JP3762154B2 - 駆動伝達装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動源からの駆動力をクラッチ手段を介して駆動部材へ選択的に伝達する駆動伝達装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置の駆動伝達機構の中で駆動の遮断と接続を行うためのクラッチ手段として、特開平10-274312号のように欠歯ギアを用いたものがある。これは、通常状態では駆動ギアに対向して欠歯部が位置し、欠歯ギアへの駆動伝達を遮断しており、必要に応じてソレノイド等のトリガ手段によって、欠歯ギアをわずかに回転させ、駆動ギアと欠歯ギアを噛み合わせて駆動を伝達できる状態とするものである。そして、欠歯ギアが1回転すると再び欠歯部によって駆動が遮断されるので、1回転制御クラッチとして機能する。
【0003】
また、特開平9-141966号に記載されているように、駆動系のクラッチ手段をキャリッジの移動を利用して断接して駆動力の切り換えを行うようにした装置もある。これは、欠歯ギアと、側面に三角歯(ラチェット)を有する一対のクラッチギアが構成されていて、一方のクラッチギアをキャリッジで押すことで三角歯同士が噛み合って駆動を伝達するようになっている。これによればソレノイド等を構成することなく、キャリッジでトリガをかけることができるのでコスト的に有利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では駆動ギアと欠歯ギアが噛み合い始める時に歯先同士が当たってしまってうまく噛み合わず、異音がしたり、モータが脱調するおそれがあった。前述の特開平10-274312号では歯に斜面を設けた特殊な歯形を採用してこれを防ごうとしているが、最適の歯形に設定するのが容易でない。
【0005】
一方、前述の特開平9-141966号では、図9に示すように、欠歯ギア901の欠歯部901aの横に欠歯を補完するようなトリガ歯部901bを形成し、駆動ギア902は欠歯部に対向して配置し、従動ギア903はトリガ歯部901bと噛み合うように配置している。
【0006】
従動ギア903は単体では駆動力をもたず、スラスト方向に移動可能となっており、従動ギア903を駆動ギア902に押し付けた時に不図示の三角歯同士が噛み合って、駆動ギア902の駆動が従動ギア903に伝わるようになっている。すると、従動ギア903を介して欠歯ギア901も回転を始めて、所定回転したところで駆動ギア902と欠歯ギア901も噛み合った状態になり、その後は従動ギア903の押し付けを解除しても駆動を伝えることができるのである。ここで、従動ギア903と駆動ギア902における三角歯とギア部の位相を合わせておけばトリガ歯部901bに案内されながら駆動ギア902と欠歯ギア901が噛み合うことになるので、歯先同士が当たってうまく噛み合わないといった問題はない。
【0007】
ところが、欠歯ギア901が1回転して再び初期位置に戻る直前、すでに駆動が断たれて停止している従動ギア903とトリガ歯部901bが再度噛み合う時に、歯先同士が当たってうまく噛み合わなくなるおそれがある。
【0008】
欠歯ギア901が1回転する間、従動ギア903と駆動ギア902を押し付けた状態にしておけば、従動ギア903とトリガ歯部901bが噛み合う時にもギア位相を合わせておくことができるのでこの問題を解決することができる。しかし、その間キャリッジは所定位置に留まり続けなければならず、その後の記録動作が遅れてしまう。
【0009】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的は、異音やモータの脱調を生ずることなく、確実な切り換え動作をすることが可能な駆動伝達装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、駆動源からの駆動力をクラッチ手段を介して駆動部材へ選択的に伝達する駆動伝達装置において、前記クラッチ手段は、所定歯分だけ歯幅方向に部分的に切り欠いた欠歯部と、切り欠かれていない全歯部を有する出力ギアと、前記出力ギアの欠歯部と対向し、駆動力を受けて回転する入力ギアと、前記出力ギアの全歯部と噛合し、回動軸に対して回動自在であるとともに、スラスト方向に移動可能なトリガギアとを有し、且つ前記入力ギアと前記トリガギアの対向側面にそれぞれ係合部が形成されており、前記トリガギアがスラスト方向へスライドして前記係合部が相互に係合したときに前記入力ギアの回転が前記係合部を介してトリガギアに伝達され、さらに前記全歯部がトリガギアと噛合していることによって前記出力ギアが回転し、前記出力ギアの回転によって前記欠歯部が前記入力ギアと対向しない位置に移動して前記出力ギアが前記入力ギアと噛合い始めて前記入力ギアから前記出力ギアへ駆動力を伝達するように構成され、前記係合部は相互に対称形状をしたラチェットであり、前記入力ギアと前記トリガギアのギア位相を一致させたときに相互のラチェット間に隙間があることを特徴とする。
