JP3759876B2 - アンテナ一体化ミリ波回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミリ波帯の無線通信装置等に用いられるアンテナ一体化ミリ波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の第1のアンテナ一体化ミリ波回路としては、図12,図13に示すものがある(特開平9-167825号公報)。図12は上記アンテナ一体化ミリ波回路の断面図であり、図13は上記アンテナ一体化ミリ波回路の平面図である。
【0003】
このアンテナ一体化ミリ波回路は、図12,図13に示すように、誘電体積層基板401の内層に電圧制御発振器404,周波数逓倍器405および増幅器406からなるマイクロ波集積回路を搭載し、電圧制御発振器404,周波数逓倍器405および増幅器406をキャップ410により気密封止している。上記誘電体積層基板401にグランド用導体層を最上層と最下層に形成し、その2つのグランド導体層用導体をビアホール424で接続している。上記誘電体積層基板401の最上層に平面アンテナ素子用基板407を装着し、さらに、誘電体積層基板401の最下層に放熱板402を取り付けている。また、上記平面アンテナ素子用基板407の下側にて誘電体積層基板401の最上層にスロット408を設け、上記スロット408とストリップ−スロット結合するマイクロストリップ線路422を誘電体積層基板401の内層に設け、マイクロストリップ線路422と平面アンテナ素子用基板407を電磁的に結合させている。
【0004】
また、従来の第2のアンテナ一体化ミリ波回路としては、図14に示すアンテナ一体化MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit:モノリシック・マイクロ波集積回路)パッケージがある(特開平8-250913号公報)。
【0005】
図14に示すように、上記アンテナ一体化ミリ波回路は、基体534と蓋体535とがハーメチックシールされている。上記基体534は、ベース部541とフレーム部542からなる。上記ベース部541は、2層の誘電体基板541aと541bとの間にグランド導体層541cが形成され、誘電体基板541aの上面にはMMIC592が搭載されている。上記誘電体基板541aの上面に給電用のマイクロストリップ線路591を設けている。一方、上記誘電体基板541bの下面に、平面アンテナ素子541eを形成している。また、グランド導体層541c層の一部に、金属を設けない矩形状のスロット541dを設けている。上記MMIC592が、ボンディングワイヤ594によりマイクロストリップ線路591に接続され、マイクロストリップ線路591は、グランド導体層541c中に形成されたスロット541dを介して、平面アンテナ素子541eに電磁的に結合される。
【0006】
また、図15は上記第2のアンテナ一体化ミリ波回路のモジュールのブロック図を示しており、このアンテナ一体化ミリ波回路は、MMICパッケージを車載用レーダのモジュールに搭載したものである。
【0007】
図15に示すように、上記パッケージ560の上面560aに平面アンテナ素子563を形成し、上記MMICパッケージの内面側にマイクロストリップ線路564を形成し、マイクロストリップ線路564と送受切換手段571との間をボンディングワイヤ564aで接続している。上記平面アンテナ素子563からの信号は、スロット結合560bを介してマイクロストリップ線路564に導かれ、さらにボンディングワイヤ564aを介して送受切換手段571に導かれて、上記受信信号は送受切換手段571により受信回路側の方向に信号が導かれる。上記受信信号571aは、低雑音増幅器572で増幅され、帯域通過フィルタ(BPF)573を介して、所望の周波数帯域の信号成分を抽出し、周波数ミキサ574において局部発振周波数端子560fを介して外部から供給される局部発振周波数信号574aと混合して周波数変換する。そうして、上記周波数ミキサ574により得た中間周波信号574bをアナログ/デジタル信号処理IC580内の中間周波増幅回路(IF増幅回路)581に供給する。上記中間周波信号574bをIF増幅回路581で増幅した後、A/D変換器582でデジタル中間周波信号に変換し、マイクロプロセッサによる処理手段583で、デジタル信号処理を施すことで受信信号を外部にシリアルデータ583aとして出力する。
【0008】
また、従来の第3のアンテナ一体化ミリ波回路としては、図16, 図17に示すものがある(特開平9-237867号公報)。図16は上記アンテナ一体化ミリ波回路の断面図を示し、図17は上記アンテナ一体化ミリ波回路のブロック図を示している。
【0009】
図16に示すように、高周波パッケージ601は、アンテナ素子回路基板602と高周波デバイス回路基板607により形成されている。上記アンテナ素子回路基板602には、第1の誘電体基板602の表面に平面アンテナ素子603を形成しており、誘電体基板602の平面アンテナ素子603形成面と反対側の面に平面アンテナ素子603に給電するための給電線路604を形成している。また、誘電体基板602の内部には、ほぼ基板内全面にグランド導体層605を形成し、このグランド導体層605の平面アンテナ素子603と対向する位置にスロット606を形成している。このようなアンテナ素子回路基板602では、平面アンテナ素子603で受信した電磁波は、スロット606を介して平面アンテナ素子603と電磁的に結合された給電線路604に伝達される。
【0010】
一方、高周波デバイス回路基板607の一部にキャビティ608を形成し、キャビティ608内に高周波デバイス609を収納して、蓋体610により気密封止している。また、高周波デバイス609は、高周波デバイス回路基板607に形成された伝送線路611と電気的に結合されており、高周波デバイス609に伝送線路611を通じて信号を伝達する。また、上記アンテナ素子回路基板602の給電線路604形成面と、高周波デバイス回路基板607の高周波デバイス609形成面の背面とが対向するように積層されて一体化されている。そして、上記アンテナ素子回路基板602の給電線路604と高周波デバイス回路基板607の伝送線路611との間には、全面にグランド導体層612を形成し、給電線路604と伝送線路611とが対向する位置において、グランド導体層612にスロット613を形成し、このスロット613を介して給電線路604と伝送線路611とは電磁結合されている。
【0011】
さらに、図17のブロック図に示すように、少なくとも1つの周波数変換器619や、高周波発振器620を含み、望ましくは低雑音増幅器621や増幅器622を備え、パッケージの外部接続端子617から出力される信号は、平面アンテナ素子603で受信または放射される信号周波数よりも低周波数に落として、伝送損失を小さくすることが望ましい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記第1および第3のアンテナ一体化ミリ波回路においては、誘電体積層基板上にマイクロ波発振器とアンテナ素子が搭載された構成をしている。誘電体積層基板上に、マイクロ波送受信回路の構成要素である増幅器や周波変換器のミリ波・マイクロ波回路と、ミリ波・マイクロ波発振回路が一緒に搭載された場合、積層基板中に形成されたミリ波・マイクロ波発振回路は、所望の周波数からの周波数ズレの調整が難しく、必要とされる中心周波数や必要とされる雑音範囲に入らなかった場合、送受信装置の歩留まり低下の要因となる。加えて、発振周波数を変更するときも、積層基板全体で再設計する必要があり、設計コストや開発時間に多大な時間を要するという問題がある。
【0013】
