JP3751809B2 - 折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体 - Google Patents

折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、イベント用の仮設ステージ、仮設舞台、展示用ステージ、上方が内部空間(例えば、仮設作業所、仮設店舗、建築工事現場における事務所あるいは居所)として利用できかつ下方が車庫等の利用空間として活用することができる折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体、その他、立体駐車場、立体駐輪場、倉庫内の物置、機材置場等として広く適用することができる、折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の棚構造体である立体構造体、例えば立体駐車場構造体としては、角部用組立要素、辺部用組立要素及び中央部用組立要素を所要位置に配置して、これらの組立要素の柱の上端間に梁部材を連結すると共に下端間にブレース部材を連結することによって組み立てられる立体駐車場構造体が提案されている(特公平6−15786号公報及び米国特許第4800694号明細書参照)。この立体駐車場構造体は、比較的短期間にかつ比較的安価に分離自在に組み立てられ、埋設基礎構造を全く必要としないにもかかわらず立体駐車場として十分な強度及び剛性を有する、との優れた特性を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記立体構造体においては、角部用組立要素、辺部用組立要素、中央部用組立要素、梁、ブレース部材等を別部材として多数製造し、それらを現場に輸送した後、それらを現場において組み立てることによって設置しなければならなかった。したがって、現場における組立部品(角部用組立要素、辺部用組立要素、中央部用組立要素、梁等の組立部品)の種類が多いこと、それらの重量が重いこと等に起因して、設置現場における組立工数が多く、労力の負担が比較的多くなり、設置作業(組立作業)及び分解撤去作業が大掛かりで困難となる。その結果、上記立体構造体の設置期間及び設置コストは、それ以前の立体構造体よりは改善されてはいるものの、未だ充分満足できるものとはいえない。また、上記したように、現場における組立部品の種類が多いこと、それらの重量が重いこと等に起因して、設置現場における組立工数が多くなるので、縦方向及び横方向のスペースの拡大及び縮小が比較的困難であり、多くの労力及び時間を要すると共に、設置現場までの輸送が比較的困難で輸送コストが高くなる、部品管理が煩雑となり管理コストが高くなる、との問題点をも有している。また上記立体構造体は、立体駐車場あるいは立体駐輪場等には好適に使用されうるが、その用途は比較的狭く、この面においても改善が要望される。
【0004】
本発明は上記事実に基づいてなされたもので、その目的は、設置現場における設置作業(組立作業)及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することを可能にし、その結果、設置期間及び分解撤去期間を著しく短縮でき、トータルコストを大幅に低減することができる、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0005】
本発明の他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減して設置現場における主要組立工数を低減することにより、設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0006】
本発明の更に他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品の輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0007】
本発明の更に他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された最大の主要組立部品を大型トラックによる輸送を可能にする大きさとすることにより、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0008】
本発明の更に他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品の保管を容易にすることを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0009】
本発明の更に他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品を少ないスペースで保管することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0010】
本発明の更に他の目的は、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、部品管理を容易にして部品の管理コストを低減することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0011】
本発明の更に他の目的は、水平縦方向及び水平横方向のスペースの拡大及び縮小を容易に可能にし、必要なスペースを容易かつ迅速に確保することを可能にする、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0012】
本発明の更に他の目的は、用途が広い、新規な折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体を提供することである。
【0013】
本発明の更に他の目的は、吊り上げた状態にすることにより設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することができる、新規な折畳式載置式棚構造体を提供することである。
【0014】
本発明のその他の目的及び特徴は、本発明に従って構成された折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する後の記載から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の一局面によれば、
平面形状が矩形状をなす床枠組付体と、床枠組付体の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱とを備え、床枠組付体は、相互に実質上同一の構成を有する一対の床枠体から構成され、床枠体の各々は、平面から見て、床枠組付体の一対の対辺の中央を通って床枠組付体を2等分する2等分線を実質上の分離境界線として相互に分離自在に連結され、床枠体の各々において、該分離境界線の延在方向と一致する長手方向の全長は全幅よりも長く形成され、床枠体の各々の、該分離境界線に対向して長手方向に延在する幅方向の側縁部と、長手方向に対向して相互に平行に幅方向に延在する長手方向の両側縁部との間に形成される2つの角部の各々の裏側に該支柱が配設され、床枠体の各々において、該支柱の各々は、長手方向の両側縁部の裏側を、対応する側縁部に沿って幅方向に延在する折畳位置と、対応する該角部から裏側に直立する支持位置との間を回動自在でありかつ該支柱の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱の各々は、各々の先端が対応する床枠体の全幅の範囲を越えないように各々の長さが規定され、支柱の各々が支持位置に位置付けられることにより床枠組付体は支柱の各々を介して載置面上に載置され、床枠組付体の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられ、床枠組付体の4つの側縁部の各々の水平方向外側面はそれぞれ該水平面に直交する鉛直面上に位置付けられ、側縁部の各々には、側縁部の各々の長手方向に間隔をおいて複数の連結部が備えられ、連結部の各々は連結壁を含み、連結壁の各々の水平方向外側面は、対応する側縁部における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられ、連結部の各々は相互に実質上同一の構成を有しており、床枠組付体の4つの側縁部は矩形状に配列された側枠手段により規定され、連結部の各々は側枠手段に配設され、連結部の各々の連結壁及び側枠手段の、該連結壁に対応する部位には、平面から見て、対応する側縁部に直交しかつ水平に延在する共通の軸線を有する複数の連結ボルト挿入用の孔が形成されている、ことを特徴とする折畳式載置式棚構造体、が提供される
