JP3760619B2 - 液晶装置及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板間に封入された液晶に印加する電圧を制御することによって光を変調する液晶装置に関する。また本発明は、その液晶装置を用いて構成される電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、携帯情報端末器等といった各種の電子機器において液晶装置が広く用いられている。例えば、数字、文字、その他の可視像を表示するために液晶装置が用いられている。従来の液晶装置は、一般に、一対の基板を環状のシール材によって互いに貼り合せた構造を有している。液晶装置は長方形状に形成されることが多く、その場合には、上記シール材は4つの直線状の辺を有する長方形の環状に形成されて一対の基板を互いに接合する。
【0003】
また従来、アクティブマトリクス方式の液晶装置として、一対の基板の一方にTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)素子等といった非線形素子及び画素電極をドットマトリクス状に並べて形成し、他方の基板にストライプ状の対向電極を形成した構造の液晶装置が知られている。この液晶装置では、各画素電極と各対向電極とが重なり合う所に可視像を表示するための1個の画素が形成される。
【0004】
液晶装置を構成する一対の基板の両方又は一方には、液晶へ印加する電圧を制御するための液晶駆動用ICが、基板上に直接に又はヒートシール、FPC(Flexible Printed Circuit:可撓性プリント基板)、TCP(Tape Carrier Package)等を介して基板に接続される。
【0005】
対向側基板上に形成されるストライプ状の対向電極は、液晶駆動用ICと接続をとるためにシール材を横切って可視像表示領域の外側へ延びる必要がある。また素子側基板上には、TFD素子等に信号を伝送するための配線がストライプ状に形成され、その配線は、液晶駆動用ICと接続をとるためにシール材を横切って可視像表示領域の外側へ延びる必要がある。
【0006】
素子側基板上の信号伝送用の配線がシール材を横切る位置は、そのシール材の4辺のうちの特定の1辺である。また、対向側基板上のストライプ状電極がシール材を横切る位置も、そのシール材の4辺のうちの特定の1辺である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように液晶装置においては、素子側基板上の信号伝送用配線や対向側基板上の対向電極等がシール材を横切って可視像表示領域の内側から外側へと延びるのであるが、その横切る部分はシール材の一部分に設定されている。そのため、シール材のうち配線等が横切る部分は膜厚が厚くなり、その他の部分は膜厚が薄いままである。一般にシール材の中には円筒状スペーサが混入されており、一対の基板間の間隙、いわゆるセルギャップの寸法がその円筒状スペーサによって維持されることが多いが、従来のようにシール材の所の間隙が不均一であると、円筒状スペーサが有効に働かず、その結果、可視像表示領域内においてセルギャップの寸法が不均一になるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、液晶装置のうちシール材が設けられる外周部分の膜厚を調節することによって液晶装置のセルギャップの寸法を可視像表示領域の全域にわたって均一にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る液晶装置は、ストライプ状の配線が形成されると共に非線形素子を備えた素子側基板と、前記配線と交差するストライプ状の対向電極を備えると共に前記素子側基板に対向する対向側基板と、その対向側基板と前記素子側基板とを所定のセルギャップを隔てて互いに接合するシール材とを有し、前記素子側基板上に、前記セルギャップの寸法ムラを少なくするためのギャップ調整用パターンを設けた液晶装置であって、前記配線は、複数層が積層されると共に前記シール材の4辺のうち2辺を横切って外部へ導き出されており、前記シール材の前記配線が横切っていない他の2辺の一方の辺において、前記シール材が形成された領域に前記対向側基板上の前記対向電極が導き出され、前記導き出された対向電極の先端部分に対向して前記素子側基板上の前記配線を構成する一部の層で島状に形成される第1ギャップ調整用パターンが設けられてなり、前記シール材の前記配線が横切っていない他の2辺の他方の辺において、前記シール材が形成された領域に前記対向側基板上の前記対向電極が導き出され、前記導き出された対向電極の端子部分に対向して前記素子側基板上の前記配線を構成する一部の層で島状に形成される第2ギャップ調整用パターンが設けられてなり、前記導き出された対向電極及び前記第1ギャップ調整用パターンの合計の厚みと、前記配線の厚みが互いにほぼ等しくなるように形成され、前記導き出された対向電極及び前記第2ギャップ調整用パターンの合計の厚みと、前記配線の厚みが互いにほぼ等しくなるように形成されてなることを特徴とする。
