JP4129313B2 - 医療システムの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば電気メス、超音波吸引装置、レーザメス等の様々の各種医療機器を組合わせて複合した医療システムとして用いられる医療システムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療技術の発展と共に、医療機器の種類が豊富となり、その機能も充実される傾向にある。また、医療機器としては電気メス、超音波吸引装置、レーザメス等様々なものが用意されている。これらの装置は、単体で用いられる場合もあるが、複数種類の医療機器が組み合わされて複合した医療システムとして用いられる場合もある。
【0003】
また、電気メス、超音波吸引装置、レーザメス等の医療機器には、操作者が手で持つハンドピースが設けられている。このハンドピースには患者の病変部を処置する処置用のメス部が設けられている。そして、操作者がハンドピースを手で持ち、このハンドピースのメス部を患者の病変部に当てることにより、患者の病変部を処置するようになっている。
【0004】
このため、操作者の手は塞がれていることが多いので、足で操作を行うフットスイッチによって医療機器の出力のオン・オフの操作を行うようにしているものが多い。特に、内視鏡下手術においては、操作者は内視鏡も手で操作するため、フットスイッチで出力制御を行うことが多い。
【0005】
また、1つの医療機器を複数の動作モードで駆動するためにフットスイッチには各動作モードに応じて複数のスイッチが並んでいる。そして、所望の動作モードに対応するスイッチが選択的に踏み込み操作されるようになっている。
【0006】
また、特開平7−23978号公報では、フットスイッチの最初の踏み込み操作でペダル部に対応した動作モードを音で告知し、2回目の踏み込み操作で出力を行うことでスイッチの誤踏み防止を行う技術が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フットスイッチには医療機器に予め設定されている複数の動作モードに応じて複数のスイッチが並んでいるので、上記従来構成のものにあっては複数のスイッチの中から目的とする動作モードを機能させるためのスイッチを正しく選択して踏み込み操作するためには足元を目視して確認したり、足でスイッチを探る等の作業が必要になり、その作業が煩わしい問題がある。
【0008】
特に、複数の医療機器を複合して使用する場合には、個々の医療機器にそれぞれフットスイッチが設けられているので、この場合には最初に複数の医療機器のフットスイッチの中から目的とする医療機器のフットスイッチを選択したのち、その医療機器の複数のスイッチの中から1つのスイッチを正しく選択して踏み込み操作することになる。そのため、この場合にはフットスイッチの操作が一層、煩わしくなる問題がある。
【0009】
また、複数のフットスイッチ中から1つのフットスイッチの中の特定のスイッチのペダル操作を音のみで正しく判別することは難しいので、聞き違い等によるペダル操作の間違いを完全に防止することは困難である。
【0010】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、医療機器の誤操作を防止でき、確実、且つ安全に医療機器の操作ができる医療システムの制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は検査、診断、処置の少なくも1つを行う医療機器の動作モードを切換え制御する複数のフットスイッチを有し、前記フットスイッチの切換え操作により、前記医療機器の動作モードを選択的に切換え、前記医療機器の動作を制御する医療システムの制御装置において、前記フットスイッチの切換え操作状態を認識するスイッチ操作認識手段と、前記検査、診断、処置の少なくも1つの画像を表示する画像表示部と前記スイッチ操作認識手段の結果を表示する動作モード表示部とを備えた表示手段とを具備したことを特徴とする医療システムの制御装置である。
そして、スイッチ操作認識手段によってフットスイッチの切換え操作状態を認識させ、表示手段の動作モード表示部にこのスイッチ操作認識手段の結果を表示することにより、自然な視線で表示手段を目視することで現在のフットスイッチの操作状態を簡単に確認することができる。そのため、いちいち足元に視線を落とすことなく簡単に現在のフットスイッチの操作状態を確認できるようにしたものである。
請求項2の発明は前記フットスイッチは、複数の前記医療機器の動作を制御する複数の出力スイッチを有し、前記スイッチ操作認識手段は、前記フットスイッチの複数の前記出力スイッチの近傍にそれぞれ配置された複数の足位置センサーを有し、前記動作モード表示部は、複数の前記医療機器の各動作モードのオン、オフ状態、または複数の前記出力スイッチのうちのいずれかの近傍に足位置が位置している状態の少なくともいずれか一方を表示する動作状態表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置である。
