JP3759181B2 - 棒状化粧料繰出容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は口紅等の棒状化粧料に使用される繰出容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実公昭60−41846号公報や実公昭60−41847号公報等には、棒状化粧料の残量が少なくなった時に、通常使用時よりも棒状化粧料を押し出せるようにした繰出容器が開示されている。
【0003】
実公昭60−41846号公報に開示された繰出容器の場合は、内周面に螺旋溝を有する外筒と、外筒に回動可能に挿入された内筒と、棒状化粧料を支持し内筒内に昇降可能に挿入されたホルダと、内筒内のホルダの下側に昇降可能に挿入され前記ホルダ内に進入可能な突き出し部材とを備えている。
【0004】
内筒には第1ガイド孔と第2ガイド孔が縦長に形成されており、ホルダに設けた係合突起が第1ガイド孔を挿通して外筒の螺旋溝に係合し、突き出し部材に設けた係合突起が第2ガイド孔を挿通して外筒の螺旋溝に係合している。又、第1ガイド孔の上部終端及び外筒の螺旋溝の上部終端にはそれぞれ水平部が形成されている。
【0005】
この繰出容器では、内筒を外筒に対して回動すると、ホルダの係合突起が第1ガイド孔の上端に達するまでは、ホルダと突き出し部材が同期して昇降し、棒状化粧料が外筒に対して突没する。
【0006】
そして、ホルダの係合突起が第1ガイド孔の水平部及び螺旋溝の水平部に進入すると、ホルダは上動を阻止されて同一高さ位置で回転だけ行うようになる。これに対して、突き出し部材は引き続いて上動するので、突き出し部材がホルダ内に進入して棒状化粧料を突き上げる。
【0007】
尚、実公昭60−41847号公報に開示されたものは、上記第1ガイド孔と第2ガイド孔を一つにまとめたものであり、基本的な構成は実公昭60−41846号公報のものと同じである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の繰出容器には次のような問題があった。
即ち、ホルダの係合突起と突き出し部材の係合突起の両方を外筒の螺旋溝に係合させているので、両部材の相対位置関係は、螺旋溝のピッチやリード角、及び第1ガイド孔と第2ガイド孔の周方向位置に左右されることとなり、設計上の制約が大きかった。
【0009】
外筒の螺旋溝に水平部を設けなければならないなど構造が複雑になる。
【0010】
又、構造上、第1ガイド孔及び螺旋溝に設けた水平部の長さが棒状化粧料の突き上げ寸法を決定することとなるので、必然的に水平部にはある程度の長さが必要となる。
【0011】
ところが、突き出し部材により棒状化粧料を突き上げた後で、内筒を逆回転して棒状化粧料を内筒内に引き込み操作する場合、ホルダの係合突起が第1ガイド孔の水平部を戻りきるまでの間は、内筒を逆回転させていても棒状化粧料が内筒内に引き込まれないので、水平部の長さを長くすれば長くするほど引き込み操作性が悪くなり、水平部を短くして引き込み操作性をよくすると棒状化粧料の突き上げ量が小さくなってしまうという問題があった。
【0012】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、設計上の自由度が大きく、操作性にも優れ、棒状化粧料を無駄なく使用することができる棒状化粧料繰出容器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
[本発明の要旨]
本発明の棒状化粧料繰出容器は、(イ)外筒と、(ロ)内筒と、(ハ)ホルダと、(ニ)突き出し部材、とを備えている。以下に各構成要素について説明する。
【0014】
〈外筒〉
外筒はその内周面に螺旋溝を有する。
【0015】
〈内筒〉
内筒は前記外筒に挿入されており、外筒に対し軸線方向に移動不能で且つ周方向に回動可能に取り付けられている。外筒の周壁部には軸線方向へ延びる第1ガイド孔及び第2ガイド孔が設けられている。
【0016】
〈ホルダ〉
