JP2001035966A - 配線基板および中継基板 - Google Patents

配線基板および中継基板

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JP2001035966A
JP2001035966A JP2000181872A JP2000181872A JP2001035966A JP 2001035966 A JP2001035966 A JP 2001035966A JP 2000181872 A JP2000181872 A JP 2000181872A JP 2000181872 A JP2000181872 A JP 2000181872A JP 2001035966 A JP2001035966 A JP 2001035966A
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columnar
board
side terminal
mounting
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JP2000181872A
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Koichi Mori
浩一 毛利
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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    • H01L2924/10251Elemental semiconductors, i.e. Group IV
    • H01L2924/10253Silicon [Si]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付基板とのより高い接続信頼性を有する配
線基板、あるいは、配線基板や取付基板とのより高い接
続信頼性を有する中継基板を提供すること。 【解決手段】 配線基板10は、第1面1aと第2面1
bを有するアルミナセラミック製配線基板本体1と、第
2面1b側に形成された端子用パッド2と、プリント基
板(取付基板)20と接続するための柱状端子3を有す
る。この柱状端子3は、端子用パッド2に固着され、高
温ハンダからなり、半球状でプリント基板との接続用の
先端部3aと、端子用パッド2に固着するための基端部
3cと、先端部3aと基端部3cの中間に位置し、その
径より軸方向に長い柱状部3bとを有する。また、基端
部3cは、柱状部3bから端子用パッド2に向かって、
徐々に径大となる形状を有する。配線基板10とプリン
ト基板20との間に熱膨張差による変形が生じても、柱
状端子3の柱状部3bが屈曲変形し、基端部3cが上記
形状により応力集中を防ぐので、破断しにくく、高い接
続信頼性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路チップ等
の電子部品を搭載する配線基板、および配線基板とこれ
を取り付ける取付基板との間に介在させる中継基板に関
する。
【0002】
【従来の技術】配線基板をマザーボード等の取付基板に
接続するために設ける端子としては、リードやピン、あ
るいはボール状端子等が知られており、配線基板本体に
ピンを格子状に設けた配線基板は、PGA型配線基板
と、またボール状端子を格子状に設けた配線基板はBG
A型配線基板と呼ばれることもある。なお、PGA型配
線基板には、ピンの先端を他の配線基板に設けた取付パ
ッドに突き当てつつハンダ付けして両者を接続する、バ
ットジョイントPGA型配線基板と呼ばれるものもあ
る。
【0003】図25(a) に示すのは、BGA型配線基板
1100をプリント基板1120に接続した例であり、
アルミナセラミックを主成分とする配線基板本体110
1の図中上面(第1面)1101aには、Siからなる
集積回路チップ(以下、単にICチップともいう)11
11が実装されている。具体的には、ICチップ111
1の下面1111bに形成されたIC接続パッド111
2と、配線基板本体1101の上面1101aに形成さ
れたチップ接続パッド1104との間を、Pb95%−
Sn5%高温ハンダからなるハンダバンプ1113によ
って接続する、フリップチップ法により接続されてい
る。一方、プリント基板1120は、ガラス−エポキシ
樹脂複合材料(JIS:FR−4)からなるプリント基
板本体1121と、その上面1121aに形成した銅か
らなる取付パッド1122を備えており、配線基板本体
1101とは、その下面(第2面)1101bに形成さ
れた接続パッド1102に溶着した共晶ハンダボール1
103で接続している。
【0004】このようなBGA型配線基板1100とプ
リント基板1120との接続体においては、配線基板本
体1101とプリント基板本体1121との熱膨張率の
違いによって、ハンダボール1103に第2面1101
bに沿う方向(図中左右方向)のせん断応力が掛かる。
このため、繰り返し熱応力により、特に外周側のハンダ
ボール1103の接続パッド1102近傍で、破線で示
すようなクラックK1が発生して、破断する不具合が生
ずることがある。
【0005】これに対して、図25(b) に示すバットジ
ョイントPGA型配線基板1200においては、上記と
同様にICチップ1211の下面1211bに形成され
たIC接続パッド1212と、配線基板本体1201の
上面1201aに形成されたチップ接続パッド1204
との間をハンダバンプ1213によってフリップチップ
接続している。一方、プリント基板1220との接続
は、第2面(下面)1201bの接続パッド1202に
銀ロウ(図示しない)によって接続されたコバール製の
ピン1203の先端(図中下端)を、プリント基板本体
1221の上面1221aに形成した取付パッド122
2に突き当てて、共晶ハンダ1205によってハンダ付
け接続している。
【0006】このようなバットジョイントにより接続し
た場合には、第2面1201bに沿う方向(図中左右方
向)のせん断応力を、ピン1203が屈曲して吸収する
ため、破断しにくく、信頼性の高い接続とすることがで
きる。
【0007】上記のような熱膨張率の異なる配線基板と
取付基板とを接続する方法としては、その他に、中継基
板を介在させ、熱膨張率の差によって生じる応力を緩和
するものが知られている。
【0008】例えば、特公平2−45357号に開示さ
れている基板の接続構造においては、図26(a) に示す
ような中継基板1215が開示されている。この中継基
板1215は、アルミナからなる中継基板本体1210
に穿孔したスルーホール内に、メッキにより銅導体12
19を形成し、さらにPb95%−Sn5%の高温ハン
ダからなるハンダ電極1212形成して、両者からなる
スルーホール電極1214を形成してなるものである。
この中継基板1215を、図26(b) に示すように、シ
リコン基板(シリコンチップ)1211とガラスエポキ
シ製のプリント基板1218との間に介在させて、シリ
コンとプリント基板の熱膨張率の違いによる接続部の破
壊を防止するのである。
【0009】このような中継基板は、シリコンチップと
樹脂製のプリント基板とを接続する場合に用いられるだ
けでなく、例えば、特開昭61−3497号公報に開示
されているように、セラミック製基板と有機プリント板
等との間に介在させる例もある。即ち、特開昭61−3
497号公報には、図27に示すように、セラミック基
板1222と有機プリント板1221との間に、ポリウ
レタン樹脂等からなる接合フレーム(中継基板本体)1
225を介在させ、セラミック基板1222のパッド1
229と有機プリント基板1221のパッド1226と
の間をIn−Pb等の低融点金属1227で接続するも
のが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したバッ
トジョイントPGA型配線基板1200においては、時
には数百から千にも上る多数でかつ微少なピン1203
を、配線基板本体1201に銀ロウ等により前もって接
続しておく必要があり、材料費や工数が掛かり、安価に
できない。
【0011】また、上記した中継基板においては、例え
ば、図26に即して説明すると、中継基板本体1210
とシリコン基板1211やプリント基板1218との間
の熱膨張率の違いによってハンダ電極1212に、図中
横方向の応力が掛かる。このため、ハンダ電極1212
に中継基板本体1210の表面に沿った方向に、破線で
示すようなクラックK2が入って破断することがあり、
要求される接続信頼性を確保することはできなかった。
【0012】また、上記のごとき従来技術においては、
熱膨張率の違いによる基板に沿う方向(図中横方向)に
変形についてのみ考慮していた。配線基板本体や中継基
板本体にアルミナ等のセラミックを用いる場合には、配
線基板本体等の剛性が極めて高くなり、その上に搭載す
る部品、例えば集積回路チップとの間に熱膨張率の差が
あっても、配線基板本体等が変形することは無かったか
らである。
【0013】しかし、図28(a) に示すように、配線基
板本体1301をガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹
脂を含む材料で構成した場合、その上面(第1面)に実
装するICチップ1311は、シリコン製であるため、
熱膨張率が小さく(α=3〜4×10-6/℃)、α=1
0〜数10×10-6/℃の値を持つ樹脂を含む材料の熱
膨張率と大きく異なる。さらに、樹脂を含む材料は、セ
ラミック等に比較して柔らかい(剛性が低い)ため、例
えば、加熱時には、図28(a) に示すように、ICチッ
プ1311の実装されている領域が、下に凸となるよう
な反り変形をしようとし、各ハンダボール1303は図
中上下方向に伸縮する応力を受ける。なお、図28(a)
に示す変形は、変形量を大きく強調したもので、実際に
は、共晶ハンダボール1303は変形しにくいため、そ
の変形量はごく僅かである。このため、このような変形
を引き起こす応力は、ハンダボール1303を疲労させ
る。そして、ついには、図28(b) に示すように、IC
チップ1311が実装されている場所に対応する位置
(ICチップ対応位置)に形成されたハンダボール13
03のうち、接続パッド1302や取付パッド1322
近傍の部分に、破線で示すようなクラックK3あるいは
K4が発生して、選択的に破断する不具合を生じること
が判明した。
【0014】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、取付基板とのより高い接続
信頼性を有する配線基板、あるいは、配線基板や取付基
板とのより高い接続信頼性を有する中継基板を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】まず、請
求項1に記載の解決手段は、第1面と第2面とを有する
略板状をなす配線基板本体と、上記第2面側に形成され
た端子用パッドと、取付基板と接続するための柱状端子
であって、上記端子用パッドに固着され、軟質金属から
なり、上記取付基板と接続するための先端部と、上記端
子用パッドに固着するための基端部と、該先端部と基端
部の中間に位置し、自己の最大径より軸方向寸法の長い
柱状部と、を有し、かつ、上記基端部は、上記柱状部か
ら端子用パッドに向かって、徐々に径大となる形状を有
する柱状端子と、を備える配線基板である。
【0016】上記構成を有する本発明の配線基板は、柱
状端子が、軟質金属からなり、自己の最大径より軸方向
寸法の長い形状とされた柱状部を有するので、取付基板
との熱膨張差によって、柱状端子に、軸に直交する方向
(径方向)の応力が掛かっても、容易に屈曲変形するこ
とで応力を解放する。このため、繰り返し加熱・冷却さ
れても、柱状端子の破断が生じ難い。
【0017】しかも、本発明ではさらに、柱状端子の基
端部は、柱状部から端子用パッド(配線基板本体)に向
かって、徐々に径大となる形状とされている。上記した
ように柱状端子の柱状部が、屈曲変形により応力を緩和
するとはいえ、配線基板本体と柱状端子との間で生じる
応力は、特に、基端部の外周縁近傍に集中しやすいと考
えられる。これに対し、基端部を上記形状としたので、
基端部の外周縁部に掛かる応力が分散され、さらに多く
の回数にわたって加熱・冷却されても、この基端部の周
縁近傍からクラックが生じたり、クラックが第2面に沿
って成長して柱状端子が破断したりするのを防ぐことが
できる。従って、柱状端子がより破断しにくくなり、さ
らに接続信頼性の高い配線基板とすることができる。
【0018】なお、マザーボード等の取付基板には、通
常、ガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂を含む材質
からなる(以下、単に樹脂製とも言う)プリント基板を
用いる。従って、配線基板本体がアルミナ等のセラミッ
ク製配線基板本体である場合には、特に取付基板と配線
基板との間で熱膨張差による変形が生じ易いので、本発
明の適用が好ましい。即ち、請求項1に記載の配線基板
において、前記取付基板が樹脂製取付基板であり、前記
配線基板本体がセラミック製配線基板本体であることを
特徴とする配線基板とすると良い。柱状端子の屈曲変形
によって、両者間に発生する応力を吸収でき、しかも、
基端部の徐々に径大とされた形状によって、より破断し
にくくされ、高い接続信頼性を有する配線基板とするこ
とができるからである。
【0019】ここで、配線基板本体の材質としては、取
付基板との接続時の熱に耐えることができ、取付基板と
の熱膨張率の違い等に起因する応力を受けても破壊しな
い材質から選択するとよい。発生する熱応力を小さくす
るために、取付基板の材質等を考慮して、取付基板の材
質と同程度の熱膨張率を有する材質が適当であり、具体
的には、アルミナ、ムライト、窒化アルミニウム等のセ
ラミックや、エポキシ、ポリイミド、BT、ポリウレタ
ン等の樹脂、あるいはこれらの樹脂とガラスやポリエス
テル等の繊維との複合材、これらの樹脂とセラミック粉
末との複合材等が挙げられる。また、配線基板として
は、配線基板本体の第1面側に、ICチップやトランジ
スタチップ等の半導体部品、抵抗、コンデンサ等の電子
部品を搭載するものが挙げられる。さらには、このよう
な電子部品を搭載した配線基板を搭載するためのもの、
例えば、IC搭載配線基板を搭載し、マザーボード等に
接続するための中継基板も挙げられる。
【0020】また、取付基板は、配線基板を取付けるた
めの基板であって、マザーボード等のプリント基板が挙
げられ、その材質としては、ガラス−エポキシ樹脂複合
材料に代表されるエポキシ、ポリイミド、BT、ポリウ
レタン等の樹脂とガラスやポリエステル等の繊維との複
合材や、これらの樹脂とセラミック粉末との複合材、ア
ルミナ、ムライト、窒化アルミニウム等のセラミックが
挙げられる。この取付基板には、配線基板を取付けるた
めの取付パッドを備えることが多い。この取付パッド
は、配線基板との電気的接続のために取付基板本体上に
設けられるパッドである。具体的には、パッドを格子状
に配列したプリント基板が挙げられるが、必ずしもパッ
ドが格子状に配列されていなくとも良いし、複数の配線
基板を取付けるためにそれぞれの配線基板に対応する取
付パッド群を複数有していても良い。また、取付パッド
上にハンダを盛り上げる等してバンプとする場合もあ
る。
【0021】なお、本発明において、配線基板本体は、
略板形状をなす2つの面のうち、便宜的に、取付基板と
接続する側を第2面側とし、その裏面を第1面として両
者を区別することとする。多くの場合、この第1面側に
ICチップ等が搭載される。
【0022】また、端子用パッドは、柱状端子を固着す
るためのもので、配線基板本体の材質に応じて、適宜材
質が選択される。また、この端子用パッドは、第2面側
に形成されていれば良く、第2面上に形成されている必
要はない。即ち、第2面上に形成されている場合の他、
第2面よりも低位(配線基板本体内部側に低位)とされ
た凹部の底面に形成されていても良い。さらには、凹部
の底面、内周および第2面上の凹部周縁にかけて形成さ
れて、中央に凹部が形成された形状となっていても、中
央に貫通孔が形成された形状であってもよい。柱状端子
が屈曲変形したときには、柱状端子基端部のうち周縁近
傍、即ち、端子用パッドの外周縁近傍で応力集中が生じ
やすく、基端部が徐々に径大とされていれば、端子用パ
ッドの内側の形状に拘わらず、応力を分散できるからで
ある。
【0023】さらに、柱状端子は、先端部、基端部、柱
状部(中間部)の各部を有しており、柱状部がその径よ
りも軸方向寸法(長さ)の長い柱状とされていればよい
が、柱状端子全体としても、その最大径より高さの高い
形状とされているのが好ましい。変形がより容易な形状
となるからである。柱状部は、その最大径(自己の最大
径)よりも高さの高い略柱状とされていれば、その外形
は、その径が高さ方向にわたって変化しているものでも
良く、例えば、略中央が径大とされた樽状の形状や、略
中央を径小とした(中央部がくびれた)形状、あるいは
先細り形状としても良い。ただし、変形のしやすい部分
としにくい部分とができるのを避けて、均一に変形させ
るため、角柱あるいは円柱状とするのが好ましい。さら
に、応力が角部に集中するのを避けるために、角柱の中
では、六角柱や八角柱など角数の多いものが良く、さら
には円柱状とするのが好ましい。さらにいえば、柱状部
