JP3761267B2 - 電解水生成機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、除菌用原液を電解槽で電気分解して電解液を生成し、水道水により希釈して除菌水を生成する電解水生成機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、塩化ナトリウムおよび無機酸等の水溶液から電気分解によって次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン、塩素イオン等を発生し、除菌効果のある除菌水を生成する電解水生成機が使用されている。
【0003】
従来、この種の電解水生成機は図5に示すような構成が一般的であった。
図に示すように、本体101は除菌用原液を供給する原液タンク102と、除菌用原液を電気分解する電解槽103と、この電解槽103に原液を送り込むポンプ104および前記3点の部品を支持する固定台105と、水道水を供給する給水装置106を備えており、電解槽103で生成された電解液を給水装置106の出力側に配置された吐出管107にて水道水と混合し除菌水を生成する。これらの動作は制御部108にて制御されている。
【0004】
また、流路の接続には連結ホース109を使用し、両端にはホースバンド110を使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の電解水生成機では、電解槽103、ポンプ104、給水装置106などの大型部品が本体101内でそれぞれ別々に配置されているために、本体101の外形が大型になり設置場所が大きくなるという課題があり、本体の小型化を図ることが要求されている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、本体の小型化を図り、設置スペースを小さくできる電解水生成機を提供することを目的としている。
【0007】
また、各部品間の接続に連結ホース109を使用しているため、連結ホース109の引き回しにより本体101内に余分なスペースが必要となり、また連結ホース109と接続用のホースバンド110の使用により部品点数が増加するという課題があり、連結ホース109の引き回しを減らして本体101内の省スペース化を図り、ホースバンド110などの付属部品を削減することが要求されている。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、連結ホースの引き回しを少なくして本体内の省スペース化を図るとともに、付属部品を削減することのできる電解水生成機を提供することを目的としている。
【0009】
また、電解槽103、ポンプ104および給水装置106を本体101の固定台105にそれぞれ個別に取り付ける構造となっているために、製品の組立工程における作業性が悪くなるという課題があり、組立工程の作業性を良くすることが要求されている。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、製品の組立作業が容易な電解水生成機を提供することを目的としている。
【0011】
また、電解槽103が劣化して交換する場合に、電解槽は箱形状の外郭で覆われ、また連結ホースで接続されているため、その交換作業に手間がかかるという課題があり、電解槽103の交換作業が容易にできることが要求されている。
【0012】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、電解槽の交換作業が容易にできる電解水生成機を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電解水生成機は上記目的を達成するために、原液を電気分解する電解槽と、この電解槽へ原液を送り込む原液ポンプと、水道水を供給する給水装置と、この給水装置の吐出側と前記電解槽の吐出側を連結する吐出管と、固定台に立設する支持板を有し、前記支持板の片面に前記電解槽を配置し、もう一方の片面に前記原液ポンプ、前記給水装置および前記吐出管を配置する構成としたものである。
【0014】
本発明によれば、本体の小型化を図り設置スペースを小さくできる電解水生成機が得られる。
【0015】
また他の手段は、電解槽に一体に設けた一対の筒部を原液ポンプおよび吐出管にそれぞれ直接接続する構成としたものである。
【0016】
本発明によれば、連結ホースの引き回しを少なくして本体内の省スペース化を図るとともに、付属部品を削減することのできる電解水生成機が得られる。
【0017】
また他の手段は、電解槽を支持板の片面に配置し、もう一方の片面に原液ポンプ、給水装置および吐出管を配置して一体化した電解水生成部を有し、この電解水生成部を固定台に着脱可能に設けた構成としたものである。
【0018】
