JP3026095U - 組立式台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積載する建材の形状に合わせて寸法が変えら
れ、また、既存の枠組み足場用の機材を、そのまま台車
の部材として利用でき、台車の上面をフラットにして、
台車より形状が大きな物も積載できる構造の組立式台車
を提供する。 【構成】 パイプを２重に嵌め合わせた伸縮自在の平行
な一対の梁部材を設け、該梁部材に伸縮長さを固定でき
る締め具を設け、該梁部材の両端下部に、キャスターを
それぞれ設置し、該梁部材の両端上部に、垂直方向にパ
イプを立てる連結ピンを着脱自在に設置し、該連結ピン
を外側から収納する空間を上記梁部材の両端近傍に設
け、上記一対の梁部材の下部の対応する位置に、パイプ
を固定する一対または複数対のクランプ部材を設置し、
該対応するクランプ部材間に、上記梁部材に直交する任
意の長さの桁パイプを１本または複数本架け渡し、該ク
ランプ部材で固定した組立式台車。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建設工事現場等で使用する建材運搬用の組立式台車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

建設現場における建材の形状は多種多様であり、それらを現場で運搬するに際 し、従来、運搬する建材の形状に合わせて各種各様の台車を使用していた。

【０００３】 しかしながら、上記従来の台車は、形状・寸法が固定されたものであり、現場 にて建材の運搬に必要なだけの台車を持ち込むと、多数の台車で溢れ、整理がで きず混乱するおそれがあった。

【０００４】 また、本出願人による、枠組みの広さを拡大・縮小できる台車もあったが、台 車の上面に障害物が形成されていたため、積載できるものの大きさが枠組みの範 囲内に限定されるものであった。（実開平５−８２７４０号公報参照）

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、上記欠点を除去するためなされたものであり、台車の数量を限定 するために、建材の形状に合わせて寸法が変えられ、また、既存の枠組み足場用 の機材を、そのまま台車の部材として利用でき、台車の上面をフラットにして、 台車より形状が大きな物も積載できる構造の組立式台車を提供することを目的と する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案の組立式台車は、パイプを２重に嵌め合わせた伸縮自在の平行な一対 の梁部材を設け、該梁部材に伸縮長さを固定できる締め具を設け、該梁部材の両 端下部に、キャスターをそれぞれ設置し、該梁部材の両端上部に、垂直方向にパ イプを立てる連結ピンをそれぞれ着脱自在に設置し、該連結ピンを外側から収納 する空間を上記梁部材の両端近傍にそれぞれ設け、上記一対の梁部材の下部の対 応する位置に、パイプを固定する一対または複数対のクランプ部材を設置し、該 対応するクランプ部材間に、上記梁部材に直交する任意の長さの桁パイプを１本 または複数本架け渡し、該クランプ部材で固定した組立式台車である。

【０００７】

【作用】

上記構成による組立式台車においては、載せる建材の大きさ・形状に合わせて 梁部材の長さを伸縮させ、締め具により長さを固定する。また、桁パイプも必要 な長さのものを選んでクランプ部材にて固定する。従って、直交する２方向につ いて拡縮ができる。また、支柱、手摺等の必要なときは、連結ピンを梁部材の両 端上部に立て、パイプを該連結ピンに接続させて立てる。支柱が必要無いときは 、連結ピンを取り外し、梁部材の両端から内部へ収納する。さらに、クランプ部 材が梁部材の下部に取り付けてあり、連結ピンを取り外した状態では、台車の上 面がフラットになり、台車形状より大きい物も積載できる。

【０００８】 台車として使用しないときは、桁パイプを外して両梁部材に分解でき、コンパ クトにして整理できる。桁パイプに使用する鋼管足場用単管は、枠組み足場に使 用する部材であり、建設現場にあるものを利用できる。

