JP4878079B2 - 上水汚泥の処理方法および処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上水道の処理場で発生する汚泥の処理において、加温により脱水性能の向上を図るとともに熱回収を行うシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上水汚泥等の脱水は、無薬注あるいは消石灰等の脱水助剤を添加して加圧脱水等により処理されている。最近では、脱水ケーキの再利用を目的に無薬注で脱水するのが主流である。
【0003】
無薬注で脱水する場合、通常の加圧脱水機では、難脱水性汚泥を処理することが困難となるので、これに対応するため、特開昭62−57622号および64−30614号公報に示される電気浸透脱水方式や、汚泥を加温槽で加温して脱水性を向上させた後に加圧脱水機に供給して無加温で脱水する方式が採用されている。
【0004】
しかしながら、電気浸透脱水方式は、脱水機の構造が複雑であり、電気設備容量および使用電力量が増大するという欠点がある。また、汚泥を加温槽で加温した後に加圧脱水機に供給して無加温で脱水する方式の場合は、加温槽での加温熱量が膨大なものとなるという欠点がある。
【0005】
一方、従来、脱水機にて無加温で脱水した脱水ケーキをロータリーキルン乾燥機(場合によりスチームチューブドライヤー、パドルミキサー型ドライヤーを使用する)により加熱乾燥させたものを園芸用土または建設資材用土として利用することがある。この乾燥機にかける理由は、汚泥に混入する雑草種子を不活性化させることにより、園芸用土または建設資材用土とした場合における雑草の発芽を防止するためである。
【0006】
しかしながら、この乾燥のために外部から与える熱量は膨大であり、また、大型の乾燥機も必要となる。しかも、乾燥機で乾燥する場合には、乾燥特性のばらつきにより脱水ケーキの表面をたとえば約80℃程度にしたとしても、内部は60℃程度である場合もある。殆どの雑草種子を完全に死滅させるまたは不活性化させるためには、種子全体が80℃以上に加熱することが好ましいとされており、従来の乾燥機による乾燥では、脱水ケーキ中に存在する雑草種子を完全に死滅または不活性化させることは不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の諸問題に鑑みて、本発明者らは、汚泥を加温しつつ脱水することが可能な加圧脱水機(以下、加温しつつ脱水可能な加圧脱水機を単に「加温脱水機」とも称する)を、特開2000−334221号および特開2000−334222号として提案した。この加温脱水機を用いた汚泥の処理方法は、脱水機内部で汚泥を加温しつつ脱水するため必要とする熱量が少なく、さらに過大な電力設備および熱源設備を必要としないという点で、非常に効果的な汚泥の処理方法である。また、脱水時に加温されるので、後に乾燥機で乾燥することなく、雑草種子の死滅が図られる点でも優れている。
【0008】
しかるに、加温脱水機を用いた処理方法における熱回収システムについてはいまだ構築されておらず、先の提案においても何等開示するところがない。本発明者らは、加温脱水機を用いた汚泥処理方法について研究を重ね、きわめて効率的な熱回収を図るシステムを構築することにより、濾過効率および熱効率をより向上させることが可能であることを知見した。
【0009】
そこで、本発明の第1の課題は、加温脱水機を用いた、上水汚泥の無薬注脱水において、わずかな設備の付加により、より有効な熱利用システムを構築するとともに、脱水効率および濾過速度を高めることにある。第2の課題は、園芸用土を得るシステムにおいて、雑草種子の死滅または不活性化を図るとともに、乾燥機を用いることなく有効な熱利用システムを構築することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。なお、本発明の加圧脱水機における加温対象は、汚泥スラリー及び脱水ケーキの両者を含む意味である。
<請求項1項記載の発明>
上水汚泥を予熱加温した後、機内で汚泥を加温可能な加圧脱水機を用いて脱水するとともに、濾液のもっている熱を前記予熱加温に用いる上水汚泥の処理方法であって、