また、上記第2のアンテナ一体化ミリ波回路では、図15に示すように、MMICパッケージ560内部の周波数ミキサ574に、局部発振周波数端子560fを経由して外部から直接入力される構成としている。60GHz帯のMMICパッケージであれば、周波数ミキサ574に入力される局部発振周波数は、通常で50GHz以上となり、局部発振周波数端子560fはかなり高い周波数の信号を通過させる必要があり、30GHz以上の周波数帯域で低損失接続し、かつ、気密封止することは著しく困難である。この第2のアンテナ一体化ミリ波回路では、さらに局部発振周波数端子560fの部分もスロット結合で接続されることも述べられているが、スロット結合では、外部の局部発振器の入力部との位置合わせ精度が非常に厳しくなるという問題がある。さらに、上記MMICパッケージ560は、MMIC570のみならず信号処理IC580まで一体化しているため、ディジタル回路からの雑音がMMIC570中のアナログ回路に入り所望の動作が困難になるという問題がある。
【0014】
さらに、上記第1,第2,第3のアンテナ一体化ミリ波回路では、送信用のアンプ直後にアンテナ素子が一体化されるために、送信出力の制御が難しく、発振回路の出力の偏差に送信出力が依存してしまい、発振器の出力のばらつきにより、量産時において、送信出力を一定に保つことが困難という問題がある。
【0015】
さらに、上記第1,第2,第3のアンテナ一体化ミリ波回路では、単素子アンテナの構成は可能であるが、4素子以上のアレイアンテナを形成することは著しく困難な構造である。以下にその困難な理由について説明する。
【0016】
上記第1のアンテナ一体化ミリ波回路では、誘電体積層基板の回路上にアンテナ素子基板を搭載する構成であり、アレイアンテナを搭載しょうとすると誘電体積層基板とアンテナ素子基板は、マイクロ波帯・ミリ波帯での高周波実装が必要となり、精密な位置合わせをして接続する工程が必要である。上記平面アンテナ素子用基板407の位置合わせズレや誘電体積層基板の面積がかなり大きくなることから、コストアップの原因となり、かつ、誘電体積層基板とアンテナ素子基板のそりの影響により歩留まり低下や不要放射が生じ、アンテナ素子の放射効率が低下するためにアンテナ素子のアレイ化は困難である。
【0017】
また、上記第2のアンテナ一体化ミリ波回路では、グランド導体層541cが積層の中間層にあり、上記中間層にスロット541dを形成し、直接放射素子541eに給電する構成となっている。上記アンテナ素子541eを直接スロット541dで給電しており、スロット541dの大きさは、信号波長の1/2波長〜1/4波長の大きさを有するため、上記スロット線路541を用いて複数のアンテナ素子541eに給電する給電回路を形成しようとすると、グランド導体層541cが分断されるため、グランド導体層として作用せず、不要放射の原因となる。一方、回路側の面で、アレイ化のための給電回路をマイクロストリップ線路591を用いて形成しようとすると、パッケージ内部のアレイ化のための給電回路が大きくなり、基体534,蓋体535が大きくなり、導波管モードの伝送モードが発生し、不要信号波のために正常動作ができなくなる。そのため、複数のアンテナ素子の配列から形成されるアレイアンテナを形成することは著しく困難である。
【0018】
また、上記第3のアンテナ一体化ミリ波回路の高周波パッケージ601では、給電回路604中にアレイアンテナの給電回路を形成することは可能であるが、アンテナ素子のグランド導体層605と高周波デバイス609のグランド導体層612は、個々独立して形成され、ビアホール614,615で接続されているために、アレイアンテナのアレイ数が4素子以上になると誘電体積層基板の面積が大きくなり、回路部の接地電位とアンテナ素子部の接地電位を等しくするためには、多くのビアホールが必要となる。ところが、上記給電回路604が形成されている層中には多くのビアホールを構成することができず、その結果、両グランド導体層605,612が同一の接地電位とならず、接地電位が不完全となる。この場合、グランド導体層605,612や給電線路604からの不要放射が発生しやすくなり、アンテナ素子の放射効率が低下してしまうため、アンテナ素子のアレイ化は実際上不可能である。
【0019】
そこで、この発明の目的は、周波数ズレを低減でき、送信出力を一定に保つことができると共に、歩留まりを向上でき、設計変更が容易にでき、雑音を低減できるアレイアンテナ化が容易なアンテナ一体化ミリ波回路を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のアンテナ一体化ミリ波回路は、アンテナ素子と、中間周波数信号を上記アンテナ素子への送信信号に周波数変換するかまたは上記アンテナ素子からの受信信号を中間周波数信号に周波数変換する周波数変換器と、低周波局部発振周波数信号の周波数をM倍(Mは整数)に逓倍してミリ波局部発振周波数信号を上記周波数変換器に供給する周波数逓倍器とが形成され、上記周波数逓倍器に上記低周波局部発振周波数信号を供給するための低周波局部発振周波数端子と上記周波数変換器に接続された中間周波数端子とを有する第1の誘電体基板と、上記第1の誘電体基板に固定されると共に、上記第1の誘電体基板の上記中間周波数端子に電気的に接続された回路と、上記第1の誘電体基板の上記低周波局部発振周波数端子と電気的に接続された低周波局部発振器とが形成された第2の誘電体基板とを備え、上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器からの上記低周波局部発振周波数信号により、上記第1の誘電体基板の上記周波数変換器により変換される上記送信信号または上記受信信号の周波数を制御することを特徴としている。
【0021】
ここで、低周波局部発振周波数信号とは、ミリ波局部発振周波数信号よりも周波数が低くかつミリ波帯(30〜300GHz)でない信号であり、したがって、上記構成のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記第1の誘電体基板でミリ波帯の信号を扱い、上記第2の誘電体基板でミリ波帯よりも低い周波数帯の信号を扱うことによって、上記第2の誘電体基板の低周波局部発振器により上記第1の誘電体基板の周波数制御と送信出力を制御可能となり、第1の誘電体基板の高周波発振器(周波数逓倍器,周波数変換器)による周波数ズレを低減することができる。
【0022】
また、この発明のアンテナ一体化ミリ波回路は、アンテナ素子と、中間周波数信号を上記アンテナ素子への送信信号に周波数変換するかまたは上記アンテナ素子からの受信信号を中間周波数信号に周波数変換する周波数変換器と、低周波局部発振周波数信号の周波数をM倍(Mは整数)に逓倍してミリ波局部発振周波数信号を上記周波数変換器に供給する周波数逓倍器とが形成され、上記周波数逓倍器に上記低周波局部発振周波数信号を供給するための低周波局部発振周波数端子と上記周波数変換器に接続された中間周波数端子とを有する第1の誘電体基板と、低周波局部発振器が形成された第2の誘電体基板と、両端に接続端子を有する伝送線路が形成された第3の誘電体基板とを備え、上記第3の誘電体基板の上記伝送線路を介して上記第1の誘電体基板の上記中間周波数端子を上記第2の誘電体基板に形成された回路に電気的に接続し、上記第3の誘電体基板の上記伝送線路を介して上記第1の誘電体基板の上記低周波局部発振周波数端子を上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器に電気的に接続すると共に、上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器からの上記低周波局部発振周波数信号により、上記第1の誘電体基板の上記周波数変換器により変換される上記送信信号または上記受信信号の周波数を制御することを特徴としている。
【0023】
上記構成のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記第1の誘電体基板でミリ波帯の信号を扱い、上記第2の誘電体基板でミリ波帯よりも低い周波数帯の信号を扱うことによって、上記第2の誘電体基板上の低周波局部発振器により上記第1の誘電体基板の周波数制御を制御可能となり、第1の誘電体基板の高周波発振器による周波数ズレを低減することができる。さらに、上記第1の誘電体基板(例えばセラミック基板)と第2の誘電体基板(例えば有機基板)の熱膨張張率が異なるために半田等による接続が困難な場合、応力に対して緩衝的な役目を有する上記第3の誘電体基板(例えばフレキシブルプリント回路基板)で第1,第2の誘電体基板を接続することによって、両者の熱膨張に対して応力を緩和できる。
