JP3750435B2 - ヘミング加工装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヘミング加工装置に関し、例えば自動車のドアパネルを形成するドアアウタパネルとドアインナパネルとをその周縁部にてヘミング結合するにあたり、ヘミングフランジ部の予備曲げ加工(プリヘミング)とそれに続く本曲げ加工(本ヘミング)とを行ういわゆるテーブルトップタイプのヘミング加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のヘミング加工装置として例えば米国特許第5150508号明細書に記載されているものがある。
【0003】
図8はその概略を示したもので、ワーク搬出入位置100にてリフタ51のクレイドル52の上にパネルPa,Pbをセットした上でそのクレイドル52を下降させ、パネルPa.Pbをベース54とネストブロック55とからなる下型53の上に移載する。次いで、リフトシリンダ56を伸長動作させることによりパネルPa,Pbを下型53ごと上昇させてそのパネルPa,Pbをプリヘミング加工位置200に待機させ、その状態にてプリヘミングダイ57をシリンダ58により前進作動させる。そして、その前進位置にあるプリヘミングダイ57に対してパネルPa,Pbをネストブロック55ごとプレスシリンダ59にてわずかに押し上げることにより、一方のパネルPaの周縁部に予め直立形成されているヘミングフランジ部Fに予備曲げ加工を施す。
【0004】
その後、プレスシリンダ59の逆動作によりパネルPa,Pbを一旦下降させるとともにシリンダ58の逆動作によりプリヘミングダイ57も後退させ、さらにリフトシリンダ56にてパネルPa,Pbを下型53ごとヘミング加工位置300まで下降させる。この状態でヘミングダイ60を前進動作させ、この前進位置にあるヘミングダイ60に対してパネルPa,Pbをネストブロック55ごとプレスシリンダ59にてわずかに押し上げることにより、先に予備曲げ加工が施されているヘミングフランジ部Fに本曲げ加工を施す。
【0005】
こうしてヘミング加工が施されたパネルPa,Pbは、ヘミングダイ60およびネストブロック55が初期状態に復帰するのを待って再びリフタ51のクレイドル52によってワーク搬出入位置100まで押し上げられることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構造では、プリヘミングダイ57とヘミングダイ60とが完全に独立しているために構造が複雑且つ大型化するほか、パネルを昇降動作させるためのシリンダもリフトシリンダ56とプレスシリンダ59とに別れているためにシリンダ数が多く構造が複雑化することとなって好ましくない。また、パネルの昇降動作が予備曲げ加工時および本曲げ加工時ごとにリフトシリンダ56による動作とプレスシリンダ59による動作とでその都度二段階に分けて行われるため、サイクルタイムが長くなるほか、下型53上でパネルが位置ずれを生じやすい。
【0007】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、基本的には従来と同様に予備曲げ刃および本曲げ刃の移動動作とパネルの昇降動作との協働により予備曲げ加工と本曲げ加工とを行うことを前提としつつも、とりわけ簡単な構成で所期の目的を達成できるようにしたヘミング加工装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、互いに重ね合わせた少なくとも二枚のパネル同士をヘミング結合するにあたり、いずれかのパネルの端部に予め直立形成されているヘミングフランジ部が所定の傾斜角になるまで予備曲げ加工を施すとともにその予備曲げ加工に続いて本曲げ加工を施すヘミング加工装置であって、上面に加工対象となるパネルが位置決めされるとともに昇降駆動手段によって昇降駆動されるヘミングダイと、前記ヘミングダイの周囲に配置され、先端に可動式の予備曲げ加工用のポンチと本曲げ加工用のポンチとが近接配置されたスイングアームと、前記スイングアームをヘミングダイ側に向けて常時付勢している弾性手段と、前記スイングアームを支持体に連結している一対のリンクとスイングアームおよび支持体の四者をもって形成されているととに、可動節の端部がヘミングダイの下部に接していて、前記ヘミングダイの昇降動作に機械的に連動して待機位置と当該待機位置よりも各ポンチの高さ位置が高い位置となる加工位置との間でスイングアームを平行移動させる四節平行リンク機構とを備えている。
【0009】
そして、前記予備曲げ加工用のポンチはヘミングダイ側のカム面との摺接により本曲げ加工用のポンチに対してスライド可能となっているとともに、待機位置にある状態では平面視で前記ヘミングダイ上のパネル端部との間にクリアランスが確保されるように設定されている。
【0010】
その上で、下記(a)〜(d)の機能を備えている。
(a)前記ヘミングダイの上昇動作開始と同時にスイングアームが弾性手段の付勢力により待機位置から加工位置に向かって移動を開始して、ヘミングダイが予備曲げ加工高さ位置に到達するまでに予備曲げ加工用のポンチがヘミング加工位置に位置決めされるようになっていること。
