JP2005131508A5 - - Google Patents

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濾布を用いた脱水における濾布付着ケーキ除去方法、フィルタープレスによる脱水方法、フィルタープレス装置
本発明は、濾布を用いた脱水において濾布に付着したケーキを除去するための技術に関するものである。
濾布を用いた脱水機、例えばフィルタープレスのような横型加圧脱水機においては、1サイクル1時間程度で脱水される短時間型や、1サイクル24時間かけて脱水する長時間型のものがあり、いずれにせよ、1サイクル又は数サイクルの間に濾布を洗浄し、濾布の目詰まりを防止する必要がある。
このため、従来から、洗浄液を濾布表面に供給し、濾布表面に付着したケーキを洗い流すことが行われている(例えば、特許文献1参照)。また、濾布の目詰まりを防止する対策として、濾布の水洗後に次の脱水作業開始までの間、濾布にシャワーリングを行い、濾布を湿潤状態に保つ技術も提案されている。ただし、上記洗浄だけでは濾布の繊維間に侵入し保持されている固形分までは除去できず、次第に目詰まりが進行するため、ある程度の期間が経過したとき、濾布を再生するべく、薬液洗浄や高圧洗浄をおこなっていた。
しかしながら、上記従来方法では、サイクル毎の洗浄を行っているにもかかわらず再生のための洗浄も必要であり、作業が煩雑となっていた。また、濾布の再生処理における時間、労力、薬品等のユーティリティコストが嵩んでいた。
特開平2−54127号公報 特許2586870号公報 特開2001−25612号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、濾布の繊維中に保持された固形分までも迅速・容易・安価に除去できる技術を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
スラリーを濾布を介して脱水した後、濾布に付着したケーキを強制乾燥させ、しかる後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる、ことを特徴とする濾布を用いた脱水における濾布付着ケーキ除去方法。
(作用効果)
本発明者らは、液体により洗い流すという洗浄一般の考え方から脱して鋭意研究を行った結果、濾布を強制乾燥した後に振動や屈曲等の外力を与えることにより、濾布表面のみならず、濾布の繊維間に保持されている固形分までも効果的に除去できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。本発明では強制乾燥を行うことにより、前述したようなフィルタープレスのサイクル毎の洗浄のように、短時間での処理が要求されるような場合にも適用できる利点がある。しかしもちろん、本発明の除去方法はサイクル毎の洗浄のみならず、濾布の再生のみに適用してサイクル毎の洗浄を洗浄液により行う方法や、洗浄液による洗浄と併用することもできる。
<請求項2記載の発明>
複数の濾板を対向配置し、濾板間に一対の濾布を配置した状態で濾板相互を締め付けて密着させ、濾板間に濾室を形成する締め付け工程と、
前記濾板間の濾布間にスラリーを供給し、液分を濾布を介して排出させて濾布間にケーキを形成する濾過工程と、
濾板相互および濾布相互を離間させ、濾布間に形成されたケーキを落下排出する、開放排出工程と、
濾布を強制乾燥させた後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる濾布再生工程と、
を含むことを特徴とするフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
本項記載の発明は、フィルタープレスによる脱水方法における洗浄工程に代わるものとして、本発明の強制乾燥による濾布再生技術を応用したものである。
<請求項3記載の発明>
前記濾布再生工程に際し、ケーキが付着した濾布に対して乾燥空気、加熱空気、加熱乾燥空気のいずれかを接触させることにより前記強制乾燥を行う、請求項2記載のフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
本発明の強制乾燥方法としては、ケーキが付着した濾布に対して乾燥空気、加熱空気、加熱乾燥空気のいずれかを接触させる手法が、既存装置への組み込みの容易性、ユーティリティコストの面で特に好ましい。
