JP3761188B2 - 免震装置の設置方法及びその設置用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に使用される免震装置の設置技術に関する。より詳しくは、免震装置の設置作業に関する作業性やその設置上の精度の向上を図るための設置技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、免震装置の設置においては、各免震装置の上下面に固定用のフランジ部を形成し、それらのフランジ部を介して基礎コンクリート側及び上部建物側の所定位置に固定することにより、両者間に免震装置を設置するという手法が行われている。その場合、基礎コンクリート側に対して免震装置を設置する方法としては、前記免震装置側のフランジ部とほぼ同等の強度を有するベースプレートを基礎コンクリート側に確実に定着し、そのベースプレートの上面に免震装置を前記フランジの下面を接合した状態に載置してボルトにより固定するという方法が広く採用されている。具体的には、ベースプレートの下面に多数のスタッドジベルやアンカー材をスタッド溶接などの溶接手段によって完全に固着したうえ、そのベースプレートを設置位置に支持しながらコンクリートを打設することにより所定位置に定着させ、しかる後、そのベースプレートの上面に免震装置のフランジ部の下面を接合し、固定用のボルトを用いて前記ベースプレート自体に形成した雌ネジ、あるいはベースプレートの下面に溶接された袋ナットやアンカー材に形成された雌ネジに螺合して締付け固定することによって免震装置を設置するという手法が採用されていた。すなわち、従来の設置技術においては、前記ベースプレート自体をスタッドジベル等の定着力を介して基礎コンクリート側に対して確実に定着し、そのベースプレートに対して免震装置を固定するという手法が採用されていた。
【0003】
以上のように、従来の免震装置の設置技術においては、前記ベースプレートの下面にスタッド溶接等の溶接手段により完全に固着された多数のスタッドジベルやアンカー材を介して基礎コンクリート側に対して確実に定着させ、そのベースプレート自体の定着力を介して免震装置を設置するという技術手段を採用していたことから、前記ベースプレートは、当然、免震装置側の固定用のフランジと同様に強固な強度を備える必要があった。したがって、ベースプレートは免震装置側の固定用のフランジとほぼ同等の板厚を有する鋼板から構成されていた。さらに、前述のように、前記従来技術においては、ベースプレートの下面に対して多数のスタッドジベルやアンカー材あるいは前記袋ナットなどを完全溶接する関係上、その溶接に伴う熱影響による変形を回避するうえからも板厚の大きいものを使用する必要があった。また、以上のように、従来の設置技術においては、スタッドジベルの基礎コンクリートに対する定着力に頼るところが大きく、その設置数も多いことから、ベースプレートの下方に配筋される鉄筋との競合も問題となった。すなわち、大きな荷重のかかるベースプレートの下方の基礎コンクリート部分には多くの鉄筋が配筋され、しかもその配筋位置が常に設計どおりとは限らず配筋位置に狂いが生じ、スタッドジベル等と設置位置を競合してしまう場合も間々生じるので、そのような場合には、ベースプレートを所定位置にセットする際に配筋位置を修正する必要が生じ、大きな負担となっていた。
【0004】
ところで、この種の建物に適用される免震装置の設置作業においては、作用する荷重が非常に大きいことから、免震装置の設置状態、特にその水平状態や、免震装置側の固定用のフランジ部と基礎コンクリート側あるいは上部建物側の設置面との接合状態が免震装置としての機能や耐久性に大きく影響することになる。したがって、免震装置の設置作業においては、基礎コンクリート側及び上部建物側に形成される設置面の正確な水平度及び平面度が免震装置の設置の良否を決定する重要な要素になる。本発明は、その基礎コンクリート側の免震装置の設置面の形成技術に係る改良技術に関するものである。
【0005】
