JP3752939B2 - 車両自動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、車両と携帯機との間で通信を行う通信装置を含み、その通信装置による通信状態に基づいて車両の状態を制御する車両自動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開昭62─78379号公報には、移動体としての車両と携帯機との間で通信を行う通信装置を含み、その通信装置による通信状態に基づいて車両のロック装置の施錠・解錠制御を行う車両自動制御装置が記載されている。この車両自動制御装置においては、通信装置が、車室内全体を覆う状態で設けられたループアンテナを有し、そのループアンテナから応答要求信号を車の室内に送信する送信機と、携帯機から送信された応答信号を受信する受信機とを含むものである。したがって、この通信装置による通信状態に基づけば携帯機が車室内にあるか否かを検出することができ、携帯機が車室内にあるか否かに基づいてロック装置を制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効果】
しかし、上記公報に記載の車両制御装置においては、携帯機が車室内におけるいずれの位置にあるかを検出することができないため、例えば、運転者の意に反してロック装置が制御される場合があった。そこで、本発明の課題は、車両自動制御装置を、携帯機が車両の内部のいずれの位置にあるかを検出し、その位置に基づいて車両の状態をきめ細かに制御可能なものとすることにある。この課題は、車両自動制御装置を、下記各態様の構成のものとすることによって解決される。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまで、本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならないものではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
(1)車両と携帯機との間で通信を行う通信装置を含み、その通信装置による通信状態に基づいて前記車両の状態を自動制御する車両自動制御装置であって、
前記通信装置が、前記車両の内部における複数の領域の各々において前記携帯機との間で通信を行う複数領域通信装置であり、
当該車両自動制御装置が、
前記複数領域通信装置の前記複数の領域の各々における通信状態に基づいて、少なくとも前記携帯機が前記車両内部の前記複数の領域のうちのいずれに位置するかを検出する位置検出装置と、
その位置検出装置によって検出された携帯機の前記車両内部における位置に基づいて前記車両の状態を自動制御する位置対応制御部と
を含むことを特徴とする車両自動制御装置(請求項1)。
本項に記載の車両自動制御装置においては、複数領域通信装置によって、前記車両の内部における複数の領域の各々において前記携帯機との間で通信が行われる。したがって、複数領域通信装置の通信状態に基づけば携帯機が車両内部のいずれの領域に位置するかを検出することができる。
また、車両の状態が携帯機の車両内における位置に基づいて制御される。そのため、車両の状態をきめ細かに制御することが可能となる。例えば、携帯機が車両の内部の運転席周辺にあると検出された場合に車両の駆動源が始動させられ、運転席から離れた位置にあると検出された場合に駆動源が始動させられないようにする。このようにすれば、駆動源が無駄に始動させられることを回避することができる。
(2)前記複数領域通信装置が、互いに完全には重なり合わない複数の領域毎に応答要求信号を送信する送信機と、前記応答要求信号に応じて前記携帯機から送信される応答信号を受信する受信機とを含み、
前記位置検出装置が、前記受信機が受信した応答信号が前記送信機によって前記複数の領域のうちのいずれの領域に送信された応答要求信号に応じて送信されたものであるかに基づいて、前記携帯機の前記車両内部における位置を検出する送信領域対応位置検出部を含むことを特徴とする(1)項に記載の車両自動制御装置(請求項2)。
本項に記載の車両自動制御装置においては、受信機において受信した応答信号に基づいて、携帯機が複数の送信領域のうちのいずれの領域に送信された応答要求信号に対して応答した信号であるかが検出される。その結果、携帯機が、複数の送信領域のうちのいずれの領域内に位置するかを検出することができる。
複数の送信領域の各々は、互いに重なり部分を有していても、重なり部分を有していなくてもよい。重なり部分を有しない場合には、受信機が受信した応答信号に基づけば、携帯機が位置する領域が1つ決まる。それに対して、重なり部分を有する場合には、携帯機が位置する領域が複数検出される場合があるが、この場合には、複数の領域の重なり領域(共通領域)に位置するとされる。
送信機は、次項に記載のように、複数の送信アンテナを含むものとしても、送信アンテナは1つであって送信領域を変更可能なものとしてもよい。
(3)前記送信機が、前記車両の内部の互いに隔たった位置に設けられた複数の送信アンテナを含む(2)項に記載の車両自動制御装置。
