JP3762875B2 - 研削装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば円筒状や円柱状の被研削材を研磨する研削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の研削装置としては、本発明者らが開発し特開2000−84848号公報に開示されたものが知られている。この研削装置は、例えばグラビア印刷用版ロールなどのような円筒状の被研削材の周面研磨に用いられるもので、ガス供給手段から送られたピストン駆動用ガスによってシリンダ内でピストン体を砥石体回転軸の軸心方向に摺動させることにより、ピストン体と連結されている回転砥石体を被研削材の周面に押しつけるようにしてある。この場合、被研削材に対する回転砥石体の押圧力はガス圧により弾性的に調整される。従って、被研削材表面に多少の凹凸があっても、ガス圧により回転砥石体の押圧力が自動的に補償されるため、一定の研削圧で仕上げ研磨されるようになっている。このような、いわゆるクッション研磨はきめ細かい周面粗度の製品が得られることから汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のクッション研磨ではガス圧による弾性加圧を採用しているので、極端に真円でない被研削材を一定以上の真円度まで研磨するためには極めて時間がかかる。そこで、真円度の低い被研削材を処理するにあたっては、前もって円筒強制研削盤などにより研削して一定以上の真円度を確保した後、鏡面研削盤による定圧の仕上げ研磨加工を行うのが一般的である。しかしながら、これらは別々の研削盤で研磨処理しなければならず、段取り替えに多大な時間と労力を必要とする問題があった。
一方、印刷用版ロールの周面において、版が彫られている部位は接する回転砥石体との間に微小な隙間が生じて研磨されやすい。そのため、上記のクッション研磨によれば、版が彫られている部位と彫られていない部位の間で顕著なでこぼこを生じて真円度が低くなりやすいという問題もある。
【0004】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、簡素な構成により、きめ細かな周面粗度で、かつ、高い真円度や円筒度の製品を得ることのできる研削装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る研削装置は、回転する被研削材の回転軸心と交差する軸心回りに回転して被研削材の周面を研削する回転砥石体と、回転砥石体の砥石体回転軸を枢支するとともにシリンダ内に装入されて砥石体回転軸の軸心方向に摺動するスリーブと、スリーブの外周に刻設された外周溝部、および、スリーブの外周溝部と対面するシリンダ内周面に刻設された内周溝部の間に形成されたシリンダ室と、シリンダ室内に砥石体回転軸の軸心方向に摺動自在に装入されたピストン体と、シリンダ室内においてピストン体よりも回転砥石体から遠い位置に砥石体回転軸の軸心方向に摺動自在に装入された固定用リングと、シリンダ室内でピストン体と固定用リングとの間に装着された弾性部材と、回転砥石体を被研削材に向け進退自在にして位置決めする砥石体位置決め手段とを有し、シリンダ内に供給されたピストン駆動用ガスによりピストン体を駆動して回転砥石体を被研削材の周面に弾性的に押圧する研削装置において、シリンダ内で固定用リングと係脱可能に係合して固定用リングをシリンダに対し固定する固定用リング固定手段と、固定用リング固定手段を駆動して固定用リングをシリンダに対する固定状態または固定解除状態に切り換える切換手段とを備えており、固定用リング固定手段および切換手段により固定用リングがシリンダに対して固定された状態で、ピストン駆動用ガスによりピストン体が駆動されてスリーブおよび回転砥石体が被研削材に向かう際に、スリーブの外周溝部の回転砥石体から遠い側の端部が固定用リングに係止されてスリーブおよび回転砥石体の被研削材に向かう進出を止めるように構成されている
【0006】
また、前記の構成において、砥石体位置決め手段の駆動源をモータで構成するとともに、予め設定されている研削条件に基づく目標進退移動量に応じて砥石体位置決め手段のモータを駆動制御するモータ制御手段を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る研削装置を示す正面図、図2は前記研削装置の要部を示す一部断面を含む側面図、図3は前記研削装置の研削ユニットを詳しく示す側断面図である。