(b)前記ヘミング加工位置に位置決めされた予備曲げ加工用のポンチに対してパネルがヘミングダイとともに予備曲げ加工高さ位置に向けて上昇動作することで、予備曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に予備曲げ加工が施されるようになっていること。
(c)前記予備曲げ加工位置からさらに上方の本曲げ加工位置に向けてヘミングダイがなおも上昇することで予備曲げ加工用のポンチがヘミングダイにより外側に駆動されて、本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働による本曲げ加工の障害にならない位置まで退避するようになっていること。
(d)前記予備曲げ加工に続いて本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に本曲げ加工が施されるようになっていること。
【0011】
したがって、請求項1に記載の発明では、ヘミングダイの動きに連動してスイングアームも揺動動作を開始するものの、先にヘミング加工位置に位置決めされている予備曲げ加工用のポンチに対してヘミングダイがパネルを突き上げると、ヘミングダイが予備曲げ加工高さ位置となった時点で予備曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働により予備曲げ加工が施される。そして、ヘミングダイがなおも上昇して本曲げ加工高さ位置となると、本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働により本曲げ加工が施されることになる。
【0013】
その際、ヘミングダイの上昇動作に伴いヘミングフランジ部の予備曲げ加工と本曲げ加工とが連続して行われるものの、先行する予備曲げ加工の終了とともに予備曲げ加工用のポンチが自律的に本曲げ加工の障害とならない位置まで退避動作する。そして、その退避動作を待って本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に本曲げ加工が施されることになる。
【0015】
また、スイングアームは待機位置と加工位置との間で平行移動するものの、待機位置にある時の方が各ポンチの高さ位置が低くなるように設定されているため、ヘミングダイへのパネルの投入および取り出しに際してそのヘミングダイの上方には必要充分な空間が確保される。
【0016】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、スイングアームの1回の揺動動作とヘミングダイの1回の昇降動作というきわめて単純な動きのみで予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工が完了するので、ヘミング加工のためのサイクルタイムを大幅に短縮化できるほか、スイングアームはヘミングダイの動きに機械的に連動するので特別なアクチュエータを必要とすることがなく、アクチュエータの数を減らして装置全体の構造を大幅に簡素化できる効果がある。しかも、予備曲げ加工と本曲げ加工はヘミングダイの1回の上昇動作の途中で連続して行われるので、パネルの位置ずれやヘミング結合部のしゃくれ現象を招くことがなく、ヘミング加工品質も併せて改善できる効果がある。
【0017】
また、先行した予備曲げ加工が終了するとその予備曲げ加工のためのポンチが本曲げ加工の障害とならない位置まで自律的に退避するので、予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とをきわめて短時間のうちに一段とスムーズに行える効果がある。
【0018】
さらに、スイングアームが待機位置にある時の各ポンチの位置はスイングアームが加工位置にある時の位置よりも低い位置となるように設定してあるので、ヘミングダイの上方に必要充分な空間を確保してパネルの投入および取り出しをよりスムーズに行える効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1〜6は本発明に係るヘミング加工装置の好ましい実施の形態を示す図であって、特に図1はスイングアームが待機位置にある状態を、また図2は装置全体の平面説明図をそれぞれ示している。そして、図2から明らかなように、本実施の形態では自動車のドアパネルDの四辺部に同時にヘミング加工を施すための装置の例を示している。
【0020】
図1,2に示すように、支持体として機能する架台1上には昇降駆動手段としての複数の油圧シリンダ(リフトシリンダ)2が立設されていて、これらの油圧シリンダ2の上に水平なヘミングダイ3が配置されている。ヘミングダイ3は下方の各油圧シリンダ2のピストンロッド4に連結されていて、これら各油圧シリンダ2の伸縮作動に応じてヘミングダイ3が所定のリフトストロークのもとで昇降動作するようになっている。なお、ヘミングダイ3はその平面視において加工対象となるドアパネルDの形状とほぼ一致している。
【0021】