の高さが、自己の最大径の2倍以上とされていると、よ
り変形容易となり好ましい。
【0024】また、先端部の形状は、半球状でも良い
が、取付基板との接続時に、振動や衝撃等によるずれを
生じ難くするため、平坦面あるいは凹部を有する面にし
ても良い。さらに、基端部の形状は、柱状部から端子用
パッドに向かって、即ち、先端側から配線基板本体側に
向かって、徐々に径大とされていればよい。例えば、基
端部を円錐台形状とすると、径を一定割合で増加させる
ことができる。さらに好ましくは、柱状部から端子用パ
ッドにかけて、滑らかに基端部の径が増加する形状、例
えばメニスカス形状とするのが好ましい。具体的には、
基端部の縦断面で見て、配線基板本体側に凸の略R状
(1/4円)とするものが挙げられる。また、これより
もさらに配線基板本体側で径が増加する形状としても良
い。
【0025】また、軟質金属とは、柔らかい金属を指
し、熱膨張率の違いなどによって配線基板本体と取付基
板間で発生する応力を変形によって吸収する。具体的な
材質としては、鉛(Pb)やスズ(Sn)、亜鉛(Z
n)やこれらを主体とする合金、例えば、Pb−Sn系
高温ハンダ(例えば、Pb90%−Sn10%合金、P
b95%−Sn5%合金等)やPb−Sn共晶ハンダ
(Pb36%−Sn64%合金)、ホワイトメタルなど
が挙げられる。なお、鉛、スズ等は再結晶温度が常温に
あるので、塑性変形をしても再結晶する。したがって、
繰り返し応力がかかっても容易に破断(破壊)に至らな
いので都合がよい。
【0026】なお、配線基板と取付基板とを接続する手
法としては、例えば、ハンダ付けが挙げられる。このハ
ンダ付けによって、柱状端子と取付基板とを接続する場
合には、柱状端子を構成する軟質金属の固相点よりも低
温でハンダ付け可能なハンダを用いれば良い。さらにい
えば、柱状端子を構成する軟質金属の固相点よりも、液
相点の低いハンダを用いるのが良い。ハンダを完全な液
相としても、軟質金属が固相を保つことができるので、
良好なハンダ付けが可能であり、しかも、軟質金属から
なる柱状端子の変形を防止できるからである。さらに、
軟質金属の固相点とハンダの液相点との間に、適度の差
を持たせるように選択するのが好ましい。ハンダを溶融
させる温度の設定や管理が容易になるからである。
【0027】例えば、軟質金属(柱状端子)としてPb
90%−Sn10%の高温ハンダ(融点301℃)を用
いた場合には、これと取付基板に接続するハンダに、P
b36%−Sn64%共晶ハンダ(融点183℃)やそ
の近傍の組成(Pb20〜50%、Sn80〜50%程
度)のPb−Sn合金などを用いればよい。また、軟質
金属としてPb36%−Sn64%共晶ハンダ(融点1
83℃)を用いた場合には、ハンダに、例えば、Sn3
1%−Pb38%−Bi31%(固相点95℃、液相点
130℃)のような、InやBi等を添加してさらに低
融点としたものを用いると良い。また、その他の成分と
して、Ag、Sb等を適当量添加したものを用いても良
い。またさらに、Sn48%−In52%(融点117
℃)のようにIn,Bi等を主体とするハンダを用いて
も良い。
【0028】さらに、請求項2に記載の解決手段は、第
1面と第2面とを有する略板状をなし、樹脂を含む材質
からなる配線基板本体と、上記第1面側に実装された集
積回路チップと、上記第2面側のうち少なくとも上記集
積回路チップに対応した位置に形成された端子用パッド
と、取付基板と接続するための柱状端子であって、上記
端子用パッドに固着され、軟質金属からなり、上記取付
基板と接続するための先端部と、上記端子用パッドに固
着するための基端部と、該先端部と基端部の中間に位置
し、自己の最大径より軸方向寸法の長い柱状部と、を有
し、かつ、上記基端部は、上記柱状部から端子用パッド
に向かって、徐々に径大となる形状を有する柱状端子
と、を備える配線基板である。
【0029】上記構成を有する本発明の配線基板は、配
線基板本体が樹脂を含む材質からなるので、熱膨張率α
がシリコン(α=3〜4×10-6/℃)やセラミック
(例えばアルミナ:α=8×10-6/℃)に対して、比
較的大きな値(例えば、α=10〜数10×10-6/℃
程度)となる。また、セラミック製の配線基板ほど剛性
が高くないため、応力に対して反りや曲がり変形を生じ
やすい。このため、相対的に熱膨張率の小さな集積回路
チップを第1面側に実装すると、配線基板本体と集積回
路チップとの熱膨張率の違いにより、配線基板本体のう
ち集積回路チップを実装した部分の膨張や収縮が拘束さ
れ、集積回路チップ実装部分近傍に選択的に反りを生
じ、取付基板との間隔が変動するように反り変形しよう
とする。前記したように、このような配線基板本体を、
ハンダボールで取付基板と接続する従来の技術において
は、ハンダボールが破断する不具合を生じていた。ハン
ダボールはその高さよりも最大径が大きいため、上下方
向の変形(伸び縮み)が困難であり、反り変形によりI
Cチップ対応位置にあるハンダボールが選択的に大きな
応力を繰り返し受けたためと考えられる。
【0030】しかし、本発明の配線基板においては、第
2面側のうち集積回路チップ実装部分に対応した位置に
は、軟質金属からなる柱状端子が形成されており、しか
も、その柱状端子の柱状部は、自己の最大径よりも高さ
の高い略柱状とされている。このため、端子の高さ(長
さ)方向に引張や圧縮応力が掛かっても、端子の柱状部
が容易に伸び縮みして応力を吸収するため、破断しにく
く、信頼性の高い接続が可能となる。また、取付基板と
配線基板本体の熱膨張率の違い等に起因する平面方向の
変形も、柱状端子の屈曲変形で吸収できるので、このよ
うな応力に対しても高い接続信頼性を得ることができ
る。
【0031】しかも、本発明ではさらに、柱状端子の基
端部は、柱状部から端子用パッド(配線基板本体)に向
かって、徐々に径大となる形状とされている。上記した
ように、柱状端子の柱状部が、伸縮変形により応力を緩
和するとはいえ、基端部では端子用パッドに固着されて
いるので、変形が拘束されるため、応力が集中しやすい
と考えられる。これに対し、基端部を上記形状としたの
で、基端部の外周縁部で変形が容易になって応力が分散
され、さらに多くの回数にわたって加熱・冷却されて
も、この基端部の外周縁近傍からクラックが生じたり、
クラックが第2面に沿って成長して柱状端子が破断した
りするのを防ぐことができる。従って、柱状端子がより
破断しにくくなり、さらに接続信頼性の高い配線基板と
することができる。
【0032】なお、配線基板本体を構成する樹脂を含む
材質としては、エポキシ、ポリイミド、BT、ポリウレ
タン等の樹脂、あるいはこれらの樹脂との複合材を用い
るものが挙げられる。また、この複合材としては、ガラ
ス−エポキシ樹脂複合材料に代表される樹脂とガラスや
ポリエチレン等の繊維との複合材や、樹脂とセラミック
粉末との複合材等が挙げられる。また、第1面側に実装
される集積回路チップの材質は、シリコンが多いが、ガ
リウム砒素等であっても良い。さらに、集積回路チップ
の実装方法としては、フリップチップ法によって配線基
板本体と接続するほか、ダイアタッチ法により接続して
も良い。またさらに、フリップチップ法により集積回路
チップを接続した場合は、その後に、配線基板本体と集
積回路チップとの間に樹脂を注入して固定するアンダー
フィル法を施しても良い。
【0033】さらに、請求項3に記載の解決手段は、配
線基板と取付基板との間に介在させ、第1面側で上記配
線基板と接続させ、第2面側で上記取付基板と接続させ
ることにより配線基板と取付基板とを接続させるための
中継基板であって、上記第1面と第2面とを有する略板
形状をなす中継基板本体と、上記第1面側に形成された
第1面側端子と、上記第2面側のうち上記第1面側端子
と対応する位置に、該第1面側端子と電気的に接続して
形成された第2面側端子用パッドと、上記取付基板と接
続するための第2面側端子であって、上記第2面側端子
用パッドに固着され、軟質金属からなり、上記取付基板
と接続するための先端部と、上記第2面側端子用パッド
に固着するための基端部と、該先端部と基端部の中間に
位置し、自己の最大径より軸方向寸法の長い柱状部と、
を有し、かつ、上記基端部は、上記柱状部から第2面側
端子用パッドに向かって、徐々に径大となる形状を有す
る柱状第2面側端子と、を備える中継基板である。
【0034】上記構成を有する本発明の中継基板は、柱
状第2面側端子が、軟質金属からなり、しかも、柱状部
が自己の最大径より軸方向寸法の長い形状とされてい
る。配線基板と取付基板の材質等の違いによって、両者
間に熱膨張差が発生する場合に、本発明の中継基板を両
者間に介在させると、柱状第2面側端子に、軸に直交す
る方向(径方向)の応力が掛かかるが、容易に屈曲変形
することで応力を解放するので、繰り返し冷熱されて
も、柱状第2面側端子の破断が生じ難い。
【0035】しかも、本発明ではさらに、柱状第2面側
端子の基端部は、柱状部から第2面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第2面側端子の柱状部
が、屈曲変形により応力を緩和するとはいえ、中継基板
本体と柱状第2面側端子との間で生じる応力は、特に、
基端部の外周縁近傍に集中しやすいと考えられる。これ
に対し、基端部を上記形状としたので、基端部の外周縁
部に掛かる応力が分散され、さらに多くの回数にわたっ
て加熱・冷却されても、この基端部の周縁近傍からクラ
ックが生じたり、クラックが第2面に沿って成長して柱
状第2面側端子が破断したりするのを防ぐことができ
る。従って、柱状第2面側端子がより破断しにくくな
り、さらに接続信頼性の高い中継基板とすることができ
る。
【0036】なお、マザーボード等の取付基板には、通
常、ガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂製プリント
基板を用いる。従って、配線基板がアルミナ等のセラミ
ック製配線基板である場合には、特に取付基板と配線基
板との間で熱膨張差による変形が生じ易い。このような
場合には、アルミナ等のセラミック製中継基板本体を用
いて、本発明の中継基板を適用するのが好ましい。即
ち、請求項3に記載の中継基板において、前記取付基板
が樹脂製取付基板であり、前記配線基板がセラミック製
配線基板であり、前記中継基板本体がセラミック製中継
基板本体であることを特徴とする中継基板とすると良
い。セラミック製配線基板と樹脂製取付基板との間にセ
ラミック製中継基板本体を介在させることにより、配線
基板と中継基板との間では、熱膨張差による応力の発生
を少なくして、配線基板と中継基板本体の間での接続の
破壊を防止し、しかも、中継基板と取付基板との間の熱
膨張差による応力を柱状第2面側端子の屈曲変形で吸収
して、柱状第2面側端子の破断を防止する。その上、柱
状第2面側端子は、基端部の徐々に径大とされた形状に
よって、より破断しにくくされているので、高い接続信
頼性を有する中継基板とすることができるからである。
【0037】また逆に、配線基板がガラス−エポキシ樹
脂複合材料等の樹脂製配線基板であり、取付基板とし
て、アルミナ等のセラミック製取付基板を用いる場合に
も、取付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が
生じ易い。このような場合には、ガラス−エポキシ樹脂
複合材料等の樹脂製中継基板本体を用いて、本発明の中
継基板を適用するのが好ましい。
【0038】ここで、中継基板本体の材質は、基板等と
の接続時の熱に耐えることができ、基板と取付基板との
間に介在させて熱膨張率の違い等に起因する応力を緩和
し、あるいは応力を受けても破壊しない材質から選択す
るとよい。発生する熱応力を小さくするために、基板や
取付基板の材質等を考慮して、基板または取付基板の材
質と同程度、あるいはこれらの中間の熱膨張率を有する
材質を選択するのが適当であり、具体的には、アルミ
ナ、ムライト、窒化アルミニウム等のセラミックや、エ
ポキシ、ポリイミド、BT、ポリウレタン等の樹脂、あ
るいはこれらの樹脂とガラスやポリエチレン等の繊維と
の複合材等が挙げられる。
【0039】なお、中継基板本体は、略板形状をなす2
つの面のうち、便宜的に、配線基板と接続する側を第1
面側とし、取付基板と接続する側を第2面側として両者
を区別することとする。
【0040】第1面側端子は、配線基板と接続できるよ
うにされていれば良く、例えば、平板状あるいはその他
の形状のパッドでも、バンプ状でも、さらには、第2面
側と同様に柱状の端子を形成してもよい。
【0041】また、第2面側端子用パッドは、柱状第2
面側端子を固着するためのもので、中継基板本体の材質
に応じて、適宜材質が選択される。また、この第2面側
端子用パッドは、第2面側に形成されていれば良く、第
2面上に形成されている必要はない。即ち、第2面上に
形成されている場合の他、第2面よりも低位(中継基板
本体内部側に低位)とされた凹部の底面に形成されてい
ても良い。さらには、凹部の底面、内周および第2面上
の凹部周縁にかけて形成されて、中央に凹部が形成され
た形状となっていても、中央に貫通孔が形成された形状
であってもよい。柱状第2面側端子が屈曲変形したとき
には、柱状第2面側端子基端部のうち外周縁近傍、即
ち、第2面側端子用パッドの外周縁近傍で応力集中が生
じやすく、基端部が徐々に径大とされていれば、第2面
側端子用パッドの内側の形状に拘わらず、応力を分散で
きるからである。
【0042】また、第1面側端子と第2面側パッドと
は、電気的に接続されており、具体的には、中継基板本
体に形成したスルーホール導体やビアで両者を導通す
る。また、中継基板本体に形成した貫通孔に軟質金属体
を挿通した場合にも電気的接続ができる。
【0043】さらに、柱状第2面側端子は、先端部、基
端部、柱状部(中間部)の各部を有しており、柱状部が
その径よりも軸方向寸法(長さ)の長い柱状とされてい
ればよいが、柱状端子全体としても、その最大径より高
さの高い形状とされているのが好ましい。変形がより容
易な形状となるからである。柱状部は、その最大径(自
己の最大径)よりも高さの高い略柱状とされていれば、
その外形は、その径が高さ方向にわたって変化している
ものでも良く、例えば、略中央が径大とされた樽状の形
状や、略中央を径小とした(中央部がくびれた)形状、
あるいは先細り形状としても良い。ただし、変形のしや
すい部分としにくい部分とができるのを避けて、均一に
変形させるため、角柱あるいは円柱状とするのが好まし
い。さらに、応力が角部に集中するのを避けるために、
角柱の中では、六角柱や八角柱など角数の多いものが良
く、さらには円柱状とするのが好ましい。さらにいえ
ば、柱状部の高さが、自己の最大径の2倍以上とされて
いると、より変形容易となり好ましい。また、先端部の
形状は、半球状でも良いが、取付基板との接続時に、振
動や衝撃等によるずれを生じ難くするため、平坦面ある
いは凹部を有する面にしても良い。さらに、基端部の形
状は、柱状部から端子用パッドに向かって、即ち、先端
側から中継基板本体側に向かって、徐々に径大とされて
いればよい。例えば、基端部を円錐台形状とすると、径
を一定割合で増加させることができる。さらに好ましく
は、柱状部から端子用パッドにかけて、滑らかに基端部
の径が増加する形状、例えばメニスカス形状とするのが
好ましい。具体的には、基端部の縦断面で見て、中継基
板本体側に凸の略R状(1/4円)とするものが挙げら
れる。また、これよりもさらに中継基板本体側で径が増
加する形状としても良い。
【0044】なお、配線基板や取付基板と中継基板を接
続する手法としては、例えば、ハンダ付けが挙げられ
る。このハンダ付けによって接続する場合には、柱状第
2面側端子を構成する軟質金属の固相点よりも低温でハ
ンダ付け可能なハンダを用いれば良い。さらにいえば、
柱状第2面側端子を構成する軟質金属の固相点よりも、
液相点の低いハンダを用いるのが良い。ハンダを完全な
液相としても、軟質金属が固相を保つことができるの
で、良好なハンダ付けが可能であり、しかも、軟質金属
からなる柱状端子の変形を防止できるからである。さら
に、軟質金属の固相点とハンダの液相点との間に、適度
の差を持たせるように選択するのが好ましい。ハンダを
溶融させる温度の設定や管理が容易になるからである。
【0045】例えば、軟質金属としてPb90%−Sn
10%の高温ハンダ(融点301℃)を用いた場合に
は、これを配線基板や取付基板に接続するハンダに、P
b36%−Sn64%共晶ハンダ(融点183℃)やそ
の近傍の組成(Pb20〜50%、Sn80〜50%程
度)のPb−Sn合金などを用いればよい。また、軟質
金属としてPb36%−Sn64%共晶ハンダ(融点1
83℃)を用いた場合には、ハンダに、例えば、Sn3
1%−Pb38%−Bi31%(固相点95℃、液相点
130℃)のような、InやBi等を添加してさらに低
融点としたものを用いると良い。また、その他の成分と
して、Ag、Sb等を適当量添加したものを用いても良
い。またさらに、Sn48%−In52%(融点117
℃)のようにIn,Bi等を主体とするハンダを用いて
も良い。
【0046】さらに、請求項4に記載の解決手段は、配
線基板と取付基板との間に介在させ、第1面側で上記配
線基板と接続させ、第2面側で上記取付基板と接続させ
ることにより配線基板と取付基板とを接続させるための
中継基板であって、上記第1面と第2面とを有する略板
形状をなす中継基板本体と、上記第2面側に形成された