送信アンテナを複数設ければ、対応する複数の領域の各々に応答要求信号を送信することができる。送信アンテナを複数設ければよく、送信部は必ずしも送信アンテナと同数設ける必要はない。各送信アンテナに対応して送信部を設けることも可能であるが、複数の送信アンテナ(全部の送信アンテナでも一部の送信アンテナでもよい)に対して1つの送信部を設けてもよく、後者の場合には、送信部の数が少なくて済む効果が得られる。また、車両の内部には、シート,ステアリング装置等が設けられており、1つの送信アンテナから車両内部の全域に応答要求信号を送信することが困難であることがある。それに対して、送信アンテナを互いに隔たった位置に複数個設ければ、車両の内部のほぼ全域に応答要求信号を送信することが可能となる。
(4)前記送信機が、前記複数の領域毎に時間を隔てて応答要求信号を送信する(2)項または(3)項に記載の車両自動制御装置。
本項に記載の車両自動制御装置において、送信機によって応答要求信号が送信された場合に、その度毎に、受信機が応答信号を受信したか否かを検出すれば、携帯機の位置を検出することができる。
(5)前記送信機が、前記複数の領域毎に、その領域を特定可能な状態で前記応答要求信号を送信するものであり、
前記携帯機が、前記応答要求信号に応じて、その領域を特定可能な状態で応答信号を送信する(2)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の車両自動制御装置。
本項に記載の車両自動制御装置においては、受信機が受信した携帯機からの応答信号に基づいて、携帯機がいずれの送信領域に送信された応答要求信号に応答したかを検出することができ、それに基づいて携帯機の位置を検出することができる。
例えば、送信機を、複数の送信領域毎に、互いに異なる周波数の応答要求信号を送信可能なものとしたり、送信領域を特定可能な互いに異なる送信領域信号を含む応答要求信号を送信可能なものとしたりすることができる。
また、携帯機を、送信機から送信される応答要求信号に基づいた応答信号を送信可能なものとする。例えば、携帯機において受信した応答要求信号の周波数に対応する周波数(応答要求信号の周波数と同じ周波数であっても、異なった周波数であってもよい)の応答信号を送信可能なものとしたり、応答要求信号あるいは送信領域信号を含む応答信号を送信可能なものとしたりすることができる。また、携帯機において、応答要求信号に基づいて送信領域を特定する信号が作成され、その作成された送信領域信号を含む応答信号が送信されるようにすることもできる。
(6)前記複数領域通信装置が、応答要求信号を送信する送信機と、前記応答要求信号に応じて前記携帯機から送信される応答信号を互いに完全には重なり合わない複数の領域毎に受信する受信機とを含み、
前記位置検出装置が、前記受信機の複数の領域各々における前記応答信号の受信状態に基づいて前記携帯機の前記車両内部における位置を検出する受信領域対応位置検出部を含むことを特徴とする(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の車両自動制御装置(請求項3)。
受信機における受信状態に基づけば携帯機の位置を検出することができる。具体的な一例を(7)項または(8)項において記載する。
(7)前記受信領域対応位置検出部が、前記受信機の前記複数の領域各々における前記応答信号の受信の有無に基づいて位置を検出する(6)項に記載の車両自動制御装置。
携帯機から送信された応答信号が受信されれば、その受信領域内に携帯機が位置することがわかる。
(8)前記受信領域対応位置検出部が、前記受信機の前記複数の領域の少なくとも1つにおける前記応答信号の受信強度に基づいて、前記携帯機の前記少なくとも1つの領域内における位置を検出する検出部を含む(6)項または(7)項に記載の車両自動制御装置(請求項4 )。
受信強度が強い場合には受信機(受信アンテナ)の近傍に位置し、弱い場合には離れた部分に位置することがわかる。本項に記載の技術的特徴を、(1)項ないし(7)項に記載の技術的特徴を組み合わせて適用すれば、携帯機の車両内部における位置を細かに検出することができる。送信領域あるいは受信領域内のいずれの部分にあるかを検出することができるのである。
なお、本項に記載の技術的特徴は、(1)項ないし(7)項に記載の車両自動制御装置とは独立に採用することができる。すなわち、通信装置が複数領域毎に通信可能なものでなくてもよい。例えば、受信機が車両内部の運転席付近に設置されれば、携帯機が運転席近傍に位置するか運転席から離間した領域に位置するかを検出することができ、有効である。
(9)前記受信機が、前記車両の内部の互いに隔たった位置に設けられた複数の受信アンテナを含む(2)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の車両自動制御装置。
(10)前記応答信号が前記携帯機について決められた識別情報を表す識別信号を含み、前記応答要求信号が前記携帯機に前記識別信号の送信を要求する識別情報要求信号を含み、かつ、
