から取り外すことができる。
【0023】
棒状部材94にはその軸線方向に沿って穴部102が形成される。穴部102を構成する底部には凹部104が形成され、一方、穴部102を構成する壁部の開口部近傍には段部105が形成される。穴部102には変位部材106が変位自在に挿入される。変位部材106には凹部108が形成され、凹部108を構成する底部にはコイルスプリング110の一端部が着座し、コイルスプリング110の他端部は凹部104を構成する底部に着座する。従って、変位部材106は棒状部材94に弾性的に支持される。変位部材106の端部にはロッド112を介して挿入部114が形成される。該挿入部114には先端に向かって縮径するテーパ状の傾斜面116が形成され、さらに、先端部にテーパ部118が形成される。
【0024】
前記棒状部材94は筒状部材122の孔部124に挿通される。筒状部材122の一端部には凹部126が形成され、凹部126を構成する底部にはコイルスプリング128の一端部が着座し、該コイルスプリング128の他端部は棒状部材94のフランジ部98に着座する。このため、筒状部材122は矢印A1 方向に弾性的に付勢される。筒状部材122にはその半径方向に沿ってねじ孔130が形成され、該ねじ孔130に螺入されたねじ132の端部は棒状部材94の外壁に形成された溝部134内に突出する。このため、ねじ132の端部が溝部134を構成する端部に当接することによって筒状部材122の棒状部材94に対する変位範囲が規制される。
【0025】
筒状部材122の一端部にはフランジ部136が形成され、該フランジ部136は変位センサ76のロッド137の端部に設けられた押圧部138に当接する。筒状部材122の他端部には所定の直径を有する凹部140が形成され、凹部140の開口部を構成する壁部は測定部142として形成される。
【0026】
反転機構46は、図6に示すように、内部が円弧状に形成されたガイド部材144a、144bを有し、ガイド部材144aと144bとの間隙は通路42の溝部40に連通する。ガイド部材144aと144bとの間隙には円柱状の反転部材146が矢印C方向に回転可能に設けられ、反転部材146は板状部材38の下部に設けられた回転駆動源148によって回転駆動される(図5参照)。反転部材146には等速ジョイントインナ10、29が挿通自在な通路150が形成される。
【0027】
反転機構46の下流側には溝部152が形成された通路154が設けられ、溝部152はガイド部材144aと144bとの間隙に連通する。
【0028】
変位センサ76の出力は、図6に示すように、制御装置160に入力される。制御装置160にはメモリ162が接続されるとともに、反転機構46の回転駆動源148が接続される。前記メモリ162は第1記憶部166および第2記憶部168を有する。制御装置160の内部には比較部164が設けられる。
【0029】
通路42には、図5に示すように、ストッパ56b、56cによって等速ジョイントインナ10、29が停止する位置に対応して発光部と受光部とからなる光電センサ(検出手段)190a〜190dが設けられる。また、通路42には反転機構46に対応して光電センサ(検出手段)192a、192bが設けられ、光電センサ192a、192bは発光された光が通路150の内部を通過するように通路42に対して傾斜して配置される。通路42の底部には光電センサ190a〜190d、192a、192bの光が通過するための孔部194a〜194cが形成される。
【0030】
本実施の形態に係る等速ジョイントインナ10、29の判別機構44が使用される供給装置30は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、前記判別機構44を構成する変位センサ76の位置と原点の設定に使用する治具170について、図8を参照して説明する。
【0031】
治具170は略円筒形に形成され、その軸孔172の開口部を構成する壁部にはテーパ部174が形成される。治具170の一方の面176は平坦に形成され、一方、他方の面178には段部180が形成される。面178から段部180までの距離Hは、変位センサ76による測定範囲の最大値に設定される。
【0032】
次いで、供給装置30の動作について説明する。
【0033】
先ず、変位センサ76の位置を設定する。この場合、通路42に治具170を、段部180側が判別機構44に向くように供給すると、治具170は通路42の傾斜によって移動する。シリンダ52cを駆動してストッパ56cを通路42内に突出させると(図6参照)、治具170が判別機構44に対応する位置に停止する(図8中、2点鎖線参照)。
【0034】