前記ヘミングダイ3のまわりにはドアパネルDの1辺部ごとに独立した複数のスイングアーム5が揺動可能に支持されている。より詳しくは、架台1上にはブラケット6,7が設けられており、このブラケット6,7に互いに平行な一対のリンク8,9を介して略変形C字状をなすスイングアーム5の下部が連結されていて、スイングアーム5は架台1を支持体としてこれら架台1や一対のリンク6,7とともに四節平行リンク機構30を形成している。なお、支持体たる架台1が四節平行リンク機構30の固定節として機能するのに対して、スイングアーム5および一対のリンク6,7が四節平行リンク機構30の可動節として機能することになる。
【0022】
また、架台1上のうちスイングアーム5よりも外側位置にはスプリングサポート10が立設されているとともに、このスプリングサポート10とスイングアーム5との間には弾性手段としての圧縮コイルスプリング11が介装されていて、この圧縮コイルスプリング11のばね力によってスイングアーム5がヘミングダイ3側に向けて常時付勢されている。すなわち、スイングアーム5は前記四節平行リンク機構30のはたらきにより図1に示す待機位置P1と図3に示す加工位置P2との間で平行移動するようになっている。
【0023】
前記一対のリンク8,9のうちヘミングダイ3に近い一方のリンク9は他方のリンク8よりも長目に形成するべく延長部9aが形成されていて、この延長部9aにはローラ12が装着されている一方、ヘミングダイ3の下面には傾斜面13aを有するキッカープレート13が装着されていて、このキッカープレート13に前記ローラ12が当接している。したがって、図1の状態では圧縮コイルスイング11の付勢力を受けてローラ12がキッカープレート13に圧接しており、キッカープレート13がヘミングダイ3とともに上昇すればそれに連動してスイングアーム5が待機位置P1から図3に示す加工位置P2に向けて移動することになる。
【0024】
前記スイングアーム5の上端部には予備曲げ加工用のポンチ14と本曲げ加工用のポンチ15とが、本曲げ加工用のポンチ15が上側となるように互いに近接して配置されていて、予備曲げ加工用のポンチ14の先端にはヘミングダイ3側の傾斜カム面3aと摺接可能な傾斜カム面14aが形成されている。この本曲げ加工用のポンチ15がボルト16にてスイングアーム5に固定されているのに対して、予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17にボルト18にて固定されていて、ポンチホルダ17はスイングアーム5にスライド可能に支持されている。そして、スプリングサポート19に設けられたスプリングシート20とポンチホルダ17との間には圧縮コイルスプリング21が介装されていて、スイングアーム5が待機位置P1にある状態では予備曲げ加工用のポンチ14の先端が本曲げ加工用のポンチ15の先端と整合するようにポンチホルダ17がヘミングダイ3側に向けて付勢されている。なお、ポンチホルダ17の前進限位置はスイングアーム5に対するフランジ部17aの当接によって規制されている。
【0025】
ここで、予備曲げ加工を司る予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17ごとスイングアーム5に対してスライド可能であるため、予備曲げ加工用のポンチ14による予備曲げ力は圧縮コイルスプリング21のばね力に依存することになる。そこで、スプリングシート20と一体に形成されたロックナット22付きのアジャストボルト23をスプリングサポート19に螺合させ、このアジャストボルト23を回転操作することにより圧縮コイルスプリング21のばね力ひいては予備曲げ力を調整することができるようになっている。
【0026】
したがって、このように構成されたヘミング加工装置によれば、図1に示すようにヘミングダイ3が下降限位置にある状態ではスイングアーム5が待機位置P1にあって、スイングアーム5が図3に示す加工位置P2にある時よりも各ポンチ14,15の高さ位置が低い位置にあり、且つドアパネルDの正規投入位置と各ポンチ14,15との間にはドアパネルDの投入に必要な充分なクリアランスCが確保されている。この状態で、ドアアウタパネルPaとドアインナパネルPbとが重ね合わされたドアパネルDが図示外のハンドリングロボット等によりヘミングダイ3上に投入されて位置決めされる。そして、このヘミングダイ3上に位置決めされたドアパネルDは図示しないパッドやクランパー等により押圧固定もしくはクランプされる。なお、ドアアウタパネルPaの周縁部には図7の(A)に示すように予めヘミングフランジ部Fが直立形成されている。
【0027】
また、図2に示すように加工対象となるドアパネルDの一辺部ごとにスイングアーム5や各ポンチ14,15等の構成要素が独立していることから、各辺部ごとのヘミング加工が一斉に同時並行的に行われる。
【0028】
図1の状態から油圧シリンダ2の伸長動作に伴ってヘミングダイ3が上昇動作を開始すると、圧縮コイルスプリング11にて付勢されているスイングアーム5は、ヘミングダイ3側のキッカープレート13とリンク9側のローラ12との当接のために、ヘミングダイ3の上昇動作に機械的に連動してヘミングダイ3側に向かって揺動動作を開始する。
