JP3756643B2 - 光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬度が高く、基材との密着性が良好で、爪、スチールウール等で引っかいた場合も傷付きにくく(以下、「耐擦傷性」という)、耐光性、耐熱性、表面すべり性、耐指紋付着性に優れた光硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、例えば感熱記録型のカードや、感熱印画紙等の情報記録担体の耐熱性保護コートとして好適に使用することができ、複数回サーマルヘッドと接触しても打痕が付きにくく(以下、「耐打痕性」という)、カード搬送時の発生音が少なく、サーマルヘッドへのカス付着も少ないため、繰り返しの印字・消去耐久性が良好である光硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
書き換え型の感熱記録カードや、感熱印画紙等の情報記録担体において、記録媒体の表面の耐熱性、耐擦傷性等を向上させる目的で保護コート層が設けられる。こうした保護コート層を形成する材料としては、従来プラスチック基板の表面保護や光デイスクの保護コートに用いられていた紫外線硬化性のアクリレート系樹脂組成物が用いられてきた。特開平4−149280号公報には、トリプロピレングリコールジアクリレートと2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレートおよび光重合開始剤からなる光デイスク用オーバーコート組成物が提案されている。ここで開示されているオーバーコート組成物は、皮膚刺激性が低く、低粘度であって、光デイスクのオーバーコートとして用いた場合に十分な塗膜硬度を有し且つ耐擦傷性に優れるという特徴を有している。しかし、こうしたオーバーコート材料は常温での耐擦傷性には優れているものの、感熱記録カード等の保護コートとして用いた場合に、サーマルヘッドで打撃を受けた時の衝撃に弱く、高温での耐擦傷性に改良すべき問題を有している。また、このオーバーコート組成物による保護コート表面は耐指紋付着性に劣り、手指で保護コート表面を触った場合に、指紋痕跡が付着しやすく、表面の透明感を損ない、そればかりでなく、保護コートの下層に記録されている文字情報等の識別性にも支障がでるといった改善すべき問題点も有している。
【0003】
また、特開平4−106161号公報には、不飽和二重結合を有する特定のプライマ材料とオルガノポリシロキサン系ハードコートを組み合わせた熱硬化型の複層コートが提案されている。この材料でコートされた物品は耐傷性、耐摩耗性、表面光沢に優れ、且つ耐候密着性に優れていることを特徴としている。ここで開示されているオルガノポリシロキサン系ハードコートは硬化に伴ってシロキサン結合を有する強固な塗膜を形成し、高温においても優れた耐傷性を有することが期待される。また同公報には、塗膜の表面硬度向上のために、表面コーティング被膜中に微粒子無機酸化物を添加することが提案されている。しかし、硬化が熱によって行われるため、硬化時間が長く生産性に劣るだけでなく、感熱記録媒体に用いた場合には、感熱層の劣化を招き、実用的ではない。また形成されたポリシロキサン構造のオーバーコート層は優れた耐擦傷性や耐熱性を有するが、塗膜の柔軟性に欠け、書き換え型感熱記録カードや、感熱記録紙に用いた場合に容易にクラックを生じるという問題点を有していた。
【0004】
また、特公平7−103328号公報には、(A)ビスフェノールA骨格を有するジアクリレート20〜80部、(B)ジペンタエリスリトール骨格を有するポリアクリレート5〜50部、(C)1,3−ジオキサン骨格を有するジアクリレート0〜40部、(D)上記(A)、(B)、(C)と共重合可能なモノマーまたはプレポリマー0〜40部、並びに(A)+(B)+(C)+(D)=100部に対し、(E)光重合開始剤0〜10部および有機溶剤0〜150部よりなる活性エネルギー線硬化性被覆用組成物が開示されている。
【0005】
同公報には、この組成物は低粘度で塗布しやすく、紫外線もしくは電子線等の照射により極めて短期間に硬化し、基材への密着性および折り曲げ性等の加工性に優れ、光沢が良好であることが開示されている。しかし、この組成物から得られる塗膜を耐熱性保護コートとして用いた場合、耐擦傷性、耐打痕性、繰り返し印字耐久性、耐指紋付着性に劣るという問題を有している。
さらに、サーマルヘッドでの印字などの際に発生する音、いわゆる搬送音が大きいという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、硬度が高く、基材との密着性、耐擦傷性、耐打痕性、繰り返し印字耐久性および低搬送音に優れた保護コートを与える光硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、感熱記録型のカードや、感熱印画紙等の感熱型情報記録担体の保護コートを与えるに好適な光硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、(A)下記式(1)で表されるビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステル、
【0008】
【化3】
Figure 0003756643
ここで、nは1〜3の数である、
【0009】
(B)ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、
(C)光重合開始剤、
(D)無機粒子および
(E)下記式(2)で表される末端反応性のポリジメチルシロキサン
【0010】
【化4】
Figure 0003756643
【0011】
ここで、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭素数2〜8のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜8のアルキル基であり、kは1〜10でありそしてlは1〜200である、