ホルダは前記内筒内に昇降可能に挿入されていて、上下を開口させた筒状をなし、上部内側が棒状化粧料の基部を支持する支持凹部になっている。ホルダの周壁部には、前記内筒の第1ガイド孔に摺動可能に係合する第1係合突起が設けられている。又、ホルダの周壁部には、周壁部の下端縁から軸線方向に上延する補助ガイド孔が設けられていて、補助ガイド孔はその途中に幅の狭い幅小部を少なくとも一つ有し、且つ、幅小部の前後が幅の広い幅大部となっている。
【0017】
〈突き出し部材〉
突き出し部材は前記ホルダの内側に挿入されていて、上部を棒状化粧料の底部に当接させている。突き出し部材の外側部には、前記補助ガイド孔の幅小部よりも若干大きく幅大部よりも小さく形成された第2係合突起が設けられている。
【0018】
この第2係合突起は、前記ホルダの補助ガイド孔を挿通し、更に前記内筒の第2ガイド孔を摺動可能に挿通し、更に前記外筒の螺旋溝に摺動可能に係合している。
【0019】
本発明の棒状化粧料繰出容器では、前記ホルダ及び突き出し部材が、前記外筒と内筒とを相対回転することによって内筒内を昇降し、前記ホルダの第1係合突起が前記内筒の第1ガイド孔の上部掛止部に突き当たって上動を規制されるまではそれらが同期して上動し、ホルダが上動を規制された以降は突き出し部材の第2係合突起がホルダの補助ガイド孔の幅小部を押し広げることによって突き出し部材だけが上動してホルダの支持凹部内に進入し支持凹部内の棒状化粧料を突き上げるものであり、
前記内筒はその下端に、操作摘み部を有し、
該操作摘み部の上部に、先部該面を外筒の下端内面に弾性的に押圧して摩擦抵抗を付与する多数の押圧片を備えたブレーキリングを嵌着した構成になっている(以上、請求項1に対応)。
【0020】
ホルダの補助ガイド孔に幅小部を複数設け、各幅小部の前後に幅大部を設けて、幅小部と幅大部を交互に複数設けてもよい(請求項2に対応)。
【0021】
前記ホルダの周壁部の幅小部の側方に弱め孔を形成してもよい(請求項3に対応)。このようにすると、幅小部が広がり易くなって第2係合突起が幅小部を通過し易くなる。
【0022】
前記内筒の第1ガイド孔と第2ガイド孔とを共通のガイド孔で共有させることも可能である(請求項4に対応)。
【0023】
尚、前記ホルダの補助ガイド孔の幅小部は、前記突き出し部材の第2係合突起が通過する時に幅小部が弾性変形して通過後に再びほぼ原形に復元するようにしてもよいし、第2係合突起が通過する際に塑性変形せしめられるようになっていてもよい。
【0024】
[本発明の利用可能性]
本発明は、リップスティック等の化粧品の分野に利用可能である。
【0025】
【作用】
〈本発明の作用〉
外筒と内筒とを相対回転すると、突き出し部材の第2係合突起が外筒の螺旋溝及び内筒の第2ガイド孔に係合していることによって、突き出し部材が内筒内を昇降する。ホルダは棒状化粧料を介して突き出し部材に連結されているので、ホルダも突き出し部材と同期して内筒内を昇降する。
【0026】
前記ホルダの第1係合突起が上記内筒の第1ガイド孔の上部掛止部に突き当たると、ホルダは上動を規制されて停止する。
【0027】
この後、更に外筒と内筒を相対回転すると、突き出し部材だけが内筒内を更に上動し、突き出し部材の先部がホルダの支持凹部内に進入する。突き出し部材の進入によって、支持凹部内に収容されていた棒状化粧料が突き上げられる。
【0028】
特に、補助ガイド孔に幅小部を複数設け各幅小部の前後に幅大部を設けて、幅小部と幅大部とを交互に複数設けた場合には、突き出し部材の第2係合突起は、補助ガイド孔の幅小部を押し広げて通過すると次の幅小部に掛止して一旦止まるので、ホルダの支持凹部内の棒状化粧料を節度感を持って段階的に突き出すことができる。
【0029】
外筒の螺旋溝には突き出し部材の第2係合突起だけが係合しており、ホルダの第1係合突起は螺旋溝に係合していないので、設計の自由度が大きい。
【0030】
第1ガイド孔の上部終端に水平部を設ける必要がなく、あるいは、設けたとしても極めて短くて済むので、棒状化粧料の突き出し後の引き込み操作において無駄な動きがなくなる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1から図7の図面に基いて説明する。
〔第1実施例〕
図1から図3の図面は第1実施例の棒状化粧料繰出容器(以下、繰出容器という)の断面図である。
