JP3766220B2 - フィルタープレス装置およびスラッジの脱水方法 - Google Patents

フィルタープレス装置およびスラッジの脱水方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、上水汚泥や下水処理場の排水、あるいは工場廃水等の脱水に用いられる、スラッジの加圧濾過および圧搾脱水を行う圧搾型フィルタープレスを含むフィルタープレス装置、および圧搾型フィルタープレスを用いるスラッジ脱水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、上水汚泥等はフィルタープレスを用いて脱水処理されてきた。特に近年では、水質悪化等が原因で設備の処理能力が不足してきているため、その解決策として、フィルタープレスに供給するスラッジを加温することにより、処理能力の向上を図っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来技術によって処理能力をある程度までは向上させることができるが、さらに脱水ケーキの含水率の低減および薄い脱水ケーキの剥離性を格段に高めることが困難であり、濾過および圧搾時間の短縮化についても有効な手段がないのが現状である。
【0004】
したがって、本発明の主たる課題は、処理能力の向上を図りながら、脱水ケーキ含水率の低減および薄い脱水ケーキの剥離性の向上を図るとともに、濾過および圧搾時間の短縮化を行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明の請求項1記載の発明は、濾板間の濾室内に濾布が設けられ、前記濾布外面とこれに対向する濾板との間にダイアフラムが配され、スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段が設けられ、前記ダイアフラムとこれに対向する濾板との間に流体室が形成され、流体送り込み手段により前記流体室内に供給する供給液体の圧力により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の被脱水スラッジを押圧するようにした圧搾型フィルタープレスを含み;
加温スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段と、加温流体の加温手段と、この加温手段により加温された加温流体を前記流体室内に供給する流体送り込み手段とを備え;
前記流体室内への供給液体圧により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の加温スラッジを押圧して圧搾を行う圧搾工程において、前記流体室内への供給液体として加温流体を用い、この加温流体の前記流体送り込み手段による前記流体室内への供給、前記流体室外への排出、排出された加温流体の前記加温手段による加温、再度の前記流体室内への供給を含む加温流体の循環を要素とする前記加温スラッジの温度低下を防止する圧搾工程保温手段を備えたことを特徴とするフィルタープレス装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、さらに、前記スラッジ供給手段によって加温スラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作工程において、前記流体送り込み手段により加温流体を前記流体室内に供給して充満保持させる段階と、充満させた加温流体を前記流体室外へ排出させる段階とを交互に繰り返す前記加温スラッジの温度低下を防止する濾過工程保温手段を備えた請求項1記載のフィルタープレス装置である
【0007】
請求項3記載の発明は、濾布とダイアフラムとの間に連通する濾液排出路が設けられ、この濾液排出路に通じて負圧化手段を設け、この負圧化手段は、圧搾工程において作動して濾液の排出を行うものである請求項1に記載のフィルタープレス装置である。
請求項4記載の発明は、濾布とダイアフラムとの間に連通する濾液排出路が設けられ、この濾液排出路に通じて負圧化手段を設け、この負圧化手段は、濾過工程において作動して濾液の排出を行うものである請求項1または2記載のフィルタープレス装置である。
請求項5記載の発明は、流体送り込み手段は、加温流体の貯槽と、この貯槽からの加温流体を流体室内に送り込む圧入ポンプと、前記流体室内から流出する加温温水の戻り路とにより循環路を構成し、前記戻り路に設定圧力を超える圧力が作用したときリリーフするリリーフ弁を設け、かつその手前側に開閉弁を設け、
圧搾工程において、前記開閉弁が閉じた状態で、スラッジの加圧供給圧力に対して、前記流体送り込み手段による加温流体の前記流体室内への供給圧力を高めて、ダイアフラムにより濾布を介して濾室内の被脱水スラッジを押圧して圧搾を行う操作、を少なくとも1回行う制御手段を有する請求項1記載のフィルタープレス装置である。
【0008】
