JP3758978B2 - インバウンド・ブリッジ・システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバウンド・ブリッジ・システムに係り、特に、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができるインバウンド・ブリッジ方法、インバウンド・ブリッジ装置、これらに係るコンピュータ・プログラム、及び該コンピュータ・プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
公衆電話回線網で顧客にコールセンタから発信する通話によるアウトバウンド業務に関しては、多数のオペレータが存在し又コンピュータが自動的に発信する場合について、例えば特開平11−215528では、被呼者に関する情報を蓄積しておいて、被呼者からの応答があった時に、オペレータ用装置に被呼者に関する情報を提示するという技術が開示されている。これによってACD(Automatic Call Distribution)機能を用いる場合にも、顧客個別情報をオペレータが取得できるようにしている。
【0003】
又公衆電話回線網で顧客から着信した呼の通話に対するインバウンド業務に関しても、対応中に必要な情報がオペレータにそれぞれのコンピュータ装置により提供される。会員に対する応対などでは、既に獲得しているその会員の顧客情報を即座にオペレータに対して提供することもなされている。
【0004】
又、単一のコールセンタにおいて、アウトバウンド業務を担当するオペレータに加え、インバウンド業務を担当するオペレータを擁する場合もある。しかしながら従来では、アウトバウンド業務及びインバウンド業務の間で人員や設備の融通があっても、オペレータがアウトバウンド業務を担当している時は、該業務に専従し、インバウンド業務を行わないのが一般的である。又、オペレータがインバウンド業務を担当している時は、該業務に専従し、アウトバウンド業務を行わないのが一般的である。
【0005】
特開平1−122358では、専用線やPBXの転送機能を利用するのではなく、公衆電話回線が提供する着信転送サービスを利用して、公衆電話回線経由で顧客からの着信呼を他のACDシステムやホームエージェントに転送するという技術が開示されている。該技術によれば、特定のコールセンタに対する着信呼が滞留する場合に、該着信呼を他の空きのあるコールセンタに転送することができるので、顧客サービスの応答性向上及び品質改善を図ることが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
アウトバウンド業務でもインバウンド業務でも、オペレータはその職能に応じて配置されている。インバウンド業務では、通信販売の単純な受付のように経験が浅いオペレータでも対応できるものもあるが、苦情対応や、複雑な製品のユーザに対する使用説明など、オペレータに高度な熟練が要求される業務がある。
【0007】
又、アウトバウンド業務でもインバウンド業務でも、顧客と応対しているオペレータが、その対応内容が自分では処理できないと判断する場合がある。更に、アウトバウンド業務で顧客と応対しているオペレータが、その対応内容がインバウンド業務の高度に熟練されたオペレータでないと処理できないと判断する場合もあり得る。
【0008】
このような場合にアウトバウンド業務からインバウンド業務に対して、顧客の呼を転送することは可能であったが、従来は前述のようにアウトバウンド業務及びインバウンド業務は分離されて取り扱われているので、実際はこのような転送はあまり行われない。又前述の特開平1−122358についても、インバウンド業務内でのみの、コールセンタ間での着信呼の融通であり、顧客の呼を転送することとは無関係である。
【0009】
又アウトバウンド業務からインバウンド業務に対して顧客の呼を転送したとしても、その顧客に関する情報は、コンピュータ端末を経由するなどして自動的に転送することができなかったり、困難であったりする。このため従来は、アウトバウンド業務のオペレータがインバウンド業務のオペレータに対して、口頭で、その顧客に関する情報を伝達するような事態になっている。従って業務効率が著しく低い。
【0010】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができるインバウンド・ブリッジ・システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
まず、本願の第1発明のインバウンド・ブリッジ方法は、自動的にダイヤルして公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信して行う業務である、アウトバウンド業務を行うオペレータの所定操作があった場合は、該オペレータが既に取り扱っている呼を、公衆電話回線網で顧客から着信した呼を複数の内で待ち状態のオペレータに対して回線接続した通話によって行う業務であるインバウンド業務を行うための、該待ち状態のオペレータに、該発信を行ったPBXの機能によって転送し又、該転送時にはアウトバウンド業務側から、転送元のオペレータの電話番号である転送元番号データ、及び、該転送に係る顧客電話番号である顧客番号データを含む、転送情報参照用レコードをブリッジ・データベース装置に書き込み、該転送を着信するインバウンド業務側では、該転送の着信情報に含まれる発信者番号通知として通知される、転送元のオペレータの電話番号に基づいた、前記ブリッジ・データベース装置の検索を行い、該検索により見出せた、前記書き込みの転送情報参照用レコードの顧客電話番号を元にして、転送された呼の顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0013】