【0029】
すなわち、図3に示すようにスイングアーム5は四節平行リンク機構30のはたらきによりヘミングダイ3側に向かって平行移動し、四節平行リンク機構30の四節が長方形を形成するような位置関係となるとスイングアーム5の下端がストッパ7aに当接して、それ以上のスイングアーム5の移動が阻止されて静止状態となり、これをもってスイングアーム5が加工位置P2に位置決めされるとともにそのスイングアーム5先端の予備曲げ加工用のポンチ14および本曲げ加工用のポンチ15がそれぞれヘミング加工位置P3に位置決めされる。
【0030】
この状態からなおもヘミングダイ3が上昇動作を続けると、図4の(A)および図5に示すようにキッカープレート13がローラ12から離れるためにヘミングダイ3はスイングアーム5の動きを伴うことなく単独で上昇し、ヘミングダイ3が予備曲げ加工高さ位置Q1に達するとヘミングフランジ部Fの先端が予備曲げ加工用のポンチ14に当接することから、ヘミングダイ3とポンチ14との協働によりそのヘミングフランジ部Fに図7の(B)に示すように予備曲げ加工が施される。この時、ヘミングフランジ部Fの予備曲げ加工反力に充分に対向できるように圧縮コイルスプリング21のばね力が予め調整されている。
【0031】
上記予備曲げ加工の完了とほぼ同時にヘミングダイ3側の傾斜カム面3aと予備曲げ加工用のポンチ14の傾斜カム面14aとが相互に摺接するようになり、図4の(B)に示すようにヘミングダイ3のさらなる上昇動作に伴って予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17とともに圧縮コイルスプリング21の力に打ち勝って徐々に後退動作する。つまり、予備曲げ加工用のポンチ14はその後の本曲げ加工に備えて障害にならない位置まで後退する。
【0032】
そして、図4の(B)に示すようにヘミングダイ3が本曲げ加工高さ位置(Q2)に達すると、図7の(C)にも示すように先に予備曲げ加工が施されたヘミングフランジ部Fにヘミングダイ3と本曲げ加工用のポンチ15との協働により本曲げ加工が施され、以上をもって予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とが完了する。
【0033】
本曲げ加工の完了を待ってヘミングダイ3が下降動作を開始すると、図6に示すようにスイングアーム5が図1と同様の待機位置P1に復帰し、各ポンチ14,15とヘミング加工完了後のドアパネルDとの間にはそのドアパネルDの取り出しに充分なクリアランスCが確保される。そして、図示外のハンドリングロボットがヘミング加工完了後のドアパネルDを取り出すことでヘミング加工のための1サイクルが終了する。
【0034】
このように本実施の形態によれば、ヘミングダイ3が所定ストロークだけ上昇動作する過程でそのヘミングダイ3の動きに機械的に連動してスイングアーム5が待機位置P1から加工位置P2まで移動して、予備曲げ加工用および本曲げ加工用の各ポンチ14,15をヘミング加工位置に位置決めし、ヘミングダイ3が上昇限位置に達するまでの間に予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とが連続して行われることから、そのヘミング加工のためのサイクルタイムが従来に比べ大幅に短縮化されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘミング加工装置の好ましい実施の形態を示す図で、スイングアームが待機位置にある時の状態を示す要部断面説明図。
【図2】図1に示すヘミング加工装置の平面説明図。
【図3】スイングアームが加工位置に位置決めされた時の状態を示す要部断面説明図。
【図4】(A)は予備曲げ加工が完了した時の状態を示す要部断面説明図、(B)は本曲げ加工が完了した時の状態を示す要部断面説明図。。
【図5】図4に示すヘミング加工装置の平面説明図。
【図6】本曲げ加工が完了してスイングアームおよびヘミングダイが待機位置に復帰した時の状態を示す要部断面説明図。
【図7】ヘミングフランジ部の形状変化を示す要部拡大説明図。
【図8】従来のヘミング加工装置の一例を示す構成説明図。
【符号の説明】
1…架台(支持体)
2…油圧シリンダ(昇降駆動手段)
3…ヘミングダイ
3a…傾斜カム面
5…スイングアーム
8…リンク
9…リンク
11…圧縮コイルスプリング(弾性手段)
14…予備曲げ加工用のポンチ
14a…傾斜カム面
15…本曲げ加工用のポンチ
30…四節平行リンク機構
D…ドアパネル
F…ヘミングフランジ部
P1…待機位置
P2…加工位置
P3…ヘミング加工位置
Pa…ドアアウタパネル
Pb…ドアインナパネル
Q1…予備曲げ加工高さ位置
Q2…本曲げ加工高さ位置
【発明の属する技術分野】
本発明はヘミング加工装置に関し、例えば自動車のドアパネルを形成するドアアウタパネルとドアインナパネルとをその周縁部にてヘミング結合するにあたり、ヘミングフランジ部の予備曲げ加工(プリヘミング)とそれに続く本曲げ加工(本ヘミング)とを行ういわゆるテーブルトップタイプのヘミング加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のヘミング加工装置として例えば米国特許第5150508号明細書に記載されているものがある。
