JP3764499B2 - 医療システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内視鏡とこの内視鏡に関連した各種機器等を集中制御する医療システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用分野において、内視鏡を用いて診断あるいは治療処置を行う場合、必要となる内視鏡や、光源装置等をラック等にまとめて医療システムを構成したり、これらの装置を搭載したラックを組み合わせるなどして、診断等を行うことが一般的である。
【0003】
また、本出願人は、特開平3−284230号公報において、複数の装置を1つの筐体内に収納し、これら複数の装置を集中制御する集中制御部と、複数の装置を集中的に操作する集中操作部とを備えた内視鏡システムを提案している。
【0004】
このような内視鏡システムは、内視鏡を介して被検体へ照明光を供給するための光源装置、内視鏡からの画像信号を処理する映像信号処理装置(ビデオプロセッサあるいはビデオシステムセンタ)、内視鏡からの光学像を撮影する自動撮影装置、被検部位を焼灼して治療を行う焼灼装置(ヒートプローブ装置)、被検部位を切除する電気メス装置等、多様な装置があり、これらの周辺装置を目的に合わせて組み合わせて構成されている。
【0005】
そして、前記周辺装置を集中操作するための集中操作部として、各操作用のスイッチを表示する液晶ディスプレイ等の操作画面表示部、及び操作画面表示部上に配設されたタッチパネル等の入力検出部が設けられている。前記操作画面表示部には、例えば図13に示すような操作画面が表示され、操作画面上の目的の操作スイッチを押す(あるいは触れる)と、タッチパネル上の押された位置が検出されて集中制御部へ操作指令が入力され、集中制御部により該当する装置の制御が行われるようになっている。
【0006】
このように構成することにより、内視鏡による診断や治療処置の際に各周辺装置を集中的に操作、制御することができ、また各装置の動作状態を確認できるため、各装置の操作時における操作者の負担を軽減でき、操作性を向上できる。また、使用する装置が異なる場合においても、目的に応じて装置を組み合わせて内視鏡システムを構成でき、システムの構成に応じて各周辺装置を集中制御することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来例の内視鏡システムは、ディスプレイ(操作画像表示部)上にタッチパネル等の入力検出部が設けられたいわゆる集中操作パネルにより、指示が集中制御部に送られ、ラック等に内蔵された装置を集中的に制御している。
【0008】
このような内視鏡システムにおいて、そのシステムを制御するSWは集中制御部により描かれたアイコンをSW(スイッチ)として用いており、前記集中操作パネルには複数のSW(スイッチ)が設定されている。しかしながら、種々の事情により例えば、集中制御部の設定あるいは使用が禁止されていたり等の事情により、前記SW群の一部が実際には動作不可の状態になっている場合がある。
【0009】
しかしながら、使用者にとっては複数のSWうちいずれが使用できないSWであるかは、判別ができないので、その動作不可のSWも使用できるように誤解し易かった。特に、医療現場では、患者の様子や衛生等、注意を払うべきことは沢山あり、SWが使用不可か否かにまで気を配る余裕もない場合が多く、たびたび不快な思いをしなければならなこともあった。
【0010】
これを解消する方法として、使用できないSWを消去(表示しない)方法が考えられるが、そうした場合には今度は、装置全体としてどのような機能が準備されているのか、つまり何の機能が本来使えるのかがそもそもわからなくなってしまうことがあり、やはり使いづらかった。
【0011】
さらに、内視鏡システムにおいて、制御する機能別に一枚一枚のSW用画面が複数枚、階層的に設けられている構成のものがあるが、機能もしくは、安全上等の理由により表示はしても機能させない画面もあり、その画面が、今機能しているのかしていないのかわからなかった。
【0012】
本発明は前記事情にかんがみてなされたもので、複数の機器を制御するための入力手段においてその制御内容と関連する機器の動作可否が区別できる医療システムを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の医療システムは、内視鏡に関連あるいは医療用の複数の機器を集中制御する医療システムにおいて、前記複数の機器に対する制御内容を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された制御内容に応じて前記複数の機器を制御しかつ集中管理をする制御手段と、前記制御手段の制御の基で、前記制御内容を記憶する記憶手段と、前記制御手段と接続され、かつ前記複数の機器の各制御可否を検知する制御可否検知手段と、前記制御可否検知手段の検知結果に応じて、前記制御可否を報知する制御可否報知手段とを有し、前記入力手段は、表示手段と操作入力手段とが組合わされたタッチパネルであり、前記制御手段の制御の基で、所定制御内容を有するアイコンまたは所定範囲を前記タッチパネルの表示手段に表示するように構成されており、前記制御可否報知手段は、前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器に対して前記入力手段による制御内容の入力がなされたときに、該当する機器が制御不可能である旨の表示を前記表示手段において行うように構成されたことを特徴とする。