第2面側端子と、上記第1面側のうち上記第2面側端子
と対応する位置に、該第2面側端子と電気的に接続して
形成された第1面側端子用パッドと、上記配線基板と接
続するための第1面側端子であって、上記第1面側端子
用パッドに固着され、軟質金属からなり、上記配線基板
と接続するための先端部と、上記第1面側端子用パッド
に固着するための基端部と、該先端部と基端部の中間に
位置し、自己の最大径より軸方向寸法の長い柱状部と、
を有し、かつ、上記基端部は、上記柱状部から第1面側
端子用パッドに向かって、徐々に径大となる形状を有す
る柱状第1面側端子と、を備える中継基板である。
【0047】上記構成を有する本発明の中継基板は、柱
状第1面側端子が、軟質金属からなり、しかも、柱状部
が自己の最大径より軸方向寸法の長い形状とされてい
る。配線基板と取付基板の材質等の違いによって、両者
間に熱膨張差が発生する場合に、本発明の中継基板を両
者間に介在させると、柱状第1面側端子に、軸に直交す
る方向(径方向)の応力が掛かかるが、容易に屈曲変形
することで応力を解放するので、繰り返し冷熱されて
も、柱状第1面側端子の破断が生じ難い。
【0048】しかも、本発明ではさらに、柱状第1面側
端子の基端部は、柱状部から第1面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第1面側端子の柱状部
が、屈曲変形により応力を緩和するとはいえ、中継基板
本体と柱状第1面側端子との間で生じる応力は、特に、
基端部の外周縁近傍に集中しやすいと考えられる。これ
に対し、基端部を上記形状としたので、基端部の外周縁
部に掛かる応力が分散され、さらに多くの回数にわたっ
て加熱・冷却されても、この基端部の周縁近傍からクラ
ックが生じたり、クラックが第1面に沿って成長して柱
状第1面側端子が破断したりするのを防ぐことができ
る。従って、柱状第1面側端子がより破断しにくくな
り、さらに接続信頼性の高い中継基板とすることができ
る。
【0049】なお、マザーボード等の取付基板には、通
常、ガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂製プリント
基板を用いる。従って、配線基板がアルミナ等のセラミ
ック製配線基板である場合には、特に取付基板と配線基
板との間で熱膨張差による変形が生じ易い。このような
場合には、ガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂製中
継基板本体を用いて、本発明の中継基板を適用するのが
好ましい。即ち、請求項4に記載の中継基板において、
前記取付基板が樹脂製取付基板であり、前記配線基板が
セラミック製配線基板であり、前記中継基板本体が樹脂
製中継基板本体であることを特徴とする中継基板とする
と良い。セラミック製配線基板と樹脂製取付基板との間
に樹脂製中継基板本体を介在させることにより、中継基
板と取付基板との間では、熱膨張差による応力の発生を
少なくして、取付基板と中継基板本体の間での接続の破
壊を防止し、しかも、配線基板と中継基板との間の熱膨
張差による応力を柱状第1面側端子の屈曲変形で吸収し
て、柱状第1面側端子の破断を防止する。その上、柱状
第1面側端子は、基端部の徐々に径大とされた形状によ
って、より破断しにくくされているので、高い接続信頼
性を有する中継基板とすることができるからである。
【0050】また逆に、配線基板がガラス−エポキシ樹
脂複合材料等の樹脂製配線基板であり、取付基板とし
て、アルミナ等のセラミック製取付基板を用いる場合に
も、取付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が
生じ易い。このような場合には、アルミナ等のセラミッ
ク製中継基板本体を用いて、本発明の中継基板を適用す
るのが好ましい。
【0051】第2面側端子は、取付基板と接続できるよ
うにされていれば良く、例えば、平板状あるいはその他
の形状のパッドでも、バンプ状でも、さらには、第1面
側と同様に柱状の端子を形成してもよい。
【0052】また、第1面側端子用パッドは、柱状第1
面側端子を固着するためのもので、中継基板本体の材質
に応じて、適宜材質が選択される。また、この第1面側
端子用パッドは、第1面側に形成されていれば良く、第
1面上に形成されている必要はない。即ち、第1面上に
形成されている場合の他、第1面よりも低位(中継基板
本体内部側に低位)とされた凹部の底面に形成されてい
ても良い。さらには、凹部の底面、内周および第1面上
の凹部周縁にかけて形成されて、中央に凹部が形成され
た形状となっていても、中央に貫通孔が形成された形状
であってもよい。柱状第1面側端子が屈曲変形したとき
には、柱状第1面側端子基端部のうち外周縁近傍、即
ち、第1面側端子用パッドの外周縁近傍で応力集中が生
じやすく、基端部が徐々に径大とされていれば、端子用
パッドの内側の形状に拘わらず、応力を分散できるから
である。
【0053】また、第2面側端子と第1面側パッドと
は、電気的に接続されており、具体的には、中継基板本
体に形成したスルーホール導体やビアで両者を導通す
る。また、中継基板本体に形成した貫通孔に軟質金属体
を挿通した場合にも電気的接続ができる。
【0054】さらに、柱状第1面側端子は、先端部、基
端部、柱状部(中間部)の各部を有しており、柱状部が
その径よりも軸方向寸法(長さ)の長い柱状とされてい
ればよいが、柱状端子全体としても、その最大径より高
さの高い形状とされているのが好ましい。変形がより容
易な形状となるからである。柱状部は、その最大径(自
己の最大径)よりも高さの高い略柱状とされていれば、
その外形は、その径が高さ方向にわたって変化している
ものでも良く、例えば、略中央が径大とされた樽状の形
状や、略中央を径小とした(中央部がくびれた)形状、
あるいは先細り形状としても良い。ただし、変形のしや
すい部分としにくい部分とができるのを避けて、均一に
変形させるため、角柱あるいは円柱状とするのが好まし
い。さらに、応力が角部に集中するのを避けるために、
角柱の中では、六角柱や八角柱など角数の多いものが良
く、さらには円柱状とするのが好ましい。さらにいえ
ば、柱状部の高さが、自己の最大径の2倍以上とされて
いると、より変形容易となり好ましい。また、先端部の
形状は、半球状でも良いが、取付基板との接続時に、振
動や衝撃等によるずれを生じ難くするため、平坦面ある
いは凹部を有する面にしても良い。さらに、基端部の形
状は、柱状部から端子用パッドに向かって、即ち、先端
側から中継基板本体側に向かって、徐々に径大とされて
いればよい。例えば、基端部を円錐台形状とすると、径
を一定割合で増加させることができる。さらに好ましく
は、柱状部から端子用パッドにかけて、滑らかに基端部
の径が増加する形状、例えばメニスカス形状とするのが
好ましい。具体的には、基端部の縦断面で見て、中継基
板本体側に凸の略R状(1/4円)とするものが挙げら
れる。また、これよりもさらに中継基板本体側で径が増
加する形状としても良い。
【0055】さらに、請求項5に記載の解決手段は、配
線基板と取付基板との間に介在させ、第1面側で上記配
線基板と接続させ、第2面側で上記取付基板と接続させ
ることにより配線基板と取付基板とを接続させるための
中継基板であって、上記第1面と第2面とを有する略板
形状をなし、該第1面と第2面との間を貫通する貫通孔
を有する中継基板本体と、上記貫通孔内壁に形成された
貫通孔内金属層と、上記貫通孔の第2面側周縁部に形成
された第2面側端子用パッドと、上記貫通孔内に配置さ
れ、少なくとも上記貫通孔内金属層と第2面側端子用パ
ッドとに固着され、第1面側端子と、上記第2面側にお
いて上記中継基板本体の厚さ方向に突出する柱状第2面
側端子と、を構成する軟質金属体と、を備え、上記柱状
第2面側端子は、上記取付基板と接続するための先端部
と、上記第2面側端子用パッドに固着するための基端部
と、該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径よ
り軸方向寸法の長い柱状部と、を有し、かつ、上記基端
部は、上記柱状部から第2面側端子用パッドに向かっ
て、徐々に径大となる形状を有することを特徴とする中
継基板である。
【0056】上記構成を有する本発明の中継基板は、貫
通孔内金属層と第2面側端子用パッドに固着された軟質
金属体が、第1面側端子と柱状第2面側端子とを構成
し、しかも、この柱状第2面側端子の柱状部が自己の最
大径より軸方向寸法の長い形状とされている。配線基板
と取付基板の材質等の違いによって、両者間に熱膨張差
が発生する場合に、本発明の中継基板を両者間に介在さ
せると、柱状第2面側端子に、軸に直交する方向(径方
向)の応力が掛かかるが、容易に屈曲変形することで応
力を解放するので、繰り返し冷熱されても、柱状第2面
側端子の破断が生じ難い。さらに、柱状第2面側端子
は、中継基板本体に形成され貫通孔内に配置された軟質
金属体の一部であるので、上記径方向の応力が掛かった
場合には、貫通孔内壁が、軟質金属体(柱状第2面側端
子)にかかるせん断応力の一部を、圧縮・引張応力とし
て受けて分散する。せん断強度に比して、圧縮・引張強
度は高いのが通常である。従って、さらに軟質金属体、
即ち、柱状第2面側端子が破断しにくくなる。
【0057】しかも、本発明ではさらに、柱状第2面側
端子の基端部は、柱状部から第2面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第2面側端子の柱状部
が、屈曲変形により応力を緩和し、貫通孔内壁にも応力
が分散されるとはいえ、中継基板本体と柱状第2面側端
子との間で生じる応力は、特に、基端部の外周縁近傍に
集中しやすいと考えられる。これに対し、基端部を上記
形状としたので、基端部の外周縁部に掛かる応力が分散
され、さらに多くの回数にわたって加熱・冷却されて
も、この基端部の周縁近傍からクラックが生じたり、ク
ラックが第2面に沿って成長して柱状第2面側端子が破
断したりするのを防ぐことができる。従って、柱状第2
面側端子がより破断しにくくなり、さらに接続信頼性の
高い中継基板とすることができる。
【0058】なお、取付基板にガラス−エポキシ樹脂複
合材料等の樹脂製プリント基板を用い、配線基板がアル
ミナ等のセラミック製配線基板である場合には、特に取
付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が生じ易
い。このような場合には、アルミナ等のセラミック製中
継基板本体を用いて、本発明の中継基板を適用するのが
好ましい。即ち、請求項5に記載の中継基板において、
前記取付基板が樹脂製取付基板であり、前記配線基板が
セラミック製配線基板であり、前記中継基板本体がセラ
ミック製中継基板本体であることを特徴とする中継基板
とすると良い。セラミック製配線基板と樹脂製取付基板
との間にセラミック製中継基板本体を介在させることに
より、配線基板と中継基板との間では、熱膨張差による
応力の発生を少なくして、配線基板と中継基板本体の間
での接続の破壊を防止し、しかも、中継基板と取付基板
との間の熱膨張差による応力を、柱状第2面側端子の屈
曲変形で吸収し、貫通孔内壁で分散して、柱状第2面側
端子の破断を防止する。その上、柱状第2面側端子は、
基端部の徐々に径大とされた形状によって、より破断し
にくくされているので、高い接続信頼性を有する中継基
板とすることができるからである。
【0059】また逆に、配線基板がガラス−エポキシ樹
脂複合材料等の樹脂製配線基板であり、取付基板とし
て、アルミナ等のセラミック製取付基板を用いる場合に
も、取付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が
生じ易い。このような場合には、ガラス−エポキシ樹脂
複合材料等の樹脂製中継基板本体を用いて、本発明の中
継基板を適用するのが好ましい。
【0060】ここで、軟質金属体で構成される第1面側
端子は、配線基板と接続できるようにされていれば良
く、例えば、平板状でも、バンプ状でも、さらには、第
2面側と同様に柱状の端子を形成してもよい。また、第
2面側端子用パッドは、柱状第2面側端子を固着するた
めのもので、中継基板本体の材質に応じて、適宜材質が
選択される。なお、第1面側端子と柱状第2面側端子と
は、それぞれが軟質金属体の一部であるので、互いに電
気的に接続されているのは言うまでもない。
【0061】さらに、請求項6に記載の解決手段は、配
線基板と取付基板との間に介在させ、第1面側で上記配
線基板と接続させ、第2面側で上記取付基板と接続させ
ることにより配線基板と取付基板とを接続させるための
中継基板であって、上記第1面と第2面とを有する略板
形状をなし、該第1面と第2面との間を貫通する貫通孔
を有する中継基板本体と、上記貫通孔内壁に形成された
貫通孔内金属層と、上記貫通孔の第1面側周縁部に形成
された第1面側端子用パッドと、上記貫通孔内に配置さ
れ、少なくとも上記貫通孔内金属層と第1面側端子用パ
ッドとに固着され、第2面側端子と、上記第1面側にお
いて上記中継基板本体の厚さ方向に突出する柱状第1面
側端子と、を構成する軟質金属体と、を備え、上記柱状
第1面側端子は、上記配線基板と接続するための先端部
と、上記第1面側端子用パッドに固着するための基端部
と、該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径よ
り軸方向寸法の長い柱状部と、を有し、かつ、上記基端
部は、上記柱状部から第1面側端子用パッドに向かっ
て、徐々に径大となる形状を有することを特徴とする中
継基板である。
【0062】上記構成を有する本発明の中継基板は、貫
通孔内金属層と第1面側端子用パッドに固着された軟質
金属体が、第2面側端子と柱状第1面側端子とを構成
し、しかも、この柱状第1面側端子の柱状部が自己の最
大径より軸方向寸法の長い形状とされている。配線基板
と取付基板の材質等の違いによって、両者間に熱膨張差
が発生する場合に、本発明の中継基板を両者間に介在さ
せると、柱状第1面側端子に、軸に直交する方向(径方
向)の応力が掛かかるが、容易に屈曲変形することで応
力を解放するので、繰り返し冷熱されても、柱状第1面
側端子の破断が生じ難い。さらに、柱状第1面側端子
は、中継基板本体に形成され貫通孔内に配置された軟質
金属体の一部であるので、上記径方向の応力が掛かった
場合には、貫通孔内壁が、軟質金属体(柱状第1面側端
子)にかかるせん断応力の一部を、圧縮・引張応力とし
て受けて分散する。せん断強度に比して、圧縮・引張強
度は高いのが通常である。従って、さらに軟質金属体、
即ち、柱状第1面側端子が破断しにくくなる。
【0063】しかも、本発明ではさらに、柱状第1面側
端子の基端部は、柱状部から第1面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第1面側端子の柱状部
が、屈曲変形により応力を緩和し、貫通孔内壁にも応力
が分散されるとはいえ、中継基板本体と柱状第1面側端
子との間で生じる応力は、特に、基端部の外周縁近傍に
集中しやすいと考えられる。これに対し、基端部を上記
形状としたので、基端部の外周縁部に掛かる応力が分散
され、さらに多くの回数にわたって加熱・冷却されて
も、この基端部の周縁近傍からクラックが生じたり、ク
ラックが第1面に沿って成長して柱状第1面側端子が破
断したりするのを防ぐことができる。従って、柱状第1
面側端子がより破断しにくくなり、さらに接続信頼性の
高い中継基板とすることができる。
【0064】なお、取付基板にガラス−エポキシ樹脂複
合材料等の樹脂製プリント基板を用い、配線基板がアル
ミナ等のセラミック製配線基板である場合には、特に取
付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が生じ易
い。このような場合には、ガラス−エポキシ樹脂複合材
料等の樹脂製中継基板本体を用いて、本発明の中継基板
を適用するのが好ましい。即ち、請求項6に記載の中継
基板において、前記取付基板が樹脂製取付基板であり、
前記配線基板がセラミック製配線基板であり、前記中継
基板本体が樹脂製中継基板本体であることを特徴とする
中継基板とすると良い。セラミック製配線基板と樹脂製
取付基板との間に樹脂製中継基板本体を介在させること
により、中継基板と取付基板との間では、熱膨張差によ
る応力の発生を少なくして、取付基板と中継基板本体の
間での接続の破壊を防止し、しかも、配線基板と中継基
板との間の熱膨張差による応力を、柱状第1面側端子の
屈曲変形で吸収し、貫通孔内壁で分散して、柱状第1面
側端子の破断を防止する。その上、柱状第1面側端子
は、基端部の徐々に径大とされた形状によって、より破
断しにくくされているので、高い接続信頼性を有する中
継基板とすることができるからである。
【0065】また逆に、配線基板がガラス−エポキシ樹
脂複合材料等の樹脂製配線基板であり、取付基板とし
て、アルミナ等のセラミック製取付基板を用いる場合に
も、取付基板と配線基板との間で熱膨張差による変形が
生じ易い。このような場合には、アルミナ等のセラミッ
ク製中継基板本体を用いて、本発明の中継基板を適用す
るのが好ましい。
【0066】ここで、軟質金属体で構成される第2面側
端子は、取付基板と接続できるようにされていれば良
く、例えば、平板状でも、バンプ状でも、さらには、第
1面側と同様に柱状の端子を形成してもよい。また、第
1面側端子用パッドは、柱状第1面側端子を固着するた
