JP3759551B2 - 釣り用リール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手巻き式の釣り用リール、特に電力により作動する各種装置を備えた手巻き式の釣り用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
釣り船などから仕掛けを投下する際には、魚群の位置に正確に仕掛けを降ろして当たりを待つことにより釣果が期待できる。また、投釣では、仕掛けの飛距離を測り仕掛けを投入したポイントを確認できることが望ましい。このため、最近の手巻き式の釣り用リールには、釣り糸の繰り出し長さや巻き取り長さを計測して表示したり、計測長に基いて棚位置でアラームを鳴らしたりする装置を備えているものがある。
【0003】
このような釣り用リールでは、上記各装置を駆動するために電源を必要とする。この電源を確保するために、手巻き式の釣り用リールにおいては主にリチウム電池などが使用されている。そして、この1つの電源によって全ての装置に電力を供給しているか、あるいは演算制御部及び表示部用電源とクラッチを係脱するためのアクチュエータ駆動用電源とに別個の電池を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最近では釣り用リールに備えられる機能が増大してきており、これに伴って電源の寿命が短くなるため、電池の交換を頻繁に行わなければならない。
【0005】
本発明の課題は、電池の消費電力を軽減して電池の寿命を延ばし、電池を交換する頻度を抑えることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る釣り用リールは、手巻き式であって、リール本体と、ハンドル軸と、スプールと、クラッチ機構と、演算制御部と、表示部と、第1電源と、第2電源と、糸巻き径測定装置とを備えている。ハンドル軸にはハンドルが装着されており、ハンドル軸はリール本体に回転自在に支持されている。スプールはリール本体に回転自在に支持されている。クラッチ機構は、ハンドル軸とスプールとを係脱する機構である。演算制御部は糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。表示部は演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する。第1電源は演算制御部及び表示部に電力を供給する。第2電源は発電装置を含む電源である。第2電源の発電装置は、ハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動し得る発電部材を有している。糸巻き径測定装置は、第2電源により作動し、スプールの糸巻き量に応じた径を測定する。また、演算制御部は、前記糸巻き径測定装置により測定された径及び前記スプールの回転数から糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する、
この釣り用リールでは、釣り糸を繰り出すときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとの連結を解除し、釣り糸を巻き取るときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとを連結させる。演算制御部は、この糸繰り出しあるいは巻き取り時に測定されるデーターにより、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。この演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量は表示部に表示される。
【0007】
演算制御部及び表示部は、常に、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を釣り人に提供していなければならない。したがって、演算制御部及び表示部に供給される電力は安定している必要がある。一方、糸繰り出しあるいは巻き取り時にスプールの糸巻き径を測定する装置やアラーム発生装置などのその他の装置については、常に作動している必要はなく、仮に電力が供給されず作動が止まっても、演算制御部にそれまでの測定データーによる補完演算をさせることもでき、アラーム機能についても停止することを停止の直前に釣り人に認識させれば釣り人にとって許容される不便の範囲である。すなわち、釣り用リールの各部分における安定電力供給の重要度は異なり、全ての部分に対して安定した電圧を有する電源から電力を供給する必要はない。
【0008】
ここでは、安定した電力を必要とする演算制御部及び表示部には第1電源から電力を供給し、その他の部分にはハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動する発電部材により発電を行う発電装置を含む第2電源から電力を供給する。すなわち、常時作動している必要がなく作動が止まっても不都合が少ない部分には、発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給する。このため、第1電源が全ての部分に電力供給していた従来のものに較べて第1電源の電力消費量が減少し、電池を交換する頻度が抑えられる。あるいは発電装置が含まれていない電池のみの第2電源を採用していた従来のものに較べて電池交換の必要性がなくなる又は少なくなる。
【0009】