枠体の各々は、実質上矩形状をなす本体部と、本体部の長手方向両側縁部に配置されかつ本体部の幅方向における、該分離境界線側の側縁から、相互に同じ長さだけ該分離境界線まで又は該分離境界線よりも若干手前まで直線状にかつ相互に平行に延び出す一対の側枠手段とを備えると共に、該側枠手段の各々の先端が該分離境界線を挟んで相互に対向させられた状態で該側枠手段の各々の先端部間が分離自在に連結される、ことが好ましい。
床枠体の各々の、該分離境界線側の側縁における長手方向中間部には、該分離境界線に向かって水平方向に延び出しかつ該分離境界線を挟んで相互に対向する連結板部材が配設され、連結板部材の各々の先端部が分離自在に連結される、ことが好ましい。
本発明の他の局面によれば、
平面形状が矩形状をなす床枠組付体と、床枠組付体の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱とを備え、床枠組付体の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられ、床枠組付体の4つの側縁部の各々の水平方向外側面はそれぞれ該水平面に直交する鉛直面上に位置付けられ、側縁部の各々には、側縁部の各々の長手方向に間隔をおいて複数の連結部が備えられ、連結部の各々は連結壁を含み、連結壁の各々の水平方向外側面は、対応する側縁部における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられ、支柱の各々は、床枠組付体の裏側の側縁部に沿って延在する折畳位置と、床枠組付体の裏側から直立する支持位置との間を回動自在に床枠組付体に連結され、支柱の各々が支持位置に位置付けられることにより、床枠組付体は支柱の各々を介して載置面上に載置され、床枠組付体の4つの側縁部は矩形状に配列された側枠手段により規定され、連結部の各々は側枠手段に配設され、連結部の各々の連結壁及び側枠手段の、該連結壁に対応する部位には、平面から見て、対応する側縁部に直交しかつ水平に延在する共通の軸線を有する複数の連結ボルト挿入用の孔が形成されている、ことを特徴とする折畳式載置式棚構造体、が提供される。
床枠組付体は、相互に実質上同一の構成を有する一対の床枠体から構成され、床枠体の各々は、平面から見て、床枠組付体の一対の対辺の中央を通って床枠組付体を2等分する2 等分線を実質上の分離境界線として相互に分離自在に連結され、床枠体の各々において、該分離境界線の延在方向と一致する長手方向の全長は全幅よりも長く形成され、床枠体の各々の、該分離境界線に対向して長手方向に延在する幅方向の側縁部と、長手方向に対向して相互に平行に幅方向に延在する長手方向の両側縁部との間に形成される2つの角部の各々の裏側に該支柱が配設され、床枠体の各々において、該支柱の各々は、長手方向の両側縁部の裏側を、対応する側縁部に沿って幅方向に延在する折畳位置と、対応する該角部から裏側に直立する支持位置との間を回動自在でありかつ該支柱の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱の各々は、各々の先端が対応する床枠体の全幅の範囲を越えないように各々の長さが規定されている、ことが好ましい。
側枠手段は、上平板部と、下平板部と、上平板部及び下平板部の幅方向中央を連結するよう配設された垂直板部とからなる複数のH形鋼から構成され、連結部の各々の該連結壁は、上平板部及び下平板部の相互に対向する、水平方向外側縁部間に上下端が連結されて垂直板部に平行に対向するよう配設された連結板からなり、連結部の各々において、複数の連結ボルト挿入用の孔は、連結板と、該連結板に対向する垂直板部とに形成されている、ことが好ましい。
支柱の各々の下端部には、支柱の各々の長さを調整しうるジャッキ手段が離脱自在に配設されている、ことが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図26を参照して、本発明に従って構成された折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体の実施形態について説明する。図1〜図3に示されているように、組付構造体200は、複数の折畳式載置式棚構造体2(以下、単に、「棚構造体2」と略称する)と、複数の折畳式載置式棚構造体4(以下、単に、「棚構造体4」と略称する)とから構成されている。先ず、棚構造体2について説明する。
【0020】
棚構造体2は、平面形状が矩形状をなす床枠組付体6(図7〜図9参照)と、床枠組付体6の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱8(図4〜図6参照)とを備えている。図7〜図9を参照して、床枠組付体6は一対の床枠体10から構成されている。床枠体10の各々は、平面から見て、床枠組付体6の一対の対辺(図7において左右方向の対片)の中央を通って床枠組付体6を2等分する2等分線を実質上の分離境界線Lとして相互に分離自在に連結されている。床枠体10の各々において、分離境界線Lの延在方向と一致する長手方向の全長(図7及び図8において左右方向の全長)は全幅(図7及び図8において上下方向の全幅)よりも長く形成されている。床枠体10の各々は相互に実質上同一の構成を有しているので、以下、その一方について説明する。図8及び図9を参照して、床枠体10は、平面形状が実質上矩形状をなす本体部12と、本体部12の長手方向両側縁部に配置されかつ本体部12の幅方向における、分離境界線L側の側縁14から、相互に同じ長さだけ分離境界線Lまで又は分離境界線Lよりも若干手前まで直線状にかつ相互に平行に延び出す一対の側枠手段を構成する主横枠16とを備えている。床枠体10の本体部12を構成する、分離境界線L側の側縁部は、主横枠16間を延在するよう配設された主縦枠18により構成され、床枠体10の本体部12を構成する、主縦枠18と対向する側の側縁部は、主横枠16の、分離境界線Lと反対側の端面間を延在するよう配設された主縦枠20により構成されている。主縦枠18及び20は側枠手段を構成する。本体部12の、上記側縁14は主縦枠18の側縁により規定されている。本体部12は、更に、主横枠16の各々、及び主縦枠18及び20により囲まれた空間部を格子状に配列された複数の補助横枠22及び補助縦枠24を備えている。主横枠16の各々、主縦枠18及び20、及び補助横枠22の各々はH形鋼から構成されており、補助縦枠24の各々はL形鋼から構成されている。床枠体10の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられている。
【0021】
床枠体10の側縁部を規定する主横枠16の各々の水平方向外側面、及び、主縦枠20の水平方向外側面はそれぞれ上記水平面に直交する鉛直面上に位置付けられている。主縦枠20には、その長手方向に間隔をおいて複数の(実施形態においては4個の)連結部26が備えられている。連結部26の各々は連結壁を構成する連結板28を含み、連結板28の各々の水平方向外側面は、縦枠20における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられている。図8、図12及び図13を参照して、主縦枠20は、上平板部20aと、下平板部20bと、上平板部20a及び下平板部20bの幅方向中央を連結するよう配設された垂直板部20cとからなるH形鋼から構成されている。連結部26の連結板28は、矩形状に形成され、上平板部20a及び下平板部20bの相互に対向する、水平方向外側縁部間に上下端が連結されて垂直板部20cに平行に対向するよう配設されている。連結板28の幅方向(図12において左右方向)中央の内側面と、該内側面に対向する垂直板部20cとの間には補強板30が配設されている。補強板30の上端は上平板部20aの下面に連結され、また下端は下平板部20bの上面に連結されている。