【0032】
繰出容器は、外筒10と、内筒20と、ホルダ40と、突き出し部材50を備えている。
【0033】
外筒10は、上下を開口させた中空円筒状の金属製の化粧筒11と、この化粧筒11の内側に固定された円筒状のプラスチック製の螺旋溝筒12とから構成されており、螺旋溝筒12の内周面に螺旋溝13が形成されている。
【0034】
内筒20はプラスチック製で上下を開口させた中空円筒状をなし、その下端に若干大径の操作摘み部21を備え、操作摘み部21から小径筒部(周壁部)22が上方に延びており、小径筒部22の先端縁に掛止環23が設けられている。
【0035】
操作摘み部21の上部にはプラスチック製のブレーキリング24が嵌着されている。このブレーキリング24はその上部に、先部外面を外筒10の化粧筒11の下端内面に弾性的に押圧して摩擦抵抗を付与する多数の押圧片25を備えている。
【0036】
外筒10と内筒20は、外筒10の螺旋溝筒12の下縁をブレーキリング24の押圧片25の先部に掛止し、螺旋溝筒12の先端を内筒10の掛止環23に掛止することによって、互いに軸線方向に相対移動不能で、且つ、周方向に相対回転可能に組み付けられている。
【0037】
図4は内筒20の小径筒部22の正面図である。小径筒部22には2つ一組のガイド孔が周方向に180度離れてそれぞれ一組ずつ設けられている。一組のガイド孔は、互いに周方向に若干ずれて配置された第1ガイド孔31と第2ガイド孔32とからなる。
【0038】
第1ガイド孔31は小径筒部22のほぼ中間部を始端としており、この始端から掛止環23の近くまで軸線方向に沿って直線的に延びる縦孔31aと、縦孔31aの上端から第2ガイド孔32に接近する側に水平方向に延びる横孔(上部掛止部)31b、とから構成されている。
【0039】
第2ガイド孔32は、小径筒部22の下端近傍を始端としており、この始端から小径筒部22のほぼ中間部まで軸線方向に沿って直線的に延びる幅小縦孔32aと、幅小縦孔32aよりも第1ガイド孔31から離反する方向に幅を広げて幅小縦孔32aの上端から更に上方に軸線方向に沿って直線的に延びる幅大縦孔32b、とから構成されており、幅大縦孔32bの下縁であって幅小縦孔32aとの連設部に段部32cを有している。
【0040】
内筒20の内側にはプラスチック製のホルダ40が昇降可能に挿入されている。図5はホルダ40の正面図であり、ホルダ40は上下を開口させた中空円筒状をなしている。
【0041】
ホルダ40の周壁部41の上部外面には、前記内筒20の第1ガイド孔31に摺動可能に係合する第1係合突起42が周方向に180度離れて1つずつ突設されている。
【0042】
又、ホルダ40の周壁部41には、各第1係合突起42から周方向に離間した位置に、ホルダ40の下端縁からほぼ中間部まで軸線方向に沿って上方に延びる補助ガイド孔43が1つずつ設けられている。
【0043】
各補助ガイド孔43の一側面は波形に形成されていて、幅の広い幅大部44と幅の狭い幅小部45とが交互に設けられている。尚、幅大部44のピッチ(即ち、幅小部45のピッチ)は同一になっている。
【0044】
更に、ホルダ40の周壁部41であって各幅小部45の側部には、弱め孔46が形成されている。
【0045】
このホルダ40では、補助ガイド孔43よりも上側部分の周壁部41内が棒状化粧料Aの基部を支持する支持凹部47になっている。
【0046】
ホルダ40の下部内側にはプラスチック製の突き出し部材50が挿入されている。図6(A)は突き出し部材50の正面図であり、図6(B)は図6(A)のI―I断面図である。突き出し部材50は上下を開口させた中空円筒状をなし、ホルダ40の支持凹部47内に進入可能な大きさに形成されている。
【0047】
突き出し部材50の周壁部51の下部外周面には周方向に180度離れて1つずつ第2係合突起52が設けられている。第2係合突起52は、ホルダ40の補助ガイド孔43に係合する縦長の突起53と、この突起53の上部から更に外方に突出する円形の突起54とから構成されており、突起54は内筒20の第2ガイド孔32を挿通して外筒10の螺旋溝13に係合している。
【0048】