<請求項4記載の発明>
前記濾布再生工程に際し、前記濾板を締め付けて濾板間に濾室を形成するとともに、濾室内に濾布を対向配置した状態で前記強制乾燥を行う請求項3記載のフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
濾板を開枠した状態で乾燥空気等を用いると、外部に熱が逃げエネルギー効率が低下するため、本項記載のように、強制乾燥のために濾板を閉枠し、密閉空間内で濾布に対して乾燥空気等を供給する形態を採用するのが好ましい。
<請求項5記載の発明>
前記濾布に対して接触させる空気の温度を15〜90℃とする、請求項3または4記載のフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
濾布に対して接触させる空気の温度は、適宜選択すれば良いが、15℃未満では自然乾燥と殆ど変わりが無く、乾燥効率が低いため好ましくない。また、90℃を超えると濾布を傷めるおそれがあるため好ましくない。
<請求項6記載の発明>
前記濾布再生工程に際し、濾布に対して振動を与える又は濾布を曲げることにより、濾布から乾燥ケーキを脱落させる、請求項3〜5のいずれか1項に記載のフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
濾布に付着した乾燥ケーキはスクレーパやブラシ等を濾布に接触させて脱落させることもできるが、濾布吊り下げ型のフィルタープレス装置には濾布からのケーキ脱落を促すための濾布振動機構が備わっており、また濾布走行型のものでは濾布をロールで巻き取る機構が備わっているため、これら利用することにより新たな機器構成を必要とせずに、濾布に対して振動を与える又は濾布を曲げることにより乾燥ケーキの脱落を図ることができる。
<請求項7記載の発明>
前記濾布再生工程を除く脱水作業を繰り返し行うとともに、所定時間経過後に自動的に前記濾布再生工程を割り込ませ、濾布の再生を図る、請求項2〜6のいずれか1項に記載のフィルタープレスによる脱水方法。
(作用効果)
このように、所定期間、例えば一日に一回等、本発明の強制乾燥による濾布再生工程を介在させることにより、最小限度のメンテナンス時間で目詰まりの進行を確実に抑制できるようになる。
<請求項8記載の発明>
対向配置された複数の濾板と、
これら濾板間に配置された一対の濾布と、
濾板相互を密着させ、濾板間に濾室を形成する締め付け手段と、
前記濾板間の濾布間にスラリーを供給し、液分を濾布を介して排出させて濾布間にケーキを形成する濾過手段と、
濾板相互および濾布相互を離間させ、濾布間に形成されたケーキを落下排出する、開放排出手段と、
濾布を強制乾燥させた後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる濾布再生手段と、
を含むことを特徴とするフィルタープレス装置。
(作用効果)
請求項2記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
以上のとおり本発明によれば、濾布の繊維中に保持された固形分までも迅速・容易・安価に除去できるようになる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
<第1の形態>
図1〜図5は第1の形態を示しており、濾布固定型のフィルタープレス装置を用いる形態である。先ず、図1及び図2に基づいて装置構成について説明する。図1はフィルター機構部1を示しており、この機構部1には横方向に間隔をおいて配置された固定フレーム2とルーズヘッド3との間に、濾板4が縦方向に沿う姿勢で横方向に複数並設されている。これらの濾板4は上部に設けられた支持リンク5により相互連結されるとともに、その両側に配された主梁6により並設方向に移動自在に支持されており、濾板駆動装置7により一体的に移動され、濾板4相互の接触および離間(開枠)が可能となっている。また、この移動後の濾板4相互の接触状態において、締付けシリンダ8によりルーズヘッド3が締め付けられると、濾板4相互が密着され、閉枠されるようになっている。