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記伝送線路が、マイクロストリック線路またはコプレーナ線路から成ることを特徴としている。
【0024】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第2の誘電体基板が、上記中間周波数信号のパワーレベルを制御する利得制御アンプまたはリミタアンプを有することを特徴としている。
【0025】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記第2の誘電体基板が有する利得制御アンプまたはリミタアンプにより中間周波数信号のパワーレベルを制御することによって、上記第1の誘電体基板からの送信出力を一定に保つことができる。
【0026】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記周波数変換器は、周波数ミキサであることを特徴としている。
【0027】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、例えば、低周波局部発振周波数1.8125GHz,ミリ波局部発振周波数58GHzにおいて、2次の周波数ミキサ(N=2)とした場合、M=16となり、N=1の場合よりもMの次数を小さく設定することができる。これによりM逓倍次数が小さくなり、周波数逓倍器のもつ不要スプリアス信号を減少させることが可能となり、良好なミリ波局部発振周波数信号を得ることができる。
【0028】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記M倍に逓倍する周波数逓倍器と上記N次の周波数ミキサでは、上記低周波局部発振周波数をfLOとし、中間周波数をfIFとし、無線周波数をfRFとするとき、
fRF=M×N×fLO+fIF (ただし、M≧N)
の条件を満足することを特徴としている。
【0029】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、N≧Mなる関係の場合は、周波数ミキサの変換損失が大きくなって周波数変換利得が低下するが、M≧Nなる関係で上記条件を満足することによって、周波数変換利得の低下を防ぐことができる。
【0030】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記周波数ミキサがアンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサであることを特徴としている。
【0031】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記アンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサの2逓倍作用により周波数ミキサの次数をN=2に設定でき、かつ、変換利得を大きくとることができる。さらに、アンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサの逓倍波の逆位相合成作用により、周波数ミキサから出力されるミリ波局部発振周波数信号波(不要波)を小さくすることができる。
【0032】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第1の誘電体基板が、一方の第1表層面から順に第1内層面,第2内層面および第3内層面を有する誘電体積層基板であって、上記第1表層面に上記アンテナ素子を形成し、上記第1内層面に上記アンテナ素子に給電するためのアンテナ給電回路を形成し、上記第2内層面にグランド導体層を形成し、上記第3内層面に上記周波数変換器を形成したことを特徴としている。
【0033】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記誘電体積層基板の構成とすることによって、上記第1表層面に形成されたアンテナ素子と上記第1内層面に形成されたアンテナ給電回路および上記第3内層面に形成された上記周波数変換器(ミリ波・マイクロ波回路部)の全てに対して上記第2内層面に形成された同一のグランド導体層を接地電位とすることが可能となる。これにより、アンテナ給電回路およびミリ波・マイクロ波回路部に対して良好な接地電位をとることができると共に、独立した第1表層面と第1内層面にアンテナ素子とアンテナ給電回路とを夫々設けているため、アレイアンテナ化が容易にできる。
【0034】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記アンテナ給電回路から結合線路またはビアホールを介して上記アンテナ素子に給電するか、または、スタックドパッチアンテナ素子を形成することにより上記アンテナ給電回路から上記アンテナ素子に給電することを特徴としている。
【0035】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記アンテナ給電回路から結合線路またはビアホールを介して上記アンテナ素子に給電するか、または、スタックドパッチアンテナ素子を形成することにより上記アンテナ給電回路から上記アンテナ素子に給電することによって、上記グランド導体層を一定の層に保持したままアンテナ給電回路からアンテナ素子に給電することができる。
【0036】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記誘電体積層基板の第1表層面または第2表層面に上記中間周波数端子と上記低周波局部発振周波数端子を有し、上記誘電体積層基板の側面に、上記中間周波数端子と上記低周波局部発振周波数端子が接続されたキャスタレーション端子を形成したことを特徴としている。
【0037】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記誘電体積層基板の側面に形成されたキャスタレーション端子によって、良好な周波数特性を維持したままで、上記第1の誘電体基板の回路と第2の誘電体基板の回路との電気的な接続が容易にできる。
【0038】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記誘電体積層基板の第2表層面にグランド導体層が形成され、上記第2内層面のグランド導体層と上記第2表層面のグランド導体層とがビアホールを介して接続されていることを特徴としている。
【0039】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記誘電体積層基板の第2内層面にグランド導体層をビアホールを介して上記誘電体積層基板の第2表層面にグランド導体層に接続することによって、上記第2表層面のグランド導体層を第2の誘電体基板のグランド導体層との接続が容易になる。また、上記第2表層面のグランド導体層で上記第3内層面の上記周波数変換器(ミリ波・マイクロ波回路部)の不要発振を防止することができる。
【0040】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第1表層面にグランド導体層が形成され、上記第2内層面のグランド導体層が上記第1表層面のグランド導体層にビアホールを介して接続されていることを特徴としている。
【0041】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記誘電体積層基板の第2内層面にグランド導体層をビアホールを介して上記誘電体積層基板の第1表層面にグランド導体層に接続して、そのグランド導体層で上記アンテナ素子を囲むことによって、上記誘電体積層基板の側面側からの不要放射を防止できる。
【0042】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第2の誘電体基板上に、局部発振器と、上記局部発振器によって駆動される第2の周波数変換器を形成したことを特徴としている。