請求項6記載の発明は、流体送り込み手段は、加温流体の貯槽と、この貯槽からの加温流体を流体室内に送り込む圧入ポンプと、前記流体室内から流出する加温温水の戻り路とにより循環路を構成し、前記戻り路に設定圧力を超える圧力が作用したときリリーフするリリーフ弁を設け、かつその手前側に開閉弁を設け、
濾過工程において、前記開閉弁を開けた状態で、スラッジ供給手段によるスラッジ加圧供給圧力が前記設定圧力を超えたとき前記リリーフ弁が開き、前記流体室内に送り込まれた加温流体を前記戻り路を介して前記貯槽に戻す操作、を少なくとも1回行う制御手段を有する請求項1記載のフィルタープレス装置である。
【0009】
請求項7記載の発明は、ダイアフラムにおける濾布を介して濾室対応する部分が可撓性ステンレス鋼板であり、外縁部分が熱伝導性の低い材料で形成した請求項1記載のフィルタープレス装置である。
【0010】
請求項8記載の発明は、濾板間の濾室内に濾布が設けられ、前記濾布外面とこれに対向する濾板との間にダイアフラムが配され、スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段が設けられ、前記ダイアフラムとこれに対向する濾板との間に流体室が形成され、流体送り込み手段により前記流体室内に供給する供給液体の圧力により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の被脱水スラッジを押圧するようにした圧搾型フィルタープレスを用い;
前記濾過操作後において、前記流体室内への供給液体圧により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の加温スラッジを押圧して圧搾を行う圧搾操作を行うとともに、この圧搾操作工程において、前記流体室内への供給液体として加温流体を用い、この加温流体を前記流体送り込み手段により前記流体室内への供給し、前記流体室外への排出し、排出された加温流体を前記加温手段による加温し、再度前記流体室内へ供給して加温流体の循環をさせて前記加温スラッジの温度低下を防止することを特徴とするスラッジ脱水方法である。
請求項9記載の発明は、前記スラッジ供給手段によって加温スラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作を行うとともに、この濾過操作工程において、前記流体送り込み手段により加温流体を前記流体室内に供給して充満保持させる段階と、充満させた加温流体を前記流体室外へ排出させる段階とを交互に繰り返して前記加温スラッジの温度低下を防止する請求項8記載のスラッジ脱水方法である。
請求項10記載の発明は、スラッジ供給手段によってスラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作工程において;
前記スラッジの加圧圧力を超える圧力をもって、加温流体を流体室内へ加温流体を送り込み、その加温流体の圧力によりダイアフラムを前記濾布を介して濾室内の被脱水スラッジを押圧して圧搾操作を行い、
次いで、前記流体室内の圧力に対して前記スラッジの加圧圧力を相対的に高めて、前記ダイアフラムを逆方向に戻して流体室内の加温流体を排出する解放操作を行うことを、
少なくとも1回行う請求項8または9記載のスラッジ脱水方法である。
【0011】
<作用>
本発明は、濾板間の濾室内に濾布が設けられ、前記濾布外面とこれに対向する濾板との間にダイアフラムが配され、スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段が設けられ、前記ダイアフラムとこれに対向する濾板との間に流体室が形成され、流体送り込み手段により前記流体室内に供給する供給液体の圧力により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の被脱水スラッジを押圧するようにした圧搾型フィルタープレスを前提にする。
【0012】
したがって、この限りにおいて、濾板間に濾布が2枚であるものの、その一方の濾布側にのみ1枚のダイアフラムを有する場合を含む。したがって、後述の実施の形態のように2枚の濾布およびそれぞれ対応して2枚のダイアフラムを設ける場合には、流体室は2室形成されるが、ダイアフラムが1枚の場合には1室のみの流体室となる。
【0013】
さらに、本発明では、スラッジはセンターフィードとするほか、後述の実施の形態のように上部からのアッパーフィード形態のいずれの場合も含む。
【0014】
本発明の主要点は、(1)加温スラッジを供給すること、(2)濾過工程において加温流体(通常は温水を用いる)を供給すること、(3)圧搾工程においても加温流体を供給することにある。
【0015】
さらに、(4)濾過工程において、スラッジの加圧供給圧力と加温流体の供給圧力との間に大小をもたせてダイアフラムをスラッジ側または反対側に移動させること、(5)濾布とダイアフラムとの間に連通する濾液排出路に負圧化手段(たとえば真空化手段)を設けて、濾過工程または圧搾工程において濾液排出路を負圧化させて濾液の排出を促進させることも要点としている。