めのもので、中継基板本体の材質に応じて、適宜材質が
選択される。なお、第2面側端子と柱状第1面側端子と
は、それぞれが軟質金属体の一部であるので、互いに電
気的に接続されているのは言うまでもない。
【0067】さらに、請求項7に記載の解決手段は、主
面と裏面を有する略板形状をなし樹脂を含む材質からな
るIC搭載配線基板本体と、上記主面に実装された集積
回路チップと、上記裏面側のうち少なくとも上記集積回
路チップに対応した位置に形成された接続パッドと、を
備えるIC搭載配線基板と、取付基板本体と、該取付基
板本体の主面のうち上記IC搭載配線基板の接続パッド
に対応する位置に形成された取付パッドと、を備える取
付基板と、の間に介在させ、第1面側で上記接続パッド
と接続させ、第2面側で上記取付パッドと接続させるこ
とにより上記IC搭載配線基板と上記取付基板とを接続
させるための中継基板であって、樹脂を含む材質からな
り、上記第1面と第2面とを有する略板形状をなす中継
基板本体と、上記第2面側に形成された第2面側端子用
パッドと、上記取付パッドと接続するための第2面側端
子であって、上記第1面側端子用パッドに固着され、軟
質金属からなり、上記接続パッドと接続するための先端
部と、上記第1面側端子用パッドに固着するための基端
部と、該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径
より軸方向寸法の長い柱状部と、を有し、かつ、上記基
端部は、上記柱状部から第1面側端子用パッドに向かっ
て、徐々に径大となる形状を有する柱状第1面側端子
と、上記第2面側のうち上記柱状第1面側端子と対応す
る位置に、該柱状第1面側端子と電気的に接続して形成
された第2面側端子と、を備える中継基板である。
【0068】上記構成を有する本発明においては、中継
基板と接続するIC搭載配線基板のIC搭載配線基板本
体が、樹脂を含む材質からなるので、その熱膨張率αが
シリコン(α=3〜4×10-6/℃)やセラミック(例
えばアルミナ:α=8×10 -6/℃)に対して、比較的
大きな値(例えば、α=10〜数10×10-6/℃程
度)となる。また、セラミック製の配線基板ほど剛性が
高くないため、応力に対して反りや曲がり変形を生じや
すい。このため、相対的に熱膨張率の小さな集積回路チ
ップが第1面側に実装されたIC搭載配線基板は、IC
搭載配線基板本体と集積回路チップとの熱膨張率の違い
により、IC搭載配線基板本体のうち集積回路チップを
実装した部分の膨張や収縮が拘束され、集積回路チップ
実装部分近傍に選択的に反りを生じ、取付基板や中継基
板との間隔が変動するように反り変形しようとする。前
記したように、このようなIC搭載配線基板をハンダボ
ールで、直接、取付基板と接続する従来の技術において
は、ハンダボールが破断する不具合を生じていた。ハン
ダボールはその高さよりも最大径が大きいため、上下方
向の変形(伸び縮み)が困難であり、反り変形によりI
Cチップ対応位置にあるハンダボールが選択的に大きな
応力を繰り返し受けたためと考えられる。
【0069】しかし、本発明の中継基板では、中継基板
本体の第1面側には、軟質金属からなる柱状第1面側端
子が形成されており、しかも、その柱状第1面側端子の
柱状部は、自己の最大径よりも高さの高い略柱状とされ
ている。このため、IC搭載配線基板と取付基板との間
にこの中継基板を介在させると、IC搭載配線基板が変
形しようとして、柱状第1面側端子の高さ(軸)方向に
引張や圧縮応力が掛かった場合に、端子の柱状部が容易
に伸び縮みして応力を吸収するため、破断しにくく、信
頼性の高い接続が可能となる。また、中継基板本体も樹
脂を含む材質からなり容易に変形するので、IC搭載配
線基板の変形を拘束せず、応力を発生させない。また、
取付基板や配線基板との熱膨張率の違い等に起因する平
面方向の変形も、柱状端子の屈曲変形で吸収できるの
で、このような応力に対しても高い接続信頼性を得るこ
とができる。
【0070】しかも、本発明ではさらに、柱状第1面側
端子の基端部は、柱状部から第1面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第1面側端子の柱状部
が、伸縮変形により応力を緩和するとはいえ、基端部で
は第1面側端子用パッドに固着されているので、変形が
拘束されるため、応力が集中しやすいと考えられる。こ
れに対し、基端部を上記形状としたので、基端部の外周
縁部で変形が容易になって応力が分散され、さらに多く
の回数にわたって加熱・冷却されても、この基端部の外
周縁近傍からクラックが生じたり、クラックが第1面に
沿って成長して柱状第1面側端子が破断したりするのを
防ぐことができる。従って、柱状第1面側端子がより破
断しにくくなり、さらに接続信頼性の高い中継基板とす
ることができる。
【0071】なお、配線基板本体および中継基板本体を
構成する樹脂を含む材質としては、エポキシ、ポリイミ
ド、BT、ポリウレタン等の樹脂、あるいはこれらの樹
脂との複合材を用いるものが挙げられる。また、この複
合材としては、ガラス−エポキシ樹脂複合材料に代表さ
れる樹脂とガラスやポリエチレン等の繊維との複合材
や、樹脂とセラミック粉末との複合材等が挙げられる。
また、配線基板本体の主面側に実装される集積回路チッ
プの材質は、シリコンが多いが、ガリウム砒素等であっ
ても良い。さらに、集積回路チップの実装方法として
は、フリップチップ法によって配線基板本体と接続する
ほか、ダイアタッチ法により接続されていても良い。
【0072】さらに、請求項8に記載の解決手段は、主
面と裏面を有する略板形状をなし樹脂を含む材質からな
るIC搭載配線基板本体と、上記主面側に実装された集
積回路チップと、上記裏面側のうち少なくとも上記集積
回路チップに対応した位置に形成された接続パッドと、
を備えるIC搭載配線基板と、取付基板本体と、該取付
基板本体の主面のうち上記IC搭載配線基板の接続パッ
ドに対応する位置に形成された取付パッドと、を備える
取付基板と、の間に介在させ、第1面側で上記接続パッ
ドと接続させ、第2面側で上記取付パッドと接続させる
ことにより上記IC搭載配線基板と上記取付基板とを接
続させるための中継基板であって、樹脂を含む材質から
なり、上記第1面と第2面とを有する略板形状をなす中
継基板本体と、上記第2面側に形成された第2面側端子
用パッドと、上記取付パッドと接続するための第2面側
端子であって、上記第2面側端子用パッドに固着され、
軟質金属からなり、上記取付パッドと接続するための先
端部と、上記第2面側端子用パッドに固着するための基
端部と、該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大
径より軸方向寸法の長い柱状部と、を有し、かつ、上記
基端部は、上記柱状部から第2面側端子用パッドに向か
って、徐々に径大となる形状を有する柱状第2面側端子
と、上記第1面側のうち上記柱状第2面側端子と対応す
る位置に、該柱状第2面側端子と電気的に接続して形成
された第1面側端子と、を備える中継基板である。
【0073】上記構成を有する本発明においては、中継
基板と接続するIC搭載配線基板のIC搭載配線基板本
体が、樹脂を含む材質からなるので、集積回路チップ実
装部分近傍に選択的に反りを生じ、取付基板や中継基板
との間隔が変動するように反り変形しようとする。
【0074】しかし、本発明の中継基板では、中継基板
本体も樹脂を含む材質からなり容易に変形するので、I
C搭載配線基板の変形を拘束せず、IC搭載配線基板の
変形に追従できる。さらに、中継基板本体の第2面側に
は、軟質金属からなる柱状第2面側端子が形成されてお
り、しかも、その柱状第2面側端子の柱状部は、自己の
最大径よりも高さの高い略柱状とされている。このた
め、IC搭載配線基板とと取付基板との間に介在させる
と、IC搭載配線基板が変形しようとして、柱状第2面
側端子の高さ(軸)方向に引張や圧縮応力が掛かった場
合にも、端子の柱状部が容易に伸び縮みして応力を吸収
するため、破断しにくく、信頼性の高い接続が可能とな
る。また、取付基板や配線基板との熱膨張率の違い等に
起因する平面方向の変形も、柱状端子の屈曲変形で吸収
できるので、このような応力に対しても高い接続信頼性
を得ることができる。
【0075】しかも、本発明ではさらに、柱状第2面側
端子の基端部は、柱状部から第2面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。上記したように、柱状第2面側端子の柱状部
が、伸縮変形により応力を緩和するとはいえ、基端部で
は第2面側端子用パッドに固着されているので、変形が
拘束されるため、応力が集中しやすいと考えられる。こ
れに対し、基端部を上記形状としたので、基端部の外周
縁部で変形が容易になって応力が分散され、さらに多く
の回数にわたって加熱・冷却されても、この基端部の外
周縁近傍からクラックが生じたり、クラックが第2面に
沿って成長して柱状第2面側端子が破断したりするのを
防ぐことができる。従って、柱状第2面側端子がより破
断しにくくなり、さらに接続信頼性の高い中継基板とす
ることができる。
【0076】さらに、請求項9に記載の解決手段は、主
面と裏面を有する略板形状をなし樹脂を含む材質からな
るIC搭載配線基板本体と、上記主面側に実装された集
積回路チップと、上記裏面側のうち少なくとも上記集積
回路チップに対応した位置に形成された接続パッドと、
を備えるIC搭載配線基板と、取付基板本体と、該取付
基板本体の主面のうち上記IC搭載配線基板の接続パッ
ドに対応する位置に形成された取付パッドと、を備える
取付基板と、の間に介在させ、第1面側で上記接続パッ
ドと接続させ、第2面側で上記取付パッドと接続させる
ことにより上記IC搭載配線基板と上記取付基板とを接
続させるための中継基板であって、樹脂を含む材質から
なり、上記第1面と第2面とを有する略板形状をなし、
該第1面と第2面との間を貫通する貫通孔を有する中継
基板本体と、上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内金属
層と、上記貫通孔の第1面側周縁部に形成された第1面
側端子用パッドと、上記貫通孔内に配置され、少なくと
も上記貫通孔内金属層と第1面側端子用パッドとに固着
され、第2面側端子と、上記第1面側から上記中継基板
本体の厚さ方向に突出する柱状第1面側端子と、を構成
する軟質金属体と、を備え、上記柱状第1面側端子は、
上記接続パッドと接続するための先端部と、上記第1面
側端子用パッドに固着するための基端部と、該先端部と
基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸方向寸法の
長い柱状部と、を有し、かつ、上記基端部は、上記柱状
部から第1面側端子用パッドに向かって、徐々に径大と
なる形状を有することを特徴とする中継基板である。
【0077】上記構成を有する本発明においては、中継
基板と接続するIC搭載配線基板のIC搭載配線基板本
体が、樹脂を含む材質からなるので、集積回路チップ実
装部分近傍に選択的に反りを生じ、取付基板や中継基板
との間隔が変動するように反り変形しようとする。
【0078】しかし、本発明の中継基板では、貫通孔内
金属層と第1面側端子用パッドに固着された軟質金属体
が、柱状第1面側端子と第2面側端子とを構成し、しか
も、この柱状第2面側端子の柱状部が自己の最大径より
軸方向寸法の長い形状とされている。このため、IC搭
載配線基板と取付基板との間にこの中継基板を介在させ
ると、IC搭載配線基板が変形しようとして、柱状第1
面側端子の高さ(軸)方向に引張や圧縮応力が掛かった
場合にも、端子の柱状部が容易に伸び縮みして応力を吸
収するため、破断しにくく、信頼性の高い接続が可能と
なる。
【0079】しかも、本発明ではさらに、柱状第1面側
端子の基端部は、柱状部から第1面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。柱状第1面側端子(軟質金属体)の軸方向にか
かる応力は、上記したように、柱状第1面側端子の柱状
部が、伸縮変形により応力を緩和されるとはいえ、中継
基板本体の貫通孔と軟質金属体との間では、せん断応力
として作用する。これに対し、基端部を上記形状とした
ので、軸方向の応力の一部が、基端部から第1面側端子
用パッドを通じて貫通孔の周縁の中継基板本体に圧縮・
引張方向の応力として掛かるようになり、貫通孔と軟質
金属体の間に掛かるせん断応力を軽減させることができ
る。このため、さらに多くの回数にわたって加熱・冷却
されても、この軟質金属体が確実に貫通孔内金属層に固
着され、両者間にクラック等の不具合を生じない、さら
に接続信頼性の高い中継基板とすることができる。ま
た、中継基板本体も樹脂を含む材質からなり容易に変形
するので、IC搭載配線基板の変形を拘束せず、応力を
発生させない。また、取付基板や配線基板との熱膨張率
の違い等に起因する平面方向の変形も、柱状端子の屈曲
変形で吸収できるので、このような応力に対しても高い
接続信頼性を得ることができる。
【0080】さらに、請求項10に記載の解決手段は、
主面と裏面を有する略板形状をなし樹脂を含む材質から
なるIC搭載配線基板本体と、上記主面側に実装された
集積回路チップと、上記裏面側のうち少なくとも上記集
積回路チップに対応した位置に形成された接続パッド
と、を備えるIC搭載配線基板と、取付基板本体と、該
取付基板本体の主面のうち上記IC搭載配線基板の接続
パッドに対応する位置に形成された取付パッドと、を備
える取付基板と、の間に介在させ、第1面側で上記接続
パッドと接続させ、第2面側で上記取付パッドと接続さ
せることにより上記IC搭載配線基板と上記取付基板と
を接続させるための中継基板であって、樹脂を含む材質
からなり、上記第1面と第2面とを有する略板形状をな
し、該第1面と第2面との間を貫通する貫通孔を有する
中継基板本体と、上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内
金属層と、上記貫通孔の第2面側周縁部に形成された第
2面側端子用パッドと、上記貫通孔内に配置され、少な
くとも上記貫通孔内金属層と第2面側端子用パッドとに
固着され、第1面側端子と、上記第2面を越えて上記中
継基板本体の厚さ方向に突出する柱状第2面側端子と、
を構成する軟質金属体と、を備え、上記柱状第2面側端
子は、上記取付パッドと接続するための先端部と、上記
第2面側端子用パッドに固着するための基端部と、該先
端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸方向
寸法の長い柱状部と、を有し、かつ、上記基端部は、上
記柱状部から第2面側端子用パッドに向かって、徐々に
径大となる形状を有することを特徴とする中継基板であ
る。
【0081】上記構成を有する本発明においては、中継
基板と接続するIC搭載配線基板のIC搭載配線基板本
体が、樹脂を含む材質からなるので、集積回路チップ実
装部分近傍に選択的に反りを生じ、取付基板や中継基板
との間隔が変動するように反り変形しようとする。
【0082】しかし、本発明の中継基板では、継基板本
体も樹脂を含む材質からなり容易に変形するので、IC
搭載配線基板の変形を拘束せず、IC搭載配線基板の変
形に追従できる。さらに、貫通孔内金属層と第2面側端
子用パッドとに固着された軟質金属体が、第1面側端子
と柱状第2面側端子とを構成し、しかも、この柱状第1
面側端子の柱状部が自己の最大径より軸方向寸法の長い
形状とされている。このため、IC搭載配線基板と取付
基板との間にこの中継基板を介在させると、IC搭載配
線基板が変形しようとして、柱状第1面側端子の高さ
(軸)方向に引張や圧縮応力が掛かった場合にも、端子
の柱状部が容易に伸び縮みして応力を吸収するため、破
断しにくく、信頼性の高い接続が可能となる。
【0083】しかも、本発明ではさらに、柱状第2面側
端子の基端部は、柱状部から第2面側端子用パッド(中
継基板本体)に向かって、徐々に径大となる形状とされ
ている。柱状第2面側端子(軟質金属体)の軸方向にか
かる応力は、上記したように、柱状第2面側端子の柱状
部が、伸縮変形により応力を緩和されるとはいえ、中継
基板本体の貫通孔と軟質金属体との間では、せん断応力
として作用する。これに対し、基端部を上記形状とした
ので、軸方向の応力の一部が、基端部から第2面側端子
用パッドを通じて貫通孔の周縁の中継基板本体に圧縮・
引張方向の応力として掛かるようになり、貫通孔と軟質
金属体の間に掛かるせん断応力を軽減させることができ
る。このため、さらに多くの回数にわたって加熱・冷却
されても、この軟質金属体が確実に貫通孔内金属層に固
着され、両者間にクラック等の不具合を生じない、さら
に接続信頼性の高い中継基板とすることができる。ま
た、中継基板本体も樹脂を含む材質からなり容易に変形
するので、IC搭載配線基板の変形を拘束せず、応力を
発生させない。また、取付基板や配線基板との熱膨張率
の違い等に起因する平面方向の変形も、柱状端子の屈曲
変形で吸収できるので、このような応力に対しても高い
接続信頼性を得ることができる。
【0084】
【発明の実施の形態】(実施形態1)つぎに、発明の実
施の形態を、図と共に説明する。図1(a) は、本実施形
態にかかる配線基板10のうち集積回路チップ11を除
いた状態の斜視図であり、図1(b) は、集積回路チップ
11も含むこの配線基板10の断面図である。本実施形
態の配線基板10は、図1(a) に示すように、厚さ1.