本発明によれば、製品の組立作業が容易な電解水生成機が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、原液を電気分解する電解槽と、この電解槽へ原液を送り込む原液ポンプと、水道水を供給する給水装置と、この給水装置の吐出側と前記電解槽の吐出側を連結する吐出管と、固定台に立設する支持板を有し、前記支持板の片面に前記電解槽を配置し、もう一方の片面に前記原液ポンプ、前記給水装置および前記吐出管を配置する構成としたものであり、支持板の片面に電解槽を取り付け、支持板の他面に原液ポンプ、給水装置および吐出管を配置することにより、本体内の収納スペースを削減し、本体を小型化できるという作用を有する。
【0021】
また、電解槽に一体に設けた一対の筒部を原液ポンプおよび吐出管にそれぞれ直接接続する構成としたものであり、各部品を連通して接続する連結パイプの設置スペースを削減するとともに、連結部品の点数を削減できるという作用を有する。
【0022】
また、電解槽を支持板の片面に配置し、もう一方の片面に原液ポンプ、給水装置および吐出管を配置して一体化した電解水生成部を有し、この電解水生成部を固定台に着脱可能に設けた構成としたものであり、電解槽、原液ポンプ、給水装置および吐出管を全て1枚の支持板に取り付け、後工程でこの支持板を固定台へ装着することにより各部品の組立作業性を向上できるという作用を有する。
【0024】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
図1〜図3に示すように、本体1内には除菌用原液を貯えた原液タンク2と各部品を保持し、かつ除菌用原液を貯留する固定台3と電解水生成部4およびこれらを制御する制御部5を有している。電解水生成部4は電極板を有する電解槽6と、この電解槽6内に除菌用原液を送り込む原液ポンプ7と、水道水を供給する給水装置8と、前記電解槽6の吐出側と前記給水装置8の吐出側を連結する吐出管9と、各部品を支持する支持板10で構成されている。
【0026】
上記構成において制御部5の操作により運転を始めると、原液ポンプ7が駆動して固定台3に貯留している除菌用原液を電解槽6に送り込み、電解槽6内で電気分解されて電解溶液を生成する。一方で給水装置8が駆動して水道水を供給すると生成した電解溶液と水とが吐出管9内にて混合して濃度調整され、除菌効果のある電解水が吐出される。
【0027】
このように支持板10の片面に電解槽6を配置し、支持板10の他面に原液ポンプ7、給水装置8および吐出管9を配置して電解水生成部4を構成することにより、電解水生成部4は1枚の支持板10の裏表に省スペースで固定することができ、本体1の小型化を図ることができる。
【0028】
(実施例2)
図2および図3において、支持板10の片面に配置された電解槽6の下部には、原液ポンプ7と接続するための入口筒部6aが一体成型されている。原液ポンプ7の連結部7a外周にはOリングが装着され、連結部7aを前記筒部6aに挿入することにより液漏れのないように接続されている。また、電解槽6の上部には出口筒部6bが一体成型されており、Oリングが装着されている。この出口筒部6bを吐出管9より延設した第1の筒部9aに挿入することにより液漏れのないように接続されている。また、吐出管9には第2の筒部9bが一体成型されており、給水装置8の連結部8aとOリングを介して液漏れのないように接続されている。
【0029】
上記構成において、流経路の接続はすべて各部品に一体に設けた筒部を用いた接続となり、各部品を直接連結することにより電解水生成部4の各部品の接続に必要なスペースを最小限に抑え、本体の小型化を図ることができるとともに、接続時に連結ホースやホースバンドを使用することがないので接続用部品の削減を図ることができる。
【0030】
なお、実施例では各部品の接続にOリングを用いたが、ねじ結合や圧入により連結ホースを使用しない接続方法としてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0031】
(実施例3)
図1〜図3において、電解水生成部4は支持板10の片面に電解槽6を取り付け、支持板10の他の面に原液ポンプ7、給水装置8および吐出管9を取り付けている。支持板10の下端部には固定台3に挿入して固定するための固定部10a、10bを設け、固定台3には前記固定部10aに対応した支持部3aが設けられている。また、固定台3には固定部10bが挿入できる溝3bが設けられており、支持板10の固定台3に対する位置決め合わせとぐらつき防止の役目をして、強固に固定できるようになっている。
【0032】
上記構成において、取り付け作業はまず支持板10の片面に電解槽6をねじ止め固定し、支持板10を裏返して、もう一方の片面に原液ポンプ7、給水装置8および吐出管9をねじ止め固定する。次に支持板10下端部の固定部10bを固定台3に挿入して位置決めし、固定部10aと支持部3aをねじ止め固定することにより電解水生成部4を確実に固定することができる。