また、基礎コンクリート側に免震装置の設置面を正確に形成するうえで、その作業に使用される部材の重量如何及び設置状態に対する調整手段如何は、作業の難易を左右する大きな要素である。この点、前述の従来技術においては、板厚の大きい鋼板からなるベースプレートを採用していた結果、その重量が非常に大きく取扱いが困難なため、作業性に大きな問題があった。また、重量の非常に大きいベースプレートを扱うため、そのベースプレートを所定位置に設置するための支持用装置も強固に形成する必要があった。そのため、実際の現場においては、捨てコンクリートや耐圧スラブ上にアングル材などからなる縦部材を、後施工アンカー等により固定される固定用アングル材を介して確実に固定した状態に立設し、その縦部材相互間に横部材を架設する際に、各横部材自体の左右の水平状態及び両側に配設される横部材相互間の水平状態等を慎重に調整しながら溶接することにより一対の強固な架設用フレームを形成し、しかる後、それらの両架設用フレームの横部材上に前記ベースプレートを支持した水平支持部材を架設して溶接により固定するという施工法が採用されていた。すなわち、前記ベースプレートの水平状態に関する調整は、前記縦部材相互間に横部材を架設する際に行われる同横部材の取付状態の調整を介してのみ行われ、しかもベースプレートを支持した前記水平支持部材を架設する際には前記横部材は溶接されているので、組付け後のベースプレートの水平状態の調整はできなかった。このため、その縦部材相互間に架設する際に行われる前記横部材の取付状態に関する調整作業の精度がきわめて重要になり、慎重な調整作業が要求されることから、作業性に問題があった。しかも、組付け後の事後的な微調整ができなかったため、最終的な調整精度にも限界があった。
【0006】
さらに、付言すれば、溶接に向く鋼種としては、一般的にSM材と呼ばれている溶接構造用圧延鋼材(JIS G3106)が知られているが、このSM材は鋼材問屋にも在庫が少なく、高炉メーカに発注しても入手に数カ月かかるというのが実情である。このため、実際の現場では、許容される範囲で溶接性の劣るSS材と呼ばれる一般構造用圧延鋼材(JIS G3101)を代りに使用する場合もある。しかしながら、特に定着力の伝達を必要とする、前述の従来技術における溶接部であるベースプレートやスタッドジベル、アンカー材にSS材を使用することは問題が大きい。すなわち、前述のベースプレートを介して定着力を伝達する従来の設置方法には、素材の調達と絡んだ現実的な問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の現状に鑑みてなされたもので、免震装置の設置上の強度を維持しながら、溶接に対する依存性を極力排除して、設置作業に用いられる部材の重量を軽減することにより作業性の改善を図るとともに、基礎コンクリート部分に配筋される鉄筋との競合を低減し、さらに設置状態の調整作業の簡便化及び高精度化を図ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、免震装置固定用の雌ネジを形成した所要数のアンカー材をアンカー材の位置決め及び免震装置の設置面整形用の添プレートに形成されたボルト挿通孔に合わせて仮止めした状態においてコンクリートを打設し、そのコンクリートの固化後に前記アンカー材に形成された雌ネジに対してボルトを螺合して免震装置を直接締付固定する免震装置の設置用装置において、捨てコンクリートや耐圧スラブ等の免震装置の設置部に立設される所要数の下部縦部材と、該下部縦部材に対して高さ調整可能に連結された上部縦部材と、それらの上部縦部材相互間に横架される横部材とからなる一対の架設用フレームを前記免震装置が設置される基礎コンクリートの設置位置の両側に離して配設するとともに、それらの一対の架設用フレームの前記横部材相互間に前記添プレートを支持する水平支持部材を架設し、その水平支持部材を前記横部材に対して高さの微調整可能に構成することにより、前記上部縦部材の下部縦部材に対する高さ調整を介して前記横部材の組立時の高さ調整を可能にするとともに、その組立後の横部材に対する前記水平支持部材の高さの微調整を介して組付け後の前記添プレートの取付状態微調整を可能にし、さらに前記水平支持部材と前記架設用フレームの横部材とを長孔状の挿通孔を介して締付け固定するように構成することにより組立て後の前記添プレートの水平方向位置を微調整できるようにした点を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施に当っては、免震装置に備えられた固定用のフランジ部を介して設置するものであれば、広く適用することが可能である。添プレートの板厚は、前述のように、アンカー材の位置決めと、免震装置の設置面の整形という機能を奏するに十分な厚さであれば足り、従来のベースプレートの板厚に対して半減することも可能である。また、添プレートの外形は四角形でもよいが、例えば八角形に形成すれば、添プレートの周囲に沿って四角形の型枠を形成する場合などには、その型枠との間に打設用の開口部が自動的に形成されることから、打設作業上具合がよい。また、添プレートに対してアンカー材を仮止めする場合には、例えば仮止め用のボルトを添プレートに形成したボルト挿通孔を介してアンカー材に形成した雌ねじに螺合して締付け固定することにより可能である。