図3に示されるように濾板4の両面には、周縁の肉厚部をなす額縁部4Aおよびこれにより囲まれた中央の凹部4Bが形成されており、閉枠時には対向する凹部4B,4Bにより濾室4Cが形成されるようになっている。凹部4Bの表面には濾液溝(図示せず)が形成されている。この濾液溝は、濾布9との間に濾液通過のための間隙を形成するための手段を構成する。濾板4の凹部4Bには一方側から他方側に貫通する貫通口4Eが形成されており、この貫通口4Eが濾板4群の一方側から外部のスラリー入口10に連通されており、また濾板4群の他方側からは外部のエアー供給口11に連通されている。また、濾板4下部の側部には排出口4Fが形成されており、濾液はここから濾液パン12に落下排出された後、濾液パン12に形成された濾液出口12Aを介して排出されるようになっている。また濾板4下方にはケーキを受けて移送排出するためのコンベヤ13が設けられている。
濾板4の両側には濾布9がそれぞれ配置されており、これら両側の濾布9は濾板貫通口4Eに挿しとおされた筒状部9aにより連結され、その連結部が濾布供給口として開口されている。濾布9は下部が濾板4に固定されており、上部は前述の支持リンク5に対して線材5wを介して吊り下げられている。また固定フレーム2にはケーキ振り落とし装置14が設けられており、このケーキ振り落とし装置14により支持リンク5を介して濾布9が上下動されるようになっている。
これらのフィルター機構部1に対して、図2に示すように、スラリー供給手段および乾燥手段が接続される。具体的には、スラリーを一時的に貯留するスラリータンク20が設けられ、その貯留スラリーがスラリーポンプ21によってスラリー入口10に対して供給されるようになっている。また、エアコンプレッサ30およびそこから供給される圧縮空気を一時的に貯留するエアータンク31が設置されており、エアータンク31の出側はスラリー圧入タンク32およびエアー供給口11にそれぞれ連通されている。スラリー圧入タンク32の出側はスラリーポンプ21とスラリー入口10との間に連通される。スラリー入口10はスラリータンク20と直接に連通されており、バルブV1,V2によりスラリーポンプ21またはスラリータンク20との連通状態が切り替え可能に構成されている。
さらに、本発明に従ってスラリー入口10に対しては、バルブV3を介して強制乾燥手段40が接続されている。強制乾燥手段40としては、乾燥空気、加熱空気または乾燥加熱空気を供給する装置の他、真空ポンプ等の空気吸引装置、脱湿装置も用いることができる。図16は、乾燥空気等供給装置の一例を示しており、エアコンプレッサや送風ファン等の空気供給手段200からの空気を圧縮空気タンク201に一時的に貯留した後に、利用先へ供給するものである。予め乾燥された又は加熱された空気を供給する場合には、圧縮空気タンク201を省略して直接に供給することも可能である。乾燥空気を供給する場合、除湿機202を用いることができる。除湿機202は、図示形態では空気供給手段200と圧縮空気タンク201との間に介在されている。また、加熱空気を供給する場合、圧縮空気タンク201に加熱手段203を設け、タンク201内の空気を連続的に加熱することもできる。加熱手段203としては、例えば蒸気や温水等の加熱媒体を熱源とする熱交換器や燃料や電気によるヒータを用いることができ、タンク内に設けるタイプのものでも、タンク外周面に設けるジャケット式のものも使用できる。
本発明の乾燥空気としては、湿度50%以下に乾燥させたものを好適に用いることができる。加熱空気としては、蒸気等の熱源により温度15〜90℃程度、特に30〜90℃程度に加熱した空気を好適に用いることができる。乾燥加熱空気としては、これら湿度範囲及び温度範囲のものを好適に用いることができる。
次に、上記装置を用いた脱水方法について図3に基づき説明する。先ず、濾板4,4相互を接触させ、締付けシリンダ8を作動させて、濾板4,4相互の密着により濾板4,4間に濾室4Cを形成する。次いで、バルブV1を開け、バルブV2,V3を閉じた状態でスラリーポンプ21を作動させ、スラリーを各濾室4Cの濾布9,9間に供給する。濾布9,9間に供給されたスラリーは、後から供給されてくるスラリーの供給圧により圧力を受け、液分が濾布9,9を介して濾布外へ排出される。この濾液は濾板4表面の濾液溝を通り、排出口4Fを介して濾液パン12に落下し、濾液出口12Aを介して外部に排出される。かかる濾過工程に際して、必要に応じて濾過圧力を高めるためにスラリー圧入タンク32から圧縮空気をスラリー入口10に供給することができる。