【0016】
濾過に際して、加温スラッジを供給すると、濾過能力が高まることは従来から知られており、本発明においてもその手段を採る。
【0017】
しかるに、加温スラッジを供給したとしても、濾過脱水が終了するまでの時間内に温度低下を生じ、脱水性が経時的に低下する。したがって、本発明においては、濾過工程において、加温流体をダイアフラムと濾板との間の流体室内に供給する。その結果、加温流体のもつ温度をダイアフラム(および濾布)を通して加温スラッジまたは濾液に与えることができ、濾過工程での温度低下に伴う濾過脱水性の低下を防止できる。
【0018】
圧搾工程においても同様の温度低下の問題が生じるので、本発明は、さらに圧搾工程においても加温流体を流通させてスラッジの温度低下を防止しながら圧搾を行うことにより、圧搾性を高めることができる。
【0019】
さらに、本発明に従って、濾過工程において、加温スラッジの加圧供給圧力と加温流体の供給圧力との間に大小をもたせてダイアフラムを加温スラッジ側または反対側に移動させることにより、濾過脱水性が高まるほか、脱水を行い小容積化した状態で、ダイアフラムを加温スラッジの反対側の移動させることにより、その分量の加温スラッジを新たに濾布間(または濾布と濾板との間)に供給でき、これらの操作を行うことによりスラッジの供給(注入)量を増大させることができ、1回当たりの処理量を増大させることができる。
【0020】
他方、負圧化手段により濾液を強制的に外部に排出させるようにすること、およびスラッジがケーキ化した状態において更に水分を蒸発させる効果をもたらすこと等により、濾過性または圧搾性が高まるとともに、含水率の大幅な低下が図れる。
【0021】
これらの個別作用効果が有機的に組み合わされて、スラッジの注入量の増大、濾過および圧搾時間の短縮、脱水ケーキの含水率の大幅な低下、脱水ケーキの剥離性の向上などを図ることができ、総じて濾過脱水能力を高めることができる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ詳述する。
<装置例>
図1は、本発明に係るフィルタープレス装置例1のフロー図を示しており、この装置1は圧搾型フィルタープレス2によりスラッジの脱水を行うものである。図2は圧搾型フィルタープレス2の概略的正面図を示している。
【0022】
本例のフィルタープレス2は、いわゆる凹版型に属するものであり、濾板の配列形態からは水平型に属するものである。すなわち、図2に示すように、水平方向に平行に並べられた多数の濾板2A,2A…を有し、各濾板2Aには隣の濾板2Aと対向する面に凹部2aが形成されており、隣り合う濾板2A,2A間に、1対の濾布2B,2Bがそれぞれ吊り下げられている。これら濾板2A,2A…は、水平方向に伸縮するシリンダー2Sにより相互間隔が調節されるように構成されており、このシリンダー2Sの伸張により隣り合う濾板2A,2Aが接触し、締め付けられ、図1に示すように隣り合う濾板2A,2A間において1対の濾布2B,2Bにより取り囲まれた濾室2Cが形成される。この濾室2C内にはスラッジ供給路3Diが通じている。
【0023】
また、濾布2B,2Bの各外面と、これにそれぞれ対面する濾板面2A,2Aにおける凹部2a,2aとの間に、表面に濾液溝2e,2e…が形成された1対のダイアフラム2E,2Eがそれぞれ配され、このダイアフラム2E,2Eと濾板面2A,2Aとの間に流体室2D,2Dがそれぞれ形成されている。
【0024】
この流体室2D,2D内には、内部流体供給路2Fi,2Fiおよび内部流体排出路2Gi,2Giがそれぞれ通じている。したがって、流体室2D,2D内への加温流体Fの供給・排出が可能なようになっている。また、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…とこれに対面する濾布外面2B,2Bとの隙間SP,SP(濾液溝2e,2e…内含む)には、その下端部おいて内部濾液排出路2Hi,2Hiがそれぞれ通じており、上端部において内部圧気供給路2Ji,2Jiがそれぞれ通じている。
【0025】
本装置1例は、かかるフィルタープレス2に対して加温スラッジを供給するスラッジ供給手段3を備える。図示のスラッジ供給手段3は、スラッジ貯留槽3Aと、このスラッジ貯留槽3A内のスラッジSを加温するスラッジ加温手段3B(例えば蒸気吹込み装置)と、スラッジ貯留槽3A内の加熱スラッジSをスラッジ供給路3Diを介して濾室2C内に加圧供給するスラッジポンプ3Pとを備えるものである。スラッジ供給路3Diには洗浄弁10Vcを有する洗浄液供給路10が通じており、またスラッジ供給路3Diからは洗浄液ブロー弁3Vbを有する洗浄液ブロー路3Dbが分岐され、この洗浄液ブロー路3Dbはスラッジ貯留槽3Aに通じている。図示の3Viは、スラッジ供給路3Diにおける洗浄液供給路10の連通部とスラッジポンプ3P出側との間に配設されたスラッジ供給弁を示している。