請求項3の発明は前記表示手段は、前記画像表示部と前記動作モード表示部とを並べて表示する表示モニターを有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置である。
請求項4の発明は前記スイッチ操作認識手段は、前記フットスイッチの操作状態を撮影するテレビカメラを有し、前記動作モード表示部は、前記テレビカメラで撮影される操作者の足の動きを表示する表示モニターを有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1および図2(A),(B)を参照して説明する。図1は本実施の形態の医療システム1全体の概略構成を示すものである。
【0013】
本実施の形態の医療システム1には複数の医療機器、すなわち超音波により病変部を切開・凝固する超音波切開・凝固装置(UCC)2と、高周波電流により病変部を切開・凝固する電気メス装置(ESU)3と、レーザー光により病変部を切開・凝固するレーザー装置4と、これらの医療機器2,3,4の制御装置5とが設けられている。ここで、超音波切開・凝固装置2には切開、凝固の2つの動作モード(UCC1およびUCC2の各動作モード)が設けられている。同様に、電気メス装置3にも切開、凝固の2つの動作モード(ESU1およびESU2の各動作モード)が設けられている。
【0014】
また、制御装置5にはそれぞれの医療機器2,3,4を所定の動作モードで操作するための指示を与えるフットスイッチ6と、フットスイッチ用I/F7と、各医療機器用I/F8と、表示モニター用I/F9とが設けられている。ここで、フットスイッチ6はフットスイッチ用I/F7に接続されている。さらに、各医療機器用I/F8には超音波切開・凝固装置2と、電気メス装置3と、レーザー装置4とがそれぞれ接続されている。
【0015】
また、制御装置5の表示モニター用I/F9には表示モニター(表示手段)10が接続されている。この表示モニター10は、例えば手術用ベッドの近傍で、操作者が見やすい位置に配置されている。なお、内視鏡下手術の場合には、この表示モニター10は、カメラ装置11を介して内視鏡画像を映すモニターと兼ねても良い。
【0016】
また、フットスイッチ6の上面には複数、本実施の形態では5つの出力スイッチ12a〜12eと、各出力スイッチ12a〜12eの近傍にそれぞれ配置された足位置センサー13a〜13eとが設けられている。ここで、各出力スイッチ12a〜12eは操作者から見て、フットスイッチ6の後端部側に配置されている。そして、各出力スイッチ12a〜12eの前端部側には足位置センサー(スイッチ操作認識手段)13a〜13eがそれぞれ配置されている。
【0017】
さらに、フットスイッチ6の5つの出力スイッチ12a〜12eは3つの医療機器2,3,4の各動作モードにそれぞれ対応させた状態で設定されている。例えば、出力スイッチ12aは超音波切開・凝固装置2のUCC1の動作モード、出力スイッチ12bは超音波切開・凝固装置2のUCC2の動作モード、出力スイッチ12cは電気メス装置3のESU1の動作モード、出力スイッチ12dは電気メス装置3のESU2の動作モード、出力スイッチ12eはレーザー装置4の動作モードにそれぞれ対応させた状態で設定されている。
【0018】
また、表示モニター10には図2(A),(B)に示すように内視鏡画像を表示する画像表示部14と、この画像表示部14の横に並設された動作モード表示部15とが設けられている。さらに、動作モード表示部15には3つの医療機器2,3,4の各動作モードのオン、オフ状態を表示する複数、本実施の形態では5つの動作状態表示部16a〜16eが設けられている。例えば、第1の動作状態表示部16aには超音波切開・凝固装置2のUCC1の動作モード、第2の動作状態表示部16bには超音波切開・凝固装置2のUCC2の動作モード、第3の動作状態表示部16cには電気メス装置3のESU1の動作モード、第4の動作状態表示部16cには電気メス装置3のESU2の動作モード、第5の動作状態表示部16cにはレーザー装置4の動作モードのオン、オフ状態が例えば表示文字のハイライトや、枠表示などによってそれぞれ表示されるようになっている。
【0019】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の医療システム1の使用時には操作者が制御装置5に超音波切開・凝固装置2、電気メス装置3、レーザー装置4、表示モニター10をそれぞれ接続すると、接続状況に応じて表示モニター10上に各医療機器2,3,4の動作モード表示部15が表示される。
【0020】