各図において、この実施形態の研削装置1は、横長ベッド状の装置本体2上に、芯押台の傘型コーン7との間で被研削材Gを保持して回転させる無段変速モータ9と、被研削材Gの回転軸心G0に沿って左右方向(矢印R,L)に往復スライドする往復台3と、往復台3に搭載される研削ユニット5とを備えている。
【0008】
研削ユニット5に配備される回転砥石体6は、被研削材Gの回転軸心G0と交差する軸心J0回りに回転して被研削材Gの周面を研削するようになっている。回転砥石体6の材質や寸法は特に限定されないが、材質としては例えば固形砥石材、ブラシ、バフその他が挙げられる。被研削材Gとしては、鉄,ステンレス鋼,アルミニウム,銅,超硬合金,合成樹脂その他の材質から成る丸棒材や円管材などが適用される。被研削材Gとして円管材を研削する場合は、無段変速モータ9側に傘型コーン8を取付け、芯押台側に傘型コーン7を取付けて用いる。一方、被研削材Gとして丸棒材を研削する場合は、前記の傘型コーン8をスクロールチャックに取り替え、傘型コーン7を芯受部に取り替えて用いる。
【0009】
前記の研削ユニット5は、モータ11、およびそのモータ駆動軸16に連結される回転砥石体6を備えており、基台72上に載置固定されている。基台72は傾動台4上のレール35に前後(矢印F,B方向)移動可能に載置されている。この基台72は研削にあたり回転砥石体6を被研削材Gに対し近接・離間させるよう、高速応答のサーボモータ39(本発明にいう砥石体位置決め手段のモータの例)により駆動される。このサーボモータ39の駆動軸はボールネジ38で構成され、ホルダ36に取付けられたナット体37と螺合する。ホルダ36は基台72に垂設されている。
上記した、基台72、傾動台4のレール35、ホルダ36、ナット体37、ボールネジ38、および、サーボモータ39から、回転砥石体6を被研削材Gに向け進退自在にして位置決めする砥石体位置決め手段20(本発明にいう砥石体位置決め手段の一例)が構成される。
【0010】
回転砥石体6の砥石体回転軸14は、モータ11のモータ駆動軸16と分離独立に構成されており、シリンダ内13の後部においてボールスプライン機構を有するカップリング17で連結され前後移動可能となっている。砥石体回転軸14は、その前端に円皿状の取付座15が取付けられ、この取付座15の片面に回転砥石体6が固着されている。
被研削材Gに対する回転砥石体6の弾性押圧力を調整する押圧力調整手段30は、研削ユニット5の本体を成すシリンダ12と、シリンダ12内で前後摺動するピストン体25と、シリンダ12内に空気(ピストン駆動用ガスの例)を供給するガス供給手段40とから、主として構成されている。
【0011】
具体的には、シリンダ12の筒内であるシリンダ内13に、円筒状のスリーブ34が前後摺動自在に装入されている。スリーブ34内面の前後にベアリング18,19が装着され、これらのベアリング18,19に砥石体回転軸14がラジアル枢支されている。また、スリーブ34前後中央部の外周には外周溝部70が全周にわたって刻設されている。この外周溝部70と対面するシリンダ内13には前記の外周溝部70よりも前後に長い内周溝部71が全周にわたって刻設されている。これらの外周溝部70と内周溝部71との間でシリンダ室が形成される。
【0012】
外周溝部70内の前側には、O−リング29でシールされる円筒状のピストン体25が前後摺動自在に装入される。外周溝部70内におけるピストン体25の後方位置には、同じく円筒状の固定用リング26が前後摺動自在に装入される。これにより、内周溝部71の前端とピストン体25の前面との間に隙間寸法bで示すシリンダ空間21が形成され、内周溝部71の後端と固定用リング26の後面との間に隙間寸法aで示すシリンダ空間22が形成される。シリンダ空間21はシリンダ12に設けられた給気ポート23と連通し、シリンダ空間22は給気ポート24と連通している。固定用リング26はシリンダ室内で前後摺動自在であるが、周方向には回り止め規制される。
【0013】
