JP3756554B2 - 二色性色素化合物及び液晶表示装置 - Google Patents

二色性色素化合物及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に用いられる二色性色素化合物及びこの二色性色素化合物を用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶材料中に二色性比の大きな色素を溶解したゲストーホスト方式は、視角が広いなどの利点があるため、将来を期待される表示方式の一つであるとされている。近年、カラーディスプレイの需要が高まり、ゲストーホスト方式によるカラーディスプレイの開発も盛んに行われている。この例としては、(T.Utida:Proc.3rd.Display Res.Conf.,p202,1983)に示されるような、イエロー、シアン、マゼンタの三色のゲストーホストセルを重ねたものが挙げられる。
【0003】
このようなゲストーホスト方式のカラーディスプレイにおいて、明るく鮮明な色表示を実現するためには、色素または配合色素の分光スペクトルが理想的な形状であり、かつ色素を溶解した液晶の印加電圧に対する吸光度の変化率などの電気光学特性が優れていることが必要である。また、鮮明な色を表現するのに必要とされる吸光度を得るには、色素の液晶に対する溶解性、溶解安定性が大きいことが必要である。更に、表示のコントラストを上げるためには、二色性比及び配向秩序度が高いことが必要不可欠である。
【0004】
これまで数多くの二色性色素が合成され、検討されてきたが、未だ上記特性を充分に満たす二色性色素分子は得られていないのが現状である。即ち、着色時に十分な吸光度を得るべく液晶に溶解する二色性色素の濃度を大きくすると、着色液晶の電圧保持率の低下、粘性の増加を来し、電気光学特性が劣化し、コントラストが低下する。また、二色性比及び配向秩序度の低下によるコントラストの低下も著しい。一方、二色性色素の濃度を小さくすると、着色時に十分な色表示を得ることができない。
【0005】
このように、色表示範囲とコントラストは二律背反の関係にあり、現在の二色性色素でこれらを両立することは困難である。アゾ類の二色性色素は、液晶に対する溶解性が高く、着色液晶の電気光学特性の劣化が微小であるため、主たるゲストーホスト用二色性色素として多用されているが、耐光性に劣るため、色表示能、電気光学特性の経時変化が大きく、従って、未だ多くの課題が残されているのが現状である。
【0006】
これに対し、アントラキノン類、クマリン類、メロシアニン類、ペリレン類の二色性色素は、耐性に優れ、経時変化が小さいという利点を有する。しかし、これらの二色性色素は、液晶に対する溶解性が非常に低く、また溶解する濃度の増加に対する着色液晶の粘性増加が著しく、かつ電気光学特性の劣化は著しいという欠点がある。
【0007】
また、これらアントラキノン類等の二色性色素には、色表示能に大きな影響を与える二色性比及び配向秩序度が不十分な色素が多いことも問題となっている。吸収スペクトルの形状に優れ、着色時の表示能が高い色素であっても、二色性比及び配向秩序度が低いと、充分に消色することが出来ず、コントラストに大きく影響を及ぼすため、ゲスト−ホスト方式の表示素子に用いることが困難である。この問題に対しては、鋭意検討が行われてはいるが、現状では未だ有効な解決策が見出だされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ゲストーホスト方式の液晶表示素子において、広い色表示範囲と大きいコントラストを両立させ、かつ耐久性に優れた表示素子を提供するためには、上記のように色素または配合色素の吸収スペクトルが理想的な形状であり、かつ色素を溶解した液晶の印加電圧に対する吸光度の変化率などの電気光学特性、液晶に対する溶解性が優れることが必要である。また、二色性比及び配向秩序度が高いことも要求される。なお、前提条件として、二色性色素の安定性が良いことも必要とされる。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、アントラキノン類、クマリン類、ペリレン類の二色性色素について、液晶に溶解した時の吸収スペクトルの半値幅を狭めて色表示能を向上させ、液晶に溶解する濃度の増加に対する着色液晶の粘性増加を防止し、かつ液晶に対する溶解性の向上した二色性色素化合物を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、上記二色性色素化合物を用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を考慮して鋭意検討した結果、アントラキノン類、クマリン類、ペリレン類等の二色性色素の基本骨格あるいは置換基に、フッ素原子及び/又はシロキサン結合を導入することにより、安定性を保持したまま吸収スペクトルが改善され、かつ着色液晶セルの電気光学特性、溶解性を向上させ得ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0012】
即ち、本発明(請求項1)は、液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式で表されるクマリン類である二色性色素化合物を提供する。
【0013】
一般式(1)
【化5】
Figure 0003756554
(式中、R1 およびR2 はアルキル基を示し、mは0〜3の整数、nは1〜4の整数である。)
