JP3761812B2 - レベルシフト回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源電圧の低い回路と、電源電圧の高い回路とのインタフェースを行うために使用されるレベルシフト回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、電源電圧の低い内部回路と電源電圧の高い外部回路とのインタフェースを行う回路において、内部回路の電源電圧より高い電圧を出力する出力回路は、例えば図6のような回路構成になる。なお、図6では、内部回路が3Vの電源電圧で動作し、外部回路が5Vの電源電圧で動作する場合を例にして説明する。
図6において、出力回路100には、内部回路110から出力信号Soと出力イネーブル信号Oeが入力され、出力回路100は、出力イネーブル信号Oeがロー(Low)レベルになってイネーブルになると、内部回路110からの3V電源の出力信号Soを5V電源の信号にレベルシフトさせて外部回路111に出力する。出力回路100には、レベルシフト回路101及び102が使用されており、3V電源の出力信号Soはレベルシフト回路101で5V電源の出力信号にレベルシフトされる。
【0003】
一方、出力イネーブル信号Oeがハイ(High)レベルになってディスエーブルになると、レベルシフト回路102の非反転出力端から5V電源のハイレベルの信号が、レベルシフト回路102の反転出力端からローレベルの信号がそれぞれ出力される。このため、5V電源のNAND回路103の出力端がハイレベルとなり、5V電源のNOR回路104の出力端がローレベルとなり、Pチャネル型MOSトランジスタ105及びNチャネル型MOSトランジスタ106はそれぞれオフして遮断状態になることから、出力回路100の出力端は開放状態になる。
【0004】
図7は、図6のレベルシフト回路101及び102の回路例を示した図である。なお、図7(a)は、図6で示したレベルシフト回路101及び102の回路記号を示し、図7(b)は、図7(a)の回路記号に対応する回路図を示している。図7のレベルシフト回路は、入力端INに入力される3V電源の入力信号に対応した、相反する信号レベルをなす5V電源の一対の出力信号Sa,SaBをそれぞれ出力する。図8は、図7(b)で示したレベルシフト回路に対して貫通電流が少なくなるようにした回路例である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図7及び図8で示した回路では、3V電源(低電圧側)がオフし、5V電源(高電圧側)がオンしている状態、すなわち入力端INへの入力信号がなくなると共に、レベルシフト回路101及び102のインバータ回路部121への電源供給が無くなると、レベルシフト回路101及び102のレベルシフト回路部122内に貫通電流が流れ、レベルシフト回路101及び102の出力信号Sa及びSaBの電圧が中間電圧となり、次段につながる回路に貫通電流が流れる原因にもなるという問題があった。このような問題を解決するために、特開2000−353946号公報、特開平9−74348号公報及び特開平10−84274号公報では、レベルシフト回路に制御トランジスタを付加することで貫通電流を防ぎ、該制御トランジスタへ制御信号を供給する技術が開示されている。
【0006】
しかし、特開2000−353946号公報、特開平9−74348号公報及び特開平10−84274号公報等で開示されたレベルシフト回路では、制御トランジスタを制御する制御信号が必要となり、該信号を生成するために、低電圧電源のオフ状態をモニタする回路が必要であり、回路規模が増大するという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、低電圧電源の状態をモニタする回路が必要なく、複数個のトランジスタを付加するだけで貫通電流の発生を防止することができるレベルシフト回路を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレベルシフト回路は、低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号の信号レベルを反転させて出力するインバータ回路部と、前記入力信号と該インバータ回路部からの出力信号をそれぞれレベルシフトさせて生成した一対の信号を、対応する第1及び第2の各出力端から高電圧側の電源で動作する回路に出力するレベルシフト回路部とからなるレベルシフト回路において、前記レベルシフト回路部は、前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて動作する第1のPチャネル型トランジスタと前記インバータ回路部からの信号に応じて動作する第1のNチャネル型トランジスタとが直列に接続されてなり、該接続部が前記第1の出力端をなす第1の直列回路と、前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて動作する第2のPチャネル型トランジスタと前記低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号に応じて動作する第2のNチャネル型トランジスタとが直列に接続されてなり、該接続部が前記第2の出力端をなす第2の直列回路と、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第1のNチャネル型トランジスタの動作制御を行う第3のトランジスタと、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第1の出力端の電圧レベルを保持する第4のトランジスタと、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第2のNチャネル型トランジスタの動作制御を行う第5のトランジスタと、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第2の出力端の電圧レベルを保持する第6のトランジスタとを備えるものである。
【0009】
具体的には、前記第3のトランジスタは、インバータ回路部の出力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、前記第5のトランジスタは、インバータ回路部の入力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、第3及び第5の各トランジスタは、ゲートと接地との間の容量が異なるようにした。
【0010】
また、この発明に係るレベルシフト回路は、低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号の信号レベルを反転させて出力するインバータ回路部と、前記入力信号と該インバータ回路部からの出力信号をそれぞれレベルシフトさせて生成した一対の信号を、対応する第1及び第2の各出力端から高電圧側の電源で動作する回路に出力するレベルシフト回路部とからなるレベルシフト回路において、前記レベルシフト回路部は、前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて動作する第1のPチャネル型トランジスタ、前記インバータ回路部からの信号に応じてそれぞれ動作する第7のPチャネル型トランジスタ及び第1のNチャネル型トランジスタが直列に接続されてなり、第7のPチャネル型トランジスタと第1のNチャネル型トランジスタとの接続部が前記第1の出力端をなす第1の直列回路と、前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて動作する第2のPチャネル型トランジスタ、前記低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号に応じてそれぞれ動作する第8のPチャネル型トランジスタ及び第2のNチャネル型トランジスタが直列に接続されてなり、該第8のPチャネル型トランジスタと第2のNチャネル型トランジスタとの接続部が前記第2の出力端をなす第2の直列回路と、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第1のNチャネル型トランジスタ及び第7のPチャネル型トランジスタの動作制御をそれぞれ行う第3のトランジスタと、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第1の出力端の電圧レベルを保持する第4のトランジスタと、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第2のNチャネル型トランジスタ及び第8のPチャネル型トランジスタの動作制御を行う第5のトランジスタと、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第2の出力端の電圧レベルを保持する第6のトランジスタとを備えるものである。
【0011】
具体的には、前記第3のトランジスタは、インバータ回路部の出力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、前記第5のトランジスタは、インバータ回路部の入力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、第3及び第5の各トランジスタは、電流駆動能力が異なるようにした。
【0012】
また、前記第3のトランジスタは、出力端がハイレベル時のインバータ回路部よりも電流駆動能力が小さくなるようにしてもよい。
【0013】
一方、前記第5のトランジスタは、出力端がハイレベル時の前記低電圧側の電源で動作する回路よりも電流駆動能力が小さくなるようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるレベルシフト回路の例を示した回路図である。
図1のレベルシフト回路1は、低電圧側の電源電圧VDDL(例えば3V)で動作するインバータ回路部2と、高電圧側の電源電圧VDDH(例えば5V)で動作するレベルシフト回路部3とで構成されている。インバータ回路部2は、電源電圧VDDLを電源としたインバータ回路を形成するPチャネル型MOSトランジスタ(以下、PMOSトランジスタと呼ぶ)P1とNチャネル型MOSトランジスタ(以下、NMOSトランジスタと呼ぶ)N1とで構成され、PMOSトランジスタP1及びNMOSトランジスタN1の各ゲートは接続され、該接続部は、入力端INをなし、電源電圧VDDLを電源とした内部回路(図示せず)からの出力信号が入力される。
