JPH027673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、カルシウム塩添加水を連続して軽度
に電気分解することによつて、健康上有益である
とされているアルカリイオン濃度の高いイオン水
を連続的に生成する連続式のイオン水生成器に関
する。

［従来の技術］ 従来、連続式のイオン水生成器の電解槽は、片
面に突出した陰極室側の流入口と流出口並びに他
面に突出した陽極室側の流入口と流出口を、各々
ホースで本体に接続し、やはり両面に分けて設け
られた両電極のリード端をリード線で本体へ接続
した上で本体内に収納されている。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、連続式のイオン水生成器は、電解槽
の陰・陽両極室へ連続的に水道水を供給しつつ、
陽極室側へ供給される水道水にカルシウム塩を添
加し、これらが電解槽を通過する間に軽度の電気
分解を施すものである。そして、このイオン水の
生成を続けると、経時的にカルシウムが被膜化し
て電解槽内に付着し、電解効率を低下させるの
で、定期的に電解槽を食酢の希釈水等に漬けて洗
浄する必要がある。

しかしながら、従来のイオン水生成器では、電
解槽と本体間を連結しているホースやリード線を
一本ずつ取り外さなければ電解槽を本体から取り
出せず、また収納時には逆に一本ずつ接続し直さ
なければならないので、上記洗浄作業が行いにく
い問題がある。また、電解槽の収納時に接続を間
違えるおそれもある。

［問題点を解決するための手段］ 上記問題点を解決するために講じられた手段
を、本考案の一実施例に対応する第１図及び第２
図で説明すると、本考案は、電解槽１の両電極２
ａ，２ｂのリード端３ａ，３ｂと、陰陽両極室４
ａ，４ｂの流入口５ａ，５ｂ及び流出口６ａ，６
ｂとが、全て電解槽１の同一片面に突出されてい
る一方、前記リード端３ａ，３ｂ、流入口５ａ，
５ｂ及び流出口６ａ，６ｂと向き合う本体７側
に、各々が着脱自在に嵌め合わされて接続される
ソケツト８ａ，８ｂ及び継手部９ａ，９ｂ，１０
ａ，１０ｂが設けられているイオン水生成器とす
ることによつて上記問題点を解決したものであ
る。

［作用］ 本発明においては、電解槽１を本体７へ押し付
け、その同一片面に突出されているリード端３
ａ，３ｂ、流入口５ａ，５ｂ及び流出口６ａ，６
ｂを、各々と向き合う本体７側のソケツト８ａ，
８ｂ並びに継手部９ａ，９ｂ，１０ａ，１０ｂに
直接嵌め合わせることで、電解槽１と本体７間の
接続を行うことができる。本体７からの電解槽１
の取り出し時には、これとは逆に電解槽を引い
て、上記リード端３ａ，３ｂ、流入口５ａ，５ｂ
及び流出口６ａ，６ｂを本体７側のソケツト８
ａ，８ｂ並びに継手部９ａ，９ｂ，１０ａ，１０
ｂから引き抜くようにすればよい。

上記のように、本考案においては、電解槽１の
本体７との接続の必要な箇所を、本体７側と直接
嵌め合わせて接続しているので、接続にホースや
リード線が不要で、その着脱が極めて容易であ
る。

［実施例］ 第１図及び第２図に示されるように、本体７の
背面側に収納された電解槽１は、その前面にリー
ド端３ａ，３ｂ、流入口５ａ，５ｂ及び流出口６
ａ，６ｂが突出されている。

電解槽１は、その内部を、陽極２ａを有する陽
極室４ａと陰極２ｂを有する陰極室４ｂとに、イ
オン交換膜１１で縦に仕切つたもので、一組の流
入口５ａと流出口６ａは陽極室４ａに連通され、
残りの一組の流入口５ｂと流出口６ｂは陰極室４
ｂに連通されている。陽極室４ａ側の流入口５ａ
と流出口６ａは陽極室４ａに直接連通され、陰極
室４ｂ側の流入口５ｂと流出口６ｂは、電解槽１
の背面に突出して形成されたバイパス流路１２を
介して、前面側の陽極室４ａを避けて陰極室に連
通されている。

両電極２ａ，２ｂのリード端３ａ，３ｂは、
各々リード板１３によつて各電極２ａ，２ｂに接
続されているもので、特に陰極２ｂ側のリード端
３ｂは、背面側から電解槽１を貫通して前面側へ
突出している。

本体７の電解槽１の収納部には、電解槽１のリ
ード端３ａ，３ｂ、流入口５ａ，５ｂ及び流出口
６ａ，６ｂと向き合う位置に、ソケツト８ａ，８
ｂ、継手部９ａ，９ｂ及び１０ａ，１０ｂが設け
られている。ソケツト８ａ，８ｂには、電解槽１
のリード端３ａ，３ｂが着脱自在に嵌め合わされ
ている。また、継手部９ａ，９ｂには流入口５
ａ，５ｂが、更に継手部１０ａ，１０ｂには流出
口６ａ，６ｂが各々着脱自在に嵌め合わされてい
る。