当該車両自動制御装置が、前記携帯機から送信された応答信号に含まれる識別信号に対応する識別情報と前記車両について予め決められた識別情報とが合致するか否かを判定する識別情報照合装置を含む(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の車両自動制御装置。
携帯機の位置を検出する場合には、応答信号に識別信号が含まれることは不可欠ではないが、車両の状態を制御する際に、識別情報の照合が行われれば、セキュリティ性を高めることができる。
合致には、携帯機から送信された識別信号に対応する識別情報(以下、携帯機側識別情報と称する)と車両について予め決められた識別情報(以下、車両側識別情報と称する)とが一致することや、これら携帯機側識別情報と車両側識別情報とが互いに予め定められた関係を有すること等が該当する。
(11)前記車両が、前記携帯機の前記車両内部における位置に関連する情報を報知する報知装置を含み、
前記位置対応制御部が、前記位置検出装置によって検出された前記車両内部における携帯機の位置に基づいて前記報知装置を制御する報知装置制御部を含むことを特徴とする(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の車両自動制御装置(請求項)。
報知装置は、携帯機の位置に関連する情報を視覚的に報知する装置(例えば、ディスプレイや警告ランプ等を含む装置)であっても、聴覚的に報知す装置(例えば、音声発生部や警告音発生部等を含む装置)であってもよい。また、携帯機の位置を報知する装置であっても、携帯機の位置が予め定められた領域内にないことが検出された場合等にそのことを報知する装置であってもよい。報知装置制御部は、報知装置を、位置検出装置によって検出された携帯機の位置が車両の内部のいずれにあっても、その位置を報知させるように制御するものであっても、携帯機が予め定められた位置にないことが検出された場合に、携帯機の位置を報知させるように制御するものであっても、その予め定められた位置にないことを報知させるように制御するものであってもよい。
いずれにしても、報知装置によれば、運転者等が携帯機の位置に関連する情報を取得することができる。報知装置が位置検出装置によって検出された携帯機の位置を報知するものである場合には、携帯機の置き場所を忘れた場合等に探すのが容易となる。さらに、位置検出装置が、予め定められた設定時間の経過毎に携帯機の位置を検出するものである場合には、携帯機が車両の内部において移動させられた事実を取得することができる。そして、携帯機が運転席近傍以外の位置から車両の外へ運び出される場合には、そのことを報知させることも可能である。携帯機は本来運転者に携帯されるものであり、運転席近傍以外の領域から車両外部へ運び出されるのは、例えば、荷物の中に入れられたまま運転者以外により運び出される場合等であるため、そのことが報知されるようにすることは有益である。
(12)車両の内部における複数の領域の各々において携帯機との間で通信を行う複数領域通信装置と、
その複数領域通信装置の前記複数の領域の各々における通信状態に基づいて、少なくとも前記携帯機が前記車両内部の前記複数の領域のうちのいずれに位置するかを検出する位置検出装置と、
その位置検出装置によって検出された携帯機の前記車両内部における位置に関連する情報を報知する報知装置と
を含むことを特徴とする携帯機位置報知装置
本項に記載の複数領域通信装置,位置検出装置は、前記(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の技術的特徴を備えたものとすることができる。
(13)車両の内部における複数の領域の各々において携帯機との間で通信を行う複数領域通信装置を含み、
その複数領域通信装置の前記複数の領域の各々における通信状態に基づいて、少なくとも前記携帯機が前記車両内部の前記複数の領域のうちのいずれに位置するかを検出する携帯機位置検出装置
本項に記載の携帯機位置検出装置には、(1)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の技術的特徴を採用することができる。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である車両自動制御装置について図面に基づいて説明する
図1において、10はコンピュータを主体とする車両制御装置であり、CPU12,ROM13,RAM14,EEPROM15,入出力部16等を含むものである。車両制御装置10には、1つの送信機20と複数の受信機22〜28とが接続されており、これら送信機20,受信機22〜28と携帯機32との間で通信が行われる。
【0005】
送信機20は、送信アンテナ40と送信部42とを含むものである。送信部42は、トランジスタ,発振素子等を含み、トランジスタが車両制御装置10からの制御信号に応じてON・OFF制御されると、それに応じた信号を送信アンテナ40に出力する。送信アンテナ40から送信される信号の周波数は発振素子によって決まる。送信機20から送信される信号は、携帯機32に識別情報に対応する識別信号の送信を要求する識別情報要求信号を含む応答要求信号である。