また、釣り糸の糸繰り出し量や糸巻き取り量を把握するためには、使用する釣り糸を使って、スプールの糸巻き量に応じた径を測定する必要がある。ここでは、このスプールの径を糸巻き径測定装置によって測定する。そして、糸巻き径測定装置は、演算制御部が記憶した測定データーによる補完演算機能を有していれば一時的に糸巻き径の測定データー等が入力されない場合でも釣り糸の糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算できるため、供給電力はそれほど安定している必要はない。したがって、第1電源の電力消費量を抑えるために、ここでは第2電源によって糸巻き径測定装置を作動させている。
【0010】
発明2に係る釣り用リールは、手巻き式であって、リール本体と、ハンドル軸と、スプールと、クラッチ機構と、演算制御部と、表示部と、第1電源と、第2電源と、ライト部とを備えている。ハンドル軸にはハンドルが装着されており、ハンドル軸はリール本体に回転自在に支持されている。スプールはリール本体に回転自在に支持されている。クラッチ機構は、ハンドル軸とスプールとを係脱する機構である。演算制御部は糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。表示部は演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する。第1電源は演算制御部及び表示部に電力を供給する。第2電源は発電装置を含む電源である。第2電源の発電装置は、ハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動し得る発電部材を有している。ライト部は、第2電源により作動し、表示部の表示に光を供給する。
【0011】
この釣り用リールでは、釣り糸を繰り出すときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとの連結を解除し、釣り糸を巻き取るときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとを連結させる。演算制御部は、この糸繰り出しあるいは巻き取り時に測定されるデーターにより、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。この演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量は表示部に表示される。
【0012】
演算制御部及び表示部は、常に、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を釣り人に提供していなければならない。したがって、演算制御部及び表示部に供給される電力は安定している必要がある。一方、糸繰り出しあるいは巻き取り時にスプールの糸巻き径を測定する装置やアラーム発生装置などのその他の装置については、常に作動している必要はなく、仮に電力が供給されず作動が止まっても、演算制御部にそれまでの測定データーによる補完演算をさせることもでき、アラーム機能についても停止することを停止の直前に釣り人に認識させれば釣り人にとって許容される不便の範囲である。すなわち、釣り用リールの各部分における安定電力供給の重要度は異なり、全ての部分に対して安定した電圧を有する電源から電力を供給する必要はない。
【0013】
ここでは、安定した電力を必要とする演算制御部及び表示部には第1電源から電力を供給し、その他の部分にはハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動する発電部材により発電を行う発電装置を含む第2電源から電力を供給する。すなわち、常時作動している必要がなく作動が止まっても不都合が少ない部分には、発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給する。このため、第1電源が全ての部分に電力供給していた従来のものに較べて第1電源の電力消費量が減少し、電池を交換する頻度が抑えられる。あるいは発電装置が含まれていない電池のみの第2電源を採用していた従来のものに較べて電池交換の必要性がなくなる又は少なくなる。
【0014】
また、従来は、手巻き式の釣り用リールの表示部であってバックライトなどの光を供給する手段を備えたものは存在していない。演算制御部及び表示部の電源を共用して表示部に光を供給し釣り人の視認性を向上させることが考えられるが、これでは電源の寿命が非常に短くなってしまう。
【0015】
ここでは、ライト部が必要不可欠なものではないがあれば便利な付加的なものであることから、発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給する。
【0016】
また、発電装置がスプールの回転により発電を行うものである場合、ライト部が必要となるのは主としてスプールの回転に伴って表示部の表示が変わる時であることから、ライト部を第2電源により作動させることは合理的であるといえる。
【0017】
発明3に係る釣り用リールは、手巻き式であって、リール本体と、ハンドル軸と、スプールと、クラッチ機構と、演算制御部と、表示部と、第1電源と、第2電源と、アラーム部とを備えている。ハンドル軸にはハンドルが装着されており、ハンドル軸はリール本体に回転自在に支持されている。スプールはリール本体に回転自在に支持されている。クラッチ機構は、ハンドル軸とスプールとを係脱する機構である。演算制御部は糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。表示部は演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する。第1電源は演算制御部及び表示部に電力を供給する。第2電源は発電装置を含む電源である。第2電源の発電装置は、ハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動し得る発電部材を有している。アラーム部は、第2電源により作動して警告音を発する。