前記の固定用リング26には複数の導気孔27,27,・・・(図4も参照)が前後貫通して形成されている。導気孔27,27,・・・の前側にはコイルスプリングなどに代表される弾性部材28,28,・・・が通気を妨げることなく装着されている。弾性部材28,28,・・・の前端はピストン体25の後面に接しピストン体25を常時前向きに付勢している。図3では、ピストン体25と固定用リング26の間に寸法cで示す隙間が形成されている。
シリンダ内13の後部内周面には所定の間隔で近接スイッチ31と近接スイッチ32が配置されている。これらの近接スイッチ31,32は、砥石体回転軸14に付設されたドッグ33が一定以上近づくとスイッチONとなり、一定よりも離れるとスイッチOFFとなるようになっている。
【0014】
また、上記のガス供給手段40は、例えばガスコンプレッサなどから成るガス供給源41と、ガスの供給を切換え・停止させる電磁弁42と、ガス供給源41からのガスを設定圧に保持する電子レギュレータ43とから成っている。
尚、ガス供給手段40に用いられるピストン駆動用ガスとしては、前記の空気が最も好ましいが、それに限らず、例えば窒素ガスや炭酸ガスなどのように比較的安価で入手容易であって危険性のないガスであれば使用できる。また、ガス供給手段40のガス供給源41は、後述するガス供給手段60と共用しても構わない。
【0015】
そして、図4に示すように、シリンダ12の左右両側部に副シリンダ部51,51がそれぞれ付設されている。副シリンダ部51,51内はシリンダ12内と連通するシリンダ空間52,52となっている。シリンダ空間52,52内にはO−リング55,55でシールされたピストン体53,53が左右摺動自在にそれぞれ装入されている。ピストン体53,53の内側面には固定用ロツド54,54がそれぞれ内向きに突設されている。固定用ロツド54,54はそれぞれの先端がシリンダ12内に導入され、固定用リング26を左右両側から押圧して固定するようになっている。また、シリンダ空間52,52におけるピストン体53,53の外側は、副シリンダ部51,51に設けられた給気ポート56,56と連通している。シリンダ空間52,52におけるピストン体53,53の内側は、給気ポート57,57と連通している。
【0016】
上記した、副シリンダ部51、ピストン体53、および、固定用ロツド54から、シリンダ内13で固定用リング26と係脱可能に係合してシリンダ12に対し固定用リング26を固定する本実施形態の固定用リング固定手段50が構成される。給気ポート56,56には切換手段60を構成する電磁弁58からのガス配管が接続されている。給気ポート57,57には電磁弁58からの別のガス配管が接続されている。かかる切換手段60は、固定用リング固定手段50を駆動して固定用リング26をシリンダ12に対する固定状態または固定解除状態に切り換える。
【0017】
この研削装置1の動作を制御する制御装置10は、図5に示すように、中央演算ユニット(CPU)61やメモリ62を中心として構成され、入出力ポート63を介して外部とデータ通信可能に接続される。
入出力ポート63のデータ入力側には、被研削材Gに対する回転砥石体6の目標前進移動量(切込み量ともいう)を手動で設定するためのパルス発振器44と、回転砥石体6の前進移動量を計数するカウンタ45と、運転モードを後述の「定圧加圧研磨モード(クッション研磨モード)」と「被研削材修正研磨モード」とに手動で切り換えるための切換スイッチ46と、所定の機械動作をさせるためのシーケンサ47と、キーボードやマウスなどに代表されるデータ入力手段48がそれぞれデータ通信可能に接続されている。
入出力ポート63のデータ出力側には、ガス供給手段40の電磁弁42と、切換手段60の電磁弁58と、回転砥石体6駆動用のモータ11と、砥石体位置決め手段20の駆動源であるサーボモータ39がそれぞれデータ通信可能に接続されている。サーボモータ39への駆動電源の供給はサーボアンプ49を介して行われる。
【0018】
引続き、上記構成の研削装置1により被研削材Gの表面を研削する動作について説明する。
まず、被研削材Gの両端を無段変速モータ9側の傘型コーン6(またはスクロールチャック)と芯押台側の傘型コーン7(または芯受部)に保持させる。この状態から無段変速モータ9を起動して、被研削材Gを回転させる。
【0019】
「定圧加圧研磨モード」