0mm、一辺25mmの平面視略正方形状の配線基板本
体1を有する。この配線基板本体1は、主としてアルミ
ナを主成分とするセラミックを絶縁材料とし、配線基板
本体1の内部には、図示しないが主にWからなる内部配
線が形成されている。
【0085】この本体1の図中上面(第1面)1a上に
は、シリコン製の集積回路チップ(以下、ICチップと
もいう)11がフリップチップ法により実装されてい
る。さらに詳しく言うと、本体1の第1面1aの略中央
部分には、MoメタライズにNiメッキが施された直径
150μmのフリップチップパッド4が、所定ピッチで
格子状に形成されている。そして、ICチップ11の下
面11bに形成されたIC接続パッド12との間を、P
b−Sn高温ハンダ(Pb98%−Sn2%)からなる
ハンダバンプ13によって接続されている。
【0086】一方、この本体1の図中下面(第2面)1
b上(図中下方)には、図1(b) に示すように、Wメタ
ライズにNiメッキが施された、直径FD=0.98の
端子用パッド2が、1.27mmピッチで格子状に、1
9×19=361ヶ、ほぼ第2面全体に拡がって形成さ
れている。なお、この端子用パッド2は、その周縁部
(50μm)をリング状のソルダーレジストSRで覆わ
れているので、後述する柱状端子3と固着・接続するの
は、固着部2a(直径0.88mm)である。このよう
に、端子用パッド2の周縁部には柱状端子が固着されな
いようにすると、応力により端子用パッド2が剥がれた
り、端子用パッド2近傍の絶縁層や配線層、即ち、配線
基板本体1にクラックが発生する不具合を防止すること
ができる。但し、各図において、簡単のため、ソルダー
レジストSRは省略して記載することがある。
【0087】さらに、これらの端子用パッド2には、各
々Pb90%−Sn10%高温ハンダからなり、先端部
3aは半球状(半径=0.3mm)にされ、基端部3c
は端子用パッド2の固着され、先端部3aと基端部3c
の中間部である柱状部3bは略柱状とされた、柱状端子
3が形成されている。このうち、柱状部3bは、直径C
D=0.6mm、高さ(軸方向寸法)CH=1.01m
mの、直径CDよりも軸方向寸法CHの大きい略円柱状
とされている。なお、柱状部3bは一定径CDを有して
いるので、その最大径も直径CDに等しい。また、基端
部3cは、柱状部3bから端子用パッド2に向かって拡
がるようにして、徐々に径大となる形状とされており、
断面略R状(R=約0.14mm)とされている。ま
た、この柱状端子3は、高さTH=1.45mmとされ
ている。また、この基端部の最大径、従って、この柱状
端子3の最大径ADは、図1(b) の部分拡大図に示すよ
うに、端子用パッド2との固着部分の径となり、具体的
には、端子用パッド2の固着部2aの径と同じ(AD=
0.88mm)となる。
【0088】次いで、この配線基板10を、例えば以下
のようにして取付基板と接続する。まず、配線基板10
と接続する取付基板として、図2(a) の下方に示すよう
なプリント基板20を用意した。このプリント基板20
は、厚さ1.6mm、一辺30mmの略正方形板状で、
ガラス−エポキシ樹脂複合材料(JIS:FR−4)か
らなるプリント基板本体21を備え、さらに、このプリ
ント基板本体の主面(上面)21a上には、配線基板1
0の柱状端子3と対応する位置に形成された取付パッド
22を備える。この取付パッド22は、厚さ25μm、
直径0.72mmのCu(銅)からなり、ピッチ1.2
7mmで柱状端子3と同様に、格子状に縦横各19ヶ、
計361ヶ形成されている。なお、この取付パッド22
は、その上面全体がハンダ付けされるようになっている
ため、その直径とハンダ濡れ部の直径PDとが等しく、
PD=0.72mmとなる。
【0089】図2(a) に示すように、この取付パッド2
2上に、予めPb−Sn共晶ハンダハンダペーストPを
約250μmの厚さに塗布しておき、このプリント基板
20上に、配線基板10をセットする。このとき、各柱
状端子3が取付パッド22上に位置するようにする。そ
の後、配線基板10を下降させて、柱状端子3の先端
(下端)を取付パッド22と位置を合わせるようにして
突き当てて、配線基板10をプリント基板20上に載置
する。ついで、これらを最高温度220℃のリフロー炉
を通過させて加熱することにより、取付パッド22上の
共晶ハンダペーストPを溶融させてハンダ層8とし、図
2(b) に示すように、配線基板10とプリント基板20
とをハンダ付けにより接続した接続体30を形成した。
この接続体30では、本体1の第2面1bとプリント基
板本体21の上面21aとの間隔A2は1.48mmと
なった。なお、ハンダ層8は、柱状端子3の半球状先端
部3aのほぼ全体に拡がる
【0090】ここで、本実施形態における接続体30を
加熱あるいは冷却すると、配線基板本体1とプリント基
板本体21の間には、熱膨張差による第2面1bに沿う
方向(図中横方向)に変形が生じる。これは、配線基板
本体1とプリント基板本体21とは異なる材質であり、
熱膨張率が異なるからである。熱膨張差が発生すると、
本体1とプリント基板本体21とは、第2面1bに沿う
方向において相対的に逆方向に変位しようとする。この
ような場合、従来のハンダボールによる接続では、変形
が困難なため、繰り返しせん断応力がかかることにより
破断することがあった(図25(a) 参照)。ところが、
本実施形態のような柱状端子においては、例えば、図3
に示すように、プリント基板本体21が図中左方向に変
位しても、実線で示すように柱状端子3の柱状部3bが
屈曲変形して応力を吸収するため、破断しない。柱状端
子3は、変形容易な軟質金属からなり、しかも、柱状部
3bは、自己の径CDよりも軸方向寸法CHの大きい形
状とされているからである。
【0091】しかも、本実施形態の配線基板は、図4
(a) に示すように、柱状端子3の基端部3cが、徐々に
径大となる形状とされている。以下において、柱状端子
3’として、図4(b) に示すような、基端部3c’が柱
状部3b’と同じ径とされた場合と比較してみる。図4
(a)(b)いずれの場合も、プリント基板20が左方向にず
れるように変形して、柱状端子3,3’に応力が掛かっ
た場合、最大応力は、図中矢印で示すように、基端部3
c、3c’の図中右側外周縁近傍に現れる。しかし、図
4(b)に示す場合に比較して、図4(a)に示す本実施形態
の場合の方が、最大応力の値が小さくなる。図4(b) に
示す場合には、基端部3c’の右側外周縁近傍で変形し
にくいため、端子用パッド2と柱状端子3’との間で生
じる引張応力が、図中に影を付して表すように、基端部
3c’の外周縁近傍に集中する。これに対して、図4
(a) に示す本実施形態の場合には、基端部3cの外周縁
の厚さが薄くなっているので、この部分で変形容易であ
る。このため、端子用パッド2と柱状端子3との間で生
じる引張応力が、変形によって緩和、分散され、同様に
図中に影を付して表すように、基端部3cの外周縁近傍
から柱状部3bの基端部3c側まで広く分布するためで
あると考えられる。
【0092】従って、本実施形態の配線基板10を用い
ると、プリント基板20と接続した場合に、第2面に沿
う方向の変形に対して、柱状端子3が屈曲変形して応力
を吸収し、しかも、基端部において、応力の集中が防止
されているため、破断することが無く、高い接続信頼性
を得ることができる。即ち、接続信頼性の高い接続体3
0とすることができる。
【0093】ついで、この配線基板10の製造方法につ
いて説明する。図5(a) に示すICチップ11は、周知
の集積回路形成技術によって、シリコンウェーハに集積
回路を形成し、さらに、チップ下面11bとなる面に形
成したIC接続パッド12上に、蒸着および加熱により
Pb−Sn高温ハンダのハンダバンプ13を形成し、ダ
イシングして形成する。また、配線基板本体1として、
周知のセラミック製配線基板の製造技術により、アルミ
ナを主成分とするセラミックグリーンシート表面にメタ
ライズインクを印刷し、あるいは貫通穴内に充填して、
積層・焼結し、さらに、メッキを施して、内部配線(図
示しない)を有する配線基板本体1を形成する(図5
(b) 参照)。この配線基板本体1の第2面1bには、後
述する工程によって柱状端子3を接続・形成する端子用
パッド2が形成されている。なお、図示はしないが、端
子用パッド2の周縁部を覆うセラミック製ソルダーレジ
ストSRも形成されている。一方、第1面1aには、I
Cチップ11のハンダバンプ13と接続するためのフリ
ップチップパッド4が形成されている。
【0094】このICチップ11と配線基板本体1と
を、図6(a) に示すように、各ハンダバンプ13がフリ
ップチップパッド4に対応するように位置決めして重ね
る。ついで、両者を加熱してハンダバンプ13を溶融さ
せ、フリップチップパッド4に溶着させ、ICチップ1
1を配線基板本体1に実装する(図6(b) 参照)。な
お、その後、ICチップ11と配線基板本体1との接続
を強固にし、ハンダバンプ13の破断を防止するため、
あるいは、ICチップ11上の集積回路を保護するた
め、図6(b) に破線で示すように、ICチップ11と配
線基板本体1との間にエポキシ樹脂等の樹脂を注入する
アンダーフィルFを施しても良い。
【0095】ついで、配線基板本体1の第2面1bに柱
状端子3を形成する。予め、図7(a) に示すように、各
端子用パッド2に対応した位置に直径0.62mm、高
さ(深さ)2.2mmの貫通孔M1を形成した、ステン
レスからなる板状の柱状端子形成治具Mを用意してお
く。ステンレスは、耐熱性があり、溶融した共晶ハンダ
に濡れにくい性質を有するものである。この貫通孔M1
は、その拡大図に示すように、図中下面M2側の貫通孔
端部M1rが、R=約0.2mmのR面取り状にされて
いる。まず、図7(a) に示すように、ICチップ11を
実装した配線基板本体1を、第2面1bが上になるよう
に反転させ、下面M2と第2面1bとが向かい合い、各
貫通孔M1と接続パッド2とが対応するようにして、柱
状端子形成治具Mを載置する。さらに、直径0.5mm
のPb−Sn高温ハンダボール(Pb−90%−Sn1
0%)Cを、貫通孔M1内にそれぞれ3ヶずつ投入す
る。
【0096】次いで、窒素雰囲気下で、最高温度360
℃、最高温度保持時1分としたリフロー炉にこれらを投
入し、高温ハンダボールCを溶融させると、図7(b) に
示すように、高温ハンダCが端子用パッド2(固着部2
a)に溶着すると共に、互いに一体化し、側面、即ち、
柱状部3bは貫通孔M1の内周面に倣い、先端部3a
(図中上端)は、表面張力によって半球状とされた柱状
端子3が形成できる。また、この柱状端子3の端子用パ
ッド2近傍の基端部3cは、柱状端子形成治具Mの貫通
孔端部M1rがR面取り状にされているので、これに倣
って端子用パッド2側に向かって徐々に径大となる略R
形状とされる。この柱状端子3は、いずれも一定の直径
(体積)を有するハンダボールCを3ヶ溶融させて形成
したものであるので、体積が一定となるため、その高さ
も揃えることができる。また、PGA型配線基板のよう
にピンをロウ付けする必要が無く、溶融させた軟質金属
体で、多数の柱状端子を一挙に形成し、固着させられる
ので、製造が容易となる。なお、本実施形態においては
ハンダボールCを貫通孔M1に投入したが、一定形状あ
るいは一定体積の金属片(ハンダ片)を所定個数投入す
ればよく、形状は問わない。また、貫通孔内に一定重量
の金属粉を投入(充填)するようにしても良い。
【0097】さらには、図8に示すように、柱状端子形
成治具Mの図中上面に金属あるいはスクリーンマスクS
を配置し、スキージSQで高温ハンダペーストP1を貫
通孔M1内に充填するようにしても良い。以上のように
して、柱状端子3が形成され、ICチップ11が実装さ
れた配線基板10が完成する(図1(b)参照)。
【0098】(実施形態2)ついで、第2の実施形態を
説明するが、本実施形態の配線基板は、製造方法が上記
実施形態1と異なるのみであるので、製造方法の異なる
部分のみ説明する。前記した実施形態1の配線基板10
の製造方法においては、貫通孔M1が形成された柱状端
子形成治具Mを用いて柱状端子を形成したが、本実施形
態の製造方法においては、貫通孔ではなく、凹部を形成
した治具を用いる。即ち、図9(a) に示すように、耐熱
性があり溶融した共晶ハンダに濡れない材質であるカー
ボンからなる柱状端子形成治具Nの図中上面N3には、
接続パッド2にそれぞれ対応した位置に、直径0.62
mm、深さ1.8mmで、先端(図中下端)が円錐状の
凹部N1が形成されている。また、この凹部N1の上面
N3側端部N1rは、R=約0.2mmのR面取り状に
されている。さらに、柱状端子形成治具Nの凹部N1の
先端(図中最下部)には、柱状端子形成治具Nを下方に
貫通する小径(φ0.2mm)のガス抜き孔N2がそれ
ぞれ形成されている。
【0099】まず、この柱状端子形成治具Nの各凹部N
1に直径0.5mmの高温ハンダボール(Pb90%−
Sn10%)D1を投入しておく。本例では、各凹部に
それぞれ2ヶ投入した。次いで、凹部N1の端部(上
端)N1rに、直径0.81mmの高温ハンダボール
(Pb90%−Sn10%)D2を載置する。このと