その場合、仮止め用のボルトと添プレートに形成されたボルト挿通孔とのセンタを合わせるためのセンタリング手段を具備しておけば、アンカー材の雌ネジに対する前記ボルトの螺合締付け作用により添プレートのボルト挿通孔とアンカー材のセンタとが自動的に一致されるので具合がよい。さらに、その仮止め状態を補強する目的から、アンカー材と添プレートの間に熱影響の少ない点付溶接等を補助的に実施することも可能である。なお、免震装置を設置する場合には、添プレートの上面に載置した状態に設置し得ることは勿論、添プレートの下方に打設した基礎コンクリートと同添プレート下面との間に例えば無収縮モルタルを充填した場合に、その無収縮モルタル自体の上面の状態が設置条件を十分に充足するものである場合には、前記添プレートを再使用のために取外して、前記無収縮モルタル自体の上面に直接的に免震装置を載置して設置するということも可能である。
【0010】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1〜図5は本発明の一実施例を示したもので、図1はその免震装置の設置完了状態を示した立面図、図2は本設置用装置を示した立面図、図3は同装置の平面図である。また、図4は図3中に指示したA方向からみた本設置用装置の部分拡大図、図5は同様にB方向からみた本設置用装置の部分拡大図である。図中、1は公知の免震装置で、板状のゴムと鋼板とを交互に積層した積層体等から構成され、その上下には固定用のフランジ部2,3を備えている。免震装置1は、下方のフランジ部2を介して添プレート4の上面に載置され、固定用のボルト5を用いて基礎コンクリート6中に定着された、例えば図示のように六角形の外形を有し中央部に雌ネジが形成された長ナット部とそのナット部に螺着された定着用のボルト部とから構成される、アンカー材7の前記雌ネジに螺合して締付けることにより固定される。その場合、前記添プレート4には所要数のボルト挿通孔が形成されており、前記ボルト5をそれらのボルト挿通孔に挿通し、アンカー材7に形成された前記雌ネジに螺合して締付けることにより、アンカー材7自体に対して直接前記フランジ2を固定するように構成されている。すなわち、添プレート4は、前述の従来技術と異なりアンカー材7の位置決め用及び免震装置1の設置面整形用として機能するだけで、アンカー材7の定着力を免震装置1に伝達する機能は有していない。なお、本実施例においては、基礎コンクリート6と添プレート4との間には、無収縮モルタル8が充填され、添プレート4の基礎コンクリート6側に対する密着性を向上している。また、免震装置1の上方のフランジ部3に対しては、本実施例では添プレート9を挟んで所要数のアンカー材10が固定され、そのアンカー材10の周囲に型枠を形成してコンクリートを打設することにより上部建物の下部支持部11を形成し、その下部支持部11に対して更に順次上部建物を構築することになる。なお、図中、12は捨てコンクリートや耐圧スラブ等の免震装置1の設置部を示したものである。
【0011】
次に、図2〜図5を用いて前記アンカー材7の基礎コンクリート6に対する定着作業に関して説明する。捨てコンクリートや耐圧スラブ等の設置部12上に免震装置1の設置位置に関する墨出し作業が完了した場合には、先ずアングル材などからなる固定用部材13を図5に示したように後施工アンカー等の適宜の固定具14を使用して前記墨出しに見合った設置部12の所定位置に固定する。しかる後、その固定用部材13の両側に図2のようにアングル材などならなる下部縦部材15を立設する。それらの下部縦部材15に対してはアンクル材などからなる上部縦部材16が高さ調整可能に連結され、更にそれらの上部縦部材16相互間に横部材17をボルトナット等の連結手段18を介して横架することにより、前記下部縦部材15、上部縦部材16及び横部材17からなる一方の架設用フレーム19が形成される。そして、図3に示したように免震装置1が設置される基礎コンクリート6の設置位置の両側にその基礎コンクリート6から離れた状態に一対の架設用フレーム19が配設され、前記添プレート4を支持した水平支持部材20を架設し得るように構成されている。なお、水平支持部材20を架設してから添プレート4を支持することも可能である。また、前記架設用フレーム19は、予め工場等において適度に組立てて現場へ搬入するようにしてもよい。その場合、下部縦部材15を固定用部材13に対して溶接しておくことも可能である。
【0012】