からなることを特徴とする光硬化性樹脂組成物によって達成される。
【0012】
本発明に用いられる(A)成分であるビスフェノールA骨格を有するエポキシアクリレートはビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステルである。
これらの市販品としては、リポキシSP−1507、SP−1509、SP−1519−1、SP−1563、VR−60、VR−77、VR−90(以上、昭和高分子(株)製)、ビスコート540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、エポキシエステル3000A(以上、共栄社化学(株)製)等を挙げることができる。
【0013】
成分(A)の比率は、成分(A)と成分(B)の合計重量100重量部当たり、好ましくは10〜50重量部であり、より好ましくは10〜40重量部、特に好ましくは15〜35重量部である。50重量部を越えると硬化後の表面硬度が低下し易く傷が付きやすくなり、10重量部未満では硬化後の塗膜の柔軟性が低下し易く塗膜が割れやすくなるので好ましくない。
【0014】
本発明に用いられる(B)成分はジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレートである。この市販品としては、SR399、SR399E、SR9041(以上、サートマー社製)等を挙げることができる。
【0015】
成分(B)の比率は、成分(A)と成分(B)の合計重量100重量部当たり、好ましくは50〜90重量部であり、より好ましくは60〜90重量部、特に好ましくは65〜85重量部である。90重量部を越えると硬化後の塗膜が割れやすくなり、50重量部未満では硬化後の塗膜の硬度が低下して傷が付きやすくなるので好ましくない。
【0016】
本発明に使用される(C)成分である光重合開始剤としては、光照射により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであればいずれでもよく、必要に応じてさらに増感剤を用いることもできる。ここで「光」とは、紫外線、可視光線等をいう。このような光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルジメチルケタール、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ミヒラーケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(BTTB)、アセトフェノンベンジルケタール、トリフェニルアミン、カルバゾール、4−クロロベンゾフェノン、アントラキノン、キサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、およびBTTBと色素増感剤;例えばキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等との組み合わせ等が挙げられる。また、下記式(3)
【0017】
【化5】
Figure 0003756643
ここで、R4およびR5は互いに独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、Arはフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等の2価の芳香族基であり、rは2〜50、好ましくは2〜20の数である、
で表される化合物を用いることもできる。
【0018】
式(3)中、炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基等を挙げることができる。これらのうち、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
【0019】
これらのうち、特にベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が好ましい。これらの市販品としてはIrgacure184、651、500、907、369、784、2959(以上、チバガイギー社製)、Lucirin TPO、LR8893(以上、BASF社製)、Darocur1116、1173(以上、メルク社製)、ユベクリルP36(以上、UCB社製)、ESCACURE KIP150、ESCACURE KIP100F(以上、LAMBERTI社製)等を挙げることができる。
【0020】
これらの光重合開始剤は単独で用いることも、2種類以上を混合して用いることもでき、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンと2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンの併用または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドと2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンの併用が好ましい。
成分(C)の比率は、成分(A)と成分(B)の合計重量100重量部当たり、好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.5〜8重量部、特に好ましくは1〜6重量部である。10重量部を超えると、樹脂液の硬化特性や硬化物の物性、取り扱い等に悪影響を及ぼすことがあり、0.1重量部未満では、硬化速度が低過ぎるきらいがあり生産性が低下する傾向が大きくなる。
【0021】