【0026】
また、特に本装置1例は、フィルタープレス2に対してダイアフラム2E,2E…による圧搾を行うべく、加温流体(温水等)Fを前述の流体室2D,2D内へ供給する加温流体送り込み手段4を備える。図示の加温流体送り込み手段4は、流体貯留槽4Aと、この流体貯留槽4A内の加温流体Fを加温する流体加温手段4B(例えば蒸気吹込み装置)と、流体貯留槽4A内の加温流体Fを外部流体供給路2Foおよび内部流体供給路2Fi,2Fiを介して流体室2D,2D内に加圧供給する圧入ポンプ4Pとを備えている。また、図示の4Viは外部流体供給路2Foに配設された流体入口弁を示している。
【0027】
フィルタープレス2の内部流体排出路2Gi,2Giは、第1流体返送路5Aに通じている。この第1流体返送路5Aは途中で濾過時返送路5Bと圧搾時返送路5Cとに分岐され、再び一本の第2流体返送路5Dに合流され、流体貯留槽4Aに戻る戻り路が構成され、加温流体の送り込み路と相まって循環路を構成してある。濾過時返送路5Bには濾過時流体出口弁6Bおよび濾過時リリーフ弁7Bがこの順にそれぞれ配設され、圧搾時返送路5Cには、圧搾時流体出口弁6Cおよびと圧搾時リリーフ弁7Cがこの順にそれぞれ配設されている。また、第2流体返送路5Dと外部流体供給路2Foとは、流体ブロー弁4Vbを有する流体ブロー路4Cによりバイパスされている。
【0028】
特に、作用の欄で述べた被脱水物の圧搾・開放を行うために、濾過時返送路5Bの濾過時リリーフ弁7Bの設定圧は、スラッジの性状やフィルタープレスのスラリー供給形態にもよるが、少なくとも、スラッジポンプ3Pによる濾室2Cへの加温スラッジ供給圧よりも低くされる。本例の装置の場合、濾過時リリーフ弁7Bの設定圧は、加温スラッジ供給圧の50〜80%に設定することを推奨する。一方、圧搾時返送路5Cの圧搾時リリーフ弁7Cの設定圧は、後述の濾過工程後の濾過ケーキをさらに圧搾脱水できる程度であり、通常の場合、10〜15kg/cm2とすることを推奨する。
【0029】
また、フィルタープレス2の内部濾液排出路2Hi,2Hiは、濾液出口弁8Veを有する外部濾液排出路2Hoを介して濾液槽8Aに通じており、この濾液槽8A内の濾液は貯留濾液量に応じて濾液ポンプ8Bにより濾液貯留槽8Cに供給されるようになっている。また、外部濾液排出路2Hoからは濾液ブロー弁8Vbを有する濾液ブロー路2Hbが分岐されており、この濾液ブロー路2Hbは濾液貯留槽8Cに通じている。好ましくは、図示例のように、濾液槽8Aに真空ポンプ8Dを連結しておき、この真空ポンプ8Dにより、濾液槽8A、濾液排出路2Hi,2Hiを介して、ダイアフラム2Eの濾液溝2eと濾布2B外面との隙間S1,S1を負圧としうるように構成する。
【0030】
さらに、フィルタープレス2の内部圧気供給路2Ji,2Jiには、外部圧気供給路2Joならびに圧気槽9Aを介してコンプレッサー9Bからの圧気(例えば圧縮空気)が供給されるようになっている。
【0031】
<脱水方法例>
次に、前述の脱水装置1を用いる本発明のスラッジ脱水方法例について説明する。本発明のスラッジ脱水方法は、主に濾過工程とこれに続く圧搾工程とからなる。濾過工程においては、先ずシリンダー2S(図2のみ図示)の伸張により濾板2A,2A…を締め付けて閉枠し、図1に示すように濾室2Cを形成する。また、全ての弁は閉じておく。しかる後、圧入ポンプ4Pを作動させるとともに、流体入口弁4Viおよび濾過時流体出口弁6Bを開ける。
【0032】
これにより、加温手段4Bにより温められた加温流体Fが流体貯留槽4Aから外部流体供給路2Foならびに内部流体供給路2Fi,2Fiを介して流体室2D,2D内にそれぞれ供給される。
【0033】
これと同時に、あるいはこれに続いてスラッジポンプ3Pを作動させるとともに、スラッジ供給弁3Viを開とし、加温手段3Bにより前もって温められスラッジ貯留槽3Aに貯留されていた加温スラッジSを、スラッジ供給路3Diを介して濾室2C内に加圧供給する。濾室2C内のスラッジS1は、供給圧力によって濾液のみが濾布2B,2Bを通り、濾過が進行する。その結果、濾室2C内には濾過ケーキK1が形成される。また、濾液出口弁8Veおよび濾液ブロー弁8Vbのいずれか一方を開けておく。いずれの場合にも濾液はダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…を通り、内部濾液排出路2Hi,2Hiならびに外部濾液排出路2Hoを介して最終的には濾液貯留槽8C内に排出される(詳しくは後述する)。
【0034】
前述のように、濾過時返送路5Bには濾過時リリーフ弁7Bが配されており、スラッジポンプ3Pの供給圧、すなわち濾室2C内のスラッジS1の圧力が、加温流体Fによる流体室2D,2D内のリリーフ弁7Bにおける設定内圧より高くなると、リリーフ弁7Bが開となり、加温流体Fは、第1流体返送路5A、濾過時返送路5Bならびに第2流体返送路5Dを介して流体貯留槽4Aへ返送される。この時点の状態が図3に示されている。