【0011】
上記構成にあっては、入力ギアと出力ギアの噛み合いに歯先同士が当たることがなくなる。このため、異音やモータの脱調を生ずることなく、確実な駆動力の切り換えを行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態に係る駆動力伝達装置を用いた画像形成装置について図面を参照して説明する。
【0013】
ここでは、まず画像形成装置の全体構成について説明し、次に駆動力伝達構成について説明する。
【0014】
{画像形成構成}
図1は実施形態に係るインクジェットプリンタを示す斜視説明図であり、図2はシート給送機構の概略平面説明図である。
【0015】
図1及び図2において、100は給送手段であり、積載トレイ101に積載したシートを給送ローラ102を駆動回転させることで1枚ずつ分離給送する。この給送手段100によって給送されたシートは搬送手段300を構成する搬送ローラ302によってプラテン301上へ搬送され、記録手段200によって記録された後に排出される。
【0016】
本実施形態における記録手段200はシリアル型のインクジェット記録方式を用いており、キャリッジ201がガイド軸202に沿って往復移動可能に取り付けられ、このキャリッジ201に記録ヘッド及びインクタンクを一体化したインクカートリッジ203が搭載されている。そして、キャリッジ201の移動に同期して記録ヘッドからインクを吐出することにより、記録領域へ搬送されたシートへインク像を記録する。尚、キャリッジ201の移動領域端部には記録ヘッドと対向するように記録ヘッドのインク吐出機能を回復するための回復手段500が設けられている。この回復手段500は、記録ヘッドの目詰まり等を回復して記録状態を良好に保つためのものであって、キャップおよびポンプ手段を有している。
【0017】
尚、本実施形態ではインクの吐出構成として、記録信号に応じて電気熱変換体に通電し、その熱エネルギーによってインクに生ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長、収縮により、インクを吐出口から吐出して記録を行うように構成している。その代表的な構成や原理については、例えば米国特許第4723129号明細書、同第 4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。
【0018】
{駆動力伝達構成}
次に前記給送手段100や搬送手段300等への駆動力伝達構成について説明する。本実施形態にあっては前記給送手段100、搬送手段300、回復手段500へは駆動源としてのパルスモータ305から駆動力がクラッチ手段600によって選択的に伝達されるようになっている。
【0019】
搬送ローラ302へは、図2に示すように、パルスモータ305から減速ギア306を介して搬送ローラ302の一端に固定された搬送ギア303に伝わり、搬送ローラ302を回転させる。さらに、搬送ローラ302の他端に固定されたLF出力ギア304で給送手段100や回復手段500に駆動を伝えられるようになっている。
【0020】
ここで、前記クラッチ手段600の構成について詳細に説明する。図3はクラッチ手段600の駆動伝達系の説明図であり、(a)は平面説明図、(b)はその右側面の概略説明図、(c)は左側面の概略説明図である。
【0021】
駆動ベース601には、LF出力ギア304から駆動を得るLF伝達ギア602と、給送手段100に駆動を伝えるASF出力ギア603と、ポンプ手段503に駆動を伝えるP出力ギア604が構成されていて、LF伝達ギア602から入力する駆動力を、後述するクラッチ機構によって給送手段100やポンプ手段503に適宜、駆動伝達したり、伝達を切ったりできるようになっている。
【0022】
駆動切り換え動作はキャリッジ201の移動によって行うようになっている。すなわち、通常はパルスモータ305の駆動力は搬送ローラ302だけに伝達されるが、キャリッジ201が所定の位置にいる時にパルスモータ305を駆動すると、給送手段100あるいはポンプ手段503へと駆動が伝わり、それぞれの動作をするようになっている。
【0023】
次に駆動力を伝達するギア列の構成について図4を参照して説明する。尚、図4(a)(b)はギア列の展開図である。図において、キー溝605aを有する伝達軸605の両端が駆動ベース601に軸支されており、両端近傍にLF伝達ギア602とP伝達ギア606がキー部602a,606a(図3(b)(c)参照)によって回転止めされ、かつスラスト方向にも固定されている。
【0024】