送信機20は、この応答要求信号を車室内のほぼ全域に送信可能なものであり、図2に示すように、車両のほぼ中央に設けられている。なお、車両のほぼ中央には、送信アンテナ40および送信部42(送信機20全体)が配設されても、送信アンテナ40のみが配設されてもよい。
【0006】
複数の受信機22〜28は、それぞれ、受信アンテナ44〜47と受信部48〜51とを含むものである。受信部48〜51は、それぞれ、複数のフィルタ,コンパレータ等を含むものであり、受信アンテナ44〜47を介して受信した信号から、予め決められた帯域の周波数の信号が抽出された後、コンパレータにおいて基準レベルと比較されることによってディジタル化されて、車両制御装置10に供給される。
【0007】
複数の受信機22〜28は、図2に示すように、車室内の互いに隔たった位置に設けられている。また、受信機22〜28の受信領域はそれほど広いものではないため、それぞれ、領域a〜d内において送信された信号が受信可能となる。本実施形態においては、受信機22〜28が、それぞれ、運転席の近傍(例えば、シートの背もたれ近傍の運転席用ドア側),助手席の近傍,後部座席の近傍(車両の幅方向の両側)に設けられている。その結果、おおよそ、携帯機32が車室内のいずれの位置にあっても、携帯機32から送信された応答信号を少なくとも1つの受信機22〜28によって受信することが可能となる。車室内にはシート等があるため、受信可能な領域(受信領域)がそれほど広くないものを、互いに隔たった位置に複数個設けることが望ましいのである。なお、図2に示す各々の位置には、受信アンテナ44〜47のみが配設されるようにしても受信機全体が配設されるようにしてもよい。
【0008】
これら複数の受信機22〜28と車両制御装置10とは、車両制御装置10に供給された応答信号がいずれの受信アンテナ44〜47を介して受信されたものであるかが判別可能な状態で接続される。本実施形態においては、受信部48〜51と車両制御装置10とが、それぞれ別個の信号線によって接続されており、信号線を経て供給された信号が入出力部16の異なるゲートに入力されるようにされている。そのため、車両制御装置10においては、信号が入力された入出力部16のゲートに基づいて受信機22〜28のいずれから供給された信号であるか、すなわち、いずれの受信領域から送信された応答信号であるかを検出することができる。
なお、本実施形態においては、1つの送信機20と複数の受信機22〜28とによって複数領域通信装置が構成されるのであるが、複数の通信領域は、受信機22〜28の受信領域によって決まる。
【0009】
携帯機32は、図1に示すように、送信機20から送信される応答要求信号を受信する受信アンテナ56と受信部58とを含む受信機60,信号を送信する送信アンテナ62と送信部64とを含む送信機66,識別信号発生部68,スイッチ70等を含むものである。受信アンテナ56を介して受信部58において応答要求信号が受信されると、ハイレベルの電流が識別信号発生部68に供給される。識別信号発生部68においては、記憶部に記憶された識別情報(携帯機側識別情報)が読み出されて、識別情報に対応する識別信号が送信機66に供給される。識別信号を含む応答信号が送信部64,送信アンテナ62を経て送信される。一方、スイッチ70は、常に(非操作状態にある間)開状態にあるスイッチであり、ユーザに操作された(押された)ときに、ハイレベルの電流が識別信号発生部68に供給される。識別信号発生部68から識別情報に対応する信号が送信機66に供給される。
【0010】
車両制御装置10には、その他、イグニッションスイッチ72,運転席側のドアが開状態である場合にON状態にされるカーテシランプスイッチ73等が接続されるとともに、報知装置74,エンジン制御装置75等が接続されている。本実施形態においては、イグニッションスイッチ72がOFF状態にあって、かつ、カーテシランプスイッチ73がON状態からOFF状態に切り換えられた場合に送信条件が満たされたとされ、送信機20から応答要求信号が送信される。運転者が乗車したと推定された場合に応答要求信号が送信されるのである。
また、携帯機32の車内部における位置に基づいて報知装置74やエンジン制御装置75が制御される。報知装置74は、本実施形態においては、表示ディスプレイ76を含むものであり、表示ディスプレイ76に携帯機32の位置が表示される。
さらに、ROM13には、図3のフローチャートで表される位置検出プログラム,図4のフローチャートで表される車両自動制御プログラム等が格納され、EEPROM15には、車両を特定するための識別情報(車両側識別情報)が格納されている。携帯機32から供給される識別信号に対応する携帯機側識別情報が、車両側識別情報と一致するか否かの照合が行われるのである。また、RAM14には、受信機24〜28の各々において受信した識別信号に対応する携帯機側識別情報との照合結果等が記憶される。
【0011】
以上のように構成された車両自動制御装置における作動について説明する。