濾過時間より圧搾時間の方が長い脱水操作を行う下で、前記加圧脱水機による汚泥の加温を圧搾時のみとし、
圧搾前に排出される濾過濾液を用いて汚泥を予熱加温することはせず、その圧搾時に排出される濾液を用いて汚泥を予熱加温することを特徴とする上水汚泥の処理方法。
【0011】
<作用効果>
本発明に従って上水汚泥を予熱加温することで、脱水ケーキの含水率の低減、加圧脱水機での濾過・圧搾時間の短縮、脱水ケーキの剥離性の向上を図ることができる。その結果、加圧脱水機の処理量が向上する。これらの効果は、機内で汚泥を加温可能な加圧脱水機を用いることで、より顕著なものとしてあらわれる。濾液のもっている熱を汚泥の予熱加温に用いるのに十分な熱量を有する。したがって、濾液のもっている熱を汚泥の予熱加温に用いることにより、システム全体として後述の熱収支に示すようにきわめて優れたものとなる。
そして、水質の悪化に起因する難脱水性の上水汚泥であっても無薬注で脱水が可能である。
汚泥の予熱温度及び加圧脱水機内での加熱温度は、適宜選択できるが、汚泥を70℃以上に加温しつつ脱水することによって、汚泥に混入する、クリプトスポリジウム、および消毒抵抗性の強い細菌、ウィルス等の病原性微生物を確実に死滅させ、また汚泥中の雑草種子を不活性化させることができ、乾燥機にて乾燥することなく園芸用土または建設資材用土として利用することが可能となる。
さらに、濾過時間(たとえば5〜10分)より圧搾時間(15〜30分)の方が長い脱水操作を行う下では、濾過濾液より圧搾濾液の温度が高くなる。したがって、たとえば圧搾時に排出される圧搾濾液を用いて汚泥を予熱加温する場合の加圧脱水機に供給する燃料量を1とすると、濾過濾液を用いて汚泥を予熱加温する場合の加圧脱水機に供給する燃料量は1.3であり、使用燃料を低減できる。
【0012】
<請求項2項記載の発明>
前記加圧脱水機からの脱水ケーキを乾燥機にて乾燥することなく園芸用土または建設資材用土として利用する請求項1記載の上水汚泥の処理方法。
【0013】
<作用効果>
汚泥を十分な温度まで加温しておけば、加圧脱水機からの脱水ケーキは、乾燥機にて乾燥することなく園芸用土または建設資材用土として利用できる。
【0014】
<請求項3項記載の発明>
予熱用熱交換器と、機内で汚泥を加温可能な加圧脱水機とを上水汚泥の処理経路として順に備え、前記加圧脱水機の濾液が前記予熱用熱交換器に通され、前記汚泥の予熱加温に用いられる上水汚泥の処理装置であって、
濾過時間より圧搾時間の方が長い脱水操作を行う下で、前記加圧脱水機による汚泥の加温を圧搾時のみとし、
圧搾前に排出される濾過濾液を用いて汚泥を予熱加温することはせず、その圧搾時に排出される濾液を用いて汚泥を予熱加温することを特徴とする上水汚泥の処理装置。
【0015】
<作用効果>
請求項1記載の作用効果と同じ作用効果を奏する。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
なお、本発明にかかる加温脱水機は、特開2000−334221号および特開2000−334222号に開示される加温脱水機が好適ではあるが、これに限定されるものではない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、比較例及び本発明の実施の形態を図面参照しながら以下に詳説する。
(比較例1)
比較例1のフローシートを図1に示す。上水汚泥S1は第1貯留槽10に貯留された後ポンプPによって、汚泥予熱用熱交換器20を通って第2貯留槽30に一時貯留される。次いで、この第2貯留槽からは、加温された汚泥S2がポンプPによって加温脱水機40に供給され、ここで加温用熱源50たとえばボイラによってたとえば60℃に加温しつつ脱水する。ここで、加温脱水機40における汚泥の加温温度および加温時間は対象汚泥などによって適宜変更させることができる。
【0030】