連結板28及び、垂直板部20cの、連結板28に対応する部位(対向する部位)には、平面から見て、対応する側縁部である主縦枠20に直交しかつ水平に延在する共通の軸線を有する複数の(実施形態においてはそれぞれ4個の)連結ボルト挿入用の孔32が形成されている。上記連結部26はまた、上記したと実質上同じ構成を有するH形鋼からなる主横枠16の各々にも、各々の長手方向に間隔をおいて複数(実施形態においては2個)備えられている(図5及び図6参照)。主横枠16の各々は、上平板部16aと、下平板部16bと、上平板部16a及び下平板部16bの幅方向中央を連結するよう配設された垂直板部16cとからなるH形鋼から構成されている(図10及び図11参照)。なお、これらの上記のように構成された連結部26は、相互に実質上同一の構成を有すると共に、棚構造体2同士の連結部、棚構造体4同士の連結部、棚構造体2と4との連結部、及び後述するフェンス96の連結部として共用しうるよう構成されている。この様な構成は、多くの部品を共通化し、また組付作業及び分解撤去作業の共通化及び容易化を促進するので、労力の低減、組付作業時間及び分解撤去作業時間の短縮、トータルコストダウンに寄与するものである。更にはまた、水平縦方向及び水平横方向のスペースの拡大及び縮小を容易に可能にし、必要なスペースを容易かつ迅速に確保することを可能にするものである。
【0022】
図7、図10及び図11を参照して、以上のように構成された床枠体10の各々は、主横枠16の各々の先端が分離境界線Lを挟んで相互に対向させられた状態で、主横枠16の各々の先端部が分離自在に連結される。主横枠16の各々の先端間には僅かの隙間が設けられている。主横枠16の各々の先端部の水平方向両側(垂直板部16cの各々の両側)には、チャンネル形状の連結板34が該先端部間に跨がって配置され、主横枠16の各々の先端部の上面及び下面(上平板部16aの各々の上面及び下平板部16bの各々の下面)には、それぞれ矩形状の連結板36が該先端部間に跨がってかつ連結板34に対向して配置されている。チャンネル形状の連結板34は、主横枠16の各々の先端部における上平板部16aの両側下面、下平板部16bの両側上面及び垂直板部16cの両側面に当接して配置され、矩形状の連結板36は、主横枠16の各々の先端部における上平板部16aの上面に当接して配置されている。そして、連結板34の各々の垂直部は垂直板部16cを挟んで複数のボルト&ナット38により離脱自在に連結され、連結板36の各々と、対応する連結板34の各々の水平部は上平板部16a及び下平板部16bを挟んで複数のボルト&ナット40により離脱自在に連結されている。上記したように、主横枠16の各々の先端が分離境界線Lを挟んで相互に対向させられた状態で、主横枠16の各々の先端部が分離自在に連結されることにより床枠組付体6が分離自在に組み立てられる。上記したように、床枠組付体6は、一対の床枠体10における主横枠16の各々の先端部の2か所を複数のボルト&ナット38、40を利用して連結することにより組み立てられるので、連結作業は簡単で容易かつ迅速に遂行することができる。また分離作業も簡単で容易かつ迅速に遂行することができる。また、床枠体10の各々の全幅を、大型トラックの荷台の積載有効幅以下に規定することにより(大型トラックによる輸送を可能にする大きさとすることにより)、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする。
【0023】
上記床枠体10の各々の、分離境界線Lに対向して長手方向に延在する側縁部を規定する主縦枠20と、長手方向の両側縁部を規定する主横枠16との間に形成される2つの角部の各々の裏側に上記支柱8が回動自在に配設されている。床枠体10の各々に配設されている支柱8の各々の構成、支柱8の各々の支持機構は相互に実質上同じである。図4〜図6を参照して、床枠体10の各々において、支柱8の各々は、長手方向の両側縁部を規定する主横枠16の各々の裏側を、対応する主横枠16に沿って床枠体10の幅方向に延在する折畳位置(図6において2点鎖線で示される位置)と、対応する該角部から裏側に直立する支持位置(図4〜図6において実線で示される位置)との間を回動自在に配設されている。そして、支柱8の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱8の各々は、支柱8の各々の先端が分離境界線Lを越えないように、各々の長さが規定されている。更に具体的には、支柱8の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱8の各々の先端が、対応する主横枠16の、分離境界線L側の先端を越えないように、換言すれば、支柱8の各々の先端が、対応する床枠体の全幅の範囲を越えないように、各々の長さが規定されている。
【0024】
図21〜図25を参照して、1つの床枠体10に配設された支柱8の各々のうちの1つの支柱8の構成及びその支持機構について説明する。なおその他の支柱8の構成及びその支持機構も実質上同じであるので、それらについては説明を省略する。支柱8の上端部と、支柱8に対応する上記角部との間には、ハウジング42が配設されている。ハウジング42は、矩形状の天板44と、天板44から相互に間隔をおいて平行に垂下する一対の側壁46と、側壁46の各々の一端間を覆うよう配設された端板48とを備え、天板44が、該角部を構成する主横枠16及び主縦枠20の下平板部16b及び20bの下面側に当接されて複数のボルト&ナット49により離脱自在に装着される。ハウジング42が床枠体10の上記角部に装着された状態において、ハウジング42は、下方及び主横枠16の、分離境界線L側の先端方向に向かって開放されるよう位置付けられる。したがって、ハウジング42の側壁46の各々は、主横枠16の裏側を、分離境界線L側の先端方向に向かって相互に間隔をおいて平行に延在するよう配置される。
【0025】
支柱8は、断面がほぼ正方形をなす中空角材から構成され、その上端はほぼ正方形をなす天板50により閉塞されている。天板50には、その上面から相互に間隔をおいて平行に直立する一対の被支持板52及び54が配設されている。支柱8は、被支持板52及び54が、ハウジング42の側壁46の各々間に軸56を介して回動自在に支持されることにより、ハウジング42に回動自在に支持される。軸56にはギヤ58が回転自在に支持され、このギヤ58は被支持板52に図示しない複数のボルトにより固定されている。ハウジング42の側壁46の各々間には他の軸60が装着されている。軸60は軸56の上方に間隔をおいて平行に延在するよう配置されている。軸60には小ギヤ62及び大ギヤ64が回転自在に支持されている。小ギヤ62及び大ギヤ64は一体に形成されている。小ギヤ62はギヤ58に噛み合わされている。ハウジング42の側壁46の各々間には更に駆動軸66が回転自在に装着されている。駆動軸66は、軸60に対し、主横枠16の、分離境界線L側に間隔をおいて平行に延在するよう配置されている。
【0026】
駆動軸66には駆動ギヤ68及びラチェット部材70が固着されている。駆動ギヤ68は大ギヤ64に噛み合わされている。ラチェット部材70は円板形状をなし、その外周面にラチェットが形成されている。ラチェット部材70は、ハウジング42の側壁46であって、主横枠16の水平方向外側寄りに位置する側壁46の内側に隣接して配置されている。駆動軸66の一端部は正6角形状をなす頭部67から構成され、頭部67は、主横枠16の水平方向外側寄りに位置する上記側壁46の外側に配置されている。上記側壁46にはボルト74がナイロン製のナット76により締結支持され、該ボルト74には爪部材72が回動可能に装着されている。爪部材72は、その自重による回転モーメントの作用で、ラチェット部材70のラチェットに噛み合うよう配置されている。ギヤ58、小ギヤ62、大ギヤ64及び駆動ギヤ68等は、支柱8を、支持位置から折畳位置へ向かう方向に、及び逆方向に、軸56まわりに回動させることができる歯車機構を構成する。また、ラチェット部材70、爪部材72、ボルト74及びナット76等は、歯車機構に付設されて、支柱8の、支持位置から折畳位置へ向かう回動は許容するが逆方向への回動は解除自在に阻止するラチェット機構を構成する。上記説明から容易に理解されるように、歯車機構、ラチェット機構を含む支柱8は、ハウジング42に支持されているので、ハウジング42を床枠体10の上記角部の裏側に離脱自在に取り付けるとにより、支柱8は、床枠体10の上記角部の裏側に回動自在に装着される。このように、支柱8は、歯車機構、ラチェット機構を含むユニットとして、床枠体10の上記角部の裏側に離脱自在に装着することができるので、支柱8の、床枠体10の上記角部の裏側への着脱作業は容易かつ迅速に行なわれる。
