JP3763186B2 - 電子メール機能付き通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子メール機能付き通信端末装置、たとえばインターネット等のコンピュータ通信網に接続して電子メールの送受信が可能なファクシミリ装置等の通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のコンピュータ通信網が普及している。その理由としては、コンピュータ通信網は誤り訂正機能に優れており、またユーザは最寄りの契約プロバイダ (コンピュータ通信網への接続業者) との間の通信費用(回線使用料及びプロバイダの費用)を負担するのみで国内のみならず全世界のコンピュータとの間で通信を行なうことが可能であること等が挙げられる。
【0003】
ところで、従来のファクシミリ通信手順は上述のようなコンピュータ通信網を利用するコンピュータ通信のそれとは異なるため、ファクシミリ装置からコンピュータ通信網へ直接通信を行なうことは出来ない。しかし、ファクシミリ通信で通常送受信されるイメージデータであっても、たとえばTIFF(Tagged Image File Format)形式のような電子メール形式のデータに変換した上であればコンピュータ通信網を介してファクシミリ装置で送受信することが可能である。
【0004】
このような事情から、ファクシミリメッセージを電子メールとしてインターネット通信で送受信することが可能であり、そのような用途に使用される電子メール機能付き通信端末装置、特にファクシミリ装置が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のファクシミリ装置では、使用されていない電話番号を宛先として送信した場合には電話回線そのものが繋がらず、交換機からその旨を知らせるメッセージが送られてくる。しかし電子メールでは、存在しないメールアドレスを間違って宛先として送信した場合にも少なくとも一旦プロバイダのサーバにまで送信された後にそのユーザのメールボックスに「RETURNED MAIL 」として返送される。従って、ユーザが次にプロバイダのサーバに接続してメールボックスに到着している電子メールの一覧中からユーザ自身が「RETURNED MAIL 」を見つける必要があり、万一見のがして放置した場合にはその電子メールはいつまでも相手に送信されないことになる。
【0006】
ところで、従来のファクシミリ装置では、受信したファクシミリメッセージは一般的には直ちにプリントアウトされていた。従って、電子メール機能付き通信端末装置としてのファクシミリ装置においてもプロバイダのサーバから電子メールを受信した場合には一般的には直ちにプリントアウトされることになる。このため、上述のような「RETURNED MAIL 」を受信した場合にはその内容が全てプリントアウトされることになる。しかし、ユーザにとっては、「RETURNED MAIL 」を受信した場合にはそれが「RETURNED MAIL 」の存在と、それが自身が送信した電子メールの内のいずれであるかが判断可能であれば十分であり、「RETURNED MAIL 」の全てがプリントアウトされる必要はない。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電子メール機能付き通信端末装置において、いわゆる「RETURNED MAIL 」を自動的に認識してユーザに知らせることを可能とした通信端末装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子メール機能付き通信端末装置は、送信原稿の画像データを符号化した本体と、通信管理情報とで構成される電子メールのネットワークへの送受信が可能であり、自身が送信した電子メールが送信不可能で返送された場合に、その旨を表すネットワークからの不達メッセージと自身が送信した送信原稿の画像とを再生表示すべくなしてある電子メール機能付き通信端末装置において、電子メールの送信に際して個々の電子メールの本体に対応する送信原稿のページ番号を表すページ情報を前記通信管理情報に含ませておき、自身が電子メールとして送信した送信原稿の第2ページ以降のいずれかのページ以降が送信不可能で返送された電子メールを受信した場合に、受信した電子メールの内の最小のページ番号を表すページ情報を含む電子メールの本体を復号化した画像を、前記不達メッセージと共に再生表示すべくなしてあることを特徴とする。
【0009】
このような本発明の電子メール機能付き通信端末装置では、自身がネットワークへ送信した電子メールが送信不可能でネットワークから返送された場合に、その旨を表すネットワークからの不達メッセージと自身が送信した送信原稿の画像とを再生出力していわゆる「RETURNED MAIL 」であることを知らせるが、「RETURNED MAIL 」を受信した場合に、その内の最小のページ番号の電子メールの本体を復号化した画像を不達メッセージと共に再生表示する。従って、送信原稿の第2ページ以降のいずれかのページ以降が送信不可能で返送された電子メールを受信した場合に、送信原稿の最小のページ番号、即ち不達となった最初のページの画像を、不達メッセージと共に再生表示する。