その後、操作者が足をフットスイッチ6の上に移動させると、操作者の足が各出力スイッチ12a〜12eまで移動する前に5つの足位置センサー13a〜13eのうちのいずれか1つが操作者の足に反応する。ここで、例えば操作者の足が超音波切開・凝固装置2のUCC1の動作モードに対応する出力スイッチ12aに向かう場合には操作者の足がこの出力スイッチ12aに到達する前にその手前の位置に配置された足位置センサー13aが反応する。
【0021】
そして、足位置センサー13aからの出力信号は制御装置5に入力される。このとき、制御装置5は、足位置センサー13aからの出力信号を受けることにより、出力スイッチ12aの近傍に操作者の足元があることを認識し、表示モニター10上の第1の動作状態表示部16aにオン表示するように信号を伝達する。これにより、第1の動作状態表示部16aには図2(A)に示すように表示文字のハイライトや、枠表示などによってオン状態が表示される。
【0022】
また、操作者が足を動かし、現在とは異なる位置の出力スイッチ12b〜12e、例えば出力スイッチ12bの近傍に足を移動させると、その出力スイッチ12bに到達する前にその手前の位置に配置された足位置センサー13bが反応する。この場合も同様にこの足位置センサー13bからの情報が制御装置5に送られる。そのため、制御装置5は、足位置センサー13bからの出力信号を受けることにより、出力スイッチ12bの近傍に操作者の足元があることを認識し、表示モニター10上の第2の動作状態表示部16bにオン表示するように信号を伝達する。これにより、表示文字のハイライトや、枠表示などによってオン状態が表示される位置が図2(B)に示すように第2の動作状態表示部16bに移動する。
【0023】
また、表示モニター10上の動作モード表示部15におけるいずれかの動作状態表示部16a〜16e、例えば図2(A)に示すように動作状態表示部16aが表示文字のハイライトや、枠表示などによってオン状態が表示されている状態で、操作者がその足位置センサー13aに対応した出力スイッチ12aを踏むと、動作状態表示部16aが表示している動作モード(超音波切開・凝固装置2のUCC1の動作モード)の出力が超音波切開・凝固装置2のプローブ先端に送られ、処置を行う。
【0024】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では医療システム1の使用時には表示モニター10上の動作モード表示部15の5つの動作状態表示部16a〜16eのいずれか1つにオン状態が選択的に表示される。そのため、この動作モード表示部15の表示状態を目視することにより、現在使用可能な医療機器2,3,4の動作モードが確認できるので、従来のように現在使用可能な動作モードを確認するためにいちいち足元に視線を落とす必要がなく、自然な視線で、早く、且つ操作者に負担を与えずに誤踏み防止確率を高くすることができる。
【0025】
なお、足位置センサー13a〜13eをダミー用のスイッチとしても同様の効果が得られる。また、各出力スイッチ12a〜12e上に足位置センサー13a〜13eを設けても良く、この場合には、一層、省スペース化が図れる。
【0026】
また、図3乃至図5は本発明の第2の実施の形態を示すものである。図3は本実施の形態の医療システム21全体の概略構成を示すものである。本実施の形態の医療システム21には図示しない医療機器に接続される単数または複数のフットスイッチ22が用意されている。これらのフットスイッチ22は、通常、患者ベッド23の近くに配置される。
【0027】
さらに、患者ベッド23には、テレビカメラ24と、このテレビカメラ24の画像を映す表示モニター(表示手段)25とが設けられている。ここで、テレビカメラ24は、患者ベッド23に対して移動可能な構造となっている。
【0028】
また、表示モニター25は、内視鏡下手術の場合、内視鏡画像を映す表示手段と兼ねても良い。この場合、表示モニター25の画面には図5に示すように内視鏡画像26の他にテレビカメラ24の画像27も同時に映し出せる構造となっている。そして、このテレビカメラ24の画像27にはフットスイッチ22の各ペダル22aの操作状態が表示されるようになっている。
【0029】
また、図4に示すようにフットスイッチ22の各ペダル22a上には各ペダル22aの機能毎に異なった形状、例えば球状突起22bや、矩形状突起22cなどの突起物を設け、フットスイッチ22の各ペダル22a上に乗せた足裏の感触で、ペダル22aの機能が確認できる構成にしても良い。
【0030】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態では術前、操作者はフットスイッチ22の配置を決めた後、テレビカメラ24を操作することによって、フットスイッチ22の全映が表示モニター25上に映るようにテレビカメラ24を位置決めした状態にセットする。
【0031】