【0027】
図4を参照して、支柱8の下端部には、支柱8の長さを調整しうるジャッキ手段80が離脱自在に配設されている。支柱8の下端部内には、中心部に雌ねじが形成されかつ下端に環状フランジが形成された被支持部材78が装着されている。被支持部材78は、その環状フランジが支柱8の下端に当接されて支柱8に固着されている。ジャッキ手段80は、矩形状の基板82と、基板82の上面から直立するよう基板82に固着された支持ロッド部材84とから構成されている。支持ロッド部材84の外周面には雄ねじが形成されている。支持ロッド部材84が支柱8の被支持部材78にねじ係合させられることにより、ジャッキ手段80は支柱8の下端部に離脱自在に装着される。
【0028】
図4及び図6を参照して、支柱8と床枠体10との間には、支柱8を支持位置に解除自在に保持する2個のブレース86及び88が配設されている。図4に示されているように、ブレース86の一端部は、支柱8の一側部に離脱自在にピン結合され、ブレース86の他端部は、主縦枠20の裏側に離脱自在にピン結合されている。ブレース86の一端部及び他端部は、ピン挿入孔が形成された板部材から形成されている。ブレース86の一端部が離脱自在にピン結合される、支柱8の一側部には、ピン挿入孔が形成された一対の保持フランジが相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。ブレース86の他端部が離脱自在にピン結合される、主縦枠20の裏側位置には、ピン挿入孔が形成された一対の保持フランジが相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。支柱8が支持位置に位置付けられた状態で、ブレース86の一端部は支柱8の一側部の上記保持フランジ間に相互のピン挿入孔が整合されて位置付けられ、ピンを離脱自在に挿入することにより離脱自在に連結され、また、ブレース86の他端部は、主縦枠20の裏側位置の上記保持フランジ間に相互のピン挿入孔が整合されて位置付けられ、ピンを離脱自在に挿入することにより離脱自在に連結される。
【0029】
また図6に示されているように、ブレース88の一端部は、支柱8の他側部に離脱自在にピン結合され、ブレース88の他端部は、主横枠16の裏側に離脱自在にピン結合されている。ブレース88の一端部及び他端部は、ピン挿入孔が形成された板部材から形成されている。ブレース88の一端部が離脱自在にピン結合される、支柱8の他側部には、ピン挿入孔が形成された一対の保持フランジが相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。ブレース88の他端部が離脱自在にピン結合される、主横枠16の裏側位置には、ピン挿入孔が形成された一対の保持フランジが相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。支柱8が支持位置に位置付けられた状態で、ブレース88の一端部は支柱8の他側部の上記保持フランジ間に相互のピン挿入孔が整合されて位置付けられ、ピンを離脱自在に挿入することにより離脱自在に連結され、また、ブレース88の他端部は、主横枠16の裏側位置の上記保持フランジ間に相互のピン挿入孔が整合されて位置付けられ、ピンを離脱自在に挿入することにより離脱自在に連結される。
【0030】
図6を参照して、支柱8の下端部の上記他側部には板片からなる被保持フランジ90が配設され、主横枠16の裏側には、ピン挿入孔が形成された一対の保持フランジ92が相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。支柱8の被保持フランジ90にもピン挿入孔が形成されている。主横枠16の裏側にはまた、ピン挿入孔が形成された別の一対の保持フランジ94が相互に間隔をおいて平行に対向するよう配設されている。支柱8を解除自在に保持するための保持フランジ92は、主横枠16の、上記分離境界線L側の先端寄りの位置に配置され、ブレース88を解除自在に保持するための保持フランジ94は、保持フランジ92に対し、主横枠16の、該先端側と反対側に間隔をおいて配置されている。
【0031】
支柱8を支持位置から折畳位置に回動させて解除自在に保持する操作は概ね次のとおりにして行なわれる。支柱8が支持位置に保持された状態で、先ず、ブレース86の一端部又は他端部のピン結合を解除し、ブレース86を主縦枠20の裏側又は支柱8の一側部に針金等の適宜の保持部材により解除自在に保持する。次いで、ブレース88の一端部と支柱8の他側部とのピン結合を解除して、ブレース88を他端部のピンを回動中心として回動させることにより、一端部を保持フランジ94間に相互のピン挿入孔を整合させて位置付け、ピンを離脱自在に挿入することにより解除自在に保持することができる(図6において2点鎖線で示される位置参照)。またブレース86及び88による保持が解除された支柱8を軸56まわりに回動させることにより、下端部の被保持フランジ90を保持フランジ92間に相互のピン挿入孔を整合させて位置付け、ピンを離脱自在に挿入することにより解除自在に保持することができる(図6において2点鎖線で示される位置参照)。支柱8は折畳位置に解除自在に保持される。支柱8が折畳位置に保持された状態において、支柱8は、支柱8に対向する側縁部である主横枠16の下面に対し間隔をおいて平行に延在するよう位置付けられる。ブレース88は、主横枠16の下面と支柱8との間に延在するよう位置付けられる(図6において2点鎖線で示される位置参照)。支柱8に配設された被保持フランジ90、主横枠16に配設された保持フランジ92、それらを離脱自在に連結するピン等は、支柱8を折畳位置に解除自在に保持する保持手段を構成する。
【0032】
なお、支柱8を支持位置から折畳位置に回動させて保持する作業は、床枠組付体6及び支柱8の各々を含む棚構造体2を、クレーン等の適宜の吊り上げ手段により吊り上げた状態で行なわれる。ブレース86及び88の各々による支柱8の保持を上記のとおりにして解除した後、支柱8の各々のラチェット機構における駆動軸66の頭部67に、駆動用治具であるラチェットレンチ95(図6において2点鎖線で示されている)の図示しない係合部を相対回転できないようにかつ離脱自在に嵌合させ、ラチェットレンチ95を操作することにより駆動軸66を一方向に回転させる。この回転操作により、支柱8は上記歯車機構を介して軸56まわりを、支持位置から折畳位置へ向かう方向に回動させられる。支柱8の逆方向への回動は、上記ラチェット機構により阻止される。このような回動操作を支柱8毎に行なうことにより、4個の支柱8を全て折畳位置に位置付けることができる。本発明においては、ラチェットレンチ95を操作することにより駆動軸66を一方向に回転させて支柱8を支持位置から折畳位置に回動させることができるので、支柱8の上記回動操作における労力の負担が軽減される。支柱8の各々を支持位置から折畳位置に回動させるに際しては、棚構造体2を吊り上げた後、ジャッキ手段80を取り外しておくことが好ましい。上記作業は、棚構造体2を吊り上げた状態で行なうことができるので、分解撤去作業(あるいは移設作業)を容易かつ迅速に遂行することを可能にする。その結果、分解撤去期間を著しく短縮でき、トータルコストの大幅な低減に寄与するものである。支柱8の各々を折畳位置から支持位置に回動させる作業については後述する。
【0033】