第2係合突起52の横幅寸法は、ホルダ40の補助ガイド孔43における幅大部44の横幅寸法よりも若干小さく、幅小部45の横幅寸法よりも若干大きく形成されていて、初期状態において第2係合突起52は図5のBで示すように最下位の幅大部44内に位置し、最下位の幅小部45に掛止している。
【0049】
又、突き出し部材50の周壁部51の上部内周面には複数の突起55が形成されていて、この突起55より上側の周壁部51内にも棒状化粧料が充填されるようになっている。
【0050】
尚、この繰出容器の場合、製造元においては棒状化粧料を次のようにしてホルダ40及び突き出し部材50にセットする。即ち、外筒10と内筒20とホルダ40と突き出し部材50を図2のように組み立て、第2係合突起52を補助ガイド孔43の最下位の幅小部45に掛止した状態にし、ホルダ40の先端を適宜の仮キャップで閉塞し、突き出し部材50の下部開口から液状の棒状化粧料を充填し、固化せしめる。但し、実際には倒立状態にして行う。
【0051】
次に、この繰出容器の作用について説明する。
〈棒状化粧料の残量が十分にある場合〉
図1は未使用の棒状化粧料Aを内筒20内に完全に収納した状態を示しており、この時、ホルダ40の第1係合突起42は第1ガイド孔31の下端に位置し、突き出し部材50の第2係合突起52は第2ガイド孔32の下端に位置している。
【0052】
この状態から、外筒10を非回転側とし、操作摘み部21を持って内筒20を回転すると、突き出し部材50の第2係合突起52の突起54が外筒10の螺旋溝13と内筒20の第2ガイド孔32に係合しているので、突き出し部材50は内筒20内を上昇する。この時、内筒20とホルダ40と突き出し部材50との間に相対回転はない。
【0053】
そして、突き出し部材50の第2係合突起52がホルダ40の補助ガイド孔43の最下位の幅小部45に掛止しているとともに、突き出し部材50とホルダ40とは棒状化粧料Aを介して連結されていることによって、突き出し部材50の上昇に同期して一体となってホルダ40が内筒20内を上昇する。
【0054】
ここで、ホルダ40が内筒20内を上昇可能な間は、第2係合突起52は前記幅小部45を乗り越えることはなく、したがって、ホルダ40と突き出し部材50との間には軸線方向にも周方向にも相対移動はなく、両者は一体となって同期して内筒20内を上昇する。
【0055】
尚、この間、ホルダ40の第1係合突起42は内筒20の第1ガイド孔31内を上昇移動することとなる。
以上の結果、棒状化粧料Aが内筒20及び外筒10の先端から突出し露出する。
【0056】
ホルダ40と突き出し部材50の上昇は、ホルダ40の第1係合突起42が第1ガイド孔31の上端に突き当たり、横孔31bに進入した時に停止する。図2はこの状態を示している。この時、突き出し部材50の第2係合突起52は第2ガイド孔32の段部32cより若干上方に位置する。
【0057】
棒状化粧料Aがホルダ40から十分に突出し露出している時には、上述のようにホルダ40と突き出し部材50とを一体的に同期して上昇せしめて使用する。これが「通常操作」である。
【0058】
〈棒状化粧料の残量が少ない場合〉
棒状化粧料Aの残量が少なくなり、ホルダ40からの突出量が短くなって使いにくくなった時には、次のように操作する。
【0059】
まず、上述と同様の操作により、ホルダ40の第1係合突起42を第1ガイド孔31の横孔31bに進入せしめ、第2係合突起52を第2ガイド孔32の段部32c上側に位置せしめる。
【0060】
ホルダ40については、この後さらに内筒20を回転しても、第1係合突起42と第1ガイド孔31との係合により上昇を阻止される。
【0061】
しかしながら、突き出し部材50については、第2係合突起52が位置する幅大縦孔32bがまだ上方に延びているので、この後さらに内筒20を回転すると、第2係合突起52が幅大縦孔32bの図4において左端面に突き当たるまで水平回転した後は、第2係合突起52を幅大縦孔32bの左端面に摺動させながら上昇可能であり、突き出し部材50を更に内筒20内で上昇せしめることが可能である。
【0062】
ここで、突き出し部材50の先部をホルダ40の支持凹部47内に突き出し、これによって棒状化粧料Aを突き上げることを、「突き上げ操作」と称す。