【0033】
このように各部品を支持板10に固定して電解水生成部4を1つのユニットとして構成し、支持板10の固定部10a、10bにより確実に固定できることになり組立作業を容易に行うことができる。また、支持板10への各部品の取り付け作業ならびに電解水生成部4の固定台3へのねじ固定作業を分業化することができることから、製造工程における組立手順の変更に随時対応することができる。
【0034】
(実施例4)
図2〜図4に示すように、本体1の外郭は断面コ字状の前ケース1aと後ケース1bにより構成され、後ケース1bを分離可能に設けている。本体1内には固定台3に支持された支持板10が立設し、支持板10には電解槽6がねじ止め固定されている。また、電解槽6は後ケース1bに面して配置されているので後ケース1bを外すと電解槽6が露出して、交換できるようになっている。なお、電解槽6と原液ポンプ7および吐出管9とは入口筒部6aおよび出口筒部6bを介して直接接続しているため、電解槽6交換時の取扱いは簡単にできるようになっている。
【0035】
上記構成において、電解槽6を交換する場合に、本体1が壁面などに設置されているときは、本体1を壁面より外して、本体1の後ケース1bを分離する。
【0036】
このとき、後ケース1bに面して電解槽6が配置されているため、電解槽6は露出し、また2本の固定ねじ11を外すことにより電解槽6を支持板10より取り外して新しい電解槽6と交換することができる。
【0037】
原液ポンプ7と吐出管9への接続は、図3(ロ)に示すように電解槽6の入口筒部6aに原液ポンプ7の吐出口7aをOリング付で挿入し、出口筒部6bを吐出管9の入口側にOリング付で挿入しているので、電解槽6の支持板10への固定時に同時に行うことができる。
【0038】
このように、電解槽6の交換の際には、後ケース1bを外すだけで電解槽6が露出し、電解槽6を固定している固定ねじ11を外すことにより、同時に他部品との接続を解いて取り外すことができ、また新しい電解槽6を支持板10に固定するときに、同時に他部品と接続できるため、交換の作業性を向上することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば1枚の支持板の片面に電解槽、もう一方の片面に原液ポンプ、給水装置および吐出管を配置することにより、電解水生成部を小型化するため、本体も小型化して設置スペースを小さくできるという効果のある電解水生成機を提供することができる。
【0040】
また、支持板の片面に配置された電解槽ともう一方の片面に配置された原液ポンプおよび吐出管との接続を電解槽の筒部を用いて直結することにより、本体内にホースを引き回すためのスペースを削減するとともに、接続用の部品点数も削減できるという効果のある電解水生成機を提供できる。
【0041】
また、支持板の両面に各部品を配置して電解水生成部を1つのユニットにまとめ、この電解水生成部を固定台に固定する構成とすることにより、電解水生成部の組立作業が容易にできるという効果のある電解水生成機を提供できる。
【0042】
また、支持板の片面に配置された電解槽を分離可能な外郭板の内面に面するように配置することにより、電解槽の交換作業の作業性を向上できるという効果のある電解水生成機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1および実施例3の電解水生成機の内部構造を示す外観斜視図
【図2】(イ)同実施例1〜実施例4の正面断面図
(ロ)同側面図
【図3】(イ)同電解水生成部の要部破断の正面図
(ロ)同側面図
(ハ)同接続部分の拡大斜視図
【図4】(イ)同実施例4の分解側面図
(ロ)同分解背面図
【図5】従来の電解水生成機の正面断面図
【符号の説明】
1 本体
1b 後ケース(外ケース)
3 固定台
4 電解水生成部
6 電解槽
6a 入口筒部(筒部)
6b 出口筒部(筒部)
7 原液ポンプ
8 給水装置
9 吐出管
10 支持板
Claims (3)
- 原液を電気分解する電解槽と、この電解槽へ原液を送り込む原液ポンプと、水道水を供給する給水装置と、この給水装置の吐出側と前記電解槽の吐出側を連結する吐出管と、固定台に立設する支持板を有し、前記支持板の片面に前記電解槽を配置し、もう一方の片面に前記原液ポンプ、前記給水装置および前記吐出管を配置してなる電解水生成機。
- 電解槽に一体に設けた一対の筒部を原液ポンプおよび吐出管にそれぞれ直接接続してなる請求項1記載の電解水生成機。
- 電解槽を支持板の片面に配置し、もう一方の片面に原液ポンプ、給水装置および吐出管を配置して一体化した電解水生成部を有し、この電解水生成部を固定台に着脱可能に設けてなる請求項1または請求項2記載の電解水生成機。
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