【0018】
この釣り用リールでは、釣り糸を繰り出すときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとの連結を解除し、釣り糸を巻き取るときには、クラッチ機構によりハンドル軸とスプールとを連結させる。演算制御部は、この糸繰り出しあるいは巻き取り時に測定されるデーターにより、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。この演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量は表示部に表示される。
【0019】
演算制御部及び表示部は、常に、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を釣り人に提供していなければならない。したがって、演算制御部及び表示部に供給される電力は安定している必要がある。一方、糸繰り出しあるいは巻き取り時にスプールの糸巻き径を測定する装置やアラーム発生装置などのその他の装置については、常に作動している必要はなく、仮に電力が供給されず作動が止まっても、演算制御部にそれまでの測定データーによる補完演算をさせることもでき、アラーム機能についても停止することを停止の直前に釣り人に認識させれば釣り人にとって許容される不便の範囲である。すなわち、釣り用リールの各部分における安定電力供給の重要度は異なり、全ての部分に対して安定した電圧を有する電源から電力を供給する必要はない。
【0020】
ここでは、安定した電力を必要とする演算制御部及び表示部には第1電源から電力を供給し、その他の部分にはハンドル軸の回転あるいはスプールの回転に連動する発電部材により発電を行う発電装置を含む第2電源から電力を供給する。すなわち、常時作動している必要がなく作動が止まっても不都合が少ない部分には、発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給する。このため、第1電源が全ての部分に電力供給していた従来のものに較べて第1電源の電力消費量が減少し、電池を交換する頻度が抑えられる。あるいは発電装置が含まれていない電池のみの第2電源を採用していた従来のものに較べて電池交換の必要性がなくなる又は少なくなる。
【0021】
また、
従来は、手巻き式の釣り用リールで警告音を発する手段を備えたものでは、この警告音を発する手段を演算制御部及び表示部の電源を共用して作動させている。しかし、最近の釣り用リールの多機能化に応じて警告音を発する頻度が増え、電源の寿命に大きな影響を与えるようになってきている。
【0022】
ここでは、アラーム部が必要不可欠なものではないがあれば便利な付加的なものであることから、発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給する。
【0023】
また、発電装置がスプールの回転により発電を行うものである場合、アラーム部が必要となるのは主としてスプールの回転に伴って表示部の表示が変わる時であることから、アラーム部を第2電源により作動させることは合理的であるといえる。
【0024】
発明4に係る釣り用リールは、発明2又は3の釣り用リールにおいて、糸巻き径測定装置をさらに備えている。糸巻き径測定装置は、第2電源により作動するもので、スプールの糸巻き量に応じた径(巻き付けられた釣り糸を含むスプールの径)を測定する。また、演算制御部は、糸巻き径測定装置により測定された径及びスプールの回転数から糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。
【0025】
釣り糸の糸繰り出し量や糸巻き取り量を把握するためには、使用する釣り糸を使って、スプールの糸巻き量に応じた径を測定する必要がある。ここでは、このスプールの径を糸巻き径測定装置によって測定する。そして、糸巻き径測定装置は、演算制御部が記憶した測定データーによる補完演算機能を有していれば一時的に糸巻き径の測定データー等が入力されない場合でも釣り糸の糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算できるため、供給電力はそれほど安定している必要はない。したがって、第1電源の電力消費量を抑えるために、ここでは第2電源によって糸巻き径測定装置を作動させている。
発明5に係る釣り用リールは、発明1又は4の釣り用リールにおいて、糸巻き径測定装置は、光センサーにより得られた信号に基づいて前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する。
ここでは、糸が巻かれたスプールの径を非接触で測定することができるので、糸巻き径測定装置によりスプールに制動がかかり糸繰り出しの速度が落ちるという不具合がない。
発明6に係る釣り用リールは、発明1又は4の釣り用リールにおいて、糸巻き径測定装置は、音波センサーにより得られた信号に基づいて前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する。
【0026】
ここでは、糸が巻かれたスプールの径を非接触で測定することができるので、糸巻き径測定装置によりスプールに制動がかかり糸繰り出しの速度が落ちるという不具合がない。
【0027】