【0063】
この突き上げ操作には、突き出し部材50の第2係合突起52でホルダ40の補助ガイド孔43の幅小部45を押し広げて、第2係合突起52をして最下位の幅小部45を通過させなければならない。又、棒状化粧料Aとホルダ40との間の摩擦力に抗して支持凹部47内の棒状化粧料Aを上昇させなければならない。
【0064】
したがって、突き上げ操作時には通常操作時よりも大きな操作力が必要となり、この操作力の増大が使用者をして感覚的に通常操作との区別を容易ならしめる。
【0065】
尚、この実施例では、ホルダ40に弱め孔46を設けたことによって、比較的に小さな力で幅小部45を押し潰すことができるようにしている。
【0066】
又、第2係合突起52は最下位の幅小部45を通過すると次の幅小部45に掛止して一旦停止する。更に棒状化粧料Aを突き上げる場合には、内筒20に再度大きな操作力を加えて、第2係合突起52で次の幅小部45を押し潰して進める。使用者はこの節度感によって棒状化粧料Aの突き出し量を段階的に設定することができ、使い勝手がよい。
【0067】
図3は第2係合突起52を最上位の幅小部45よりも上位に位置せしめた状態を示しており、これが棒状化粧料Aを最大に突き出せる状態である。
【0068】
尚、このように棒状化粧料Aを突き出した後、棒状化粧料Aを内筒20内に引き込むために内筒20を逆方向に回転すると、ホルダ40が若干水平回転して第1係合突起42が第1ガイド孔31の右端面に突き当たるとともに、突き出し部材50が若干水平回転して第2係合突起52が第2ガイド孔32の右端面に突き当たる。引き続き内筒20を回転すると、ホルダ40と突き出し部材50は棒状化粧料Aによって連結されて一体となって同期して下降し、棒状化粧料Aを内筒20内に引き込む。
【0069】
尚、ホルダ40及び突き出し部材50の前記水平回転は極めて小角度であり、引き込みの操作性に悪影響を及ぼすほどではない。
【0070】
ここで、第1ガイド孔31の横孔31bを設けず、又、第2ガイド孔32の幅大縦孔32bを幅小縦孔32aと同一幅で幅小縦孔32aをそのまま延長させたように形成することも可能である。そのようにすると、上述のように内筒20を逆方向に回転して棒状化粧料Aを引き込み操作した時に、ホルダ40及び突き出し部材50は水平回転することなく直ちに下降するようになり、より操作性がよくなる。
【0071】
更に、第1ガイド孔31と第2ガイド孔32を一直線上に配置して連通し、1本のガイド孔で共有させることも可能である。
【0072】
以上のように、この繰出容器においては、ホルダ40の第1係合突起42を内筒20の第1ガイド孔31にのみ係合させ、外筒10の螺旋溝13には係合していないので、螺旋溝13に水平部分を設ける必要がなく、外筒10の構造が簡単になる。
【0073】
又、ホルダ40の第1係合突起42を螺旋溝13に係合していないので、ホルダ40と突き出し部材50との相互位置関係や、第1ガイド孔31と第2ガイド孔32の周方向の相互位置関係等を設定するにあたり、設計の自由度が広がる。
【0074】
〔第2実施例〕
図7は第2実施例の繰出容器の縦断面図である。第2実施例の繰出容器と第1実施例のものとの相違点は、突き出し部材50の周壁部51の上部内周面に設けた突起55にある。
【0075】
つまり、第2実施例の突起55は、第1実施例のものよりも内方への突出寸法が大きく、又、突き出し部材50の先端と、先端から所定寸法下方の位置に交互に設けられている。このようにしたのは、棒状化粧料Aに対する抜け止め作用を大とし、又、突き上げ操作の際に棒状化粧料Aが突き上げられずに突き出し部材50が棒状化粧料A内に潜り込んでいくのを阻止するためである。
【0076】
これ以外の構成については第1実施例のものと全く同じであり、この第2実施例の繰出容器においても第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、棒状化粧料の使用不能な部分を非常に少なくすることができ、経済的であるという優れた効果が奏される。
【0078】