【0012】
更に本発明に係る電子メール機能付き通信端末装置は、一枚の用紙に少なくとも前記不達メッセージと前記復号化した画像の一部とを再生出力する機能を有することを特徴とする。
【0013】
このような本発明の電子メール機能付き通信端末装置では、一枚の用紙に少なくとも不達メッセージと自身が送信して不達となった最初のページの画像の一部とが再生出力されるため、一枚の用紙への再生出力のみでいわゆる「RETURNED MAIL 」の存在及びその特定が出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。但し、以下に説明する本発明の実施の形態では、本来はファクシミリ通信されるべきイメージデータを電子メールとして送信するように構成された通信端末装置に本発明を適用しており、またコンピュータ通信網としてはインターネットを使用するものとする。
【0015】
まず最初に、本発明の電子メール機能付き通信端末装置(以下、本発明装置と言う) のハードウェア構成を図1を参照して説明する。本発明装置は従来のG3方式等のファクシミリ通信機能に加えてインターネット通信可能な機能を備えている。
【0016】
主制御部1は具体的にはCPU で構成されており、バス13を介して以下のハードウェア各部と接続されていてそれらを制御する他、後述する種々のソフトウェア的機能を実行する。
【0017】
読取部2は、 CCD等を利用したスキャナで原稿を読み取り、白黒2値に変換したドットイメージデータを出力する。記録部3は電子写真方式等のプリンタ装置であり、他のファクシミリ装置からファクシミリ通信により受信したイメージデータ、またはインターネット通信により受信したイメージデータをハードコピーとしてプリントアウトして記録する。
【0018】
表示部4は、液晶表示装置(LCD) または CRTディスプレイ等の表示装置であり、本発明装置の動作状態を表示したり、送信すべき原稿のイメージデータ,受信したイメージデータの表示を行う。
【0019】
操作部5は、本発明装置を操作するために必要な文字キー, テンキー (数字キー),短縮ダイヤルキー, ワンタッチダイヤルキー, 各種のファンクションキー等を備えている。なお、上述の表示部4をタッチパネル方式とすることにより、この操作部5の各種キーの内の一部または全部を代用することも可能である。
【0020】
ROM6は、本発明装置の動作に必要な種々のソフトウェアのプログラムを予め格納している。RAM7は、SRAMまたはフラッシュメモリ等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する他、適宜の領域に後述する「不達メール1枚プリントモード」フラグ70が設定されている。なお、RAM7にフラッシュメモリを使用した場合には、停電,装置の移動等のために電源が遮断された場合にも「不達メール1枚プリントモード」フラグ70の設定内容が失われることはない。画像メモリ8はDRAM等で構成され、送信すべきイメージデータまたは受信したイメージデータを記憶する。
【0021】
ここで「不達メール1枚プリントモード」フラグ70について説明する。この「不達メール1枚プリントモード」フラグ70は上述の如くRAM7の適宜の1ビットに割り付けられており、通常はたとえば”0”に設定されていて「不達メール1枚プリントモード」が選択されていない状態を記憶している。しかし、本発明装置のユーザが操作部5の所定のキーを操作した場合には「不達メール1枚プリントモード」フラグ70はたとえば”1”に設定されて「不達メール1枚プリントモード」が選択されている状態を記憶する。
【0022】
モデム10は通常のファクシミリ通信用の FAXモデムである。データモデム12はインターネット通信を行なうためのデータ通信用のモデムであり、外部インタフェイス9を介してバス13と接続されている。NCU(Network Control Unit)11 はアナログ回線Lの閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム10またはデータモデム12をアナログ回線Lと接続する。
【0023】
なお、DSU(加入者線終端装置:Digital Service Unit)を備えることにより、ベースバンド伝送方式のデジタル回線に接続するようにしてもよい。
【0024】
本発明装置は以上のようなハードウェア構成を有しており、通常のG3方式等のファクシミリ通信機能は勿論のこと、主としてTIFFファイル化されたイメージデータを電子メールとして送受信する機能を有している。換言すれば、本来はファクシミリ通信すべき原稿のイメージデータをTIFFファイル化してインターネットを介して電子メールとして送受信することが可能である。但し、そのための機能はソフトウェアプログラムとしてROM6に格納されているため、以下にそのような機能について簡単に説明する。