本発明に使用される(D)成分は無機粒子である。該無機粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.2〜5μmである。平均粒径が0.1μmより小さいと、耐擦傷性、耐表面滑り性が十分ではなく、また粒径が10μmより大きいと塗膜の透明性が著しく低下することがある。
無機粒子としては、シリカ粒子、ガラス粒子、アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、酸化チタン等が挙げられる。この内、シリカ粒子、ガラス粒子、炭酸カルシウム、タルクが好ましい。シリカ粒子は、NipsilE220A、E220、K300、E1011、HD、E743、SS−10F、SS−178B(以上、日本シリカ工業(株)製)、シルデックスH31,H32、L−31(以上、旭硝子(株)製)、SO−E2、SO−E3、SO−E5(以上、アドマテックス(株)製)等として入手することができる。
【0022】
タルクは、LMS−300、LMS−200、LMS−100、LMP−100、LMG−100、LMR−100、PKP−53(以上、富士タルク工業製)として入手することができる。
炭酸カルシウムは、カルシーズ、カルシーズ−P、PL、−X、スターブランド軽微性炭酸カルシウム(以上、神島化学工業(株))、軽質炭酸カルシウム(以上、丸尾カルシウム(株)製)等として入手することができる。
これらの無機粒子は単独でも2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0023】
成分(D)である無機粒子の比率は、成分(A)と成分(B)の合計重量100重量部当たり、好ましくは0.1〜30重量部であり、より好ましくは0.2〜20重量部、特に好ましくは0.3〜18重量部である。無機粒子の添加量が0.1重量部未満では塗膜の耐指紋付着性、表面滑り性が不十分となり易く、30重量部を超えると塗膜の透明性、耐擦傷性が低下するようになる。
【0024】
本発明に用いられる(E)成分は末端反応性のポリジメチルシロキサンであり、上記(A)、(B)、(C)および(D)成分の混合物に不溶性または難溶性である。(E)成分は好ましくは微小液滴状となって安定に分散している。この分散状態にある微小液滴の直径は好ましくは0.1〜10μmであり、より好ましくは0.2〜5μmである。分散状態にある微小液滴の直径が0.1μmより小さい場合は、表面の滑り性が低く、搬送音が大きくなると同時に印字耐久性が低下するといった傾向が見られるようになる。一方、分散状態にある微小液滴の直径が10μmを越えると、分散状態が不安定となり易く保存中に相分離を生じ易くなるばかりか、塗工時に塗布ムラを生じ易くもなる。
本発明の末端反応性基のポリジメチルシロキサンは、下記式(2)で表される。
【0025】
【化6】
Figure 0003756643
ここで、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭素数2〜8のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜8のアルキル基であり、kは1〜10でありそしてlは1〜200である。
【0026】
式(2)中、R2は炭素数2〜5のアルキレン基、R3は炭素数2〜5のアルキル基、kは1〜5そしてlは1〜100が好ましい。
【0027】
市販品としては、サイラプレーンFM−0711、FM−0721、FM−0725(以上、チッソ株式会社製)、AK−5(東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
成分(E)である上記重合性の反応性基を有するポリジメチルシロキサンの比率は、成分(A)と成分(B)、成分(C)および成分(D)の合計重量100重量部当たり好ましくは0.1〜10重量部であり、より好ましくは0.2〜7重量部、特に好ましくは0.3〜5重量部である。重合性の反応性基を有するポリジメチルシロキサンの添加量が0.1重量部未満では塗膜の表面滑り性が不十分で搬送音が大きくなり易く、10重量部を超えると樹脂液の安定性、塗膜の透明性、耐擦傷性が低下し易くなる。
【0028】
本発明の組成物には、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)に加えて、任意成分として、上記(A)成分および(B)成分以外の単官能性および多官能性モノマーを使用することができる。単官能性モノマーとしては、例えばアクリルアミド、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、および下記式(4)〜(7)
【0029】
【化7】
Figure 0003756643
ここで、R6は水素原子またはメチル基を表わし、R7は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基であり、R8は水素原子または炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基であり、Ar1はフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等の2価の芳香族基であり、sは0〜12、好ましくは1〜8の数である、
【0030】
【化8】
Figure 0003756643
ここで、R9は水素原子またはメチル基を表し、R10は炭素原子数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基であり、tは1〜8、好ましくは1〜4の数である、
【0031】
【化9】
Figure 0003756643
ここで、R11は水素原子またはメチル基を表し、R12は炭素原子数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基であり、R13は水素原子またはメチル基を表わし、tは1〜8、好ましくは1〜4の数である、但し、複数のR13は同一でも異なっていてもよい、