また、本発明(請求項2)は、液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(2)で表されるアントラキノン類である二色性色素化合物を提供する。
【0014】
一般式(2)
【化6】
Figure 0003756554
(式中、R は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基を示し、mおよびnは1〜4の整数である。 )
また、本発明(請求項3)は、液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(3)で表されるクマリン類である二色性色素化合物を提供する。
【0015】
一般式(3)
【化7】
Figure 0003756554
(式中、R4 およびR5 はアルキル基、R6 は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基を示し、nは1〜4の整数である。)
また、本発明(請求項4)は、液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(4)で表されるペリレン類からなる群から選ばれた1種である二色性色素化合物を提供する。
【0016】
一般式(4)
【化8】
Figure 0003756554
(式中、R 及びR は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基である。)
更に、本発明(請求項5)は、互いに対向して配置され、それぞれの対向面に電極層を有する一対の基板と、これら基板間に挟持され、上述の二色性色素化合物を液晶に溶解してなる液晶層とを具備することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【0017】
本発明の二色性色素化合物が添加される液晶としては、以下のものが挙げられる。
【0018】
ZLI−4281/2、ZLI−3889、ZLI−5500−000、MLC−6041−000、ZLI−5100−000、ZLI−1840、ZLI−2116−000(メルクジャパン社製)、LIXON4033−000XX、LIXON4034−000XX、ZLI−2293(チッソ石油化学工業社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
基本骨格及び/又は置換基中にフッ素原子を有する、本発明の二色性色素化合物によると、同一の色素でフッ素置換していないものに比べ、分光スペクトルの半値幅が狭くなり、鮮明な色表示が可能である。また、高電圧保持率のフッ素系液晶はTFT表示素子用として需要が高まっているが、ゲストーホスト方式でカラー表示をする場合、二色性色素の液晶への溶解性が低いことが問題となっており、即ち、フッ素系液晶に対する従来の二色性色素の溶解性はわずか0.1wt%程度であった。これに対し、フッ素置換した本発明の二色性色素化合物の溶解性は3.0wt%以上であり、大幅な溶解性の向上が見られる。
【0020】
更に、フッ素置換することにより、大幅にしきい値電圧が低下し、コントラストが増大する。これは、フッ素を導入することにより、着色液晶溶液の粘弾性が低下したことによると思われる。
【0021】
本発明者らは、その他種々の二色性色素分子について同様の検討を試みたところ、比較的分子の形状が平面状の色素ほどフッ素置換による特性向上が著しく、アゾ類のように棒状の二色性色素については効果が少ないことを見いだした。
【0022】
同様に、基本骨格及び/又は置換基中にシロキサン結合を有する本発明の二色性色素化合物によると、同一の色素でシロキサン結合を持たないものに比べ、吸収スペクトルの半値幅が狭くなり、鮮明な色表示が可能である。また、シロキサン結合を導入した本発明の二色性色素化合物には、液晶に対する大幅な溶解性の向上が見られる。更に、シロキサン結合を導入することにより、大幅にしきい値電圧が低下し、コントラストが増大する。更に、二色性比及び配向秩序度の大幅な向上も見られる。
【0023】
このようなシロキサン結合の導入による特性の向上は、シロキサン結合が極めて柔軟であり、かつ排除体積が大きいことに起因するものと思われる。即ち、シロキサン結合の柔軟性が着色液晶の粘度を低下させ、それによって電気光学的特性が向上し、また、排除体積が大きいことにより結晶化が妨げられ、溶解性が向上したものと思われる。また、二色性色素化合物の疎水化も溶解性の向上に寄与しているものと考えられる。
【0024】
更に、吸収スペクトルの半値幅の狭小は、排除体積が大きいシロキサン結合の導入により、二色性色素分子と液晶分子との相互作用が小さくなったことによるものと思われる。また、二色性比及び配向秩序度の向上は、全体の分子長が長くなったためと考えられる。
【0025】
なお、シロキサン結合を有するこれらの二色性色素化合物の中には、液晶性を呈するものが含まれており、このような二色性色素化合物は、更に表示性能、耐性に優れた、新しいタイプの液晶性二色性色素化合物として使用することが可能である。
【0026】
また、以上の説明では、フッ素を有する二色性色素化合物と、シロキサン結合を有する二色性色素化合物について説明したが、フッ素とシロキサン結合の両方を有する二色性色素化合物も、同様に本発明の効果を示す。
【0027】