そこで、データ入力手段48からのスタート指令信号を受けると、制御装置10は電磁弁42をONし、給気ポート24からガス(空気)をシリンダ室22内に供給する。すると、ガスは固定用リング26の導気孔27を通過してピストン体25の後面に圧力をかけ、ピストン体25およびスリーブ34を前向きに押圧しシリンダ空間21が無くなるまで砥石体回転軸14を前方に押し出す。このときのガス圧は電子レギュレータ43により低圧(0.5 kg/cm2)に設定されている。
【0020】
次に、砥石体位置決め手段20のサーボモータ39が駆動して研削ユニット5が前進すると、回転砥石体6が被研削材Gの周面に接触し、研削ユニット5の更なる前進により砥石体回転軸14が後方に押し戻される。そうして、ドッグ33が近接スイッチ31より一定以上離れた時点から、研削ユニット5の左右(矢印L,R)送りが開始される。更に、砥石体回転軸14が押し込まれてドッグ33が近接スイッチ32に検知されると、制御装置10はサーボアンプ49に停止指令信号を発して研削ユニット5を停止させるとともに、回転砥石体6を予め設定されている目標回転数と目標押圧力(研磨荷重(例えば10 Kgf))に駆動制御して、通常のクッション研磨を開始させる。尚、給気ポート24からは常時ガス圧が供給されているので、回転砥石体6の磨耗があっても定圧加圧の研磨状態は保たれる。
【0021】
一方、研磨の終了にあたっては、研磨終了指令がデータ入力手段48から入力されるか、予め決められた研磨動作が一通り終了したことを制御装置10が検知したとき、制御装置10は電磁弁42をOFFにする。すると、給気ポート24からのガスが排気に切り換えられると同時に、給気ポート23にガスが供給される。これにより、ピストン体25の前面にガス圧がかかってピストン体25を後退させ、弾性部材8を介して固定用リング26を後向きに押圧する。更に、固定用リング26は外周溝部70の後端を押してスリーブ34および砥石体回転軸14を後退させ、回転砥石体6を被研削材Gの周面から離す。その後、制御装置10はモータ11を駆動停止する。
【0022】
「被研削材修正研磨モード」
研削装置1が前記の定圧加圧研磨モードにある状態で、切換スイッチ46、データ入力手段48、回転砥石体6の左右送り用カウンタ、または、その他のセンサから制御装置10に運転モード切換指令信号が入力されると、制御装置10は切換手段60を制御して電磁弁58をONにする。すると、両端の給気ポート56,56からシリンダ空間52,52内にガスが供給されてピストン体53,53をそれぞれ左右内向きに移動させる。これにより、固定用ロッド54,54が両側から固定用リング26を挟圧する。このとき、固定用リング26はシリンダ12に対しその位置で固定される。固定用リング26が固定されるタイミングは、回転砥石体6が被研削材Gに接触して押し込まれ近接スイッチ32がドッグ33を検知した時点である。
【0023】
前記のように固定用リング26を固定すると、シリンダ空間22に研磨圧力をかけた状態において、スリーブ34の外周溝部70の後端が固定用リング26の後面に係止される。そのため、シリンダ12に対し砥石体回転軸14は前進できない。従って、被研削材Gの径方向に低い所は回転砥石体6が接触せず、径方向に高いところにのみ回転砥石体6が接触して被研削材Gを削りだす。そうして、回転砥石体6を左右送りすることにより、被研削材Gが全周・全長にわたり修正研磨され、被研削材Gの真円度や円筒度が修正される。
【0024】
一方、砥石体回転軸14は弾性部材28の存在によりピストン体25と一体で後退することができる。すなわち、被研削材Gの振れの大きい所やメッキ厚の高い所を研削するとき、あるいは回転砥石体6に無理な力が働いて後向きに押し込まれたときは、弾性部材28の縮退により寸法cで示す隙間ぶんだけ回転砥石体6が後退できるため、機械あるいは製品にダメージを与えない構造となっている。このときの後退に必要な力は「弾性部材28の弾性力」+「ガス圧」であるが、自由に設定変更可能である。
【0025】
尚、回転砥石体6は磨耗するので、この状態のままでは被研削材Gと接触しなくなる。そこで、予め予測した回転砥石体6の磨耗量に応じて砥石体位置決め手段20のサーボモータ39を適時駆動制御し、砥石ユニット5を前進させるようにしてもよい。砥石ユニット5の前進量(切込量)は、手動の場合はパルス発振器44から制御装置10に設定し、自動の場合はカウンタ45の数値(砥石左右送り量:1〜5 mmにつき5パルス:0.0015 mm)を予め制御装置10に設定して用いる。