継手部９ａは、本体７に収納されているカセツ
ト容器１４の供給口１５にホース等で連結されて
おり、継手部１０ａは、カセツト容器１４の回収
口１６に連結されている。この継手部９ａ，１０
ａには、陽極室４ａ側の流入口５ａと流出口６ａ
が各々嵌め込まれている一方、カセツト容器１４
内にはカルシウム塩添加水が収容されており、電
解槽１の陽極室４ａには、カセツト容器１４内の
カルシウム塩添加水が循環供給されるものとなつ
ている。

継手部９ｂは、本体７の下部に設けられた給水
口１７にホース等で連結されており、継手部１０
ｂは、やはり本体７の下部に設けられた取水口１
８に連結されている。この継手部９ｂ，１０ｂに
は、陰極室４ｂ側の流入口５ｂと流出口６ｂが
各々嵌め込まれている一方、給水口１７には水道
が連結されるもので、電解槽１の陰極室４ｂは、
その流入口９ｂから水道水が連続的に供給され、
その流出口１０ｂから電解後のイオン水が連続的
に取水口１８へと送り出されるものとなつてい
る。

更に継手部９ａ，９ｂ及び１０ａ，１０ｂにつ
いて第３図で説明すると、いずれの継手部９ａ，
９ｂ，１０ａ，１０ｂも、本体７の仕切壁１９に
形成された凹部２０と、この凹部２０内から凹部
２０底部の孔２１を介してカセツト容器１４側へ
と突出した受部２２とから構成されている。カセ
ツト容器１４側へ突出している受部２２の脚部に
は、凹部２０内に収容されている受部２２の頭部
との間に孔２１を挟んでワツシヤー２３が取り付
けられており、これによつて受部２２の脱落が防
止されている。また、凹部２０及び孔２１と、受
部２２との間には遊びが持たされており、電解槽
１側の流入口５ａ，５ｂ及び流出口６ａ，６ｂを
受部２２の頭部内に嵌め込むときの位置ずれを吸
収できるようになつている。尚、２４はＯリング
である。

上述のような位置ずれ吸収能のある継手部９
ａ，９ｂ及び１０ａ，１０ｂを用いる場合、リー
ド端３ａ，３ｂとソケツト８ａ，８ｂの連結も位
置ずれ吸収能を奏するものとすることが好まし
い。このことからして、リード端３ａ，３ｂとソ
ケツト８ａ，８ｂの連結には、マグネツト式接触
端子が好適に利用できる。

電解槽１の取り出し時は、背面の裏蓋２５を開
き、電解槽１をそのまま後方へ引けば、ソケツト
８ａ，８ｂ及び継手部９ａ，９ｂ，１０ａ，１０
ｂからリード端３ａ，３ｂ、流入口５ａ，５ｂ及
び流出口６ａ，６ｂが引き抜かれて、電解槽１が
取り出される。また、収納時は、逆に電解槽１を
本体７側へ押し付ければ、上記各部が再び連結さ
れて直に使用可能となる。特に電解槽１を上下逆
にしたときには連結されないよう、連結すべき各
部の配置を定めておけば、誤つた連結を確実に防
止できる。

電解槽１を正しくセツトした上で本イオン水生
成器を作動させると、電解槽１の陽極室４ａに
は、カセツト容器１４からポンプ等でカルシウム
塩添加水が循環供給される一方、陰極室４ｂには
水道水が連続的に供給され、電解槽１を経たこの
水道水は、軽度の電気分解によつて、カルシウム
イオンの豊富なアルカリイオン水として連続的に
取水口１８から取り出される。カセツト容器１４
内のカルシウム塩添加水のカルシウム塩濃度が低
下したときには、これを交換すればよい。また、
電解槽１内にカルシウムスケールが溜つたときに
は、前記のようにして電解槽１を取り出して、簡
単に洗浄を行うことができる。

［考案の効果］ 本考案によれば、電解槽の脱着が極めて容易で
あるので、電解槽洗浄時の手間が少ない。また、
電解槽と本体間をホースやリード線でつないでな
いので、脱着に伴うホースやリード線の付け違い
による損傷や誤用を防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図ａはその電解槽の拡大断面図、同ｂは同正面
図、第３図は継手部の拡大断面図である。 １：電解槽、２ａ：陽極、２ｂ：陰極、３ａ，
３ｂ：リード端、４ａ：陽極室、４ｂ：陰極室、
５ａ，５ｂ：流入口、６ａ，６ｂ：流出口、７：
本体、８ａ，８ｂ：ソケツト、９ａ，９ｂ，１０
ａ，１０ｂ：継手部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電解槽の両電極のリード端と、陰陽両極室の流
   入口及び流出口とが、全て電解槽の同一片面に突
   出されている一方、上記リード端、流入口及び流
   出口と向き合う本体側に、各々が着脱自在に嵌め
   合わされて接続されるソケツト及び継手部が設け
   られていることを特徴とするイオン水生成器。