【0025】
送信されるべき原稿は一枚単位、換言すればページ単位で読取部2によりドットデータとして読み取られ、ファクシミリ通信の規格で定められているMH, MR, MMR 等の符号化方式に従ってソフトウェアにより符号化イメージデータに変換され、また逆に外部から受信した符号化イメージデータもソフトウェアによりドットデータに復号化されて記録部3からハードコピーとして出力される。なお、画像メモリ8は符号化イメージデータを必要に応じて記憶し、また逆に記憶している符号化イメージデータを必要に応じて出力する。
【0026】
また、符号化イメージデータは、送信時にはコンピュータで使用される一般的な画像フォーマットであるTIFF(Tagged Image File Format)形式にソフトウェアにより変換され、受信時にはソフトウェアによりTIFF形式から符号化イメージデータに変換される。なお、TIFFの仕様は Adobe Systems社によって公開されており、白黒2値のみならず、白黒多値, フルカラー等の種々のデータを扱うためにそれぞれに対応した Classが定義されている。それらの内の一つである CLASS FはG3形式のファクシミリ符号化イメージデータを定義している。従って、G3形式のファクシミリ符号化イメージデータはその先頭に、CLASS F のTIFFヘッダ情報を付加する等の比較的容易な処理を施すことによってTIFF形式に変換することが可能である。以下、CLASS F のTIFFヘッダ情報が付加されたファクシミリ符号化イメージデータを「TIFFイメージデータ」と称する。
【0027】
このようにして得られたTIFFイメージデータはバイナリデータであるので、送信時にはソフトウェアによりテキストデータに変換し、受信時にはソフトウェアによりその逆に、即ちテキストデータをバイナリデータに変換する必要がある。これは、インターネットにはバイナリデータの電子メールを扱うことが出来ないコンピュータも接続されているからである。このため、相手先に確実に電子メールが届くようにするために、TIFFイメージデータ等のバイナリデータを送信する場合にはそれを一旦テキストデータに変換して送信する。なお、インターネットで扱うテキストデータはIETF(Internet Engineering Task Force) が発行するドキュメントであるRFC(Request For Comments)822において、7ビットのコードとして規定されている。
【0028】
そこで、一例としてMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions) のエンコーディングタイプの一つであるbase64を利用してテキストデータへの変換を行うと、バイナリデータは6ビット単位で64種類のキャラクタ (大文字及び小文字のアルファベット, 数字, +, /) の内の一つに置換されることにより、テキストデータに変換される。なお、MIMEに関しては前述のRFC で規定されており、たとえば上述のbase64の他に”7bit”, ”8bit”, ”binary”等のエンコーディングタイプが規定されている。
【0029】
上述のようにして得られた送信すべきMIMEヘッダ付きのテキストデータ(以下、MIMEデータと言う) のファイルはソフトウェアによりそれを本体として通信管理情報(メールヘッダ)が付加されて電子メールの体裁に編集され、また逆に受信した電子メールはソフトウェアにより本体、即ちMIMEデータと通信管理情報 (メールヘッダ) とが分離されてMIMEデータからTIFFイメージデータのみが取り出される。
【0030】
このようなソフトウェアによるメール編集処理は、インターネットの電子メールには所定のヘッダ情報を付加して本文と共に送信する必要があるために必須である。具体的には、送信時には、図2の模式図に示されているようにTIFFイメージデータの先頭に"Date:"(その電子メールの発信日時), "From:" (その電子メールの発信者), "To:" (その電子メールの宛先), "Subject:"(その電子メールの題名等の付加的情報), "Cc:" (その電子メールのコピーの宛先) 等の各項目からなるヘッダ情報が追加され、受信時にはこれらのヘッダ情報が分離される。
【0031】
なお、詳細は後述するが、本発明装置では受信時には、電子メールからメールヘッダが分離された残りのMIMEデータの部分に"Subject:"の項目が存在するか否かがが判定され、存在する場合にはその内容に基づいてそのメールが「RETURNED MAIL 」であるか否か、何ページ目であるか等を判断する。
【0032】