本実施形態においては、上述の送信条件が満たされると、送信機20から車室内のほぼ全域に応答要求信号が送信される。その応答要求信号に応じて携帯機32から応答信号が送信されると、受信機22〜28のうちの1つ以上において受信され、車両制御装置10に供給される。車両制御装置10において、車両側識別情報と携帯機側識別情報とが一致するか否かの照合が行われ、その照合結果に基づいて携帯機32が車室内のいずれの領域に位置するかが検出される。
そして、携帯機32の位置に基づいて車両の状態が制御される。携帯機32の位置が表示されるように報知装置74が制御される。また、携帯機32が運転席周辺にあると検出された場合には、エンジン制御装置75にエンジン始動信号が出力される。燃料噴射装置の制御等によりエンジンが始動させられる。
【0012】
携帯機32の位置は、図3のフローチャートで表される位置検出プログラムの実行に従って検出される。ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、送信条件が満たされたか否かが判定される。送信条件が満たされた場合には判定がYESとなり、S2において、車両制御装置10によって送信機20に制御信号が出力される。その結果、送信機20から応答要求信号が送信される。次に、S3において、カウンタnのカウント値が1増加させられる。カウント値は、前述の入出力部16のゲートを表す値であるが、ゲートと受信機22〜28とは1対1に対応しているため、受信機22〜28や受信領域a〜dを表す値でもある。本実施形態においては、受信機22〜28の受信領域a,b,c,dがそれぞれカウント値1,2,3,4に対応付けられている。
【0013】
カウント値の初期値は0であるため、最初にS3が実行された場合にはカウント値が1とされ、送信機20によって応答要求信号が送信されてから予め定められた設定時間(例えば、応答要求信号が送信され、携帯機32から送信された応答信号を受信機22〜28において受信するまでの時間)経過後に、S4,5において、受信機22において応答信号を受信したか否か、その応答信号に含まれる識別信号に対応する携帯機側識別情報と車両側識別信号とが一致したか否かが判定される。識別情報が一致した場合には、S5における判定がYESとなり、S6において、その受信領域(受信領域を表すカウント値)が記憶される。
【0014】
次に、S7において、カウンタnのカウント値が受信機の個数に対応する数N0 (本実施形態においては4)に達したか否かが判定される。すべての受信機22〜28各々においてそれぞれ応答信号を受信したか否かの検出が行われたか否かが判定されるのである。
S7が最初に実行された場合には、判定がNOとなり、S3において、カウント値が2に増加させられる。カウント値2に対応する受信機24において応答信号を受信したか否かが判定されるのである。カウント値が4に達するまで、S3〜7が繰り返し実行され、受信機22〜28各々において応答信号を受信したか否かが順番に検出される。S3〜7がN0 回実行され、すべての受信機22〜28において識別信号を受信したか否かの検出が行われた場合には、S7における判定がYESとなり、S8において、S6において記憶された受信領域に基づいて携帯機32の位置が検出される。また、カウンタnがクリアされる。
【0015】
例えば、受信機22のみにおいて応答信号が受信された場合には、RAM14にカウント値1が記憶され、携帯機32が領域aに位置すると検出される。また、受信機28のみにおいて受信された場合には、カウント値4が記憶され、それによって領域dに位置すると検出される。
また、受信機22と受信機26とにおいて受信された場合には、カウント値1,3が記憶される。この場合には、携帯機32が、受信機22の受信領域aと受信機26の受信領域cとの共通領域fに位置すると検出される。以下、同様に、携帯機32によって送信された応答信号がいずれの受信機22〜28において受信されたかに基づいて、すなわち、携帯機32によって送信された応答信号が受信された受信領域に基づいて携帯機32の位置が検出されるのである。すべての受信機22〜28において応答信号が受信されなかった場合には、車室内にないと検出される。
このように、車室内の複数の領域の各々において携帯機との間で通信が行われるようにすれば、携帯機32が複数の領域のうちのいずれの領域に位置するかを検出することができる。
【0016】
そして、携帯機32の車室内における位置に基づいて車両の状態が、図4のフローチャートで表される車両自動制御プログラムの実行に従って制御される。S21において、携帯機32の位置が領域aであるか否かが判定される。領域aに位置すると検出された場合には、S22において、エンジン制御装置75にエンジン始動指令が出力される。その結果、エンジン制御装置75によってエンジン制御が開始され、エンジンが始動させられる。また、S23において、報知装置74が制御され、携帯機32の位置が表示ディスプレイ76に表示される。