【0026】
他方、固定用リング26を固定解除するにあたり、制御装置10は切換手段60を制御して電磁弁58をOFFにし給気ポート57,57からガスを供給する。これにより、ピストン体53,53および固定用ロッド54,54が左右外向きに移動して、固定用リング26の固定状態が解除される。その後は、引き続きクッション研磨を実行することにより、鏡面研磨に移行することができる。
【0027】
尚、上記した切換手段60による固定用リング固定手段50の切り換え態様としては、被研削材Gの表面状態が良くない場合、まず被研削材修正研磨モードで削り出しを実施し、その後クッション研磨モードに切り換えて鏡面研磨をすることができる。あるいは、被研削材の表面状態に応じて、クッション研磨モードで研磨した後に被研削材修正研磨モードに切り換えて削り出ししてもよい。
【0028】
上述したように、この実施形態の研削装置1は、きめ細かな周面粗度が得られるクッション研磨機能と、高い真円度や円筒度の製品が得られる研削盤機能を併せ持つ。従って、極端に真円でない被研削材Gであっても、被研削材修正研磨モードに切り換えることにより被研削材Gの周面を削りだすことができ、一定以上の真円度にするまで短時間で済む。その結果、鏡面研磨作業と削り出し作業の段取り替え時間を省略でき、作業効率と製品品質を向上させることができる。また、クッション研磨中に磨耗により回転砥石体6が被研削材Gに当たらなくなったときでも、砥石体位置決め手段20の駆動により回転砥石体6を被研削材Gに向けて前進させるだけで、簡単に研磨を継続することができる。
【0029】
次に、別の実施形態として、予め設定されている研削条件に基づく目標進退移動量に応じて砥石体位置決め手段20のサーボモータ39を駆動制御する構成を採用することもできる。
この場合、制御装置10にはデータ入力手段48から研削条件が予め設定入力されメモリ62に記憶されている。かかる研削条件としては、例えば、被研削材Gの材質に応じた前進移動量、回転砥石体6の材質やその時点の磨耗量に応じた前進移動量、被研削材Gにおける所望の目標輪郭(樽形状、中細形状、テーパ形状など)、回転砥石体6の進退移動タイミング(研削ユニット5が被研削材の両端に達してセンサ検知されたのち折り返す際に、回転砥石体6を例えば20μmほど前進移動させたりすること)などが挙げられる。
【0030】
そこで、制御装置10のCPU61は、メモリ62に記憶されている研削条件に基づいて回転砥石体6の目標前進移動量を演算する。そして、制御装置10は砥石体位置決め手段20のサーボモータ39を駆動制御して、回転砥石体6を目標前進移動量だけ被研削材Gに対し前進移動(切込み)させる。また、必要に応じて回転砥石体6の目標後退移動量を設定し、その目標後退移動量に応じて回転砥石体6を後退させることもある。
このように制御することにより、自動で、かつ、高精度に回転砥石体6を前進させて真円度の高い被研削材Gを得ることができる。すなわち、CPU61とメモリ62とからなる構成が、本実施形態のモータ制御手段59となる。
【0031】
尚、上記した各実施形態とは逆に、本発明の研削装置は研削ユニットを装置本体側に固定して設け、被研削材回転駆動装置および芯押台を研削ユニットに対し往復移動させるようにしても構わない。
同じく、上記の実施形態と逆に、シリンダを砥石体回転軸側に連結し、かつ、ピストン体をモータ駆動軸側に連結することもできる。
また、砥石体位置決め手段のモータとして上記実施形態ではサーボモータ39を例示したが、本発明はそれに限定されず、例えばパルスモータを用いてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る研削装置において、シリンダに対し固定用リングが固定解除状態にある場合は、ピストン駆動用ガスのガス圧により回転砥石体を被研削材の周面に弾性的に接触させて定圧で仕上げ研磨できる。一方、切換手段により固定用リング固定手段を駆動し固定用リングをシリンダに対して固定れば、ピストン駆動用ガスのガス圧により被研削材に向かおうとするスリーブの、外周溝部の回転砥石体から遠い側の端部が固定中の固定用リングに係止されて、スリーブおよび砥石体回転軸はそれ以上被研削材に向って進出できなくなる。