また、伝達軸605の中央部にはスライドギア607がスラスト方向に移動可能に設けられており、これもキー部によって回転方向に対しては回転止めされていて、伝達軸605と一緒に回転するようになっている。スライドギア607が所定位置にある時に噛み合うことになるアイドルギア608は、アイドルギア軸609を介して駆動ベース601に取り付けられている。
【0025】
次に、キー溝610aを有するAクラッチ軸610の両端が駆動ベース601に軸支されており、2つのギア部611a,611bを有する切換ギア611と、Aクラッチトリガギア612と、入力ギアとしてのAクラッチギア613と、付勢レバー614(図3(a)(c)参照)が設けられている。切換ギア611はキー部によりAクラッチ軸610と一緒に回転するようになっており、また2つのギア部611a,611bは同じモジュール、歯数であってギア611aはアイドルギア608と、ギア611bは図4(b)に示すようにスライドギア607が移動した時に噛み合うようになっている。
【0026】
Aクラッチギア613もキー部によりAクラッチ軸610と一緒に回転するようになっている。一方、Aクラッチトリガギア612は回転止めを持たず、Aクラッチ軸610に対して回転自在であるとともに、スラスト方向に移動可能となっている。同軸上には付勢レバー614も回転自在に設けられていて、Aクラッチギア613のスラスト方向の位置を規制している(図4(a)(b)でAクラッチギア613は図示しない付勢レバー614に突き当たり、それ以上左側に逃げないようになっている)。
【0027】
2つのギア部、およびカム部を有するASF出力ギア603は駆動ベース601に軸支されている。ギア603aは給送手段100へと駆動を伝達するもので、ASF入力ギア103(図2参照)と噛み合い、ギア104,105(図2参照)を介して給送ローラ102へ駆動力を伝達するものであり、ギア603bはAクラッチギア613およびAクラッチトリガギア612と噛み合う出力ギアである。
【0028】
ギア603bにはAクラッチギア613と対向する位置に欠歯部603dがあり、通常の歯幅wに対し、数歯分だけ歯幅w′を残して切り欠かれた形状となっている。図5は欠歯ギアの模式的な斜視説明図であり、歯幅方向において、所定歯分だけ切り欠いた欠歯部603dと、切り欠かれていない全歯部603eが形成されている。
【0029】
また、カム部603cにはバネにより付勢された付勢レバー614が係合し、ASF出力ギア603の欠歯部603dの位相を規制している。
【0030】
一方、ポンプ手段503への駆動伝達も前述した給送手段への駆動伝達と同様であり、LF伝達ギア602から入力する駆動力を同軸上のP伝達ギア606に伝達し、そのP伝達ギア606と噛み合うようにPクラッチギア630が配置される。Pクラッチギア630は、駆動ベース601に両端を支持されたPクラッチ軸631に対して回転自在に軸支されており、その隣にはPクラッチトリガギア632がPクラッチ軸631に対して回転自在、且つスラスト方向へ移動可能に設けられている。P出力ギア604はASF出力ギア603と同様の欠歯部604aと全歯部604cを有しており、欠歯部604aの位置はPクラッチギア630と対向するようになっている。また、P出力ギアのカム部604bが不図示の付勢手段と係合して、欠歯部604aの位相を規制するようになっている。
【0031】
スライドギア607はスライドホルダ616の規制壁616a,616bの中にあり、バネ617によって常に一方の規制壁616a側に付勢されている。スライドホルダ616は伝達軸605とPクラッチ軸631に沿って移動可能でありボス616cがスライダ619(図3(a)(b)参照)と係合するようになっている。すなわち、スライダ619が移動すると、スライドホルダ616が移動し、そしてスライドギア607も移動することになる。
【0032】
スライダ619の移動はキャリッジ201によって行われ、記録中はスライダ619とキャリッジ201が係合することはないが、シート給送、あるいは回復動作が必要になった時にキャリッジ201が移動してスライダ619を所定の位置まで動かすようになっている。
【0033】
図6(a)〜(d)はスライダ619の位置によるクラッチのON/OFF状態を示しており、図6(a)が通常の搬送ポジションである。この時、給送手段側のクラッチもポンプ側のクラッチもOFFであり、パルスモータ305によって駆動されるのは搬送ローラ302だけである。
【0034】
給送第1ポジションではスライダ619が図6(b)の位置まで移動し、第一トリガレバー620のボス620aがスライダ619のカム部619aに沿って回動して、トリガバネ621を介して第二トリガレバー622のボス622aがAクラッチトリガギア612を押すことになる。Aクラッチギア613とAクラッチトリガギア612の間には圧縮バネ623が設けられていて、両者を離す方向に付勢しているが、トリガバネ621はそれより強い力を発生するように設定されているので、Aクラッチトリガギア612はスラスト方向に移動して、該Aクラッチトリガギア612の側面に形成された係合部としてのラチェット部612aがAクラッチギア613の側面に形成された係合部としてのラチェット部613aと噛み合うことになる。