発明7に係る釣り用リールは、発明1及び4から6のいずれかの釣り用リールにおいて、演算制御部は、第1径及び第2径とスプールの回転数とを基にして、相対関係式を作成及び更新し、相対関係式により糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する。第1径は、糸繰り出し開始時のスプールの糸巻き径であって、糸巻き径測定装置によって得られる。第2径は、巻き上げ開始時のスプールの糸巻き径であって、糸巻き径測定装置によって得られる。相対関係式は、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量とスプールの回転数との相対関係式である。
【0028】
ここでは、演算制御部において相対関係式が作成されるため、糸巻き径の測定データー等が一時的に入力されない場合でも、相対関係式が更新されないだけで、釣り糸の糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量は補完して演算される。したがって、供給電力はそれほど安定している必要はない。これにより、第1電源の電力消費量を抑える目的で、第2電源によって糸巻き径測定装置を作動させることが可能となる。
【0029】
さらに、この演算制御部を採用すると、釣りの途中での釣り糸の張力の変化や高切れに対しても特別な操作なしに正しい糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示することができ、また、糸巻き径測定装置の作動時間が短くて済むため消費する電力も少ない。
【0030】
発明8に係る釣り用リールは、発明7の釣り用リールにおいて、演算制御部は、第2電源の電圧が所定の電圧以下になったときに、演算制御部における相対関係式の更新を中止する。
【0031】
演算制御部は、始めに相対関係式が作成されていれば、それによって糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算することができる。新たに糸巻き径測定装置から得られる第1径及び第2径を基に相対関係式を更新することで演算される糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量の精度は向上するが、更新されない場合にも多少精度は劣るが糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量の演算は可能である。
【0032】
ここでは、第2電源の電圧が下がると誤測定の恐れもあり、また糸巻き径測定装置以外の他の装置のために第2電源の電力を保持する必要もあるため、第2電源の電圧が所定の電圧以下になったときに、相対関係式の更新を中止させている。
【0033】
発明9に係る釣り用リールは、発明8の釣り用リールにおいて、表示部は、第2電源の電圧が所定の電圧以下になったときに、演算制御部における相対関係式の更新を中止している旨を表示する。
【0034】
ここでは、演算制御部における相対関係式の更新を中止している旨が表示部に表示される、すなわち、演算される糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量の精度が低下していることが釣り人に知らされる。これにより、釣り人は、精度の低下を認識でき、また、発電装置により第2電源に電力を補充することができるようになる。
【0035】
発明10に係る釣り用リールは、発明1から9のいずれかの釣り用リールにおいて、発電装置は、スプールに連動する発電部材を含み、スプールの回転により発電を行うものである。
【0036】
演算制御部及び表示部以外に手巻き式の釣り用リールにおいて電力の供給を必要とするものとして、例えば、スプールの糸巻き径を測定する装置や所定の糸巻き量でアラームを発生する装置などがある。これらの装置は、スプールが回転していなければスプールの糸巻き径も変化せずアラームを発生させる必要もないため、主としてスプールが回転しているときに作動させればよいものである。
【0037】
ここでは、第2電源の発電装置の発電部材をスプールに連動させている。このため、スプールが回転したことにより作動させる必要の生じるものについて第2電源から電力を供給すれば、第1電源の負担が減って第1電源の電池の寿命が延び、電池を交換する頻度が抑えられる。
【0038】
なお、釣り糸を繰り出すときにスプールに制動がかかるのを防ぐために、発電部材はスプールの糸巻き取り方向の回転にのみ連動させる構造を採ることが望ましい。
【0039】
発明11に係る釣り用リールは、発明1から9のいずれかの釣り用リールにおいて、発電装置は、ハンドル軸に連動する発電部材を含み、ハンドル軸の回転により発電を行うものである。
【0040】
ここでは、クラッチ機構によりスプールとの連結が解除され得るハンドル軸に発電装置の発電部材を連動させている。このため、第2電源の電力量が低下したときに、スプールを回転させずに、すなわち釣り糸の繰り出し量を変えずに、ハンドルを回すことによってハンドル軸及びそれに連動する部材のみを回転させ、第2電源の発電装置で発電を行うことができる。これにより、例えば魚のアタリを待っている間に、第2電源を充電させるようなことが可能となる。
【0041】
発明12に係る釣り用リールは、発明1から11のいずれかの釣り用リールにおいて、第2電源により作動するアクチュエータをさらに備えている。
【0042】
従来、仕掛けを棚位置で停止させる等のためのアクチュエータを駆動させる電源は演算制御部及び表示部の電源とは別個に設けられており、電池が用いられている。このため、電池の交換を行わなければならず、また防水が不完全となる恐れが高い。
【0043】
ここでは、発電装置を含む第2電源によってアクチュエータを作動させるため、電池交換の煩わしさがなくなり、また第2電源は水密に釣り用リール内に内蔵することができるため、防水不良による不具合を抑えることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態である手巻き式の両軸受リールの平面図である。
