JP3754809B2 - 中継基板およびその製造方法 - Google Patents

中継基板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3754809B2
JP3754809B2 JP26792897A JP26792897A JP3754809B2 JP 3754809 B2 JP3754809 B2 JP 3754809B2 JP 26792897 A JP26792897 A JP 26792897A JP 26792897 A JP26792897 A JP 26792897A JP 3754809 B2 JP3754809 B2 JP 3754809B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface side
connection terminal
jig
substrate
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26792897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1186931A (ja
Inventor
一 斉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP26792897A priority Critical patent/JP3754809B2/ja
Publication of JPH1186931A publication Critical patent/JPH1186931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3754809B2 publication Critical patent/JP3754809B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/11Printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K1/111Pads for surface mounting, e.g. lay-out
    • H05K1/112Pads for surface mounting, e.g. lay-out directly combined with via connections
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/341Surface mounted components
    • H05K3/3431Leadless components
    • H05K3/3436Leadless components having an array of bottom contacts, e.g. pad grid array or ball grid array components
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3457Solder materials or compositions; Methods of application thereof
    • H05K3/3478Applying solder preforms; Transferring prefabricated solder patterns

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、接続パッドが設けられた基板と、取付パッドが形成された基板とを電気的に接続するための中継基板およびその製造方法に関し、ICチップを搭載したセラミックス製基板と、樹脂製のプリント基板との間に介在され、両基板を電気的に接続する中継基板およびその製造方法として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ICチップを搭載する基板として、BGA(ボールグリッドアレイ)型基板およびLGA(ランドグリッドアレイ)型基板が知られている。
図18は、プリント基板に接続されたBGA型基板を示す断面部分説明図である。ICチップ搭載基板200の下面には、接続パッド(ランド)201が、格子状、または、千鳥状に形成されており、各接続パッド201の下面には、ボール状の端子203が共晶ハンダ202によりハンダ付けされている。
また、プリント基板205の上面には、端子203に対応する位置に取付パッド204が形成されており、各取付パッド204は、共晶ハンダ202により端子203とハンダ付けされている。
つまり、下面の各接続パッド201に端子203がそれぞれハンダ付けされた状態のICチップ搭載基板200がBGA型基板を構成する。
なお、接続パッド201は、W(タングステン)で形成されており、取付パッド204は、Cu(銅)で形成されている。また、端子203は、高温ハンダ、Cu、Agなどの濡れ性の良い金属で形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ICチップ搭載基板200とプリント基板205は、材質が異なるため熱膨張係数が異なる。これにより、たとえば、ICチップ搭載基板200およびプリント基板205を有するコンピュータの電源部から発生する熱により、図18に示すように、プリント基板205には矢印F3で示す方向に変化する力が作用し、ICチップ搭載基板200には矢印F4で示す方向に変化する力が作用する。つまり、端子203から見ると、接続されているICチップ搭載基板200およびプリント基板205が平面方向についてそれぞれ逆方向に寸法変化しようとするため、端子203、接続パッド201および取付パッド204の接続部分には、せん断応力が働く。
【0004】
したがって、上記せん断応力により、ハンダ付けされた部分206が破壊され、接続パッド201から共晶ハンダ202が外れるため、ICチップ搭載基板200およびプリント基板205間に電気的接続不良が発生するという問題がある。共晶ハンダ202は、比較的硬くてもろく、また、熱や応力により経時変化を生じやすいため、繰り返し応力でクラックを生ずるからである。
上記せん断応力は、面接続される端子203のうち、最も離れた2つの端子203間で最大となる。たとえば、端子203が格子状にかつ最外周の端子203が正方形をなすように形成されている場合、それぞれこの正方形の最外周の対角上に位置する2つの端子203間で最も大きな熱膨張差が発生し、最も大きなせん断応力が掛かることとなる。
【0005】
特に、ICチップ搭載基板200がセラミックス製であり、プリント基板205がガラスエポキシなどの樹脂製である場合には、プリント基板205の熱膨張係数(熱膨張係数α=15〜20×10-6)は、ICチップ搭載基板200の熱膨張係数(α=8×10-6)よりもかなり大きいため、両基板間の熱膨張差が大きくなる。
したがって、上記せん断応力が大きくなるため、上記電気的接続不良が発生しやすい。
なお、この場合には、クラックはセラミック製のICチップ搭載基板側の接続パッド近傍の共晶ハンダで生じることが多い。セラミックは硬く、応力を吸収しがたいが、樹脂製プリント基板は比較的柔らかく、また、樹脂製プリント基板の上に形成されたCuなどからなる取付パッドも柔らかいので応力を吸収するからである。
つまり、上記従来のBGA型基板などでは、ICチップ搭載基板200およびプリント基板205間の電気的接続の信頼性が低いという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、接続パッドが設けられた基板面を有する第1の基板(ICチップ搭載基板200)と、取付パッドが設けられた基板面を有するとともに第1の基板の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する第2の基板(プリント基板205)との電気的接続の信頼性を高めることができる中継基板およびその製造方法を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、
請求項1に記載の発明では、接続パッドが設けられた基板面を有する第1の基板と、取付パッドが設けられた基板面を有するとともに前記第1の基板の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する第2の基板との間に介在され、前記接続パッドと前記取付パッドとを電気的に接続する中継基板であって、
第1面および第2面を有する略板形状をなしており、電気絶縁材料からなる中継基板本体と、
前記第1面側に前記第2面側に向けて形成された第1面側凹部と、
この第1面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を前記第1面から突出させて形成されるとともに、前記接続パッドと電気的に接続される第1面側接続端子と、
前記第2面側に前記第1面側に向けて形成された第2面側凹部と、
この第2面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を前記第2面から突出させて形成されるとともに、前記取付パッドと電気的に接続される第2面側接続端子と、
前記中継基板本体の内部に形成されており、前記第1面側接続端子と前記第2面側接続端子とを電気的に接続するビアと、
を有し、
前記第1面側凹部の内周面および第2面側凹部の内周面の少なくとも一方の内周面は、階段状に形成されてなるという技術的手段を採用する。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の中継基板において、前記第1面側凹部の底面に形成されており、前記第1面側接続端子と前記ビアとを電気的に接続する第1面側接続パッドと、
前記第2面側凹部の底面に形成されており、前記第2面側接続端子と前記ビアとを電気的に接続する第2面側接続パッドと、
を有するという技術的手段を採用する。
【0011】
請求項に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の中継基板において、前記第1面側接続端子および第2面側接続端子の突出した部分のうち、少なくとも突出した部分の高い方は、その突出した高さがその突出した部分の最大径よりも大きい柱状に形成されてなるという技術的手段を採用する。
【0012】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板において、前記第1面側接続端子および第2面側接続端子は、軟質金属により形成されてなるという技術的手段を採用する。
【0013】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板において、前記第1面側接続端子および第2面側接続端子のうちの少なくとも一方の先端には、第1面側接続端子および第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層が形成されているという技術的手段を採用する。
【0014】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板において、前記第1の基板は、セラミックス材料からなり、
前記中継基板本体は、前記第1の基板と略同一のセラミックス材料からなるという技術的手段を採用する。
【0015】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板において、前記中継基板本体は、前記第1の基板と第2の基板との間の熱膨張係数を有するという技術的手段を採用する。
【0016】
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の中継基板において、前記ビアの径は、前記第1面側凹部および第2面側凹部の径よりも小さいという技術的手段を採用する
【0017】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
第1のセラミックグリーンシートに第1の貫通孔を形成し、その第1のセラミックグリーンシートと積層する第2のセラミックグリーンシートの前記第1の貫通孔に対応する部位に前記第1の貫通孔より小さい径の第2の貫通孔を形成し、その第2のセラミックグリーンシートと積層する第3のセラミックグリーンシートの前記第2の貫通孔に対応する部位に前記第1の貫通孔より小さい径の第3の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