濾過が完了したならば、バルブV1を閉じ、バルブV2を開けて、スラリー入口10をスラリータンク20に直結するとともに、エアータンク31からの圧縮空気をエアー供給口11を介してスラリー供給経路に対し供給し、スラリー供給方向とは反対向きに圧縮エアーをブローする。これにより、スラリー供給経路に残留した未脱水スラリーがスラリータンク20に返送される。
ブロー工程が終了したならば、圧縮エアーの供給を停止して開枠を行う。すなわち、締め付けシリンダ8が開放された後、濾板駆動装置7により濾板4,4が離間移動され、濾布9,9間に形成されたケーキCは自然落下し、排出される。必要に応じてケーキ振り落とし装置14により濾布9の支持リンク5が上下動され、濾布4表面に付着している比較的大きなケーキ片が排出される。
かくして、上記各工程を1サイクルとして繰り返し脱水作業が行われる。そして、各サイクル毎または複数サイクル毎に、ケーキ排出工程と次の脱水作業における締付け工程との間において、本発明に係る濾布再生工程が行われる。すなわち、ケーキ排出が完了したならば、一旦濾板を閉枠した後、バルブV1,V2を閉じ、バルブV3を開けて乾燥空気等をスラリー入口10から濾布9,9間に供給する。この乾燥空気等の供給により、濾布9に付着したケーキが強制的に乾燥される。乾燥空気等の供給に際して濾板を閉枠しなくても良いが、濾板4,4を閉枠した方が乾燥効率が向上する。所定時間経過し乾燥が完了したならば、ケーキ排出工程と同様に濾板4,4を開枠した後、ケーキ振り落とし装置14により濾布9の支持リンク5を上下動させ、濾布9に振動を与える。この振動により、濾布表面および内部に対する乾燥ケーキの付着構造が破壊され、乾燥ケーキ片C1がボロボロと落下し排出される。
他方、図5に示すように、各サイクル毎または複数サイクル毎に、ケーキ排出工程と次の脱水作業における締付け工程との間において(本発明の濾布再生工程を行う場合にはこれに先立って)、洗浄水を用いた従来の洗浄を行うこともできる。図示形態では、濾板4の下方に上下に伸縮自在の洗浄配管51を有する洗浄台車50が設けられ、この洗浄台車50は台車駆動装置52により濾板4並設方向に移動自在とされており、また洗浄配管51に対して連通された洗浄液供給口53が設けられている。ケーキ排出後の開枠状態において、洗浄台車50が濾板4,4間の下方に移動され、その洗浄配管51が濾板4,4間に挿入され、濾布9表面に対して洗浄液がスプレーされるように構成されている。かかる洗浄液による洗浄を併用する場合、例えば、各サイクル毎に洗浄水による洗浄工程を行うとともに、必要に応じて又は定期的に(例えば一日、一週間または一ヶ月に一回)、上記本発明に係る濾布再生工程を行うことができる。
<第2の形態>
〜図10に示す第2の形態は、上記第1の形態と同様、濾布固定型のフィルタープレス装置を用いるものであるが、圧搾機構付きである点で相違するものである。すなわち各濾板4の一方側の凹部4B内に板状のダイアフラム4Dを貼り付け、このダイアフラム4Dの裏面と濾板4との間4sに圧力水を供給するための圧力水給排路4Gを形成し、各濾板4の圧力水給排路4Gを外部の圧力水出入口15に連通させている。圧力水出入口15にはそれぞれバルブV4,V5を介して圧力水タンク60および圧力水ポンプ61に接続されている。圧力水ポンプ61は圧力水タンク60に接続されており、圧力水タンク60に貯留された水を圧力水出入口15に対して圧送するように構成されている。また、ダイアフラム4Dの濾布側表面には濾液溝などの濾液通路形成手段が設けられる。その他の装置構成は、前述の第1の形態と同様であるため、図中に同じ符号を付して説明は省略する。
脱水に際しては、第1の形態と同様の濾過工程を行い、所定時間経過後にスラリーポンプ21を停止させた後、圧力水ポンプ61を作動させるとともに、バルブV4を開けてダイアフラム4D内へ圧力水を供給し、ダイアフラム4Dを膨出させる。これにより濾布9,9間のろ過ケーキはさらに圧搾されて低水分ケーキとなる。ダイアフラム4D内の圧力水は次工程で排出される。圧搾工程以外は本発明に係る濾布再生部分も含めて第1の形態と同様であるため説明は省略する。図9および図10は第2の形態における濾布再生工程および洗浄工程をそれぞれ示したものである。かかるタイプのフィルタープレス装置に対しても本発明を適用できる。
<第3の形態>