この加温脱水機40からの濾液Rは、濾液槽60で受けて、前記汚泥予熱用熱交換器20に流通させ汚泥Sの予熱加温に用いる。この予熱加温により汚泥Sの粘度が低下し、加温脱水機40での脱水処理性が向上する。さらに、加温脱水機40によって、汚泥が加温されつつ脱水されるので、濾液温度を高い温度で回収できる。さらに、加熱源が蒸気であることより処理系内は水のみが存在するので、無薬注脱水を行うことができる。最終的に排濾液R'は、排水沈殿池などに導く。
【0031】
得られる脱水ケーキCを、乾燥機を通すことなく脱水ケーキの全量または一部をそのまま他の用途、特に建設資材用土または園芸用土として外販する場合には、雑草種子を死滅または不活性化させるために、加温脱水機40における加温温度を60℃以上、より望ましくは70℃以上、特に80℃以上にするのが好適である。また、汚泥に混入する、クリプトスポリジウム、および消毒抵抗性の強い細菌、ウィルス等の病原性微生物などを確実に死滅させることができる。加温脱水機40内での汚泥の沸騰を防止し、円滑な汚泥の加温供給を行うために、前記加温温度は95℃が上限である。95℃以上の温度より過度に高い温度としても、必要な熱量の増大を招くのみであるために、一般には80〜85℃の温度範囲が好ましい。この場合において、汚泥の少なくとも加温時間は15分以上、特に30分以上が好ましい。
【0032】
(比較例2)
比較例2のフローシートを図2に示す。上水汚泥S1は第1貯留槽10に貯留された後、ポンプPによって、汚泥予熱用熱交換器20を通されて加温槽30hに貯留される。ここで加温用熱源50たとえばボイラで発生させた蒸気を直接噴き込んで加温汚泥S2をさらに40℃にまで加温した後、ポンプPによって加温脱水機40に供給する。ついで、この加温汚泥S3を加温脱水機40にて、前記ボイラの熱によって、さらに60℃に加温しつつ脱水する。ここで、加温脱水機40および加温槽30hにおける汚泥の加温温度および加温時間は対象汚泥などによって適宜変更させることができる。
【0033】
(実施の形態)
実施の形態は請求項1記載の発明の実施の形態である。そのフローシートを図3に示す。この実施の形態では、加温脱水機40における加温を圧搾時のみとし、その圧搾時に排出される圧搾濾液R2のみを、汚泥Sの予熱加温に用いる。圧搾前に排出される打込み(濾過)濾液R1は原水に混入する。その他の構成は比較例1と同様である。
【0034】
一般に、脱水機では、いわゆる打込み濾液R1が圧搾濾液R2とほぼ同量排出される。しかるに、濾過時間は短いために、打込み濾液R1は十分な熱量を持っていない。そこで、汚泥S2の予熱加温を圧搾時のみとし、圧搾濾液R2のみを汚泥予熱用熱交換器20に供給することでさらに熱効率が高まる。
【0035】
予熱加温を圧搾時のみに限定することなく、濾過開始時から予熱加温を開始してもよい。脱水機の濾室の保温性が高い場合には、熱効率の低下はさほど大きくはならない。濾過時間は5分程度、圧搾時間を10〜30分程度するのが望ましい。
【0036】
さらに、好適な例を一つあげれば、脱水機の濾室内を負圧化する手段を備え、圧搾前または圧搾時に汚泥の水分量を減少させることが可能な加温脱水機を用いる。かかる加温脱水機を用いて、まず、吸引によって汚泥S2の水分量を減少させ、その後に加温しつつ圧搾脱水する。このようにすると、短時間で汚泥の水分量を減少させることができ、予熱加温された汚泥の温度低下が少なくてすむとともに、汚泥の水分量も少なくなるので加温に必要となる熱量も少なくてすむようになる。
【0037】
(比較例3)
この比較例のフローシートを図4に示す。すなわち、汚泥予熱用熱交換器20と、外部熱源による汚泥加温槽30hと、機内で汚泥を加温可能な加温脱水機40とを上水汚泥の処理経路として順に備え、かつ濾液が流通される洗浄水予熱用熱交換器70を備えるものである。
【0038】
加温脱水機40の濾液は、汚泥予熱用熱交換器20に通され、汚泥の予熱加温に用いられ、かつ汚泥予熱用熱交換器20を流通した後の濾液が洗浄水予熱用熱交換器70に流通され、予熱後の洗浄水が加温脱水機40の(濾布)洗浄水として利用される構成としたものである。
【0039】
(比較例4)