前記第2のセラミックグリーンシートの第2の貫通孔の内部に前記ビアを形成するビア形成工程と、
前記第1の貫通孔内および第3の貫通孔内にメタライズ層を形成するメタライズ層形成工程と、
前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートと前記貫通孔形成工程を経た第1のセラミックグリーンシートとを前記ビアおよび第1の貫通孔とを対応させて、かつ、前記第1の貫通孔の一端が前記第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて前記第2面側凹部が形成される状態に積層し、さらに、前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートと前記貫通孔形成工程を経た第3のセラミックグリーンシートとを前記ビアおよび第3の貫通孔とを対応させて、かつ、前記第3の貫通孔の一端が前記第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて前記第1面側凹部が形成される状態に積層する積層工程と、
この積層工程を経た前記第1ないし第3のセラミックグリーンシートを焼成一体化して前記中継基板本体を形成する焼成工程と、
この焼成工程を経た前記中継基板の前記第1面側凹部および第2面側凹部の内面にニッケルメッキを施すメッキ工程と、
このメッキ工程を経た前記中継基板本体の前記第1面側凹部の内部に前記第1面側接続端子を、前記第2面側凹部の内部に前記第2面側接続端子をそれぞれ形成する接続端子形成工程と、
を有するという技術的手段を採用する
【0018】
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方を成形する治具であって、成形の対象となる対象接続端子の突出した部分の形状に対応する形状であるとともに、溶融した金属に濡れない内面が形成された治具側凹部を内周面に金属層が形成された前記第1面側凹部および第2面側凹部のうち、前記対象接続端子を形成する対象となる対象凹部に対応する位置に有する治具を用い、その治具の前記治具側凹部に前記対象接続端子を形成するための金属材料を収容する金属材料収容工程と、
この金属材料収容工程を経た前記治具を、その治具側凹部が、前記中継基板本体の前記対象凹部の下方に位置する状態に配置する治具配置工程と、
この治具配置工程を経た前記治具の治具側凹部内に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を前記治具側凹部の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて前記対象接続端子を成形する成形工程と、
を有するという技術的手段を採用する。
【0019】
請求項11に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方を成形する治具であって、成形の対象となる対象接続端子の突出した部分の径に対応する径であるとともに、溶融した金属に濡れない内面が形成された治具貫通孔を、内周面に金属層が形成された前記第1面側凹部および第2面側凹部のうち、前記対象接続端子を形成する対象となる対象凹部に対応する位置に有する治具を、前記治具貫通孔が、前記中継基板本体の前記対象凹部の上に位置する状態に配置する治具配置工程と、
この治具配置工程を経た前記治具の治具貫通孔に前記対象接続端子を形成するための金属材料を収容する金属材料収容工程と、
この金属材料収容工程を経た前記治具の治具貫通孔に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を前記治具貫通孔の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて前記対象接続端子を成形する成形工程と、
を有するという技術的手段を採用する。
【0020】
請求項12に記載の発明では、請求項ないし請求項11のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法 前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートに前記第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドを形成する接続パッド形成工程を有することを特徴とする。
【0021】
請求項13に記載の発明では、請求項または請求項12に記載の中継基板の製造方法において、前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方の先端に、前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層を形成する低融点金属層形成工程を有するという技術的手段を採用する。
【0022】
【作用】
第1および第2の基板の熱膨張係数の差により、両基板が平面方向についてそれぞれ逆方向に寸法変化すると、第1および第2の基板と中継基板との接続部分に応力が発生する。
しかし、請求項1ないし請求項15に記載の中継基板を用いることにより、以下のように上記応力を緩和することができる。
上記中継基板本体は、電気絶縁材料からなり、その第1面側に第2面側に向けて形成された第1面側凹部を有する。この第1面側凹部には、第1面側接続端子が第1面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を第1面から突出させて形成されている。この第1面側接続端子は、第1の基板の接続パッドと電気的に接続される。
また、第2面側に第1面側に向けて形成された第2面側凹部を有する。この第2面側凹部には、第2面側接続端子が第2面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を第2面から突出させて形成されている。この第2面側接続端子は、第2の基板の取付パッドと電気的に接続される。
【0023】
さらに、中継基板本体の内部には、第1面側接続端子と第2面側接続端子とを電気的に接続するビアが形成されている。
つまり、中継基板と第1の基板の接続パッドとは、中継基板本体の第1面から突出した第1面側接続端子により電気的に接続され、中継基板と第2の基板の取付パッドとは、中継基板本体の第2面から突出した第2面側接続端子により電気的に接続され、第1面側接続端子および第2面側接続端子は、中継基板本体の内部に形成されたビアにより電気的に接続される。
【0024】
したがって、第1面側接続端子および接続パッドの接続部分、第2面側接続端子および取付パッドの接続部分のそれぞれを支点に想定すると、第1および第2の基板が平面方向についてそれぞれ逆方向に寸法変化しようとする力は、上記各支点を中心にして中継基板本体を回転させようとする回転モーメントに変換される。
そして、その発生した回転モーメントにより、第1面側接続端子および第2面側接続端子の突出した部分が変形(たとえば、塑性変形)し、この変形により上記応力が緩和される。
また、第1面側接続端子および第2面側接続端子は、それぞれ第1面側凹部および第2面側凹部の底面および内周面に固着されているため、上記応力は、その固着されている内周面に対して作用するため、中継基板本体が破壊し難い。さらに、たとえば、第1面側接続端子を第1面の平面部に、第2面側接続端子を第2面の平面部にそれぞれ固着する場合よりも、固着された部分が剥がれ難い。
さらに、上記第1面側凹部の内周面および第2面側凹部の内周面の少なくとも一方の内周面を階段状に形成することにより、上記応力を接続端子と内周面とが接する複数の角部(図19のP7,P8参照)に分散させることができるため、1つの角部に集中するものよりも、中継基板本体の耐久性を高めることができる。
以上のように、請求項1ないし請求項13に記載の中継基板によれば、第1および第2の基板間の熱膨張差により発生する応力を緩和できるため、第1および第2の基板間に電気的接続不良が発生する事態を少なくすることができる。
【0027】
さらに、上記第1面側接続端子および第2面側接続端子の突出した部分は、請求項に記載の発明のように、少なくとも突出した部分の高い方は、その突出した高さがその突出した部分の最大径よりも大きい柱状に形成されてなるのが好ましい。
つまり、上記突出した部分が、たとえば球状、または、半球状である場合には、第1および第2の基板間の間隔を広くするために突出高さを高くすると、同時に突出した部分の最大径も大きくなるため、隣接する接続端子との間隔(ピッチ)の制限が生じる。
しかし、上記のように、突出した部分の形状が柱状である場合は、その直径を変更することなく、突出高さを高くすることができるため、上記のような制限をなくすことができる。また、接続端子の数が増加した場合であっても、上記直径を小さくすることにより、上記制限が生じないようにすることができる。
【0028】
また、それぞれの接続端子の突出高さは、一般に高ければ高いほど応力を吸収できる。
しかし、基板と樹脂製プリント基板との間隔には制限があるのが通常である。そこで、材質などの違いによる熱膨張差の大きくなる側の突出高さを高くするようにするとよい。具体的には、上記第1の基板および中継基板本体の熱膨張係数の差に対応して設定されており、上記第2面側接続端子の突出した部分の高さも、上記第2の基板および中継基板本体の熱膨張係数の差に対応して設定されているのが好ましい。
つまり、第1面側接続端子および中継基板本体の熱膨張差が大きいほど、その間に発生する応力は大きくなるため、第1の基板および中継基板本体を電気的に接続する第1面側接続端子の突出した部分の高さを上記熱膨張差の大きさに対応して設定することにより、上記回転モーメントの大きさを変えることができるため、応力の大きさに対応した応力の緩和を行うことができるからである。
また、中継基板本体および第2の基板を電気的に接続する第2面側接続端子の突出した部分の高さも、上記第1面側接続端子の場合と同様の理由により、第2の基板および中継基板本体間の熱膨張差の大きさに対応して設定することにより、応力の大きさに対応した応力の緩和を行うことができるからである。
【0029】
さらに、上記第1面側接続端子および第2面側接続端子は、請求項に記載の発明のように、軟質金属により形成されてなることが好ましい。
つまり、上記応力を接続端子の変形、たとえば塑性変形によって吸収できるからである。
ここで、軟質金属とは、上記応力を変形によって吸収する柔らかい金属であって、たとえば、鉛(Pb)、スズ(Sn)および亜鉛(Zn)、これらを主成分とする合金、ならびに、Pb−Sn系高温ハンダ(たとえば、Pb90%−Sn10%合金、Pb95%−Sn5%合金など)、ホワイトメタル、純度の高い銅(Cu)、銀(Ag)などである。
【0030】
さらに、請求項に記載の発明では、第1面側凹部の底面に形成されており、第1面側接続端子とビアとを電気的に接続する第1面側接続パッドと、第2面側凹部の底面に形成されており、第2面側接続端子とビアとを電気的に接続する第2面側接続パッドとを有するため、第1面側接続端子および第2面側接続端子がそれぞれ第1面側凹部および第2面側凹部の底面に固着し難い材質の場合であっても、第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドにより、第1面側接続端子および第2面側接続端子とビアとを電気的に接続することができる。
たとえば、第1面側接続端子および第2面側接続端子が高温ハンダであり、第1面側凹部および第2面側凹部の底面がアルミナセラミックスである場合は、アルミナセラミックスは溶融した高温ハンダに対して濡れ性が悪いが、第1面側凹部および第2面側凹部の底面のそれぞれにタングステン層およびニッケルメッキ層からなる第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドを形成することにより、濡れ性が良くなるため、第1面側接続端子および第2面側接続端子とビアとを電気的に接続することができる。
【0031】
上記第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドは、請求項12に記載のように、ビア形成工程を経た第2のセラミックグリーンシートに第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドを形成する接続パッド形成工程により形成することができる。