【0035】
次いで、所定時間経過後に濾過時流体出口弁6Bを閉とした上、圧入ポンプ4Pを作動させると、流体室2D,2Dの流体は出口が塞がれた状態となるので、図4に示すように、圧入ポンプ4Pからの加温流体Fが流体室2D,2D内に送り込まれ、流体室2D,2Dの内圧が濾室2Cの内圧よりも高くなることにより、その差圧によってダイアフラム2E,2Eが対向方向に膨出され、これら膨出するダイアフラム2E,2Eにより濾室2C内に供給された加温スラッジS1または濾室2C内に形成された濾過ケーキK1が濾布を介して挟まれ圧搾される。 さらに所定時間経過後に濾過時流体出口弁6Bを開ける。これにより流体室2D,2Dの排出経路が開放されて、濾過時リリーフ弁7Bが作動し、流体室2内の加温流体Fが、リリーフ弁7Bの設定圧を保ちながら、第1流体返送路5A、濾過時流体出口弁6B、濾過時リリーフ弁7Bならびに第2流体返送路5Cを介して流体貯留槽4Aへ返送される。
【0036】
また、濾室2C内の被脱水物は前段階の圧搾により体積が小さくなっており、かつ流体室2D,2D内の内圧が濾室2Cの内圧よりも低くなっているので、その差圧によって、濾室2C内にさらに加温スラッジを供給(注入)でき、ダイアフラム2E,2Eは押し戻されて図3に示す状態に戻る。
【0037】
本発明においては、濾過工程中においてかかる圧搾操作と開放操作とを交互に繰り返し行う(通常数回繰り返す)。これにより、圧搾による濾過作用の促進ならびにこれに伴うスラッジS供給(注入)量の飛躍的な増大を図ることができる。
【0038】
また、本発明では、ダイアフラム2E,2Eの駆動源としての流体Fは加温されており、この加温流体Fの熱がダイアフラム2E,2Eおよび濾布2B,2Bを介して濾室2C内に供給された加温スラッジS1および濾室2C内に形成された濾過ケーキK1に伝わる結果、それら加温スラッジS1および濾過ケーキK1が保温される。かかる保温によって良好な濾過性が維持される。特に本発明では、加温した加温流体Fを流体室2D,2D内へ供給しかつ充満させる工程と、その充満した加温流体Fを流体室2D,2D外へ排出させる工程とを交互に繰り返し行わしめて、常に、新たに加温した加温流体Fを流体室2D,2D内へ供給するようにしているので、濾室2C内に供給された加温スラッジS1や濾室2C内に形成された濾過ケーキK1をより効果的に保温する。よって、良好な濾過性を確実に保ちつつ濾過を行うことができるので、濾過時間の短縮を図ることができる。 しかる後、濾過工程を終了して圧搾工程に入るべく、圧入ポンプ4Pおよびスラッジポンプ3Pを停止し、濾過工程において開けた弁は全て閉じる。
【0039】
続く圧搾工程では、圧入ポンプ4Pを作動させるとともに、流体入口弁4Viならびに圧搾時流体出口弁6Cを開けて、加温手段4Bにより温められた加温流体Fを、流体貯留槽4Aから外部流体供給路2Fo、流体供給路2Fi,2Fiを介して流体室2D,2D内に供給し、さらに第1流体返送路5A、圧搾時返送路5Bならびに第2流体返送路5Dを介して流体貯留槽4Aへ返送する。つまり加温流体Fが、加温手段4Bを有する流体貯留槽4Aと流体室2D,2Dとの間を循環される。また、濾液出口弁8Veおよび濾液ブロー弁8Vbのいずれか一方を開けておく。いずれの場合にも濾液はダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…を通り、内部濾液排出路2Hi,2Hiならびに外部濾液排出路2Hoを介して最終的には濾液貯留槽8C内に排出される(詳しくは後述する)。
【0040】
この間、圧搾時返送路5Cに配された圧搾時リリーフ弁7Cの作用により、加温流体Fによる流体室2D,2D内の内圧はそのリリーフ弁7Cの設定圧力値に保たれる。この流体室内の圧力により、図5に示すように、ダイアフラム2E,2Eが対向方向に膨出され、これら膨出するダイアフラム2E,2Eにより濾布2B,2Bを介して濾室2C内に形成された濾過ケーキK2が圧搾濾過される。またこの間、前述の循環により、常に新たに加温された加温流体Fが流体室を通過するため、濾室2C内に形成された濾過ケーキK2はより効果的に保温される。よって、良好な濾過性をより確実に保ちつつ圧搾を行うことができるので、圧搾時間の大幅な短縮を図ることができる。圧搾工程が終了したならば、圧入ポンプ4Pを停止し、全ての弁を閉じる。
【0041】