【0035】
ここで、第二トリガレバー622の変位量はAクラッチトリガギア612の変位量よりも大きく設定されており、その差分をトリガバネ621で吸収するようになっているので、部品誤差等によりスライダ619の位置が若干変動しても確実にAクラッチギア613とAクラッチトリガギア612を噛み合わせることができる。
【0036】
給送第2ポジションではスライダ619が図6(c)の位置まで移動し、給送第1ポジションと同様にAクラッチギア613とAクラッチトリガギア612のラチェット部613a,612aは噛み合った状態である。しかし、スライドホルダ616が移動することでスライドギア607も移動し、図4(b)に示すように、アイドルギア608との噛み合いが外れて、切換ギア611のギア部611bと噛み合うようになる。これにより駆動伝達系においてアイドルギア608がスキップされるので、給送第1ポジションの時とは搬送ローラ302に対する給送ローラ102の回転方向が逆転することになる。すなわち、給送第1ポジションでは搬送ローラ302がシートを順方向に送る方向に回転している時に給送ローラ102もシートを順方向に送る方向に回転するが、給送第2ポジションでは搬送ローラ302がシートを逆方向に送る方向に回転している時は給送ローラ102がシートを順方向に送り出す方向に回転するようになっている。
【0037】
スライダ619が図6(d)の位置まで移動すると、ポンプポジションとなり、カム部619aに沿って第一トリガレバー620のボス620aが落ち込むので圧縮バネ623によりAクラッチトリガギア612がAクラッチギア613から離れて、クラッチOFFの状態となる。一方、スライドホルダ616の移動により、バネ634を介してPトリガロッド635がPクラッチトリガギア632を押す状態となる。これにより、Pクラッチギア630とPクラッチトリガギア632の係合部としてのラチェット部630a,632aが噛み合ってクラッチONの状態になる。ここでも、Pトリガロッド635による押し込み量はPクラッチトリガギア632の変位量よりも大きく設定されており、その差分をバネ634で吸収するようになっている。このため、部品誤差等によりスライダ619の位置が若干変動しても確実にPクラッチギア630とPクラッチトリガギア632を噛み合わせることができる。
【0038】
ここで、クラッチ手段の更に詳しい説明を給送手段側のクラッチ手段(第1クラッチ手段)を例にとってする。尚、ホンプ側のクラッチ手段(第2クラッチ手段)の構成も同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0039】
図7(a)に示すように、ASF出力ギア603の欠歯部603dに対向してAクラッチギア613が配置されているので、Aクラッチ軸610と一緒にAクラッチギア613が回転してもASF出力ギア603に駆動は伝わらない。一方、図7(b)に示すように、Aクラッチトリガギア612は常にASF出力ギア603と噛み合っているが、Aクラッチトリガギア612はAクラッチ軸610とは回転自在なので、Aクラッチ軸610が回転してもAクラッチトリガギア612は停止したままである。この時、ASF出力ギア603はそのカム面603cを付勢レバー614で押されており、不用意に回転したりすることはない(図3(c)参照)。
【0040】
また、Aクラッチギア613とAクラッチトリガギア612の内側面にはラチェット部613a,612aが対称形状で形成されており、両者が噛み合った状態(クラッチON)でAクラッチ軸610が回転すると、Aクラッチギア613が回転し、ラチェット部を介してAクラッチトリガギア612も回転する。すると、ASF出力ギア603も回り始めるため、欠歯部603dの位相がずれてギア603bとAクラッチギア613が噛み合う状態となる。これ以降はAクラッチトリガギア612が離れてもAクラッチギア613だけでASF出力ギア603に駆動を伝えることができるようになり、ASF出力ギア603が1回転して再度欠歯部603dが初期位相に戻ったところで自動的に駆動伝達が遮断されることになる。
【0041】
これによれば、Aクラッチギア613とAクラッチトリガギア612のギアとラチェット部613a,612aの位相を合わせておけば、ASF出力ギア603の歯幅w′の全歯部603eに案内されてAクラッチギア613とASF出力ギア603が噛み合い始めることになるので、両者の歯先同士が当たってうまく噛み合わないといった問題がなく、また、Aクラッチトリガギア612は常にASF出力ギア603と噛み合った状態にあるから当然歯先同士が当たることはない。