【0010】
この液晶装置によれば、液晶装置においてシール材が設けられる部分、すなわち液晶装置の外周部分の適所に第1および第2ギャップ調整用パターンを設けることにより、その液晶装置の外周部分に形成される膜の膜厚寸法をその外周部分において、均一に調節することができ、それ故、シール材の内部に混入させた円筒状スペーサを有効に活用して液晶装置のセルギャップの寸法を可視像表示領域の全域にわたって均一にすることができる。
【0011】
上記構成において、非線形素子とは、印加電圧が変化するときにそれを流れる電流量が直線的ではなくて非直線的に変化する性質を有する素子のことであり、例えば、絶縁層を挟んで一対の電極を対向させた構造のTFD(Thin Film Diode)素子や、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)等が考えられる。また、素子側基板及び対向側基板は、例えば、ガラス、プラスチック等といった透光性材料によって形成できる。
【0014】
対向電極の膜厚寸法は3000Å、2200Å又は1500Å程度に設定されることが多く、ブラックマスクの膜厚寸法は1000Å程度に設定されることが多い。よって、これらの膜材料を用いてギャップ調整用パターンを形成すれば、それらの各膜厚寸法を基準にしてセルギャップを調節できる。
【0015】
また、前記第1及び第2ギャップ調整用パターンは、前記素子側基板上に形成される前記非線形素子のための膜によって形成されることを特徴とする。
また、前記非線形素子は第1電極、絶縁層及び第2電極を順次に積層した構造の薄膜ダイオードであり、前記第1及び第2ギャップ調整用パターンは前記第1電極、前記絶縁層及び前記第2電極の少なくともいずれか1つ以上によって形成されることを特徴とする。
第1電極及びその上に形成される絶縁層としては、例えばTa+TaOX(タンタル及びタンタル酸化物の積層構造)が考えられ、この膜厚は1800Å程度に設定されることが多い。また、第2電極としては、例えばCrが考えられ、この膜厚は1600Å程度に設定されることが多い。よって、これらの膜材料を用いてギャップ調整用パターンを形成すれば、それらの各膜厚寸法を基準にしてセルギャップを調節できる。
なお、素子側基板上に形成されるドットマトリクス状の画素電極はTFD素子の第2電極に重ねて形成されるが、そのとき、TFD素子に信号を伝送するための配線の上にも画素電極と同じ構成材料を積層することがある。これは、いわゆる冗長設計のためのものであり、配線を形成する金属に断線が発生しても全体的な導通を確保できるようにするためのものである。この画素電極及び配線被覆層はITOによって膜厚500Å程度に形成されることが多い。よって、この膜材料を用いてギャップ調整用パターンを形成すれば、その膜厚寸法を基準にしてセルギャップを調節できる。
【0016】
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の液晶装置を含んで構成されることを特徴とする電子機器である。多くの場合は、その電子機器の可視像表示部、すなわち数字、文字その他の情報を表示するための部分として用いられることになるであろうが、使用形態はそのような可視像表示部に限定されるものではない。このような電子機器としては、例えば、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、携帯情報端末器等が考えられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る液晶装置の一実施形態を平面図によって示している。この図は、本発明に係る液晶装置の特長部分を分かり易く示すために模式的に示されており、従って、各要素の寸法比率は実際の液晶装置と異なっている。
【0018】
ここに示す液晶装置1は、長方形の環状に形成されたシール材2によって互いに接合された一対の透光性基板3a及び3bを有する。図の奥側の基板3aは素子基板用の透光性基板であり、図の手前側の基板3bは対向基板用の透光性基板である。
【0019】