【0003】
図8はその概略を示したもので、ワーク搬出入位置100にてリフタ51のクレイドル52の上にパネルPa,Pbをセットした上でそのクレイドル52を下降させ、パネルPa.Pbをベース54とネストブロック55とからなる下型53の上に移載する。次いで、リフトシリンダ56を伸長動作させることによりパネルPa,Pbを下型53ごと上昇させてそのパネルPa,Pbをプリヘミング加工位置200に待機させ、その状態にてプリヘミングダイ57をシリンダ58により前進作動させる。そして、その前進位置にあるプリヘミングダイ57に対してパネルPa,Pbをネストブロック55ごとプレスシリンダ59にてわずかに押し上げることにより、一方のパネルPaの周縁部に予め直立形成されているヘミングフランジ部Fに予備曲げ加工を施す。
【0004】
その後、プレスシリンダ59の逆動作によりパネルPa,Pbを一旦下降させるとともにシリンダ58の逆動作によりプリヘミングダイ57も後退させ、さらにリフトシリンダ56にてパネルPa,Pbを下型53ごとヘミング加工位置300まで下降させる。この状態でヘミングダイ60を前進動作させ、この前進位置にあるヘミングダイ60に対してパネルPa,Pbをネストブロック55ごとプレスシリンダ59にてわずかに押し上げることにより、先に予備曲げ加工が施されているヘミングフランジ部Fに本曲げ加工を施す。
【0005】
こうしてヘミング加工が施されたパネルPa,Pbは、ヘミングダイ60およびネストブロック55が初期状態に復帰するのを待って再びリフタ51のクレイドル52によってワーク搬出入位置100まで押し上げられることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構造では、プリヘミングダイ57とヘミングダイ60とが完全に独立しているために構造が複雑且つ大型化するほか、パネルを昇降動作させるためのシリンダもリフトシリンダ56とプレスシリンダ59とに別れているためにシリンダ数が多く構造が複雑化することとなって好ましくない。また、パネルの昇降動作が予備曲げ加工時および本曲げ加工時ごとにリフトシリンダ56による動作とプレスシリンダ59による動作とでその都度二段階に分けて行われるため、サイクルタイムが長くなるほか、下型53上でパネルが位置ずれを生じやすい。
【0007】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、基本的には従来と同様に予備曲げ刃および本曲げ刃の移動動作とパネルの昇降動作との協働により予備曲げ加工と本曲げ加工とを行うことを前提としつつも、とりわけ簡単な構成で所期の目的を達成できるようにしたヘミング加工装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、互いに重ね合わせた少なくとも二枚のパネル同士をヘミング結合するにあたり、いずれかのパネルの端部に予め直立形成されているヘミングフランジ部が所定の傾斜角になるまで予備曲げ加工を施すとともにその予備曲げ加工に続いて本曲げ加工を施すヘミング加工装置であって、上面に加工対象となるパネルが位置決めされるとともに昇降駆動手段によって昇降駆動されるヘミングダイと、前記ヘミングダイの周囲に配置され、先端に可動式の予備曲げ加工用のポンチと本曲げ加工用のポンチとが近接配置されたスイングアームと、前記スイングアームをヘミングダイ側に向けて常時付勢している弾性手段と、前記スイングアームを支持体に連結している一対のリンクとスイングアームおよび支持体の四者をもって形成されているととに、可動節の端部がヘミングダイの下部に接していて、前記ヘミングダイの昇降動作に機械的に連動して待機位置と当該待機位置よりも各ポンチの高さ位置が高い位置となる加工位置との間でスイングアームを平行移動させる四節平行リンク機構とを備えている。
【0009】
そして、前記予備曲げ加工用のポンチはヘミングダイ側のカム面との摺接により本曲げ加工用のポンチに対してスライド可能となっているとともに、待機位置にある状態では平面視で前記ヘミングダイ上のパネル端部との間にクリアランスが確保されるように設定されている。
【0010】
その上で、下記(a)〜(d)の機能を備えている。
(a)前記ヘミングダイの上昇動作開始と同時にスイングアームが弾性手段の付勢力により待機位置から加工位置に向かって移動を開始して、ヘミングダイが予備曲げ加工高さ位置に到達するまでに予備曲げ加工用のポンチがヘミング加工位置に位置決めされるようになっていること。
(b)前記ヘミング加工位置に位置決めされた予備曲げ加工用のポンチに対してパネルがヘミングダイとともに予備曲げ加工高さ位置に向けて上昇動作することで、予備曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に予備曲げ加工が施されるようになっていること。