【0015】
レベルシフト回路部3は、PMOSトランジスタP2,P3及びNMOSトランジスタN2〜N7で構成されている。なお、PMOSトランジスタP2は第1のPチャネル型トランジスタを、PMOSトランジスタP3は第2のPチャネル型トランジスタを、NMOSトランジスタN2は第1のNチャネル型トランジスタを、NMOSトランジスタN3は第2のNチャネル型トランジスタをそれぞれなす。また、NMOSトランジスタN4は第3のトランジスタを、NMOSトランジスタN5は第4のトランジスタを、NMOSトランジスタN6は第6のトランジスタを、NMOSトランジスタN7は第5のトランジスタをそれぞれなす。
【0016】
電源電圧VDDHと接地電圧との間には、PMOSトランジスタP2とNMOSトランジスタN2の直列回路、及びPMOSトランジスタP3とNMOSトランジスタN3の直列回路が並列に接続されている。また、NMOSトランジスタN2のゲートには、インバータ回路部2からの出力信号が入力され、NMOSトランジスタN2のゲートと接地電圧との間には、NMOSトランジスタN4が接続されている。NMOSトランジスタN4のゲートはPMOSトランジスタP2とNMOSトランジスタN2との接続部に接続され、該接続部は出力端OUTをなす。該出力端OUTには、PMOSトランジスタP3及びNMOSトランジスタN6の各ゲートが接続され、出力端OUTと接地電圧との間にはNMOSトランジスタN5が接続されている。
【0017】
また、NMOSトランジスタN3のゲートは、入力端INに接続され、NMOSトランジスタN3のゲートと接地電圧との間には、NMOSトランジスタN7が接続されている。NMOSトランジスタN7のゲートはPMOSトランジスタP3とNMOSトランジスタN3との接続部に接続され、該接続部は出力端OUTBをなす。該出力端OUTBには、PMOSトランジスタP2及びNMOSトランジスタN5の各ゲートが接続され、出力端OUTBと接地電圧との間にはNMOSトランジスタN6が接続されている。
【0018】
このような構成において、通常動作時に、入力端INにハイ(High)レベルの信号が入力されると、インバータ回路部2の出力端をなすPMOSトランジスタP1とNMOSトランジスタN1との接続部Aは、ロー(Low)レベルとなり、NMOSトランジスタN2はオフし、NMOSトランジスタN3はオンする。NMOSトランジスタN2がオフすることによりPMOSトランジスタP3はオフし、NMOSトランジスタN3がオンすることによりPMOSトランジスタP2がオンする。このため、出力端OUTはハイレベルとなり、出力端OUTBはローレベルになることから、NMOSトランジスタN4はオンし、NMOSトランジスタN7はオフする。
【0019】
このような状態で、低電圧側電源の供給が停止して電源電圧VDDLが0Vになると、接続部Aの電圧はオンしているNMOSトランジスタN4によってローレベルとなり、出力端OUTはハイレベルに固定される。また、出力端OUTがハイレベルであることから、PMOSトランジスタP3がオフし、NMOSトランジスタN6がオンすることから、NMOSトランジスタN7がオフし、NMOSトランジスタN3のゲートに電圧が印加されていなくとも出力端OUTBはローレベルに固定される。
【0020】
一方、通常動作時において、入力端INにローレベルの信号が入力されると、接続部Aはハイレベルとなり、NMOSトランジスタN2はオンし、NMOSトランジスタN3はオフする。NMOSトランジスタN2がオンすることによりPMOSトランジスタP3はオンし、NMOSトランジスタN3がオフすることによりPMOSトランジスタP2がオフする。このため、出力端OUTはローレベルとなり、出力端OUTBはハイレベルになることから、NMOSトランジスタN4はオフし、NMOSトランジスタN7はオンする。
【0021】
このような状態で、低電圧側電源の供給が停止して電源電圧VDDLが0Vになると、入力端INの電圧はオンしているNMOSトランジスタN7によってローレベルとなり、出力端OUTBはハイレベルに固定される。また、出力端OUTBがハイレベルであることから、PMOSトランジスタP2がオフし、NMOSトランジスタN5がオンすることから、NMOSトランジスタN4がオフし、NMOSトランジスタN2のゲートに電圧が印加されていなくとも出力端OUTはローレベルに固定される。このように、電源電圧VDDLが0Vになっても、レベルシフト回路1に貫通電流が流れることはない。
【0022】
次に、電源電圧VDDLの供給が停止している状態で電源電圧VDDHの供給が行われた場合、出力端OUT及びOUTBの初期状態はローレベル近辺にあるため、PMOSトランジスタP2及びP3はそれぞれオンした状態になり、出力端OUT及びOUTBの各電圧はそれぞれ上昇する。このような出力端OUT及びOUTBにおける電圧上昇の遷移スピードは、NMOSトランジスタN4及びN7の各ゲートと接地電圧との間の容量であるゲート容量をそれぞれ変えることによって制御することができる。例えば、NMOSトランジスタN4のゲート容量をNMOSトランジスタN7よりも大きくすることによって、出力端OUTBよりも出力端OUTの電圧立ち上がり速度は遅くなる。