床枠組付体6の上面には、それ自体は公知の構成を利用することでよい適宜の床パネル手段が離脱自在に装着される。図1にその一部が示されているように、床枠組付体6の各々において、床パネル手段は、床枠体10の本体部よりも若干小さめの矩形状をなす一対の床パネル部材であって本体部の各々の上面に装着された一対の床パネル部材と、それらの間に装着された細長い矩形状の1つの床パネル部材とから構成されている。図示の実施形態において、床パネル部材の各々は、エキスパンドメタルから形成されている。以上の構成により、床枠組付体6を構成する一対の床枠体10を分離するに際しては、上記中間に装着された細長い床パネル部材を取り外すだけの作業で、他の床パネル部材は装着した状態で一対の床枠体10の分離が容易に可能になる。床枠組付体6は、支柱8の各々が折畳位置に保持された状態で載置面G上に支柱8の各々を介して載置することができる。支柱8の各々が折畳位置に保持された状態において、支柱8の各々は、支柱8の各々に対向する主横枠20の下面に対し間隔をおいて平行に延在するよう位置付けられるので、床枠組付体6を複数個、積層することができ、設置現場における設置作業に際し、少ないスペースでの一次的保管が可能となり、便利である。また、床枠組付体6を、支柱8の各々を装着した状態で一対の床枠体10に分離して、積層、保管することも可能である。更にはまた、支柱8の各々は、各々の先端が対応する床枠体10の全幅の範囲を越えないように各々の長さが規定されているので、床枠体10の各々の全幅を、大型トラックの荷台の積載有効幅以下に規定することにより(大型トラックによる輸送を可能にする大きさとすることにより)、支柱8の各々を装着した状態で床枠体10の各々を大型トラックに積層して輸送することが可能になり、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする。支柱8の各々が装着された床枠体10の各々は、棚構造体2における、分解された最大の主要組立部品であるので、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にすると共に、保管が容易となり、また少ないスペースでの保管が可能になる。
【0034】
図4、図5及び図20を参照して、上記のとおりにして、床枠体10の各々が連結されることにより床枠組付体6が組み立てられ、床枠組付体6の4つの角部の裏側に支柱8が配設されることにより組み立てられた棚構造体2において、床枠組付体6の少なくとも1つの側縁、図示の実施形態においては、主縦枠20の水平方向外側(図4参照)と、相互に連結された床枠体10の各々における片側の主横枠16の各々の水平方向外側(図5参照)との2つの側縁には、それぞれ少なくとも1つ、実施形態においては2つのフェンス96が離脱自在に装着されている。フェンス96の各々は、複数のフレームから構成された矩形状の本体部と、本体部の長手方向に間隔をおいて配設されかつ本体部の下端から下方に同じ長さだけ幅方向に延び出す支持ロッド部材98が該長手方向に間隔をおいて複数、実施形態においては2個配設されている。支持ロッド部材98の各々は、平面から見て、本体部の下端に対して直角に延び出すよう形成されている。
【0035】
フェンス96の各々において、矩形状の本体部の周縁部を構成する複数のフレーム及び支持ロッド部材98の各々は、それぞれ同じ4角形の断面を有する中空角材から形成され、それらの表面及び裏面(したがってフェンス96の各々の表面及び裏面)は、相互に平行な平面上に位置付けられるよう構成されている。フェンス96の各々の本体部には、幅方向に間隔をおいて長手方向に平行に延在する複数の補助フレームが配設されている。これらの補助フレームは、フェンス96の各々の上記表面及び裏面から突出しない厚さに規定されている。上記したような構成は、主要組立部品であるフェンス96の各々を、相互に積層することを可能にし、輸送上、保管上、有利である。フェンス96の各々の全高(全幅)を、大型トラックの荷台の積載有効幅以下に規定することにより、フェンス96の各々を大型トラックに積層して輸送することが可能になり、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする。
【0036】
支持ロッド部材98の各々の下端部には矩形状をなす被連結板100が装着されている。フェンス96の各々は、各々の被連結板100が、対応する側縁部の連結部26における連結板28に整合して位置付けられかつ該連結板28に離脱自在に連結されることにより、対応する側縁に装着される。被連結板100の各々には、図示しない連結ボルト挿入用の孔が複数個(実施形態においては4個)形成されている。連結ボルト挿入用の孔を含め、被連結板100の各々の構成及び大きさはは相互に実質上同じに形成されている。被連結板100の各々の連結ボルト挿入用の孔は、対応する連結板28に形成された連結ボルト挿入用の孔32に整合しうるよう形成され、これらが整合させられた状態で、被連結板100の各々は対応する連結板28にボルト&ナット102により離脱自在に連結される。これらの装着作業(及び取外作業)は、床枠組付体6の側縁の外側から容易かつ迅速に行なうことができる。フェンス96の各々は、床枠組付体6の上記2つの側縁から直立するよう装着される。フェンス96の各々が上記2つの側縁に装着された状態において、本体部の長手方向は対応する側縁の延在方向と一致し、本体部の幅方向は高さ方向と一致する。フェンス96の各々の本体部の長手方向の側縁は相互に隣接して位置付けられて、図示しないボルト&ナットにより離脱自在に連結しうるよう構成されている。フェンス96の各々の基本的構成は全て実質上同じである。フェンス96の各々の本体部の幅、支持ロッド部材98の本体部の下端からの突出長さ及び被連結板100の装着位置は全て実質上同じである。この構成により、フェンス96の各々が上記2つの側縁に装着された状態において、フェンス96の各々の本体部の高さは相互に整合される。主縦枠20の水平方向外側に装着されるフェンス96の各々の全長は、主縦枠20の全長と実質上同じに規定されている。また、床枠組付体6の片側の主横枠16の各々の水平方向外側に装着されるフェンス96の各々の全長は、床枠体10の主縦枠20の側縁により規定される幅方向の一側縁から上記分離境界線Lまでの長さと実質上同じに規定されている。上記説明から容易に理解されるように、主要組立部品であるフェンス96の各々においても、部品の共通化及びコストダウンを図ることができる。なお、フェンス96の装着は、床枠組付体6を支柱8及びジャッキ手段80を介して載置面G上に載置した後に行なった方が、作業上有利である場合には、そのように遂行される。
【0037】
図6を参照して、以上のとおりにして組み立てられた棚構造体2を載置面G上に設置する場合には、支柱8の各々が折畳位置に保持された状態の床枠組付体6を設置場所に移動させ載置面G上に載置する。支柱8の各々の被保持フランジ90と主横枠20に配設された保持フランジ92とを連結しているピンを抜いて、支柱8の各々の主横枠20に対する保持を解除する。また、ブレース88の各々の他端部と主横枠20に配設された保持フランジ94とを連結しているピンを抜いて、ブレース88の各々の、主横枠20に対する保持を解除する。また主横枠20の裏側又は支柱8の各々の一側部に保持されているブレース86の保持を解除する。次いで、支柱8の各々のラチェット機構における爪部材72を回動させてラチェット部材70のラチェットに対する噛み合わせを解除させた状態で、ボルト74及びナット76(図25参照)を締め付けて爪部材72を側板46に固定する。その後、棚構造体2をクレーン等の吊り上げ手段により徐々に吊り上げてゆくと、支柱8の各々は、自重により折畳位置から支持位置に向かって、軸56まわりに自動的に回動させられる。支柱8の各々の下端が載置面Gから浮上させられると、支柱8の各々は支持位置まで回動して停止させられる。この回動停止は、支柱8の各々の上端に配設された被支持板54(図24参照)の側端が、ハウジング42の端板48に当接することにより遂行される。したがって端板48はストッパの機能を有している。次に、ブレース88の他端部と主横枠20の保持フランジ94とをピンにより連結し、また、ブレース86により、支柱8の各々の一側部と主縦枠20の裏側とをピン結合する。支柱8の各々は支持位置に保持される。浮上させられている支柱8の各々の下端部にジャッキ手段80を装着した後、棚構造体2を下降させ、支柱8及びジャッキ手段80の各々を介して載置面G上に載置させる。棚構造体2の床枠組付体6の床面の水平度の調整は、棚構造体2を吊り上げた状態でジャッキ手段80を対応する支柱8に対して相対回転させることにより、容易に行なうことができる。以上のとおりにして、棚構造体2は、支柱8及びジャッキ手段80の各々を介して載置面G上に載置される。上記したように、棚構造体2の設置作業は、棚構造体2を吊り上げることにより、容易かつ迅速に遂行することができる。その結果、設置現場における設置作業(あるいは移設作業)を容易かつ迅速に遂行することを可能にし、その結果、設置期間を著しく短縮でき、トータルコストの大幅な低減に寄与するものである。