従って、その時点の回転砥石体よりも径方向に低い所の被研削材には回転砥石体が接触せず、前記回転砥石体よりも径方向に高いところの被研削材にのみ回転砥石体が接触して被研削材の周面を削り出し、被研削材を真円に近づける。前記径方向に高いところの被研削材を削り出す際は、ピストン駆動用ガスのガス圧と弾性部材の弾性力を加えた力により、回転砥石体が被研削材の周面に弾性的に強く接触して被研削材を削り出すことができる。他方で、回転砥石体が磨耗して被研削材と接触しなくなったときは、砥石体位置決め手段により回転砥石体を被研削材に向けて前進させて接触させることができる。すなわち、本発明は、1台の研削装置で、きめ細かな周面粗度の製品が得られるクッション研磨機能と、高い真円度や円筒度の製品が得られる研削盤機能とを切換可能に併せ持っている。これにより、段取り替えの時間を省略でき、作業効率と製品品質の向上化を図ることが可能となった。
【0033】
また、予め設定されている研削条件に基づく目標進退移動量に応じて、モータ制御手段により砥石体位置決め手段のモータを駆動制御するように構成した場合は、自動的、かつ、高精度に回転砥石体を前進し得るので、いっそう真円度の高い被研削材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る研削装置を示す正面図である。
【図2】 前記研削装置の要部を示す一部断面を含む側面図である。
【図3】 前記研削装置の研削ユニットを詳しく示す側断面図である。
【図4】 図3におけるX−X線断面図である。
【図5】 前記研削装置の制御系統を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 研削装置
6 回転砥石体
10 制御装置
12 シリンダ
13 シリンダ内
14 砥石体回転軸
20 砥石体位置決め手段
25 ピストン体
26 固定用リング
27 導気孔
28 弾性部材
39 サーボモータ
40 ガス供給手段
41 ガス供給源
42 電磁弁
43 電子レギュレータ
50 固定用リング固定手段
54 固定用ロツド
58 電磁弁
59 モータ制御手段
60 切換手段
61 中央演算ユニット
62 メモリ
70 外周溝部
71 内周溝部
G 被研削材
0 回転軸心
L 矢印
R 矢印
0 回転軸心
k 後端(端部)

Claims (2)

  1. 回転する被研削材の回転軸心と交差する軸心回りに回転して被研削材の周面を研削する回転砥石体と、回転砥石体の砥石体回転軸を枢支するとともにシリンダ内に装入されて砥石体回転軸の軸心方向に摺動するスリーブと、スリーブの外周に刻設された外周溝部、および、スリーブの外周溝部と対面するシリンダ内周面に刻設された内周溝部の間に形成されたシリンダ室と、シリンダ室内に砥石体回転軸の軸心方向に摺動自在に装入されたピストン体と、シリンダ室内においてピストン体よりも回転砥石体から遠い位置に砥石体回転軸の軸心方向に摺動自在に装入された固定用リングと、シリンダ室内でピストン体と固定用リングとの間に装着された弾性部材と、回転砥石体を被研削材に向け進退自在にして位置決めする砥石体位置決め手段とを有し、シリンダ内に供給されたピストン駆動用ガスによりピストン体を駆動して回転砥石体を被研削材の周面に弾性的に押圧する研削装置において、シリンダ内で固定用リングと係脱可能に係合して固定用リングをシリンダに対し固定する固定用リング固定手段と、固定用リング固定手段を駆動して固定用リングをシリンダに対する固定状態または固定解除状態に切り換える切換手段とを備えており、固定用リング固定手段および切換手段により固定用リングがシリンダに対して固定された状態で、ピストン駆動用ガスによりピストン体が駆動されてスリーブおよび回転砥石体が被研削材に向かう際に、スリーブの外周溝部の回転砥石体から遠い側の端部が固定用リングに係止されてスリーブおよび回転砥石体の被研削材に向かう進出を止めるように構成されていることを特徴とする研削装置。
  2. 砥石体位置決め手段の駆動源をモータで構成するとともに、予め設定されている研削条件に基づく目標進退移動量に応じて砥石体位置決め手段のモータを駆動制御するモータ制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
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