また、本発明による第2の医療システムは、前記第1の医療システムにおいて、前記制御可否報知手段は、操作者による確認の入力操作があるまで前記制御不可能である旨の表示が表示され続けるように構成されたことを特徴とする。
【0015】
【実施例】
図を参照して本発明の実施例について、以下に説明する。
まず、本発明の実施例の説明に先立って、本発明の参考となる例について説明する。
図1ないし図7は本発明における参考例に係り、図1は医療システムの全体的な構成図、図2は使用できないスイッチを含む操作画面の説明図、図3は図2と異なる表示形態の操作画面の説明図、図4は画面切換スイッチの説明図、図5はサブ画面切り替りの説明図、図6は操作スイッチのレイアウトに関する説明図、図7は警報の音声設定等の説明図である。
【0016】
図1に示す医療システム30は、後述する各種制御を行う制御部1と、前記制御部1からの制御コマンドにより各種制御がなされかつ内視鏡検査や処置等に必要で内蔵または外部に設けられた各種機器からなる複数の機能ブロックを有する被制御部2と、制御部1の制御の基で前記被制御部2の各機能ブロックを制御するコマンドを入力するための入力手段兼表示手段としてのタッチパネル3と、被制御部2に接続されかつ撮像手段を内蔵した電子内視鏡11とを有している。この内視鏡11は、光学式ファイバ内視鏡に外付カメラを設けた構成のものでもよい。
【0017】
前記制御部1は、制御の集中管理を行う制御手段兼制御可否検知手段としてのCPU4と、各種データが格納される例えばハードディスクとRAMからなる記憶部5と、CPU4の指示により記憶部5から読み出した情報をタッチパネル3に表示する画面情報のインターフェースとなる表示I/F6と、タッチパネル3と制御部1間の入出力情報のポートとなる第1のI/O(入力/出力ポート)7と、タッチパネル3やCPU4等と被制御部2との間で情報のやりとりをするためのポートである通信ポート8と、タッチパネル3やCPU4等と被制御部2の電源関係の制御を含む所定機能ブロックの機器とを結ぶ第2のI/O9とを有している。
【0018】
なお、制御部1は、CPU4、記憶部5、表示I/F6、第1のI/O7、通信ポート8及び第2のI/O9との間が、バスライン10で接続されている。
【0019】
前記タッチパネル3は液晶ディスプレイの表面に透明マトリクススイッチを配置したものであり、そのスイッチの情報は第1のI/O7を介して、CPU4が取り込むようになっている。
【0020】
この制御部1は、被制御部2の各機能ブロックをタッチパネル3からの入力に従い制御しており、電源立上がりと同時にCPU4は記憶部5(ハードディスク)からタッチパネル3に表示する画面情報を読み出し、表示I/F6を介してタッチパネル3に表示するようになっている。
【0021】
前記被制御部2は、前記内視鏡11の撮像手段を駆動し得た電気信号を標準的な映像信号に変換処理するビデオプロセッサ12と、内視鏡11に照明光を供給する光源部13と、内視鏡11の吸引管路を介して吸引動作を行うための吸引ポンプ14とを有している。
【0022】
また、被制御部2は、経内視鏡的に被検部の切除や止血処置をする電気メス15と、焼灼処置をするヒートプローブ16と、検査時等に患者のIDカードを用いて患者の個人データを読込む磁気カードリーダ17と、血中の酸素飽和度を測定するパルスオキシメータ18と、血圧計19と、画素情報またはそれ以外の他の情報を記録するVTR20と、図示しないビデオプリンタ等とを有し、これらの機器は、通信ポート8を介して制御部1と接続されている。すなわち、これらの機器は、タッチパネル3からの入力指示に対応した機器がCPU4の管理下で制御されるようになっている。
【0023】
さらに、被制御部2は、内視鏡11の送水管路を介して体内に送水をするための図示しない送水タンクを含む送水ポンプ21と、音声発生部22と、べット23等を有しており、これらの機器とは、第2のI/O9を介してタッチパネル3からの入力指示に対応した機器がCPU4の管理下で制御されるようになっている。
【0024】