【0038】
なお、棚構造体2を独立して使用する場合には、床枠組付体6の側縁の必要箇所に予めフェンス96を装着した状態で棚構造体2を吊り上げて設置作業を行なうことが作業効率上は好ましいが、棚構造体2を複数個使用して組付構造体とする場合には、床枠組付体6にフェンス96を装着しない状態で棚構造体2を吊り上げて設置作業を行なうことが作業効率上は好ましい。フェンス96は、組付構造体を構成した後に容易に装着することが可能である。これは、組付構造体における側縁の水平方向外側からフェンス96を容易に取り付けることができるからである。このことは、後述する棚構造体4についても同じであり、また棚構造体2及び4を組み合わせて組付構造体200(図1〜図3参照)を構成する場合についても同じである。
【0039】
他方、棚構造体4は、床枠組付体6(図14〜図16参照)と、床枠組付体6の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱8(図2参照)とを備えている。図14〜図16を参照して、床枠組付体6は一対の床枠体10から構成されている。図14〜図16と図7〜図9とを比較することにより容易に理解されるように、図14〜図16に示されている床枠組付体6における床枠体10の各々の長手方向の全長が、図7〜図9に示されている床枠組付体6における床枠体10の各々の長手方向の全長よりも長く形成されていること、及び、この構成に起因して床枠体10の各々の長手方向中央間が両側縁部に加えて更に分離自在に連結されていること、以外の基本的構成は、相互に実質上同じであるので、同一部分は同一符号で示し、説明は省略する。なお、図14〜図16に示されている床枠組付体6における床枠体10の各々の全幅は、図7〜図9に示されている床枠組付体6における床枠体10の各々の全幅と実質上同じである(したがって、図14〜図16に示されている床枠組付体6の全幅は、図7〜図9に示されている床枠組付体6の全幅と実質上同じである)。図14〜図16及び図17を参照して、床枠体10の各々の、分離境界線L側の側縁における長手方向中間部には、分離境界線Lに向かって水平方向に延び出しかつ分離境界線Lを挟んで相互に対向する連結板部材104が配設され、そして連結板部材104の各々の先端部が分離自在に連結されている。
【0040】
更に具体的に説明すると、床枠体10の各々の、相互に対向する主縦枠18の各々における長手方向中間部に、ほぼ矩形状をなす連結板部材104が固着されている。図17に示されているように、主縦枠18の各々は、上平板部18aと、下平板部18bと、上平板部18a及び下平板部18bの幅方向中央を連結するよう配設された垂直板部18cとからなるH形鋼から構成されている。連結板部材104の各々の一端部における一端は、対応する主縦枠18の垂直板部18cに当接され、上端及び下端は、それぞれ上平板部18aの下面及び下平板部18bの上面に当接された状態で溶接により固着されている。連結板部材104の各々の、本体部12の側縁14からの突出長さは、主横枠16の突出長さと実施形態同じに規定されている。連結板部材104の各々の先端部の両側はそれぞれ矩形状をなす一対の連結板106によって挟まれ、複数のボルト&ナット108により分離自在に連結されている。棚構造体4における床枠組付体6の長手方向の長さは、棚構造体2における床枠組付体6の長手方向の長さよりも長く形成されているので、主縦枠20に形成されている上記連結部26の数(実施形態においては6個)は、棚構造体2の主縦枠20に形成されている連結部26の数(実施形態においては図9に示されているように4個)よりも多い。また、床枠組付体6は、一対の床枠体10における主横枠16の各々の先端部の2か所を複数のボルト&ナット38、40を利用して連結すると共に、主縦枠18の各々の長手方向中間部の1か所を複数のボルト&ナット108を利用して連結することにより組み立てられるので、棚構造体2における床枠組付体6に比較して連結箇所が1か所増加するが、上記連結作業は簡単で容易かつ迅速に遂行することができる。また分離作業も簡単で容易かつ迅速に遂行することができる。棚構造体4のその他の基本的構成は棚構造体2と実質上同じであり、説明は省略する。
【0041】
上記したように、棚構造体2の設置現場における主要組立部品は、支柱8の各々が装着された床枠体10(実施形態においては、更にブレース86及び88の各々が装着された床枠体10)、フェンス96、及びジャッキ手段80の僅か3種類であり、従来と比較して著しく低減されている。そして、設置現場における主要な組立工数は、一対の床枠体10を分離自在に連結して床枠組付体6を組み立てること、支柱8の各々にジャッキ手段80を離脱自在に装着すること、床枠組付体6にフェンス96を離脱自在に装着すること、の僅か3つであり、従来と比較して著しく低減されている。その結果、設置現場における設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することができるので、設置期間及び分解撤去期間を著しく短縮でき、トータルコストを大幅に低減することが可能になる。しかも上記3種類の主要組立部品の各々における共通化も可能であり、更なるコストダウンを図ることが可能になる。
【0042】
また先に述べたように、分解された主要組立部品である、上記床枠体10及びフェンス96はそれぞれ積層可能であるので、主要組立部品の輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することができる。また、最大の主要組立部品である、床枠体10の各々を大型トラックによる輸送を可能にする大きさとすることができるので、この面においても、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することができる。床枠体10よりも小さなフェンス96は、もちろん積層して大型トラックによる輸送、あるいは普通トラック以下のトラックによる輸送が可能である。なおジャッキ手段80は上記床枠体10及びフェンス96に較べて著しく小サイズの部品であり、輸送及び保管については格別の問題はない。また、分解された主要組立部品である、上記床枠体10の各々及びフェンス96の各々は、それぞれ共通部品により構成され、しかもそれぞれ積層可能であるので、保管が容易であり、積層可能であるので、少ないスペースの保管が可能である。また、上記したように、設置現場における主要組立部品の種類が低減されるので、部品管理が容易となり、部品の管理コストを低減することができる。
【0043】
また、上記主要組立部品における床枠体10同士の連結及び分離、相互に連結された一対の床枠体10からなる床枠組付体6に対するフェンス96の連結及び分離は、それぞれボルト&ナットにより行なわれるよう構成されているので、棚構造体2の組立作業及び分解作業の容易かつ迅速な遂行を促進するものである。また、ブレース86及び88の各々の、支柱8及び床枠体10に対する連結及び分離は、ピンの抜き差しにより行なうことができるよう構成されているので、支柱8の、床枠体10に対する保持及び保持解除操作を容易かつ迅速に行なうことを可能にする。また上記したように、少なくとも支柱8の各々が装着された床枠組付体6を、吊り上げた状態にすることによって、設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することができる。床枠体10、支柱8、フェンス96、及びジャッキ手段80等を全て鋼製とすることが可能であり、十分な強度を確保できる。棚構造体2は、支柱8の各々及びジャッキ手段80を介して載置面G上、例えば地面上に載置するだけで使用可能であるので、土地に固定基礎を設ける必要がなく、低コストでの設置が可能であり、地震に対しても倒壊することはなく、勾配のある地面上に載置しても上面(床面)をジャッキ手段80を利用して水平面に調整することは容易である。上記した様々な効果は、実質上同じ構成を有する棚構造体4においても、実質上等しく得られることはいうまでもない。
【0044】