次に、シリンダ58を駆動してピストンロッド66を矢印A1 方向に変位させると、挿入部114が軸孔172に挿入され、傾斜面116がテーパ部174に係合する。このとき、シリンダ52cを駆動してストッパ56cを通路42から離間する方向に変位させる。このため、治具170はストッパ56cによる移動範囲の制限がなくなり、傾斜面116とテーパ部174との係合作用下に治具170が判別機構44に対して挿入部114の軸線と治具170の軸線とが一致するように位置決めされる。
【0035】
ピストンロッド66がさらに治具170に向かって変位すると、コイルスプリング110が縮退し(図7参照)、当接部96が治具170の面178に当接する。ピストンロッド66のさらなる変位作用下にコイルスプリング128が縮退し、筒状部材122の測定部142が治具170の段部180に当接する。
【0036】
この状態で変位センサ76の押圧部138が変位センサ76のボデイから十分に突出してフランジ部136に当接するようにアングル部材74に対する変位センサ76の位置を設定する。そして、シリンダ58を駆動してピストンロッド66を矢印A2 方向に変位させると、挿入部114、当接部96および測定部142が治具170から離間する。
【0037】
次に、変位センサ76の原点を設定する。この場合、通路42に治具170を、平坦な面176側が判別機構44に向くように供給し、ストッパ56cにより治具170を判別機構44に対応する位置に停止させる(図8中、実線参照)。
【0038】
次いで、シリンダ58を駆動してピストンロッド66を矢印A1 方向に変位させ、挿入部114を軸孔172に挿入させるとともに、シリンダ52cを駆動してストッパ56cを通路42の外方に向かって変位させ、治具170を判別機構44に対して位置決めする。ピストンロッド66がさらに治具170に向かって変位すると、当接部96と測定部142とが治具170の面176に当接する。このとき、当接部96と測定部142との距離は0である。そこで、制御装置160はこのときの変位センサ76の出力を距離0として設定する。
【0039】
次いで、メモリ162の第1記憶部166に等速ジョイントインナ10の裏面27または表面28から曲面部19の測定部142が当接する位置までの距離の基準値D、Eと、他の機種の等速ジョイントインナ29の裏面27または表面28から曲面部19の測定部142が当接する位置までの距離の基準値F、Gを記憶させる。
【0040】
この手順は、先ず、マスターワークとして正確な寸法精度に形成された等速ジョイントインナ10を、裏面27が判別機構44に向くように通路42に供給し、ストッパ56cにより判別機構44に対応する位置に停止させる(図7参照)。次に、判別機構44の挿入部114を軸孔22に挿入させるとともにストッパ56cを通路42の外方に向かって変位させ、等速ジョイントインナ10を判別機構44に対して位置決めする。次いで、当接部96を裏面27に当接させ、さらに測定部142を曲面部19に当接させる。制御装置160は、このときの変位センサ76の出力を基準値Dとして第1記憶部166に記憶する。
【0041】
次に、等速ジョイントインナ10を、表面28が判別機構44に向くように通路42に供給し、前述と同様にして基準値Eを第1記憶部166に記憶する。
【0042】
さらに、マスターワークとして正確な寸法精度に形成された等速ジョイントインナ29に対しても、同様の手順により基準値F、Gを第1記憶部166に記憶する。
【0043】
以上のような準備段階を経て、パーツフィーダ32から複数の等速ジョイントインナ10または29が通路42に供給されると(図11中、ステップS1)、等速ジョイントインナ10または29は通路42の傾斜によってリフタ34に向かって移動する。通路42内にストッパ56bを突出させると、等速ジョイントインナ10または29はストッパ56bに当接してその移動が停止される(図10A参照)。このとき、等速ジョイントインナ10または29のどちらが供給されたか、また、その裏面27、表面28のどちらが判別機構44側に向いているかは不明である。この等速ジョイントインナ10または29は光電センサ190a、190bによって検出される(図5参照)。そこで、シリンダ52aを駆動してストッパ56aを通路42内に突出させると、ストッパ56bに当接している等速ジョイントインナ10または29の次に位置している等速ジョイントインナ10または29の軸孔22にストッパ56aの先端部57が挿入され、この等速ジョイントインナ10または29が停止した状態を維持する(ステップS2)。なお、先端部57の径は軸孔22の径より小さいため、先端部57と軸孔22の軸線は必ずしも一致しない。