それに対して、領域aにないと検出された場合には、S22が実行されることはない。エンジン始動指令がエンジン制御装置75に供給されないのであり、エンジンが始動させられることはない。携帯機32が運転席周辺にない場合には、運転者がいない場合もあり、この場合にエンジンが始動させられることは望ましくないのであり、エンジンが無駄に始動させられることを回避することができる。また、表示ディスプレイ76には、携帯機32が車室内のいずれの位置にあっても、その位置が表示されるため、携帯機32の置き場所を忘れた場合等に有益である。
【0017】
以上のように、本実施形態によれば、車両自動制御装置10の図3のフローチャートで表される位置検出プログラムを記憶する部分、実行する部分等によって位置検出装置が構成される。位置検出装置は、送信領域対応位置検出部でもある。また、図4のフローチャートで表される車両自動制御プログラムを記憶する部分,実行する部分等によって位置対応制御部が構成され、位置対応制御部のうちのS23を実行する部分等によって報知装置制御部が構成される。
【0018】
なお、上記実施形態においては、受信機22〜28の各々が、受信アンテナ44〜47と受信部48〜51とを含むものであったが、受信部を、4つの受信アンテナ44〜47のうちの2つ以上に共通にすることもできる。この場合には、受信部において、入力された応答信号が受信アンテナ44〜47のうちのいずれにおいて受信されたものであるかが検出される。例えば、受信アンテナ44〜47において受信された応答信号が受信部の入出力部の互いに異なるゲートに入力されるようにする。
また、受信機22〜28の各々が、識別情報を照合する照合装置を含むものとすることができる。この場合には、受信機22〜28の各々から照合結果が車両制御装置10に供給されることになり、車両制御装置10においては、その照合結果に基づいて位置が検出される。さらに、受信機22〜28の各々が、自身の受信領域a〜dを特定可能な情報(受信機自身を特定可能な情報であってもよい)を、照合結果とともにあるいは携帯機32から送信された応答信号とともに車両制御装置10に供給可能なものとすることもできる。この場合には、図9に示すように、受信機22〜28と車両制御装置10とを共通部分を有する信号線によって接続することも可能である。
また、受信機22〜28各々の受信領域を図2に示す領域とすることは不可欠ではなく、互いに重なり部分を含まない領域とすることもできる。
【0019】
さらに、受信機22〜28の各々において受信された識別信号の強度を検出し、強度も考慮して携帯機32の位置を検出することもできる。この場合には、受信部48〜51の各々において、受信した応答信号の強度が検出されて、その強度を表す情報が車両制御装置10に供給されるようにしても、受信部48〜51においてディジタル化される以前の信号が車両制御装置10に供給されて、車両制御装置10において、その信号の強度が検出されるようにしてもよい。
本実施形態においては、強度に応じて受信領域がさらに複数に分けられる。例えば、図5に示すように、受信機22の受信領域aが、受信信号の強度に基づいて受信領域a1 〜a4 に分けられる。以下、受信領域b〜dについても同様である。
【0020】
例えば、受信機22において携帯機32からの応答信号が受信され、その受信された信号の強度が最も強い範囲にある場合には、携帯機32が領域a1 にあるとされ、最も弱い範囲にある場合には領域a4 にあるとされる。また、領域a4 と領域c3 との両方にあると検出された場合には、これらの共通領域f1 にあると検出することができる。このように、受信信号の強度も考慮されれば、携帯機32の位置を細かに検出することが可能となる。
【0021】
なお、本実施形態においては、複数の受信機22〜28すべてにおいて受信された識別信号の強度が検出されるようにされていたが、特に細かな位置の検出が望まれる受信領域の受信機における受信強度のみが検出され、他の受信機における受信強度は検出されないようにすることもできる。例えば、運転席周辺の領域を覆う受信領域を有する受信機22において受信された応答信号の強度のみが検出されるようにすることができる。
また、本実施形態においては、受信領域が強度に基づいて4つの領域に分けられたが、分けられる領域は2つまたは3つであっても、5つ以上であってもよい。
【0022】
さらに、上記実施形態においては、受信機が複数個、送信機が1つ設けられていたが、図6,7に示すように、受信機を1つ、送信機を複数個設けることもできる。この場合には、1つの受信機80と複数の送信機82〜88とによって複数領域通信装置が構成される。受信機80は、受信アンテナ92と受信部93とを含むものであり、送信機82〜88は、それぞれ、送信アンテナ95〜98と送信部100〜103とを含むものである。
本実施形態においては、受信機80が、車室内のほぼ全域において送信された応答信号を受信可能な受信領域を有するものであり、送信機82〜88が、図7に示すように、車室内の互いに隔たった位置に配設され、それぞれ、送信領域a′〜d′に応答要求信号を送信するものである。複数領域通信装置の複数の通信領域の各々が送信機82〜88の送信領域によって決まる。
【0023】