さらにまた、被制御部2は、ビデオプロセッサ12、光源部13、吸引ポンプ14、電気メス15、ヒートプローブ16及びベッド23に供給する電源の0N/OFFを各制御する6つの電源制御部24〜29を有しており、これらの電源制御部24〜29は、第2のI/O9を介してタッチパネル3からの入力指示に対応した制御部がCPU4の管理下で制御されるようになっている。
【0025】
前記構成で、CPU4は記憶部5からタッチパネル3に表示する画面情報を読み出し、表示I/F6を介してタッチパネル3に表示する。液晶ディスプレイの表面に配置されたタッチパネル3の透明マトリクススイッチをタッチして情報が入力される。タッチされたスイッチの入力情報は第1のI/O7を介してCPU4が取り込む。CPU4は第1のI/O7を介して取り込んだ入力情報を現在、表示I/F6を介して表示している画面情報との対比により制御内容を決定し、通信ポート8あるい第2のI/O9を介して被制御部2の前記決定に対応する機器を制御する。
【0026】
図2にタッチパネル3に表示した操作画面の例を示す。
【0027】
例えば、図2示す“フリーズ”はビデオプロセッサ12の出力を静止画にするモードであり、“レリーズ”はビデオプロセッサ12の出力を静止画にしてVTR20等に記録するモードであり、符号50の“プリント”は、前記ビデオプリンタに記録画像を出力して印刷させるモードである。
【0028】
CPU4は、定期的に通信ポート8を介して接続している被制御部2の各機器と通信をしており、接続が切り離される等で通信ができなくなった機器を検出している。そのような機器を検出した場合、制御可否報知手段としてのタッチパネル3において前記機器を操作する該当スイッチを横線で網掛状にして、操作できないことを表示する。図2はその状態を示している。
【0029】
例えば前記ビデオプリンタの電源が切られた場合、通信ポート8を介して検知して、CPU4は表示I/F6を介してビデオプリンタのプリントスイッチ50に横線で網掛表示をする。
【0030】
なお、この表示の方法は、横線で網掛する以外に、多数のドット等の他の網掛あるいは“禁止”または“停止”の文字を赤等の目立つ色彩でオーバーライトするようにしてもよい。あるいは、以下に示す変形例のように表示してもよい。
【0031】
これらの表示には、対応するスイッチのアイコンのうち、“プリント”等の機能を示す文字については、それが読めるように網掛等を表示した方が望ましく、本システムが有する機能が何であるかを認識できる。
【0032】
図3に示す変形例では、同様に使用できなくなったスイッチを×印で示したものである。
【0033】
図4には、タッチパネル3に表示される複数の操作画面のうち、電子内視鏡11の映像信号に関連した処理の制御をするためのメイン操作画面40を示す。この画面は、各画面左部の“EVIS”をクリックすることにより選択できる。
【0034】
なお、複数の操作画面は階層的に構成されている。また、図中、右下部の“HELP”は、操作の方法が分らない場合の救援のためのアイコンである。
【0035】
このメイン操作画面40の画面切換スイッチ52をタッチすることにより、メイン操作画面中の一部分をさらに細かく操作するために設けられた1階層下の図5に示すサブ操作画面41に画面が切りかわる。この時、操作画面切換スイッチ52内には、「ものを指し示す指」の図形が表示され、その指の向きを下位の階層であるサブ操作画面に切換わることができる場合には下向きのものが示される。一方、上位の階層例えばメイン操作画面に切り替ることができる場合には、画面切換スイッチ53は指が上向きの図形を表示する。この様な構成をとることにより、上位,下位いずれの階層が選択できるか一目で認識でき、わかり易い。
【0036】
また、図6には、他の操作画面を示す。
図5の操作画面42のスイッチレイアウト領域55にすべての操作スイッチがレイアウトしきれない場合に、設けられた画面が図6の操作画面43である。
【0037】
このため、図5の画面42には、ページ切換えスイッチ54を設けてあり、それを操作することにより、図6に示す画面43に切換えられるように構成されている。このページ切換スイッチ54は表示図形を次のページ送りであること示すために、右向きの手を表示している。一方、図6に示す戻すスイッチ56には、左向きの手がグラフィックスされている。以上の構成により、操作者にとって、これらのスイッチ54,56がどの様な機能を有するか、直感的に理解し易くなっている。
【0038】
また、図5の画面42中には、ページ数表示57を示しており、総ページ数および現在表示中の画面のページ数が認識でき、操作がし易くなっている。ちなみに、図示例では、総ページが2ページで、現在が1ページ目であることを示している。
【0039】
また、図5の光量調整スイッチ58a(または58b)を押した場合、CPU4はそれを検出して音声発生部22を制御して、押されたことを示す音を発生させる。光量調整スイッチ58a,58bは、内視鏡画像の明るさを調節するスイッチであり、指標59は、明るさの増減に応じて段階的に点灯/消灯する。