従って、本発明装置では、図2に示されているように、インターネットを利用したファクシミリ送信であることを示すコード"IFAX", 発信装置("From")、即ち本発明装置自身を特定するコード"F-120", ファクシミリメッセージ("JOB") を特定するコード"001",同一ファクシミリメッセージ("JOB") 内でのページ("PAGE")を特定するコード"001" が"Subject:"の項目の内容としてそれぞれ設定された後にファクシミリメッセージを電子メールで送信する。
【0033】
図3は上述のようにしてファクシミリメッセージを電子メール化した場合のデータの状態を示す模式図である。図3(a) に示されているように、ファクシミリメッセージを電子メールとして送信する際には、まず最初に電子メール本来のメールヘッダ101 が、次に前述したMIMEヘッダ102 が、そしてその次に1ページ分のファクシミリメッセージのMIMEデータ103 が続く。このようなメールヘッダ101,MIMEヘッダ102,MIMEデータ103 で構成される1単位のデータでファクシミリメッセージの1ページ分が電子メールとしてインターネット通信される。
【0034】
この図3(a) に示されているようなデータの状態の電子メールが「RETURNED MAIL 」になった場合には、図3(b) に示されているように、たとえばプロバイダのサーバにより新たなメールヘッダ201 が作成されると共に、その電子メールの宛先が不明であるために送信できなかった旨を表す不達通知202 、図3(a) に示されている元の電子メール全体 (参照符号101, 102及び103 で示されている部分) が再度MIMEデータ化されて電子メールの本体204 となってそのMIMEヘッダ203 も付加される。
【0035】
従って、上述の図3(b) に示されているような「RETURNED MAIL 」を受信した場合には、メールヘッダ201 以下の部分のMIMEデータ204 中に送信時のメールヘッダ101 の"Subject:"の存否、より具体的には文字コードの存否を判断し、存在する場合にはその内容に自身を特定するコード (図2に示されている例では"F-120")が存在すれば、その電子メールは自身から送信した電子メールの「RETURNED MAIL 」である、と判断してもよいことになる。またこの場合、"Subject:"の項目の内容からそのファクシミリメッセージを特定する情報, ページ番号を特定する情報も得られる。
【0036】
次に、上述のような構成の本発明装置の動作、具体的には電子メール受信時の動作について、その動作手順を示す図4のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0037】
まず、ユーザはネットワークへログインするための操作を行なう。但しこの操作は、プロバイダの電話番号,パスワード,ユーザ名等を予め本発明装置に登録しておくことにより、操作部5の所定のキーのワンタッチ操作で自動的に行なわれる。この結果、主制御部1がNCU 11を制御することにより、本発明装置はアナログ回線Lを介してプロバイダのサーバと接続してログインする (ステップS11)。アナログ回線Lがサーバと接続すると主制御部1は受信メールの有無を確認する (ステップS12)。受信メールが無い場合には (ステップS12 で”NO”) 、この処理は終了する。受信メールが有る場合には (ステップS12 で”YES ”) 、主制御部1はアナログ回線L, NCU 11, データモデム12, 外部インタフェイス9を介してバス13から電子メールを受信する (ステップS13)。
【0038】
このようにして電子メールを受信した場合、本発明装置の主制御部1は、前述のようなソフトウェア処理によりメールヘッダの部分とそれ以下のMIMEデータの部分とを分離し、MIMEデータ中に"Subject:"の文字コードの存否を判定し (ステップS14)、存在する場合にはその内容を読み取る (ステップS14)。ステップS14 での判定結果が”NO”である場合には、その電子メールは「RETURNED MAIL 」ではないので、主制御部1は受信した電子メールの全体をドットデータにまで変換して直ちに記録部3でプリントアウトさせ (ステップS15)、一つの電子メールの受信処理を終了する。但し、他にも電子メールがある場合には (ステップS18 で”YES ”) 、ステップS13 へ処理が戻される。
【0039】
前述のステップS14 での判定結果が”YES ”である場合においても、"Subject:"の欄の内容に自身を特定するコード (この場合は図2に示されている"F-120")が存在するか否かが判定され (ステップS20)、判定結果が”NO”である場合には、上述のステップS14 で”NO”であった場合と同様に「RETURNED MAIL 」ではないとして処理される。
【0040】