(c)前記予備曲げ加工位置からさらに上方の本曲げ加工位置に向けてヘミングダイがなおも上昇することで予備曲げ加工用のポンチがヘミングダイにより外側に駆動されて、本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働による本曲げ加工の障害にならない位置まで退避するようになっていること。
(d)前記予備曲げ加工に続いて本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に本曲げ加工が施されるようになっていること。
【0011】
したがって、請求項1に記載の発明では、ヘミングダイの動きに連動してスイングアームも揺動動作を開始するものの、先にヘミング加工位置に位置決めされている予備曲げ加工用のポンチに対してヘミングダイがパネルを突き上げると、ヘミングダイが予備曲げ加工高さ位置となった時点で予備曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働により予備曲げ加工が施される。そして、ヘミングダイがなおも上昇して本曲げ加工高さ位置となると、本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働により本曲げ加工が施されることになる。
【0013】
その際、ヘミングダイの上昇動作に伴いヘミングフランジ部の予備曲げ加工と本曲げ加工とが連続して行われるものの、先行する予備曲げ加工の終了とともに予備曲げ加工用のポンチが自律的に本曲げ加工の障害とならない位置まで退避動作する。そして、その退避動作を待って本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に本曲げ加工が施されることになる。
【0015】
また、スイングアームは待機位置と加工位置との間で平行移動するものの、待機位置にある時の方が各ポンチの高さ位置が低くなるように設定されているため、ヘミングダイへのパネルの投入および取り出しに際してそのヘミングダイの上方には必要充分な空間が確保される。
【0016】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、スイングアームの1回の揺動動作とヘミングダイの1回の昇降動作というきわめて単純な動きのみで予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工が完了するので、ヘミング加工のためのサイクルタイムを大幅に短縮化できるほか、スイングアームはヘミングダイの動きに機械的に連動するので特別なアクチュエータを必要とすることがなく、アクチュエータの数を減らして装置全体の構造を大幅に簡素化できる効果がある。しかも、予備曲げ加工と本曲げ加工はヘミングダイの1回の上昇動作の途中で連続して行われるので、パネルの位置ずれやヘミング結合部のしゃくれ現象を招くことがなく、ヘミング加工品質も併せて改善できる効果がある。
【0017】
また、先行した予備曲げ加工が終了するとその予備曲げ加工のためのポンチが本曲げ加工の障害とならない位置まで自律的に退避するので、予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とをきわめて短時間のうちに一段とスムーズに行える効果がある。
【0018】
さらに、スイングアームが待機位置にある時の各ポンチの位置はスイングアームが加工位置にある時の位置よりも低い位置となるように設定してあるので、ヘミングダイの上方に必要充分な空間を確保してパネルの投入および取り出しをよりスムーズに行える効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1〜6は本発明に係るヘミング加工装置の好ましい実施の形態を示す図であって、特に図1はスイングアームが待機位置にある状態を、また図2は装置全体の平面説明図をそれぞれ示している。そして、図2から明らかなように、本実施の形態では自動車のドアパネルDの四辺部に同時にヘミング加工を施すための装置の例を示している。
【0020】
図1,2に示すように、支持体として機能する架台1上には昇降駆動手段としての複数の油圧シリンダ(リフトシリンダ)2が立設されていて、これらの油圧シリンダ2の上に水平なヘミングダイ3が配置されている。ヘミングダイ3は下方の各油圧シリンダ2のピストンロッド4に連結されていて、これら各油圧シリンダ2の伸縮作動に応じてヘミングダイ3が所定のリフトストロークのもとで昇降動作するようになっている。なお、ヘミングダイ3はその平面視において加工対象となるドアパネルDの形状とほぼ一致している。
【0021】
前記ヘミングダイ3のまわりにはドアパネルDの1辺部ごとに独立した複数のスイングアーム5が揺動可能に支持されている。より詳しくは、架台1上にはブラケット6,7が設けられており、このブラケット6,7に互いに平行な一対のリンク8,9を介して略変形C字状をなすスイングアーム5の下部が連結されていて、スイングアーム5は架台1を支持体としてこれら架台1や一対のリンク6,7とともに四節平行リンク機構30を形成している。なお、支持体たる架台1が四節平行リンク機構30の固定節として機能するのに対して、スイングアーム5および一対のリンク6,7が四節平行リンク機構30の可動節として機能することになる。