【0032】
また、請求項に記載の発明のように、上記第1面側接続端子および第2面側接続端子のうちの少なくとも一方の先端には、それぞれ第1面側接続端子および第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層が形成されていることが好ましい。
つまり、接続パッドおよび取付パッドとの接続部分に低融点金属層が形成されているため、たとえば、第1の基板、または、第2の基板を製造するメーカーにおいて中継基板を接続する場合の、第1面側接続端子および第2面側接続端子の先端に低融点金属(たとえば、低融点ハンダペースト)を塗布する設備を備える必要がない。
【0033】
上記低融点金属層は、請求項13に記載の発明のように、上記接続端子形成工程を経た第1面側接続端子および第2面側接続端子の先端に、それぞれ第1面側接続端子および第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層を形成する低融点金属層形成工程により形成される。
【0034】
さらに、請求項に記載の発明のように、上記第1の基板が、セラミックス材料からなり、中継基板本体が、第1の基板と略同一のセラミックス材料からなることが好ましい。
つまり、セラミックスは、強度および耐熱性が高いため、リワークにより繰り返し加熱されても変形などを生じないからである。
【0035】
また、請求項に記載の発明のように、上記中継基板本体は、第1の基板と第2の基板との間の熱膨張係数を有することが好ましい。
つまり、第1の基板および第2の基板の熱膨張係数が異なる場合、または、第1の基板および中継基板本体の熱膨張係数が異なる場合、または、中継基板本体および第2の基板の熱膨張係数が異なる場合のそれぞれにおいて発生する応力を緩和できるからである。
【0036】
また、請求項に記載の発明のように、上記ビアの径は、第1面側凹部および第2面側凹部の径よりも小さいことが好ましい。
つまり、上記ビアは、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように貫通孔が形成されたセラミックグリーンシートをステンレス製のシート上に乗せ、上記貫通孔の内部にペースト状のタングステンを充填し、シートを剥がし、セラミックグリーンシートの焼成時にタングステンペーストを加熱溶融することにより形成されるが、上記貫通孔の径(ビアの径)が大きいと、上記シートを剥がす際に、充填したタングステンペーストがシートに貼り付いたり、抜け落ちたりすることがあり、充填が困難だからである。
【0037】
次に、上記請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板は、請求項に記載の製造方法により製造される。
まず、貫通孔形成工程では、第1のセラミックグリーンシートに第1の貫通孔を形成し、その第1のセラミックグリーンシートと積層する第2のセラミックグリーンシートの上記第1の貫通孔に対応する部位に上記第1の貫通孔より小さい径の第2の貫通孔を形成し、その第2のセラミックグリーンシートと積層する第3のセラミックグリーンシートの上記第2の貫通孔に対応する部位に上記第1の貫通孔より小さい径の第3の貫通孔を形成する。
次に、ビア形成工程では、第2のセラミックグリーンシートの第2の貫通孔の内部にビアを形成し、メタライズ層形成工程では、第1の貫通孔内および第3の貫通孔内にメタライズ層を形成する。
つまり、後の接続端子形成工程において第1面側接続端子および第2面側接続端子をそれぞれ第3の貫通孔(第1面側凹部)および第1の貫通孔(第2面側凹部)内に固着するために、第1の貫通孔内および第3の貫通孔内にメタライズ層を形成する。
【0038】
次に、積層工程では、ビア形成工程を経た第2のセラミックグリーンシートと貫通孔形成工程を経た第1のセラミックグリーンシートとをビアおよび第1の貫通孔とを対応させて、かつ、第1の貫通孔の一端が第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて第2面側凹部が形成される状態に積層する。
つまり、後の接続端子形成工程において第2面側凹部内に固着される第2面側接続端子と第2の貫通孔内に形成されたビアとを電気的に接続するために、第1および第2の貫通孔を対応させて第1および第2のセラミックグリーンシートを積層する。また、後の接続端子形成工程において第2面側接続端子を形成するための第2面側凹部を形成するために、第1の貫通孔の一端が第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて第2面側凹部が形成される状態に積層する。
【0039】
また、ビア形成工程を経た第2のセラミックグリーンシートと貫通孔形成工程を経た第3のセラミックグリーンシートとをビアおよび第3の貫通孔とを対応させて、かつ、第3の貫通孔の一端が第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて第1面側凹部が形成される状態に積層する。
つまり、後の接続端子形成工程において第1面側凹部内に固着される第1面側接続端子と第2の貫通孔内に形成されたビアとを電気的に接続するために、第3および第2の貫通孔を対応させて第3および第2のセラミックグリーンシートを積層する。また、後の接続端子形成工程において第1面側接続端子を形成するための第1面側凹部を形成するために、第3の貫通孔の一端が第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて第1面側凹部が形成される状態に積層する。
【0040】
次に、焼成工程では、積層工程を経た第1ないし第3のセラミックグリーンシートを焼成一体化して中継基板本体を形成し、メッキ工程では、焼成工程を経た中継基板の第1面側凹部および第2面側凹部の内面にニッケルメッキを施し、接続端子形成工程では、メッキ工程を経た中継基板本体の第1面側凹部の内部に第1面側接続端子を、第2面側凹部の内部に第2面側接続端子をそれぞれ形成する。
つまり、積層された第1ないし第3のセラミックグリーンシートを焼成することにより、セラミック製の中継基板本体を形成し、その中継基板本体に形成された第1面側凹部および第2面側凹部の内部にそれぞれ第1面側接続端子および第2面側接続端子を形成する。
【0041】
特に、上記第1面側接続端子および第2面側接続端子は、請求項10に記載の発明により製造することができる。
まず、金属材料収容工程では、第1面側接続端子および第2面側接続端子の少なくとも一方を成形する治具であって、成形の対象となる対象接続端子の突出した部分の形状に対応する形状であるとともに、溶融した金属に濡れない内面が形成された治具側凹部を内周面に金属層が形成された第1面側凹部および第2面側凹部のうち、対象接続端子を形成する対象となる対象凹部に対応する位置に有する治具を用い、その治具の治具側凹部に対象接続端子を形成するための金属材料を収容する。
つまり、対象接続端子を形成するための治具を用意し、治具側凹部に対象接続端子を形成するための原料となる金属材料を収容する。
【0042】
次に、治具配置工程では、治具側凹部に金属材料が収容された治具を、その治具側凹部が、中継基板本体の対象凹部の下方に位置する状態に配置する。
つまり、治具をその治具側凹部が中継基板本体の対象凹部に対応する位置になるように配置して対象接続端子を成形する態勢を整える。
次に、成形工程では、上記配置された治具の治具側凹部に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を治具側凹部の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて対象接続端子を成形する。
つまり、治具側凹部内の溶融金属を対象凹部の底面に達する状態に維持し、その状態で溶融金属を冷却し、凝固させることにより、対象凹部の底面および内周面に固着されており、先端部を中継基板本体から突出させた対象接続端子を成形する。
【0043】
また、請求項10に記載の接続端子形成工程に代えて請求項11に記載の方法を用いることもできる。
まず、上記請求項11に記載の治具配置工程では、治具を治具側凹部が中継基板本体の対象凹部の下方に位置する状態に配置したが、請求項12に記載の治具配置工程では、対象接続端子の突出した部分の径に対応する径の治具貫通孔を有する治具を、治具貫通孔が、中継基板本体の対象凹部の上に位置する状態に配置する。
つまり、中継基板本体の対象凹部の上に治具貫通孔が位置する状態に治具を配置し、後の金属材料収容工程において金属材料を治具貫通孔に収容する態勢を整える。
【0044】
そして、金属材料収容工程では、上記配置された治具の治具貫通孔に対象接続端子を形成するための金属材料を収容し、成形工程では、金属材料収容工程を経た治具の治具貫通孔に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を治具貫通孔の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて対象接続端子を成形する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の中継基板およびその製造方法の第1実施形態について図1ないし図11を参照して説明する。
図1(A)〜(C)および図2(D),(E)は、本第1実施形態の中継基板の製造方法の各工程を示す断面説明図である。図3(A)は、第2のセラミックグリーンシートの第2の貫通孔内にビアを形成する導電性金属を充填する手法を示す説明図であり、同図(B)〜(D)は、第1のセラミックグリーンシートの第1の貫通孔の内周面にメタライズ層を形成する手法を示す説明図である。図11は、本第1実施形態の中継基板の製造方法の製造工程を示す工程図である。
【0046】
最初に本発明に係る中継基板の製造方法の第1実施形態について説明する。
まず、公知のセラミックグリーンシート形成技術を用いて、第1のセラミックグリーンシート11、第2のセラミックグリーンシート12および第3のセラミックグリーンシート13を形成し、パンチング装置を用いて図1(A)に示すように、第1のセラミックグリーンシート11に第1の貫通孔11aを第2のセラミックグリーンシート12に第2の貫通孔12aを第3のセラミックグリーンシート13に第3の貫通孔13aをそれぞれ打ち抜き形成する(図11の工程10)。第2の貫通孔12aは、第1の貫通孔11aおよび第3の貫通孔13aの径より小さい径に形成される。また、第2の貫通孔12aは、第1のセラミックグリーンシート11の上面に第2のセラミックグリーンシート12を積層し、その第2のセラミックグリーンシート12の上面に第3のセラミックグリーンシート13を積層した場合に、第1の貫通孔11aの上部開口面内および第3の貫通孔13aの下部開口面内に含まれる位置に形成される。
【0047】
次に、第2のセラミックグリーンシート12の第2の貫通孔12a内にビアを形成する導電性金属を充填する。
この充填は、たとえば、図3(A)に示す手法により行われる。まず、台19bの上に置かれたステンレス製のシート18の上に第2のセラミックグリーンシート12を乗せる。シート18には、第2の貫通孔12aと対応する位置に貫通孔18aが形成されており、第2のセラミックグリーンシート12は、第2の貫通孔12aおよび貫通孔18aが一致するように乗せられる。また、シート18の下面には、ビアを形成するための硬いペースト状の導電性金属12bがマット状に塗布されている。
【0048】
そして、第2のセラミックグリーンシート12の上面を荷重板19aにより図中F1で示す方向に加圧する。すると、その加圧力により、導電性金属12bがシート18の貫通孔18aを介して第2のセラミックグリーンシート12の第2の貫通孔12aの内部に流入し、図1(B)に示すように、第2の貫通孔12a 内に導電性金属12bが充填される(工程12)。
なお、スクリーン印刷により第2の貫通孔12a 内に導電性金属12bを充填することもできる。ところで、本第1実施形態では、第1ないし第3のセラミックグリーンシート11,12,13を形成する材料としてアルミナセラミックスを用いる。また、導電性金属12bとしてタングステン(W)、または、モリブデン(Mo)などの導電性金属の粉末に溶剤や樹脂を混ぜてペースト状にしたものを用いる。