【0023】
このため、出力端OUTはローレベルに、出力端OUTBはハイレベルになり、前述の動作説明と同様、入力端IN及び接続部Aへの電圧供給がなくとも出力端OUT及びOUTBの電圧は固定され、貫通電流が流れることはない。これに対して、NMOSトランジスタN4のゲート容量をNMOSトランジスタN7より小さくすると、出力端OUTはハイレベルに、出力端OUTBはローレベルに固定することができる。なお、NMOSトランジスタN4及びN7の各ゲート容量は、トランジスタサイズを変更することで容易に実現することができ、例えば、ゲート面積を大きくするとゲート容量が大きくなる。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるレベルシフト回路の他の例を示した回路図である。なお、図2では、図1と同じものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図2における図1との相違点は、PMOSトランジスタP2とNMOSトランジスタN2との間にPMOSトランジスタP12を、PMOSトランジスタP3とNMOSトランジスタN3との間にPMOSトランジスタP13を追加し、これに伴って図1のレベルシフト回路部3をレベルシフト回路部3aにしたことにある。
【0025】
図2のレベルシフト回路1において、インバータ回路部2と、高電圧側の電源電圧VDDHで動作するレベルシフト回路部3aとで構成されている。レベルシフト回路部3aは、PMOSトランジスタP2,P3,P12,P13及びNMOSトランジスタN2〜N7で構成されている。なお、PMOSトランジスタP12は第7のPチャネル型トランジスタを、PMOSトランジスタP13は第8のPチャネル型トランジスタをそれぞれなす。
【0026】
電源電圧VDDHと接地電圧との間には、PMOSトランジスタP2、P12及びNMOSトランジスタN2の直列回路、並びにPMOSトランジスタP3、P13及びNMOSトランジスタN3の直列回路が並列に接続されている。PMOSトランジスタP12とNMOSトランジスタN2との接続部が出力端OUTをなし、PMOSトランジスタP13とNMOSトランジスタN3との接続部が出力端OUTBをなす。また、PMOSトランジスタP12のゲートは接続部Aに接続され、PMOSトランジスタP13のゲートは、入力端INに接続されている。
【0027】
このような構成において、通常動作時に、入力端INにハイレベルの信号が入力されると、接続部Aはローレベルとなり、NMOSトランジスタN2がオフすると共にPMOSトランジスタP12がオンし、NMOSトランジスタN3がオンすると共にPMOSトランジスタP13がオフする。このため、PMOSトランジスタP2はオンし、PMOSトランジスタP3はオフすることから、出力端OUTはハイレベルに、出力端OUTBはローレベルになり、NMOSトランジスタN4はオンし、NMOSトランジスタN7はオフする。
【0028】
このような状態で、低電圧側電源の供給が停止して電源電圧VDDLが0Vになると、接続部Aの電圧はオンしているNMOSトランジスタN4によってローレベルとなり、PMOSトランジスタP12はオンし、NMOSトランジスタN2はオフする。また、出力端OUTBはローレベルであるため、PMOSトランジスタP2はオンし、出力端OUTはハイレベルに固定される。また、出力端OUTがハイレベルであるため、PMOSトランジスタP3がオフすると共にNMOSトランジスタN6がオンすることにより、NMOSトランジスタN7がオフしNMOSトランジスタN3に対するゲート電圧供給がなくとも、出力端OUTBはローレベルに固定される。
【0029】
一方、通常動作時において、入力端INにローレベルの信号が入力されると、接続部Aはハイレベルとなり、NMOSトランジスタN2がオンすると共にPMOSトランジスタP12がオフし、NMOSトランジスタN3がオフすると共にPMOSトランジスタP13がオンする。このため、PMOSトランジスタP2はオフし、PMOSトランジスタP3はオンすることから、出力端OUTはローレベルに、出力端OUTBはハイレベルになり、NMOSトランジスタN4はオフし、NMOSトランジスタN7はオンする。
【0030】
このような状態で、低電圧側電源の供給が停止して電源電圧VDDLが0Vになると、入力端INの電圧はオンしているNMOSトランジスタN7によってローレベルとなり、PMOSトランジスタP13はオンし、NMOSトランジスタN3はオフする。また、出力端OUTはローレベルであるため、PMOSトランジスタP3はオンし、出力端OUTBはハイレベルに固定される。また、出力端OUTBはハイレベルであるため、PMOSトランジスタP2がオフすると共にNMOSトランジスタN5がオンすることにより、NMOSトランジスタN4がオフしNMOSトランジスタN2に対するゲート電圧供給がなくとも、出力端OUTはローレベルに固定される。このように、電源電圧VDDLが0Vになっても、レベルシフト回路1に貫通電流が流れることはない。
【0031】