【0043】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記第2の誘電体基板上で位相同期発振器の出力を2分配して、その分配した出力の一方を上記第2の誘電体基板上に設けた第2の周波数変換部(周波数ミキサ)の局部発振周波数信号源として共用できる。
【0044】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記中間周波数信号が地上放送波,衛星放送波またはケーブルテレビジョン信号波のいずれか1つであることを特徴としている。
【0045】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、周波数ズレを低減できると共に、送信出力を一定に保つことができるアンテナ一体化ミリ波回路を、地上放送波,衛星放送波またはケーブルテレビジョン信号波に適用することによって、高性能な送受信特性が得られる。
【0046】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器が、水晶発振器と上記水晶発振器の発振周波数を逓倍する周波数逓倍器を基準信号源とする位相同期発振器であることを特徴としている。
【0047】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記周波数逓倍器により水晶発振器からの基準信号を逓倍増幅することにより位相同期発振器の分周比を低下させることができるため、位相同期発振器の信号の純度を示す位相雑音を低減することができる。
【0048】
また、一実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、上記第2の誘電体基板上の低周波局部発振器が、水晶発振器を有するオーバトーン発振器を基準信号源とする位相同期発振器であることを特徴としている。
【0049】
上記実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、上記オーバトーン発振器により水晶発振器からの基準信号を逓倍増幅することにより位相同期発振器の分周比を低下させることができるため、位相同期発振器の信号の純度を示す位相雑音を低減することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のアンテナ一体化ミリ波回路を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0051】
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図を示している。このアンテナ一体化ミリ波回路は、図1に示すように、誘電体(多層)基板である第1の誘電体基板1と第2の誘電体基板20とを備えている。
【0052】
上記第1の誘電体基板1は、第1表層面2,第1内層面3,第2内層面4,第3内層面5および第2表層面6とを有し、第1表層面2にアンテナ素子11とグランド導体層91を形成し、第1内層面3にアンテナ給電回路12を形成している。上記第1の誘電体基板1の第3内層面5から第2表層面6の部分に形成された4つのキャビティ80,81,82,83(図1では80,83のみを示し、81,82は図2に示す)に、マイクロ波モノリシックIC(MMIC)15およびマイクロ波トランジスタの能動素子やキャパシタ,インダクタ,レジスタからなる受動素子で構成されたマイクロ波IC16を搭載している。上記マイクロ波モノリシックIC15,マイクロ波IC16が搭載された後、キャビティ80,81,82,83を導電性の蓋体90により気密封止している。また、上記マイクロ波モノリシックIC15の端子が接続された伝送線路31に対向するグランド導体層93にスロット32を形成し、そのスロット32により伝送線路31とアンテナ給電回路12とを電磁的に結合している。さらに、上記第2内層面4にグランド導体層93を形成し、そのグランド導体層93を第1表層面2,第1内層面3,第3内層面5および第2表層面6のグランド導体層91にビアホール92を介して接続している。
【0053】
また、上記第2の誘電体基板は、内層面にグランド導体層94を有する2層の積層基板からなり、一方の表層面に電源回路25を形成し、他方の表層面に低周波回路部26を形成している。上記電源回路25は、低周波回路部26および第1の誘電体基板1上の回路に電源を配分する。
【0054】
上記第1の誘電体基板1の第1表層面2側の端部と第2の誘電体基板20の低周波回路部26側の端部とを物理的に接続している。
【0055】
また、図2は上記アンテナ一体化ミリ波回路の平面図を示している。なお、図1は図2のI−I線から見た断面である。また、図2では、図1に示すマイクロ波モノリシックIC15, マイクロ波IC16を構成する個別の素子を示している。
【0056】
図2に示すように、第1の誘電体基板1のキャビティ80には、周波数変換器としての周波数ミキサ14,ミリ波バンドパスフィルタ15a,ミリ波増幅器15bを有し(図2の左上側の点線で囲まれた拡大図参照)、キャビティ83には、M次(M:整数)周波数逓倍器16aを有している。さらに、キャビティ82には、M次(M:整数)周波数逓倍器16bを有し、キャビティ81には、バンドパスフィルタ13a,バッファアンプ13bを有している(図2の左下側の点線で囲まれた拡大図参照)。上記第2表層面6にキャビティ80〜83を除いてグランド導体層95を設けている。
【0057】
一方、上記第2の誘電体基板20は、低周波局部発振周波数信号18を出力する位相同期発振器21と、上記位相同期発振器21に基準信号を出力する基準発振器22と、中間周波数帯信号(以下、IF帯信号という)を増幅する利得制御アンプとしてのオートゲインコントロールアンプ(またはリミタアンプ)23とを有している(以下、オートゲインコントロールアンプをAGCアンプという)。また、上記第2の誘電体基板20は、入出力端子40から入力されたIF帯信号の不要波を除去するフィルタ62と、上記フィルタ62からのIF帯信号を増幅してAGCアンプ23に出力するドライバアンプ61とを有している。上記基準発振器22は、水晶発振器22aとk次(k:整数)逓倍アンプ22bで形成されている。この逓倍アンプ22bは、逓倍器とアンプを組み合わせた機能を有している。
【0058】
また、図3は上記アンテナ一体化ミリ波回路の第1の誘電体基板1の裏面図を示し、第1表層面2に複数のアンテナ素子11を格子状に配列し、その複数のアンテナ素子11の周囲かつ第1表層面2縁部にグランド導体層91を設けて、ビアホール92によりグランド導体層93(図1に示す)と接続している。上記第1表層面2の短辺側の一方に、グランド導体層91と接続されたグランド端子41aと、入力端子18aと、電源入力端子19aと、IF入出力端子17aとを設けている。上記第1の誘電体基板1のグランド端子41a,入力端子18a,電源入力端子19aおよびIF入出力端子17aに、第2の誘電体基板20側の端子(図示せず)を電気的に接続している。
【0059】
また、図4はこの発明のアンテナ一体化ミリ波回路を用いた送信器71と受信器72のブロック図を示している。なお、送信器71,受信器72では、基本回路構成は略同等である。
【0060】
図4に示すように、送信器71では、周波数ミキサ14が周波数アップコンバータとなり、ミリ波増幅器15bが高出力アンプとなる一方、受信器72では、周波数ミキサ14が周波数ダウンコンバータとなり、ミリ波増幅器15bが低雑音アンプとなる。すなわち、主にミリ波増幅器15bの入出力方向(RF信号28a,28b)が反対となり、送信側の周波数ミキサ14の動作がアップコンバージョン動作となり、受信側の周波数ミキサ14の動作がダウンコンバージョン動作となる。
【0061】