【0045】
図1に示す両軸受リールは、主として、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3と、カウンターケース12とを備えている。
【0046】
カウンターケース12内には、整流器90、充電池91、演算制御部92、アラーム部95、及び超音波センサー96が収容されているとともに、液晶ディスプレイ(表示部)93と、複数の操作スイッチ94とが表面に露出して設けられている。液晶ディスプレイ93の背面には、図示しないバックライトが配置されている。
【0047】
図2に示すように、リール本体1は、フレーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1カバー6及び第2カバー7とを有している。フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対の側板8,9と、これらの側板8,9を連結する前連結部10及び後連結部11とを有している。側板8の側板9側の面には、図3に示すように、後述するスプール14のマグネット14aに対向するようにリードスイッチ8aが装着されている。このリードスイッチ8aはマグネット14aによってオン・オフが切り換わるものである。
【0048】
フレーム5内には、スプール14と、スプール14に均一に釣り糸70を巻くためのレベルワインド機構16とが配置されている。
【0049】
スプール14は、その中心を貫通するスプール軸15に固定されている。スプール軸15は軸受によってフレーム5に回転自在に支持されている。また、スプール14の側板8と対向する面には、4つのマグネット14aが円周方向に等間隔に固定されている。
【0050】
フレーム5と第2カバー7との間には、第1ギア機構18aと、第2ギア機構18bと、クラッチ機構であるクラッチ係脱機構19及び係脱制御機構20と、ドラグ機構21と、発電装置24とが配置されている。第1ギア機構18aは、ハンドル2からの回転力をスプール14及びレベルワインド機構16に伝える。第2ギア機構18bは、ハンドル2からの回転力を発電装置24に伝える。クラッチ係脱機構19は、クラッチの係脱により、第1ギア機構18aとスプール14との係合状態及び離脱状態を切り換える。係脱制御機構20は、クラッチレバー40の操作、あるいは演算制御部92からの指令により作動する図示しないアクチュエータの動作に応じて、クラッチの係脱を切り換える。
【0051】
フレーム5と第1カバー6との間には、スプール14とレベルワインド機構16とを連動させる連動ギア機構50と、第1電源である乾電池99を2本収容する電池箱(図示せず)とが配置されている。この乾電池99は、主として演算制御部92及び表示部93の電源となる。なお、第1カバー6には、乾電池99を取り入れる開口部を塞ぐ防水蓋6aが設けられている。
【0052】
レベルワインド機構16は、1対の側板8,9間に固定されたガイド筒25と、ガイド筒25内に回転自在に支持されたウォームシャフト26と、ラインガイド27とを有している。ウォームシャフト26には螺旋状の溝が形成されており、ラインガイド27の一部がこの溝に噛み合っている。ウォームシャフト26は、連動ギア機構50を介してスプール14の回転に従って回転し、ラインガイド27をガイド筒25に沿って往復運動させる。
【0053】
第1ギア機構18aは、ドラグ機構21によりハンドル軸30と連動するメインギア31と、メインギア31に噛み合うピニオン32とを有している。ピニオン32は、クラッチ係脱機構19によりスプール軸15と係合あるいは離脱が可能である。
【0054】
第2ギア機構18bは、ハンドル軸30に固定されたギア33と、ギア33に噛み合うギア49とを有している。ギア49は、発電装置24の構成部品となっており、第2カバー7に回転自在に支持されている。
【0055】
発電装置24は、発電部材であるギア49と、ギア49に固定されている複数の永久磁石80と、コイル81とを有している。ギア49は、前述のギア33と噛み合っており、ハンドル軸30と連動して回転する。コイル81は、永久磁石80と対向する位置に配置されており、側板9に固定され、カウンターケース12内の整流器90に接続されている。なお、発電装置24、整流器90、及び整流器90からの電力を充電する充電池91によって第2電源が形成される(図4参照)。
【0056】
超音波センサー96は、スプール14に巻かれた釣り糸70の糸巻き径(巻き付けられた釣り糸70を含むスプール14の径)を測定する糸巻き径測定装置であって、送信部及び受信部を備えている。送信部及び受信部は、図3に示すようにカウンターケース12からスプール14側に突出しており、送信部はスプール14に巻かれた釣り糸70に超音波を発し、受信部は釣り糸70によって反射する超音波を受信する。
【0057】
次に、この両軸受リールの動作を説明する。
【0058】
釣り糸70を巻き取るときには、ハンドル2を糸巻き取り方向に回す。ハンドル2の回転は、ハンドル軸30に伝達され、ドラグ機構21を介してハンドル軸30に連動するメインギア31及びピニオン32に伝わる。ピニオン32の回転は、クラッチ係脱機構19によりピニオン32と嵌合するスプール軸15に伝達され、スプール14が回転して釣り糸70を巻き取る。このスプール14の回転は連動ギア機構50を介してウォームシャフト26に伝達され、ウォームシャフト26の回転により前述のようにラインガイド27がガイド筒25に沿って往復運動を行う。この往復運動により、スプール14に均一に釣り糸70が巻き取られる。