車両制御装置10において、図8のフローチャートで表される位置検出プログラムの実行に従って携帯機32の位置が検出される。本実施形態においては、送信機82〜88の各々から時間を隔てて(順番に)応答要求信号が送信され、それぞれに応じて携帯機32からの応答信号が受信機80において受信されたか否かが検出される。携帯機32の位置が送信領域に基づいて検出されるのである。S51において送信条件が満たされるか否かが判定され、満たされた場合には、S52において、カウンタのカウント値が1増加させられる。本実施形態においては、カウント値nは送信領域を表す値であり、カウント値1,2,3,4がそれぞれ送信領域a′,b′,c′,d′を表すことになる。そして、S53において、カウント値1で表される送信領域a′に応答要求信号を送信可能な送信機82に制御信号が供給される。送信機82からは応答要求信号が送信され、その後、予め定められた設定時間後に、S54,55において、受信機80において応答信号が受信されたか否か、携帯機側識別情報と車両側識別情報とが一致したか否かの照合が行われる。一致した場合には、判定がYESとなり、S56において、その送信領域(送信領域を表すカウンタのカウント値)が記憶され、S57において、カウント値が送信機の個数に対応する数N0 に達したか否かが判定される。達していない場合においては、S52に戻され、カウント値が1増加させられ、以下、同様にS52〜57が繰り返し実行される。
【0024】
送信機82〜88の各々から順番に応答要求信号が送信され、それに応じて受信機80において応答信号が受信されたか否かが判定された場合には、S57における判定がYESとなり、S58において、携帯機32が応答した応答要求信号が送信された送信領域に基づいて携帯機32の位置が検出される。
例えば、送信機82から応答要求信号が送信された場合にのみ受信機80において応答信号が受信された場合には、携帯機32が図7に示す領域a′に位置すると検出される。また、送信機88から応答要求信号が送信された場合にのみ受信された場合には、領域d′に位置すると検出される。さらに、送信機22と送信機24とから送信された場合に識別信号が受信された場合には、送信機22の送信領域a′と送信機24の送信領域b′との共通部分e′に位置すると検出される。
このように、送信機を複数含む場合においては、送信領域に基づいて携帯機32の位置を検出することができる。
【0025】
なお、上記実施形態においては、送信機82〜88各々から同じ応答要求信号が送信されるようにされていたが、それぞれ異なる応答要求信号が送信されるようにすることもできる。送信領域a′〜d′を特定可能な状態で送信領域信号が送信されるようにするのである。例えば、送信領域信号と識別情報要求信号とを含む応答要求信号が送信機82〜88からそれぞれ送信され、携帯機32からは、識別信号とその送信領域信号とを含む応答信号が送信されるようにする。そのようにすれば、受信機80において、識別信号と送信領域信号とを受信することができ、その送信領域信号に対応する送信領域に基づいて携帯機32の位置を検出することができる。この場合には、携帯機32の受信機60が、受信した送信機82〜88から送信された送信領域信号を記憶する記憶部を備えたものとし、その記憶部に記憶された送信領域信号が識別信号の後にあるいは先に送信機66から送信されるようにする。
また、携帯機32から、送信領域信号と識別信号とが組み合わされた(符号化された)信号が送信されるようにすることができる。
【0026】
さらに、送信機82〜88の各々からそれぞれ異なる周波数の信号が送信されるようにすることもできる。この場合には、携帯機32の受信機60が異なる周波数の信号を受信し得るようにする。また、送信機66は、周波数に対応する応答信号を送信し得るものとする。応答要求信号の周波数に対応する周波数の応答信号を送信するものとしたり、応答要求信号の周波数に対応する信号を含む応答信号を送信するものとしたりすることができる。これらいずれの場合においても、受信機80において受信された応答信号に基づいて、応答要求信号が送信された送信領域を検出することができ、送信領域に基づいて携帯機32の位置を検出することができる。
また、送信機82〜88の各々から異なる応答要求信号が送信される場合には、すべての送信機82〜88から同時に応答要求信号が送信されるようにすることもできる。
【0027】
さらに、上記各実施形態においては、イグニッションスイッチ72がOFF状態にあり、かつ、カーテシランプスイッチ74がON状態からOFF状態に切り換えられた場合に送信条件が満たされたとされて、応答要求信号が送信されるようにされていたが、送信条件の内容はこれに限らない。例えば、運転席側のドアの施錠が携帯機32のスイッチ70の操作に基づいて解除された場合に送信条件が満たされるようにすることもできる。また、応答要求信号は間欠的に複数回送信されるようにすることもできる。例えば、上述の送信条件が満たされた場合には、その後、予め定められた設定時間経過毎に送信されるようにするのである。応答要求信号が設定時間経過毎に送信され、その都度、携帯機32の位置が検出されて報知装置74によって報知されるようにすれば、携帯機32が車室内において移動させられることを検出することが可能となり、携帯機32が車外に持ち出されることを事前に回避することが可能となる。応答要求信号は、送信条件が満たされてから、車両が発進するまで繰り返し送信されるようにしたり、送信条件が満たされるか否かとは関係なく、常時、設定時間経過毎に送信されるようにしたりすることもできる。