【0049】
一方、第1のセラミックグリーンシート11の第1の貫通孔11aの内面には、後に図2(E)に示す工程で、第2面側接続端子15の基部15bを固着するために、本発明のメタライズ層たるタングステン製の金属層を形成する。また、第3のセラミックグリーンシート13の第3の貫通孔13aの内面にも、後に図2(E)に示す工程で、第1面側接続端子16の基部16bを固着するために、本発明のメタライズ層たるタングステン製の金属層を形成する。
図3(B)に示すように、第1のセラミックグリーンシート11に形成された第1の貫通孔11a内に図中矢印Fで示す方向にタングステンペースト17を真空引きしてタングステンペースト17を第1の貫通孔11aの内周面11dに塗布し、同図(C)に示すように、第1の貫通孔11aの内周面11dにタングステン層17aを形成する(工程14)。
このとき、第1の貫通孔11aの下部開口面の縁から第1のセラミックグリーンシート11の下面にかけて、タングステン層のはみ出し部17cが形成されるが、図3(D)に示すように、はみ出し部17cを研磨して除去してもよい。
また、上記と同様の手法により、第3のセラミックグリーンシート13の第3の貫通孔13aの内周面にもタングステン層17aを形成する(工程14)。
【0050】
次に、図1(C)に示すように、各導電性金属12bの下面にタングステン製の第2面側接続パッド14aを上面にタングステン製の第1面側接続パッド14bをそれぞれスクリーン印刷により形成する(工程16)。次に、図2(D)に示すように、第1のセラミックグリーンシート11の上面に第2のセラミックグリーンシート12を積層する。このとき、第1の貫通孔11aの上方(一端)の開口面が第2のセラミックグリーンシート12の下面の第2面側接続パッド14aによって閉塞され、第1のセラミックグリーンシート11の下面に第2面側凹部11bが形成されるように積層する(工程18)。
また、その第2のセラミックグリーンシート12の上面に第3のセラミックグリーンシート13を積層する。このとき、第3の貫通孔13aの下方(一端)の開口面が第2のセラミックグリーンシート12の上面の第1面側接続パッド14bによって閉塞され、第3のセラミックグリーンシート13の上面に第1面側凹部13bが形成されるように積層する(工程18)。
【0051】
次に、積層された第1ないし第3のセラミックグリーンシート11,12,13を還元雰囲気中で最高温度約1,550゜Cにて焼成し、一体化する(工程20)。これにより、第1ないし第3のセラミックグリーンシート11,12,13は、それぞれセラミック製の第1ないし第3の基板11c,12c,13cとして得られる。続いて、第1面側凹部13bの内周面のメタライズ層および底面と、第2面側凹部11bの内周面のメタライズ層および底面上とにニッケルメッキを施して、それぞれニッケルメッキ層17h,14hを形成する(工程22)。
これらの工程により、図2(D)に示すように、第1の基板11c上に第2の基板12cが積層されており、その第2の基板12c上に第3の基板13cが積層された中継基板本体9が完成する。
なお、図3ないし図17では、ニッケルメッキ層17h,14hの図示を省略する。
【0052】
なお、本第1実施形態では、中継基板本体9は、厚さ0.3mm、一辺25mmのほぼ正方形状に形成されている。また、第1および第3の貫通孔11a,13aの内径は、それぞれ0.8mmであり、第2の貫通孔12aの内径は、それらの内径より小さく0.2mmである。
したがって、工程12において第2のセラミックグリーンシート12の第2の貫通孔12aに導電性金属12bを充填した後にシート18を除去する際に、充填した導電性金属12bの一部がシート18に貼り付いたり、あるいは抜け落ちたりして生じる導電性金属の充填不良を少なくできる。
また、第1面側凹部13bおよび第2面側凹部11bは、それぞれ1.27mmのピッチで格子状に縦横各19個の計361個形成されている。
なお、上記メッキ工程の後に金メッキ工程を設け、ニッケルメッキ層の上に酸化防止のための金メッキ層を形成することもできる。
【0053】
次に、図2(E)に示すように、第3の基板13cの各第1面側凹部13bの底面および内周面に固着され、かつ、先端部が第1面9aから突出した柱状の第1面側接続端子16を形成し、さらに、第1の基板11cの各第2面側凹部11bの底面および内周面に固着され、かつ、先端部が第2面9bから突出した柱状の第2面側接続端子15を形成する。
ここで、第1面側接続端子16および第2面側接続端子15の形成方法について図4ないし図6を参照して説明する。
図4(A)は、第2面側接続端子15を形成するための第2の治具に形成された治具側凹部に第2面側接続端子15を形成するための第2の高温ハンダボールを収容する工程を示す断面説明図であり、同図(B)は、同図(A)に示す第2の治具を中継基板9の下方に配置する工程を示す断面説明図である。
【0054】
図5は、第1の治具を中継基板9の上に配置し、第1の治具に形成された治具貫通孔に第1面側接続端子16を形成するための第1の高温ハンダボールを収容する工程を示す断面説明図である。
図6は、第1の治具に形成された治具貫通孔の内部および第1面側凹部の内部に第1面側接続端子16が成形されており、第2の治具に形成された治具側凹部の内部および第2面側凹部の内部に第2面側接続端子15が成形された状態を示す断面説明図である。
【0055】
最初に、第2面側接続端子15の形成方法について説明する。
第2面側接続端子15の形成には、図4に示す第2の治具40を用いる。第2の治具40は、耐熱性を有し、かつ、溶融した高温ハンダに濡れない材質、たとえばカーボンにより形成されている。第2の治具40には治具側凹部41が形成されており、治具側凹部41は、第1の基板11cが下向きになった状態の中継基板本体9の下方に第1の治具40を配置した場合に各第2面側凹部11bに対応する位置に形成されている。また、治具側凹部41は、第2面側接続端子15の外形に対応した形状に形成されており、円錐形状の底部を有する円柱形状に形成されている。さらに、治具側凹部41の底部中央から第2の治具40の底面に向けてガス抜き孔42が貫通形成されている。
なお、本第1実施形態では、治具側凹部41の最大径は、0.9mmであり、最大深さは、1.95mmである。また、ガス抜き孔42の直径は、0.2mmである。
【0056】
まず、図4(A)に示すように、第2の治具40の各治具側凹部41に高温ハンダ(Pb90%−Sn10%)製の高温ハンダボール15cを2個ずつ投入しておく。次に、各治具側凹部41の上端に治具側凹部41の最大直径より僅かに大きい直径の高温ハンダ製の高温ハンダボール15dをそれぞれ乗せる(請求項10の金属材料収容工程、工程24)。
その高温ハンダボール15dは、次の手法により乗せられる。
つまり、図4(A)に示すように、高温ハンダボール15dの直径より僅かに大きい直径の透孔(貫通孔)44を有する規制板45を用意しておき、これを第2の治具40の上方に配置する。そして、高温ハンダボール15dを規制板45の上にばらまき、第2の治具40および規制板45の位置関係がずれないように保持して揺すると、高温ハンダボール15dは規制板45上を転がって次々に透孔44に落ち込んで移動できなくなる。そして、全ての透孔44に高温ハンダボール15dが落ち込んだら、規制板45上の不要な高温ハンダボール15dを除去することで、図4(A)に示すように、各治具側凹部41の上端縁に高温ハンダボール15dを乗せることができる。
【0057】
このとき、図4(A)に示すように、治具側凹部41内に既に投入された高温ハンダボール15cと高温ハンダボール15dとが接触しないで、かつ、後述する高温ハンダの溶融時には両高温ハンダボールが接触するように、間隔が僅かに空けられている。
つまり、高温ハンダボール15dがその下にある高温ハンダボール15cの頭により押し上げられた状態であると、高温ハンダボール15dが治具側凹部41の上端縁から離れて不安定になるが、高温ハンダボール15cと高温ハンダボール15dとの間隔を空けておくことにより、高温ハンダボール15dが治具側凹部41の上端縁にぴったりと接触して動かない(あるいは動き難い)状態になる。
【0058】
これにより、図4(B)に示すように、高温ハンダボール15dの頭上に中継基板本体9の第2面側凹部11bの下端縁を乗せるときの位置合わせが容易になる。
そして、図4(B)に示すように、各高温ハンダボール15dの頭上に中継基板本体9の第2面側凹部11bの下端が乗るようにして第1の治具40を配置する(請求項10の治具配置工程、工程26)。
【0059】
次に、第1面側接続端子16の形成方法について説明する。
第1面側接続端子16の形成には、図5に示す第1の治具120を用いる。第1の治具120は、第2の治具40と同じ材質により形成されており、第1面側接続端子16の突出部16aの径に対応する径の治具貫通孔121を中継基板9の第1面側凹部13bに対応する位置にそれぞれ有する。
そして、第1の治具120をその治具貫通孔121が中継基板本体9の第1面側凹部13bの上に位置するように配置し(請求項12の治具配置工程、工程28)、各治具貫通孔121の上方から、高温ハンダボール16eを1個投入する(請求項11の金属材料収容工程、工程30)。
【0060】
次に、第1の治具120の上面を図示しない荷重板により第2の治具40の上面43に向けて(下方に向けて)押圧し、その押圧した状態でそれらをリフロー炉に投入し、最高温度360゜Cで最高温度保持時間1分の窒素雰囲気下に置く。これにより、高温ハンダボール15c,15c,15dおよび16eが溶融し、高温ハンダボール15c,15cおよび15dが相互に溶着する(工程32)。
このとき、溶融した高温ハンダボール15dは、下方に押し下げられた中継基板本体9の第2面側凹部11b内に流入するとともに、第2面側凹部11bの内周面のタングステン層17b上のニッケルメッキ層および第2面側凹部11bの底面に形成されている第2面側接続パッド14c上のニッケルメッキ層と溶着する。
【0061】
また、溶融した高温ハンダボール16eは、第1面側凹部13bの内周面のタングステン層17b上のニッケルメッキ層および第1面側凹部13bの底面に形成されている第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層と溶着する。
なお、高温ハンダボール15c,15cおよび15dを溶融させるときに、治具側凹部41内に閉じこめられた空気は、ガス抜き孔42を通って第2の治具40の外部へ逃がされる。
続いて、冷却により高温ハンダを凝固させると、図6に示すように、基部16bが第1面側凹部13bの内周面および底面に固着され、かつ、突出部16aが中継基板本体9の第1面9aから突出した第1面側接続端子16が成形され(請求項11の成形工程)、さらに、基部15bが第2面側凹部11bの内周面および底面に固着され、かつ、突出部15aが中継基板本体9の第2面9bから突出した第2面側接続端子15とが成形される(請求項10の成形工程)。
【0062】
そして、第1の治具120および第2の治具40を取り除くと、図2(E)に示すように、中継基板本体9の第1面(上面)9aから複数の第1面側接続端子16が突出形成されており、第2面(下面)9bから複数の第2面側接続端子15が突出形成された中継基板10が完成する(工程34)。
第1面側接続端子16の突出部16aは、半球状に形成されており、第2面側接続端子15は、治具側凹部41の内周面形状に対応したほぼ円柱形状に形成されており、突出部15aは、ほぼ半球状に形成されている。
【0063】
なお、本第1実施形態では、高温ハンダボール15cおよび16eの直径は、0.8mmであり、高温ハンダボール15dの直径は、1.0mmである。また、規制板45の厚さは、0.5mmであり、透孔44の直径は、1.2mmである。
さらに、図2(E)に示すように、中継基板本体9の第2面9bから突出した部分を示す突出部15aの高さH1は、第1面9aから突出した部分を示す突出部16aの高さH2よりも高い。また、突出部15aおよび突出部16aは、それぞれ横断面の直径(最大径)が0.88mmであり、突出高さH1は、1.75mmである。
つまり、突出部15aの突出高さH1は直径より大きい。また、突出高さH2は、直径と同じ0.88mmである。
【0064】