この状態で、本実施の形態の医療システム21による医療処置が開始される。この術中に、操作者が各医療機器の出力調整を行う際に、フットスイッチ22に足を近づけると、この時の操作者の足の動きはテレビカメラ24で撮影され、表示モニター25上に表示される。
【0032】
そこで、本実施の形態では操作者の足元の動きが表示モニター25上に映るため、操作者は表示モニター25を目視するだけでフットスイッチ22の各ペダル22aの操作状態を簡単に確認することができる。そのため、フットスイッチ22の各ペダル22aの操作状態を確認するために従来のようにいちいち足元に視線を落とす必要がないので、自然な視線で早く、且つ操作者に負担を与えずにフットスイッチ22の各ペダル22aの誤踏み防止確率を高くできる。
【0033】
さらに、フットスイッチ22の各ペダル22aの上に球状突起22bや、矩形状突起22cなどの異なった突起物を設けた場合には、操作者がフットスイッチ22の各ペダル22a上に乗せた足裏の触感によってもフットスイッチ22の各ペダル22aを認識することができるため、更に誤踏み防止確率を高くできる効果がある。
【0034】
また、図6は本発明の第3の実施の形態を示すものである。図6は第1の実施の形態(図1および図2(A),(B)参照)の医療システム1などで使用される電気メス装置31の全体の概略構成を示すものである。本実施の形態の電気メス装置31には電気メス本体32と、ハンドピース33とが設けられている。ここで、ハンドピース33には処置用電極34と、電気メスの出力を制御するハンドスイッチ35とが設けられている。
【0035】
さらに、電気メス本体32には制御部36と、出力部37と、機能選定手段38と、表示パネル部39とが設けられている。ここで、制御部36には出力部37と、機能選定手段38とがそれぞれ接続されているとともに、ハンドピース33のハンドスイッチ35と、フットスイッチ40とがそれぞれ接続されている。そして、これらのハンドスイッチ35およびフットスイッチ40によって電気メスの出力を同様に制御するようになっている。
【0036】
また、表示パネル部39は機能選定手段38に接続されている。この機能選定手段38はハンドスイッチ35およびフットスイッチ40の各スイッチに電気メス装置31の制御項目を割り当てるものである。なお、本実施の形態の電気メス装置31にはモノポーラ、バイポーラ、切開、凝固等の各種出力モードが用意されている。
【0037】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態では予め電気メス本体32の機能選定手段38によって術者の好みに応じて、また頻度に応じてハンドピース33のハンドスイッチ35およびフットスイッチ40の出力項目が自由に設定できる。
【0038】
そして、電気メス装置31の使用時にはハンドピース33のハンドスイッチ35またはフットスイッチ40のいずれかのオン/オフ動作は制御部36に伝えられる。それを受け、制御部36は出力部37へのオン/オフ指令を出す。
【0039】
そこで、上記構成のものにあっては術者の好みに応じて、また頻度に応じてハンドピース33のハンドスイッチ35およびフットスイッチ40の出力項目が自由に設定できるので、使い勝手が良く、押し間違い等を防止できる。そのため、従来の出力項目が固定されている場合のように出力項目が多くなると押し間違い等が多くなり、使い勝手が悪くなる場合に比べて使い易くなる。
【0040】
なお、本実施の形態では電気メス装置31に適用した場合について示したが、電気メスに限らず、UCC、USU等でも良い。
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 複数のスイッチを有し、かつ検査、診断、処置の少なくも1つを行う医療機器の動作を前記スイッチの切換えにより制御可能としている医療システムの制御装置において、操作者がどのスイッチを操作しているかまた操作しようと試みているかを認識する認識手段と、認識手段の結果を表示する表示手段を設けたことを特徴とする医療システムの制御装置。
【0041】
(付記項2) 認識手段が複数のスイッチの個々に対応し、スイッチ近傍に設けられた足位置検知手段によって構成される上記付記項1に記載の医療システムの制御装置。
【0042】
(付記項3) 認識手段が患者用ベッドにベットと移動可能に固定される撮像手段によって構成される上記付記項1に記載の医療システムの制御装置。
(付記項1〜3の従来技術) 近年、医療技術の発展と共に、各種医療機器が豊富となり、その機能も充実傾向にある。各種医療機器も電気メス、超音波吸引装置、レーザーメス等様々なものが用意されている。これらの装置は、単体で用いられる場合もあるが、複合した医療システムとして用いられる場合もある。これらの装置は、操作者がメス部を手で持ち、患者の病変部を処置する。このため、装置の出力のオン・オフは、足で操作を行うフットスイッチを用いるものが多い。特に、内視鏡下手術においては、操作者は内視鏡も手で操作するため、フットスイッチで出力制御を行うことが多い。