以上のように、本発明は、ゲストーホスト方式の表示素子に用いる二色性色素化合物分子にフッ素及び/又はシロキサン結合を導入するものであり、それによって二色性色素の吸収スペクトルを向上させ、二色性色素の溶解による液晶の粘弾性変化を抑制して、電気光学特性を向上させ、さらに二色性色素の液晶への溶解性を向上させることが可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の種々の実施例、比較例および参考例について説明するが、本発明は、これによって何ら制限されるものではない。
【0029】
参考例1
下記式(5)に示すアントラキノン類である二色性色素化合物1f(X=F)を合成した。この二色性色素化合物について、その特性を測定した。
【0030】
まず、この二色性色素化合物1fをセル厚10μm、240度ツイストの液晶セルに注入し、紫外可視分光光度計UV−160A(島津製作所)により、吸収スペクトル測定した。また、この分光光度計に測定セルを固定したまま、徐々に電圧を印加することによって、電気光学特性を求めた。更に、0℃の二色性色素の飽和溶液と濃度既知の溶液10種類を作製し、吸光分析によって、液晶への溶解度を測定した。その結果を下記表1に示す。
【0031】
一般式(5)
【化9】
Figure 0003756554
(式中、X=H,F,Cl)
実施例1
下記式(6)に示すクマリン類である二色性色素化合物2f(X=F)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0032】
一般式(6)
【化10】
Figure 0003756554
(式中、X=F)
参考例2
下記式(7)に示すメロシアニン類である二色性色素化合物3f(X=F)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0033】
一般式(7)
【化11】
Figure 0003756554
(式中、X=F)
参考例3
下記式(8)に示すペリレン類である二色性色素化合物4f(X=F)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0034】
一般式(8)
【化12】
Figure 0003756554
(式中、X=F)
比較例1
上記式(5)に示すアントラキノン類である二色性色素化合物1(X=H)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0035】
比較例2
上記式(6)に示すクマリン類である二色性色素化合物2(X=H)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0036】
比較例3
上記式(7)に示すメロシアニン類である二色性色素化合物3(X=H)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0037】
比較例4
上記式(8)に示すペリレン類である二色性色素化合物4(X=H)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0038】
比較例5
上記式(5)に示すアントラキノン類である二色性色素化合物1cl(X=Cl)を合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0039】
比較例6
下記式(9)に示すアゾ類である二色性色素化合物5(X=H)及びそのフッ素置換体5f(X=F)を合成し、これら二色性色素化合物について、参考例1と同様にしてその特性を測定したところ、下記表1に示す結果を得た。
【0040】
一般式(9)
【化13】
Figure 0003756554
(式中、X=H,F)
【表1】
Figure 0003756554
上記表1から明らかなように、フッ素置換の化合物1f,2f,3f,4fは、フッ素未置換の化合物1,2,3,4と比較して、吸収スペクトル、電気光学特性、及び溶解性の大幅な向上が見られた。
【0041】
アントラキノン類の二色性色素化合物の塩素置換体1clは、未置換の化合物1と比較して、吸収スペクトル、電気光学特性、溶解性の一定の向上が見られるものの、不十分であり、この結果から、置換による吸収スペクトル、電気光学特性、溶解性の向上は、フッ素に特有なものであることがわかった。
【0042】
また、比較例6において、アゾ類の二色性色素化合物のフッ素置換体5fは、溶解性の一定の向上は認められた。しかし、吸収スペクトル、電気光学特性の向上は認められず、この結果から、フッ素置換による吸収スペクトル、電気光学特性、溶解性の向上は、アントラキノン類、クマリン類、メロシアニン類、ペリレン類の場合に特に効果があることが分かった。
【0043】
実施例2
下記式(10)に示すアントラキノン類である二色性色素化合物11sを合成した。この二色性色素化合物について、参考例1と同様にして吸収スペクトル、電気光学特性、及び液晶への溶解度を測定した。また、二色性比及び配向秩序度(s)を以下のようにして求めた。
【0044】
即ち、二色性比は、二色性色素化合物を溶解した液晶をパラレル配向のセルに注入し、二色性色素化合物の分子軸に対して平行方向の偏光、垂直方向の偏光の吸光度を測定し、これらの比を計算しすることにより求めた。また、配向秩序度(s)は、S=(A1 −A2 )/(2A2 +A1 )(A1 :二色性色素分子の分子軸に対して平行方向の偏光に対する吸光度、A2 :二色性色素分子の分子軸に対して垂直方向の偏光に対する吸光度)それらの結果を下記表2に示す。
【0045】
一般式(10)
【化14】
Figure 0003756554
実施例3
下記式(11)に示すクマリン類である二色性色素化合物12sを合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0046】