ところで、工程10が本発明の貫通孔形成工程に対応し、工程12がビア形成工程に対応する。また、工程14がメタライズ層形成工程に対応し、工程18が積層工程に対応する。さらに、工程20が焼成工程に対応し、工程22がメッキ工程に対応する。また、工程24から工程34が、本発明の請求項に記載の接続端子形成工程に対応する。
【0065】
次に、上記製造方法により製造された中継基板10とLGA型基板およびプリント基板との接続方法について図7ないし図10を参照して説明する。
図7(A)は、中継基板10をプリント基板上に接続した状態を示す断面説明図であり、同図(B)は、同図(A)に示す中継基板10上にLGA型基板を接続するところを示す断面説明図である。図8は、中継基板10を介してLGA型基板およびプリント基板が接続された状態を示す断面説明図であり、図9は、図8の一部を拡大して示す一部拡大断面説明図である。図10は、中継基板10およびプリント基板間に発生した応力により第2面側接続端子15が変形した状態を示す説明図である。
なお、図7および図8において破線で示す部分は、中継基板10の途中を省略した部分である。
【0066】
本第1実施形態で用いたプリント基板30は、厚さ1.6mm、一辺30mmのほぼ正方形状で、ガラスエポキシ(JIS:FR−4)で形成されており、上面31には、中継基板10の第2面側接続端子15と対応する位置に、取付パッド32が形成されている。この取付パッド32は、厚さ25μmの銅(Cu)で形成されており、直径0.72mmであり、ピッチ1.27mmで格子状に縦横各19個の計361個形成されている。
【0067】
また、LGA型基板20は、アルミナセラミックで形成されており、ICチップを収容するためのICチップ収容部23が形成されている。LGA型基板20の下面21には、中継基板10の第1面側接続端子16と対応する位置に、接続パッド22が形成されている。接続パッド22は、直径0.86mmであり、ピッチ1.27mmの格子状に縦横各19個の計361個形成されている。接続パッド22は、下地のモリブデン(Mo)層上に無電解Ni−Bメッキが施されており、さらに酸化防止のために薄く無電解金メッキが施されている。
さらに、プリント基板30の熱膨張係数α=15〜20×10-6であり、LGA型基板20および中継基板の熱膨張係数α=8×10-6である。
【0068】
まず、低融点ハンダペースト10aを第2面側接続端子15の突出部15aの先端に、低融点ハンダペースト10bを第1面側接続端子16の突出部16aの先端にそれぞれ250μmの厚さで塗布する(請求項13の低融点金属層形成工程)。次に、図7(A)に示すように、中継基板10をプリント基板30上に乗せる。このとき、プリント基板30上に形成された取付パッド32と第2面側接続端子15の突出部15aとの位置合わせを行う。これにより、中継基板10とプリント基板30は、低融点ハンダペースト10aの粘着力により仮固定された状態になる。
次に、図7(B)に示すように、中継基板10の上にLGA型基板20を乗せる。このとき、LGA型基板20の下面に形成された接続パッド22と第1面側接続端子16の突出部16aとの位置合わせを行う。これにより、LGA型基板20と中継基板10は、低融点ハンダペースト10bの粘着力により仮固定された状態になる。
【0069】
次に、上記接続されたLGA型基板20、中継基板10およびプリント基板30をリフロー炉に投入し、最高温度218゜Cの窒素雰囲気下(200゜C以上保持時間は2分)で低融点ハンダペースト10a、10bをそれぞれ溶融させ、図8および図9に示すように、低融点ハンダ層10c、10dを形成する。これにより、同図に示すように、第1面側接続端子16の突出部16aは接続パッド22と、第2面側接続端子15の突出部15aは取付パッド32とそれぞれハンダ付けされる。
なお、本第1実施形態では低融点ハンダペースト10aおよび10bとして、第1面側接続端子16および第2面側接続端子15を形成する高温ハンダよりも融点の低い共晶ハンダペーストを用いる。これにより、リフロー炉内で低融点ハンダペースト10aおよび10bが溶融する際に、第1面側接続端子16および第2面側接続端子15は溶融しない。
【0070】
このようにして、LGA型基板20およびプリント基板30は、中継基板10を介して電気的に接続される。中継基板10の下面とプリント基板30の上面31との間隔L(図9参照)は、0.44mmである。
なお、低融点ハンダペースト10a、10bの中には、フラックスが含まれているため、接続パッド22および取付パッド32が金メッキ層などにより酸化防止されていなくてもよい。
【0071】
そして、上記LGA型基板20、中継基板10およびプリント基板30を有する電子機器、たとえばコンピュータにおいて、電源部などから発生する熱がLGA型基板20、中継基板10およびプリント基板30に伝熱すると、中継基板10およびプリント基板30の材質の相違に基づく熱膨張差により、両基板間に応力が発生する。この応力は、図10に示すように、第2面側接続端子15の基部15bと第2面側凹部11bの内周面とが接する接触部分P1,P2と、第2面側接続端子15の突出部15aと低融点ハンダ層10cとの接続部分とに発生する。
【0072】
しかし、突出部15aは、高温ハンダにより形成されており軟質であるため、図10に示すように上記応力を吸収するように容易に塑性変形し、この突出部15aの塑性変形により上記応力が緩和される。
したがって、低融点ハンダ層10cが破壊されるおそれがない。
また、LGA型基板20および中継基板10は、同じ材質であり、熱膨張差が生じないため、LGA型基板20および中継基板10間では、応力はほとんど発生しない。このため、従来、最もクラックが発生しやすかった低融点ハンダ層10dにおいてクラックが発生することはなく破壊されるおそれはない。
【0073】
また、中継基板10の材質をプリント基板30と同じ材質(本実施形態ではガラスエポキシ樹脂)で形成する場合は、LGA型基板20および中継基板10間に応力が発生するため、上記図2(E)に示した中継基板10とは逆に、第1面側接続端子16の突出高さH2が、第2面側接続端子15の突出高さH1よりも高い中継基板、つまり、図2(E)に示す中継基板10の上下を逆にした形状のものを用いる。
この中継基板によれば、図10に示すように、第1面側接続端子16の基部16bと第1面側凹部13bの内周面とが接する接触部分P3,P4と、第1面側接続端子16の突出部16aと低融点ハンダ層10dとの接続部分とに発生する応力を突出部16aの塑性変形により緩和できる。
したがって、低融点ハンダ層10dが破壊されるおそれがない。
また、中継基板10およびプリント基板30は、同じ材質であり、熱膨張差が生じないため、中継基板10およびプリント基板30間では、応力はほとんど発生しない。このため、低融点ハンダ層10cが破壊されるおそれはない。
【0074】
以上のように、本第1実施形態の中継基板10を用いてLGA型基板20およびプリント基板30を電気的に接続することにより、基板間の熱膨張差により発生する応力を緩和できるため、従来のようにLGA型基板およびプリント基板の接続部分が破壊されて電気的接続不良が発生するおそれがない。
したがって、本第1実施形態の中継基板10およびその製造方法を用いれば、LGA型基板20およびプリント基板30間の電気的接続の信頼性を高めることができる。
また、第1面側接続端子16の突出した部分の高さH2が、第2面側接続端子15の突出した部分の高さH1よりも低いため、それらの高さが同じ場合よりもLGA型基板20とプリント基板30との間隔をより狭くすることができ、さらに、第1面側接続端子16を形成するために用いる金属材料の量を少なくできることから、形成が容易であり、かつ、中継基板10を製造するコストを低減できる。
【0075】
次に、本発明第2実施形態の中継基板およびその製造方法について図12を参照して説明する。
本第2実施形態の中継基板およびその製造方法は、第2面側凹部の内周面が、テーパ状(円錐状)に形成されており、上記第1実施形態のように円柱状の凹部を有する中継基板よりも、接続端子と内周面とが接する部分に掛かる応力を分散させることができることを特徴とする。
図12は、本第2実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【0076】
まず、中継基板本体53を製造する(図11の工程10から工程22)。この場合、第1のセラミックグリーンシートには、内周面がテーパ状の第1の貫通孔を形成する。第1の貫通孔は、たとえば、エキシマレーザや金型を用いて形成する。エキシマレーザのエネルギー分布は、第1のセラミックグリーンシートの照射面で最大であり、第1のセラミックグリーンシートの厚み方向へ進むにつれて小さくなるため、第1の貫通孔の内周面をテーパ状に形成することができる。
【0077】
次に、第1実施形態で用いた第1の治具120(図5参照)を用いて第1面側凹部内に第1面側接続端子16を、治具40(図5参照)を用いて第2面側凹部内に第2面側接続端子52を形成する(図11の工程24から工程34)。これらの工程により、図12に示すように、第1の基板51cの下面(第2面)53bから第2面側接続端子52が突出形成されており、第3の基板13cの上面(第1面)53aから第1面側接続端子16が突出形成された中継基板50が完成する。
第2面側接続端子52は、第1の基板51cの下面56bから突出した柱状の突出部52aおよび第2面側凹部51b内に固着された基部52bを有し、基部52bは、タングステン層17e上のニッケルメッキ層により、テーパ状の第2面側凹部51bの内周面に固着されており、かつ、第2面側接続パッド14e上のニッケルメッキ層により、第2面側凹部51bの底面に固着されている。
【0078】
また、第1面側接続端子16は、第3の基板13cの上面53aから突出した半球状の突出部16aおよび第1面側凹部13b内に固着された基部16bを有し、基部16bは、タングステン層17b上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部13bの内周面に固着されており、かつ、第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部13bの底面に固着されている。
さらに、第1面側接続パッド14dおよび第2面側接続パッド14eは、第2の基板12c内に形成されたビア12dにより電気的に接続されている。
そして、そのように形成された中継基板50は、第1実施形態で述べた接続方法と同じ接続方法により、図12に示すように、LGA型基板20およびプリント基板30と接続される。
【0079】
上記接続状態において、中継基板本体53およびプリント基板30間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第2面側接続端子52が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。
特に、第2面側凹部51bの内周面は、テーパ状に形成されているため、応力が接続端子の突出した先端部と凹部の縁とが接する部分(角部)P5に集中することがなく、応力をテーパ面P6の全面に分散させることができる。
したがって、本第2実施形態の中継基板を用いれば、第1実施形態の中継基板よりも、応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
【0080】
また、中継基板10の材質がガラスエポキシ樹脂で形成する場合は、LGA型基板20および中継基板50間に応力が発生するため、上記図12に示した中継基板10とは逆に、第1面側接続端子16の突出高さH2が、第2面側接続端子52の突出高さH1よりも高い中継基板、つまり、図12に示す中継基板50の上下を逆にした形状のものを用いる。
この中継基板によれば、LGA型基板20および中継基板50間に発生する応力を突出部52aの塑性変形により緩和できる。
したがって、低融点ハンダ層10dが破壊されるおそれがない。
また、中継基板50およびプリント基板30は、同じ材質であり、熱膨張差が生じないため、中継基板50およびプリント基板30間では、応力はほとんど発生しない。このため、低融点ハンダ層10cが破壊されるおそれはない。
【0081】
以上のように、本第2実施形態の中継基板50を用いてLGA型基板20およびプリント基板30を電気的に接続することにより、基板間の熱膨張差により発生する応力を緩和できるため、従来のようにLGA型基板およびプリント基板の接続部分が破壊されて電気的接続不良が発生するおそれがない。