ここに、これらの濾過工程および圧搾工程における濾液の排出形態は、主に次の方法からそれぞれ選ぶことができる。すなわち、第1の方法は、濾液出口弁8Veを開けかつ濾液ブロー弁8Vbを閉じるとともに、真空ポンプ8Dを作動させる方法である。これにより、濾液排出経路を構成する、濾液槽8A、外部濾液排出路2Ho、内部濾液排出路2Hi,2Hi、およびダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…が負圧となるので、濾過または圧搾中の濾液の排出を促進させ、脱水ケーキの含水率を低くすることが出来る。この場合、濾液は、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…を通り、内部濾液排出路2Hi,2Hiならびに外部濾液排出路2Hoを介して濾液槽8Aに送られ、濾液槽8Aに一時的に貯留される。そして、濾液槽8A内の濾液貯留量に応じて自動的に動作する濾液ポンプ8Bにより、濾液槽8A内の濾液が汲み出され、濾液貯留槽8C内に供給される。
【0042】
第2の方法は、濾液ブロー弁8Vbを開け、濾液出口弁8Veを閉じ、かつ真空ポンプ8Dを作動させない方法である。この場合には、濾液は、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…を通り、内部濾液排出路2Hi,2Hi、外部濾液排出路2Ho、濾液ブロー路2Hbを介して直接に濾液貯留槽8Cへ排出される。
【0043】
最も効果的な方法は、濾過工程中は濾液ブロー弁8Vbを開とし且つ濾液出口弁8Veを閉として、濾液を自然流下させ、圧搾工程に入ってからも所定時間は同様にし、しかる後に濾液量が少なくなった頃から濾液出口弁8Veを開とし且つ濾液ブロー弁8Vbを閉とし、同時に真空ポンプ8Dを作動させて濾液排出経路を負圧にする方法である。本方法では、濾液が自然に排出されるうちは濾液排出経路を負圧とせず、濾液が自然に排出され難くなったときから濾液排出経路を負圧とするので、濾液排出の促進およびケーキ含水率の低下を図りつつも、濾過工程または圧搾工程において常時濾液排出経路を負圧とする場合と比べて、真空ポンプ8Dによる消費エネルギーを少なくできる利点がある。
【0044】
他方、前述の圧搾工程ならびに濾過工程が終了したならば、続いてブロー工程を行うことを推奨する。本ブロー工程においては、洗浄弁10Vcおよびスラッジブロー弁3Vbを開けて、洗浄水によりスラッジ供給路3Diを含むスラッジ供給経路内のスラッジをスラッジ貯留槽3Aヘブローする。
【0045】
次に、洗浄弁10Vcを閉じるとともに圧気入口弁9Viを開けて、図6に示すように、コンプレッサー9Bにより圧気糟9Aに貯められた圧気を、外部圧気供給路2Joならびに内部圧気供給路2Ji,2Ji、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2eを介して、スラッジ供給路3Diを含むスラッジ供給経路に残留した洗浄水をスラッジ貯留槽3Aヘブローする。
【0046】
その後、スラッジブロー弁3Vbを閉じ、流体ブロー弁4Vbおよび濾液ブロー弁8Vbを開け、図7に示すように、流体室2E,2Eの加温流体を流体ブロー路4Cを介して流体貯留槽4Aに返送するとともに、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2eに残留する濾液を、内部濾液排出路2Hi,2Hi、外部濾液排出路2Ho、濾液ブロー路2Hbを介して濾液貯留槽8Cへブローする。
【0047】
以上で濾過、圧搾、ブロー工程が終了し、脱水ケーキK3が濾室2C内に形成されているのでこれの排出工程にはいる。排出工程ではまず、図2に示すように、シリンダー2Sが収縮し、これに連結された濾板2A,2A…が順次牽引され、各濾板間2A,2Aが一定間隔となるように開枠される。この時、図8に示すように、濾布2B,2Bにより取り囲まれた濾室2C内に形成された脱水ケーキK3は自重により、濾布2B,2Bから剥離し排出される。通常はこの開枠だけで脱水ケーキK3の剥離が可能であるが、剥離性が悪い場合には、濾布2B,2Bを支持する濾布サポートバー2Kを揺らす手段を設けておき、これにより濾布2B,2Bを揺らすことにより、濾布2B,2Bに付着した脱水ケーキを積極的に剥離するように構成することができる。
【0048】
<その他>
本発明のダイアフラム2E,2Eもゴム材で形成することができるが、ダイアフラム2E,2Eにおける少なくとも濾布を介して濾室と対応する部分を、熱伝導性の高い材料、例えば可撓性を有する程度の薄さの鋼板(特に防錆性の観点からステンレス鋼板が好ましい)などにより形成するのが好ましい。例えば、図9に示すように、実質的に前述の保温効果に寄与しないダイアフラムの外縁部分20E,20Eをゴム材等の熱伝導性の低い可撓性材料で形成し、実質的に保温効果に寄与する中央部分21Eを金属等の熱伝導性の高い材料で形成することもできる。
【0049】
前記の説明では、濾布吊り下げ型への適用例を示したが、本発明は濾布走行型の脱水機にも適用可能である。
【0050】
また本発明においては、前述具体例のように1対の濾布2B,2Bの両外側にそれぞれダイアフラム2E,2Eを配する必要はなく、1対の濾布の一方の濾布の外側にのみダイアフラムを配し、他方の濾布の外側面には濾板が対面するようにすることもできる、この場合、その他方の濾布外面と対面する濾板面に濾液溝を形成する(図示せず)。