き、凹部N1内に既に投入されているボールD1とボー
ルD2とが接触しないで、かつ後述する共晶ハンダの溶
融時には両者が接触するように、間隔をわずかに空けて
おくのが好ましい。このようにするとボールD2が凹部
N1の上端縁にぴったりと接触して動かなくなり(ある
いは動き難くなり)、後述する配線基板本体1を載せる
ときの位置ずれが生じ難くなるからである。
【0100】その後、図9(b) に示すように、ボールD
2の図中上方に、第2面1bが下になるようにして配線
基板本体1を載置する。このとき、端子用パッド2が、
凹部N1の上方で、高温ハンダボールD2に接するよう
に位置決めをする。なお、次工程において、配線基板本
体1が確実に下降するように、図示はしないが、第1面
1a上あるいはICチップ11上に適度な加重をかけ、
あるいは錘を載せておく。
【0101】次いで、窒素雰囲気下で、最高温度360
℃、最高温度保持時間1分としたリフロー炉にこれらを
投入し、高温ハンダボールD1、D2を溶融させる。す
ると、溶融した高温ハンダD2は、端子用パッド2と溶
着する一方、配線基板本体1の自重および荷重により図
中下方に押し下げられ、凹部N1内に注入される。する
と、溶融した高温ハンダD1と接触し、両者は表面張力
により一体となろうとする。ところが、高温ハンダD2
は、端子用パッド2と溶着して配線基板本体1と一体と
なっているので、配線基板本体1から離れて下方に落下
することができないため、重力に抗して共晶ハンダD1
を上方に引き上げる形で一体化する。なお、配線基板本
体1は、柱状端子形成治具Nの上面N3にソルダーレジ
ストSRがほぼ接する状態まで下降する。
【0102】また、ガス抜き孔N2は、高温ハンダボー
ルD1、D2を溶融させるときに、凹部N1内に閉じこ
められた空気を逃がす役割をする。ただし、治具Nがハ
ンダに濡れず、ガス抜き孔N2が小径であるので、ハン
ダがガス抜き孔N2に浸入することはない。
【0103】その後、冷却して高温ハンダを凝固させる
と、図10に示すように、配線基板本体1の第2面1b
側の端子用パッド2には、側面、即ち柱状部3bは凹部
N1の内壁の形状に倣い、先端部3aは略半球状となっ
た柱状端子3が溶着する。また、この柱状端子3の端子
用パッド2近傍の基端部3cは、柱状端子形成治具Nの
凹部端部N1rがR面取り状にされているので、これに
倣って端子用パッド2側に向かって徐々に径大となる略
R形状とされる。このようにしても、配線基板10を形
成できる(図1(b)参照)。このようにして形成した柱
状端子3も、実施形態1と同様に、いずれも一定の直径
(体積)を有するハンダボールD1,D2を溶融させて
形成したものであるので、体積が一定となるため、その
高さも揃えることができる。
【0104】なお、本実施形態においてはハンダボール
D1,D2を凹部N1に投入、載置しておいたが、一定
形状あるいは一定体積の金属片(ハンダ片)を所定個数
投入しておけばよく、形状は問わない。また、凹部内に
一定重量の金属粉を投入(充填)しておいたり、ハンダ
ペーストを充填しておいたり、あるいは、溶融したハン
ダを注入しておいても良い。
【0105】上記2つの実施形態においては、ICチッ
プ11を配線基板本体1に実装し、その後、柱状端子3
を形成したが、柱状端子3を形成するのと同時にICチ
ップ11を実装しても良い。つまり、柱状端子形成治具
Mの貫通孔M1や柱状端子形成治具Nの凹部N1内など
に配置したハンダボールC,D1,D2を溶融させて端
子用パッド2に溶着させる際に、ICチップ11に形成
したハンダバンプ13をも溶融させて、フリップチップ
パッド4に溶着させて、ICチップ11を本体1に実装
してもよい。このようにした場合には、ICチップ11
の実装と柱状端子3とが同時に行えるので、加熱工程を
減らすことができる上、加熱による配線基板本体1やI
Cチップ11の劣化を少なくすることができる点で好ま
しい。
【0106】上記2つの実施形態においては、配線基板
本体1にアルミナを主成分とするセラミック製配線基板
本体を用いたものを示したが、ガラス−エポキシ樹脂複
合材料等の樹脂を含む材質からなる樹脂製配線基板本体
を用いても良い。このような樹脂製配線基板本体を用い
た場合には、上記実施形態で示したように、ガラス−エ
ポキシ樹脂複合材料等からなるプリント基板21と接続
した場合には、第2面に沿う方向にあまり大きな変形は
生じないことが多い。配線基板本体とプリント基板本体
とがいずれも樹脂を含む材質からなるので、熱膨張率の
比較的近似しているからである。しかし、完全に一致し
ている訳ではないので、本発明を適用して、配線基板本
体に柱状端子を形成すれば、さらに接続信頼性を向上さ
せることができる。また、プリント基板本体に、例えば
アルミナ等のセラミック製プリント基板(取付基板)を
用いる場合には、樹脂製配線基板本体とセラミック製プ
リント基板との間で、熱膨張差が発生する。このような
場合にも、本発明を適用して、配線基板本体に柱状端子
を形成すれば、接続信頼性を向上させることができる。
【0107】さらに、前記したが、樹脂製配線基板本体
の第1面にICチップを実装した場合には、樹脂製配線
基板本体の剛性が低いため、ICチップと樹脂製配線基
板本体との熱膨張率の違いによって、樹脂製配線基板本
体に反り変形が生ずることがある。このような場合に
も、本発明の適用が好ましい。例えば、ガラス−エポキ
シ樹脂複合材料からなる配線基板本体(IC搭載配線基
板本体)101の第1面(図示しない)にICチップ
(図示しない)を実装し、上記実施形態に示したガラス
−エポキシ樹脂複合材料からなるプリント基板20と接
続した場合には、図11(a) に示すように、柱状端子1
03の柱状部103bは、軸方向(図中上下方向)の応
力を受けた場合に、容易に伸縮変形をして、応力を解放
する。さらに、この配線基板110においても、基端部
103cが、端子用パッド102に向かって徐々に径大
となる形状とされているので、さらにこの部分での破断
を防止できる。基端部103cは、軸方向の応力を受け
ても、端子用パッド102に固着されているために、変
形しにくく、応力が集中し易いが、基端部103cがこ
のような形状とされていると、基端部103cの外周縁
において、容易に変形して応力を分散するためと考えら
れる。従って、本発明の配線基板においては、高い接続
信頼性を得ることができる。また、この配線基板110
においても、図11(b) に示すように、横方向(径方
向)の応力を受けると、柱状部103bが容易に屈曲変
形して横方向の応力を解放し、また、基端部103cで
も応力の集中を防止することができるが、これは、上記
した実施形態1,2と同様である。
【0108】(実施形態3)つぎに、本発明の中継基板
について説明する。図12は、本実施形態にかかる中継
基板210の正面図であり、図13は、この中継基板2
10の部分拡大断面図である。中継基板210は、図1
2に示すように、厚さ0.3mm、一辺25mmの略正
方形の平板形状の中継基板本体201を有する。この中
継基板本体201は、アルミナを主成分(90%)とす
るアルミナセラミックからなる。
【0109】中継基板本体201には、図13に示すよ
うに、その上下面である第1面201aと第2面201
bとの間を貫通する複数の貫通孔Hを有する。この貫通
孔Hは、直径0.6mm、1.27mmピッチで格子状
に縦横各19ヶ(合計361ヶ)穿孔されており、図1
2に示すように、中継基板本体201のほぼ全面に配置
されている。また、この貫通孔Hの内壁面、第1面側貫
通孔周縁、および第2面側貫通孔周縁には、タングステ
ン下地金属層202(厚さ約10μm)およびその上に
形成された無電解Ni−Bメッキ層203(厚さ約2μ
m)からなる金属層204が形成され、それぞれ、貫通
孔内金属層204h、第1面側端子用パッド204a
(外径0.88mm)、第2面側端子用パッド204b
(外径0.88mm)を構成している。このうち、貫通
孔内金属層204hおよび第2面側端子用パッド204
bには、軟質金属体205が溶着している。
【0110】この軟質金属体205は、高温ハンダ(P
b90%−Sn10%)からなり、貫通孔H内に配置さ
れ、さらに、第2面201bを越えて図中下方に突出し
た柱状第2面側端子206を備える。この柱状第2面側
端子206は、半球状(半径=0.3mm)にされた先
端部206a、第2面側端子用パッド204bに固着さ
れた基端部206c、先端部206aと基端部206c
の中間部であり、略柱状とされた柱状部206bを備え
る。このうち、柱状部206bは、直径CD=0.6m
m、高さ(軸方向寸法)CH=1.01mmの、直径C
Dよりも軸方向寸法CHの大きい略円柱状とされてい
る。なお、柱状部206bは一定径CDを有しているの
で、最大径も直径CDに等しい。また、基端部206c
は、柱状部206bから第2面側端子用パッド204b
に向かって拡がるようにして、徐々に径大となる形状と
されており、断面略R状(R=約0.14mm)とされ
ている。また、この柱状第2面側端子206は、高さT
H=1.45mmであり、一方、最大径ADは、第2面
側端子用パッド204bの外径と同じ(AD=0.88
mm)とされている。さらに、この軟質金属体205
は、第1面201a側では、第1面201aと略同一の
平面205aとされており、この平面205aおよび第
1面側端子用パッド204a上には、Pb−Sn共晶ハ
ンダ(Pb36%−Sn64%)からなり、バンプ状に
盛り上がった第1面側端子207が形成されている。
【0111】次いで、この中継基板210を、例えば以
下のようにして配線基板220および取付基板240と
接続する。まず、中継基板210と接続する配線基板
(IC搭載配線基板)として、図14(a) に示すような
LGA型配線基板220を用意した。このLGA型IC
搭載配線基板220は、厚さ1.0mm、一辺25m
m、平面視略正方形状のIC搭載配線基板本体221を
有する。この配線基板本体221は、主として中継基板
本体201と同様のアルミナセラミックからなり、その
内部には、図示しないが内部配線が形成されている。こ
の配線基板本体221の主面(図中上面)221aに
は、IC接続パッド212を備えるICチップ211
を、ハンダバンプ213により、フリップチップ接続し
て実装するため、フリップチップパッド223を備え
る。また、裏面(図中下面)221bには、後述する取
付基板と接続するため、従って、中継基板210の第1
面側端子207と接続するための接続パッド222を備
える。この接続パッド222は、直径0.86mmで、
中継基板210の第1面側端子207の位置に適合する
ように、ピッチ1.27mmの格子状に縦横各19ヶ配
列され、下地のタングステン層上に無電解Ni−Bメッ
キが施され、さらに酸化防止のために薄く無電解金メッ
キが施されている。また、図示しない内部配線によっ
て、フリップチップパッド223と接続パッド222と
がそれぞれ接続している。
【0112】また、取付基板として、図14(b) に示す
ようなプリント基板240を用意した。プリント基板2
40は、厚さ1.6mm、一辺30mmの略正方形板状
で、ガラス−エポキシ樹脂複合材料(JIS:FR−
4)からなるプリント基板本体241を備える。このプ
リント基板本体241の主面241aには、IC搭載配
線基板220の接続パッド222と、したがって、中継
基板210の柱状第2面側端子206とも対応する位置
に、取付パッド242が形成されている。この取付パッ
ド242は、厚さ25μmの銅からなり、直径0.72
mmで、ピッチ1.27mmで格子状に縦横各19ヶ、
計361ヶ形成されている。
【0113】まず、中継基板210とIC搭載配線基板
220とを重ねて最高温度220℃のリフロー炉を通過
させ、Pb−Sn共晶ハンダからなる第1面側端子20
7を溶融させて、第1面側端子207と接続パッド22
2とを接続し、図15(a) に示すように、IC搭載配線
基板220と中継基板210とを接続した接続体250
を形成する。なお、上記加熱によっては、Pb−Sn高
温ハンダからなる軟質金属体205(柱状第2面側端子
206)は溶融しない。この接続体250では、中継基
板本体201の第1面201aとIC搭載基板本体22
1の下面221bとの間隔B1は0.10mmとなっ
た。
【0114】その後、予め取付パッド242上に共晶ハ
ンダペースト(図示しない)を約250μmの厚さに塗
布したプリント基板240と、接続体250とを接続す
る。即ち、柱状第2面側端子206の先端部206aを
取付パッド242と位置を合わせるようにして突き当て
て、接続体250をプリント基板240上に載置する。
ついで、これらを最高温度220℃のリフロー炉を通過
させて加熱することにより、取付パッド242上の共晶
ハンダペーストを溶融させてハンダ層208とし、図1
5(b) に示すように、配線基板220−中継基板210
−プリント基板240の三者を接続した構造体260を
形成した。この構造体260では、上記したように、中
継基板本体201の第1面201aとIC搭載基板本体
221の下面221bとの間隔B1は0.10mmであ
る。一方、中継基板本体201の第2面201bとプリ
ント基板本体241の上面241aとの間隔B2は1.