図11〜図15に示す第3の形態は、圧搾機構付きの濾布走行型フィルタープレス装置を用いる形態である。先ず、図11〜図13に基づいて装置構成について説明する。図11はフィルター機構部1を示しており、この機構部1には、横方向に間隔をおいて配置された固定フレーム2とルーズヘッド3との間に、濾板4が縦方向に沿う姿勢で横方向に複数並設されている。これらの濾板4は両側部に設けられた図示しない連結部材により相互連結されるとともに、その両側に配された主梁6により並設方向に移動自在に支持されており、濾板駆動装置7により一体的に移動され、濾板4相互の接触および離間(開枠)が可能となっている。また、この移動後の濾板4相互の接触状態において、図示しない締付けシリンダ8によりルーズヘッド3が締め付けられると、濾板4相互が密着され、閉枠されるようになっている。
濾板4の両面には、周縁の肉厚部をなす額縁部4Aおよびこれにより囲まれた中央の凹部4Bとが形成されるとともに、一方側の凹部4B内に板状のダイアフラム4Dが貼り付けられており、閉枠時には対向する凹部4Bとダイアフラム4Dとにより濾室4Cが形成されるようになっている。これら凹部4Bおよびダイアフラム4Dの濾室4C側面には濾液溝dが形成されており、この濾液溝dは濾板4の下部額縁部に形成された濾液排出口4Fを介して外部に形成された濾液出口12Aに連通されている。また濾板4の下部額縁部には、ダイアフラム4Dとこれに対向する濾板4表面との間に連通する圧力水給排路4Gが形成されており、この圧力水給排路4Gは外部に設けられた圧力水入口15Aおよび出口15Bに連通されている。さらに、濾板4の上部額縁部におけるダイアフラム4Dとの対向面にはスラリー供給路4iが開口しており、このスラリー供給路4iに対してはスラリー供給ヘッダHを介して、外部に設けられたスラリー入口10および圧縮空気入口16がそれぞれ連通されている。またスラリー供給ヘッダHにはヘッダ洗浄水入口17および出口18がそれぞれ連通されている。これら供給ヘッダHの各入口および出口10,16〜18には経路切り替えのためのバルブ10V、V5、V4、16V〜18Vがそれぞれ介在されている。また、濾板4下方には、ケーキの排出コンベア13が設けられている。
濾板4間には、一対の濾布9,9が配される。濾板4の上部には濾布駆動装置70が設けられており、これら一対の濾布9,9の上端部はこの濾布駆動装置70により昇降自在なように吊り下げ支持されている。また、図13にも示すように、一方の濾布9の上部には濾板額縁部濾板上部のスラリー供給路4iと連通される濾布供給口9iが形成されている。濾布9の下端部は濾板下方に設けられたリターンロール80を介して、リターンロール80よりも上方に設けられた巻き取りロール81に巻き付けられるように構成されている。従って、巻き取りロール81により濾布9を巻き取ると、濾布9は次第に下降しながら巻き取られていく。
これらの装置機構部に対して、図12に示すように、スラリー供給手段、圧力水の供給手段、洗浄液(水等)の供給手段、圧縮空気供給手段および乾燥手段が接続される。具体的には、スラリーを一時的に貯留するスラリータンク20が設置され、その貯留スラリーがスラリーポンプ21によってスラリー入口10に対して供給されるようになっている。スラリー入口10はスラリータンク20に対する直接接続にも切り替え可能なように配管されている。また、圧力水タンク60が設置され、そこに貯留された水が圧力水ポンプ61により圧力水入口15Aに供給されるように配管されている。圧力水タンク60は圧力水出口15Bに対しても連通されている。また、洗浄タンク90が設けられており、そこに貯留された洗浄が洗浄ポンプ91を介してヘッダ洗浄入口17に供給されるように配管され、ヘッダ洗浄出口18はスラリータンク20に連通されている。さらにまた、エアコンプレッサ30およびそこから供給される圧縮空気を一時的に貯留する圧縮空気タンク31が設置されており、圧縮空気タンク31の出側は圧縮空気入口16に連通されている。
そして、本発明に従ってスラリー供給ヘッダHに対しては、バルブ19Vを有する乾燥空気等入口19が設けられており、この入口19を介して乾燥空気等の供給手段(強制乾燥手段)40が連通されている。供給手段40および乾燥空気等の具体例については前述第1の形態と同様である。