特開平7−23978号公報では、フットスイッチの最初の操作でペダル部に対応した動作モードを音で告知し、二回目の操作で出力を行うことでスイッチの誤踏み防止を提案している。
【0043】
(付記項1〜3が解決しようとする課題) しかしながら、フットスイッチは一つの機器を複数の動作モードで駆動するため、各動作モードに応じて複数スイッチが並んでいるので、目的とするスイッチを正しく踏むために目で足元を確認したり、足でスイッチを探ったりする必要があり、煩わしかった。特に、装置を複合して使用する場合は、個々の装置に対してフットスイッチを設ける必要があり、煩わしかった。
また、複数個のフットスイッチの複数個のペダルを音のみの判別では聞き違い等による誤踏みを完全に防止することができなかった。
【0044】
(付記項1〜3の目的) 機器の誤動作を防止でき、確実、且つ安全に機器の操作ができる医療システムの制御装置の提供。
(付記項4) 複数の制御スイッチ(ハンドスイッチ、フットスイッチ)を有する手術装置において、各スイッチに装置の制御項目を割り当てる、機能選定手段を設けた。
【0045】
(付記項4の従来技術) 従来、制御スイッチを多数持つ手術装置がある。
(付記項4が解決しようとする課題) 制御スイッチを多数持つ手術装置は、押し間違い等が多く、使い勝手が悪かった。
【0046】
(付記項4の目的) 使い勝手の良い制御スイッチを有する手術装置の提供。
(付記項4の効果) 術者の好みに応じて、また頻度に応じて各スイッチの出力項目が設定できる。電気メスに限らず、UCC、USU等でも良い。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、医療機器の誤操作を防止でき、確実、且つ安全に医療機器を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の医療システム全体の概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の医療システムにおける表示モニタ上の選択表示部の表示状態を示すもので、(A)はESU1の表示状態を示す平面図、(B)はESU2の表示状態を示す平面図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の医療システム全体の概略構成図。
【図4】 第2の実施の形態のフットスイッチを示す斜視図。
【図5】 第2の実施の形態の医療システムにおける表示モニタ上の選択表示部の表示状態を示す平面図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態の電気メス装置全体の概略構成図。
【符号の説明】
2 超音波切開・凝固装置(医療機器)
3 電気メス装置(医療機器)
4 レーザー装置(医療機器)
5 制御装置
6 フットスイッチ
10 表示モニター(表示手段)
12a〜12e 出力スイッチ
13a〜13e 足位置センサー(スイッチ操作認識手段)
Claims (4)
- 検査、診断、処置の少なくも1つを行う医療機器の動作モードを切換え制御する複数のフットスイッチを有し、
前記フットスイッチの切換え操作により、前記医療機器の動作モードを選択的に切換え、前記医療機器の動作を制御する医療システムの制御装置において、
前記フットスイッチの切換え操作状態を認識するスイッチ操作認識手段と、
前記検査、診断、処置の少なくも1つの画像を表示する画像表示部と前記スイッチ操作認識手段の結果を表示する動作モード表示部とを備えた表示手段と
を具備したことを特徴とする医療システムの制御装置。 - 前記フットスイッチは、複数の前記医療機器の動作を制御する複数の出力スイッチを有し、
前記スイッチ操作認識手段は、前記フットスイッチの複数の前記出力スイッチの近傍にそれぞれ配置された複数の足位置センサーを有し、
前記動作モード表示部は、複数の前記医療機器の各動作モードのオン、オフ状態、または複数の前記出力スイッチのうちのいずれかの近傍に足位置が位置している状態の少なくともいずれか一方を表示する動作状態表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置。 - 前記表示手段は、前記画像表示部と前記動作モード表示部とを並べて表示する表示モニターを有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置。
- 前記スイッチ操作認識手段は、前記フットスイッチの操作状態を撮影するテレビカメラを有し、
前記動作モード表示部は、前記テレビカメラで撮影される操作者の足の動きを表示する表示モニターを有することを特徴とする請求項1に記載の医療システムの制御装置。
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