【0059】
この糸巻き取り時に、発電装置24においては、ハンドル軸30に固定されているギア33に噛み合うギア49の回転に従って複数の永久磁石80が回転する。これによりコイル81に電力が発生する。発電された電力は、カウンターケース12内の整流器90に送られ直流電流に変換された後、充電池91に充電される。
【0060】
一方、釣り糸70を繰り出すときには、クラッチレバー40を操作してクラッチ係脱機構19によりクラッチを離脱する。これにより、スプール軸15とピニオン32との嵌合が解除され、釣り糸70の繰り出しによりスプール14が回転しても第1ギア機構18aにはその回転は伝達されない。すなわち、ハンドル軸30及びギア33を介して第1ギア機構18aと連動するギア49も回転せず、発電装置24による発電は行われない。すなわち、糸繰り出し時には発電しないため、スプール14の回転に制動がかからず、釣り船などから仕掛けを投下する際に仕掛けの落下速度が低下しない。
【0061】
また、ここでは、充電池91の電力容量が不足した場合に、スプール14を回転させずに簡易に発電だけを行うことができる。ハンドル2を糸巻き取り方向に回転させた場合には、通常、クラッチ係脱機構19が自動的に係合状態となり、スプール14と第1ギア機構18aとは連動する。このため、スプール14や第1ギア機構18aに常に連動する部材を利用して発電させるとすると、発電しているときには常にスプール14が回転している状態となる。これでは、釣りの最中や仕掛けをつけた状態などの場合に不都合となることがある。これに対し本実施形態の発電装置24の場合、ドラグ機構21の調整によりハンドル軸30と第1ギア機構18aとの連動を解除すると、発電装置24のギア49はスプール14と連動しない。したがって、スプール14の回転を生じさせることなくハンドル2を回して発電を行うことができ、例えば、魚のアタリを待っている間に充電池91を充電させることができる。
【0062】
次に、この両軸受リールの各部の機能について説明する。
【0063】
図4に示すように、第1電源の乾電池99により演算制御部92、液晶ディスプレイ93、及びリードスイッチ8aに電力が供給され、第2電源の充電池91により超音波センサー96、アラーム制御部95a及びアラーム発生部95b、アクチュエータ、及びバックライトに電力が供給される。演算制御部92には、操作スイッチ94から釣り人の設定する情報が、リードスイッチ8aからスプール14の回転数が、超音波センサー96から糸巻き径が入力される。演算制御部92は、これらを基に糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算し、アラーム部95、アクチュエータ、及び超音波センサー96に作動指令を発し、液晶ディスプレイ93に各種情報を表示させる。なお、液晶ディスプレイ93はバックライトによって照らされる。
【0064】
本実施形態の両軸受リールを使用するときには、まず釣りの前に、釣りで使用する釣り糸70の実測値を演算制御部92に記憶させるための作業を行う。ここでは、釣り糸70をスプール14にセット(固定)して操作スイッチ94により初期状態を記憶させる。そして、所定の張力をかけて釣り糸70を巻き取る。このときに、超音波センサー96によりスプール14に巻かれる釣り糸70の糸巻き径が測定されるとともに、リードスイッチ8aによってスプール14の回転数が検出される。これらの糸巻き径及びスプール14の回転数のデーターは演算制御部92に記憶される。これらのデーターや釣り糸70の長さから、演算制御部92は、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算するための糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量とスプール14の回転数との相対関係式を作成して記憶する。釣りの最中には、スプール14の回転数によって決まる糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量が、この相対関係式によって演算されて液晶ディスプレイ93に表示される。
【0065】
また、演算制御部92は、釣りの最中に、糸繰り出し開始時及び水底あるいは棚からの巻き上げ開始時に超音波センサー96にスプール14の糸巻き径の測定指令を発して、糸繰り出し開始時のスプール14の第1径及び巻き上げ開始時のスプール14の第2径のデーターを取り込む。そして、第1径,第2径,及びスプール14の回転数を基に相対関係式を作成及び更新する。これにより、より正確な糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算及び表示することができる。
【0066】
釣りを始めたら、正確な棚取りを狙うため、仕掛けが水面にある時に表示される糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を「0」とするように操作スイッチ94を操作する。また、釣れた棚の深さを操作スイッチ94により演算制御部92に記憶させる。そうすると、仕掛けを水中に投下していき仕掛けが設定した棚の深さに到達すると、演算制御部92は、クラッチ係脱機構19によりピニオン32とスプール軸15とを係合させるように、アクチュエータに対して指令を発する。これにより、釣り糸70のスプール14からの繰り出しが停まり、設定した棚位置で仕掛けが自動的に停止する。また、設定した棚位置に仕掛けが到達する直前から演算制御部92がアラーム制御部95aに指令を発し、アラーム発生部95bがアラームを鳴らす。これにより、釣り人に仕掛けの棚位置への到達を知らせる。
【0067】