【0051】
さらに、本発明においては、前述具体例における弁の開閉やポンプの始動・停止、シリンダーによる閉枠・開枠等は、適宜の制御装置により自動制御で行わしめることができる。
【0052】
以下、実施例を示し、本発明の効果を明らかにする。
《実施例》
次の(比較例)、ならびに(本発明例1)および(本発明例2)の各場合について、濾過時間15分、圧搾時間15分のスラッジ脱水試験を行った。本試験では、運転時間に対する濾液量を測定するとともに、脱水により得られたケーキの含水率を測定した。また、濾液量測定結果より濾過速度を評価した。
(比較例)
加温スラッジを供給するのみの従来装置を用いた。加温スラッジの温度は80℃とした。
【0053】
(本発明例1)
加温スラッジの供給、濾過工程における加温流体(通常は温水を用いる)の供給、および圧搾工程における加温流体の供給を行う、本発明に係るフィルタープレス装置を用いた。加温スラッジの温度および加温流体の温度はいずれも80℃とした。
【0054】
(本発明例2)
加温スラッジの供給、濾過工程における加温流体(通常は温水を用いる)の供給、圧搾工程における加温流体の供給、濾過工程における加温スラッジの加圧供給圧力と加温流体の供給圧力との間に大小をもたせることによるダイアフラムの加温スラッジ側または反対側への移動、ならびに圧搾工程における濾液排出路の負圧化(前述の最も効果的な方法)を行う、本発明に係るフィルタープレス装置を用いた。加温スラッジの温度および加温流体の温度はいずれも80℃とし、負圧化においては濾液排出経路に760mmHgの負圧をかけた。
【0055】
その結果、図10に示す濾液曲線を得た。また、表1に示す濾過速度およびケーキ含水率を得た。本結果より、本発明に係るフィルタープレス装置は、従来装置と比べて、処理能力が著しく高く、かつ脱水により得られるケーキの含水率が著しく低いことが証明された。また、ケーキ含水率が著しく低いので、薄い脱水ケーキの剥離性も向上したことも確認した。
【0056】
【表1】
Figure 0003766220
【0057】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、スラッジの注入量の増大、濾過および圧搾時間の短縮、脱水ケーキの含水率の大幅な低下、脱水ケーキの剥離性の向上などを図ることができ、総じて濾過脱水能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフィルタープレス装置例を示すフロー図である。
【図2】 フィルタープレスの正面図である。
【図3】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図4】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図5】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図6】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図7】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図8】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図9】 フィルタープレスの要部を示す概略縦断面図である。
【図10】 濾液曲線グラフである。
【符号の説明】
1…スラッジ脱水装置、2…圧搾型フィルタープレス、3…スラッジ供給手段、4…流体供給手段。

Claims (10)

  1. 濾板間の濾室内に濾布が設けられ、前記濾布外面とこれに対向する濾板との間にダイアフラムが配され、スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段が設けられ、前記ダイアフラムとこれに対向する濾板との間に流体室が形成され、流体送り込み手段により前記流体室内に供給する供給液体の圧力により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の被脱水スラッジを押圧するようにした圧搾型フィルタープレスを含み;
    加温スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段と、加温流体の加温手段と、この加温手段により加温された加温流体を前記流体室内に供給する流体送り込み手段とを備え;
    前記流体室内への供給液体圧により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の加温スラッジを押圧して圧搾を行う圧搾工程において、前記流体室内への供給液体として加温流体を用い、この加温流体の前記流体送り込み手段による前記流体室内への供給、前記流体室外への排出、排出された加温流体の前記加温手段による加温、再度の前記流体室内への供給を含む加温流体の循環を要素とする前記加温スラッジの温度低下を防止する圧搾工程保温手段を備えたことを特徴とするフィルタープレス装置。