この比較例のフローシートを図5に示す。すなわち、汚泥予熱用第1熱交換器21と、外部熱源による汚泥加温槽30hと、汚泥予熱用第2熱交換器22と、機内で汚泥を加温可能な加温脱水機40とを上水汚泥の処理経路として順に備え、かつ濾液が流通される洗浄水予熱用熱交換器70を備えるものである。
【0040】
加温脱水機40の濾液は、汚泥予熱用第2熱交換器22及び汚泥予熱用第1熱交換器21に順に通され、汚泥の予熱加温に用いられ、かつ汚泥予熱用第1熱交換器21を流通した後の濾液が洗浄水予熱用熱交換器70に流通され、予熱後の洗浄水が加温脱水機40の(濾布)洗浄水として利用される構成としたものである。
【0041】
(比較例及び従来例)
ここで、比較例1および比較例2と、従来例1および従来例2とを比較した結果を表1に示す。従来例1は、汚泥を加温せずに無薬注で脱水する処理方法。従来例2は、加温槽で加温して、脱水機では加温せずに脱水する処理方法である。
【0042】
【表1】
【0043】
本発明の比較例1および2は、従来例と比較して優れた結果となっており、特に加温槽と加温脱水機とを組み合わせた比較例2では、従来例1および2と比較して、ランニングコストはほとんど変わらないものの、濾過速度は1.5倍以上向上し、脱水ケーキの水分は5%低減され、脱水機の必要濾過面積も25%低減されている。
【0044】
他方、図1〜図3に併せて熱収支例を示してあるように、また、図4及び図5には各部位での温度のみを示してあるように、本発明の実施の形態は熱効率においてきわめて優れたものであることが判明しよう。
【0045】
(装置例)
以下に図面を参照しながら本発明にかかる装置例を示す。なお、本発明は下記の装置の使用に限定されるものではない。本発明に好適な脱水機の例を図6および7に示す。
【0046】
加温脱水機40は、図示しない主梁上に図面の上左右方向に移動自在に配列された濾板を有するものである。各濾布4がわ面にダイアフラム2Eをそれぞれ設けた濾板2(以下、圧搾濾板ともいう)と、ダイアフラムを設けていない濾板3(以下、加温濾板ともいう)とを、水平方向に交互に配列しており、濾板の配列形態からは水平型に属するものである。また、この脱水機は、いわゆる凹版型に属するものであり、各濾板2,3には隣の濾板3,2と対向する面に凹部2a,3aがそれぞれ形成されており、隣り合う濾板2,3間に、1対の濾布4,4…がそれぞれ吊り下げられている。これら濾板2,3…は、水平方向に伸縮するシリンダーにより相互間隔が調節されるように構成されており、シリンダーの伸張により隣り合う濾板2,3が接触し、締め付けられ、隣り合う濾板2,3間において1対の濾布4,4により取り囲まれた濾室6が形成される。この濾室6内にはスラッジ供給路がそれぞれ通じている。
【0047】
このうち、各圧搾濾板2における濾布4,4外面と対面する凹部2a,2aには、表面に濾液溝2e,2e…が形成されたダイアフラム2E,2Eがそれぞれ配され、このダイアフラム2E,2Eと圧搾濾板2外面との各間に流体室2D,2Dがそれぞれ形成されている。各流体室2D,2D内には、内部流体給排路2Fがそれぞれ通じている。したがって、流体室2D,2D内への流体Fの供給・排出が可能なようになっている。また、ダイアフラム2E,2Eの濾液溝2e,2e…とこれに対面する濾布4外面との隙間SP1(濾液溝2e,2e…内含む)には、その下端部おいて内部濾液排出路2H,2Hがそれぞれ通じており、上端部において内部圧気供給路2Jがそれぞれ通じている。
【0048】
一方、加温濾板3は、濾布4,4外面と対面する凹部3a,3a表面に濾液溝3e,3e…がそれぞれ形成されており、圧搾濾板2のように、対向する濾布4外面との間にダイアフラムが配されていない。また加温濾板3は、外縁部を除く部分が中空3sとされている。この中空スペース3sは加温流体の流通路となる。さらに、濾液溝3e,3e…とこれに対面する濾布4外面との隙間SP2(濾液溝3e,3e…内含む)には、その下端部おいて内部濾液排出路3Hがそれぞれ通じており、上端部において内部圧気供給路3Jがそれぞれ通じている。
【0049】