このリールの基本的な機能は仕掛けの水深を表示させることにあるため、演算制御部92及び液晶ディスプレイ93は、常に、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を釣り人に提供していなければならない。したがって、演算制御部92、液晶ディスプレイ93、及びリードスイッチ8aに供給する電力は安定している必要がある。これに対し、超音波センサー96については、常に作動している必要はなく、仮に電力が供給されず作動が止まっても、演算制御部92に記憶されているそれまでの測定データーで演算させることができる。アラーム部95、アクチュエータ、及びバックライトについては、その機能が停止することを停止の直前に釣り人に認識させれば、機能が停止してもそれは釣り人にとって許容される不便の範囲である。ここでは、演算制御部92、液晶ディスプレイ93、及びリードスイッチ8aには、乾電池99から安定した電力が供給され、アラーム部95、アクチュエータ、及びバックライトには、乾電池99に較べて電力供給の安定性の低い充電池91から電力を供給している。このため、従来のように乾電池99が全ての部分に電力を供給していたリールに較べて、乾電池99の電力消費量が減少するため、乾電池99を交換する頻度が抑えられている。
【0068】
また、超音波センサー96による釣りの最中における糸巻き径の測定を、糸繰り出し開始時のスプール14の第1径及び巻き上げ開始時のスプール14の第2径の2点に抑えている。したがって、釣り糸70の繰り出しあるいは巻き取り時に海水等が超音波センサー96に付着して誤測定を行い誤った糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量が演算され表示されることが抑えられるとともに、作動時間が短くて済むため消費される電力も少ない。
【0069】
また、演算制御部92は、充電池91が所定の電圧以下になったときに、超音波センサー96への測定指令と相対関係式の作成及び更新とを中止するとともに、その旨を液晶ディスプレイ93に表示させる。演算制御部92に相対関係式が作成されていればスプール14の回転数の入力のみによって糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算することができるため、スプール14の第1径や第2径が測定されず相対関係式の更新がなされないときにも、多少精度は劣るが糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量は演算される。したがって、電力不足に起因する超音波センサー96の誤測定の防止及び充電池91の電力保持の観点から、充電池91が所定電圧以下になったときには、演算制御部92の超音波センサー96への測定指令と相対関係式の作成及び更新とを中止させている。そして、この中止の旨を中止させる直前に液晶ディスプレイ93により釣り人に知らしめ、釣り人に糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量の表示の精度低下を認識させ、必要に応じて充電池91に電力を補充することを可能としている。
【0070】
〔他の実施形態〕
(a)上記実施形態では、発電装置24によってスプール14の糸繰り出し方向の回転に制動がかかることを避けるように、ハンドル軸30に連動し糸繰り出し時にはスプール14に連動しないギア49を発電部材としている。このような発電装置24の代わりに、スプール14に常に連動する連動ギア機構50のギアのひとつを発電部材とする発電装置を採用することもできる。
【0071】
この場合には、スプール14には多少の制動がかかるが、発電量が増える。また、アクチュエータ、アラーム部95、バックライトなどは糸繰り出しの最中にその機能が必要とされる場合が多いが、ここでは糸繰り出し中に発電されるため、各機能がより正常に働くことが期待できる。
【0072】
(b)上記実施形態では超音波センサー96によりスプール14に巻かれる釣り糸70の糸巻き径を測定しているが、光センサーあるいは機械的に釣り糸70の接触する装置を採用することもできる。
【0073】
(c)上記実施形態では釣り糸70が巻かれたスプール14の第1径及び第2径を測定しているが、糸繰り出しあるいは巻き取りの最中にも間欠的に測定を行い、より正確に糸繰り出し量あるいは糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算させることもできる。
【0074】
【発明の効果】
本発明に係る釣り用リールでは、安定した電力を必要とする演算制御部及び表示部には第1電源から電力を供給し、その他の部分には発電装置を含み第1電源に較べて電力供給の安定性の低い第2電源から電力を供給しているため、第1電源が全ての部分に電力供給していた従来のものに較べて第1電源の電力消費量が減少し電池交換の頻度が抑えられ、あるいは発電装置が含まれていない電池のみから成る第2電源を採用していた従来のものに較べて電池交換がなくなる又は少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による発電装置が採用された両軸受リールの平面図。
【図2】両軸受リールの横断面図。
【図3】両軸受リールの概略縦断面図。
【図4】両軸受リールの制御系統図。
【符号の説明】
1 リール本体
2 ハンドル
14 スプール
19 クラッチ係脱機構(クラッチ機構)
20 係脱制御機構(クラッチ機構)
24 発電装置
30 ハンドル軸
49 ギア(発電部材)
91 充電池(第2電源)
92 演算制御部
93 液晶ディスプレイ(表示部)
95 アラーム部
96 超音波センサー(糸巻き径測定装置)
99 乾電池(第1電源)