次に、本願の第2発明のインバウンド・ブリッジ装置は、後記の転送情報参照用レコードが書き込まれるブリッジ・データベース装置と、自動的にダイヤルして公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信して行う業務であるアウトバウンド業務のための、自動的ダイヤル発信のための、及び回線接続中のオペレータによる操作により該回線接続中の呼を転送するための、PBXを制御する機能を有すると共に、該転送時にはアウトバウンド業務側から、転送元のオペレータの電話番号である転送元番号データ、及び、該転送に係る顧客電話番号である顧客番号データを含む、前記転送情報参照用レコードを前記ブリッジ・データベース装置に書き込む機能を有する自動ダイヤラ装置と、自動ダイヤラ装置により制御された、前記発信及び前記転送の機能を有するアウトバウンド業務用PBX装置と、公衆電話回線網で顧客から着信した呼を複数の内で待ち状態のオペレータに対して回線接続した通話によって行う業務であるインバウンド業務を行うための、該待ち状態のオペレータに対して、該回線接続を行うと共に、前記転送の呼をインバウンド業務の該待ち状態のオペレータに対して接続するための、PBXを制御する機能を有すると共に、該転送の着信情報に含まれる発信者番号通知として通知される、転送元のオペレータの電話番号に基づいた、前記ブリッジ・データベース装置の検索により見出せた、前記アウトバウンド業務側書き込みの転送情報参照用レコードの前記顧客電話番号を元にして、転送された呼の顧客情報を情報照会する機能を有するCTIサーバ装置と、インバウンド業務のオペレータに対する回線接続を該CTIサーバ装置により制御されるインバウンド業務用PBX装置と、を備え、前記顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0014】
更に、前記インバウンド・ブリッジ装置において、前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置が単一装置であることにより、アウトバウンド業務及びインバウンド業務を単一のコールセンタで行い、これに伴いこれらアウトバウンド業務及びインバウンド業務でPBX装置を共用できるようにすることができる。
【0015】
又、前記インバウンド・ブリッジ装置において、前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網により接続されており、前記自動ダイヤラ装置及び前記アウトバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網を利用した呼の転送機能を有しており、公衆電話回線網を経由して前記転送を行うようにしたことにより、アウトバウンド業務を行うコールセンタとインバウンド業務を行うコールセンタとが異なる場合で、相互に遠隔地にある場合にも対応することができる。
【0016】
又、前記インバウンド・ブリッジ装置において、前記ブリッジ・データベース装置が、前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置に対して、そのいずれの構成にも影響を与えないように独立して設けられていることにより、PBX装置に対して改造せずとも、本発明を適用することができる。これには例えば、後述する第1、第3、第5実施形態において、第1動作例を行う場合が該当する。
【0017】
又、前記インバウンド・ブリッジ装置において、前記ブリッジ・データベース装置が、前記アウトバウンド業務用PBX装置に組み込まれて構成されていることにより、該ブリッジ・データベース装置の設置スペースを削減したり、LAN経由での伝達を削減するなど、該ブリッジ・データベース装置に係る情報伝達を円滑に行うことができるようにしたりすることができる。
【0018】
次に、本願の第3発明のコンピュータ・プログラムは、第1発明のインバウンド・ブリッジ方法を実施するためのコンピュータ・プログラムを提供したことにより、前記課題を解決したものである。
【0019】
更に、本願の第4発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記第3発明のコンピュータ・プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することで、前記課題を解決したものである。
【0020】
以下、本発明の作用について、簡単に説明する。
【0021】
本発明においては、公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信してオペレータがアウトバウンド業務を行えるようにし、又、公衆電話回線網で顧客から着信した呼に対してオペレータがインバウンド業務を行えるようにする。
【0022】
そうして、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送できるようにする。これと共に、転送する呼に係る転送元のオペレータの電話番号、及び、顧客の電話番号に基づいた情報照会により、転送された呼の顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにする。
【0023】
これにより、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができる。
【0024】
又、このように転送する呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにする際に、アウトバウンド業務やインバウンド業務に係る、PBX装置、自動ダイヤラ装置、CTIサーバ装置などが、相互に異なる製造メーカによるものであったり、あるいは同一製造メーカでも異仕様であったりして、相互に連携することができなかったり、困難である場合もある。このような場合でも、通常は、転送に係る顧客の電話番号や、転送元のオペレータの電話番号は相互に伝達できることが多い。従って、本発明は、このような面から適用がし易いといえる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
以下に説明する第1及び第2実施形態は、アウトバウンド業務用PBX装置及びインバウンド業務用PBX装置が単一装置である。
【0027】
第3〜第5実施形態では、アウトバウンド業務用PBX装置及びインバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網により接続されており、自動ダイヤラ装置及びアウトバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網を利用した呼の転送機能を有しており、公衆電話回線網を経由して前記転送を行う。該転送においては、アウトバウンド業務用PBX装置が有する転送の機能や、あるいは公衆電話回線網にある局側交換機の転送の機能により行っている。
【0028】
局側交換機を制御するための機能を、公衆網を運営する者がその仕様を提示して、外部者、例えばコールセンタを運営したり利用する一般企業などに提供したりすることも行われている。本発明はこれに限定されるものではないが、このような制御機能を呼の転送に用いることも可能である。又、公衆電話回線網を経由してこれら第3〜第5実施形態において転送する場合にも用いることができるものとして、例えば、SS7、UDP/IP、X.25などに代表される標準プロトコルがある。
【0029】
又、このような公衆網に関するプロトコルによる処理は、ある種のネットワーク・サービスである。配信を制御しようとする者は、該ネットワーク・サービスに問い合わせを行い、その結果に従い規定されている通知を該ネットワーク・サービスに対して行う。これにより、最終的な着信先を決定することができる。以下に説明する第3〜第5実施形態は、このようなネットワーク・サービスを利用することも可能である。なお、上記のネットワーク・サービスを利用しようとする者が、該ネットワーク・サービスにアクセスするためのノードは、SCP(Service Control Point)とも呼ばれている。
【0030】
以下に説明する第1、第3、及び第5実施形態は、本発明の情報ブリッジ機能装置とされたブリッジ・データベース装置5が、アウトバウンド業務用PBX装置及びインバウンド業務用PBX装置に対して、独立して設けられている。
【0031】
これに対して、第2、及び第4実施形態では、本発明の情報ブリッジ機能装置とされたブリッジ・データベース装置5が、アウトバウンド業務用PBX装置に組み込まれて構成されている。
【0032】
なお、以下の第1〜第5実施形態において、本発明の情報ブリッジ機能装置、自動ダイヤラ装置、及びCTIサーバ装置は、それぞれ、ブリッジ・データベース装置5、NWD(Net Work Dialer)サーバ装置34、又、CTI(Computer Telephony Integration)ミドル・サーバ装置30である。
【0033】
図1は、本発明が適用された第1実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。
【0034】
本実施形態は、1つのコールセンタに配置された、NWDサーバ装置34と、CTIミドル・サーバ装置30と、PBX装置16と、クライアントPC(Personal Computer)装置14と、電話機12と、データベース・サーバ装置40とにより構成されている。
【0035】
NWDサーバ装置34、CTIミドル・サーバ装置30、PBX装置16、データベース・サーバ装置40、及び複数のクライアントPC装置14は、LAN(Local Area Network)18に接続されている。この図において、又以降の図において、□印は、ネットワーク間を接続する接続装置である。又、オペレータが顧客と通話するための電話機12、及び該通話の際に必要な情報の表示や入力をするためのクライアントPC装置14は、オペレータ毎の座席に1つずつ設けられている。
【0036】
まず、NWDサーバ装置34は、自動的にダイヤルして公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信してオペレータがアウトバウンド業務を行えるようにする、PBXを制御する機能などを有する。又、本発明を適用してインバウンド業務へと、回線接続中のオペレータによる操作により該回線接続中の呼を転送するための、PBXを制御する機能などを有する。該NWDサーバ装置34は、その機能はNWDアプリケーション・プログラム35により実現されている。
【0037】
又、このようなアウトバウンド業務のオペレータに対する回線接続を該NWDサーバ装置34(本発明の自動ダイヤラ装置に相当)により制御される、アウトバウンド業務用のPBX装置として、PBX装置16が用いられている。
【0038】
次に、CTIミドル・サーバ装置30は、公衆電話回線網で顧客から着信した呼を複数の内で待ち状態のオペレータに対して接続してインバウンド業務を行えるように回線接続するための、PBXを制御する機能などを有する。又、本発明を適用してアウトバウンド業務から転送される呼を、インバウンド業務のオペレータに対して接続するための、PBXを制御する機能などを有する。該CTIミドル・サーバ装置30は、その機能はCTIミドル・アプリケーション・プログラム31により実現されている。
【0039】
又、このようなインバウンド業務のオペレータに対する回線接続を該CTIミドル・サーバ装置30(本発明のCTIサーバ装置に相当)により制御される、アウトバウンド業務用のPBX装置として、PBX装置16が用いられている。
【0040】
次に、データベース・サーバ装置40には、本発明のブリッジ・データベース装置として機能するブリッジ・データベース装置5が設けられている。本実施形態では、本発明を適用してアウトバウンド業務のオペレータからインバウンド業務のオペレータに、既に通話している顧客との呼を転送する際に、該転送に係る転送元のオペレータの電話番号、及び、顧客の電話番号を、アウトバウンド業務側からインバウンド業務側に伝達するために、このブリッジ・データベース装置5を用いる。
【0041】
本実施形態では、転送する呼に係る転送元のオペレータの電話番号、及び、顧客の電話番号を、アウトバウンド業務側からブリッジ・データベース装置5に書き込んでおく。この後に、インバウンド業務側から該電話番号を読み出すようにして、該電話番号をインバウンド業務側に伝達する。そうして、インバウンド業務側では該電話番号に基づいた情報照会により、転送された呼の顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにする。
【0042】
図2は、本発明が適用された第2実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。
【0043】
本実施形態は、前述の第1実施形態においてデータベース・サーバ装置40に設けられていたブリッジ・データベース装置5を、PBX装置16に内蔵するようにしている。
【0044】
図3は、本発明が適用された第3実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。
【0045】
この図において、コールセンタ71はアウトバウンド業務が対象である。コールセンタ72は、インバウンド業務が対象である。又、本実施形態では、コールセンタ71のアウトバウンド業務の当該オペレータが既に取り扱っている呼を、コールセンタ72のインバウンド業務を行うオペレータに転送するということも行われている。
【0046】
図3において、まずコールセンタ71は、NWDサーバ装置34と、PBX装置16と、クライアントPC(Personal Computer)装置14と、電話機12と、データベース・サーバ装置40とにより構成されている。NWDサーバ装置34、PBX装置16、データベース・サーバ装置40、及び複数のクライアントPC装置14は、LAN18に接続されている。
【0047】
又、コールセンタ72は、CTIミドル・サーバ装置30と、PBX装置16と、クライアントPC(Personal Computer)装置14と、電話機12とにより構成されている。CTIミドル・サーバ装置30、PBX装置16、データベース・サーバ装置40、及び複数のクライアントPC装置14は、LAN18に接続されている。
【0048】
そうして、コールセンタ71のLAN18と、コールセンタ72のLAN18とは、データ通信回線3で接続され、これにより、ある種のWAN(Wide Area Network)が形成されている。このようなWANの構成により、ブリッジ・データベース装置5を内蔵するデータベース・サーバ装置40は、コールセンタ72側からもアクセスできるようになっている。
【0049】
又、オペレータが顧客と通話するための電話機12、及び該通話の際に必要な情報の表示や入力をするためのクライアントPC装置14は、コールセンタ71においてもコールセンタ72においても、オペレータ毎の座席に1つずつ設けられている。
【0050】
コールセンタ71のPBX装置16は、公衆電話回線網1に対してn回線の電話回線を有している。又、コールセンタ71のPBX装置16は、公衆電話回線網1に対してm回線の電話回線を有している。これら公衆電話回線網1に対する電話回線は、顧客との通話に利用される。又該公衆電話回線網1は、アウトバウンド業務のオペレータが既に取り扱っている呼を、別のコールセンタのインバウンド業務を行うオペレータに転送する際にも、転送を公衆電話回線網にある局側交換機の機能により行うのではなく、即ち転送をPBX装置16の機能のみで行う時には利用される。
【0051】
なお、本実施形態においては、一例としてコールセンタ71を1つとし、コールセンタ72を1つとしている。しかしながら、いずれも複数としてもよく、又これらを相互にデータ通信回線3で接続することで、あるコールセンタのアウトバウンド業務のオペレータが既に取り扱っている呼を、別のコールセンタのインバウンド業務を行うオペレータに転送すると共に、該呼に関する情報も転送先のオペレータに対して伝達することができる。
【0052】
図4は、本発明が適用された第4実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。
【0053】
本実施形態は前述の第3実施形態の変形例であり、第3実施形態のデータベース・サーバ装置40内にあったブリッジ・データベース装置5を、コールセンタ71のPBX装置16内に設けるようにしている。これと共に、データベース・サーバ装置40自体は省くようにしている。
【0054】
図5は、本実施形態で用いるブリッジ・データベース装置5を内蔵したPBX装置16の構成を示すブロック図である。
【0055】
この図において、PBX装置16は、センタID管理部52と、着信制御部50と、CTI命令制御部54と、ブリッジ・データベース装置5とを内蔵している。
【0056】
まず、センタID管理部52は、当該コールセンタを識別する名称を保持している。そうして、ブリッジ・データベース装置5に転送情報参照用レコードを書き込む際には、前述の転送元センタIDデータ101に書き込まれるデータが、該名称となる。なお転送情報参照用レコードについては詳しく後述する。
【0057】
着信制御部50は、CTI命令制御部54からの指示に従って、公衆電話回線網1と、オペレータの電話機12との間の交換機として機能する。
【0058】
CTI命令制御部54は、LAN18を経由してNWDサーバ装置34から与えられるCTI命令に応じて動作し、着信制御部50を制御する。例えば、アウトバウンド業務における顧客に対する発信や、その後の接続の際における、着信制御部50の制御の処理(後述するPBX転送命令の処理)をする。又、アウトバウンド業務のオペレータが既に取り扱っている呼を、別のコールセンタのインバウンド業務を行うオペレータに転送する際にはCTI命令制御部54は、特にその転送制御部56により、着信制御部50の制御をする。
【0059】
又、該CTI命令制御部54は転送制御部56により、アウトバウンド業務のオペレータが既に取り扱っている呼を、別のコールセンタのインバウンド業務を行うオペレータに転送する際には、転送情報参照用レコードを生成し、これをブリッジ・データベース装置5に書き込む。又、このようにブリッジ・データベース装置5に書き込まれた転送情報参照用レコードは、LAN18を経由して、更にはデータ通信回線3を経由して、コールセンタ72のCTIミドル・サーバ装置30が読み出すこともできるようになっている。
【0060】
転送情報参照用レコードの生成の際、転送元センタIDデータ101は、予めセンタID管理部52に登録されている、当該コールセンタの識別名称となるコールセンタ番号による。転送元番号データ102は、後述するPBX転送命令中のデータや、転送しようとしたオペレータの電話機12の電話番号を判別することで求める。顧客番号データ103は、後述するPBX転送命令中のデータや、アウトバウンド業務の際のダイヤル番号から、顧客電話番号として得ることができる。
【0061】
図6は、本発明が適用された第5実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。
【0062】
本実施形態は前述の第3実施形態の変形例であり、第3実施形態においてコールセンタ71にあったデータベース・サーバ装置40を、コールセンタ72に設けるようにしている。
【0063】
以下、これら第1〜第5実施形態における、第1動作例、及び第2動作例のそれぞれの作用について、この順に説明する。
【0064】
まず、これら第1動作例及び第2動作例に共通の前提として、第1実施形態及び第2実施形態において、コールセンタの複数のオペレータは、予めアウトバウンド業務やインバウンド業務の個々の業務に割り当てられている。又、第3〜第5実施形態においては、NWDサーバ装置34を有するコールセンタ71のオペレータは、アウトバウンド業務が割り当てられ、一方、CTIミドル・サーバ装置30を有するコールセンタ72のオペレータは、インバウンド業務が割り当てられているものとする。なお、データ通信回線3で相互に接続されたコールセンタ71の数やコールセンタ72の数は、複数でもよく、特に限定されるものではない。
【0065】
又、これら第1動作例及び第2動作例のいずれについても、以下に説明する作用の説明の前提として、顧客との最初の対応はアウトバウンド業務によるものとする。そうして、この顧客の呼が、インバウンド業務を行うオペレータに転送される場合の、これら実施形態の作用を以下に説明する。
【0066】
以下において、まず、第1動作例の作用について説明する。
【0067】
まず、アウトバウンド業務において、NWDサーバ装置34が有するプレディクティブ発信機能により、予め登録されている顧客に対して自動的にダイヤル発信がなされる。そうして、顧客が電話に出て呼が接続されると、該呼は、アウトバウンド業務の1つとして、該呼の業務に登録された待ち状態のオペレータに、NWDサーバ装置34によって制御されるPBX装置16により接続される。この後は当該オペレータが顧客に対応する。
【0068】
このような対応中に、その対応内容が自分では処理できず、インバウンド業務の高度に熟練されたオペレータでないと処理できないと、当該オペレータが判断したとする。あるいは、その他の理由により、インバウンド業務のオペレータが処理すべきであると、アウトバウンド業務の当該オペレータが判断したとする。
【0069】
このような判断の場合、オペレータは自席にあるクライアントPC装置14において、所定の操作をする。すると、アウトバウンド業務の当該オペレータが既に取り扱っている呼は、インバウンド業務を行うオペレータに転送されると共に、本発明を適用して、該呼に係る顧客の情報も転送先のオペレータへと伝達される。
【0070】
図7は、これら実施形態において用いるブリッジ・データベース装置5内のデータ構成を示す線図である。
【0071】
該図7には、転送元センタIDデータ101と、転送元番号データ102と、顧客番号データ103とにより構成される、1つのレコードが示される。該レコードは、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、本発明を適用して、転送する呼に係る転送元のオペレータの電話番号、及び、顧客の電話番号を、アウトバウンド業務側からインバウンド業務側に伝達するためのレコードである。該レコードは、このように転送する呼毎に、1つずつ発生する。該レコードを以下転送情報参照用レコードと呼ぶ。
【0072】
転送元センタIDデータ101は、当該転送情報参照用レコードに対応する、転送しようとする通話の、転送元オペレータが所属するコールセンタを識別するデータである。該転送元センタIDデータ101は、例えばコールセンタ番号である。
【0073】
転送元番号データ102は、転送元のオペレータの電話番号であり、例えば該オペレータの席にある電話機12の内線番号である。電話機12それぞれに公衆電話回線から呼び出す電話番号がある場合は、該転送元番号データ102に該当する電話機12のこの電話番号を書き込むようにしてもよい。
【0074】
顧客番号データ103は、転送する呼の顧客の電話番号であり、公衆電話回線から呼び出す際に用いる電話番号である。アウトバウンド業務の際のダイヤル番号から、この顧客電話番号を得ることができる。
【0075】
図8は、第1動作例におけるアウトバウンド業務側処理を示すフローチャートである。
【0076】
上述のように、アウトバウンド業務のオペレータが通話中の顧客の対応内容が自分では処理できず、インバウンド業務の高度に熟練されたオペレータでないと処理できないと判断し、該判断に基づいて、自席のクライアントPC装置14において所定の操作をしたとする。
【0077】
該操作の後は、図8において、まずステップ150では、NWDサーバ装置34はLAN18経由でブリッジ・データベース装置5に対して書き込む、図7に示した転送情報参照用レコードを生成する。転送元センタIDデータ101は、予めNWDサーバ装置34内に登録されている、当該コールセンタの識別名称となるコールセンタ番号による。転送元番号データ102は、転送しようとしたオペレータを判別し、該オペレータの電話機12の電話番号を判別することで求める。顧客番号データ103は、アウトバウンド業務の際のダイヤル番号から、顧客電話番号として得ることができる。又、該ステップ150では、このようにして得た転送情報参照用レコードをブリッジ・データベース装置5に書き込む。
【0078】
又続くステップ152では、NWDサーバ装置34はLAN18経由でPBX装置16に対して「転送命令」を送信し、通話中の呼をインバウンド業務のオペレータに転送するように通知する。
【0079】
図9は、第1動作例におけるインバウンド業務側処理を示すフローチャートである。
【0080】
この図において破線内は、従来のCTIミドル・サーバ装置30の処理に対して、本発明を適用するために新たに追加になった部分である。
【0081】
まずステップ160では、インバウンド業務のオペレータは、顧客からの着信待ちの場合は、自席にあるクライアントPC装置14には受信画面が表示されて待機することになる。該待機状態では、従来からのインバウンド業務の顧客からの着信を受ける場合もあるが、本発明を適用してアウトバウンド業務から転送されてくる呼の着信を受ける場合もある。
【0082】
何らかの着信があると、PBX装置16はLAN18経由でCTIミドル・サーバ装置30に、「着信情報」の通知を送付する。「着信情報」の通知を受けるとCTIミドル・サーバ装置30は、データベース・サーバ装置40に書き込まれている、該着信に対応する転送情報参照用レコードを、ステップ162において検索する。該着信のANI(Automatic Number Identification:発信者番号通知)の電話番号が、上述の「着信情報」に含まれているので、CTIミドル・サーバ装置30は、該電話番号を検索キーとしてブリッジ・データベース装置5を検索する。即ち、該電話番号が転送元番号データ102に書き込まれている転送情報参照用レコードを検索する。
ここで、上記の着信が、前述のように、本発明を適用してアウトバウンド業務から転送されてくる呼のものである場合、該着信の「着信情報」に含まれて通知される上記のANI(発信者番号通知)の電話番号は、いうまでもなく、該転送の転送元番号になる。本実施形態では、このようなANIの転送元番号が転送元番号データ102に書き込まれている転送情報参照用レコードを、上述のように検索する。
【0083】
ステップ164では、該検索によって該当する転送情報参照用レコードが見出せたか判断する。見出せた場合(アウトバウンド業務からの転送の着信)はステップ166に進み、見出せない場合(インバウンド業務の着信)はステップ168に進む。
【0084】
ステップ166では、見出せた転送情報参照用レコードの情報を元にして、顧客にこれから対応する上で利用可能な情報、例えば顧客情報を、CTIミドル・サーバ装置30内のデータベースなどを検索する。
なお、このような転送された呼の顧客情報は、前述のように、顧客電話番号に基づいた情報照会により行うことができる。
【0085】
ステップ168では、検索された情報その他の表示を含め、通常のCTIの処理をする。
【0086】
以上のように、これら第1〜第5実施形態は第1動作例をすることで、本発明を効果的に適用することができる。従って、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができる。
【0087】
以下、第1〜第5実施形態における、第2動作例の作用について説明する。
【0088】
第2動作例の前提として、顧客との最初の対応はアウトバウンド業務によるものとする。そうして、この顧客の呼が、インバウンド業務を行うオペレータに転送される場合の、これら実施形態の作用を以下に説明する。
【0089】
まず、アウトバウンド業務において、コールセンタ71のNWDサーバ装置34が有するプレディクティブ発信機能により、予め登録されている顧客に対して自動的にダイヤル発信がなされる。そうして、顧客が電話に出て呼が接続されると、該呼は、該呼の業務に登録された待ち状態のオペレータに、NWDサーバ装置34によって制御されるPBX装置16により接続される。この後は当該オペレータが顧客に対応する。
【0090】
このような対応中に、その対応内容が自分では処理できず、インバウンド業務の高度に熟練されたオペレータでないと処理できないと、当該オペレータが判断したとする。あるいは、その他の理由により、インバウンド業務のオペレータが処理すべきであると、アウトバウンド業務の当該オペレータが判断したとする。
【0091】
このような判断の場合、オペレータは自席にあるクライアントPC装置14において所定の操作をする。すると、アウトバウンド業務の当該オペレータが既に取り扱っている呼は、インバウンド業務を行うオペレータに転送されると共に、本発明を適用して、該呼に係る顧客の情報も転送先のオペレータへと伝達される。
【0092】
図10は、第2動作例において、NWDサーバ装置34がPBX装置16に対して送るPBX転送命令のフォーマットを示す線図である。
【0093】
図示されるようにPBX転送命令は、命令種類データ121と、転送元番号データ122と、転送先番号データ123と、顧客番号データ124とにより構成されている。
【0094】
まず、命令種類データ121は、当該PBX転送命令の種類を表すデータである。PBX転送命令には、従来からと同様の通常転送を要求するものと、本発明を適用して転送情報参照用レコードを用いて転送先に情報を伝達する転送情報参照用レコード添付転送を要求するものとがある。PBX転送命令は、上記の通常転送の場合は“T0”の値となり、転送情報参照用レコード添付転送の場合は“T1”の値となる。
【0095】
転送元番号データ122は転送元のオペレータの電話番号であり、転送先番号データ123は転送先のオペレータの電話番号である。これら電話番号は、例えばオペレータの席にある電話機12の内線番号である。あるいは、電話機12それぞれに公衆電話回線から呼び出す電話番号がある場合は、該当する電話機12のこのような電話番号としてもよい。
【0096】
顧客番号データ124は、コールセンタでの始めての対応がアウトバウンド業務によるものである場合は、その顧客に発信した際のダイヤル番号になる。あるいは、コールセンタでの始めての対応がインバウンド業務によるものである場合は、顧客番号データ124は、顧客から発信してきた呼のANIによる番号になる。
【0097】
図11は、第2動作例におけるNWDサーバ装置34を中心としたアウトバウンド業務側処理を示すフローチャートである。
【0098】
上述のように、アウトバウンド業務のオペレータが通話中の顧客の対応内容が自分では処理できず、インバウンド業務の高度に熟練されたオペレータでないと処理できないと判断し、該判断に基づいて、自席のクライアントPC装置14において所定の操作をしたとする。
【0099】
該操作の後は、図11のステップ182において、NWDサーバ装置34はLAN18経由で、ブリッジ・データベース装置5を内蔵しているPBX装置16に対して送信する、図10に示したPBX転送命令を生成する。転送情報参照用レコード添付転送の場合は、命令種類データ121の値は“T1”になる。転送元番号データ122は、転送しようとしたオペレータを判別し、該オペレータの電話機12の電話番号を判別することで求める。転送先番号データ123は、転送元のオペレータの指示や、転送する呼の業務種別などから判別する。顧客番号データ124は、アウトバウンド業務の際のダイヤル番号から、顧客電話番号として得ることができる。又、該ステップ182では、このようにして得たPBX転送命令を、ブリッジ・データベース装置5を内蔵しているPBX装置16に対して送信する。
【0100】
図12は、第2動作例におけるアウトバウンド業務側PBX処理(転送命令処理)を示すフローチャートである。
【0101】
上述のようにして送信されたPBX転送命令は、図12のステップ192においてPBX装置16に受信される。ステップ194ではPBX装置16は、命令種類データ121の値が“T1”であるか否かに基づいて、転送情報参照用レコード添付転送であるか否か判定する。転送情報参照用レコード添付転送であると判定された場合は、ステップ196を実行する。
【0102】
ステップ196ではPBX装置16は、まず、PBX転送命令中のデータなどから転送情報参照用レコードを生成する。そうして該ステップ196ではPBX装置16は、生成された転送情報参照用レコードをブリッジ・データベース装置5に書き込む。
【0103】
図13は、第2動作例におけるインバウンド業務側PBX処理(着信処理)を示すフローチャートである。
【0104】
まずステップ202では、転送されてきた呼が転送先のPBX装置16に着信する。着信すると、何らかの着信があったという「着信情報」の通知を、PBX装置16はLAN18経由でCTIミドル・サーバ装置30に送る。
【0105】
「着信情報」の通知を受けるとCTIミドル・サーバ装置30は、データベース・サーバ装置40に書き込まれている、該着信に対応する転送情報参照用レコードを、ステップ204において検索する。該着信のANI(Automatic Number Identification:発信者番号通知)の電話番号が、上述の「着信情報」に含まれているので、CTIミドル・サーバ装置30は、該電話番号を検索キーとしてブリッジ・データベース装置5を検索する。即ち、該電話番号が転送元番号データ102に書き込まれている転送情報参照用レコードを検索する。
ここで、上記の着信が、前述のように、本発明を適用してアウトバウンド業務から転送されてくる呼のものである場合、該着信の「着信情報」に含まれて通知される上記のANI(発信者番号通知)の電話番号は、いうまでもなく、該転送の転送元番号になる。本実施形態では、このようなANIの転送元番号が転送元番号データ102に書き込まれている転送情報参照用レコードを、上述のように検索する。
【0106】
ステップ206では、該検索によって該当する転送情報参照用レコードが見出せたか判断する。見出せた場合(アウトバウンド業務からの転送の着信)はステップ210に進み、見出せない場合(インバウンド業務の着信)はステップ211に進む。
【0107】
ステップ210では、見出せた転送情報参照用レコードの情報を元にして、顧客にこれから対応する上で利用可能な情報、例えば顧客情報を、CTIミドル・サーバ装置30内のデータベースなどを検索し、通知する。あるいはステップ212では、転送情報参照用レコードには依存しない他の情報を獲得し、通知する。
なお、このような転送された呼の顧客情報は、前述のように、顧客電話番号に基づいた情報照会により行うことができる。
【0108】
図14は、第2動作例におけるCTIミドル・サーバ装置30を中心としたインバウンド業務側処理を示すフローチャートである。
【0109】
ステップ220では、図13の処理により通知された情報その他をオペレータに対して表示する。
【0110】
以上のように、これら第1〜第5実施形態は第2動作例をすることで、本発明を効果的に適用することができる。従って、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができる。
【0111】
ここで、以上に説明した第1動作例及び第2動作例を比較する。第1動作例は、第2動作例と比較して、従来のPBX装置16に対する構成や機能の変更が少ない。第2動作例は、第1動作例と比較して、従来のNWDサーバ装置34やCTIミドル・サーバ装置30に対する構成や機能の変更が少ない。従って、第1動作例及び第2動作例のいずれにするかは、対象とするPBX装置16、NWDサーバ装置34、CTIミドル・サーバ装置30における、構成や機能の変更の可否や難易度に応じて判断すればよい。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、アウトバウンド業務を行うオペレータが既に取り扱っている呼を、インバウンド業務を行うオペレータに転送する際に、該呼に関する情報を転送先のオペレータが円滑に得られるようにして、業務効率を向上すると共に、顧客サービスの品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明が適用された第2実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明が適用された第3実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明が適用された第4実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図
【図5】上記実施形態で用いるブリッジ・データベース装置を内蔵したPBX装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明が適用された第5実施形態のインバウンド・ブリッジ装置の構成を示すブロック図
【図7】前記第1〜第5実施形態において用いるブリッジ・データベース装置内のデータ構成を示す線図
【図8】前記第1〜第5実施形態において行うことができる第1動作例におけるアウトバウンド業務側処理を示すフローチャート
【図9】上記第1動作例におけるインバウンド業務側処理を示すフローチャート
【図10】前記第1〜第5実施形態において行うことができる第2動作例において、NWDサーバ装置34がPBX装置16に対して送るPBX転送命令のフォーマットを示す線図
【図11】上記第2動作例におけるNWDサーバ装置を中心としたアウトバウンド業務側処理を示すフローチャート
【図12】前記第2動作例におけるアウトバウンド業務側PBX処理(転送命令処理)を示すフローチャート
【図13】前記第2動作例におけるインバウンド業務側PBX処理(着信処理)を示すフローチャート
【図14】前記第2動作例におけるCTIミドル・サーバ装置を中心としたインバウンド業務側処理を示すフローチャート
【符号の説明】
1…公衆電話回線網
3…データ通信回線
5…ブリッジ・データベース装置
12…電話機
14…クライアントPC装置
16…PBX装置
18…LAN
30…CTIミドル・サーバ装置
31…CTIミドル・アプリケーション・プログラム
34…NWDサーバ装置
35…NWDアプリケーション・プログラム
40…データベース・サーバ装置
50…着信制御部
52…センタID管理部
54…CTI命令制御部
71、72…コールセンタ

Claims (8)

  1. 自動的にダイヤルして公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信して行う業務である、アウトバウンド業務を行うオペレータの所定操作があった場合は、該オペレータが既に取り扱っている呼を、公衆電話回線網で顧客から着信した呼を複数の内で待ち状態のオペレータに対して回線接続した通話によって行う業務であるインバウンド業務を行うための、該待ち状態のオペレータに、該発信を行ったPBXの機能によって転送し
    又、該転送時にはアウトバウンド業務側から、転送元のオペレータの電話番号である転送元番号データ、及び、該転送に係る顧客電話番号である顧客番号データを含む、転送情報参照用レコードをブリッジ・データベース装置に書き込み、
    該転送を着信するインバウンド業務側では、該転送の着信情報に含まれる発信者番号通知として通知される、転送元のオペレータの電話番号に基づいた、前記ブリッジ・データベース装置の検索を行い、
    該検索により見出せた、前記書き込みの転送情報参照用レコードの顧客電話番号を元にして、転送された呼の顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにしたことを特徴とするインバウンド・ブリッジ方法。
  2. 後記の転送情報参照用レコードが書き込まれるブリッジ・データベース装置と、
    自動的にダイヤルして公衆電話回線網で顧客に対して呼を発信して行う業務であるアウトバウンド業務のための、自動的ダイヤル発信のための、及び回線接続中のオペレータによる操作により該回線接続中の呼を転送するための、PBXを制御する機能を有すると共に、該転送時にはアウトバウンド業務側から、転送元のオペレータの電話番号である転送元番号データ、及び、該転送に係る顧客電話番号である顧客番号データを含む、前記転送情報参照用レコードを前記ブリッジ・データベース装置に書き込む機能を有する自動ダイヤラ装置と、
    自動ダイヤラ装置により制御された、前記発信及び前記転送の機能を有するアウトバウンド業務用PBX装置と、
    公衆電話回線網で顧客から着信した呼を複数の内で待ち状態のオペレータに対して回線接続した通話によって行う業務であるインバウンド業務を行うための、該待ち状態のオペレータに対して、該回線接続を行うと共に、前記転送の呼をインバウンド業務の該待ち状態のオペレータに対して接続するための、PBXを制御する機能を有すると共に、該転送の着信情報に含まれる発信者番号通知として通知される、転送元のオペレータの電話番号に基づいた、前記ブリッジ・データベース装置の検索により見出せた、前記アウトバウンド業務側書き込みの転送情報参照用レコードの前記顧客電話番号を元にして、転送された呼の顧客情報を情報照会する機能を有するCTIサーバ装置と、
    インバウンド業務のオペレータに対する回線接続を該CTIサーバ装置により制御されるインバウンド業務用PBX装置と、を備え、
    前記顧客情報を転送先のオペレータが得られるようにしたことを特徴とするインバウンド・ブリッジ装置。
  3. 請求項に記載のインバウンド・ブリッジ装置において、
    前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置が単一装置であることを特徴とするインバウンド・ブリッジ装置。
  4. 請求項に記載のインバウンド・ブリッジ装置において、
    前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網により接続されており、
    前記自動ダイヤラ装置及び前記アウトバウンド業務用PBX装置が公衆電話回線網を利用した呼の転送機能を有しており、
    公衆電話回線網を経由して前記転送を行うようにしたことを特徴とするインバウンド・ブリッジ装置。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載のインバウンド・ブリッジ装置において、
    前記ブリッジ・データベース装置が、前記アウトバウンド業務用PBX装置及び前記インバウンド業務用PBX装置に対して、そのいずれの構成にも影響を与えないように独立して設けられていることを特徴とするインバウンド・ブリッジ装置。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載のインバウンド・ブリッジ装置において、
    前記ブリッジ・データベース装置が、前記アウトバウンド業務用PBX装置に組み込まれて構成されていることを特徴とするインバウンド・ブリッジ装置。
  7. 請求項1に記載のインバウンド・ブリッジ方法を実施するためのコンピュータ・プログラム。
  8. 請求項に記載のコンピュータ・プログラムが記憶された、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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