【0040】
この指標59が上限又は下限にきた時には、発生音を変化させることにより、上限又は下限にきたことを告知し、操作者もそのことを容易に認識できる。
【0041】
なお、血圧計19及びパルスオキシメータ18は、通信ポート8を介して値を送信してくるが、CPU4は予め操作画面より入力された値と比較することにより、アラームを音声発生部22を制御して発生させる。また、アラーム不要の時には止めるようにも動作させることもできる。
【0042】
図7に警告音の設定画面を含む初期設定画面44を示す。この画面44は、本システムの各種初期値が設定できる設定画面である。
図7の右上部に示すように、画面44は、警告音の音量設定スイッチ60と、音質設定スイッチ61と、警告を音声又はビープのいずれかの音色選択スイッチ62とを設けている。CPU4はその操作結果を記憶部5に記憶し、それに従って制御可否報知手段としての音声発生部22を制御する。
【0043】
また、テストボタン63を押すことにより、CPU4は現在設定した音量、音質等を実際にデモンストレーションするよう音声発生部42を制御する。従って、操作者は、自分のした設定を確認することができ、最適な音量等を選ぶことができる。
【0044】
また、図7の初期設定画面44には送水流量設定部64が含まれ、この設定部64により、送水ポンプ21の水量をタッチパネル3から設定することができる。
【0045】
なお、本参考例では、CPU4が通信ポート8を介して接続している各機器と通信を行うことにより通信制御の可否を判断しているが、別の構成でも実現できる。すなわち、制御部1のCPU4が全てを制御する必要はなく、制御手段としてのCPU4に通信ポート8を介して別のCPUを接続し、このCPUが行ってもよい。
【0046】
また、記憶部5もハードディスクとRAMの組合わせを例示したが、ハードディスクがPROM等であっても、あるいは光磁気ディスクでもよい。
【0047】
次に、本発明の実施例について図8を参照して説明する。
図8はタッチパネル3に表示した警告画面の例を示す。その他、前記参考例と同様の構成及び作用については、同じ符号を付して説明を省略すると共に、異なる点についてのみ説明する。
【0048】
CPU4は定期的に通信ポート8を介して接続している機器と通信をしており、接続が切り離される等で通信ができなくなった機器を検出している。そのような機器を検出した場合には、該当する機器を操作するスイッチが操作された場合には、図8に示すように、メッセージ画面66を表示し、操作できないことを告知する。
【0049】
図8はVTR20が接続されていない場合の例であり、VTRスイッチ65を押した時のメッセージである。警告の表示は、確認スイッチ67が押されるまで表示され続けるため、操作者は内容をよく確認したうえで警告を消すことができる。
【0050】
図9ないし図12は本発明における他の参考例に係り、図9はヒートプローブの制御画面においてヒートプローブが使用可能な状態の表示画面を示す図、図10はヒートプローブが使用不可の状態の表示画面を示す図、図11はVTRとCPUとが通信可能になっている場合の操作画面、図12はCPUとVTRとの通信ができない状態の操作画面である。
【0051】
当該他の参考例は、表示画面全体または、表示画面内を複数分割する機能表示(設定表示あるいは動作表示)ブロック単位で使用可否を認識させる構成であり、表示画面中のスイッチ個々について使用の可否を認識させる構成である上述した参考例あるいは本発明の実施例とは異なっている。
【0052】
その他、上述した参考例あるいは本発明の実施例と同様の構成及び作用については、同じ符号を付して説明を省略すると共に、異なる点についてのみ説明する。
【0053】
図9に示すサブ操作画面45は、ヒートプローブ16の操作画面であり、ヒートプローブ16の電源制御部28を操作して、ヒートプローブ16が使用可能な状態でのタッチパネル3の画面である。
【0054】
画面45の設定表示ブロック47には、左側の“5,10,15,…,30”と示される設定スイッチが設けられており、これらはヒートプローブ16の熱量(joules)を設定するためのものである。また、設定表示ブロック47の右側には、焼灼の際に送水動作を併用するか否の選択スイッチ“off”と、onのときに送水量を段階的に設定するスイッチ群“Min〜Max”が配置されている。
【0055】
一方、図10に示すサブ操作画面46は、CPU4が第2のI/O9を介して電源制御部28をOFF、つまりヒートプローブ16の電源をOFFにした時のタッチパネル3の表示画面である。操作画面46のうち、設定表示ブロック47′は、図で斜線で示す部分を全体に色を暗くして表示することにより、電源をOFFにしており、操作ができないこと認識させるようにしている。
【0056】
なお、図の通り斜線にしたり、または網掛けしたりしてもよいし、スイッチを除いた部分を黒ベタ表示してもよい。あるいは、画面全体の色調を変化させてもよい。