Claims (12)

  1. リール本体と、
    ハンドルが装着され、前記リール本体に回転自在に支持されるハンドル軸と、
    前記リール本体に回転自在に支持されるスプールと、
    前記ハンドル軸と前記スプールとを係脱するクラッチ機構と、
    糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する演算制御部と、
    演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する表示部と、
    前記演算制御部及び前記表示部に電力を供給する第1電源と、
    前記ハンドル軸の回転あるいは前記スプールの回転に連動し得る発電部材を有する発電装置を含む第2電源と、
    前記第2電源により作動し、前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する糸巻き径測定装置と、を備え、
    前記演算制御部は、前記糸巻き径測定装置により測定された径及び前記スプールの回転数から糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する、手巻き式の釣り用リール。
  2. リール本体と、
    ハンドルが装着され、前記リール本体に回転自在に支持されるハンドル軸と、
    前記リール本体に回転自在に支持されるスプールと、
    前記ハンドル軸と前記スプールとを係脱するクラッチ機構と、
    糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する演算制御部と、
    演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する表示部と、
    前記演算制御部及び前記表示部に電力を供給する第1電源と、
    前記ハンドル軸の回転あるいは前記スプールの回転に連動し得る発電部材を有する発電装置を含む第2電源と、
    前記第2電源により作動し前記表示部の表示に光を供給するライト部と、
    を備えた手巻き式の釣り用リール。
  3. リール本体と、
    ハンドルが装着され、前記リール本体に回転自在に支持されるハンドル軸と、
    前記リール本体に回転自在に支持されるスプールと、
    前記ハンドル軸と前記スプールとを係脱するクラッチ機構と、
    糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する演算制御部と、
    演算された糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を表示する表示部と、
    前記演算制御部及び前記表示部に電力を供給する第1電源と、
    前記ハンドル軸の回転あるいは前記スプールの回転に連動し得る発電部材を有する発電装置を含む第2電源と、
    前記第2電源により作動し警告音を発するアラーム部と、
    を備えた手巻き式の釣り用リール。
  4. 前記第2電源により作動し、前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する糸巻き径測定装置をさらに備え、
    前記演算制御部は、前記糸巻き径測定装置により測定された径及び前記スプールの回転数から糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する、
    請求項2又は3に記載の釣り用リール。
  5. 前記糸巻き径測定装置は、光センサーにより得られた信号に基づいて前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する、請求項1又は4に記載の釣り用リール。
  6. 前記糸巻き径測定装置は、音波センサーにより得られた信号に基づいて前記スプールの糸巻き量に応じた径を測定する、請求項1又は4に記載の釣り用リール。
  7. 前記演算制御部は、前記糸巻き径測定装置によって得られる糸繰り出し開始時の前記スプールの第1径及び巻き上げ開始時の前記スプールの第2径と前記スプールの回転数とを基にして、糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量と前記スプールの回転数との相対関係式を作成及び更新し、前記相対関係式により糸繰り出し量あるいは糸巻き取り量を演算する、
    請求項1及び4から6のいずれか1項に記載の釣り用リール。
  8. 前記演算制御部は、前記第2電源の電圧が所定の電圧以下になったときに、前記演算制御部における前記相対関係式の更新を中止する、
    請求項7に記載の釣り用リール。
  9. 前記表示部は、前記第2電源の電圧が所定の電圧以下になったときに、前記演算制御部における相対関係式の更新を中止している旨を表示する、
    請求項8に記載の釣り用リール。
  10. 前記発電装置は、前記スプールに連動する発電部材を含み、前記スプールの回転により発電を行う、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の釣り用リール。
  11. 前記発電装置は、前記ハンドル軸に連動する発電部材を含み、前記ハンドル軸の回転により発電を行う、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の釣り用リール。
  12. 前記第2電源により作動するアクチュエータをさらに備えた、請求項1から1のいずれかに記載の釣り用リール。
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