【0044】
次に、シリンダ52bが駆動されてストッパ56bが通路42から外方に変位すると、該ストッパ56bに当接していた等速ジョイントインナ10または29が通路42内を移動してストッパ56cに当接し、等速ジョイントインナ10または29が判別機構44に供給される(ステップS3、図10B参照)。この等速ジョイントインナ10または29は光電センサ190c、190dによって検出される。このとき、ストッパ56aによって次の等速ジョイントインナ10または29が停止した状態に維持されているため、複数の等速ジョイントインナ10または29が次々に移動することが阻止される。
【0045】
次いで、シリンダ58を駆動してピストンロッド66を矢印A1 方向に変位させると、挿入部114が軸孔22内に挿入される。また、シリンダ52cを駆動してストッパ56cを通路42から外方に変位させると、ストッパ56cによって停止していた等速ジョイントインナ10または29はストッパ56cによる移動範囲の制限がなくなり、挿入部114の傾斜面116がテーパ部26に係合することによって挿入部114の軸線と等速ジョイントインナ10または29の軸線とが一致するように位置決めされる(ステップS4、図7参照)。
【0046】
シリンダ58をさらに駆動すると、当接部96が等速ジョイントインナ10または29の裏面27、あるいは表面28に当接し(ステップS5)、さらに、測定部142が曲面部19に当接する(ステップS6、図10C参照)。変位センサ76からはこのときの押圧部138の変位量、すなわち当接部96と測定部142との距離Xに相当する信号を制御装置160に出力し、制御装置160はこの距離Xを第2記憶部168に記憶する。制御装置160は比較部164により第2記憶部168に記憶されている距離Xと第1記憶部166に記憶されている基準値D〜Gとを比較する(ステップS7)。
【0047】
もし、距離Xが基準値Dと所定の誤差範囲内で一致した場合は、このとき判別しているのは、図7に示す等速ジョイントインナ10であり、その裏面27が判別機構44に向いていると判断することができ、一方、距離Xが基準値Eと一致した場合は、前記等速ジョイントインナ10の表面28が判別機構44に向いていると判断することができる。
【0048】
また、距離Xが基準値Fと一致した場合は、このとき判別しているのは、図9に示す他の機種の等速ジョイントインナ29であり、その裏面27が判別機構44に向いていると判断することができ、一方、距離Xが基準値Gと一致した場合は、前記等速ジョイントインナ29の表面28が判別機構44に向いていると判断することができる。
【0049】
以上のようにして等速ジョイントインナ10または29の向いている面(表裏)と機種とを判別した後、シリンダ58を駆動して挿入部114、当接部96および測定部142を等速ジョイントインナ10または29から離間させる。このため、等速ジョイントインナ10または29は反転機構46の反転部材146に形成された通路150に移動し(ステップS8〜S11)、ストッパ56dに当接して停止する(図10D参照)。この等速ジョイントインナ10または29は光電センサ192a、192bによって検出される。
【0050】
反転機構46は、前記制御装置160によってこの等速ジョイントインナ10または29の裏面27が判別機構44に向いていると判断された場合、回転駆動源148を駆動して反転部材146を180°回転させて等速ジョイントインナ10または29の向きを反転させる(ステップS12、S13)。一方、制御装置160によってこの等速ジョイントインナ10または29の表面28が判別機構44に向いていると判断された場合、反転部材146を回転させない。従って、等速ジョイントインナ10または29の向きは変化しない。
【0051】
シリンダ52dを駆動してストッパ56dを通路42の外方に変位させると、等速ジョイントインナ10または29は通路154を介してリフタ34に供給される(ステップS14)。このとき、等速ジョイントインナ10または29の向きは一定の方向に向いている。
【0052】
リフタ34は、判別機構44により判別された等速ジョイントインナ10または29の機種により、該等速ジョイントインナ10または29をその機種に応じた工程に搬送する。このため、等速ジョイントインナ10を供給する際に異種の等速ジョイントインナ29が混入された場合でも、この供給装置30の後の工程でその機種に応じた工程に供給することが可能となる。
【0053】