【0042】
従って、異音やパルスモータ305の脱調といった問題を生ずることがなく、確実な切り換え動作をすることができる。また、キャリッジ201によってAクラッチトリガギア612を押し付けるのはAクラッチギア613とASF出力ギア603が噛み合うまでの必要最小限の時間だけでよいため、キャリッジ201はASF出力ギア603が1回転するまでトリガポジションに留まっている必要はない、よって、記録動作を遅延させることもない。
【0043】
ここで、前記構成においては、Aクラッチギア613およびAクラッチトリガギア612のギアとラチェットの位相を合わせておくことで、Aクラッチギア613とASF出力ギア603がスムーズに噛み合い始めるようにしている。
【0044】
しかしながら、その直後からASF出力ギアのギア603bに対してAクラッチギア613とAクラッチトリガギア612の両方が同時に噛み合う期間が発生する。この時にAクラッチギア613およびAクラッチトリガギア612のギアとラチェットの位相がずれていて、そのずれ量がバックラッシュより大きい場合には3つのギア同士が圧接して回転負荷が極端に大きくなったり、Aクラッチトリガギア612が圧縮バネ623の力では逃げられなくなってしまったりする可能性がある。
【0045】
このため、ギアとラチェットの寸法関係を厳しく管理することが必要である。そこで、図8のラチェット部展開説明図に示すように、Aクラッチギア613とAクラッチトリガギア612の歯先(マーキング部)を合わせた時、ラチェット同士には隙間ができるような設定とすることにより、上記の問題を解決することができる。
【0046】
すなわち、部品誤差によりラチェットと歯先の位相が若干ずれていても、設定した隙間によって吸収できるのでギア同士が圧接してしまうようなことはない。しかしその反面、Aクラッチギア613とAクラッチトリガギア612のラチェットが噛み合った状態で駆動した時には、設定した隙間によって両者の歯先はその隙間分だけずれることになる。よって、Aクラッチギア613とASF出力ギア603が噛み合い始める時にもずれた状態となってしまう。しかし、そのずれ量がギアの円ピッチの1/4以下程度であれば歯先同士が当たるようなことはなく、確実に噛み合わせることができる。これによれば、部品誤差を厳しく管理しなくても、確実な切り換え動作を行うことができるので、製造コスト削減の効果がある。
【0047】
なお、前述した実施形態では画像形成装置の記録方式としてインクジェット記録方式を用いた例を示したが、前述した駆動伝達装置を用いる画像形成装置は記録方式をインクジェットに限定する必要はなく、熱転写記録や感熱転写記録、インパクト記録等を用いることも可能である。
【0048】
また、前述した駆動伝達装置は画像形成装置のみならず、原稿を給送するとともに読み取り位置に搬送し、読取センサを搭載したキャリッジを往復移動させて原稿記載情報を読み取る画像読取装置等の他の装置であっても好適に用いることができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は前述のように構成したために、入力ギアと出力ギアの噛み合いに歯先同士が当たることがなくなる。このため、異音やモータの脱調を生ずることなく、確実な駆動力の切り換えを行うことができる。このとき、入力ギアとトリガギアのギア位相を一致させたときに相互の側面に設けたラチェット間に隙間が設けてあるために、部品誤差によりラチェットと歯先の位相が若干ずれていても、設定した隙間によって吸収できるのでギア同士が圧接することを防止し得る
【0050】
また、キャリッジの移動によってトリガギアを動作させるようにした場合、トリガギアを押し付けるのは必要最小限の時間だけでよく、プリント動作を遅らせることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るインクジェットプリンタを示す斜視説明図である。
【図2】 シート給送機構の概略平面説明図である。
【図3】 クラッチ手段の駆動伝達系の説明図である。
【図4】 ギア列の展開説明図である。
【図5】 欠歯ギアの模式的な斜視説明図である。
【図6】 スライダの位置によるクラッチのON/OFF状態を示す説明図である。
【図7】 ASF出力ギアとAクラッチギア及びAクラッチトリガギアの関係説明図である。
【図8】 ラチェット部の展開説明図である。
【図9】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
100 …給送手段
101 …積載トレイ
102 …給送ローラ
103 …入力ギア
104,105 …ギア
200 …記録手段
201 …キャリッジ
202 …ガイド軸
203 …インクカートリッジ