【０００９】

【実施例】

この考案の一実施例を図面を参照して説明する。図１は、一実施例を示す平面 図である。但し、桁パイプは仮想線で示してある。角鋼管を２重に嵌め合わせた 伸縮自在の梁部材（１）を平行に配置する。この梁部材（１）には、伸縮長さを 固定できる締め具として、ボルト・ナット（２）を設けてある。図２に示す如く 、梁部材（１）の両端下部に、キャスター（３）をそれぞれ設ける。図１には、 キャスター（３）のキャスタープレート（４）が示されている。図２に仮想線で 示す如く、梁部材（１）の両端上部に垂直方向にパイプを立てる連結ピン（５） をそれぞれ着脱自在に設置する。

【００１０】 図３は、梁部材（１）の端部を示す一部欠截正面図であり、連結ピン（５）を 収納した状態を示す。このように、梁部材（１）の両端近傍には、連結ピン（５ ）を外側から収納する空間（６）がそれぞれ設けてある。連結ピン（５）は、収 納したときも、立てたときも、梁部材（１）に同じ位置にあるボルト・ナット（ Ｂ）で固定される。連結ピン（５）を立てるときは、仮想線で示した位置から、 梁部材（１）の上面にあけた円孔（Ａ）に差し込み、上記のボルト・ナット（Ｂ ）で固定する。

【００１１】 梁部材（１）を平行に配置し、その対応する位置の下部に、図２に示す如く、 パイプを固定する２対のクランプ部材（７）を設置し、これらのクランプ部材（ ７）の間に、図１に示す如く、梁部材（１）に直交する任意の長さの桁パイプ（ ８）を２本架け渡す。これらの桁パイプ（８）は、両端付近をクランプ部材（７ ）で固定してある。

【００１２】 以上の構成により、ボルト・ナット（２）の嵌め外しによって、梁部材（１） は、伸ばした状態でも縮めた状態でも固定できる。また、桁パイプ（８）の長さ を選ぶことにより、梁部材（１）の直交方向にも広げたり縮めたりできる。すな わち、この組立式台車は、直交する２方向に拡縮可能である。

【００１３】 連結ピン（５）を立てた状態で固定すると、支柱（図示せず）を接続して立て ることができる。また、連結ピン（５）を外して梁部材（１）に収納すれば、図 ２に示す如く、台車の上面がフラットになり、台車形状より大きい物も積載可能 になる。

【００１４】

【考案の効果】

この考案によると、梁部材が伸縮自在なことと、桁パイプの長さを自由に選択 できることで、直交する２方向に拡縮することができる。従って、積載する建材 の形状・大きさに合わせて組立式台車の大きさを変化させることができる。支柱 、手摺等の必要なときは、連結ピンを梁部材の両端上部に立て、支柱に使うパイ プをこの連結ピンに接続させればよいが、必要無いときは、連結ピンを取り外し 、梁部材に収納できるため、クランプ部材が梁部材の下側に設けられていること と相まって、台車の上面をフラットにすることができ、台車形状より大きい物も 積載できる。台車を使用しないときは、桁パイプを外して両梁部材に分解して縮 めることができ、コンパクトにして整理できる。桁パイプには、建設現場に存在 する鋼管足場用単管を利用でき、経済的かつ効率が良い等極めて有益な効果を奏 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】同じく、正面図である。

【図３】同じく、梁部材の端部を示す一部欠截正面図で
ある。

【符号の説明】

１ 梁部材 ２ ボルト・ナット ３ キャスター ４ キャスタープレート ５ 連結ピン ６ 収納する空間 ７ クランプ部材 ８ 桁パイプ Ａ 円孔 Ｂ ボルト・ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイプを２重に嵌め合わせた伸縮自在の
   平行な一対の梁部材を設け、該梁部材に伸縮長さを固定
   できる締め具を設け、該梁部材の両端下部に、キャスタ
   ーをそれぞれ設置し、該梁部材の両端上部に、垂直方向
   にパイプを立てる連結ピンをそれぞれ着脱自在に設置
   し、該連結ピンを外側から収納する空間を上記梁部材の
   両端近傍にそれぞれ設け、上記一対の梁部材の下部の対
   応する位置に、パイプを固定する一対または複数対のク
   ランプ部材を設置し、該対応するクランプ部材間に、上
   記梁部材に直交する任意の長さの桁パイプを１本または
   複数本架け渡し、該クランプ部材で固定したことを特徴
   とする組立式台車。