素子側基板3aの表面には、図3に示すように、互いに平行に並べられた直線状の配線、すなわちストライプ状の配線4が形成され、さらにそれらの配線4の間に複数の画素電極6がドットマトリクス状に形成され、さらに各画素電極6がTFD素子7を介して各配線4に接続される。素子側基板3aのIC実装辺には液晶駆動用IC9aが実装され、そのIC9aの出力端子に各配線4が接続される。
【0020】
TFD素子7は、図10に示すように、基板3a上に形成された第1電極7aと、その第1電極7aの上に積層された絶縁層としての陽極酸化膜7bと、そしてその陽極酸化膜7bの上に積層された第2電極7cとによって構成される。画素電極6は、第2電極7cに重なるようにして形成される。本実施形態の場合、第1電極7aはTa(タンタル)によって形成され、従って陽極酸化膜7bはTaOX(タンタル酸化物)によって形成され、そして第2電極7cはCr(クロム)によって形成される。
【0021】
一方、TFD素子7に信号を伝送するための配線4は、基板3a上に形成された第1層4aと、その第1層4aの上に形成された第2層4bと、その第2層4bの上に形成された第3層4cとを含んで構成される。第1層4aは、TFD素子7の第1電極7a及び陽極酸化膜7bを形成するときにそれらのダミーパターンとして同時にパターニングされる。従って、第1層4aはTa+TaOX(タンタルとタンタル酸化物の積層構造)によって形成され、その厚さは1800Å程度である。
【0022】
第2層4bは、TFD素子7の第2電極7cを形成するときにそのダミーパターンとして同時にパターニングされる。従って、第2層4bはCrによって形成され、その厚さは1600Å程度である。また、第3層4cは、画素電極6を形成するときにそのダミーパターンとして同時にパターニングされる。従って、第3層4cはITOによって形成され、その厚さは500Å程度である。この第3層4cは、第2層4bに断線が発生したときでも配線4の全体としては通電を確保できるようにするための、いわゆる冗長設計のために用いられる。
【0023】
図1の対向側基板3bの表面には、図2に示すように、ストライプ状の対向電極8が形成される。対向側基板3bのIC実装辺には液晶駆動用IC9bが実装され、そのIC9bの出力端子に各対向電極8が接続される。図1において、素子側基板3a上の画素電極6と対向側基板3b上の対向電極8とが対向する部分に可視像を表示するための1画素が形成される。
【0024】
なお、図2では対向側基板3b上にシール材2が図示され、図3では素子側基板3a上にもシール材2が図示されているが、これらは両基板のそれぞれにシール材2が形成されるということを示しているのではなく、シール材2の位置関係を分かり易くするために図示されている。実際には、シール材2は素子側基板3a又は対向側基板3bのいずれか一方に形成される。
【0025】
図3に示す素子側基板3aと図2に示す対向側基板3bとを貼り合せる際には、素子側基板3aのA部、B部、C部、D部の各部が、それぞれ、対向側基板3bのE部、F部、G部、H部の各部に重ね合わされる。図4は、図2のE部に関する拡大図であって対向側基板3bを省略した状態で該部を拡大して示している。図示の通り、対向電極8の先端はシール材2の中に入り込んでいる。
【0026】
図5は、図3のA部を拡大して示している。図示の通り、配線4、画素電極6及びTFD素子7はシール材2によって囲まれる領域に形成され、さらに各配線4の端子部分4dはシール材2を横切って外部へ導き出される。また、シール材2のうち配線4の端子部分4dが存在しない辺領域の内部には第1ギャップ調整用パターン11が形成される。
【0027】
このパターン11は、素子側基板3a上に配線4の第1層4a(図10参照)を形成するときにそれと同時にパターニングされる。すなわち、その第1層4aのダミーパターンとして形成される。従って、パターン11は、厚さ1800Å程度のTa+TaOXによって形成される。さらに、このパターン11は、素子側基板3aと対向側基板3b(図4参照)とを互いに貼り合せるときに、対向電極8の先端部分に重なり合うような位置に形成される。
【0028】
図6は、図2のF部に関する拡大図であって対向側基板3bを省略した状態で該部を拡大して示している。図示の通り、対向電極8の端子部分8aはシール材2を横切って外部へ導き出されている。
【0029】