48mmとなった。
【0115】なお、本実施形態では、第1面側端子20
7とハンダ層208に同じ共晶ハンダを用いた例を示し
たが、例えば、第1面側端子207に、ハンダ層208
よりも融点の高いハンダを用いることにより、ハンダ層
208を形成するときに、第1面側端子207が溶融し
ないようにしてもよい。
【0116】本実施形態における構造体260において
は、配線基板本体221と中継基板本体201の間では
ほとんど応力は生じない。これは、配線基板221と中
継基板本体201とは略同じ材質(アルミナセラミッ
ク)であり、熱膨張差が生じないからである。一方、中
継基板本体201とプリント基板本体241との間では
応力が発生する。中継基板本体201とプリント基板本
体241とは材質が異り、熱膨張率が異なるからであ
る。このような応力が発生する場合、柱状第2面側端子
206は、軟質金属からなり、しかも、柱状部206b
は、自己の最大径(直径CD)よりも軸方向寸法が長い
ので、柱状部206bで容易に変形して応力を緩和し、
中継基板本体201とプリント基板240の間に発生し
た応力を小さくして、破壊しにくい信頼性のある接続と
することができる。
【0117】しかも、本実施形態の中継基板210の柱
状第2面側端子206は、その基端部206cが、徐々
に径大となる形状とされている。以下において、柱状第
2面側端子206’として、図16(b) に示すように、
基端部206c’が柱状部206b’と略同じ径とされ
た場合と比較してみる。即ち、図16(b) に、貫通孔
H’の第2面201b’側端部に第2面側端子用パッド
を形成せず、柱状第2面側端子206’の基端部206
c’が、柱状部206b’とほぼ同径とした場合におい
て、中継基板本体201’と取付基板240の熱膨張率
の違いにより、両者間にせん断方向(図中左右方向)の
変形が生じたとき、具体的には、プリント基板240が
図中左方向に変位したときの様子を示す。この場合に
は、最大応力は、図中矢印で示すように、柱状第2面側
端子206’のうち、基端部206c’の図中右側外周
縁近傍に発生する。
【0118】中継基板201’の寸法が大きい場合な
ど、熱膨張差が大きくなりすぎる場合や、多くの回数の
繰り返し熱応力が掛かった場合などには、基端部206
c’において、変形による応力吸収の限度を越え、ある
いは疲労限度を超えることがある。このため、図16
(b) に破線で示すように、柱状第2面側端子206’の
基端部206c’でクラックK5が発生し、クラックK
5が徐々に進行して、ついには破断することがあった。
これは、中継基板本体201’の貫通孔H’には、第2
面側端子用パッド204bが形成されていないため、図
中に影を付して表すように、基端部206c’の外周縁
近傍の狭い領域に応力が集中し、ここを起点としてクラ
ックK5が生じたものと思われる。
【0119】これに対し、図16(a) に示すように、本
実施形態の中継基板210においては、中継基板本体2
01の貫通孔Hの第2面側端部には、第2面側端子用パ
ッド204bが形成され、柱状第2面側端子206の基
端部206cが、第2面側端子用パッド204bに向か
って徐々に径大となる形状とされている。このため、矢
印で示すように、基端部206cの外周縁近傍で最大応
力が発生するものの、図16(b) に示す場合に比較し
て、その大きさが小さい。柱状第2面側端子206(軟
質金属体205)の厚さが薄くなって、変形容易である
ため、図中に影を付して表すように、応力が分散され、
最大応力が小さくなる。このため、図16(b) に示すの
ようなクラックK5が生じ難い。即ち、接続信頼性の高
い構造体260とすることができる。
【0120】また、直接プリント基板240と接続した
場合には、破壊が生じ易かった配線基板220側の接続
パッド222近傍の第1面側端子207には、中継基板
210を介在させたことにより応力がかからない。一
方、中継基板210とプリント基板240との間の応力
は柱状第2面側端子206が変形して吸収するので、柱
状第2面側端子206は破壊し難く、また、プリント基
板240の取付パッド242のハンダ層208も破壊し
難くなる。
【0121】なお、上述の例では、中継基板210を、
いったんIC搭載配線基板220に取付けて配線基板2
20と中継基板210との接続体(中継基板付配線基
板)250とした後に、さらにプリント基板240に接
続した例を示したが、一挙に製作する方法を採ることも
できる。即ち、予め、接続パッド222及び取付パッド
242に、共晶ハンダペーストを塗布しておき、プリン
ト基板240と中継基板210とIC搭載配線基板22
0とをこの順に重ね、リフローして、配線基板220と
中継基板210、および中継基板210とプリント基板
240とを一挙に接続(ハンダ付け)しても良い。ま
た、中継基板210とプリント基板240とを先に接続
しておいても良い。いずれにしても、本実施形態の中継
基板210を使用すれば、高温ハンダボール等の端子部
材を接続パッド222や取付パッド242上に1つずつ
載置する必要もなく、1回ないしは2回の加熱(リフロ
ー)によって、基板と取付基板とを中継基板を介して接
続することができる。したがって、ICチップメーカや
ユーザにおいて、面倒な工程や設備を省略することもで
きる。
【0122】ついで、この中継基板10の製造方法につ
いて説明する。まず、中継基板本体201を次のように
して製造する。即ち、周知のセラミックグリーンシート
形成技術によって、アルミナセラミックを主成分とする
セラミックグリーンシートGを用意する。このグリーン
シートGに、図17(a) に示すように、パンチングによ
って貫通孔Hを形成する。ついで、貫通孔Hの内壁面お
よび貫通孔の図中上下面端部周縁HPa、HPbに、タ
ングステンペーストPWを塗布する。さらに、このグリ
ーンシートGを還元雰囲気中で最高温度約1550℃に
て焼成し、図17(b) に示すようなアルミナセラミック
製の中継基板本体201およびタングステンを主成分と
する下地金属層202を形成する。焼成後の中継基板本
体201は、厚さ0.3mmで、一辺25mmの略正方
板形状を有し、第1面201aと第2面201bとの間
を貫通する貫通孔Hは、1.27mmのピッチで格子状
に、縦横各19ヶ、計361ヶ(=19×19 )の貫通孔が
形成されている。また、下地金属層202の厚さは約1
0μmである。
【0123】さらに、この下地金属層202上に、図1
7(c) に示すように、厚さ約2μmの無電解Ni−Bメ
ッキ層203を形成して、軟質金属を溶着する金属層2
04を形成する。さらに、Ni−Bメッキ層203の酸
化防止のため、Ni−Bメッキ層203上に厚さ0.1
μmの無電解金メッキ層(図示しない)を形成する。こ
の金属層204は、貫通孔内金属層204h、第1面側
端子用パッド204a、第2面側端子用パッド204b
を構成する。
【0124】次いで、中継基板本体201の貫通孔H内
に軟質金属体5を貫挿して配置し、さらに、柱状第2面
側端子206を形成する。本実施形態では上記実施形態
2において用いたのと同様な手法、即ち、柱状端子形成
治具Nを用いて、軟質金属体5および柱状第2面側端子
206を形成する。即ち、図18(a) に示すように、カ
ーボンからなる柱状端子形成治具Nの上面N3には、貫
通孔Hにそれぞれ対応した位置に、直径0.62mm、
深さ1.8mmで、先端(図中下端)が円錐状の凹部N
1が形成されている。なお、カーボンは、耐熱性があり
溶融したPb−Sn高温ハンダに濡れない材質である。
また、この凹部N1の上面N3側端部N1rは、R=約
0.2mmのR面取り状にされている。さらに、柱状端
子形成治具Nの凹部N1の頂部(図中最下部)には、保
持治具Nを下方に貫通する小径(φ0.2mm)のガス
抜き孔N2がそれぞれ形成されている。
【0125】まず、この柱状端子形成治具Nの各凹部N
1に直径0.5mmの高温ハンダボール(Pb90%−
Sn10%)D1を投入しておく。本例では、各凹部に
それぞれ2ヶ投入した。次いで、凹部N1の端部(上
端)N1rに、直径0.89mmの高温ハンダボール
(Pb90%−Sn10%)D2を載置する。このと
き、凹部N1内に既に投入されているボールD1とボー
ルD2とが接触しないで、かつ後述する共晶ハンダの溶
融時には両者が接触するように、間隔をわずかに空けて
おくのが好ましい。このようにするとボールD2が凹部
N1の上端縁にぴったりと接触して動かなくなり(ある
いは動き難くなり)、後述する中継基板本体201を載
せるときの位置ずれが生じ難くなるからである。
【0126】その後、図18(b) に示すように、ボール
D2の図中上方に、第2面201bが下になるようにし
て中継基板本体201を載置する。このとき、凹部N1
の上方で、高温ハンダボールD2が貫通孔Hに、はまる
ように位置決めをする。さらに、中継基板本体201の
上方、即ち、ボールD2のある側とは反対側から、耐熱
性があり溶融した高温ハンダに濡れない材質であるステ
ンレスからなる荷重治具Qを、平面(図中下面)Q1が
中継基板本体201の第1面201aに押し当たるよう
にして載せて、下方に圧縮する。
【0127】次いで、窒素雰囲気下で、最高温度360
℃、最高温度保持時間1分のリフロー炉にこれらを投入
し、高温ハンダボールD1、D2を溶融させる。する
と、溶融した高温ハンダD2は、荷重治具Qにより図中
下方に押し下げられた中継基板本体201の貫通孔H内
に貫挿されるとともに、貫通孔Hの内周の貫通孔内金属
層204hおよび第2面側端子用パッド204bと溶着
する。一方、貫通孔Hの上端部では、高温ハンダD2は
荷重治具Qの平面Q1に倣って平面状になる。また、高
温ハンダD2は、保持治具Nの凹部N1内にも注入され
る。すると、溶融した高温ハンダD1と接触し、両者は
表面張力により一体となろうとする。ところが、ハンダ
D2は、貫通孔内金属層204hと溶着し、中継基板本
体201と一体となっているので、中継基板本体201
から離れて下方に落下することができない。このため、
重力に抗して高温ハンダD1を上方に引き上げる形で一
体化する。なお、中継基板本体201は荷重治具Qによ
り保持治具Nの上面N3に押し当てられた状態まで押し
下げられる。
【0128】また、ガス抜き孔N2は、高温ハンダボー
ルD1、D2を溶融させるときに、凹部N1内に閉じこ
められた空気を逃がす役割をする。ただし、受け治具N
がハンダに濡れず、ガス抜き孔N2が小径であるので、
ハンダがガス抜き孔N2に浸入することはない。
【0129】その後、冷却して高温ハンダを凝固させる
と、図19に示すように、中継基板本体201の貫通孔
内金属層204hおよび第2面側端子用パッド204b
には、軟質金属体205が溶着する。この軟質金属体2
05は、側面、即ち柱状部206bは凹部N1の内壁の
形状に倣い、先端部206aは略半球状となった柱状第
2面側端子206を構成する。また、この柱状第2面側
端子206のうち、端子用パッド204bと固着する基
端部206cは、柱状端子形成治具Nの凹部端部N1r
がR面取り状にされているので、これに倣って第2面側
端子用パッド240b側に向かって徐々に径大となる略
R形状とされる。以上のようにして、図12および図1
3に示す中継基板本体210を完成する。このようにし
て形成した柱状第2面側端子206は、一定の直径(体
積)を有するハンダボールD1,D2を溶融させて形成
したものであるので、体積が一定となるため、その高さ
も揃えることができる。なお、Ni−Bメッキ層203
上の金メッキ層は、溶融した高温ハンダ中に拡散して消
滅するので、高温ハンダとNi−Bメッキ層203とが
直接溶着し、高温ハンダからなる軟質金属体205は、
中継基板本体201に固着される。
【0130】ついで、図20に示すように、軟質金属体
205の第1面201a側上端205aに直径0.4m
mのPb−Sn共晶ハンダボールEyを載置する。な
お、このボールEyを載置するには、軟質金属体205
の上方にボール規制板Rの透孔RHが位置するようにセ
ットし、この規制板R上にボールEyを散播いて揺動
し、透孔RHにボールEyを落とし込む方法によると容
易に載置できる。本例においては、規制板Rの厚みは
0.5mm、透孔RHの直径は0.6mmである。な
お、本例においては、図20に示すように、柱状第2面
側端子206の先端部206aがそれぞれはまりこむ凹
部U1を有する軟質金属体保持治具Uを用い、この治具
Uの凹部U1に先端部206aをそれぞれ嵌め込んだ状
態で行うと都合がよい。軟質金属体205(柱状第2面
側端子206)は柔らかく変形しやすい高温ハンダから
形成されているからである。
【0131】しかる後、窒素雰囲気下で、最高温度22
0℃、最高温度保持時間1分のリフロー炉にこれらを投
入し、共晶ハンダボールEyを溶融させる。なお、この
温度条件では軟質金属体205は溶融しない。溶融した
共晶ハンダは、軟質金属体上面205aに濡れて拡が
り、第1面側端子207となる(図13参照)。この第
1面側端子207は、共晶ハンダボールEyの体積が一
定に規制されているので、一定量(体積)となり、高さ
も均一になる。本例においては、第1面201aから第
1面側端子207の頂部(図中最上端)までの高さが
0.08mmであった。このようにして、図12および
図13に示すような中継基板210が完成する。
【0132】上記実施形態3においては、中継基板本体
201に形成した貫通孔Hに軟質金属体205を挿通・
固着した例を示したが、以下のようにしても良い。即
ち、図21に示す中継基板310は、上記実施形態3の
中継基板本体201と同様にアルミナセラミックからな
る中継基板本体301を備えている。但し、この中継基
板本体301に掲載された貫通孔H”には、タングステ
ンペーストを充填し、さらに、上下面にもパッドを印刷
して、同時焼成する手法により、貫通孔H”内にはビア
305が形成されている。また、第1面(上面)301
a側には第1面側端子用パッド304aが、第2面(下
面)301b側には第2面側端子用パッド304bが形
成されている。なお、各パッド304a,bの表面に
は、図示しないが、Ni−Bメッキも施されている。
【0133】さらに、この第1面側端子用パッド304
aには、共晶ハンダからなる第1面側端子307がバン
プ状(半球状)に盛り上がって形成されている。また、
第2面側端子用パッド304bには、軟質金属、具体的
には、Pb90%−Sn10%高温ハンダからなる柱状
端子306が形成されている。この柱状端子306は、
半球状の先端部306a、第2面側端子用パッド304
bに固着するための基端部306c、およびその中間の
柱状部306bからなる。柱状部306bは、その径
(最大径)よりも軸方向寸法(長さ)の長い略円柱状と
されている。また、基端部306cは、柱状部306b
から第2面側端子用パッド304bに向かって、徐々に
径大となる形状とされている。これらについては、上記
実施形態3における柱状第2面側端子206の形状と略
同じである。
【0134】このような中継基板本体310を、上記実
施形態3と同様にして、IC搭載配線基板220やプリ
ント基板240と接続して、構造体を形成することがで
きる。この場合にも、柱状端子306が、軟質金属(具
体的には高温ハンダ)からなり、しかも柱状部306b
で屈曲変形容易であること、さらに、基端部306cが
パッド304bに向かって徐々に径大となる形状とされ
ている。従って、応力を基端部に集中させることなく、
熱膨張差による変形を吸収して、高い接続信頼性を確保
することができる。
【0135】さらに、上記実施形態3においては、セラ
ミック製配線基板220と樹脂製プリント基板240と
の間に、セラミック製中継基板本体201の第2面側に
柱状第2面側端子206を形成した中継基板210を介
在させた例を示した。しかし、樹脂製中継基板本体の第
1面側に柱状第1面側端子を形成した中継基板を介在さ
せても良い。即ち、図22に示すように、ガラス−エポ
キシ樹脂複合材料等からなる樹脂製中継基板本体401
の第1面401a側にPb−Sn共晶ハンダからなる柱
状第1面側端子406を有する中継基板410を介在さ
せて、実施形態3において説明した配線基板220とプ
リント基板240とを、ハンダ層407および第2面側
端子408で接続する。
【0136】この中継基板410は、大略、上記実施形
態3における中継基板本体201の材質をセラミックか
らガラス−エポキシ樹脂複合材料に換え、上下を反転さ
せた、即ち、第1面と第2面とを入れ替えたものに相当
する。なお、中継基板本体401の耐熱性を考慮して、
軟質金属体405(第1面側端子406)の材質には、
高温ハンダに代えてPb−Sn共晶ハンダを用い、ハン
ダ層407や第2面側端子408には、さらに低融点の
ハンダ、例えば、Sn48%−In52%などを用い
る。また、金属層404(貫通孔内金属層404h、第
1、第2面側端子用パッド404a,b)には、タング
ステンメタライズに代えて、メッキ等によって形成した
銅を用いる(図24参照)。このような構造体460に
おいては、中継基板本体401と配線基板本体221と
の間で熱膨張差が発生するが、柱状第1面側端子406
が、軟質金属(Pb−Sn共晶ハンダ)からなり、しか
も柱状部406bで屈曲変形容易であること、さらに、
基端部406cが、柱状部406bから第1面側端子用
パッド(図示しない)に向かって徐々に径大となる形状
とされていることから、熱膨張差による変形を吸収し
て、高い接続信頼性を確保することができる。
【0137】さらに、この中継基板410は、前記した
ように、反り変形が起こる樹脂製配線基板とプリント基
板との間に介在させると、都合がよい。即ち、図23に
示すような、ガラス−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂を
含む材質からなる配線基板本体421の主面421a
に、シリコンからなるICチップ411が実装された樹
脂製IC搭載配線基板420と、プリント基板240と
の接続に際し、上述した樹脂製中継基板本体401から
なる中継基板410を介在させる。この場合には、IC
チップ411と配線基板本体421との熱膨張差によっ
て配線基板本体421が反り変形をしようとするが、図
24(a) に示すように、中継基板410の柱状第1面側
端子406の柱状部406bが軸方向(中継基板の厚さ
方向:図中上下方向)に伸縮し(本図では伸長)、反り
変形に追従して応力を解放するので、破断しない。柱状
第1面側端子406は、変形容易な軟質金属(具体的に
はPb−Sn共晶ハンダ)からなり、しかも、柱状部4
06bがその径より軸方向に長い形状であるので伸縮変
形容易であること、さらに、基端部406cが第1面側
端子用パッド404aに向かって徐々に径大となる形状
とされているからである。また、ガラス−エポキシ樹脂
複合材料からなる中継基板本体401は、剛性が低く、
容易に変形するので、IC搭載配線基板420の変形を
阻害しないため、ここでも応力を発生させない。
【0138】なお、中継基板本体401とIC搭載配線
基板本体421の間に、熱膨張差によって第1面401
aに沿う方向(図中横方向)に変形が生じる場合があ
る。中継基板本体401とIC搭載配線基板本体421
とは略同じ材質(ガラス−エポキシ樹脂複合材料)であ
るが、完全に同材質ではないため、また、IC搭載配線
基板本体421の内部等には、Cuからなる配線が形成
されているので、この影響を受けるためである。このよ
うな、熱膨張差が発生する場合にも、図24(b) に示す
ように、柱状第1面側端子406の柱状部406bが屈
曲変形して応力を吸収するため、高い接続信頼性が得ら
れる。この場合については、上記実施形態3に場合と同
様であるので、詳細な説明は省略する。
【0139】さらに、樹脂製IC搭載配線基板420と
プリント基板240との間に介在させる中継基板とし
て、樹脂製中継基板本体を用い、第2面側(プリント基