複数の棚構造体2及び4の各々が載置面G上に載置された状態で、棚構造体2及び4の各々は、相互に実質上同一の構成を有する側縁部同士が相互に隣接して配置されかつ棚構造体2及び4の各々の上面が実質上同一平面上に位置付けられると共に相互に整合された連結部26同士が離脱自在に連結されることにより、複数の棚構造体2及び4からなる組付構造体200が組み立てられる(図1〜図3参照)。更に具体的に説明すると、例えば、図26に示されているように、棚構造体2が載置面G上に載置される。次いで、棚構造体4が棚構造体2の近くの載置面G上に載置される。棚構造体4を吊り上げて棚構造体2に向けて移動させ、棚構造体2に隣接させた状態で載置面G上に載置する。これにより、棚構造体2及び4は、相互に実質上同一の構成を有する側縁部同士、すなわち、棚構造体2及び4における床枠組付体6の、相互に突き合わされて連結された一対の主横枠16(図7及び図14参照)同士が相互に隣接して配置される。棚構造体2及び4の各々の上面が実質上同一平面上に位置付けられるよう、ジャッキ手段80を利用して調整する。次いで相互に整合された連結部26同士が複数のボルト&ナット110により離脱自在に連結される(図18及び図19参照)。相互に隣接して配置された棚構造体2及び4の各々における主横枠16の各々の相互に対向する外側面同士及び連結部26の各々の連結板28同士は、相互にほぼ密着した状態に保持される。
【0045】
図1〜図3に示される組付構造体200においては、棚構造体4の、一対の主横枠16が存在する側の側縁部の両側に棚構造体2が、上記したと実質上同じようにして離脱自在に連結されている。これを図1において横方向(図1において左右方向)とすると、棚構造体4の両側に棚構造体2を連結してなる組付構造体が、図1において縦方向(図1において上下方向)に、上記したと実質上同じようにして離脱自在に連結されている。棚構造体4の各々は、他の側縁部である主縦枠20同士が離脱自在に連結され、また棚構造体4の両側の棚構造体2の各々は、他の側縁部である主縦枠20同士が離脱自在に連結されている。棚構造体2及び4の上記連結は、フェンス96を装着しない状態で行なわれることが作業効率上好ましい。すなわち、棚構造体2及び4を所定の数だけ相互に連結して支柱8及びジャッキ主80の各々を介して載置面G上に載置した後に、組付構造体200の側縁の必要箇所にフェンス96を装着することが作業効率上好ましい。また吊り上げ作業におけるバランス上も好ましい。なお、棚構造体2同士、棚構造体4同士、棚構造体2と4、の各々において、相互に実質上同一の構成を有する側縁部同士が相互に隣接して配置されかつ相互に離脱自在に連結可能とするためには、少なくとも相互に隣接する床枠組付体6の角部に配設された支柱8の各々及びジャッキ手段80の各々の基板82は、平面から見て、床枠組付体6の周縁から水平方向外方に突出しないように配置される必要がある。このような構成とすることにより、相互に隣接する支柱8の各々間及び相互に隣接するジャッキ手段80の基板82の各々間における相互干渉を防止することができる。
【0046】
図1〜図3に示されている組付構造体200及び先の説明により容易に理解されるように、棚構造体2及び4においては、上記したように、床枠組付体6の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられ、床枠組付体6の4つの側縁部の各々の水平方向外側面はそれぞれ該水平面に直交する鉛直面上に位置付けられ、側縁部の各々には、側縁部の各々の長手方向に間隔をおいて複数の連結部26が備えられ、連結部26の各々は連結壁28を含み、連結壁28の各々の水平方向外側面は、対応する側縁部における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられている。この構成に起因して、組付構造体200は、棚構造体2及び4の各々が載置面G上に載置された状態で、棚構造体2の各々、棚構造体4の各々、棚構造体2と棚構造体4は、それぞれ相互に実質上同一の構成を有する側縁部同士が相互に隣接して配置されかつ棚構造体2及び4の各々の上面が実質上同一平面上に位置付けられると共に相互に整合された連結部26同士が離脱自在に連結されることにより構成される。本発明によれば、棚構造体2及び棚構造体4をそれぞれ独立した単体として使用することが可能であると共に、複数の棚構造体2及び/又は棚構造体4を、縦方向及び横方向に隣接して連結することにより、水平縦方向及び水平横方向のスペースの拡大及び縮小を容易に可能にし、必要なスペースを容易かつ迅速に確保することを可能にするものである。本発明においては、棚構造体2単体として、又は棚構造体4単体として、棚構造体2同士の組合せによる組付構造体として、棚構造体4同士の組合せによる組付構造体として、あるいは、棚構造体2及び棚構造体4の組合せによる組付構造体として、イベント用の仮設ステージ、仮設舞台、展示用ステージ、上方が内部空間(例えば、仮設作業所、仮設店舗、建築工事現場における事務所あるいは居所)として利用できかつ下方が車庫等の利用空間として活用することができる棚構造体又はその組付構造体、その他、立体駐車場、立体駐輪場、倉庫内の物置、機材置場等として広く適用することができるので、従来に較べてその用途は著しく広い。なお、本発明による棚構造体又はその組付構造体は、上記したいずれの形態で使用するにしても、階段あるいはスロープを付設することが実用上は必要であろう。
【0047】
以上、本発明による折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形あるいは修正が可能である。例えば、上記棚構造体2において、支柱8の各々は、ハウジング42に、軸56のみならず、歯車機構及びラチェット機構を介して回動自在に支持されているが、歯車機構及びラチェット機構を配設することなく、軸56のみにより回動自在に支持する、他の実施形態も成立する。この実施形態においては、支柱8の各々を支持位置から折畳位置に旋回させる操作における労力負担が、図示の実施形態におけるよりも増加するが、支柱8の各々の支持機構が著しく簡単となり、更なるコストダウン及び軽量化が可能になる。
【0048】
【発明の効果】
本発明による折畳式載置式棚構造体及びその組付構造体によれば、設置現場における設置作業(組立作業)及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することを可能にし、その結果、設置期間及び分解撤去期間を著しく短縮でき、トータルコストを大幅に低減することができる。また、設置現場における主要組立部品の種類を低減して設置現場における主要組立工数を低減することにより、設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することを可能にする。更にはまた、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品の輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする。更にはまた、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された最大の主要組立部品を大型トラックによる輸送を可能にする大きさとすることにより、輸送を著しく容易にして輸送コストを低減することを可能にする。更にはまた、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品の保管を容易にすることを可能にする。更にはまた、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、しかも分解された主要組立部品を少ないスペースで保管することを可能にする。更にはまた、設置現場における主要組立部品の種類を低減し、部品管理を容易にして部品の管理コストを低減することを可能にする。更にはまた、水平縦方向及び水平横方向のスペースの拡大及び縮小を容易に可能にし、必要なスペースを容易かつ迅速に確保することを可能にする。更にはまた、用途が広い。
本発明による折畳式載置式棚構造体によれば、吊り上げた状態にすることにより設置作業及び分解撤去作業を容易かつ迅速に遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による折畳式載置式棚構造体の実施形態を縦横方向に複数個連結することにより構成された組付構造体の一部を示す平面図。