一般式(11)
【化15】
Figure 0003756554
参考例4
下記式(12)に示すメロシアニン類である二色性色素化合物13sを合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0047】
一般式(12)
【化16】
Figure 0003756554
実施例4
下記式(13)に示すペリレン類である二色性色素化合物14sを合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0048】
一般式(13)
【化17】
Figure 0003756554
参考例5
下記式(14)に示すアゾ類である二色性色素化合物15sを合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0049】
一般式(14)
【化18】
Figure 0003756554
比較例7
上記式(10)に示すアントラキノン類である二色性色素化合物11を合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0050】
比較例8
上記式(11)に示すクマリン類である二色性色素化合物12を合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0051】
比較例9
上記式(12)に示すメロシアニン類である二色性色素化合物13を合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0052】
比較例10
上記式(13)に示すペリレン類である二色性色素化合物14を合成した。この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0053】
比較例11
上記式(14)に示すアゾ類である二色性色素化合物15を合成し、この二色性色素化合物について、実施例2と同様にしてその特性を測定したところ、下記表2に示す結果を得た。
【0054】
【表2】
Figure 0003756554
上記表2から明らかなように、シロキサン結合を有する二色性色素化合物11s,12s,13s,14s,15sは、シロキサン結合を有しない二色性色素化合物11,12,13,14と比較して、吸収スペクトル、電気光学特性、溶解性、二色性比、及び配向秩序度の大幅な向上が見られることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による二色性色素は、その基本骨格または置換基にフッ素原子及び/又はシロキサン結合を導入するものであり、それによって、吸収スペクトルの改善により色表示能が増大し、かつ粘弾性が低下して電気光学特性が向上する。また、液晶への溶解性、特にフッ素原子を導入した場合は、フッ素系液晶に対する溶解性が飛躍的に増大することが分かった。また、シロキサン結合を有する場合には、二色性比及び配向秩序度の大幅な向上が見られることがわかった。
【0056】
以上の効果により、本発明の二色性色素化合物を用いることにより、ゲストーホスト方式による色表示再現性が大幅に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アントラキノン類の二色性色素のフッ素置換体、塩素置換体、無置換体のそれぞれの電気光学特性を比較して示す特性図。

Claims (5)

  1. 液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(1)で表されるクマリン類である二色性色素化合物。
    一般式(1)
    Figure 0003756554
    (式中、R1 およびR2 はアルキル基を示し、mは0〜3の整数、nは1〜4の整数である。)
  2. 液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(2)で表されるアントラキノン類である二色性色素化合物。
    一般式(2)
    Figure 0003756554
    (式中、R は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基を示し、mおよびnは1〜4の整数である。)
  3. 液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(3)で表されるクマリン類である二色性色素化合物。
    一般式(3)
    Figure 0003756554
    (式中、R4 およびR5 はアルキル基、R6 は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基を示し、nは1〜4の整数である。)
  4. 液晶に溶解して液晶表示装置に用いるための二色性色素化合物であって、下記一般式(4)で表されるペリレン類である二色性色素化合物。
    一般式(4)
    Figure 0003756554
    (式中、R 及びR は少なくとも1部にシロキサン結合を有するアルキル基である。)
  5. 互いに対向して配置され、それぞれの対向面に電極層を有する一対の基板と、これら基板間に挟持され、請求項1〜4のいずれかに記載の二色性色素化合物を液晶に溶解してなる液晶層とを具備することを特徴とする液晶表示装置。
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