板側)に、柱状第2面側端子を設けた中継基板を用いて
も良い。即ち、図23において、中継基板410のみ上
下反転させて、配線基板420やプリント基板240と
接続してもよい。この場合にも、柱状第2面側端子が配
線基板420の反り変形に対して、伸縮して追従する。
また、中継基板本体401は、樹脂製であり容易に変形
するから、IC搭載配線基板420の反り変形を阻害せ
ず、同様に変形するため、応力を発生させない。従っ
て、このようにしても、信頼性の高い接続が可能とな
る。
【0140】以上において、本発明を各実施形態に即し
て説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではなく、発明の範囲を逸脱しない限度において、適宜
変更して適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかり、(a) は集積回路チップを
除いた状態の配線基板の斜視図、(b)は、集積回路チップ
も含む配線基板の断面図である。
【図2】実施形態1の配線基板をプリント基板に接続す
る様子を示し、(a)は接続前、(b)は接続後の状態を示す
断面図である。
【図3】実施形態1にかかり、横応力(径方向)を受け
た場合の柱状端子の変形状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図4】実施形態1にかかり、(a)は基端部を徐々に径
大とした場合、(b)は基端部を同径とした場合の部分拡
大断面図である。
【図5】実施形態1にかかる配線基板の製造方法を説明
するための説明図であり、(a)は集積回路チップを、(b)
は配線基板本体を示す。
【図6】配線基板本体と集積回路チップとを接続する様
子を示す説明図であり、(a) は接続前を、(b)は接続後
の状態を示す。
【図7】配線基板本体に柱状端子を形成する第1の工程
例を示す説明図であり、(a) は治具の貫通穴内にハンダ
ボールを投入した状態を、(b) はハンダを溶融させて柱
状端子を形成した状態を示す。
【図8】配線基板本体に柱状端子を形成する他の工程を
示す説明図であり、貫通穴内にハンダペーストを充填す
る様子を示す。
【図9】実施形態2にかかり、配線基板本体に柱状端子
を形成する工程を示す部分拡大説明図であり、(a)は治
具の凹部にハンダボールをセットした状態を、(b)は治
具上に配線基板本体をセットした状態を示す。
【図10】実施形態2にかかり、治具の凹部内で柱状端
子が形成された状態を示す説明図である。
【図11】応力を受けた場合の柱状端子の変形状態を示
す部分拡大断面図であり、(a) は軸方向(横方向)の応
力、(b) は径方向(縦方向)の応力を受けた場合を示
す。
【図12】実施形態3にかかる中継基板の正面図であ
る。
【図13】実施形態3にかかる中継基板の部分拡大断面
図である。
【図14】(a)は、LGA型IC搭載配線基板の断面
図、(b)は、プリント基板の断面図である。
【図15】実施形態3にかかり、中継基板と基板及び取
付基板とを接続した状態を示す断面図であり、(a)は、
接続体の断面図、(b)は、構造体の断面図である。
【図16】実施形態3にかかり、構造体が熱応力によっ
て変形する様子を示す説明図であり、(a)は柱状第2面
側端子の基端部を徐々に径大とした場合、(b)は柱状第
2面側端子の基端部を柱状部と同一の径とした場合を示
す。
【図17】実施形態3にかかる中継基板の製造工程のう
ち、中継基板本体の製造までを説明する説明図である。
【図18】実施形態3にかかる中継基板の製造工程のう
ち、高温ハンダボールを貫通穴に貫挿する工程を説明す
る説明図である。
【図19】実施形態3にかかる中継基板の製造工程のう
ち、軟質金属体を中継基板本体の貫通穴に貫挿した状態
を説明する説明図である。
【図20】実施形態3にかかり、中継基板本体に第1面
側端子を形成する工程を説明する説明図である。
【図21】中継基板の他の実施形態を示す部分拡大断面
図である。
【図22】樹脂製中継基板本体の第1面側に柱状第1面
側端子を形成した中継基板を、配線基板とプリント基板
間に介在させた状態を示す断面図である。
【図23】樹脂製IC搭載配線基板とプリント基板との
間に、樹脂製中継基板本体の第1面側に柱状第1面側端
子を形成した中継基板を介在させた状態を示す断面図で
ある。
【図24】応力を受けた場合の柱状第1面側端子の変形
状態を示す部分拡大断面図であり、(a)は軸方向(上下
方向)の応力を受けた場合、(b)は径方向(横方向)の
応力を受けた場合である。
【図25】従来技術にかかり、集積回路チップを実装し
た配線基板をプリント基板に接続した状態を示す説明図
であり、(a) は配線基板とプリント基板とをハンダボー
ルで接続した状態、(b) は配線基板に設けたピンをプリ
ント基板に突き当てて接続した状態を示す。
【図26】従来例の中継基板について、(a)は中継基板
の構造を、(b)は2つの基板間に中継基板を介在させた
状態を示す説明図である。
【図27】他の従来例の中継基板を、2つの基板間に介
在させた状態を示す説明図である。
【図28】集積回路チップを実装し、樹脂を含む材料か
らなる配線基板本体を有するBGA型IC搭載配線基板
をプリント基板に接続したものにおいて、(a) は、これ
を加熱したときの変形を強調して示す模式図、(b) は接
続端子の破断場所を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 配線基板 1 配線基板本体 1a 第1面 1b 第2面 2 端子用パッド 2a 固着部 3 柱状端子 4 フリップチップパッド 8 ハンダ 11、211,411 ICチップ 12、212,412 IC接続パッド 13、213,413 ハンダバンプ 20、240 プリント基板(取付基板) 21、241 プリント基板本体 22、242 取付パッド 30 接続体 C ハンダボール D1,D2,D3 ハンダボール M 柱状端子形成治具 M1 貫通孔 N 柱状端子形成治具 N1 凹部 P ハンダペースト 210、310、410 中継基板 201、301,401 中継基板本体 204,304,404 金属層 204a,304a 第1面側端子用パッド 204b,304b 第2面側端子用パッド 204h,304h 貫通孔内金属層 205、405 軟質金属体 206,306 第2面側端子 207、406 第1面側端子 250 接続体 260,460,480 構造体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/18 H05K 3/34 505A 3/34 505 H01L 21/92 602G 604H 604S 604E 23/12 K

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1面と第2面とを有する略板状をなす
    配線基板本体と、上記第2面側に形成された端子用パッ
    ドと、取付基板と接続するための柱状端子であって、 上記端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記取付基板と接続するための先端部と、 上記端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から端子用パッドに向
    かって、徐々に径大となる形状を有する柱状端子と、を
    備える配線基板。
  2. 【請求項2】 第1面と第2面とを有する略板状をな
    し、樹脂を含む材質からなる配線基板本体と、上記第1
    面側に実装された集積回路チップと、上記第2面側のう
    ち少なくとも上記集積回路チップに対応した位置に形成
    された端子用パッドと、取付基板と接続するための柱状
    端子であって、 上記端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記取付基板と接続するための先端部と、 上記端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から端子用パッドに向
    かって、徐々に径大となる形状を有する柱状端子と、を
    備える配線基板。
  3. 【請求項3】 配線基板と取付基板との間に介在させ、
    第1面側で上記配線基板と接続させ、第2面側で上記取
    付基板と接続させることにより配線基板と取付基板とを
    接続させるための中継基板であって、 上記第1面と第2面とを有する略板形状をなす中継基板
    本体と、 上記第1面側に形成された第1面側端子と、 上記第2面側のうち上記第1面側端子と対応する位置
    に、該第1面側端子と電気的に接続して形成された第2
    面側端子用パッドと、 上記取付基板と接続するための第2面側端子であって、 上記第2面側端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記取付基板と接続するための先端部と、 上記第2面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第2面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有する柱状第
    2面側端子と、を備える中継基板。
  4. 【請求項4】 配線基板と取付基板との間に介在させ、
    第1面側で上記配線基板と接続させ、第2面側で上記取
    付基板と接続させることにより配線基板と取付基板とを
    接続させるための中継基板であって、 上記第1面と第2面とを有する略板形状をなす中継基板
    本体と、 上記第2面側に形成された第2面側端子と、 上記第1面側のうち上記第2面側端子と対応する位置
    に、該第2面側端子と電気的に接続して形成された第1
    面側端子用パッドと、 上記配線基板と接続するための第1面側端子であって、 上記第1面側端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記配線基板と接続するための先端部と、 上記第1面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第1面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有する柱状第
    1面側端子と、を備える中継基板。
  5. 【請求項5】 配線基板と取付基板との間に介在させ、
    第1面側で上記配線基板と接続させ、第2面側で上記取
    付基板と接続させることにより配線基板と取付基板とを
    接続させるための中継基板であって、 上記第1面と第2面とを有する略板形状をなし、該第1
    面と第2面との間を貫通する貫通孔を有する中継基板本
    体と、 上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内金属層と、 上記貫通孔の第2面側周縁部に形成された第2面側端子
    用パッドと、 上記貫通孔内に配置され、少なくとも上記貫通孔内金属
    層と第2面側端子用パッドとに固着され、第1面側端子
    と、上記第2面側において上記中継基板本体の厚さ方向
    に突出する柱状第2面側端子と、を構成する軟質金属体
    と、を備え、 上記柱状第2面側端子は、 上記取付基板と接続するための先端部と、 上記第2面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第2面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有することを
    特徴とする中継基板。
  6. 【請求項6】 配線基板と取付基板との間に介在させ、
    第1面側で上記配線基板と接続させ、第2面側で上記取
    付基板と接続させることにより配線基板と取付基板とを
    接続させるための中継基板であって、 上記第1面と第2面とを有する略板形状をなし、該第1
    面と第2面との間を貫通する貫通孔を有する中継基板本
    体と、 上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内金属層と、 上記貫通孔の第1面側周縁部に形成された第1面側端子
    用パッドと、 上記貫通孔内に配置され、少なくとも上記貫通孔内金属
    層と第1面側端子用パッドとに固着され、第2面側端子
    と、上記第1面側において上記中継基板本体の厚さ方向
    に突出する柱状第1面側端子と、を構成する軟質金属体
    と、を備え、 上記柱状第1面側端子は、 上記配線基板と接続するための先端部と、 上記第1面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第1面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有することを
    特徴とする中継基板。
  7. 【請求項7】 主面と裏面を有する略板形状をなし樹脂
    を含む材質からなるIC搭載配線基板本体と、上記主面
    側に実装された集積回路チップと、上記裏面側のうち少
    なくとも上記集積回路チップに対応した位置に形成され
    た接続パッドと、を備えるIC搭載配線基板と、取付基
    板本体と、該取付基板本体の主面のうち上記IC搭載配
    線基板の接続パッドに対応する位置に形成された取付パ
    ッドと、を備える取付基板と、の間に介在させ、第1面
    側で上記接続パッドと接続させ、第2面側で上記取付パ
    ッドと接続させることにより上記IC搭載配線基板と上
    記取付基板とを接続させるための中継基板であって、 樹脂を含む材質からなり、上記第1面と第2面とを有す
    る略板形状をなす中継基板本体と、 上記第1面側に形成された第1面側端子用パッドと、 上記接続パッドと接続するための第1面側端子であっ
    て、 上記第1面側端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記接続パッドと接続するための先端部と、 上記第1面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第1面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有する柱状第
    1面側端子と、 上記第2面側のうち上記柱状第1面側端子と対応する位
    置に、該柱状第1面側端子と電気的に接続して形成され
    た第2面側端子と、を備える中継基板。
  8. 【請求項8】 主面と裏面を有する略板形状をなし樹脂
    を含む材質からなるIC搭載配線基板本体と、上記主面
    側に実装された集積回路チップと、上記裏面側のうち少
    なくとも上記集積回路チップに対応した位置に形成され
    た接続パッドと、を備えるIC搭載配線基板と、取付基
    板本体と、該取付基板本体の主面のうち上記IC搭載配
    線基板の接続パッドに対応する位置に形成された取付パ
    ッドと、を備える取付基板と、の間に介在させ、第1面
    側で上記接続パッドと接続させ、第2面側で上記取付パ
    ッドと接続させることにより上記IC搭載配線基板と上
    記取付基板とを接続させるための中継基板であって、 樹脂を含む材質からなり、上記第1面と第2面とを有す
    る略板形状をなす中継基板本体と、 上記第2面側に形成された第2面側端子用パッドと、 上記取付パッドと接続するための第2面側端子であっ
    て、 上記第2面側端子用パッドに固着され、 軟質金属からなり、 上記取付パッドと接続するための先端部と、 上記第2面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第2面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有する柱状第
    2面側端子と、 上記第1面側のうち上記柱状第2面側端子と対応する位
    置に、該柱状第2面側端子と電気的に接続して形成され
    た第1面側端子と、を備える中継基板。
  9. 【請求項9】 主面と裏面を有する略板形状をなし樹脂
    を含む材質からなるIC搭載配線基板本体と、上記主面
    側に実装された集積回路チップと、上記裏面側のうち少
    なくとも上記集積回路チップに対応した位置に形成され
    た接続パッドと、を備えるIC搭載配線基板と、取付基
    板本体と、該取付基板本体の主面のうち上記IC搭載配
    線基板の接続パッドに対応する位置に形成された取付パ
    ッドと、を備える取付基板と、の間に介在させ、第1面
    側で上記接続パッドと接続させ、第2面側で上記取付パ
    ッドと接続させることにより上記IC搭載配線基板と上
    記取付基板とを接続させるための中継基板であって、 樹脂を含む材質からなり、上記第1面と第2面とを有す
    る略板形状をなし、該第1面と第2面との間を貫通する
    貫通孔を有する中継基板本体と、 上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内金属層と、 上記貫通孔の第1面側周縁部に形成された第1面側端子
    用パッドと、 上記貫通孔内に配置され、少なくとも上記貫通孔内金属
    層と第1面側端子用パッドとに固着され、第2面側端子
    と、上記第1面側から上記中継基板本体の厚さ方向に突
    出する柱状第1面側端子と、を構成する軟質金属体と、
    を備え、 上記柱状第1面側端子は、 上記接続パッドと接続するための先端部と、 上記第1面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第1面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有することを
    特徴とする中継基板。
  10. 【請求項10】 主面と裏面を有する略板形状をなし樹
    脂を含む材質からなるIC搭載配線基板本体と、上記主
    面側に実装された集積回路チップと、上記裏面側のうち
    少なくとも上記集積回路チップに対応した位置に形成さ
    れた接続パッドと、を備えるIC搭載配線基板と、取付
    基板本体と、該取付基板本体の主面のうち上記IC搭載
    配線基板の接続パッドに対応する位置に形成された取付
    パッドと、を備える取付基板と、の間に介在させ、第1
    面側で上記接続パッドと接続させ、第2面側で上記取付
    パッドと接続させることにより上記IC搭載配線基板と
    上記取付基板とを接続させるための中継基板であって、 樹脂を含む材質からなり、上記第1面と第2面とを有す
    る略板形状をなし、該第1面と第2面との間を貫通する
    貫通孔を有する中継基板本体と、 上記貫通孔内壁に形成された貫通孔内金属層と、 上記貫通孔の第2面側周縁部に形成された第2面側端子
    用パッドと、 上記貫通孔内に配置され、少なくとも上記貫通孔内金属
    層と第2面側端子用パッドとに固着され、第1面側端子
    と、上記第2面を越えて上記中継基板本体の厚さ方向に
    突出する柱状第2面側端子と、を構成する軟質金属体
    と、を備え、 上記柱状第2面側端子は、 上記取付パッドと接続するための先端部と、 上記第2面側端子用パッドに固着するための基端部と、 該先端部と基端部の中間に位置し、自己の最大径より軸
    方向寸法の長い柱状部と、 を有し、 かつ、上記基端部は、上記柱状部から第2面側端子用パ
    ッドに向かって、徐々に径大となる形状を有することを
    特徴とする中継基板。
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