次に、上記装置を用いた脱水方法について図13に基づき説明する。先ず、濾布9,9を上昇させ濾板4,4間に位置させた状態で、濾板4,4相互を接触させ、締付けシリンダを作動させて、濾板4,4相互の密着により濾板4,4間に濾室4Cを形成する。この状態で、濾布9の濾布供給口9iと濾板額縁部のスラリー供給路4iとが連通される。次いで、スラリー入口バルブ10Vを開け、ヘッダ洗浄入口バルブ17Vおよび出口バルブ18V、圧縮空気入口バルブ16Vを閉じた状態でスラリーポンプ21を作動させ、スラリーを各濾室4Cの濾布9,9間に供給する。濾布9,9間に供給されたスラリーは、後から供給されてくるスラリーの供給圧により圧力を受け、液分が濾布9を介して濾布9外へ排出される。この濾液は濾液溝dを通り、濾液排出口4Fを介して濾液出口12Aより外部に排出される。
所定時間経過後にスラリーポンプ21を停止させ、圧力水ポンプ61を作動させるとともに、圧力水入口バルブV5を開けてダイアフラム4D内へ圧力水を供給し、ダイアフラム4Dを膨出させる。これにより濾布9,9間のろ過ケーキはさらに圧搾されて低水分ケーキとなる。
濾過・圧搾が完了したならば、圧力水ポンプ61を停止させるとともに、圧力水出口バルブV4を開けて、圧力水を圧力水タンク60に返送する。また、スラリー入口バルブ10Vを開けたままでスラリー入口バルブ10Vの接続をスラリータンク20に切り替えるとともに、洗浄入口バルブ17V、洗浄出口バルブ18Vおよび圧縮空気入口バルブ16Vを開け、洗浄水ポンプ91を作動させ、スラリー供給ヘッダH内に洗浄および圧縮空気を供給し、ヘッダH内に残留したスラリーをスラリー供給経路を介してスラリータンク20に返送する。ヘッダH内の洗浄が完了したら、洗浄水ポンプ91を停止させるとともに洗浄出口バルブ18Vを閉じて、圧縮空気をスラリー供給経路を介して濾室4C内に供給し、濾液溝dに残留するスラリーを濾液排出口4Fを介して排出する。
かかるブロー工程が終了したならば、圧縮空気入口バルブ16Vを閉じ圧縮空気の供給を停止して開枠を行う。すなわち、締め付けシリンダが開放された後、濾板駆動装置7により濾板4が離間移動され、開枠状態とされる。しかる後、巻き取りロール81を駆動して、濾布を下降させ、リターンロール80を介して上方に折り返して巻き取る。この折り返し(濾布の屈曲)により、ケーキCが濾布9から剥離され下方のコンベヤ13上に排出される。
かくして、上記各工程を1サイクルとして繰り返し脱水作業が行われる。そして、各サイクル毎または複数サイクル毎に、ケーキ排出工程と次の脱水作業における締付け工程との間において、本発明に係る濾布再生工程が行われる。すなわち図14に示すように、ケーキ排出が完了したならば、一旦濾板4を閉枠した後、バルブ10V,16V〜18Vを閉じ、バルブ19Vを開けて乾燥空気等をスラリー供給ヘッダHを介して濾布9,9間に供給する。この乾燥空気等の供給により、濾布に付着保持されたケーキが強制的に乾燥される。濾板を閉枠しなくても良いが、濾板を閉枠した方が良いことは前述のとおりである。所定時間経過し乾燥が完了したならば、ケーキ排出工程と同様に濾板4を開枠した後、巻き取りロール81を駆動して、濾布を下降させ、リターンロール80を介して上方に折り返して巻き取る。この折り返し(濾布の屈曲)により、濾布9表面および内部に対する乾燥ケーキの付着構造が破壊され、乾燥ケーキ片がボロボロと落下し排出される。
他方、図15に示すように、各サイクル毎または複数サイクル毎に、ケーキ排出工程と次の脱水作業における締付け工程との間において(本発明の濾布再生工程を行う場合にはこれに先立って)、洗浄水を用いた従来の洗浄を行うこともできる。このため、図示形態では、リターンロール80を通過する濾布9に対して洗浄液を噴射する洗浄液噴射配管100が設けられている。洗浄液噴射配管100は外部に設けられた洗浄水ポンプ91に連通されている。
また、濾板下方に、シリンダ111により濾板4下方を覆う位置とその両側の退避位置との間でそれぞれ移動自在とされた一対のシュート110,110が設けられており、その下方にケーキの排出コンベア13が設けられている。これらのシュート110,110は濾板4下方を覆う位置にあっては洗浄液を受けるパンとして機能するものであり、この機能のために下部に洗浄液出口112が設けられているものである。またシュート110は、退避位置にあっては、排出ケーキCをコンベヤ13上に案内するシュートとして機能するものである。