ステップS20 での判定結果が”YES ”であった場合には、その電子メールは本発明装置から送信された電子メールの「RETURNED MAIL 」であることを意味しているため、主制御部1は次に"Subject:"の項目の内容に含まれるページの情報 (図2に示されている例では"PAGE 001") を読み出し、それが第1ページを示しているか否かを判定する (ステップS21)。第1ページである場合には (ステップS21 で”YES ”) 、主制御部1は次に「不達メール1枚プリントモード」が選択されているか否かをRAM7の「不達メール1枚プリントモード」フラグ70の状態から判定する (ステップS22)。「不達メール1枚プリントモード」が選択されている場合には (ステップS22 で”YES ”) 、主制御部1は受信メールのメールヘッダと、不達通知と、送信した元の電子メールのヘッダと、送信した元の電子メールの本文 (ファクシミリメッセージの第1ページ) の先頭の部分とを1枚の用紙に記録可能なだけ記録部3でプリントアウトさせ (ステップS23)、受信処理を終了する。但し、他にも受信メールが有る場合には (ステップS18 で”YES ”) 、ステップS13 へ処理が戻される。
【0041】
図5は上述のステップS23 でのプリントアウトの結果を示す模式図である。この場合には「不達メール1枚プリントモード」が選択されているので、一枚のA4用紙(1/1) に上段から順に、「RETURNED MAIL 」のメールヘッダ201 及び不達通知202 が、次にそのMIMEヘッダ203 が、そして本発明装置から送信された電子メールのメールヘッダ101 が、次にそのMIMEヘッダ102 がそれぞれプリントされ、最後に本来のファクシミリメッセージの第1ページの先頭の部分が用紙にプリント可能なだけプリントされる。
【0042】
ところで、図5に示されているメールヘッダ201 及び不達通知202 は英語であるため、英語を理解出来ないユーザには意味不明であり、また一般的にも理解しがたいのが実情である。そこで、図6の模式図に示されているように、用紙の上端部にたとえば「宛先不明で返送されました」等のような日本語の表示を大きな文字で付加するようにすれば、ユーザは容易に「RETURNED MAIL 」であることを理解することが可能になる。
【0043】
上述のステップS22 での判定結果が”NO”であった場合、換言すれば「不達メール1枚プリントモード」が選択されていない場合には、主制御部1は受信メールのメールヘッダと、送信した元の電子メールのヘッダとを1枚の用紙に記録部3にプリントアウトさせ (ステップS24)、更に送信した元の電子メールの本文の内の第1ページを1枚の用紙に記録部3にプリントアウトさせ (ステップS25)、受信処理を終了する。但し、他にも受信メールが有る場合には (ステップS18 で”NO”) 、ステップS13 へ処理が戻される。
【0044】
図7は上述のステップS24 及びS25 でのプリントアウトの結果を示す模式図である。この場合には「不達メール1枚プリントモード」は選択されていないので、二枚のA4用紙の一枚目(1/2) に上段から順に、「RETURNED MAIL 」のメールヘッダ201 及び不達通知202 が、次にそのMIMEヘッダ203 が、そして本発明装置から送信された電子メールのメールヘッダ101 が、次にそのMIMEヘッダ102 がそれぞれプリントされる。そして、二枚のA4用紙の一枚目(2/2) に本来のファクシミリメッセージの第1ページの全体がプリントされる。
【0045】
なお、この図7に関しても図8の模式図に示されているように、日本語の表示を大きな文字で付加するようにすれば、ユーザは容易に「RETURNED MAIL 」であることを理解することが可能になる。
【0046】
ところで、前述のステップS21 での判定結果が”NO”であった場合、換言すれば受信した電子メールが「RETURNED MAIL 」ではあるがそれがファクシミリメッセージの第1ページではない場合には、他にはなにもせずにそのままステップS18 へ進んで他にも受信すべき電子メールが有るか否かを調べ、あればステップS13 へ処理を戻し、なければ処理を終了する。
【0047】
以上のような処理を反復することにより、プロバイダのメールボックスに到着している電子メールの内の「RETURNED MAIL 」ではない電子メールに関してはステップS13, S14, S15, S18の処理により全てプリントアウトされる。また、「RETURNED MAIL 」に関してはステップS13, S14, S20, S21, S22, S23(又はS24, S25) の処理により本来のファクシミリメッセージの第1ページがプリントアウトされ、第2ページ以降はステップS21 において無視されることになる。
【0048】
なお、上述の実施の形態では「RETURNED MAIL 」の再生表示に際しては、用紙の節約を目的として送信したファクシミリメッセージの第1ページのみを再生表示するようにしているが、全てのページを再生表示してもよいことは言うまでもないし、また必要に応じて第1ページのみまたは前ページを表示再生可能な構成としてもよい。