前記横部材17の高さ調整は、図5に示したように、少なくとも前記下部縦部材15あるいは上部縦部材16の一方に形成したスリット21を介してボルトナット22及び図4のように屈曲形成したハンドル23付きのボルトナット24の締付け位置を調整することにより行われる。その場合、ボルトナット24のハンドル23により調整時の仮止めをし、調整後、ボルトナット22,24を本締めすることにより簡便に調整することができる。この横部材17の高さ調整は、それ自体の左右の高さ調整だけでなく、対をなす他方の架設用フレーム19の横部材17との高さ調整も合わせて行い、添プレート4を水平状態に支持できるように調整することになる。なお、この調整作業は、前述の従来技術の場合と異なり後から更に微調整を行うので、あまり神経質になる必要はない。以上の調整が完了したならば、ボルトナット22,24の本締めによる固定状態をより確実にするため、更に各部材間を溶接等により固着してもよい。
【0013】
免震装置1を設置する基礎コンクリート6の設置位置の両側にその基礎コンクリート6から離れた状態に配設された架設用フレーム19の横部材17の高さ調整が完了した場合には、次に図3に示すように添プレート4を支持した前記水平支持部材20を両横部材17上に架設することになる。この場合、工場等において、予め前記添プレート4に形成したボルト挿通孔25を介して仮止め用のボルト26を用いて所要数のアンカー材7を仮止めした状態で、前記水平支持部材20に支持しておくと作業性がよい。その際、前述のように、仮止め用のボルト26と添プレート4に形成されたボルト挿通孔25とのセンタを合わせるためのセンタリング手段を具備しておけば、アンカー材7の雌ネジ27に対する前記ボルト26の螺合締付け作用によって添プレート4のボルト挿通孔25とアンカー材7のセンタとが自動的に一致されるので具合がよい。図6及び図7はそのセンタリング手段を例示したもので、図6のものは、仮止め用のボルト26の基部にセンタリング手段としてボルト挿通孔25に対する遊びの少ない嵌合部28を形成したものである。また、図7のものは、下部にテーパー状のガイド部を有するセンタ座金29を仮止め用のボルト26に嵌合し、その締付け作用によりセンタ座金29のテーパー状のガイド部を介して誘導するものである。なお、図3中、30は添プレート4に形成された開口部、31は支持用のボルトである。そして、実際に水平支持部材20を両架設用フレーム19の横部材17相互間に載置して添プレート4の位置や水平状態を測定し、その結果、位置や水平状態が正確に出ていた場合には、そのままボルトナット等からなる固定手段32により水平支持部材20を固定し、添プレート4の周囲に型枠を形成して基礎コンクリート6の打設作業に移行することになる。
【0014】
また、実際に水平支持部材20を両架設用フレーム19の横部材17相互間に載置して添プレート4の位置や水平状態を測定した結果、狂いが生じていた場合には、次の微調整作業を行うことになる。先ず、位置の調整に関しては、水平支持部材20に形成した前記固定手段32の各挿通孔33が長孔状に形成されているので、その挿通孔33を介して微調整することができる。また、水平状態の調整に関しては、図3及び図5に示したように、前記横部材17に溶接等により付設した突出部34に配設した高さ微調整用の調整手段35を介して行う。この調整手段35は、突出部34に溶接されたナット36と該ナット36に螺合したボルト37からなり、そのボルト37の先端部で水平支持部材20を押上げることにより微調整を行うように構成されている。なお、この微調整は、レベル測定器や水準器等により添プレート4の高さと水平状態を観察しながら、他の調整手段35との関係をみながら総合的に調整することになる。以上のようにして、添プレート4の水平状態の微調整が完了した場合には、前記横部材17の上面と水平支持部材20の下面との間に生じた隙間にU字状等のスペーサ38を必要枚数挿入して前記固定手段32により締付け固定し、更に必要に応じて溶接等により強固に固定する。
【0015】
以上の微調整が完了した場合には、前述のように添プレート4の周囲に型枠を形成して基礎コンクリート6の打設作業に移行する。その場合、本実施例においては、コンクリートの打設作業を2段階に分け、最初基礎コンクリート6の部分を所定の高さまで打設し、固化後その基礎コンクリート6と添プレート4との間に無収縮モルタルを充填することにより添プレート4の下面の密着性を図っている。そして、そのコンクリートの打設作業が完了したならば、前記下部縦部材15、上部縦部材16、横部材17及び水平支持部材20等からなる本設置用装置を解体撤去し、しかる後、前記添プレート4上に免震装置1を載置し、固定用の前記ボルト5をフランジ部2に形成されたボルト挿通孔及び添プレート4に形成されたボルト挿通孔25に挿通して基礎コンクリート6に定着された前記アンカー材7の雌ネジ27に螺合し、締付け固定することにより免震装置1の基礎コンクリート6側に対する設置作業が完了する。しかる後、前述のように免震装置1の上方のフランジ部3上に上部建物の下部支持部11を形成し、さらにその上に上部建物を構築することになる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を得ることができる。