次に、上記送信器71,受信器72の動作について説明する。まず、送信器71において、第2の誘電体基板20の入出力端子40から入力されたIF帯信号は、中間周波数帯のフィルタ62で不要波が除去され、ドライバアンプ61で一旦増幅される。その後、IF帯信号は、一定のパワーレベルまでAGCアンプ(またはリミタアンプ)23で増幅されて、IF入出力端子17aを介して第1の誘電体基板1のN次(N:整数)周波数ミキサ14に入力される。一方、上記第2の誘電体基板20の10MHz〜200MHz(この第1実施形態では25MHz)で動作する温度補償型の水晶発振器22aからの出力は、逓倍アンプ22bにより逓倍・増幅された後、位相同期発振器(図2ではPLOという)21に入力され、位相同期発振器21から1GHz〜6GHz付近(この第1実施形態では1.8GHz帯)のマイクロ波正弦波信号である低周波局部発振周波数信号18が出力される。その低周波局部発振周波数信号18は、入力端子18aを介して第1の誘電体基板1のM次(M≧2以上の整数)周波数逓倍器16aに入力される。
【0062】
なお、この第1実施形態では、N=2、M=16としており、低周波局部発振周波数信号18は、周波数逓倍器16aで16逓倍され、第1のバンドパスフィルタ13aで29GHz帯の局部発振周波数信号27のみを濾波し、バッファアンプ13bで増幅された後、2次の周波数ミキサ14に入力される。
【0063】
上記周波数ミキサ14では、図2に示すように、IF帯信号17と局部発振周波数信号27を周波数混合する。そうして周波数混合されたRF信号28aのミリ波無線周波数fRFは、入力周波数をfL0とし、IF帯信号17の中間周波数をfIFとすると、
fRF=fL±fIF …………………… (1)
(ただし、fL=fL0×N×M)
で表される。
【0064】
次に、上記ミリ波バンドパスフィルタ15aでRF信号28aの上側帯のみを通過させ、ミリ波増幅器15bで増幅する。そして、所定レベルまで増幅された信号は、ミリ波増幅器15bの出力に接続された伝送線路31(図1に示す)とアンテナ給電回路12(図1に示す)とを電磁結合するスロット32を介して、アンテナ給電回路12に信号が供給されて、アンテナ素子11により放射される。
【0065】
この第1実施形態では、アンテナ給電回路12と伝送線路31は、スロット32により電磁結合しているが、ビアホールで接続しても構わない。
【0066】
一方、上記受信器72について、送信器71とは逆の動作を行い、ミリ波増幅器15b,IF帯アンプ63は、入出力の方向が送信器71とは反対方向になる。
つまり、送信器71から放射されたミリ波無線信号73は、アンテナ素子11により受信され、受信信号はアンテナ給電回路12(図1に示す)に導かれ、ミリ波増幅器15bで増幅された後、所望信号をミリ波バンドパスフィルタ15aにより濾波する。そうして濾波されたRF信号28bは、周波数ミキサ14に入力され、周波数逓倍器16aからの局部発振周波数信号27と周波数混合され、中間周波数fIFのIF帯信号17が生成される。このときのIF帯信号17の中間周波数fIFは、ミリ波無線周波数をfRFとし、入力周波数をfL0とすると、
fIF=fRF−fL ………………… (2)
(ただし、fL=fLo×N×M)
となる。上記受信器72で生成されたIF帯信号17は、第1の誘電体基板1側のIF入出力端子17aを介して、第2の誘電体基板20のIF帯アンプ63に入力される。そして、IF帯信号17は、IF帯アンプ63で所定の出力レベルまで増幅されて、入出力端子40より出力される。
【0067】
ここで、図5〜図7は上記アンテナ素子11とアンテナ給電回路12との結合方法を3通り示している。図5では、アンテナ素子11と給電線路12aが、第1表層面2(図1に示す)と第1内層面3(図1に示す)との間の誘電体層を挟んで結合線路を形成することによって、アンテナ素子11と給電線路12aを電磁結合している。また、図6では、第1内層面3(図1に示す)に、給電線路部にスタックドパッチ12b形成し、第1表層面2(図1に示す)のパッチとを電磁結合させても構わない。さらに、図7のように、給電線路12とアンテナ素子11をビアホール12cにより接続しても構わない。
【0068】
このように、上記第1の誘電体基板1でミリ波帯の信号を扱い、第2の誘電体基板20でミリ波帯よりも低い周波数帯の信号を扱うことによって、第2の誘電体基板20の位相同期発振器21により第1の誘電体基板1の周波数制御が制御可能となり、第1の誘電体基板1の高周波発振器(周波数逓倍器16a,周波数ミキサ14)による周波数ズレを低減することができる。
【0069】
また、上記第2の誘電体基板20のAGCアンプ23により中間周波数信号のパワーレベルを制御することによって、第1の誘電体基板1からの送信出力を一定に保つことができる。
【0070】
また、上記周波数変換器として周波数ミキサ14を用いることによって、周波数逓倍器16aの逓倍次数Mを小さく設定でき、周波数逓倍器16aのもつ不要スプリアス信号を減少させて、良好なミリ波局部発振周波数信号を得ることができる。
【0071】
また、M≧Nなる関係で上記式(1)の条件を満足することによって、周波数変換利得の低下を防ぐことができる。
【0072】
また、上記第1の誘電体基板1に誘電体積層基板を使用した場合、図1に示すように、ビアホール92を介して、第1表層面2および第2表層面6にグランド導体層91を取り出すことができ、その第1の誘電体基板1のグランド導体層91と第2の誘電体基板20のグランド導体層94とが接続可能となり、良好な接地電位をとることができる。
【0073】
さらに、図2,図3に示すように、グランド導体層91によりキャビティ80,81,82,83を取り囲むことができるため、各IC(例えば15,16)の回路の不要発振を防ぐと共に、グランド導体層95によりアンテナ素子11を取り囲むことができるため、アンテナ素子11の基板側面側からの不要放射を防ぐことができる。
【0074】
なお、この第1実施形態では、M逓倍型の周波数逓倍器としての周波数ミキサ16aが搭載されたアンテナ一体化ミリ波回路について説明したが、周波数ミキサだけでなくM逓倍する効果を有するマイクロ波回路であれば、どのような回路を用いても良く、例えば注入同期発振器を用いても構わない。
【0075】
ここで、図2に示すように、第2の誘電体基板20の基準発振器22は、水晶発振器22aとk次(k:整数)逓倍アンプ22bで構成したが、水晶発振器を用いたk次(k:整数)のオバートーン発振回路であっても構わない。上記k次逓倍アンプ22bで水晶発振器22aからの基準信号を逓倍増幅することにより位相同期発振器21の分周比を低下させることができるため、位相同期発振器21の信号の純度を示す位相雑音を低減することができる。これにより、第1の誘電体基板1で低周波局部発振周波数信号18はM逓倍され、M逓倍することにより局部発振周波数信号27の信号純度は、周波数に対して20×logM(6dBオクターブ)に従い劣化するが、上記劣化分を位相同期発振器21の分周比を低下させることにより改善することが可能となる。このことは、上記第2の誘電体基板20側の低周波発振器23により信号の位相雑音特性も制御可能となることを意味する。
【0076】
ここで、上記第2の誘電体基板20の位相同期発振器21は、1GHz〜6GHz付近の低周波信号源であるため、第1の誘電体基板1の周波数ミキサ14の低周波局部発振周波数信号源として動作するのみならず、第2の誘電体基板20上で位相同期発振器21の出力を2分配して、その分配した出力の一方を上記第2の誘電体基板20に設ける第2の周波数変換部(周波数ミキサ)の局部発振周波数信号源として共用することができる。
【0077】
(第2実施形態)
図8はこの発明の第2実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図であり、図9は上記アンテナ一体化ミリ波回路の平面図である。なお、図8は、図9のVIII−VIII線から見た断面を示している。なお、図9では、図を見やすくするために、第3の誘電体基板130はA面からの透視図を示している。以下、第1実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路と異なるところについて説明する。
【0078】
このアンテナ一体化ミリ波回路は、図8に示すように、誘電体積層基板である第1の誘電体基板101のアンテナ素子111が設けられたB面(第1表層面)の端部と、第2の誘電体基板120の低周波回路部126が形成されたB面の端部とを第3の誘電体基板130を介して物理的に接続している。なお、上記第1の誘電体基板101のB面側のアンテナ素子111の周囲にグランド導体層191を形成し、第2の誘電体基板120のA面側に電源回路部125を形成している。
【0079】
また、図9に示すように、上記第3の誘電体基板130にIF信号線路117c,局部発振周波数信号線路118c,電源線路119cおよびグランド導体層141cを形成している。そして、上記第1実施形態の第1の誘電体基板1上のIF入出力端子17a,入力端子18a,電源端子19aおよびグランド端子41aに対応する第1の誘電体基板101の各端子を、第3の誘電体基板130のIF信号線路117c,局部発振周波数信号線路118c,電源線路119cおよびグランド導体層141cを介して第2の誘電体基板120の回路に電気的に接続している。上記第3の誘電体基板130のグランド線路141cは、第3の誘電体基板130のA面(裏面)にグランド導体層141cとしても形成され、第1の誘電体基板101のグランド端子141aと第2の誘電体基板120との間のグランド導体層194も、第3の誘電体基板130のグランド導体層141cを介して接続される。
【0080】
この第2実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、第1実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路と同様の効果を有すると共に、第1の誘電体基板101と第2の誘電体基板120の熱膨張張率が異なるために半田等による接続が困難な場合、応力に対して緩衝的な役目を有する第3の誘電体基板130で接続するので、両者の熱膨張に対して応力を緩和することができる。
【0081】
上記第2実施形態では、第3の誘電体基板130の伝送線路は、B面(基板裏面)にグランド導体層141cが存在するマイクロストリップ線路で構成したが、第3の誘電体基板の伝送線路は、グランド導体層が信号線路117c,118c側と同じ面上にくるコプレーナ線路で構成してもよい。
【0082】
(第3実施形態)
図10はこの発明の第3実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図であり、第3の誘電体基板230にフレキシブルプリント回路基板を用いた構成について示している。
【0083】
図10に示すように、第2の誘電体基板220の両面に形成した電源回路部225または低周波回路部226の小さい方である低周波回路部226側に、第1の誘電体基板201を接続した場合について示している。グランド導体層となっている第1の誘電体基板201の蓋体290と第2の誘電体基板220のグランド導体層294とを導電ペースト等で電気的に接続すると共に、樹脂等の接着材270で物理的に接続している。
【0084】
この第2実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路は、第1実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路と同様の効果を有すると共に、第1の誘電体基板201と第2の誘電体基板220の熱膨張張率が異なるために半田等による接続が困難な場合、応力に対して緩衝的な役目を有する第3の誘電体基板230であるフレキシブルプリント回路基板で接続するので、両者の熱膨張に対して応力を緩和することができる。
【0085】
この場合は、第1の誘電体基板201のグランド導体層291と第2の誘電体基板220のグランド導体部294が、第3の誘電体基板230のグランド導体部を介して接続されるだけでなく、第1の誘電体基板201の蓋体290と第2の誘電体基板220のグランド導体層294が、直接かつ平面的に接続される。それによって、上記第1の誘電体基板201と第2の誘電体基板220との良好な接地電位を得ることが可能となり、個々の回路において安定した動作ができ、電源雑音を低減できると共に、アンテナ素子211からの不要放射を少なくできる。さらに、上記第1の誘電体基板201の蓋体290により放熱も可能となり、総合的に回路の安定動作が可能となる。
【0086】
(第4実施形態)
図11にこの発明の第4実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図を示している。
【0087】
図11に示すように、誘電体積層基板である第1の誘電体基板301は、各IC315,316等を搭載した後、導電性の蓋体390により気密封止されている。一方、第2の誘電体基板320の電源回路層320bの一部を除去してキャビティ304を形成している。上記第2の誘電体基板320のキャビティ304に、蓋体390を有する第1の誘電体基板301を組み込んでいる。上記第1の誘電体基板301は、第1の誘電体基板301の側壁部に、導電性のキャスタレーション(側壁)端子318aを形成している。上記キャスタレーション端子318aは、IF入出力端子,局部発振周波数信号端子,電源端子およびグランド端子で構成されている。一方、上記キャスタレーション端子318aを構成するIF入出力端子,局部発振周波数信号端子,電源端子およびグランド端子と、第2の誘電体基板320の各端子318bとは、半田303等で接続している。また、上記第1の誘電体基板301のアンテナ素子311の周囲にグランド導体層391を形成すると共に、第2内層面304にグランド導体層393を形成している。そして、上記グランド導体層391,393をビアホール392を介して接続している。
【0088】
上記誘電体積層基板である第1の誘電体基板301の第1表層面または第2表層面に中間周波数端子と低周波局部発振周波数端子が接続されたキャスタレーション端子318aによって、良好な周波数特性を維持したままで、第1の誘電体基板301の回路と第2の誘電体基板320の回路との電気的な接続が容易にできる。
【0089】
なお、上記第2の誘電体基板320の電源回路層320bを一部除去してキャビティ304を形成することで説明したが、電源回路部に比較して、低周波回路部(図示せず)が小さければ、低周波回路層320aの一部を除去して、キャビティを形成してもよい。
【0090】
上記第4実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路では、第1の誘電体基板301と第2の誘電体基板320を直接接続し、かつ、グランド導体は、第1の誘電体基板301の蓋体390の部分と第2の誘電体基板320のグランド導体層394の広い面積で接続されているため、より安定した総合動作が可能となる。
【0091】
上記第1〜第4実施形態において、周波数ミキサにアンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサを用いることによって、周波数ミキサの次数をN=2に設定でき、かつ、変換利得を大きくとることができると共に、アンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサの逓倍波の逆位相合成作用により、周波数ミキサから出力されるミリ波局部発振周波数信号波(不要波)を小さくすることができる。
【0092】
また、上記第1〜第4実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路を、地上放送波,衛星放送波またはケーブルテレビジョン信号波に適用することによって、高性能な送受信特性を有する送受信装置を実現することができる。
【0093】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明のアンテナ一体化ミリ波回路によれば、ミリ波の高周波部(60GHz帯等)を扱う第1の誘電体基板と、低周波部(DC〜6GHz)付近を扱う第2の誘電体基板に分け、かつ、第1の誘電体基板では誘電体積層基板を利用してアンテナ一体化すると共に、ミリ波無線周波数を決める局部発振器を第2の誘電体基板に搭載することにより、第2の誘電体基板で中心周波数の制御,周波数安定性の制御ができ、周波数ズレを低減することができる。