特に、第2面側凹部51bの内周面は、テーパ状に形成されているため、第1実施形態の中継基板よりも、応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
したがって、本第2実施形態の中継基板およびその製造方法を用いれば、LGA型基板20およびプリント基板30間の電気的接続の信頼性をより一層高めることができる。
【0082】
また、上記第1および第2実施形態では、主に中継基板およびLGA型基板の間に熱膨張差がほとんどない場合を説明したが、その熱膨張差が少しある場合には、本発明の第3実施形態として図13に示す中継基板60を用いることもできる。
本第3実施形態の中継基板60は、第1面側凹部および第2面側凹部の両内周面が、それぞれテーパ状(円錐状)に形成されていることを特徴とする。
なお、本第3実施形態の中継基板60は、第3のセラミックグリーンシートにテーパ状の貫通孔を形成する点を除いて上記第2実施形態の中継基板と同じ工程により製造されるため、製造方法の説明を省略し、構造のみを説明する。
【0083】
図13に示すように、第2面側接続端子52は、第1の基板51cの下面64bから突出した柱状の突出部52aおよび第2面側凹部51b内に固着された基部52bを有し、基部52bは、タングステン層17e上のニッケルメッキ層により、テーパ状の第2面側凹部51bの内周面に固着されており、かつ、第2面側接続パッド14e上のニッケルメッキ層により、第2面側凹部51bの底面に固着されている。
【0084】
また、第1面側接続端子61は、第3の基板63cの上面64aから突出した半球状の突出部61aおよび第1面側凹部63b内に固着された基部61bを有し、基部61bは、タングステン層17e上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部63bの内周面に固着されており、かつ、第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部63bの底面に固着されている。
さらに、第1面側接続パッド14dおよび第2面側接続パッド14eは、第2の基板12c内に形成されたビア12dにより電気的に接続されている。
そして、そのように形成された中継基板60は、第1実施形態で述べた接続方法と同じ接続方法により、図13に示すように、LGA型基板20およびプリント基板30と接続される。
【0085】
上記接続状態において、中継基板本体64およびプリント基板30間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第2面側接続端子52が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。また、中継基板本体64およびLGA型基板間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第1側接続端子61が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。
特に、第1面側凹部63bおよび第2面側凹部51bの両内周面は、それぞれテーパ状に形成されているため、応力が接続端子の突出した先端部と凹部の縁とが接する部分(角部)P5に集中することがなく、応力をテーパ面P6の全面に分散させることができる。
【0086】
したがって、本第3実施形態の中継基板を用いれば、中継基板本体64およびLGA型基板間に小さい熱膨張差がある場合であっても、その熱膨張差により発生する応力を緩和できるため、応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
なお、中継基板本体64およびプリント基板30間の熱膨張差よりも、中継基板本体64およびLGA型基板20間の熱膨張差の方が大きい場合は、図13に示す中継基板60を上下逆にしたものを用いることにより、各基板間に発生する応力を緩和して応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
また、上記中継基板50,60のテーパ面P6の傾斜角度は、発生する応力の大きさに対応して設計変更することができる。
【0087】
次に、本発明の第4実施形態の中継基板およびその製造方法について図14を参照して説明する。
本第4実施形態の中継基板は、第2面側凹部の内周面を階段状に形成したことを特徴とする。
図14は、本第4実施形態の中継基板により、LGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【0088】
図14に示すように、本第4実施形態の中継基板70は、第1の基板71c、第2の基板72c、第3の基板12cおよび第4の基板13cを順に積層してなる中継基板本体74を有する。第1の基板71cおよび第4の基板13cに形成された貫通孔の径が最も大きく、次に第2の基板72cに形成された貫通孔の径が大きく、第3の基板12cの貫通孔の径が最も小さい。
つまり、径の異なる貫通孔が形成された基板を積層することにより、階段状の内周面を有する第2面側凹部が形成されている。
【0089】
そして、第4の基板13cおよび第3の基板12cの内部に形成された第1面側凹部13b内には、第1面側接続端子16が形成されており、第1の基板71cおよび第2の基板72cの内部に形成された第2面側凹部71b内には、第2面側接続端子73が形成されている。第1面側接続端子16は、第4の基板13cの上面(第1面)74aから突出した突出部16aを有し、その基部16bは、タングステン層17b上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部13bの内周面に固着されており、かつ、第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層により第1面側凹部13bの底面に固着されている。第2面側接続端子73は、第1の基板71cの下面(第2面)74bから突出した突出部73aを有し、その基部73bは、タングステン層17g上のニッケルメッキ層により、階段状の第2面側凹部71bの内周面に固着されており、かつ、第2面側接続パッド14g上のニッケルメッキ層により第2面側凹部71bの底面に固着されている。
【0090】
そして、中継基板本体74およびプリント基板30間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第2面側接続端子73が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。
特に、第2面側凹部71bの内周面は、階段状に形成されているため、応力を内周面の角部P7およびP8の2点に分散させることができる。
したがって、本第4実施形態の中継基板70を用いれば、第1および第2実施形態の中継基板のように、応力がP1a〜P4aの1点に集中し易いものよりも、破壊され難く耐久性の高い中継基板を実現することができる。
【0091】
なお、中継基板本体74およびプリント基板30間の熱膨張差よりも、中継基板本体74およびLGA型基板20間の熱膨張差の方が大きい場合は、図14に示す中継基板70を上下逆にしたものを用いることにより、各基板間に発生する応力を緩和して応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
【0092】
また、上記第4実施形態では、中継基板およびLGA型基板の間にも熱膨張差がある場合には、本発明の第5実施形態として図15に示す中継基板80を用いることもできる。
本第5実施形態の中継基板80は、第1面側凹部および第2面側凹部の両内周面が、それぞれ階段状に形成されていることを特徴とする。
図15は、本第5実施形態の中継基板により、LGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【0093】
図15に示すように、本第5実施形態の中継基板80は、第1の基板71c、第2の基板72c、第3の基板12c、第4の基板81cおよび第5の基板82cを順に積層してなる中継基板本体84を有する。第1の基板71cおよび第5の基板82cに形成された貫通孔の径が最も大きく、次に第2の基板72cおよび第4の基板81cに形成された貫通孔の径が大きく、第3の基板12cの貫通孔の径が最も小さい。
つまり、径の異なる貫通孔が形成された基板を積層することにより、階段状の内周面を有する第1面側凹部および第2面側凹部が形成されている。
【0094】
そして、第5の基板82cおよび第4の基板81cの内部に形成された第1面側凹部82b内には、第1面側接続端子83が形成されており、第1の基板71cおよび第2の基板72cの内部に形成された第2面側凹部71b内には、第2面側接続端子73が形成されている。第1面側接続端子83は、第5の基板82cの上面(第1面)84aから突出した突出部83aを有し、その基部83bは、タングステン層17g上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部82bの内周面に固着されており、かつ、第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層により第1面側凹部82bの底面に固着されている。第2面側接続端子73は、第1の基板71cの下面(第2面)84bから突出した突出部73aを有し、その基部73bは、タングステン層17g上のニッケルメッキ層により、階段状の第2面側凹部71bの内周面に固着されており、かつ、第2面側接続パッド14g上のニッケルメッキ層により第2面側凹部71bの底面に固着されている。
【0095】
そして、中継基板本体84およびプリント基板30間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第2面側接続端子73が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。また、中継基板本体84およびLGA型基板20間の熱膨張差により応力が発生すると、その応力を吸収するように第1面側接続端子83が塑性変形するため、その塑性変形により応力が緩和される。
特に、第1面側凹部82bおよび第2面側凹部71bの両内周面は、それぞれ階段状に形成されているため、応力を内周面の角部P7およびP8の2点に分散させることができる。
したがって、本第5実施形態の中継基板80を用いれば、中継基板本体84およびLGA型基板20間の熱膨張差により応力が発生する場合であっても、その応力を分散して緩和できるため、応力が1点に集中し易いものよりも、破壊され難く耐久性の高い中継基板を実現することができる。
【0096】
なお、中継基板本体84およびプリント基板30間の熱膨張差よりも、中継基板本体84およびLGA型基板20間の熱膨張差の方が大きい場合は、図15に示す中継基板80を上下逆にしたものを用いることにより、各基板間に発生する応力を緩和して応力により破壊され難い耐久性の高い中継基板を実現することができる。
また、上記中継基板70,80の階段の段数は、2段に限定されるものではなく、3段以上に形成することもでき、階段の形成方法は、上記のように複数枚の基板を積層する手法の他、1枚の基板の基板面にレーザを照射して階段状の凹部を形成する手法でもよい。
【0097】
次に、本発明第6実施形態の中継基板について図16を参照して説明する。
本第6実施形態の中継基板は、第1面側接続端子および第2面側接続端子の突出高さが、略同一であることを特徴とする。
図16は、本第6実施形態の中継基板により、LGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
この中継基板90は、中継基板本体の材質が、LGA型基板20およびプリント基板30の熱膨張係数の間の熱膨張係数を有する材質、たとえば、ガラスエポキシ(JIS:FR−5、熱膨張係数α=17×10-6)、BT(ビスマレイミド・トリアジン)レジン(熱膨張係数α=14〜16×10-6)などであり、LGA型基板20および中継基板10間と、中継基板10およびプリント基板30間とでそれぞれ大きい応力が発生する場合に用いる。
【0098】