(1)免震装置はアンカーボルトに対して直接締付け固定され、添プレートにかかる負荷が大幅に減少されることから、添プレートの重量を従来のベースプレートより大幅に軽減することができるので、その添プレートの支持装置の軽量化も含めて、免震装置の設置作業に使用する部材の大幅な軽量化が図れ、免震装置の設置に関する作業性を大幅に改善することができる。
)免震装置の設置用装置を構成する前記上部縦部材の下部縦部材に対する高さ調整のほかに、横部材に対する水平支持部材の高さの微調整を可能に構成したので、組付け後の添プレートの取付状態微調整が可能になることから、最終的な調整精度を容易に高めることができ、延いては前記横部材の設置状態に関する調整作業に対して余裕を与えることができるので、調整作業に関する作業性及び調整精度を改善することができる。
さらに、前記水平支持部材と前記架設用フレームの横部材とを長孔状の挿通孔を介して締付け固定するように構成することにより組立て後の前記添プレートの水平方向位置を微調整できるようにしたので、添プレートの軽量化と相俟って精度の高い設置状態がきわめて簡便に得られる。
)免震装置をアンカー材のみの定着力を介して基礎コンクリート側に定着させるように構成し、従来のベースプレートの定着力を増やすため用いられていた多数のスタッドジベル等は廃止したので、添プレートの下方に配筋される鉄筋との競合が低減され、作業性を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る免震装置の設置完了状態を示した立面図である。
【図2】 同実施例に使用された設置用装置を示した立面図である。
【図3】 同装置の平面図である。
【図4】 図3中に指示したA方向からみた部分拡大図である。
【図5】 図3中に指示したB方向からみた部分拡大図である。
【図6】 センタリング手段を例示した縦断面図である。
【図7】 センタリング手段を例示した縦断面図である。
【符号の説明】
1…免震装置、2,3…フランジ部、4…添プレート、5…ボルト、6…基礎コンクリート、7…アンカー材、8…無収縮性モルタル、9…添プレート、10…アンカー材、11…下部支持部、12…設置部、13…固定用部材、14…固定具、15…下部縦部材、16…上部縦部材、17…横部材、18…連結手段、19…架設用フレーム、20…水平支持部材、21…スリット、22…ボルトナット、23…ハンドル、24…ボルトナット、25…ボルト挿通孔、26…ボルト、27…雌ネジ、28…嵌合部、29…センタ座金、30…開口部、31…支持用ボルト、32…固定手段、33…長孔状の挿通孔、34…突出部、35…調整手段、36…ナット、37…ボルト、38…スペーサ

Claims (1)

  1. 免震装置固定用の雌ネジを形成した所要数のアンカー材をアンカー材の位置決め及び免震装置の設置面整形用の添プレートに形成されたボルト挿通孔に合わせて仮止めした状態においてコンクリートを打設し、そのコンクリートの固化後に前記アンカー材に形成された雌ネジに対してボルトを螺合して免震装置を直接締付固定する免震装置の設置用装置において、捨てコンクリートや耐圧スラブ等の免震装置の設置部に立設される所要数の下部縦部材と、該下部縦部材に対して高さ調整可能に連結された上部縦部材と、それらの上部縦部材相互間に横架される横部材とからなる一対の架設用フレームを前記免震装置が設置される基礎コンクリートの設置位置の両側に離して配設するとともに、それらの一対の架設用フレームの前記横部材相互間に前記添プレートを支持する水平支持部材を架設し、その水平支持部材を前記横部材に対して高さの微調整可能に構成することにより、前記上部縦部材の下部縦部材に対する高さ調整を介して前記横部材の組立時の高さ調整を可能にするとともに、その組立後の横部材に対する前記水平支持部材の高さの微調整を介して組付け後の前記添プレートの取付状態微調整を可能にし、さらに前記水平支持部材と前記架設用フレームの横部材とを長孔状の挿通孔を介して締付け固定するように構成することにより組立て後の前記添プレートの水平方向位置を微調整できるようにしたことを特徴とする免震装置の設置用装置。
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