図7は、図3のB部を拡大して示している。図示の通り、シール材2のうち配線4の端子部分4dが存在しない辺領域の内部には第2ギャップ調整用パターン12が形成される。このパターン12も、素子側基板3a上に配線4の第1層4a(図10参照)を形成するときにそのダミーパターンとしてそれと同時にパターニングされ、従って、厚さ1800Å程度のTa+TaOXによって形成される。さらに、このパターン12は、素子側基板3aと対向側基板3b(図6参照)とを互いに貼り合せるときに、シール材2の内部において対向電極8の端子部分8aと重なり合うような位置に形成される。
【0030】
図1に示す液晶装置1をX−X線の所で切断して示すと図8に示す通りである。図8において、A,D,E,Hで示す各部分は、図2及び図3で同じ符号を用いて示す部分を示している。図8からも明らかなように、シール材2のIC実装辺及びそれと反対側の辺において、シール材2と素子側基板3aとの間に配線4が存在している。また、対向側基板3bに関しては、対向電極8と基板3bとの間にカラーフィルタ13が形成される。このカラーフィルタ13は、周知の通り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色透光部分と、それらの透光部分を取り囲んで配置されるブラックマトリクスとによって構成される。ブラックマトリクスは、例えばCr膜によって形成される。
【0031】
図1に示す液晶装置1をY−Yの所で切断して示すと図9に示す通りである。図9において、A,B,E,Fで示す各部分は、図2及び図3で同じ符号を用いて示す部分を示している。図9において、素子側基板3aに関しては、シール材2の右側部分と基板3aとの間に第1ギャップ調整パターン11が形成され、さらにシール材2の左側部分と基板3aとの間に第2ギャップ調整パターン12が形成されている。そして、対向側基板3bに関しては、シール材2の左右両側部分と基板3bとの間に対向電極8が存在している。
【0032】
素子側基板3aと対向側基板3bとの間に形成される間隙、すなわちセルギャップ内には液晶Lが封入される。TFD素子7によるON/OFF電圧制御に従って各画素を構成する画素電極6及び対向電極8に印加される電圧を変化させることにより、該画素部分の液晶Lの配向を制御し、もって、該画素部分を通過する光を変調し、その結果、対向側基板3b又は素子側基板3aの外部に希望の可視像を表示できる。この可視像が表示される領域が可視像表示領域であり、通常は、画素電極6及びカラーフィルタ13の両方が互いに対向して存在する領域よりもわずかに狭い領域になることが多い。
【0033】
以上の構成から成る液晶装置1に関しては、図3に示すように、素子側基板3aに環状に形成されるシール材2のIC非実装部分の一方に第1ギャップ調整用パターン11を形成し、IC非実装部分の他方に第2ギャップ調整用パターン12を形成した。そしてさらに、図4及び図5に関連して説明したように、第1ギャップ調整用パターン11は対向する対向電極8の先端部分に重なり合う位置に形成する。また、図6及び図7に関連して説明したように、第2ギャップ調整用パターン12は対向する対向電極8の端子部分8aに重なり合う位置に形成する。
【0034】
以上の結果、図9において、液晶装置1のY−Y断面に関するシール材2部分の膜厚寸法を考えると、右側のシール材2部分に存在する膜は、膜厚1800Åの第1ギャップ調整用パターン11及び膜厚2200Åの対向電極8であるので、膜厚合計は
1800Å+2200Å=4000Å
となる。
【0035】
一方、図8において、液晶装置1のX−X断面に関するシール材2部分の膜厚寸法を考えると、右側及び左側の両方のシール材2部分に存在する膜は配線4であり、この膜4は、膜厚1800Åの第1層4aと、膜厚1600Åの第2層4bと、そして膜厚500Åの第3層4cとによって構成されるので、膜厚合計は
1800Å+1600Å+500Å=3900Å
となる。
【0036】
以上の結果、図1において、液晶装置1においてシール材2が形成されている外周部分の膜厚寸法は、X−X断面によって切断される辺部分が3900Åとなり、Y−Y断面によって切断される辺部分が4000Åとなり、両者の間でほとんど差が無くなる。一般に、シール材2の中には円筒状スペーサが混入され、この円筒状スペーサによってセルギャップが維持される。この場合、円筒状スペーサを挟む間隔が不均一であると、可視像表示領域のセルギャップも不均一になって表示品質が劣化する。これに対し上記のように、シール材2が設けられる部分の膜厚を全体にわたって均一に調整すれば、円筒状スペーサによるセル厚制御を適正に行うことができ、その結果、液晶装置1の可視像表示領域の全域にわたってセルギャップの寸法を均一にすることができる。それ故、液晶装置1に関して高品質の表示特性を実現できる。
【0037】
従来の液晶装置では、図9において、シール材2の所に第1ギャップ調整用パターン11及び第2ギャップ調整用パターン12を設けていなかったので、液晶装置1のうちシール材2を設けた外周部分の間隙寸法が不均一になって、その結果、可視像表示領域内のセルギャップの寸法が不均一になるという問題があった。これに対して本実施形態のように、液晶装置1の外周部分にギャップ調整用パターン11及び12を設けることによって該外周部分の膜厚を調節すれば、セルギャップの寸法を均一にすることができる。
【0038】
以上、液晶装置に関して好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明に係る液晶装置はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
【0039】
例えば、上記実施形態では第1ギャップ調整用パターン11及び第2ギャップ調整用パターン12の両方を、素子側基板3a上に配線4の第1層4a、すなわち(Ta+TaOX)膜を形成するときに、それと同時にパターニングすることにした。しかしながら、それらのギャップ調整用パターンは、素子側基板3a上に形成されるその他の各種の膜材料、例えば、配線4の第2層4b又は第3層4c等によって形成することもできる。また、対向側基板3b上に形成される膜材料、例えば、カラーフィルタのブラックマスク等によって形成することもできる。
【0040】
また、図5に示す第1ギャップ調整用パターン11及び図7に示す第2ギャップ調整用パターン12は対向電極8の形状に合わせて島状に分断して形成したが、これは、それらのパターン11及び12を導電性のTaを用いて形成したからであり、仮にそれらのパターン11及び12を絶縁性の材料によって形成するのであれば、それらのパターンは分断状態でない単一のパターンとして形成することもできる。
【0041】
また、上記の実施形態では、液晶駆動用ICを透光性基板上に直接に搭載する構造の、いわゆるCOG(Chip On Glass)方式の液晶装置に本発明を適用したが、その他の各種構造の液晶装置、例えばTAB(Tape Automated Bonding)方式の液晶装置に対して本発明を適用できることはもちろんである。
【0042】
また、上記の実施形態では、TFD素子を非線形素子として用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置に対して本発明を適用したが、TFTその他の非線形素子を用いるアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用することもできる。
【0043】
(第2実施形態)
図11は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示している。この実施形態は、本発明に係る液晶装置を電子機器としてのデジタルスチルカメラのファインダ部として使用した場合の実施形態である。通常のカメラが被写体の光像によって感光フィルムを感光するのに対し、このデジタルスチルカメラは、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等といった撮像素子を用いて光電変換して撮像信号を生成する。
【0044】
このデジタルスチルカメラは、ケーシング26の前面側に配設した受光ユニット27と、ケーシング26の上面に設けたシャッタボタン28と、そしてケーシング26の背面に配設した液晶装置1とを含んで構成される。この液晶装置1は、被写体を表示するためのファインダとして作用するものであり、例えば図1に示した構造の液晶装置を用いて構成できる。受光ユニット27内には、シャッタボタン28に連動して開閉するシャッタや、光学レンズや、CCDカメラ等といった撮像素子等が含まれる。
【0045】
このデジタルカメラには、ビデオ信号出力用端子31及びデータ通信用入出力端子32が設けられ、必要に応じて、ビデオ信号出力用端子31にテレビモニタ33が接続され、また、信号端子32にパーソナルコンピュータ34が接続される。カメラ撮影者が受光ユニット27を被写体に向けると、その被写体像が液晶装置1に表示され、その表示像を確認しながらシャッタボタン28を押圧操作すると、CCDカメラを内蔵した受光ユニット27の出力端子に被写体に対応した撮像信号が出力され、その出力信号が回路基板29上のメモリ内に格納され、必要に応じて、パーソナルコンピュータ34やテレビモニタ33へ出力される。
【0046】
液晶装置1として図1に示すような液晶装置を用いれば、液晶装置1の外周部分にギャップ調整用パターンを設けることによって該外周部分の膜厚を調節し、もって、セルギャップの寸法を可視像表示領域の全体にわたって均一に保持しているので、常に良好な被写体像を映し出すことができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る液晶装置及び電子機器によれば、液晶装置のうちシール材が設けられる外周部分の適所にギャップ調整用パターンを設けることにより、その液晶装置の外周部分に形成される膜の膜厚寸法を該外周部分の全域にわたって均一に調節することができ、それ故、液晶装置のセルギャップの寸法を可視像表示領域の全域にわたって均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の一実施形態を一部破断して示す平面図である。
【図2】図1に示す液晶装置の対向側基板を示す平面図である。
【図3】図1に示す液晶装置の素子側基板を示す平面図である。
【図4】図2のE部を拡大して示す図である。
【図5】図3のA部を拡大して示す図である。
【図6】図2のF部を拡大して示す図である。
【図7】図3のB部を拡大して示す図である。
【図8】図1のX−X線に従った断面図である。
【図9】図1のY−Y線に従った断面図である。
【図10】非線形素子の一例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る電子機器の一実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 液晶装置
2 シール材
3a 素子側基板用透光性基板
3b 対向基板用透光性基板
4 配線
4a 配線の第1層
4b 配線の第2層
4c 配線の第3層
4d 配線の端子部分
6 画素電極
7 TFD素子
8 対向電極
8a 対向電極の端子部分
9a,9b 液晶駆動用IC
11 第1ギャップ調整用パターン
12 第2ギャップ調整用パターン
13 カラーフィルタ
L 液晶

Claims (4)

  1. ストライプ状の配線が形成されると共に非線形素子を備えた素子側基板と、前記配線と交差するストライプ状の対向電極を備えると共に前記素子側基板に対向する対向側基板と、その対向側基板と前記素子側基板とを所定のセルギャップを隔てて互いに接合するシール材とを有し、前記素子側基板上に、前記セルギャップの寸法ムラを少なくするためのギャップ調整用パターンを設けた液晶装置であって、
    前記配線は、複数層が積層されると共に前記シール材の4辺のうち2辺を横切って外部へ導き出されており、
    前記シール材の前記配線が横切っていない他の2辺の一方の辺において、前記シール材が形成された領域に前記対向側基板上の前記対向電極が導き出され、前記導き出された対向電極の先端部分に対向して前記素子側基板上の前記配線を構成する一部の層で島状に形成される第1ギャップ調整用パターンが設けられてなり、
    前記シール材の前記配線が横切っていない他の2辺の他方の辺において、前記シール材が形成された領域に前記対向側基板上の前記対向電極が導き出され、前記導き出された対向電極の端子部分に対向して前記素子側基板上の前記配線を構成する一部の層で島状に形成される第2ギャップ調整用パターンが設けられてなり、
    前記導き出された対向電極及び前記第1ギャップ調整用パターンの合計の厚みと、前記配線の厚みが互いにほぼ等しくなるように形成され、前記導き出された対向電極及び前記第2ギャップ調整用パターンの合計の厚みと、前記配線の厚みが互いにほぼ等しくなるように形成されてなることを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1に記載の液晶装置において、前記第1及び第2ギャップ調整用パターンは、前記素子側基板上に形成される前記非線形素子のための膜によって形成されることを特徴とする液晶装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液晶装置において、
    前記非線形素子は第1電極、絶縁層及び第2電極を順次に積層した構造の薄膜ダイオードであり、
    前記第1及び第2ギャップ調整用パターンは前記第1電極、前記絶縁層及び前記第2電極の少なくともいずれか1つ以上によって形成されることを特徴とする液晶装置。
  4. 請求項1から請求項のうちの少なくともいずれか1つに記載の液晶装置を含んで構成されることを特徴とする電子機器。
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