次に、電源電圧VDDLの供給が停止している状態で電源電圧VDDHの供給が行われた場合、出力端OUT及びOUTBの初期状態はローレベル近辺にあるため、PMOSトランジスタP2及びP3はそれぞれオンした状態となるが、PMOSトランジスタP12及びP13はそれぞれ完全にオンした状態ではないため、出力端OUT及びOUTBの各電圧は、入力端IN及び接続部Aの電圧によって決まる。入力端IN及び接続部Aの電圧はNMOSトランジスタN4及びN7のドライブ能力によって制御することができる。例えば、NMOSトランジスタN4のドライブ能力をNMOSトランジスタN7よりも大きくすることによって、接続部Aの電圧は入力端INよりも小さくすることができる。
【0032】
このため、出力端OUTはハイレベルに、出力端OUTBはローレベルになり、図1の動作説明と同様、入力端IN及び接続部Aへの電圧供給がなくとも出力端OUT及びOUTBの電圧は固定される。これに対して、NMOSトランジスタN4のドライブ能力をNMOSトランジスタN7よりも小さくすることにより、出力端OUTはローレベルに、出力端OUTBはハイレベルにそれぞれ固定することができる。なお、NMOSトランジスタN4及びN7の各ドライブ能力を変更することは、ゲートサイズを変更することで容易に実現することができる。
【0033】
図1及び図2におけるNMOSトランジスタN4及びN7のトランジスタは、他のトランジスタに対し通常動作時に、例えばゲート幅を小さくしてドライブ能力を小さくする必要があり、回路規模の増加は小さくなる。例えば、NMOSトランジスタN4はPMOSトランジスタP1の動作に、NMOSトランジスタN7は、入力端INに接続される回路のPMOSトランジスタの動作に対してそれぞれ影響を与える。なお、図1及び図2のレベルシフト回路1の使用例として、例えば、図3〜図5で示したような使い方が考えられる。
【0034】
このように、本第1の実施の形態におけるレベルシフト回路は、入力端INに入力信号が入力されなくても出力端OUT及びOUTBの各信号レベル状態を保持するNMOSトランジスタN5及びN6を設けると共に、電源電圧VDDL及びVDDHの供給が共に停止した状態から電源電圧VDDHの供給が開始した際に、出力端OUT及びOUTBから出力される信号の初期値を設定するためのNMOSトランジスタN4及びN7を設けるようにした。このことから、簡単な回路を追加するだけで、低電圧側の電源電圧VDDL及び高電圧側の電源電圧VDDHの供給状態によって貫通電流が発生することを防止することができる。
【0035】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明のレベルシフト回路によれば、入力信号が入力されなくても第1及び第2の各出力端におけるそれぞれの信号レベル状態を保持する第4及び第6の各トランジスタを設けると共に、低電圧側及び高電圧側の各電源の供給が共に停止した状態から高電圧側の電源の供給が開始した際に、第1の出力端及び第2の出力端から出力される各信号の初期値を設定するための第3及び第5の各トランジスタを設けるようにした。このことから、簡単な回路を追加するだけで、低電圧側及び高電圧側の各電源におけるそれぞれの電源供給状態による貫通電流の発生を防止することができる。
【0036】
具体的には、第3及び第5の各トランジスタは、ゲートと接地との間の容量が異なるようにするか、又は電流駆動能力が異なるようにすることにより、高電圧側の電源のみが供給されたときの第1及び第2の各出力端の初期値を設定することができる。
【0037】
また、第3のトランジスタは、ハイレベル時のインバータ回路部よりも電流駆動能力が小さくし、第5のトランジスタは、ハイレベル時の前記低電圧側の電源で動作する回路よりも電流駆動能力が小さくすることにより、低電圧側及び高電圧側の各電源が供給されている通常時において、正常に動作させることができると共に回路規模の増加を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態におけるレベルシフト回路の例を示した回路図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態におけるレベルシフト回路の他の例を示した回路図である。
【図3】 図1及び図2で示したレベルシフト回路1の使用例を示した図である。
【図4】 図1及び図2で示したレベルシフト回路1の他の使用例を示した図である。
【図5】 図1及び図2で示したレベルシフト回路1の他の使用例を示した図である。
【図6】 レベルシフト回路が使用される例を示した概略の図である。
【図7】 従来のレベルシフト回路の例を示した回路図である。
【図8】 従来のレベルシフト回路の他の例を示した回路図である。
【符号の説明】
1 レベルシフト回路
2 インバータ回路部
3,3a レベルシフト回路部
Claims (6)
- 低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号の信号レベルを反転させて出力するインバータ回路部と、前記入力信号と該インバータ回路部からの出力信号をそれぞれレベルシフトさせて生成した一対の信号を、対応する第1及び第2の各出力端から高電圧側の電源で動作する回路に出力するレベルシフト回路部とからなるレベルシフト回路において、
前記レベルシフト回路部は、