  2. さらに、前記スラッジ供給手段によって加温スラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作工程において、前記流体送り込み手段により加温流体を前記流体室内に供給して充満保持させる段階と、充満させた加温流体を前記流体室外へ排出させる段階とを交互に繰り返す前記加温スラッジの温度低下を防止する濾過工程保温手段を備えた請求項1記載のフィルタープレス装置。
  3. 濾布とダイアフラムとの間に連通する濾液排出路が設けられ、この濾液排出路に通じて負圧化手段を設け、この負圧化手段は、圧搾工程において作動して濾液の排出を行うものである請求項1に記載のフィルタープレス装置。
  4. 濾布とダイアフラムとの間に連通する濾液排出路が設けられ、この濾液排出路に通じて負圧化手段を設け、この負圧化手段は、濾過工程において作動して濾液の排出を行うものである請求項1または2記載のフィルタープレス装置。
  5. 流体送り込み手段は、加温流体の貯槽と、この貯槽からの加温流体を流体室内に送り込む圧入ポンプと、前記流体室内から流出する加温温水の戻り路とにより循環路を構成し、前記戻り路に設定圧力を超える圧力が作用したときリリーフするリリーフ弁を設け、かつその手前側に開閉弁を設け、
    圧搾工程において、前記開閉弁が閉じた状態で、スラッジの加圧供給圧力に対して、前記流体送り込み手段による加温流体の前記流体室内への供給圧力を高めて、ダイアフラムにより濾布を介して濾室内の被脱水スラッジを押圧して圧搾を行う操作、を少なくとも1回行う制御手段を有する請求項1記載のフィルタープレス装置。
  6. 流体送り込み手段は、加温流体の貯槽と、この貯槽からの加温流体を流体室内に送り込む圧入ポンプと、前記流体室内から流出する加温温水の戻り路とにより循環路を構成し、前記戻り路に設定圧力を超える圧力が作用したときリリーフするリリーフ弁を設け、かつその手前側に開閉弁を設け、
    濾過工程において、前記開閉弁を開けた状態で、スラッジ供給手段によるスラッジ加圧供給圧力が前記設定圧力を超えたとき前記リリーフ弁が開き、前記流体室内に送り込まれた加温流体を前記戻り路を介して前記貯槽に戻す操作、を少なくとも1回行う制御手段を有する請求項1記載のフィルタープレス装置。
  7. ダイアフラムにおける濾布を介して濾室対応する部分が可撓性ステンレス鋼板であり、外縁部分が熱伝導性の低い材料で形成した請求項1記載のフィルタープレス装置。
  8. 濾板間の濾室内に濾布が設けられ、前記濾布外面とこれに対向する濾板との間にダイアフラムが配され、スラッジを前記濾布内面がわに供給するスラッジ供給手段が設けられ、前記ダイアフラムとこれに対向する濾板との間に流体室が形成され、流体送り込み手段により前記流体室内に供給する供給液体の圧力により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の被脱水スラッジを押圧するようにした圧搾型フィルタープレスを用い;
    前記濾過操作後において、前記流体室内への供給液体圧により前記ダイアフラムが前記濾布を介して前記濾室内の加温スラッジを押圧して圧搾を行う圧搾操作を行うとともに、この圧搾操作工程において、前記流体室内への供給液体として加温流体を用い、この加温流体を前記流体送り込み手段により前記流体室内への供給し、前記流体室外への排出し、排出された加温流体を前記加温手段による加温し、再度前記流体室内へ供給して加温流体の循環をさせて前記加温スラッジの温度低下を防止することを特徴とするスラッジ脱水方法。
  9. 前記スラッジ供給手段によって加温スラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作を行うとともに、この濾過操作工程において、前記流体送り込み手段により加温流体を前記流体室内に供給して充満保持させる段階と、充満させた加温流体を前記流体室外へ排出させる段階とを交互に繰り返して前記加温スラッジの温度低下を防止する請求項8記載のスラッジ脱水方法。
  10. スラッジ供給手段によってスラッジを濾布内面がわに加圧供給してその濾布を通して濾過を行う濾過操作工程において;
    前記スラッジの加圧圧力を超える圧力をもって、加温流体を流体室内へ加温流体を送り込み、その加温流体の圧力によりダイアフラムを前記濾布を介して濾室内の被脱水スラッジを押圧して圧搾操作を行い、
    次いで、前記流体室内の圧力に対して前記スラッジの加圧圧力を相対的に高めて、前記ダイアフラムを逆方向に戻して流体室内の加温流体を排出する解放操作を行うことを、
    少なくとも1回行う請求項8または9記載のスラッジ脱水方法。
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