【0022】
また、架台1上のうちスイングアーム5よりも外側位置にはスプリングサポート10が立設されているとともに、このスプリングサポート10とスイングアーム5との間には弾性手段としての圧縮コイルスプリング11が介装されていて、この圧縮コイルスプリング11のばね力によってスイングアーム5がヘミングダイ3側に向けて常時付勢されている。すなわち、スイングアーム5は前記四節平行リンク機構30のはたらきにより図1に示す待機位置P1と図3に示す加工位置P2との間で平行移動するようになっている。
【0023】
前記一対のリンク8,9のうちヘミングダイ3に近い一方のリンク9は他方のリンク8よりも長目に形成するべく延長部9aが形成されていて、この延長部9aにはローラ12が装着されている一方、ヘミングダイ3の下面には傾斜面13aを有するキッカープレート13が装着されていて、このキッカープレート13に前記ローラ12が当接している。したがって、図1の状態では圧縮コイルスイング11の付勢力を受けてローラ12がキッカープレート13に圧接しており、キッカープレート13がヘミングダイ3とともに上昇すればそれに連動してスイングアーム5が待機位置P1から図3に示す加工位置P2に向けて移動することになる。
【0024】
前記スイングアーム5の上端部には予備曲げ加工用のポンチ14と本曲げ加工用のポンチ15とが、本曲げ加工用のポンチ15が上側となるように互いに近接して配置されていて、予備曲げ加工用のポンチ14の先端にはヘミングダイ3側の傾斜カム面3aと摺接可能な傾斜カム面14aが形成されている。この本曲げ加工用のポンチ15がボルト16にてスイングアーム5に固定されているのに対して、予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17にボルト18にて固定されていて、ポンチホルダ17はスイングアーム5にスライド可能に支持されている。そして、スプリングサポート19に設けられたスプリングシート20とポンチホルダ17との間には圧縮コイルスプリング21が介装されていて、スイングアーム5が待機位置P1にある状態では予備曲げ加工用のポンチ14の先端が本曲げ加工用のポンチ15の先端と整合するようにポンチホルダ17がヘミングダイ3側に向けて付勢されている。なお、ポンチホルダ17の前進限位置はスイングアーム5に対するフランジ部17aの当接によって規制されている。
【0025】
ここで、予備曲げ加工を司る予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17ごとスイングアーム5に対してスライド可能であるため、予備曲げ加工用のポンチ14による予備曲げ力は圧縮コイルスプリング21のばね力に依存することになる。そこで、スプリングシート20と一体に形成されたロックナット22付きのアジャストボルト23をスプリングサポート19に螺合させ、このアジャストボルト23を回転操作することにより圧縮コイルスプリング21のばね力ひいては予備曲げ力を調整することができるようになっている。
【0026】
したがって、このように構成されたヘミング加工装置によれば、図1に示すようにヘミングダイ3が下降限位置にある状態ではスイングアーム5が待機位置P1にあって、スイングアーム5が図3に示す加工位置P2にある時よりも各ポンチ14,15の高さ位置が低い位置にあり、且つドアパネルDの正規投入位置と各ポンチ14,15との間にはドアパネルDの投入に必要な充分なクリアランスCが確保されている。この状態で、ドアアウタパネルPaとドアインナパネルPbとが重ね合わされたドアパネルDが図示外のハンドリングロボット等によりヘミングダイ3上に投入されて位置決めされる。そして、このヘミングダイ3上に位置決めされたドアパネルDは図示しないパッドやクランパー等により押圧固定もしくはクランプされる。なお、ドアアウタパネルPaの周縁部には図7の(A)に示すように予めヘミングフランジ部Fが直立形成されている。
【0027】
また、図2に示すように加工対象となるドアパネルDの一辺部ごとにスイングアーム5や各ポンチ14,15等の構成要素が独立していることから、各辺部ごとのヘミング加工が一斉に同時並行的に行われる。
【0028】
図1の状態から油圧シリンダ2の伸長動作に伴ってヘミングダイ3が上昇動作を開始すると、圧縮コイルスプリング11にて付勢されているスイングアーム5は、ヘミングダイ3側のキッカープレート13とリンク9側のローラ12との当接のために、ヘミングダイ3の上昇動作に機械的に連動してヘミングダイ3側に向かって揺動動作を開始する。
【0029】
すなわち、図3に示すようにスイングアーム5は四節平行リンク機構30のはたらきによりヘミングダイ3側に向かって平行移動し、四節平行リンク機構30の四節が長方形を形成するような位置関係となるとスイングアーム5の下端がストッパ7aに当接して、それ以上のスイングアーム5の移動が阻止されて静止状態となり、これをもってスイングアーム5が加工位置P2に位置決めされるとともにそのスイングアーム5先端の予備曲げ加工用のポンチ14および本曲げ加工用のポンチ15がそれぞれヘミング加工位置P3に位置決めされる。