前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて動作する第1のPチャネル型トランジスタと前記インバータ回路部からの信号に応じて動作する第1のNチャネル型トランジスタとが直列に接続されてなり、該接続部が前記第1の出力端をなす第1の直列回路と、
前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて動作する第2のPチャネル型トランジスタと前記低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号に応じて動作する第2のNチャネル型トランジスタとが直列に接続されてなり、該接続部が前記第2の出力端をなす第2の直列回路と、
前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第1のNチャネル型トランジスタの動作制御を行う第3のトランジスタと、
前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第1の出力端の電圧レベルを保持する第4のトランジスタと、
前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第2のNチャネル型トランジスタの動作制御を行う第5のトランジスタと、
前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第2の出力端の電圧レベルを保持する第6のトランジスタと、
を備えることを特徴とするレベルシフト回路。 - 前記第3のトランジスタは、インバータ回路部の出力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、前記第5のトランジスタは、インバータ回路部の入力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、第3及び第5の各トランジスタは、ゲートと接地との間の容量が異なることを特徴とする請求項1記載のレベルシフト回路。
- 低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号の信号レベルを反転させて出力するインバータ回路部と、前記入力信号と該インバータ回路部からの出力信号をそれぞれレベルシフトさせて生成した一対の信号を、対応する第1及び第2の各出力端から高電圧側の電源で動作する回路に出力するレベルシフト回路部とからなるレベルシフト回路において、
前記レベルシフト回路部は、
前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第2の出力端の電圧レベルに応じて動作する第1のPチャネル型トランジスタ、前記インバータ回路部からの信号に応じてそれぞれ動作する第7のPチャネル型トランジスタ及び第1のNチャネル型トランジスタが直列に接続されてなり、第7のPチャネル型トランジスタと第1のNチャネル型トランジスタとの接続部が前記第1の出力端をなす第1の直列回路と、
前記高電圧側の電源電圧と接地電圧との間に接続された、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて動作する第2のPチャネル型トランジスタ、前記低電圧側の電源で動作する回路からの入力信号に応じてそれぞれ動作する第8のPチャネル型トランジスタ及び第2のNチャネル型トランジスタが直列に接続されてなり、該第8のPチャネル型トランジスタと第2のNチャネル型トランジスタとの接続部が前記第2の出力端をなす第2の直列回路と、
前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第1のNチャネル型トランジスタ及び第7のPチャネル型トランジスタの動作制御をそれぞれ行う第3のトランジスタと、
前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第1の出力端の電圧レベルを保持する第4のトランジスタと、
前記第2の出力端の電圧レベルに応じて前記第2のNチャネル型トランジスタ及び第8のPチャネル型トランジスタの動作制御を行う第5のトランジスタと、前記第1の出力端の電圧レベルに応じて前記第2の出力端の電圧レベルを保持する第6のトランジスタと、
を備えることを特徴とするレベルシフト回路。 - 前記第3のトランジスタは、インバータ回路部の出力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、前記第5のトランジスタは、インバータ回路部の入力端と接地電圧との間に接続されたNチャネル型MOSトランジスタであり、第3及び第5の各トランジスタは、電流駆動能力が異なることを特徴とする請求項3記載のレベルシフト回路。
- 前記第3のトランジスタは、出力端がハイレベル時のインバータ回路部よりも電流駆動能力が小さいことを特徴とする請求項2又は4記載のレベルシフト回路。
- 前記第5のトランジスタは、出力端がハイレベル時の前記低電圧側の電源で動作する回路よりも電流駆動能力が小さいことを特徴とする請求項2、4又は5記載のレベルシフト回路。
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