300 …搬送手段
301 …プラテン
302 …搬送ローラ
303 …搬送ギア
304 …出力ギア
305 …パルスモータ
306 …減速ギア
500 …回復手段
503 …ポンプ手段
600 …クラッチ手段
601 …駆動ベース
602 …伝達ギア
602a …キー部
603 …出力ギア
603a …ギア
603b …ギア
603c …カム部
603d …欠歯部
603e …全歯部
604 …出力ギア
604a …欠歯部
604b …カム部604c …全歯部
605 …伝達軸
605a …キー溝
606 …伝達ギア
606a …キー部
607 …スライドギア
608 …アイドルギア
609 …アイドルギア軸
610 …クラッチ軸
610a …キー溝
611 …切換ギア
611a,611b …ギア部
612 …クラッチトリガギア
612a …ラチェット部
613 …クラッチギア
613a …ラチェット部
614 …付勢レバー
616 …スライドホルダ
616a,616b …規制壁
616c …ボス
617 …バネ
619 …スライダ
619a …カム部
620 …第一トリガレバー
620a …ボス
621 …トリガバネ
622 …第二トリガレバー
622a …ボス
623 …圧縮バネ
630 …クラッチギア
630a …ラチェット部
631 …クラッチ軸
632 …クラッチトリガギア
632a …ラチェット部
634 …バネ
635 …トリガロッド

Claims (4)

  1. 駆動源からの駆動力をクラッチ手段を介して駆動部材へ選択的に伝達する駆動伝達装置において、
    前記クラッチ手段は、所定歯分だけ歯幅方向に部分的に切り欠いた欠歯部と、切り欠かれていない全歯部を有する出力ギアと、
    前記出力ギアの欠歯部と対向し、駆動力を受けて回転する入力ギアと、
    前記出力ギアの全歯部と噛合し、回動軸に対して回動自在であるとともに、スラスト方向に移動可能なトリガギアとを有し、
    且つ前記入力ギアと前記トリガギアの対向側面にそれぞれ係合部が形成されており、前記トリガギアがスラスト方向へスライドして前記係合部が相互に係合したときに前記入力ギアの回転が前記係合部を介してトリガギアに伝達され、さらに前記全歯部がトリガギアと噛合していることによって前記出力ギアが回転し、前記出力ギアの回転によって前記欠歯部が前記入力ギアと対向しない位置に移動して前記出力ギアが前記入力ギアと噛合い始めて前記入力ギアから前記出力ギアへ駆動力を伝達するように構成され、
    前記係合部は相互に対称形状をしたラチェットであり、前記入力ギアと前記トリガギアのギア位相を一致させたときに相互のラチェット間に隙間があることを特徴とする駆動伝達装置。
  2. 前記入力ギアの回転が前記ラチェットを介して前記トリガギアに伝達されたとき前記入力ギアの歯先と前記トリガギアの歯先のずれは入力ギアの円ピッチの1/4以下であるように構成された請求項1に記載の駆動伝達装置。
  3. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させてシートに記録を行う画像形成装置において、
    シートを給送する給送手段と、
    前記給送手段で給送されたシートを搬送する搬送手段と、
    駆動源からの駆動力をクラッチ手段を介して前記給送手段へ選択的に伝達する駆動伝達装置と、
    を有し、
    前記駆動伝達装置として請求項1又は請求項2記載の駆動伝達装置を用い、クラッチ手段の切り換えを前記キャリッジの移動により行うよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 信号に応じてインクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させてシートにインクを吐出して記録を行う画像形成装置において、
    シートを給送する給送手段と、
    前記給送手段で給送されたシートを搬送する搬送手段と、
    前記記録ヘッドからのインク吐出機能を回復するための回復手段と、
    駆動源からの駆動力を第1クラッチ手段を介して前記給送手段へ選択的に伝達する駆動伝達装置と、
    前記駆動源からの駆動力を第2クラッチ手段を介して前記回復手段へ選択的に伝達する駆動伝達装置と、
    を有し、
    前記駆動伝達装置として請求項1又は請求項2記載の駆動伝達装置を用い、前記第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段の切り換え動作を前記キャリッジの移動により行うよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
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