洗浄に際しては、ケーキ排出に伴い下降した濾布9,9を濾布駆動装置70により上昇させる過程で、リターンロール80,80を通過する濾布9,9表面に対して洗浄液がスプレーされ、濾布9,9に付着したケーキが洗い流される。かかる洗浄液による洗浄を併用する場合、例えば、各サイクル毎に洗浄水による洗浄工程を行うとともに、必要に応じて又は定期的に(例えば一日、一週間または一ヶ月に一回)、上記本発明に係る濾布再生工程を行うことができる。
<その他>
上記各形態では、スラリー供給経路を利用して乾燥のための空気を供給するように構成しているが、他の給排経路を利用したり、別途専用の乾燥空気等の供給路を設けたりすることもできる。
本発明、フィルタープレス装置およびフィルタープレス装置を用いた脱水方法等、各種の濾布を用いた脱水装置および方法に適用できる。
第1の形態のフィルター機構部を示した説明図である。 第1の形態のスラリー供給手段等を示した説明図である。 第1の形態の脱水作業要領を示した説明図である。 第1の形態の濾布再生工程を示した説明図である。 第1の形態の洗浄工程を示した説明図である。 第2の形態のフィルター機構部を示した説明図である。 第2の形態のスラリー供給手段等を示した説明図である。 第2の形態の脱水作業要領を示した説明図である。 第2の形態の濾布再生工程を示した説明図である。 第2の形態の洗浄工程を示した説明図である。 第3の形態のフィルター機構部を示した説明図である。 第3の形態のスラリー供給手段等を示した説明図である。 第3の形態の脱水作業要領を示した説明図である。 第3の形態の濾布再生工程を示した説明図である。 第3の形態の洗浄工程を示した説明図である。 乾燥空気等供給装置例を示すフロー図である。
符号の説明
1…フィルター機構部、4…濾板、9…濾布、40…強制乾燥手段

Claims (8)

  1. スラリーを濾布を介して脱水した後、濾布に付着したケーキを強制乾燥させ、しかる後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる、ことを特徴とする濾布を用いた脱水における濾布付着ケーキ除去方法。
  2. 複数の濾板を対向配置し、濾板間に一対の濾布を配置した状態で濾板相互を締め付けて密着させ、濾板間に濾室を形成する締め付け工程と、
    前記濾板間の濾布間にスラリーを供給し、液分を濾布を介して排出させて濾布間にケーキを形成する濾過工程と、
    濾板相互および濾布相互を離間させ、濾布間に形成されたケーキを落下排出する、開放排出工程と、
    濾布を強制乾燥させた後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる濾布再生工程と、
    を含むことを特徴とするフィルタープレスによる脱水方法。
  3. 前記濾布再生工程に際し、ケーキが付着した濾布に対して乾燥空気、加熱空気、加熱乾燥空気のいずれかを接触させることにより前記強制乾燥を行う、請求項2記載のフィルタープレスによる脱水方法。
  4. 前記濾布再生工程に際し、前記濾板を締め付けて濾板間に濾室を形成するとともに、濾室内に濾布を対向配置した状態で前記強制乾燥を行う請求項3記載のフィルタープレスによる脱水方法。
  5. 前記濾布に対して接触させる空気の温度を15〜90℃とする、請求項3または4記載のフィルタープレスによる脱水方法。
  6. 前記濾布再生工程に際し、濾布に対して振動を与える又は濾布を曲げることにより、濾布から乾燥ケーキを脱落させる、請求項3〜5のいずれか1項に記載のフィルタープレスによる脱水方法。
  7. 前記濾布再生工程を除く脱水作業を繰り返し行うとともに、所定時間経過後に自動的に前記濾布再生工程を割り込ませ、濾布の再生を図る、請求項2〜6のいずれか1項に記載のフィルタープレスによる脱水方法。
  8. 対向配置された複数の濾板と、
    これら濾板間に配置された一対の濾布と、
    濾板相互を密着させ、濾板間に濾室を形成する締め付け手段と、
    前記濾板間の濾布間にスラリーを供給し、液分を濾布を介して排出させて濾布間にケーキを形成する濾過手段と、
    濾板相互および濾布相互を離間させ、濾布間に形成されたケーキを落下排出する、開放排出手段と、
    濾布を強制乾燥させた後、濾布および濾布に付着している乾燥ケーキに外力を与え、濾布から乾燥ケーキを脱落させる濾布再生手段と、
    を含むことを特徴とするフィルタープレス装置。
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