特に、補助ガイド孔に幅小部と幅大部を交互に複数設けた場合には、棒状化粧料の残量が少なくなった時の棒状化粧料の突き出し量を節度感を持って段階的に設定することができ、使い勝手がよいという効果がある。
【0079】
外筒の螺旋溝には突き出し部材の第2係合突起だけが係合しており、ホルダの第1係合突起は螺旋溝に係合していないので、構造が簡単になり、しかも設計の自由度が大きいという優れた効果が奏される。
【0080】
棒状化粧料を突き出した後の引き込み操作において、無駄な動きがなく、操作性がよいという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器における内筒の一部を示す正面図である。
【図5】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器におけるホルダの正面図である。
【図6】(A)は本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器における突き出し部材の正面図であり、(B)は(A)のI―I断面図である。
【図7】本発明の第2実施例の棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。
【符号の説明】
10 外筒
13 螺旋溝
20 内筒
22 小径筒部(周壁部)
31 第1ガイド孔
31b 横孔(上部掛止部)
32 第2ガイド孔
40 ホルダ
41 周壁部
42 第1係合突起
43 補助ガイド孔
44 幅大部
45 幅小部
46 弱め孔
47 支持凹部
50 突き出し部材
52 第2係合突起

Claims (4)

  1. (イ)内周面に螺旋溝を有する外筒と、(ロ)前記外筒に挿入され、外筒に対し軸線方向に移動不能で且つ周方向に回動可能に取り付けられ、周壁部は軸線方向へ延びる第1ガイド孔及び第2ガイド孔を有する内筒と、(ハ)前記内筒内に昇降可能に挿入され、上下を開口させた筒状をなし上部内側が棒状化粧料の基部を支持する支持凹部になっていて、その周壁部には、前記内筒の第1ガイド孔に摺動可能に係合する第1係合突起が設けられるとともに、下端縁から軸線方向に上延する補助ガイド孔が設けられており、補助ガイド孔はその途中に幅の狭い幅小部を少なくとも一つ有し幅小部の前後が幅の広い幅大部となっているホルダと、(ニ)前記ホルダの内側に挿入され、上部を棒状化粧料の底部に当接させており、外側部には、前記ホルダの補助ガイド孔を挿通し更に前記内筒の第2ガイド孔を摺動可能に挿通し更に前記外筒の螺旋溝に摺動可能に係合する第2係合突起が設けられ、この第2係合突起が補助ガイド孔の幅小部よりも若干大きく幅大部よりも小さく形成されている突き出し部材、
    とを備え、
    前記ホルダ及び突き出し部材は、前記外筒と内筒とを相対回転することによって内筒内を昇降し、前記ホルダの第1係合突起が前記内筒の第1ガイド孔の上部掛止部に突き当たって上動を規制されるまではそれらが同期して上動し、ホルダが上動を規制された以降は突き出し部材の第2係合突起がホルダの補助ガイド孔の幅小部を押し広げることによって突き出し部材だけが上動してホルダの支持凹部内に進入し支持凹部内の棒状化粧料を突き上げるものであり、
    前記内筒はその下端に、操作摘み部を有し、
    該操作摘み部の上部に、先部該面を外筒の下端内面に弾性的に押圧して摩擦抵抗を付与する多数の押圧片を備えたブレーキリングを嵌着してなる、ことを特徴とする棒状化粧料繰出容器。
  2. 前記ホルダの補助ガイド孔は幅小部を複数備え、各幅小部の前後に幅大部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧料繰出容器。
  3. 前記ホルダの周壁部には幅小部の側方に弱め孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の棒状化粧料繰出容器。
  4. 前記内筒の第1ガイド孔と第2ガイド孔とを共通のガイド孔で共有させたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の棒状化粧料繰出容器。
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