【0049】
なおまた、電子メールの送信に際して宛先が正しく設定されていても種々の原因、たとえば受信側のサーバのメモリ容量がオーバフローする等により、送信したファクシミリメッセージの中途のページ以降の電子メールが「RETURNED MAIL 」になるような場合もあり得る。このような場合には、"Subject:"の項目中の"JOB" 及び"PAGE"の部分を参照して同一ファクシミリメッセージの内の最小のページ番号の電子メールの本体を再生表示するようにしてもよい。
【0050】
たとえば、受信側のサーバがオーバフローしたために、送信した電子メールの第5ページ以降が「RETURNED MAIL 」となった場合には、"Subject:"の項目中の"JOB" の内容が同一で"PAGE 005", "PAGE 006", "PAGE 007"…という複数の電子メールを「RETURNED MAIL 」として受信することになるので、それらの内の最小のページ番号である"PAGE 005"の電子メールのみを再生表示すればよい。
【0051】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明の電子メール機能付き通信端末装置によれば、自身がネットワークへ送信した電子メールが送信不可能でネットワークから返送された場合に、その旨を表すネットワークからの不達メッセージと自身が送信した送信原稿の画像とを再生出力するので、「RETURNED MAIL 」を受信した場合に、その内の最小のページ番号の電子メールの本体を復号化した画像を不達メッセージと共に再生表示する。従って、送信原稿の第2ページ以降のいずれかのページ以降が送信不可能で返送された電子メールを受信した場合に、送信原稿の最小のページ番号、即ち不達となった最初のページの画像を、不達メッセージと共に再生表示することが可能になる。
【0053】
更に本発明に係る電子メール機能付き通信端末装置によれば、一枚の用紙に少なくとも不達メッセージと自身が送信して不達となった最初のページの画像の一部とが再生出力されるため、一枚の用紙への再生出力のみでいわゆる「RETURNED MAIL 」の存在及びその特定が出来るので、無駄に用紙を使用すること無しに不達になったメッセージを認識することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子メール機能付き通信端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の電子メール機能付き通信端末装置により受信される電子メールのヘッダ情報の内容例を示す模式図である。
【図3】本発明の電子メール機能付き通信端末装置においてファクシミリメッセージを電子メール化した場合のデータの状態を示す模式図である。
【図4】本発明の電子メール機能付き通信端末装置の電子メール送信時の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の電子メール機能付き通信端末装置によるプリントアウトの結果を示す模式図である。
【図6】本発明の電子メール機能付き通信端末装置によるプリントアウトの結果を示す模式図である。
【図7】本発明の電子メール機能付き通信端末装置によるプリントアウトの結果を示す模式図である。
【図8】本発明の電子メール機能付き通信端末装置によるプリントアウトの結果を示す模式図である。
【符号の説明】
1 主制御部
5 操作部
6 ROM
7 RAM
8 画像メモリ
10 モデム
11 NCU
12 データモデム
70 「不達メール1枚プリントモード」フラグ
Claims (2)
- 送信原稿の画像データを符号化した本体と、通信管理情報とで構成される電子メールのネットワークへの送受信が可能であり、自身が送信した電子メールが送信不可能で返送された場合に、その旨を表すネットワークからの不達メッセージと自身が送信した送信原稿の画像とを再生表示すべくなしてある電子メール機能付き通信端末装置において、
電子メールの送信に際して個々の電子メールの本体に対応する送信原稿のページ番号を表すページ情報を前記通信管理情報に含ませておき、自身が電子メールとして送信した送信原稿の第2ページ以降のいずれかのページ以降が送信不可能で返送された電子メールを受信した場合に、受信した電子メールの内の最小のページ番号を表すページ情報を含む電子メールの本体を復号化した画像を、前記不達メッセージと共に再生表示すべくなしてあること
を特徴とする電子メール機能付き通信端末装置。 - 一枚の用紙に少なくとも前記不達メッセージと前記復号化した画像の一部とを再生出力する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の電子メール機能付き通信端末装置。
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