で表される化合物等の(メタ)アクリロイル基含有モノマー;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有モノマーを挙げることができる。
【0032】
これら単官能性モノマーは、例えばアロニックスM−111、M−113、M−117(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD TC110S、R−629、R−644(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート3700(大阪有機化学工業(株)製)等の市販品として入手することができる。
これらのうち、特にN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルフォリンが好ましい。
多官能性モノマーとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートおよび下記式(5)
【0033】
【化10】
Figure 0003756643
ここで、R14は水素原子またはメチル基を表わし、Xは炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等の2価の基であり、p、qは、それぞれ独立に1〜10、好ましくは1〜5の数である、
で表される化合物等の(メタ)アクリロイル基含有モノマー等の(メタ)アクリロイル基含有モノマーを挙げることができる。
【0034】
これらのうち、特にトリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、式(5)で表される(メタ)アクリロイル基含有モノマーが好ましい。
【0035】
また、かかる多官能性モノマーは、例えばユピマーUV、SA1002(以上、三菱化学(株)製)、ビスコート700(以上、大阪有機化学工業(株)製)、KAYARAD R−604、D−310、D−330(以上、日本化薬(株)製)、アロニックスM−210、M−315、(以上、東亞合成(株)製)、エポキシエステル40EM、70PA、200PA、1600A、80MFA、3002M、3002A、3000M、3000A、200EA、400EA等(以上、共栄社化学(株)製)の市販品として入手することができる。
【0036】
上記単官能性および多官能性モノマーは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができ、本発明の組成物中に30重量%以下、特に20重量%以下の量で配合するのが好ましい。30重量%を越えると硬化物の耐打痕性が低下し易くなり、また繰り返し印字耐久性が低下し易くなるといった不都合を生じ易い。
【0037】
本発明では必要に応じて組成物を有機溶剤で希釈して用いることもできる。有機溶剤としては、成分(A)、(B)および(C)を溶解する有機溶剤であれば特に限定はないが、好ましくは沸点が50℃〜200℃、より好ましくは60℃〜160℃である溶剤である。沸点が50℃未満の溶剤は本発明の組成物を塗布した後、有機溶剤を乾燥除去する際に引火の危険性が高く、揮発し易いためにコーティング層の厚さの制御が困難となる。沸点が200℃を越える溶剤では揮発し難いために有機溶剤を乾燥除去し難くなる。本発明に使用される有機溶剤の例としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、プロピオン酸−3−メトキシメチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を挙げることができる。これらの溶剤は単独であるいは2種以上組み合わせて使用できる。好ましい希釈溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールおよびこれらのアルコール系溶剤と酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤、プロピオン酸−3−メトキシメチル、およびトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素からなる混合溶剤を挙げることができる。
【0038】
本発明の組成物には、また必要に応じて各種添加剤を添加することができる。これらの添加剤としては、例えば増感剤、酸化防止剤、光安定剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、帯電防止剤、保存安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、本発明の(D)成分以外の無機系充填材、有機系充填材、濡れ性改良剤、塗面改良剤等がある。増感剤としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等があり、市販品としてはユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)、KAYACURE DMBI、EPA(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。酸化防止剤の市販品としては、Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー社製)等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー社製)、Sumisorb 110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。光安定剤の市販品としては、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバガイギー社製)、サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(以上、三共化成工業(株)製)等が挙げられる。シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品としては SH6062、SZ6030(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン社製)、KBE903、KBM803(以上、信越シリコーン(株)製)等が挙げられる。老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。帯電防止剤としては、ポリオキシエチレンアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミド類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類等の非イオン系帯電防止剤、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート、等のアニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウム塩、アルキルベタイン、等が挙げられる。
【0039】
また、本発明の組成物には、その他の添加剤としてエポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリル基含有モノマーとN−ビニルピロリドンとの重合物、ウレタンアクリレート、ビニルエーテル、プロペニルエーテル、マレイン酸誘導体等の重合性化合物、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、スチレンを主鎖成分とするアクリル基含有樹脂、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等のポリマーまたはオリゴマーも配合することができる。
【0040】
本発明の組成物の作製において各成分を混合する順序は本質的なものではないが、通常、作業の容易さと(D)成分である無機粒子の分散させ易さの観点から、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(E)および必要に応じて添加される上記任意成分、の混合物に対し成分(D)を配合し、無機粒子が均一に分散するまで撹拌を行うことが好ましい。得られた組成物の粘度は、25℃において、通常、1〜100,000mPa・s、好ましくは5〜50,000mPa・sである。
また、本発明の組成物は、通常使用される種々の方法によって基材上にコートすることができる。こうしたコーテイング方法としては、例えばディップコート、スプレーコート、フローコート、ロールコート、スクリーン印刷等の方法を挙げることができる。これらコーテイングにおける塗膜の厚さは、通常0.1〜50μmであり、好ましくは1〜10μmである。また、本発明の組成物が溶剤を含む場合は、組成物をコーテイングした後、1秒〜24時間、好ましくは10秒〜1時間の範囲内で、0〜200℃、好ましくは20〜150℃、さらに好ましくは40〜100℃の温度で必要に応じて揮発成分を乾燥させた後、放射線照射して硬化することもできる。
【0041】
本発明の組成物を硬化させる放射線としては、紫外線を用いることが好ましい。使用する紫外線は400nm以下の波長を含むものであり、光源としては、例えばメタルハライドランプ、水銀灯(高圧、中圧、低圧いずれでも良い。)を用い
ることができる。照射光量としては、通常0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは0.1〜3J/cm2である。
【0042】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。部は特にことわりのない限り重量部を意味する。
【0043】
1.組成物の調製
実施例1
撹拌機付きガラス容器中へ、(A)成分としてビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステル(リポキシVR−90、昭和高分子(株)製)を17部、(B)成分としてジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレートを51部、(C)成分として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを3部、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンを1部、(E)成分として片末端メタアクリロイル変性ポリジメチルシロキサン(サイラプレーンFM−0721、チッソ(株)製)を2部、任意成分としてEO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業(株)製)8部、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート(アロニックスM−315、東亞合成(株)製)9部を70℃で約3時間撹拌、混合した後、(D)成分として日本シリカ工業(株)製のシリカ粒子、Nipsil E220A(二次粒子径1〜2μm<コールター平均粒子径法による>)を9部加えた。樹脂液中のシリカ粒子が均一分散するまでホモデイスパー(特殊機化工業(株) TKホモディスパー2.5型)で約10分間撹拌することにより、表1、実施例1に示す組成物を作成した。
【0044】
実施例2〜4および比較例1〜5
組成物は表1に示す配合で前記実施例1と同様の操作で作製した。 なお、表1における各成分は以下のとおりである。
(A)成分
(A)−1:ビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステル(リポキシVR−90、分子量1100、昭和高分子株式会社製)
(A)−2:ビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステル(リポキシVR−77、分子量510、昭和高分子株式会社製)
(B)成分:ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート
(C)成分
(C)−1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(C)−2:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
【0045】
(D)成分
(D)−1:Nipsil E220A(日本シリカ工業(株)製、二次粒子径1〜2μm)
(D)−2:軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)
(D)−3:タルク LMS−300(富士タルク工業(株)製)
(E)成分
(E)−1:片末端メタアクリロイル変性ポリジメチルシロキサン(サイラプレーンFM−0721、チッソ(株)製)
その他の成分
(F)−1:EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(F)−2:トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート
(F)−3:N−ビニルカプロラクタム
(F)−4:アクリロイルモルフォリン
(F)−5:非反応性ポリジメチルシロキサン(DC−57、ダウコーニング社製)
【0046】
【表1】
Figure 0003756643
【0047】
2. 組成物の塗布と硬化
塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合樹脂からなるフィルム上、もしくはガラス板上にNo.6バーコーターで膜厚が約5μmになるように各々の組成物をコートした。
【0048】
3. 組成物の硬化
上記塗膜に、空気中で紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製 形式UBXO311−00、光源:120W/cmのメタルハライドランプ)を用いて、照射量1.0J/cm2で紫外線照射し、硬化塗膜を作成した。
【0049】
4. 硬化塗膜の評価
上記硬化塗膜を試験片として、下記方法により評価した。結果を表1に記す。
【0050】
(1)鉛筆硬度:ガラス板上にコートして得られた硬化塗膜を用い、JISK5400鉛筆硬度試験に従い評価した。
(2)基材に対する密着性:JISK5400に従い、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合樹脂からなるフィルム上にコートして得られた硬化塗膜に1mm間隔で縦横10本の碁盤目状の切り込みを入れ、その後セロハンテープで剥離試験を実施した。硬化塗膜の剥離がないものを○、剥離があるものを×として評価した。
(3)耐打痕性:ポリエステルフィルム上にコートして得られた硬化塗膜を用い、温度350℃のサーマルヘッドを用いて500回の記録書き込み・消去プロセスを繰り返した。このときの硬化塗膜表面のサーマルヘッドによる打痕を観察し、打痕がほとんど見られないものを○とし、打痕が明瞭に認められるものを×とした。
【0051】
(4)搬送音:ポリエステルフィルム上にコートして得られた硬化塗膜を用い、温度350℃のサーマルヘッドを用いて500回の記録書き込み・消去プロセスを繰り返した。このプロセスにおいてサーマルヘッド付近からの機械的ノイズが小さいものを○、大きいものを×とした。
(5)印字不良:ポリエステルフィルム上にコートして得られた硬化塗膜を用い、温度350℃のサーマルヘッドを用いて500回の記録書き込み・消去プロセスを繰り返した。このときの印字面を観察し、印字不良がほとんど生じなかったものを○とし、印字不良が認められるものを×とした。
【0052】
【発明の効果】
本発明の光硬化性樹脂組成物を用いることにより、硬度が高く、基材との密着性、耐擦傷性、耐光性、耐熱性および硬化膜の外観が良好であるといった優れた特徴を有するハードコートを形成することが可能である。特に感熱型の情報記録担体の表面保護コートとして用いた場合、耐打痕性に優れ、印字・消去プロセスおける搬送音が小さく、繰り返し印字耐久性が良好であるといった優れた特徴を有している。

Claims (2)

  1. (A)下記式(1)で表されるビスフェノールAジグリシジルエーテル重合体のアクリル酸エステル、
    Figure 0003756643
    ここで、nは1〜3の数である、(B)ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、(C)光重合開始剤、(D)無機粒子および(E)下記式(2)で表される末端反応性のポリジメチルシロキサン
    Figure 0003756643
    ここで、R1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭素数2〜8のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜8のアルキル基であり、kは1〜10でありそしてlは1〜200である、からなることを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  2. 請求項1の光硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化膜
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