かくして、本加温脱水機40では、濾室6を挟んで一方側の濾板2とこれと対向する濾布4外面との間には、濾布内面がわ4Sに供給したスラッジを圧搾するダイアフラム2Eを配し、このダイアフラム2Eと一方側の濾板2との間を流体室2Dとなす一方で、他方側の濾板3とこれと対向する濾布4外面との間にはダイアフラムを配さず、かつ他方側の濾板3には、濾布内面がわ4Sに供給したスラッジを加温する加温手段(3sは加温手段を構成する)を設けた構成となっており、濾室6内に供給された汚泥Sが加温されつつ加圧脱水される。
【0050】
さらに本脱水機40は、図示はしないが、濾液槽に真空ポンプが連結され、この真空ポンプにより、濾液槽、濾液排出路2H,3Hを介して、濾液溝2e,3eと濾布2B外面との隙間SP1,SP2を負圧にできるように構成されている。しかも、圧気供給路2J,3Jおよび図示しない上部吸引路を介して、濾液溝2e,3eと濾布2B外面との隙間SP1,SP2を隙間上部から吸引し負圧にできるようにされており、被脱水物の高効率かつ均等な脱水が可能となっている。
【0051】
本発明にかかる熱交換器としては、多管式熱交換器、コイル式熱交換器、多重効用蒸発器、多段フラッシュ蒸発等を含めた広義の設備をいう。所定温度までの加熱加温熱源としては、浄水場に設置されたまたは設置するボイラ、コージェネ排気熱、焼却廃熱、ソーラ温水等を利用することができる。
【0052】
本発明において、加温脱水機の前段に加温槽を配設する場合には、図8に示す蒸気吹込み設備を用いるのが最適である。すなわち、加温槽30hにボイラ50からの発生蒸気を蒸気調整弁50bを通して直接汚泥S2に吹込むものである。この場合において、汚泥は攪拌機Mにより攪拌しながら、その温度を温度計T1により検出し、温度調節計T2により蒸気調整弁50bを通る蒸気量を調節するものである。
【0053】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、上水汚泥の無薬注脱水において、わずかな設備の付加により、優れた熱利用システムを構築することができるとともに、脱水効率および濾過速度を高めることができるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例1のフローシートである。
【図2】 比較例2のフローシートである。
【図3】 実施の形態のフローシートである。
【図4】 比較例3のフローシートである。
【図5】 比較例4のフローシートである。
【図6】 本発明にかかる脱水機の要部概要図である。
【図7】 その脱水機の要部拡大図である。
【図8】 加温例の概要図である。
【符号の説明】
10…第1貯留槽、20…汚泥予熱用熱交換器、21…汚泥予熱用第1熱交換器、22…汚泥予熱用第2熱交換器、30…第2貯留槽、30h…加温槽、40…機内で汚泥を加温可能な加式圧脱水機(加温脱水機)、50…ボイラ、70…洗浄水予熱用熱交換器、R,R1,R2…濾液、S1…原汚泥,S2,S3…加温汚泥。
Claims (3)
- 上水汚泥を予熱加温した後、機内で汚泥を加温可能な加圧脱水機を用いて脱水するとともに、濾液のもっている熱を前記予熱加温に用いる上水汚泥の処理方法であって、
濾過時間より圧搾時間の方が長い脱水操作を行う下で、前記加圧脱水機による汚泥の加温を圧搾時のみとし、
圧搾前に排出される濾過濾液を用いて汚泥を予熱加温することはせず、その圧搾時に排出される濾液を用いて汚泥を予熱加温することを特徴とする上水汚泥の処理方法。 - 前記加圧脱水機からの脱水ケーキを乾燥機にて乾燥することなく園芸用土または建設資材用土として利用する請求項1記載の上水汚泥の処理方法。
- 予熱用熱交換器と、機内で汚泥を加温可能な加圧脱水機とを上水汚泥の処理経路として順に備え、前記加圧脱水機の濾液が前記予熱用熱交換器に通され、前記汚泥の予熱加温に用いられる上水汚泥の処理装置であって、
濾過時間より圧搾時間の方が長い脱水操作を行う下で、前記加圧脱水機による汚泥の加温を圧搾時のみとし、
圧搾前に排出される濾過濾液を用いて汚泥を予熱加温することはせず、その圧搾時に排出される濾液を用いて汚泥を予熱加温することを特徴とする上水汚泥の処理装置。
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