【0028】
また、受信機と送信機との組み合わせを、複数個設けることも可能である。この場合には、受信機の受信領域や送信機の送信領域を狭いものとすることができるため、送信機,受信機各々のコストダウンを図ることができる。
さらに、上記各実施形態においては、携帯機32が運転席周辺に位置すると検出された場合には、エンジンが始動させられるようにされていたが、そのようにすることは不可欠ではなく、エンジンの制御が許可されるようにすることができる。例えば、エンジン制御を禁止するロック状態からエンジン制御を許可するロック解除状態にする指令が供給されるようにするのである。
また、報知装置74は、音声によって携帯機32の位置を報知するものとしたり、携帯機32が予め定められた領域内にない場合にそのことを警告ランプあるいは警告音等によって報知するものとしたりすることもできる。
その他、〔本発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕において記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である車両自動制御装置を示す図である。
【図2】上記車両自動制御装置に含まれる通信装置の設置位置を表す図である。
【図3】上記車両自動制御装置のROMに格納された位置検出プログラムを表すフローチャートである。
【図4】上記車両自動制御装置のROMに格納された車両自動制御プログラムを表すフローチャートである。
【図5】本発明の別の一実施形態である車両自動制御装置の通信装置の通信領域を示す図である。
【図6】本発明のさらに別の一実施形態である車両自動制御装置を示す図である。
【図7】上記車自動制御装置に含まれる通信装置の設置位置を表す図である。
【図8】上記車両自動制御装置のROMに格納された位置検出プログラムを表すフローチャートである。
【図9】本発明の別の一実施形態である車両自動制御装置に含まれる通信装置の設置位置を表す図である。
【符号の説明】
10 車両制御装置
20,82〜88 受信機
22〜28,80 送信機
74 報知装置

Claims (5)

  1. 車両と携帯機との間で通信を行う通信装置を含み、その通信装置による通信状態に基づいて前記車両の状態を自動制御する車両自動制御装置であって、
    前記通信装置が、前記車両の内部における複数の領域の各々において前記携帯機との間で通信を行う複数領域通信装置であり、
    当該車両自動制御装置が、
    前記複数領域通信装置の前記複数の領域の各々における通信状態に基づいて、少なくとも前記携帯機が前記車両内部の前記複数の領域のうちのいずれに位置するかを検出する位置検出装置と、
    その位置検出装置によって検出された携帯機の前記車両内部における位置に基づいて前記車両の状態を自動制御する位置対応制御部と
    を含むことを特徴とする車両自動制御装置。
  2. 前記複数領域通信装置が、互いに完全には重なり合わない複数の領域毎に応答要求信号を送信する送信機と、前記応答要求信号に応じて前記携帯機から送信される応答信号を受信する受信機とを含み、
    前記位置検出装置が、前記受信機が受信した応答信号が前記送信機によって前記複数の領域のうちのいずれの領域に送信された応答要求信号に応じて送信されたものであるかに基づいて、前記携帯機の前記車両内部における位置を検出する送信領域対応位置検出部を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両自動制御装置。
  3. 前記複数領域通信装置が、応答要求信号を送信する送信機と、前記応答要求信号に応じて前記携帯機から送信される応答信号を互いに完全には重なり合わない複数の領域毎に受信する受信機とを含み、
    前記位置検出装置が、前記受信機の複数の領域各々における前記応答信号の受信状態に基づいて前記携帯機の前記車両内部における位置を検出する受信領域対応位置検出部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車両自動制御装置。
  4. 前記受信領域対応位置検出部が、前記受信機の前記複数の領域の少なくとも1つにおける前記応答信号の受信強度に基づいて、前記携帯機の前記少なくとも1つの領域内における位置を検出する検出部を含む請求項3に記載の車両自動制御装置。
  5. 前記車両が、前記携帯機の前記車両内部における位置に関連する情報を報知する報知装置を含み、
    前記位置対応制御部が、前記位置検出装置によって検出された前記車両内部における携帯機の位置に基づいて前記報知装置を制御する報知装置制御部を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両自動制御装置。
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