第2面側接続端子52の構造は、第1実施形態と同じであるため説明を省略する。第1面側接続端子91は、第3の基板13cの上面9aから突出した柱状の突出部91aおよび第1面側凹部13b内に固着された基部91bを有し、基部91bは、タングステン層17b上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部13bの内周面に固着されており、かつ、第1面側接続パッド14d上のニッケルメッキ層により、第1面側凹部13bの底面に固着されている。
また、第1面側接続パッド14dおよび第2面側接続パッド14cは、第2の基板12c内に形成されたビア12dにより電気的に接続されている。
【0099】
そして、LGA型基板20、中継基板10およびプリント基板30間に応力が発生すると、LGA型基板20および中継基板10間に発生する応力(以下、第1の応力と称する)を吸収するように第1面側接続端子91が塑性変形し、この塑性変形により第1の応力が緩和される。また、中継基板10およびプリント基板30間に発生する応力(以下、第2の応力と称する)を吸収するように第2面側接続端子15が塑性変形し、この塑性変形により第2の応力が緩和される。
したがって、低融点ハンダ層10d,10cが破壊されるおそれがないため、LGA型基板20およびプリント基板30間の電気的接続の信頼性を高めることができる。
【0100】
ところで、上記各実施形態では、ビアの径(第2の貫通孔の径)を第1および第3の貫通孔の径よりも小さく形成する構成を示したが、本発明第7実施形態を説明する図17に示す中継基板100のように、ビアの径を第1および第3の貫通孔の径と同じに形成することもできる。
この中継基板100の中継基板本体103は、第1および第3の貫通孔の径と同じ径の第2の貫通孔にビア102dが充填された第2の基板102cを有する。第1面側接続端子16および第2面側接続端子15の構成は、第1実施形態と同じである。
第1ないし第3の貫通孔は、第1ないし第3のセラミックグリーンシートを積層した状態でパンチング装置により一度に形成する。
これにより、貫通孔を形成する工程数は1つでよいため、第1実施形態の製造方法における貫通孔形成工程よりも工程数を1つ少なくできる。
なお、上記中継基板100によっても、中継基板10と同様に、中継基板100およびプリント基板30間に応力が発生すると、その応力を吸収するように第2面側接続端子15が塑性変形するため、その応力を緩和できる。
【0101】
なお、第1面側接続端子および第2面側接続端子の先端は、通常、溶融したハンダの表面張力により半球状に形成されるが、第1面側接続端子および第2面側接続端子の先端のうち、少なくとも一方の先端を平坦面に形成してもよい。
これにより、接続端子の先端とパッドとの接触面積を大きくすることができるため、接続端子の先端とパッドとの粘着力を増大させることができる。
したがって、中継基板を所定箇所に置く際に衝撃が発生したり、中継基板を移動する際や中継基板がハンダリフロー炉内を移動する際に振動が発生したりする場合に、接続端子の先端とパッド(接続パッド、取付パッド)との間で横ずれが生じにくいため、中継基板と基板あるいは取付基板とを確実に接続させることができる。
また、接続端子の先端を平坦面に形成する方法としては、接続端子の頂部を研磨して除去する方法、接続端子の頂部をプレス加工する方法などがある。
【0102】
ところで、上記各実施形態では、本発明の中継基板およびその製造方法としてICチップ搭載基板およびプリント基板間を電気的に接続する場合に用いるものを代表に説明したが、その他の電気回路を有する基板間を電気的に接続するものにも適用することができる。また、上記各実施形態では、第1面側接続端子および第2面側接続端子を同時に形成する方法を示したが、別々に形成しても良い。この場合、最初に形成した接続端子を形成するハンダとして、後で形成する接続端子を形成するハンダの融点よりも高い融点のものを用いることにより、後で形成される接続端子を形成する際に最初に形成した接続端子が溶融するのを防止する。
【0103】
さらに、ビアを構成するセラミックグリーンシートを2枚以上のセラミックグリーンシートで構成し、各セラミックグリーンシートそれぞれに貫通孔を形成し、それら貫通孔のそれぞれにビアを形成して積層することもできる。さらに、第1面側凹部および第2面側凹部を形成するセラミックグリーンシートも貫通孔が形成された2枚以上のセラミックグリーンシートを積層した構成にすることもできる。
さらに、ビアを形成する金属としては、タングステンおよびモリブデン以外の導電性金属、たとえばハンダ材料を用いることもできる。
【0104】
上記各実施形態では、中継基板本体の材質として、アルミナセラミックスを使用した例を示したが、これに限定されることはなく、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、ムライトその他の材料により形成されるセラミックス、およびこれらのセラミックスに酸化クロムや酸化クロムなどを添加した黒色セラミックスなどを用いることもできる。特に、中継基板本体には、比較的高い応力が掛かるので、破壊強度や靱性の高いものを適宜選択すると良い。
また、上記各実施形態では、治具40,46,100を形成する材料の一例として、カーボンを示したが、使用する溶融金属に対して濡れ性のないものであれば良く、アルミナ、窒化ホウ素、窒化珪素などのセラミックスや、ステンレス、チタンなどの金属であっても良い。
【0105】
特に、規制板45は、板状体であるため、ステンレスなどの金属を用いると、割れなどが生じにくく好ましい。また、エッチングにより透孔44を高精度かつ容易に形成できる点でも好ましい。一方、熱膨張係数を小さくしたり、熱による反りなどを防止するには、セラミックスを用いるのが好ましい。
さらに、上記各実施形態では、治具40,60,100内に収容された高温ハンダボールを溶融して第1面側接続端子および第2面側接続端子を形成する手法を採用したが、治具内に溶融金属を流し込んで第1面側接続端子および第2面側接続端子を形成する手法を採用することもできる。
【0106】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、接続パッドが設けられた基板面を有する第1の基板(ICチップ搭載基板)と、取付パッドが設けられた基板面を有するとともに第1の基板の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する第2の基板(プリント基板)との電気的接続の信頼性を高めることができる中継基板およびその製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は、本発明第1実施形態の中継基板の製造方法の各工程を示す断面説明図である。
【図2】(D)および(E)は、本発明第1実施形態の中継基板の製造方法の各工程を示す断面説明図である。
【図3】(A)は、ビアを形成するための導電性金属を第2の貫通孔内に充填する手法を示す説明図であり、(B)〜(D)は、第1の貫通孔の内周面にタングステン層を形成する手法を示す説明図である。
【図4】(A)は、第2面側接続端子15を形成するための第2の治具に形成された治具側凹部に第2面側接続端子15を形成するための第2の高温ハンダボールを収容する工程を示す断面説明図であり、(B)は、(A)に示す第2の治具を中継基板9の下方に配置する工程を示す断面説明図である。
【図5】第1の治具を中継基板9の上に配置し、第1の治具に形成された治具貫通孔に第1面側接続端子16を形成するための第1の高温ハンダボールを収容する工程を示す断面説明図である。
【図6】第1の治具に形成された治具貫通孔の内部および第1面側凹部の内部に第1面側接続端子16が成形されており、第2の治具に形成された治具側凹部の内部および第2面側凹部の内部に第2面側接続端子15が成形された状態を示す断面説明図である。
【図7】(A)は中継基板をプリント基板上に接続した状態を示す断面説明図であり、(B)は(A)に示す中継基板上にLGA型基板を接続するところを示す断面説明図である。
【図8】中継基板を介してLGA型基板およびプリント基板が接続された状態を示す断面説明図である。
【図9】図8の一部を拡大して示す一部拡大断面説明図である。
【図10】中継基板およびプリント基板間に発生した応力により第2面側接続端子が塑性変形した状態を示す説明図である。
【図11】本発明第1実施形態の中継基板の製造工程を示す工程図である。
【図12】本発明第2実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図13】本発明第3実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図14】本発明第4実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図15】本発明第5実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図16】本発明第6実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図17】本発明第7実施形態の中継基板によりLGA型基板およびプリント基板を接続した構造体の断面の一部を示す断面部分説明図である。
【図18】プリント基板に接続されたBGA型基板を示す断面部分説明図である。
【符号の説明】
9 中継基板本体
10 中継基板
11 第1のセラミックグリーンシート
12 第2のセラミックグリーンシート
13 第3の基板
15 第2面側接続端子
16 第1面側接続端子
10c,10d 低融点ハンダ層
11a 第1の貫通孔
11b 第2面側凹部
11c 第1の基板
12a 第2の貫通孔
12c 第2の基板
12d ビア
13a 第3の貫通孔
13b 第1面側凹部
14c 第2面側接続パッド
14d 第1面側接続パッド
15a,16a 突出部
15c,15d 高温ハンダボール(金属材料)
20 LGA型基板(第1の基板)
30 プリント基板(第2の基板)
40 第1の治具
120 第2の治具
41 治具側凹部
121 治具貫通孔
H1,H2 突出した高さ

Claims (13)

  1. 接続パッドが設けられた基板面を有する第1の基板と、取付パッドが設けられた基板面を有するとともに前記第1の基板の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する第2の基板との間に介在され、前記接続パッドと前記取付パッドとを電気的に接続する中継基板であって、
    第1面および第2面を有する略板形状をなしており、電気絶縁材料からなる中継基板本体と、
    前記第1面側に前記第2面側に向けて形成された第1面側凹部と、
    この第1面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を前記第1面から突出させて形成されるとともに、前記接続パッドと電気的に接続される第1面側接続端子と、
    前記第2面側に前記第1面側に向けて形成された第2面側凹部と、
    この第2面側凹部の底面および内周面と固着されており、かつ、先端部を前記第2面から突出させて形成されるとともに、前記取付パッドと電気的に接続される第2面側接続端子と、
    前記中継基板本体の内部に形成されており、前記第1面側接続端子と前記第2面側接続端子とを電気的に接続するビアと、
    を有し、
    前記第1面側凹部の内周面および第2面側凹部の内周面の少なくとも一方の内周面は、階段状に形成されてなることを特徴とする中継基板。
  2. 前記第1面側凹部の底面に形成されており、前記第1面側接続端子と前記ビアとを電気的に接続する第1面側接続パッドと、
    前記第2面側凹部の底面に形成されており、前記第2面側接続端子と前記ビアとを電気的に接続する第2面側接続パッドと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の中継基板。
  3. 前記第1面側接続端子および第2面側接続端子の突出した部分のうち、少なくとも突出した部分の高い方は、その突出した高さがその突出した部分の最大径よりも大きい柱状に形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中継基板。
  4. 前記第1面側接続端子および第2面側接続端子は、軟質金属により形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の中継基板。
