JP6134231B2 - ベースプレート位置調整システム - Google Patents
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Description
この免震装置は、下側のフランジと、この下側のフランジの上に設けられた積層ゴムと、この積層ゴムの上に設けられた上側のフランジと、を備える。
免震基礎の上面には、ベースプレートが打ち込まれている。
また、ベースプレートに固定用鉄筋を溶接するので、溶接ひずみによりベースプレートが変形し、ベースプレートの品質が低下するおそれがあった。
また、固定用鉄筋や高さ調整用ボルトを免震基礎のコンクリート躯体に打ち込むことになるため、免震基礎の品質が低下するおそれがあった。
また、ベースプレートを桁材で上から支持するので、従来のように固定用鉄筋をベースプレートに溶接する必要がないから、ベースプレートの品質の低下を防止できる。
また、桁材や支持装置をコンクリートに打ち込まないので、免震基礎の品質の低下を防止できるうえに、ベースプレート位置調整システムの転用が可能であり、低コストで免震基礎を構築できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るベースプレート位置調整システム50が適用される免震基礎1の断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。
積層ゴム12は、鋼板とゴムとが交互に積層されたものである。
上下のフランジ11、13には、周縁部に沿って所定間隔おきに、ボルトを挿通するためのボルト挿通孔14、15が設けられている。
また、建物3の下面には、上側ベースプレート30が打ち込まれているが、この上側ベースプレート30は、下側ベースプレート20と同一の構造である。
図3は、ベースプレート位置調整システム50の斜視図である。
基礎2の床面上には、免震基礎1の基礎鉄筋40が配筋されて、さらに、免震基礎1の側面を囲む側型枠41(図3中破線で示す)が建て込まれている。そして、側型枠41により囲まれた空間には、下側ベースプレート20が配置されている。
支持装置52は、桁材51の水平方向の位置および基礎2の床面からの高さを調整するものである。
この支持装置52は、基礎2の床面に設けられた板状のプレート60と、このプレート60の上を移動可能に設けられたボールコンベア70と、このボールコンベア70の側面を囲んでプレート60の上に設けられた4つの水平位置調整機構80と、ボールコンベア70の上に設けられて桁材51を支持する高さ位置調整機構90と、を備える。
ボールコンベア70は、プレート60上を回転移動する球状のボール71と、このボール71を回転自在に保持する箱状の保持部72と、を備える。
このボールコンベア70は、ボール71がプレート60の上を回転して移動することにより、プレート60の上を任意の方向に移動可能となっている。
ボルト82は、このナット811に螺合されており、ボルト82の先端は、図示しない貫通孔を通って壁部81の内側に突出し、このボルト82の先端面は、ボールコンベア70の保持部72の側面に当接している。
上側部材92は、桁材51の下フランジの下面に溶接固定された山形鋼921と、この山形鋼921の側面に溶接固定された袋ナット922と、を備える。
ステップS1では、図3に示すように、免震基礎1の基礎鉄筋40を配筋する。次に、この免震基礎1の側面を囲む側型枠41を建て込む。
具体的には、下側ベースプレート20の上に水準器53を載せる。また、下側ベースプレート20の上に桁材51を載せてボルト512で仮固定する。その後、桁材51の両端部に支持装置52を設置する。
具体的には、4つの支持装置52のボルト82を操作して、桁材51の水平位置を調整し、これにより、下側ベースプレート20の水平位置を調整する。また、4つの支持装置52のナット932、933を操作して、桁材51の高さ位置を調整し、これにより、下側ベースプレート20の高さ位置を調整する。また、このとき、水準器53により下側ベースプレート20の水平度を確保する。
すなわち、まず、水準器53を撤去して、下側ベースプレート20の貫通孔21を露出させ、この貫通孔21にコンクリート打設ホースを接続する。次に、この貫通孔21を通して高流動性コンクリートを圧送して下側ベースプレート20の直下に送り込み、側型枠41内にコンクリートを流し込む。
ステップS5では、ベースプレート位置調整システム50を撤去する。すなわち、水準器53以外の部材、つまり桁材51および支持装置52を撤去する。
(1)桁材51の位置を調整することにより、下側ベースプレート20の位置を調整するので、下側ベースプレート20の位置を容易に調整できるうえに、下側ベースプレート20の位置を目視で確認できるから、下側ベースプレート20の設置精度が高くなる。
また、下側ベースプレート20を桁材51で上から支持するので、従来のように固定用鉄筋を下側ベースプレート20に溶接する必要がないから、下側ベースプレート20の品質の低下を防止できる。
また、桁材51や支持装置52をコンクリートに打ち込まないので、免震基礎1の品質の低下を防止できるうえに、ベースプレート位置調整システム50の転用が可能であり、低コストで免震基礎1を構築できる。
2…基礎
3…建物
10…免震装置
11…フランジ
12…積層ゴム
13…フランジ
14、15…ボルト挿通孔
16、17…ボルト
20…下側ベースプレート
21…貫通孔
22…雌ねじ
30…上側ベースプレート
40…基礎鉄筋
41…側型枠
50…ベースプレート位置調整システム
51…桁材
52…支持装置
53…水準器
60…プレート
61…アンカー
70…ボールコンベア
71…ボール
72…保持部
80…水平位置調整機構
81…壁部
82…ボルト
90…高さ位置調整機構
91…下側部材
92…上側部材
93…連結部材
511…ボルト
811…ナット
911…山形鋼
912…袋ナット
921…山形鋼
922…袋ナット
931…ボルト
932…下側ナット
933…上側ナット
Claims (2)
- 免震基礎に打ち込むベースプレートの位置を調整するベースプレート位置調整システムであって、
前記ベースプレートを上から支持する桁材と、
前記免震基礎の外側の床面に配置されて前記桁材の両端部を支持する一対の支持装置と、を備え、
当該支持装置は、前記床面に設けられた板状のプレートと、当該プレートの上を移動可能に設けられたボールコンベアと、当該ボールコンベアの側面を囲んで前記プレートの上に設けられた4つの水平位置調整機構と、前記ボールコンベアの上に設けられて前記桁材を支持する高さ位置調整機構と、を備え、
前記ボールコンベアは、前記プレート上を回転移動する球状のボールと、当該ボールを回転自在に保持する箱状の保持部と、を備え、
前記水平位置調整機構は、前記ボールコンベアの保持部の4つの側面のそれぞれに設けられ、前記プレートに立設された板状の壁部と、当該壁部に螺合されて当該壁部の内側に突出するボルトと、を備え、
前記高さ位置調整機構は、前記ボールコンベアの保持部の上に設けられた下側部材と、前記桁材の下フランジの下面に設けられた上側部材と、前記下側部材および前記上側部材に螺合された連結部材と、を備え、
当該支持装置は、前記水平位置調整機構のボルトを回転させることにより、当該ボルトの前記壁部からの突出寸法を調整して、前記ボルトの先端面でボールコンベアの保持部の側面を押圧し、前記桁材の水平方向の位置を調整するとともに、
前記高さ位置調整機構の連結部材を回転させることで、前記上側部材を前記下側部材に対して接近あるいは離間させて床面からの高さを調整することを特徴とするベースプレート位置調整システム。 - 前記ベースプレートには、円環状に雌ねじが設けられており、
当該ベースプレートは、前記桁材を貫通して前記雌ねじにボルトを螺合することで、前記桁材に仮固定されることを特徴とする請求項1に記載のベースプレート位置調整システム。
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