【0057】
当該他の参考例では、CPU4が電源制御部のON/OFFに従って、該当する操作画面の表示状態を表示I/F6を介して変化させることで、操作者は操作可能な画面であるか否かを容易に認識することができる。
【0058】
次に、別の画面における設定の様子について説明する。
図11及び図12にはVTR20の操作画面を示す。図11に示す画面48は、VTR20が接続され通信ポート8を介してCPU4と通信可能になっていると場合に、タッチパネル3に表示される。
【0059】
図11に示す設定表示ブロック71の再生スイッチ72がONされ、VTR20がPLAYされている状態であり、動作表示ブロック73には、現在PLAY中である△印が表示されるので、操作者は確認が容易である。
【0060】
一方、図12の操作画面49は、CPU4が通信しようとしても接続断又はVTR20の電源がOFF等で応答がない場合に、タッチパネル3に表示される。この画面49においては、CPU4が制御可否を検出して、操作画面を操作ができない場合に動作表示ブロック73全体において色を暗くして表示している。
【0061】
[付記]
以上詳述したように本発明の実施態様によれば、以下のような構成を得ることができる。すなわち、
(1)内視鏡に関連した複数の機器を集中制御する医療システムにおいて、
前記複数の機器に対する制御内容を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された制御内容に応じて前記複数の機器を制御しかつ集中管理をする制御手段と、前記制御手段の制御の基で、前記制御内容を記憶する記憶手段と、前記制御手段と接続され、かつ前記複数の機器の各制御可否を検知する制御可否検知手段と、前記制御可否検知手段の検知結果に応じて、前記制御可否を報知する制御可否報知手段とを有する。
【0062】
(2)前記制御可否報知手段は、前記制御手段の制御の基で、前記制御可否検知手段の検知結果に応じて前記制御可否を報知する付記1に記載の医療システム。
【0063】
(3)前記制御手段、及び前記制御可否検知手段は、一体である付記1に記載の医療システム。
【0064】
(4)前記制御可否報知手段は、前記複数の装置のうち前記入力手段の入力による前記制御内容に対応する前記機器が、前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器である場合には、音または光により報知する付記4に記載の医療システム。
【0065】
(5)前記制御可否報知手段は、警告音を発する警告手段を有する付記4に記載の医療システム。
【0066】
(6)前記入力手段は、表示手段と操作入力手段とが組合わされたタッチパネルであり、前記制御手段の制御の基で、所定制御内容を有するアイコンまたは所定範囲を前記タッチパネルの表示手段に表示するように構成されており、前記制御可否報知手段は前記表示手段を含む付記4に記載の医療システム。
【0067】
(7)前記制御可否報知手段は、前記制御手段の制御の基で、前記制御可否検知手段により前記複数の装置のうち前記入力手段の入力による前記制御内容に対応する前記機器が、前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器である場合には、前記タッチパネルの表示手段に表示されかつ制御不可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンまたは所定範囲の表示形態または表示状態を、制御可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンまたは所定範囲の表示形態または表示状態と異ならせて表示する付記6に記載の医療システム。
【0068】
付記7に記載の構成では、誤入力した時に表示形態または表示状態と異なるようにアイコン等を表示するので、非常に認識しやすくできる。
【0069】
(8)前記制御手段は、前記アイコンまたは所定範囲の表示形態または表示状態と異ならせて表示するため必要な情報を前記記憶手段が読出す付記7に記載の医療システム。
【0070】
(9)前記制御可否報知手段は、前記タッチパネルの表示手段に表示されかつ制御不可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンの表示形態を、制御可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンの表示形態と異ならせて表示する付記7に記載の医療システム。
【0071】
(10)前記制御可否報知手段は、異なる表示形態として、制御不可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンに網掛けをして表示する付記7に記載の医療システム。