【図2】図1に示す組付構造体を図1において矢印A方向から見た正面図。
【図3】図1に示す組付構造体を図1において矢印B方向から見た側面図であってその一部を示す側面図。
【図4】図2において右端部に配置された折畳式載置式棚構造体を拡大して示す正面図。
【図5】図4に示す折畳式載置式棚構造体を図4において右方から見た側面図。
【図6】図5に示す折畳式載置式棚構造体においてフェンスを取り除きかつ支柱の作動態様を示す側面図。
【図7】図1において右下角部に配置された折畳式載置式棚構造体に含まれる床枠組付体の拡大概略平面図。
【図8】図7に示す床枠組付体を構成する一対の床枠体のうちの一方を示す拡大概略平面図。
【図9】図8に示す床枠体を図8において下方から見た側面図。
【図10】図7のC矢視部の拡大図。
【図11】図10のD−D矢視断面図。
【図12】図9のE部拡大図。
【図13】図12のF−F矢視断面図。
【図14】図1において下中央部に配置された折畳式載置式棚構造体に含まれる床枠組付体の拡大概略平面図。
【図15】図14に示す床枠組付体を構成する一対の床枠体のうちの一方を示す拡大概略平面図。
【図16】図15に示す床体を図15において下方から見た側面図。
【図17】図14のG−G矢視拡大断面図。
【図18】図1のH部拡大平面図。
【図19】図19のI−I矢視断面図。
【図20】図4のJ−J矢視拡大断面図。
【図21】図6のK部拡大図であって、一部を省略して示す拡大図。
【図22】図21に示す構造部を図21において左方から見た図であって、一部を省略して示す図。
【図23】図21のL−L矢視断面図。
【図24】図23のM−M矢視断面図。
【図25】図23のN部を拡大しかつ一部を省略して示す図。
【図26】本発明による2つの折畳式載置式棚構造体を、相互に連結する前の状態で示す正面図。
【符号の説明】
2 折畳式載置式棚構造体
4 折畳式載置式棚構造体
6 床枠組付体
8 支柱
10 床枠体
16 主横枠
18、20 主縦枠
26 連結部
28 連結板(連結壁)
56 軸
66 駆動軸
70 ラチェット部材
72 爪部材
80 ジャッキ手段
96 フェンス
200 組付構造体
L 分離境界線

Claims (7)

  1. 平面形状が矩形状をなす床枠組付体と、床枠組付体の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱とを備え、床枠組付体は、相互に実質上同一の構成を有する一対の床枠体から構成され、床枠体の各々は、平面から見て、床枠組付体の一対の対辺の中央を通って床枠組付体を2等分する2等分線を実質上の分離境界線として相互に分離自在に連結され、床枠体の各々において、該分離境界線の延在方向と一致する長手方向の全長は全幅よりも長く形成され、床枠体の各々の、該分離境界線に対向して長手方向に延在する幅方向の側縁部と、長手方向に対向して相互に平行に幅方向に延在する長手方向の両側縁部との間に形成される2つの角部の各々の裏側に該支柱が配設され、床枠体の各々において、該支柱の各々は、長手方向の両側縁部の裏側を、対応する側縁部に沿って幅方向に延在する折畳位置と、対応する該角部から裏側に直立する支持位置との間を回動自在でありかつ該支柱の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱の各々は、各々の先端が対応する床枠体の全幅の範囲を越えないように各々の長さが規定され、支柱の各々が支持位置に位置付けられることにより床枠組付体は支柱の各々を介して載置面上に載置され、
    床枠組付体の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられ、床枠組付体の4つの側縁部の各々の水平方向外側面はそれぞれ該水平面に直交する鉛直面上に位置付けられ、側縁部の各々には、側縁部の各々の長手方向に間隔をおいて複数の連結部が備えられ、連結部の各々は連結壁を含み、連結壁の各々の水平方向外側面は、対応する側縁部における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられ、
    連結部の各々は相互に実質上同一の構成を有しており、
    床枠組付体の4つの側縁部は矩形状に配列された側枠手段により規定され、連結部の各々は側枠手段に配設され、連結部の各々の連結壁及び側枠手段の、該連結壁に対応する部位には、平面から見て、対応する側縁部に直交しかつ水平に延在する共通の軸線を有する複数の連結ボルト挿入用の孔が形成されている、
    ことを特徴とする折畳式載置式棚構造体。
  2. 床枠体の各々は、実質上矩形状をなす本体部と、本体部の長手方向両側縁部に配置されかつ本体部の幅方向における、該分離境界線側の側縁から、相互に同じ長さだけ該分離境界線まで又は該分離境界線よりも若干手前まで直線状にかつ相互に平行に延び出す一対の側枠手段とを備えると共に、該側枠手段の各々の先端が該分離境界線を挟んで相互に対向させられた状態で該側枠手段の各々の先端部間が分離自在に連結される、請求項1記載の折畳式載置式棚構造体。
  3. 床枠体の各々の、該分離境界線側の側縁における長手方向中間部には、該分離境界線に向かって水平方向に延び出しかつ該分離境界線を挟んで相互に対向する連結板部材が配設され、連結板部材の各々の先端部が分離自在に連結される、請求項記載の折畳式載置式棚構造体。
  4. 平面形状が矩形状をなす床枠組付体と、床枠組付体の裏側の4つの角部に配設された4個の支柱とを備え、床枠組付体の上面は実質上共通の水平面上に位置付けられ、床枠組付体の4つの側縁部の各々の水平方向外側面はそれぞれ該水平面に直交する鉛直面上に位置付けられ、側縁部の各々には、側縁部の各々の長手方向に間隔をおいて複数の連結部が備えられ、連結部の各々は連結壁を含み、連結壁の各々の水平方向外側面は、対応する側縁部における該外側面と共通の該鉛直面上に位置付けられ、支柱の各々は、床枠組付体の裏側の側縁部に沿って延在する折畳位置と、床枠組付体の裏側から直立する支持位置との間を回動自在に床枠組付体に連結され、支柱の各々が支持位置に位置付けられることにより、床枠組付体は支柱の各々を介して載置面上に載置され、
    床枠組付体の4つの側縁部は矩形状に配列された側枠手段により規定され、連結部の各々は側枠手段に配設され、連結部の各々の連結壁及び側枠手段の、該連結壁に対応する部位には、平面から見て、対応する側縁部に直交しかつ水平に延在する共通の軸線を有する複数の連結ボルト挿入用の孔が形成されている、
    ことを特徴とする折畳式載置式棚構造体。
  5. 床枠組付体は、相互に実質上同一の構成を有する一対の床枠体から構成され、床枠体の各々は、平面から見て、床枠組付体の一対の対辺の中央を通って床枠組付体を2等分する2等分線を実質上の分離境界線として相互に分離自在に連結され、床枠体の各々において、該分離境界線の延在方向と一致する長手方向の全長は全幅よりも長く形成され、床枠体の各々の、該分離境界線に対向して長手方向に延在する幅方向の側縁部と、長手方向に対向して相互に平行に幅方向に延在する長手方向の両側縁部との間に形成される2つの角部の各々の裏側に該支柱が配設され、床枠体の各々において、該支柱の各々は、長手方向の両側縁部の裏側を、対応する側縁部に沿って幅方向に延在する折畳位置と、対応する該角部から裏側に直立する支持位置との間を回動自在でありかつ該支柱の各々が折畳位置に位置付けられた状態において、支柱の各々は、各々の先端が対応する床枠体の全幅の範囲を越えないように各々の長さが規定されている、請求項記載の折畳式載置式棚構造体。
  6. 側枠手段は、上平板部と、下平板部と、上平板部及び下平板部の幅方向中央を連結するよう配設された垂直板部とからなる複数のH形鋼から構成され、連結部の各々の該連結壁は、上平板部及び下平板部の相互に対向する、水平方向外側縁部間に上下端が連結されて垂直板部に平行に対向するよう配設された連結板からなり、連結部の各々において、複数の連結ボルト挿入用の孔は、連結板と、該連結板に対向する垂直板部とに形成されている、請求項1又は請求項4記載の折畳式載置式棚構造体。
  7. 支柱の各々の下端部には、支柱の各々の長さを調整しうるジャッキ手段が離脱自在に配設されている、請求項1又は請求項記載の折畳式載置式棚構造体。
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