【0094】
また、アンテナ一体化ミリ波回路では困難であった送信出力制御が、第2の誘電体基板中のAGCアンプ(またはリミタアンプ)を搭載することにより、ミリ波の送信出力の制御も第2の誘電体基板上で行うことができ、送信出力を一定に保つことができる。
【0095】
さらに、アンテナ一体化ミリ波回路のアンテナ素子とアンテナ給電回路を独立させ、結合線路,ビアホールまたはスタックドパッチでアンテナ給電回路とアンテナ素子を結合させる構造としているので、アンテナ給電回路でアレイアンテナの配線(各アンテナ素子への給電)が容易にできるという効果があり、アレイアンテナ一体化が可能となる。これによって、アンテナ一体化ミリ波回路のパッケージの小型化とミリ波帯の高周波部を扱う第1の誘電体基板の歩留まり向上と、コスト低減、設計変更が容易になる。さらに、アンテナ素子のグランド導体部と回路のグランド導体部が共通であるため、アンテナ一体化ミリ波回路の安定した動作が可能となる。
【0096】
また、上記第1の誘電体基板に誘電体積層基板を用い、その誘電体積層基板の表面と裏面を利用して回路とアンテナ素子およびグランド導体層を一体化することが可能となると共に、ミリ波部のアンテナ素子を接続する工程が不要で、基板のそりによる不要放射の影響等を低減することができ、アンテナ素子の放射効率が向上し、かつ量産時の性能を一定にすることができる。
【0097】
また、上記第2の誘電体基板上の位相同期発振器の基準信号源として、水晶発振器にk次(k:整数)逓倍増幅器を使用しているため、位相同期発振器の分周比を低減することができ、第1の誘電体基板上のM逓倍器の逓倍次数Mによる位相雑音増大の影響を小さくすることが可能となる。これにより、ミリ波局部発振周波数信号の低位相雑音化することが可能となる。このことは、第2の誘電体基板上において、発振器の周波数制御や信号出力レベルの制御のみならず、ミリ波局部発振周波数信号の雑音特性も制御可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図である。
【図2】 図2は上記アンテナ一体化ミリ波回路の平面図である。
【図3】 図3は上記アンテナ一体化ミリ波回路の裏面図である。
【図4】 図4は上記アンテナ一体化ミリ波回路のブロック構成図である。
【図5】 図5は上記アンテナ一体化ミリ波回路の結合線路を用いたアンテナ素子部と給電部の結合を示す図である。
【図6】 図6は上記アンテナ一体化ミリ波回路のスタックドパッチを用いたアンテナ素子部と給電部の結合を示す図である。
【図7】 図7は上記アンテナ一体化ミリ波回路のビアホールを用いたアンテナ素子部と給電部の結合を示す図である。
【図8】 図8はこの発明の第2実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図である。
【図9】 図9は上記アンテナ一体化ミリ波回路の平面図である。
【図10】 図10はこの発明の第3実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図である。
【図11】 図11はこの発明の第4実施形態のアンテナ一体化ミリ波回路の断面図と平面図である。
【図12】 図12は従来の第1のアンテナ一体化ミリ波回路を示す平面図である。
【図13】 図13は上記第1のアンテナ一体化ミリ波回路を示す断面図である。
【図14】 図14は従来の第2のアンテナ一体化ミリ波回路を示す断面図である。
【図15】 図15は上記第2のアンテナ一体化ミリ波回路のモジュールのブロック図である。
【図16】 図16は従来の第3のアンテナ一体化ミリ波回路を示す断面図である。
【図17】 図17は上記第3のアンテナ一体化ミリ波回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,101,201,301…第1の誘電体基板、
2…第1表層面、
3…第1内層面、
4…第2内層面、
5…第3内層面、
6…第2表層面、
11,111,211,311…アンテナ素子、
12…アンテナ給電回路、
12a…給電線路、
12b…スタックドパッチ、
13a…バンドパスフィルタ、
13b…バッファアンプ、
14…周波数ミキサ、
15,315…マイクロ波モノリシックIC、
15a…ミリ波バンドパスフィルタ、
15b…ミリ波増幅器、
16,316…マイクロ波IC、
16a,16b…周波数逓倍器、
17…IF帯信号、
17a…IF入出力端子、
18…低周波局部発振周波数信号、
18a…入力端子、
19a…電源入力端子、
20,120,220,320…第2の誘電体基板、
21,121…位相同期発振器、
22,122…基準発振器、
22a…水晶発振器、
22b…k次逓倍アンプ、
23…AGCアンプ、
25,125,225…電源回路部、
26,126,226…低周波回路部、
27…局部発振周波数信号、
28a…RF信号(送信器側)、
28b…RF信号(受信器側)、
30,130,230…第3の誘電体基板、
31…伝送線路、
32…スロット、
40…入出力端子、
41a…グランド端子、
61…ドライバアンプ、
62…フィルタ、
63…IF帯アンプ、、
71…送信器、
72…受信器、
73…ミリ波無線信号、
80,81,82,83,304…キャビティ、
90,290,390…蓋体、
91,93,94,95,191,194,291,294,391,392,393,394…グランド導体層、
92,192,193,292,392…ビアホール、
117c…IF信号線路、
118c…局部発振周波数信号線路、
119c…電源線路、
141c…グランド導体層、
270…接着剤、
303…半田、
318a…キャスタレーション端子、
320a…低周波回路層、
320b…電源回路層、
401…誘電体積層基板、
402…放熱板、
404…電圧制御発振器、
405…周波数逓倍器、
406…増幅器、
407…平面アンテナ素子用基板、
408…スロット、
410…キャップ、
422…マイクロストリップ線路、
424…ビアホール、
534…基体、
535…蓋体、
541…ベース部、
541a…誘電体基板、
541b…誘電体基板、
541c…グランド導体層、
541e…平面アンテナ素子、
541d…スロット、
542…フレーム部、
560…パッケージ、
560a…上面、
560b…スロット結合、
560f…局部発振周波数端子、
563…平面アンテナ素子、
564…マイクロストリップ線路、
564a…ボンディングワイヤ、
571…送受切換手段、
571a…受信信号、
572…低雑音増幅器、
573…帯域通過フィルタ、
574…周波数ミキサ、
574a…局部発振周波数信号、
574b…中間周波信号、
580…アナログ/デジタル信号処理IC、
581…中間周波増幅回路、
582…A/D変換器、
583…処理手段、
583a…シリアルデータ、
591…マイクロストリップ線路、
592…MMIC、
594…ボンディングワイヤ、
601…高周波パッケージ、
602…アンテナ素子回路基板、
603…平面アンテナ素子、
604…給電線路、
605…グランド導体層、
606…スロット、
607…高周波デバイス回路基板、
608…キャビティ、
609…高周波デバイス、
610…蓋体、
611…伝送線路、
612…グランド導体層、
613…スロット、
614,615…ビアホール、
619…周波数変換器、
620…高周波発振器、
621,622…増幅器。

Claims (16)

  1. アンテナ素子と、中間周波数信号を上記アンテナ素子への送信信号に周波数変換するかまたは上記アンテナ素子からの受信信号を中間周波数信号に周波数変換する周波数変換器と、低周波局部発振周波数信号の周波数をM倍(Mは整数)に逓倍してミリ波局部発振周波数信号を上記周波数変換器に供給する周波数逓倍器とが形成され、上記周波数逓倍器に上記低周波局部発振周波数信号を供給するための低周波局部発振周波数端子と上記周波数変換器に接続された中間周波数端子とを有する第1の誘電体基板と、
    上記第1の誘電体基板に固定されると共に、上記第1の誘電体基板の上記中間周波数端子に電気的に接続された回路と、上記第1の誘電体基板の上記低周波局部発振周波数端子と電気的に接続された低周波局部発振器とが形成された第2の誘電体基板とを備え
    上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器からの上記低周波局部発振周波数信号により、上記第1の誘電体基板の上記周波数変換器により変換される上記送信信号または上記受信信号の周波数を制御することを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  2. アンテナ素子と、中間周波数信号を上記アンテナ素子への送信信号に周波数変換するかまたは上記アンテナ素子からの受信信号を中間周波数信号に周波数変換する周波数変換器と、低周波局部発振周波数信号の周波数をM倍(Mは整数)に逓倍してミリ波局部発振周波数信号を上記周波数変換器に供給する周波数逓倍器とが形成され、上記周波数逓倍器に上記低周波局部発振周波数信号を供給するための低周波局部発振周波数端子と上記周波数変換器に接続された中間周波数端子とを有する第1の誘電体基板と、
    低周波局部発振器が形成された第2の誘電体基板と、
    両端に接続端子を有する伝送線路が形成された第3の誘電体基板とを備え、
    上記第3の誘電体基板の上記伝送線路を介して上記第1の誘電体基板の上記中間周波数端子を上記第2の誘電体基板に形成された回路に電気的に接続し、上記第3の誘電体基板の上記伝送線路を介して上記第1の誘電体基板の上記低周波局部発振周波数端子を上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器に電気的に接続すると共に、
    上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器からの上記低周波局部発振周波数信号により、上記第1の誘電体基板の上記周波数変換器により変換される上記送信信号または上記受信信号の周波数を制御することを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  3. 請求項2に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記伝送線路は、マイクロストリック線路またはコプレーナ線路から成ることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第2の誘電体基板は、上記中間周波数信号のパワーレベルを制御する利得制御アンプまたはリミタアンプを有することを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  5. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記周波数変換器は、N次(Nは整数)の周波数ミキサであることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  6. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記M倍に逓倍する周波数逓倍器と上記N次の周波数ミキサでは、上記低周波局部発振周波数をfLOとし、中間周波数をfIFとし、無線周波数をfRFとするとき、
    fRF=M×N×fLO+fIF (ただし、M≧N)
    の条件を満足することを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  7. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記周波数ミキサがアンチパラレルダイオードペアを有する周波数ミキサであることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  8. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第1の誘電体基板は、一方の第1表層面から順に第1内層面,第2内層面および第3内層面を有する誘電体積層基板であって、
    上記第1表層面に上記アンテナ素子を形成し、
    上記第1内層面に上記アンテナ素子に給電するためのアンテナ給電回路を形成し、
    上記第2内層面にグランド導体層を形成し、
    上記第3内層面に上記周波数変換器を形成したことを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  9. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記アンテナ給電回路から結合線路またはビアホールを介して上記アンテナ素子に給電するか、または、スタックドパッチアンテナ素子を形成することにより上記アンテナ給電回路から上記アンテナ素子に給電することを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  10. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記誘電体積層基板の第1表層面または第2表層面に上記中間周波数端子と上記低周波局部発振周波数端子を有し、
    上記誘電体積層基板の側面に、上記中間周波数端子と上記低周波局部発振周波数端子が接続されたキャスタレーション端子を形成したことを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  11. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記誘電体積層基板の第2表層面にグランド導体層が形成され、
    上記第2内層面のグランド導体層と上記第2表層面のグランド導体層とがビアホールを介して接続されていることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  12. 請求項に記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第1表層面にグランド導体層が形成され、
    上記第2内層面のグランド導体層が上記第1表層面のグランド導体層にビアホールを介して接続されていることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  13. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第2の誘電体基板上に、局部発振器と、上記局部発振器によって駆動される第2の周波数変換器を形成したことを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  14. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記中間周波数信号が地上放送波,衛星放送波またはケーブルテレビジョン信号波のいずれか1つであることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  15. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第2の誘電体基板の上記低周波局部発振器が、水晶発振器と上記水晶発振器の発振周波数を逓倍する周波数逓倍器を基準信号源とする位相同期発振器であることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
  16. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のアンテナ一体化ミリ波回路において、
    上記第2の誘電体基板上の低周波局部発振器が、水晶発振器を有するオーバトーン発振器を基準信号源とする位相同期発振器であることを特徴とするアンテナ一体化ミリ波回路。
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