【0072】
(11)前記制御可否報知手段は、異なる表示形態として、制御不可能と検知された機器に関連する制御内容のアイコンにバツ印を加えて表示する付記7に記載の医療システム。
【0073】
(12)前記制御可否報知手段は、前記タッチパネルの表示手段に表示される前記所定範囲は、前記制御手段の制御の基で、前記複数の機器のうち所定の機器の制御内容に関する複数のアイコンが設定されている機能表示ブロックであり、前記制御可否報知手段は、前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器が前記所定の機器である場合に、前記タッチパネルの表示手段に表示される機能ブロック範囲の表示状態を、他の機能ブロック範囲の表示状態と異ならせて表示する付記7に記載の医療システム。
【0074】
(13)前記制御可否報知手段は、異なる表示状態として、制御不可能と検知された所定の機器に関連する制御内容の機能表示ブロックの色度を変化させて表示する付記12に記載の医療システム。
【0075】
(14)警報音を発する音声発生手段を有しており、
前記制御可否報知手段は、前記複数の装置のうち前記入力手段の入力による前記制御内容に対応する前記機器が、前前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器である場合には、前記音声発生手段で警報音を発するように制御する付記4に記載の医療システム。
【0076】
付記14に記載の構成では、制御不可の機器に関する制御内容の入力があった場合には、警報音を発するので操作者は直ちにそのことを認識できる。
【0077】
【効果】
以上説明したように、本発明の医療システムによれば、複数の機器を制御するための入力手段においてその制御内容と関連する機器の制御可否を表示するため、操作しながら素早く制御可否を認識することができ、操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図7は本発明における参考例に係り、図1は医療システムの全体的な構成図。
【図2】図2は使用できないスイッチを含む操作画面の説明図。
【図3】図3は図2と異なる表示形態の操作画面の説明図。
【図4】図4は画面切換スイッチの説明図。
【図5】図5はサブ画面切り替りの説明図。
【図6】図6は操作スイッチのレイアウに関する説明図。
【図7】図7は警報の音声設定等の説明図。
【図8】図8は実施例に係る使用できないスイッチを含む操作画面の説明図。
【図9】図9ないし図12は本発明の他の参考例に係り、図9はヒートプローブの制御画面においてヒートプローブが使用可能な状態の表示画面を示す図。
【図10】図10はヒートプローブが使用不可の状態の表示画面を示す図。
【図11】図11はVTRとCPUとが通信可能になっている場合の操作画面の図。
【図12】図12はCPUとVTRとの通信ができない状態の操作画面の図である。
【図13】図13は従来例に係る集中操作画面の説明図。
【符号の説明】
30…医療システム
1…制御部
2…被制御部
3…タッチパネル
4…CPU
5…記憶部
6…表示I/F
7…第1のI/O
8…通信ポート
9…第2のI/O
11…内視鏡
12…ビデオプロセッサ
13…光源部
15…電気メス
16…ヒートプローブ

Claims (2)

  1. 内視鏡に関連あるいは医療用の複数の機器を集中制御する医療システムにおいて、
    前記複数の機器に対する制御内容を入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された制御内容に応じて前記複数の機器を制御しかつ集中管理をする制御手段と、
    前記制御手段の制御の基で、前記制御内容を記憶する記憶手段と、
    前記制御手段と接続され、かつ前記複数の機器の各制御可否を検知する制御可否検知手段と、
    前記制御可否検知手段の検知結果に応じて、前記制御可否を報知する制御可否報知手段とを有し、
    前記入力手段は、表示手段と操作入力手段とが組合わされたタッチパネルであり、前記制御手段の制御の基で、所定制御内容を有するアイコンまたは所定範囲を前記タッチパネルの表示手段に表示するように構成されており、
    前記制御可否報知手段は、前記制御可否検知手段によって制御不可能と検知された機器に対して前記入力手段による制御内容の入力がなされたときに、該当する機器が制御不可能である旨の表示を前記表示手段において行うように構成されたことを特徴とする医療システム。
  2. 前記制御可否報知手段は、操作者による確認の入力操作があるまで前記制御不可能である旨の表示が表示され続けるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の医療システム。
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