  5. 前記第1面側接続端子および第2面側接続端子のうちの少なくとも一方の先端には、第1面側接続端子および第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の中継基板。
  6. 前記第1の基板は、セラミックス材料からなり、
    前記中継基板本体は、前記第1の基板と略同一のセラミックス材料からなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の中継基板。
  7. 前記中継基板本体は、前記第1の基板と第2の基板との間の熱膨張係数を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の中継基板。
  8. 前記ビアの径は、前記第1面側凹部および第2面側凹部の径よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の中継基板。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
    第1のセラミックグリーンシートに第1の貫通孔を形成し、その第1のセラミックグリーンシートと積層する第2のセラミックグリーンシートの前記第1の貫通孔に対応する部位に前記第1の貫通孔より小さい径の第2の貫通孔を形成し、その第2のセラミックグリーンシートと積層する第3のセラミックグリーンシートの前記第2の貫通孔に対応する部位に前記第1の貫通孔より小さい径の第3の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記第2のセラミックグリーンシートの第2の貫通孔の内部に前記ビアを形成するビア形成工程と、
    前記第1の貫通孔内および第3の貫通孔内にメタライズ層を形成するメタライズ層形成工程と、
    前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートと前記貫通孔形成工程を経た第1のセラミックグリーンシートとを前記ビアおよび第1の貫通孔とを対応させて、かつ、前記第1の貫通孔の一端が前記第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて前記第2面側凹部が形成される状態に積層し、さらに、前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートと前記貫通孔形成工程を経た第3のセラミックグリーンシートとを前記ビアおよび第3の貫通孔とを対応させて、かつ、前記第3の貫通孔の一端が前記第2のセラミックグリーンシートにより閉塞されて前記第1面側凹部が形成される状態に積層する積層工程と、
    この積層工程を経た前記第1ないし第3のセラミックグリーンシートを焼成一体化して前記中継基板本体を形成する焼成工程と、
    この焼成工程を経た前記中継基板の前記第1面側凹部および第2面側凹部の内面にニッケルメッキを施すメッキ工程と、
    このメッキ工程を経た前記中継基板本体の前記第1面側凹部の内部に前記第1面側接続端子を、前記第2面側凹部の内部に前記第2面側接続端子をそれぞれ形成する接続端子形成工程と、
    を有することを特徴とする中継基板の製造方法。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
    前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方を成形する治具であって、成形の対象となる対象接続端子の突出した部分の形状に対応する形状であるとともに、溶融した金属に濡れない内面が形成された治具側凹部を内周面に金属層が形成された前記第1面側凹部および第2面側凹部のうち、前記対象接続端子を形成する対象となる対象凹部に対応する位置に有する治具を用い、その治具の前記治具側凹部に前記対象接続端子を形成するための金属材料を収容する金属材料収容工程と、
    この金属材料収容工程を経た前記治具を、その治具側凹部が、前記中継基板本体の前記対象凹部の下方に位置する状態に配置する治具配置工程と、
    この治具配置工程を経た前記治具の治具側凹部内に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を前記治具側凹部の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて前記対象接続端子を成形する成形工程と、
    を有することを特徴とする中継基板の製造方法。
  11. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法であって、
    前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方を成形する治具であって、成形の対象となる対象接続端子の突出した部分の径に対応する径であるとともに、溶融した金属に濡れない内面が形成された治具貫通孔を、内周面に金属層が形成された前記第1面側凹部および第2面側凹部のうち、前記対象接続端子を形成する対象となる対象凹部に対応する位置に有する治具を、前記治具貫通孔が、前記中継基板本体の前記対象凹部の上に位置する状態に配置する治具配置工程と、
    この治具配置工程を経た前記治具の治具貫通孔に前記対象接続端子を形成するための金属材料を収容する金属材料収容工程と、
    この金属材料収容工程を経た前記治具の治具貫通孔に収容された金属材料を溶融させ、この溶融された溶融金属を前記治具貫通孔の内部および対象凹部の内部に保持しつつ冷却し、凝固させて前記対象接続端子を成形する成形工程と、
    を有することを特徴とする中継基板の製造方法。
  12. 前記ビア形成工程を経た前記第2のセラミックグリーンシートに前記第1面側接続パッドおよび第2面側接続パッドを形成する接続パッド形成工程を有することを特徴とする請求項ないし請求項11のいずれか1つに記載の中継基板の製造方法。
  13. 前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の少なくとも一方の先端に、前記第1面側接続端子および前記第2面側接続端子の融点よりも低い融点を有する金属により低融点金属層を形成する低融点金属層形成工程を有することを特徴とする請求項または請求項12に記載の中継基板の製造方法。
JP26792897A 1997-09-12 1997-09-12 中継基板およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3754809B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26792897A JP3754809B2 (ja) 1997-09-12 1997-09-12 中継基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26792897A JP3754809B2 (ja) 1997-09-12 1997-09-12 中継基板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1186931A JPH1186931A (ja) 1999-03-30
JP3754809B2 true JP3754809B2 (ja) 2006-03-15

Family

ID=17451567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26792897A Expired - Fee Related JP3754809B2 (ja) 1997-09-12 1997-09-12 中継基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3754809B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252932A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Panasonic Corp 回路モジュールとその製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2828983A1 (fr) * 2001-08-23 2003-02-28 Novatec Interface d'interconnexion electrique et d'absorption de contraintes thermomecaniques et procede de realisation
JP4503309B2 (ja) * 2004-02-13 2010-07-14 リコーマイクロエレクトロニクス株式会社 中継基板を用いた電子部品固定方法、中継基板の製造方法および中継基板を備えた部品実装基板
JP2010198869A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Advanced Systems Japan Inc スルーシリコンビア構造を有するウエハーレベルコネクタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252932A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Panasonic Corp 回路モジュールとその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1186931A (ja) 1999-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3038644B2 (ja) 中継基板、その製造方法、中継基板付き基板、基板と中継基板と取付基板とからなる構造体、その製造方法およびその構造体の分解方法
JP3116273B2 (ja) 中継基板、その製造方法、基板と中継基板と取付基板とからなる構造体、基板と中継基板の接続体
US7358445B1 (en) Circuit substrate and apparatus including the circuit substrate
US20080150135A1 (en) Mounting method for semiconductor parts on circuit substrate
JP2004356618A (ja) 中継基板、半導体素子付き中継基板、中継基板付き基板、半導体素子と中継基板と基板とからなる構造体、中継基板の製造方法
EP1571706B1 (en) Electronic device
US7112888B2 (en) Solder ball assembly for bump formation and method for its manufacture
JP3145331B2 (ja) 中継基板、その製造方法、基板と中継基板と取付基板とからなる構造体、基板と中継基板の接続体および中継基板と取付基板の接続体の製造方法
JP3754809B2 (ja) 中継基板およびその製造方法
JP2005216696A (ja) 中継基板、中継基板付き基板
JP3756300B2 (ja) 中継基板およびその製造方法
US9018761B2 (en) Semiconductor device
JP2004221388A (ja) 電子部品搭載用多層基板及びその製造方法
JP2012074505A (ja) 半導体搭載装置用基板、半導体搭載装置
JP2006216631A (ja) 配線基板およびその製造方法
JP3272993B2 (ja) 中継基板、その製造方法、及びその接続方法
TWI524442B (zh) 具有焊料凸塊的配線基板之製造方法、焊球搭載用遮罩
JP5889160B2 (ja) 電子機器の製造方法
JP3180041B2 (ja) 接続端子及びその形成方法
JP2001035966A (ja) 配線基板および中継基板
JP4070198B2 (ja) 配線基板
JP5781825B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP5067107B2 (ja) 回路基板および半導体装置
JP2827965B2 (ja) ボールグリッドアレイ実装方式
JP3745514B2 (ja) 中継基板

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees