JP3759330B2 - 紙葉類計数機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙葉類を計数する紙葉類計数機に関し、特に紙葉類計数機における紙葉類のパターン認識に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣等の紙葉類を計数する紙葉類計数機として、例えば、特開平2−22786号公報に示されるように、ホルダに装填された紙葉類を吸引軸により吸着させて一枚ずつめくり取りながら金種判別および計数するものがある。
また、この種の機械に用いられるパターン認識装置に関して、処理するデータを圧縮する技術が特開平5−231841号公報に開示されている。この装置では、紙葉類に照射した光の透過光または反射光をエリアセンサにて検出することにより紙葉類の画像パターンを読み取り、エリアセンサより出力されたデータに基づき、紙葉類の画像パターンの演算判別を行うようになっている。
すなわち、エリアセンサでは、紙葉類から読み取った読み取った画像パターンの濃淡に応じた電荷を受光素子へ蓄積した後、該受光素子の蓄積電荷を垂直シフトレジスタへ一斉に移すようになっている。蓄積電荷が移されると、水平シフトレジスタ転送停止期間中において、垂直シフトレジスタへm個の垂直シフトレジスタ転送パルスを入力することにより、垂直シフトレジスタの垂直方向m個分の画素の電荷を、水平シフトレジスタへ加算蓄積する。加算蓄積されると、水平シフトレジスタへ水平シフトレジスタ転送パルスを入力することにより、コンデンサメモリへ電荷を順次流入させる。コンデンサメモリの電位は、リセットパルス信号の入力によりリセットスイッチがON状態になると、VDDに固定されるようになっている。また、リセットパルス信号の周波数を、水平シフトレジスタへ入力される水平シフトレジスタ転送パルスの1/nに低下させると、隣接した水平シフトレジスタn個分の電荷がコンデンサメモリに加算蓄積されるようになっている。そして、エリアセンサの出力からは、垂直方向m×水平方向nの検出領域の画素の加算出力を得るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記においては、エリアセンサ内で画像データを圧縮しており、このように圧縮された画像データに基づいて判別処理を行うことができるため、エリアセンサからデータを読み出した後に判別処理が終了するまでの時間は高速になるが、エリアセンサにて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間を短縮することはほとんどできないという問題があった。
本発明は、エリアセンサにて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間の短縮を可能とする紙葉類計数機の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の紙葉類計数機は、紙葉類に光を照射する光源と、紙葉類からの反射光を検出するエリアセンサと、紙葉類からの反射光を前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させる結像手段と、前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部となる前記結像領域を含む所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶する一時記憶手段と、該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行う判別手段と、を具備することを特徴としている。
【0005】
これにより、光源で紙葉類に光を照射すると、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサでこの反射光が検出されるタイミングで、一時記憶手段が該エリアセンサから前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部となる前記結像領域を含む所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶し、判別手段が該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行うことになる。
【0006】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるため、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量も少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量も少なくなる。
【0007】
本発明の請求項2記載の紙葉類計数機は、請求項1記載のものに関し、前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して、該データをすべて一時記憶することを特徴としている。
【0008】
これにより、光源で紙葉類に光を照射すると、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサでこの反射光が検出されるタイミングで、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出し、該データをすべて一時記憶して、判別手段が該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行うことになる。
【0009】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出すことになるため、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量も少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量も少なくなる。
【0010】
本発明の請求項3記載の紙葉類計数機は、請求項1記載のものに関し、前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出すとともに、前記X方向および前記Y方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを一時記憶することを特徴としている。
【0011】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出し、前記X方向および前記Y方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを一時記憶することになる。よって、一時記憶手段に記憶させるデータ量がさらに少なくなるため、画像判別処理に用いるデータ量がさらに少なくなる。
【0012】
本発明の請求項4記載の紙葉類計数機は、請求項1記載のものに関し、前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向および該X方向に直交するY方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶することを特徴としている。
【0013】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向および該X方向に直交するY方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶することになるため、エリアセンサから読み出すデータ量がさらに少なくなる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量がさらに少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量もさらに少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量もさらに少なくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機を図1〜図5を参照して以下に説明する。
第1の実施の形態の紙葉類計数機は、紙葉類として紙幣を取り扱うもので、計数するための紙幣Sを集積状態で保持するホルダ11と、該ホルダ11に保持された紙幣Sを一枚ずつめくり取る捲取部12とを有する装置本体13と、該装置本体13でめくり取られる紙幣を判別する判別部14とを有している。
【0015】
ホルダ11は、離間および近接可能とされた一対の略平行な挟持部材16,17を有しており、これら挟持部材16,17で、紙幣Sをその長手方向における一側を捲取部12側に露出させた状態で集積方向における両側から挟持する。このホルダ11の一方の挟持部材16には、紙幣Sの保持および取り出しのために挟持部材16,17同士を近接および離間させる手動スイッチ18が設けられている。
【0016】
ホルダ11は、捲取部12に対し反対側に設けられた軸20を中心として水平旋回可能とされており、保持した紙幣Sの露出する先側を捲取部12に近接させる計数位置(図1において実線で示す位置)と、保持した紙幣Sの露出する先側を捲取部12から離間させる待機位置(図1において一点鎖線で示す位置)との間で水平旋回する。
【0017】
捲取部12は、鉛直軸回りに回転する回転筒21と、該回転筒21に、該回転筒21の中心軸と平行をなし、また該中心軸からそれぞれ等距離離間し、さらに隣り合うもの同士が等間隔で配置された複数具体的には5本の吸引軸22,22,…とを有している。
【0018】
各吸引軸22,22,…には、半径方向外方の所定位置に略平面状の吸引面23がそれぞれ形成されており、各吸引面23,23,…には、真空ポンプに連通された図示せぬ吸引穴が開口している。
【0019】
そして、回転筒21は、上方から見て反時計回り方向に回転することになり、また吸引軸22,22,…は、回転筒21上で上方から見て時計回り方向に回転する。これにより吸引軸22,22,…は、上方から見て時計回り方向に自転しつつ回転筒21の回転中心を中心に反時計回り方向に公転することになる。ここで、吸引軸22,22,…は、同じ公転位置においては位相がすべて一致するように回転筒21に対するそれぞれの位相が決められている。
【0020】
各吸引軸22,22,…は、その自転および公転で、ホルダ11に保持された紙幣S側に位置したときに、吸引面23を捲取部12側の紙幣の先端側に接触させることで、該紙幣を真空圧で吸引面23に吸着させる。そして、この状態からのさらなる公転および自転で、紙幣の吸着部分をホルダ11側かつ回転筒21の中心軸側に移動させることにより該紙幣をめくり取るとともにホルダ11に向って移動する次の吸引軸22との間に位置させる。
【0021】
そして、このようにめくり取られた紙幣は、さらなる前記次の吸引軸22の公転で該次の吸引軸22の外側に位置するまで湾曲される。このようにして、ホルダ11に近接する吸引軸22が順次紙幣をめくり取る。
【0022】
回転筒21には、各吸引軸22,22,…にそれぞれ対応して作動片25,25,…が外周面に取り付けられており、回転筒21の側方には作動片25,25,…の有無を検出することにより回転筒21における各吸引軸22,22,…の公転位置を検出する回転筒位置センサ26が設けられている。なお、各吸引軸22,22,…の自転位置は公転位置に対し既定であるため、回転筒位置センサ26は、各吸引軸22,22,…の公転位置とともに自転位置を検出することになる。
【0023】
判別部14は、紙幣を画像判別するためのもので、ホルダ11に保持された紙幣であって捲取部12でめくり取られる直前の状態にある(すなわちこれより捲取部12側の紙幣はすべてめくり取られた状態にある)検出紙幣S1に対し光を照射する光源27と、該光源27で照射された光の検出紙幣S1からの反射光を検出するエリアセンサ28と、検出紙幣S1およびエリアセンサ28の間に配置され、光源27から照射された光の検出紙幣S1からの反射光を集光させてエリアセンサ28に結像させる集光レンズ(結像手段)29とを有している。ここで、エリアセンサ28は、多数の検出素子が面状に配置されてなるものである。
【0024】
また、判別部14は、図3に示すように、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33、ROM34、RAM35、インターフェース36、本体制御部インターフェース37およびCPU38を有している。
【0025】
エリアセンサ28は、CPU38により制御される駆動回路31で駆動されるもので、駆動回路31により駆動された状態で、めくり取られる直前の状態にある検出紙幣S1に照射した光の反射光を検出することになる。そして、検出した紙幣の画像パターンである検出信号を増幅回路32に出力するようになっている。
【0026】
増幅回路32も、CPU38により制御される駆動回路31により駆動されるもので、駆動回路31により駆動された状態でエリアセンサ28から出力されるデータすなわち駆動回路31によりエリアセンサ28から読み出された読出データを増幅し、A/Dコンバータ33に出力するようになっている。
【0027】
このA/Dコンバータ33も、CPU38により制御される駆動回路31により駆動されるもので、駆動回路31により駆動された状態で、増幅回路32を介して出力されたアナログの読出データをデジタルデータに変換する。
【0028】
RAM35は、このデジタル化された読出データを一時記憶することになり、その結果、エリアセンサ28からデータを読み出すための、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33およびCPU38とともに、エリアセンサ28からデータを読み出して一時記憶する一時記憶手段を構成する。
ROM34には、制御プログラムおよび判別の基準データ等が記憶されている。
【0029】
CPU38は、A/Dコンバータ33から出力されRAM35に一時記憶された読出データを、ROM34に記憶された基準データと比較することにより、検出紙幣S1の画像パターンの判別(真偽判別および金種判別)を行い、その結果を表す紙幣判別データを出力するようになっている。すなわち、CPU38は、RAM35に一時記憶された読出データに基づいて画像判別を行う判別手段をROM34とともに構成する。
【0030】
インターフェース36は、CPU38と駆動回路31との間の同期信号の送受を行う。
本体制御部インターフェース37は、CPU38と装置本体13を制御する本体制御部40との間の紙幣判別データの送受を行うことになり、本体制御部40では、CPU38から出力された紙幣判別データに基づいて紙幣の計数や回転筒21の駆動・停止の制御等を行う。
【0031】
また、本体制御部インターフェース37は、回転筒位置センサ26の出力に基づいて本体制御部40から出力される信号のCPU38との間の送受を行う。すなわち、この信号に基づいてCPU38は駆動回路31にエリアセンサ28、増幅回路32およびA/Dコンバータ33を駆動させるための指令である同期信号を出力させるのである。
【0032】
そして、この第1の実施の形態においては、上記した集光レンズ29が、検出紙幣S1の判別のための所定範囲からの反射光を縮小し、エリアセンサ28の全検出領域(全検出素子)ではなく検出領域の所定の一部(一部の検出素子群)の結像領域内のみに結像させるようにエリアセンサ28に対する相対位置が決められている。ここでは、集光レンズ29が、エリアセンサ28の読み出し開始位置に最も近い位置にある面状の所定の結像領域内に反射光を結像させるようになっている。
【0033】
具体的には、図2のエリアセンサ28において、読み出し開始位置が右下のA点であるとすると、エリアセンサ28の右下部となりかつエリアセンサ28の全検出領域に対し面積が1/4の結像領域内に反射光が結像するように集光レンズ29が配置されている。この時、集光レンズ29は検出紙幣S1の像を180゜回転(上下左右ともに反転)させることになる。
【0034】
次に、第1の実施の形態の紙葉類計数機の制御内容について説明する。
ここで、図4にエリアセンサ28を実際に対し180゜回転(上下左右ともに反転)させた状態を示す。図4に示すように、エリアセンサ28の読み出し開始位置A点を原点とし、左右方向をX軸とし、上下方向をY軸とする。
【0035】
なお、読み出し開始位置A点の検出素子の座標を(x0,y0)とし、エリアセンサ28の全検出領域のX軸方向におけるA点に対し反対側の端部の検出素子の座標を(xm,y0)とし、エリアセンサ28の全検出領域のY軸方向におけるA点に対し反対側の端部の検出素子の座標を(x0,yn)とする。すなわち、エリアセンサ28の全検出領域は、(x0,y0)、(xm,y0)、(xm,yn)および(x0,yn)で囲まれた領域となる。
【0036】
また、集光レンズ29の配置により、エリアセンサ28における全検出領域のうち、集光レンズ29による反射光の結像領域に対応する領域となる所定検出領域Wは予め決められるものである。このため、該所定検出領域WのX軸方向におけるA点に対し反対側の予め決められた端部の検出素子の座標を(xa,y0)とし、該所定検出領域WのY軸方向におけるA点に対し反対側の予め決められた端部の検出素子の座標を(x0,yb)とする。すなわち、エリアセンサ28の集光レンズ29による反射光の結像領域に対応する所定検出領域Wは、(x0,y0)、(xa,y0)、(xa,yb)および(x0,yb)で囲まれた領域となる。
【0037】
紙幣Sが集積状態で開状態のホルダ11にセットされてスイッチ18が押圧操作されると、本体制御部40が、ホルダ11で紙幣Sを挟持させるとともに該ホルダ11を計数位置に位置させ、捲取部12の回転筒21を図示せぬ駆動モータで駆動させる。すると、吸引軸22,22,…が自転しつつ公転する。これにより、捲取部12の吸引軸22,22,…がホルダ11の紙幣Sを一枚ずつめくり取ることになる。
【0038】
ここで、作動片25の検出により回転筒位置センサ26が信号を出力する各タイミングに基づいて、各紙幣の画像検出に最適なめくり取られる直前のタイミングが得られるため、上記しためくり取りの最中に、CPU38は、回転筒位置センサ26の信号出力のタイミングに基づいて、各検出紙幣S1毎に以下の制御を行う。
【0039】
CPU38が、光源27により光を照射させると、捲取部12でめくり取られる直前の検出紙幣S1からの反射光が集光レンズ29にて集光され、エリアセンサ28の一部の所定の結像領域内に結像される。ここで、CPU38は、本体制御部40から出力される、検出紙幣S1がその反射光をエリアセンサ28の結像領域内に結像させるタイミングに基づいて、駆動回路31により、エリアセンサ28と増幅回路32とA/Dコンバータ33とを駆動する。
【0040】
これにより、CPU38は、駆動回路31によるエリアセンサ28の駆動で、図5に示すように、該エリアセンサ28の読み出し開始位置である所定のA(x0,y0)点の検出素子からX軸方向に読み出しを開始し、エリアセンサ28のX軸方向は一つのラインセンサと見ることにより、X軸方向に沿って順次、A(x0,y0)点に対し、全検出領域における反対側の端部となる所定の(xm,y0)点の検出素子まで、Y=y0のラインの読み出しを行うとともに、該読出データを、駆動回路31による増幅回路32およびA/Dコンバータ33の駆動で変換等してRAM35に一時記憶させる。
【0041】
続いて、一ライン分Y軸方向にずれたY=y1のラインについて、エリアセンサ28の所定の(x0,y1)点の検出素子からX軸方向に沿って順次、所定の(xm,y1)点の検出素子まで読み出しを行い、同様にRAM35に一時記憶させる。
【0042】
以下、同様にして、一ライン分の読み出しおよびRAM35への一時記憶が終わると、Y軸方向に一ライン分ずれた次のラインの読み出しおよびRAM35への一時記憶を行うという処理を繰り返す。
【0043】
そして、最終的に、所定検出領域WのY軸方向におけるA点に対し反対側の予め決められた端部となるエリアセンサ28のY=ybのラインの所定の(x0,yb)点の検出素子から所定の(xm,yb)点の検出素子までの読み出しおよびRAM35への一時記憶を行うと、CPU38は駆動回路31によりエリアセンサ28、増幅回路32およびA/Dコンバータ33の駆動を停止させて、次の紙幣の検出に備える。
【0044】
これにより、所定のY=ybのラインよりY軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の範囲の検出素子については読出データの読み出しは一切行わないことになる。
【0045】
CPU38は、このようにしてRAM35に一時記憶された読出データをROM34に記憶された基準データと比較し、例えば真偽および金種を判別して、その結果を示す紙幣判別データを本体制御部40に出力する。すると、本体制御部40では、この紙幣判別データから、当該検出紙幣S1が現在計数中の金種のものであると判定した場合、計数値を1加算するとともに回転筒21の回転状態をそのまま維持する。
【0046】
このようにして、順次判別計数およびめくり取りを繰り返し行って、ホルダ11に保持された紙幣をすべて判別計数し、最終的に、検出紙幣が存在しなくなったことがエリアセンサ28により検出されたことを示す紙幣判別データがCPU38から出力されると、本体制御部40は、回転筒21を回転駆動させている図示せぬ駆動モータにブレーキをかけ回転筒21の回転を停止させる。
【0047】
他方、本体制御部40は、CPU38から出力される紙幣判別データから、当該検出紙幣S1が現在計数中の金種ではない異金種および偽券のいずれかであると判定した場合、計数値を1加算することなく、回転筒21を回転駆動させている図示せぬ駆動モータにブレーキをかけ、前記読出データに対応する紙幣が図1に示す吸引軸22(22a)と吸引軸22(22b)との間にある状態で回転筒21を停止させ、その結果、この異金種および偽券のいずれかである紙幣をホルダ11側のめくり取り前の紙幣Sと最も回転筒21側にめくり取られた紙幣との間に位置させる等する。
【0048】
以上に述べたように、第1の実施の形態の紙葉類計数機によれば、光源27で検出紙幣S1に光を照射すると、集光レンズ29が該検出紙幣S1からの反射光をエリアセンサ28の全検出領域の所定の一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサ28でこの反射光が検出されるタイミングで、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33およびCPU38が、エリアセンサ28から、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる集光レンズ29による結像領域に対応する所定検出領域W分のみのデータを読み出し、該データをすべてRAM35に一時記憶させて、該RAM35に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行うことになる。
【0049】
このように、集光レンズ29が紙幣からの反射光をエリアセンサ28の全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33およびCPU38が、エリアセンサ28から、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる集光レンズ29による結像領域に対応する所定検出領域W分のみのデータを読み出すことになるため、エリアセンサ28から読み出すデータ量が、エリアセンサ28の全検出領域に結像させる場合に比して、上述したb,nを用いて表した場合にb/n倍((b/n)<1)と少なくなる。したがって、エリアセンサ28が受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間をb/n倍に短縮することができる。
【0050】
また、エリアセンサ28から読み出すデータ量がb/n倍と少なくなることから、RAM35に一時記憶させるデータ量もb/n倍と少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量もb/n倍と少なくなる。したがって、画像判別処理に要する画像判別処理時間もb/n倍に短縮することができる。
【0051】
具体的には、従来の紙葉類計数機においては、エリアセンサ28の全面を一コマ分(紙幣一枚分)読み出すのに16msの時間がかかる。また、吸引軸22,22,…により紙幣が一枚めくられ、次の紙幣がめくられるまでに40msの間隔がある。その結果、40ms−16ms=24msが画像判別処理時間として使用可能である。
【0052】
これに対し、第1の実施の形態の紙葉類計数機において、集光レンズ29によりエリアセンサ28の1/4(縦横の長さがそれぞれ1/2)の面積の結像領域内に結像したとすると、読み出し時間は、全面読み出し時の1/2、つまり8msで読み出すことができる。
【0053】
また、画像判別処理に要する画像判別処理時間は、単純にデータ量に比例すると仮定すると、読み出されたデータ量も1/2であるため、画像判別処理時間も1/2、つまり12msで処理可能となる。
よって、一枚の紙幣の判別にかかる時間は、8ms+12ms=20msとなり、一枚の紙幣の判別にかかる時間が短縮される。
【0054】
なお、RAM35に一時記憶されたデータは、X軸方向の後半部分(x(a+1)〜xm)の検出素子における結像されていないデータをも含むので、判別時にX軸方向の後半部分の検出素子における結像されていないデータを無視しX軸方向の前半部分(x0〜xa)の検出素子についてのみ画像判別処理を行えば、画像判別処理時間がさらに1/2、つまり6msで処理可能となる。
【0055】
以上においては、集光レンズ29がエリアセンサ28の全検出領域に対し1/4の面積の検出領域内のみに反射光を結像させる場合を例にとり説明したが、上記効果を得るためには、エリアセンサ28の全検出領域に対し、例えば1/2〜1/4の面積の検出領域内のみに反射光を結像させるのが好ましい。
【0056】
本発明の第2の実施の形態の紙葉類計数機を図3および図6を主に参照して、第1の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対しその制御内容の一部が相違している。
【0057】
CPU38は、第1の実施の形態と同様、検出紙幣S1の反射光をエリアセンサ28の一部の所定の結像領域内に結像させるタイミングに基づいて、駆動回路31により、エリアセンサ28と増幅回路32とA/Dコンバータ33とを駆動することになる。
【0058】
ここで、このとき、第2の実施の形態によれば、エリアセンサ28の読み出し開始位置である所定のA(x0,y0)点の検出素子からX軸方向に読み出しを開始し、エリアセンサ28のX軸方向は一つのラインセンサと見ることにより、X軸方向に沿って順次、A(x0,y0)点に対し、全検出領域における反対側の端部の所定の(xm,y0)点の検出素子まで、Y=y0のラインの読み出しを行うが、このとき駆動回路31によるA/Dコンバータ33の駆動制御で、この読出データのうち、所定検出領域WのX軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の予め決められた端部となる所定の(xa,y0)点の検出素子までの読出データのみを、増幅回路32とA/Dコンバータ33とで変換等してRAM35に一時記憶させる。
【0059】
具体的には、所定の(xa,y0)点の検出素子までは駆動回路31により増幅回路32およびA/Dコンバータ33を駆動させて、読出データをRAM35に一時記憶させるが、所定の(x(a+1),y0)点の検出素子から所定の(xm,y0)点の検出素子まではA/Dコンバータ33を駆動させず、読出データをRAM35に一時記憶させない。
【0060】
続いて、一ライン分Y軸方向にずれたY=y1のラインについて、エリアセンサ28の所定の(x0,y1)点の検出素子からX軸方向に沿って順次、所定の(xm,y1)点の検出素子まで読み出しを行うが、この読出データのうち、所定検出領域WのX軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の予め決められた端部となる所定の(xa,y1)点の検出素子までの読出データのみをRAM35に一時記憶させる。
【0061】
以下、同様にして、一ライン分の読み出しおよびRAM35への一時記憶が終わると、Y軸方向に一ライン分ずれた次のラインの読み出しおよびRAM35への一時記憶を行うという処理を繰り返す。
【0062】
そして、最終的に、所定検出領域WのY軸方向におけるA点に対し反対側の予め決められた端部となるY=ybのラインの所定の(x0,yb)点の検出素子から所定の(xm,yb)点の検出素子までの読み出しおよび所定の(x0,yb)点の検出素子から所定の(xa,yb)点の検出素子までのデータのRAM35への一時記憶を行うと、CPU38は、駆動回路31によりエリアセンサ28、増幅回路32およびA/Dコンバータ33の駆動を停止させて、次の紙幣の検出に備える。
【0063】
これにより、第1の実施の形態と同様、所定のY=ybのラインよりY軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の範囲の検出素子については読出データの読み出しは一切行わないことになる。
【0064】
CPU38は、このようにしてRAM35に一時記憶された読出データをROM34に記憶された基準データと比較し、例えば真偽および金種を判別して、その結果を示す紙幣判別データを本体制御部40に出力し、以下第1の実施の形態と同様の処理を行う。
【0065】
以上に述べたように、第2の実施の形態の紙葉類計数機によれば、光源27で紙幣に光を照射すると、集光レンズ29が検出紙幣S1からの反射光をエリアセンサ28の全検出領域の所定の一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサ28でこの反射光が検出されるタイミングで、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33およびCPU38が、エリアセンサ28から、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる集光レンズ29による結像領域に対応する所定検出領域W分のみのデータを読み出すとともに、前記X方向および前記Y方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる集光レンズ29による結像領域に対応する所定検出領域W分のみのデータをRAM35に一時記憶することになる。よって、RAM35に一時記憶させるデータ量がさらに少なくなるため、画像判別処理に用いるデータ量がさらに少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間をさらに短縮することができる。
【0066】
本発明の第3の実施の形態の紙葉類計数機を図3および図7を主に参照して、第1の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態に対しその制御内容の一部が相違している。
【0067】
CPU38は、第1の実施の形態と同様、検出紙幣S1の反射光をエリアセンサ28の一部の所定の結像領域内に結像させるタイミングに基づいて、駆動回路31により、エリアセンサ28と増幅回路32とA/Dコンバータ33とを駆動することになる。
【0068】
ここで、このとき、第3の実施の形態によれば、エリアセンサ28の読み出し開始位置である所定のA(x0,y0)点の検出素子からX軸方向に読み出しを開始し、エリアセンサ28のX軸方向は一つのラインセンサと見ることにより、X軸方向に沿って順次、所定検出領域WのX軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の予め決められた端部となる所定の(xa,y0)点の検出素子まで、Y=y0のラインの読み出しを行うとともに、読出データを、駆動回路31による増幅回路32およびA/Dコンバータ33の駆動で変換等してRAM35に一時記憶させる。
【0069】
CPU38は、Y=y0のラインについて、所定の(xa,y0)点の検出素子までの読み出しが終わると、所定の(x(a+1),y0)点の検出素子の読み出しが行われる前にリセットパルス信号を駆動回路31によりエリアセンサ28に出力し該エリアセンサ28のY=y0のラインをリセットする。
【0070】
すると、CPU38では、所定の(xa,y0)点の検出素子よりX軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の所定の(x(a+1),y0)点の検出素子から所定の(xm,y0)点の検出素子までの読出データの読み出しおよびRAM35への一時記憶は行わないことになる。
【0071】
続いて、一ライン分Y軸方向にずれたY=y1のラインについて、同様にエリアセンサ28の所定の(x0,y1)点の検出素子からX軸方向に沿って順次、所定の(xa,y1)点の検出素子まで読み出しを行い、同様にRAM35に一時記憶させる。
【0072】
以下、同様にして、一ライン分の読み出しおよびRAM35への一時記憶が終わると、Y軸方向に一ライン分ずれた次のラインの読み出しおよびRAM35への一時記憶を行うという処理を繰り返す。
【0073】
そして、最終的に、所定検出領域WのY軸方向におけるA点に対し反対側の予め決められた端部となるY=ybのラインの所定の(x0,yb)点の検出素子から所定の(xa,yb)点の検出素子までの読み出しおよびRAM35への一時記憶を行うと、CPU38は、駆動回路31によりエリアセンサ28、増幅回路32およびA/Dコンバータ33の駆動を停止させて、次の紙幣の検出に備える。
【0074】
これにより、第1の実施の形態と同様、Y=ybのラインよりY軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の検出素子については読出データの読み出しは一切行わないことになることに加えて、X=xaのラインよりX軸方向におけるA(x0,y0)点に対し反対側の検出素子についても読出データの読み出しは一切行わないことになる。
【0075】
CPU38は、このRAM35に一時記憶された読出データをROM34に記憶された基準データと比較し、例えば真偽および金種を判別して、その結果を示す紙幣判別データを本体制御部40に出力する。
【0076】
以上に述べたように、第3の実施の形態の紙葉類計数機によれば、光源27で紙幣に光を照射すると、集光レンズ29が紙幣からの反射光をエリアセンサ28の全検出領域の所定の一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサ28でこの反射光が検出されるタイミングで、駆動回路31、増幅回路32、A/Dコンバータ33およびCPU38が、エリアセンサ28から、一のX方向および該X方向に直交するY方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる集光レンズ29による結像領域に対応する所定検出領域W分のみのデータを読み出すことになるため、エリアセンサ28から読み出すデータ量が、エリアセンサ28の全検出領域に結像させる場合に比して、上述したa,b,m,nを用いて表した場合に(a/m)×(b/n)倍((a/m)<1、(b/n)<1)とさらに少なくなる。したがって、エリアセンサ28にて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間を(a/m)×(b/n)倍と、さらに短縮することができる。
【0077】
また、エリアセンサ28から読み出すデータ量が、(a/m)×(b/n)倍とさらに少なくなることから、RAM35に一時記憶させるデータ量も(a/m)×(b/n)倍とさらに少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量も(a/m)×(b/n)倍とさらに少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間も、(a/m)×(b/n)倍とさらに短縮することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の紙葉類計数機によれば、光源で紙葉類に光を照射すると、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサでこの反射光が検出されるタイミングで、一時記憶手段が該エリアセンサから前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部となる前記結像領域を含む所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶し、判別手段が該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行うことになる。
【0079】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるため、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなる。したがって、エリアセンサにて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間を短縮することができる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量も少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量も少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間も短縮することができる。
【0080】
本発明の請求項2記載の紙葉類計数機によれば、光源で紙葉類に光を照射すると、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させることになり、エリアセンサでこの反射光が検出されるタイミングで、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して、該データをすべて一時記憶して、判別手段が該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行うことになる。
【0081】
このように、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出すことになるため、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなる。したがって、エリアセンサにて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間を短縮することができる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量が少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量も少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量も少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間も短縮することができる。
【0082】
本発明の請求項3記載の紙葉類計数機によれば、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出すとともに、前記X方向および前記Y方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを一時記憶することになる。よって、一時記憶手段に記憶させるデータ量がさらに少なくなるため、画像判別処理に用いるデータ量がさらに少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間をさらに短縮することができる。
【0083】
本発明の請求項4記載の紙葉類計数機によれば、結像手段が紙葉類からの反射光をエリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させるとともに、一時記憶手段が、エリアセンサから、一のX方向および該X方向に直交するY方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶することになるため、エリアセンサから読み出すデータ量がさらに少なくなる。したがって、エリアセンサにて受光してからデータを読み出し終わるまでの読み出し時間をさらに短縮することができる。
また、エリアセンサから読み出すデータ量がさらに少なくなることから、一時記憶手段に一時記憶させるデータ量がさらに少なくなり、よって、画像判別処理に用いるデータ量もさらに少なくなる。したがって、画像判別処理に要する時間もさらに短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機を示す平面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機の判別部の一部を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機の判別部を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機のエリアセンサの座標系を示す図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の紙葉類計数機の判別部のデータ処理の概念を示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の紙葉類計数機の判別部のデータ処理の概念を示す図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態の紙葉類計数機の判別部のデータ処理の概念を示す図である。
【符号の説明】
27 光源
28 エリアセンサ
31 駆動回路(一時記憶手段)
32 増幅回路(一時記憶手段)
33 A/Dコンバータ(一時記憶手段)
34 ROM(判別手段)
35 RAM(一時記憶手段)
38 CPU(一時記憶手段・判別手段)
W 所定検出領域

Claims (4)

  1. 紙葉類に光を照射する光源と、紙葉類からの反射光を検出するエリアセンサと、紙葉類からの反射光を前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部の結像領域内のみに結像させる結像手段と、前記エリアセンサの全検出領域のうちの一部となる前記結像領域を含む所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶する一時記憶手段と、該一時記憶手段に一時記憶されたデータに基づいて画像判別を行う判別手段と、を具備する紙葉類計数機。
  2. 前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して、該データをすべて一時記憶することを特徴とする請求項1記載の紙葉類計数機。
  3. 前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向においては全検出領域分であって、該X方向に直交するY方向においては全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出すとともに、前記X方向および前記Y方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを一時記憶することを特徴とする請求項1記載の紙葉類計数機。
  4. 前記一時記憶手段は、前記エリアセンサから、一のX方向および該X方向に直交するY方向のいずれの方向においても全検出領域のうちの一部となる前記結像領域に対応する所定検出領域分のみのデータを読み出して一時記憶することを特徴とする請求項1記載の紙葉類計数機。
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