本実施の形態に係る等速ジョイントインナ10、29の判別機構44では、測定部を等速ジョイントインナ10、29の外周の曲面部19に当接させるため、等速ジョイントインナ10、29の表裏のみならず、その機種を判別することができる。このため、判別機構44による判別結果から反転機構46を使用して等速ジョイントインナ10、29の向きを同一方向に整列させることや、等速ジョイントインナ10、29をその機種に応じた工程に供給することが可能となる。また、機種が変更された場合でも、この機種に対応して判別機構44の設定を変更する作業が不要となる。
【0054】
【発明の効果】
本発明に係る等速ジョイントインナの判別機構によれば、以下のような効果ならびに利点が得られる。
【0055】
測定部を等速ジョイントインナの外周に直接当接させるようにしたため、等速ジョイントインナの表裏のみならず、その機種をも判別することができる。このため、この判別機構の後の工程で、判別機構による判別結果を利用して等速ジョイントインナの向きを同一方向に整列させることや、等速ジョイントインナをその機種に応じた工程に供給することが可能となる。また、機種が変更された場合でも、この機種に対応して判別機構の設定を変更する作業が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に使用される等速ジョイントインナが組み付けられた等速ジョイントを示す概略縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に使用される等速ジョイントインナの概略平面図である。
【図3】図2の等速ジョイントインナのIII−III線断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る等速ジョイントインナの判別機構が使用される供給装置を示す斜視図である。
【図5】図4の供給装置の一部断面側面図である。
【図6】図4の供給装置の平面図である。
【図7】図4の供給装置に使用される判別機構の一部拡大断面図である。
【図8】図7の判別機構に治具が供給された状態を示す一部拡大断面図である。
【図9】図7の判別機構に他の機種の等速ジョイントインナが供給された状態を示す一部拡大断面図である。
【図10】図4に示す供給装置の使用方法を示す一部省略平面図であり、図10Aは、等速ジョイントインナがパーツフィーダから供給された状態を示し、図10Bは、等速ジョイントインナを判別機構に供給した状態を示し、図10Cは、等速ジョイントインナの表裏および機種を判別している状態を示し、図10Dは、等速ジョイントインナを反転機構に供給した状態を示す図である。
【図11】図4に示す供給装置の使用方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10、29…等速ジョイントインナ 19…曲面部
22…軸孔 27…裏面
28…表面 30…供給装置
44…判別機構 46…反転機構
76…変位センサ 96…当接部
114…挿入部 142…測定部
160…制御装置 162…メモリ
164…比較部 166、168…記憶部

Claims (4)

  1. 等速ジョイントインナの一方の面に当接する当接部と、
    前記当接部に変位可能に設けられ、前記等速ジョイントインナに向かって変位してその外周に当接する測定部と、
    前記当接部に対する前記測定部の変位位置を測定する変位センサと、
    を備えることを特徴とする等速ジョイントインナの判別機構。
  2. 請求項1記載の機構において、
    前記当接部には、前記等速ジョイントインナの軸孔に挿入されて該等速ジョイントインナを前記判別機構に対して位置決めする挿入部が設けられることを特徴とする等速ジョイントインナの判別機構。
  3. 請求項2記載の機構において、
    前記挿入部は、前記当接部に対して弾性的に支持されることを特徴とする等速ジョイントインナの判別機構。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の機構において、
    前記当接部が前記等速ジョイントインナの端面に当接し、前記測定部が前記等速ジョイントインナの外周面に当接したときの前記当接部と前記測定部との距離の基準値を、前記等速ジョイントインナの機種と表裏とにそれぞれ対応して記憶する第1記憶部と、
    前記変位センサによって測定された距離を記憶する第2記憶部と、
    前記第1記憶部と前記第2記憶部にそれぞれ記憶されている値を比較する比較部と、
    が設けられ、前記比較部の比較結果によって前記等速ジョイントインナの機種および表裏を判別することを特徴とする等速ジョイントインナの判別機構。
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