【0030】
この状態からなおもヘミングダイ3が上昇動作を続けると、図4の(A)および図5に示すようにキッカープレート13がローラ12から離れるためにヘミングダイ3はスイングアーム5の動きを伴うことなく単独で上昇し、ヘミングダイ3が予備曲げ加工高さ位置Q1に達するとヘミングフランジ部Fの先端が予備曲げ加工用のポンチ14に当接することから、ヘミングダイ3とポンチ14との協働によりそのヘミングフランジ部Fに図7の(B)に示すように予備曲げ加工が施される。この時、ヘミングフランジ部Fの予備曲げ加工反力に充分に対向できるように圧縮コイルスプリング21のばね力が予め調整されている。
【0031】
上記予備曲げ加工の完了とほぼ同時にヘミングダイ3側の傾斜カム面3aと予備曲げ加工用のポンチ14の傾斜カム面14aとが相互に摺接するようになり、図4の(B)に示すようにヘミングダイ3のさらなる上昇動作に伴って予備曲げ加工用のポンチ14はポンチホルダ17とともに圧縮コイルスプリング21の力に打ち勝って徐々に後退動作する。つまり、予備曲げ加工用のポンチ14はその後の本曲げ加工に備えて障害にならない位置まで後退する。
【0032】
そして、図4の(B)に示すようにヘミングダイ3が本曲げ加工高さ位置(Q2)に達すると、図7の(C)にも示すように先に予備曲げ加工が施されたヘミングフランジ部Fにヘミングダイ3と本曲げ加工用のポンチ15との協働により本曲げ加工が施され、以上をもって予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とが完了する。
【0033】
本曲げ加工の完了を待ってヘミングダイ3が下降動作を開始すると、図6に示すようにスイングアーム5が図1と同様の待機位置P1に復帰し、各ポンチ14,15とヘミング加工完了後のドアパネルDとの間にはそのドアパネルDの取り出しに充分なクリアランスCが確保される。そして、図示外のハンドリングロボットがヘミング加工完了後のドアパネルDを取り出すことでヘミング加工のための1サイクルが終了する。
【0034】
このように本実施の形態によれば、ヘミングダイ3が所定ストロークだけ上昇動作する過程でそのヘミングダイ3の動きに機械的に連動してスイングアーム5が待機位置P1から加工位置P2まで移動して、予備曲げ加工用および本曲げ加工用の各ポンチ14,15をヘミング加工位置に位置決めし、ヘミングダイ3が上昇限位置に達するまでの間に予備曲げ加工とそれに続く本曲げ加工とが連続して行われることから、そのヘミング加工のためのサイクルタイムが従来に比べ大幅に短縮化されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘミング加工装置の好ましい実施の形態を示す図で、スイングアームが待機位置にある時の状態を示す要部断面説明図。
【図2】図1に示すヘミング加工装置の平面説明図。
【図3】スイングアームが加工位置に位置決めされた時の状態を示す要部断面説明図。
【図4】(A)は予備曲げ加工が完了した時の状態を示す要部断面説明図、(B)は本曲げ加工が完了した時の状態を示す要部断面説明図。。
【図5】図4に示すヘミング加工装置の平面説明図。
【図6】本曲げ加工が完了してスイングアームおよびヘミングダイが待機位置に復帰した時の状態を示す要部断面説明図。
【図7】ヘミングフランジ部の形状変化を示す要部拡大説明図。
【図8】従来のヘミング加工装置の一例を示す構成説明図。
【符号の説明】
1…架台(支持体)
2…油圧シリンダ(昇降駆動手段)
3…ヘミングダイ
3a…傾斜カム面
5…スイングアーム
8…リンク
9…リンク
11…圧縮コイルスプリング(弾性手段)
14…予備曲げ加工用のポンチ
14a…傾斜カム面
15…本曲げ加工用のポンチ
30…四節平行リンク機構
D…ドアパネル
F…ヘミングフランジ部
P1…待機位置
P2…加工位置
P3…ヘミング加工位置
Pa…ドアアウタパネル
Pb…ドアインナパネル
Q1…予備曲げ加工高さ位置
Q2…本曲げ加工高さ位置
Claims (1)
- 互いに重ね合わせた少なくとも二枚のパネル同士をヘミング結合するにあたり、いずれかのパネルの端部に予め直立形成されているヘミングフランジ部が所定の傾斜角になるまで予備曲げ加工を施すとともにその予備曲げ加工に続いて本曲げ加工を施すヘミング加工装置であって、
上面に加工対象となるパネルが位置決めされるとともに昇降駆動手段によって昇降駆動されるヘミングダイと、
前記ヘミングダイの周囲に配置され、先端に可動式の予備曲げ加工用のポンチと本曲げ加工用のポンチとが近接配置されたスイングアームと、
前記スイングアームをヘミングダイ側に向けて常時付勢している弾性手段と、
前記スイングアームを支持体に連結している一対のリンクとスイングアームおよび支持体の四者をもって形成されているととに、可動節の端部がヘミングダイの下部に接していて、前記ヘミングダイの昇降動作に機械的に連動して待機位置と当該待機位置よりも各ポンチの高さ位置が高い位置となる加工位置との間でスイングアームを平行移動させる四節平行リンク機構と、
を備えている一方、
前記予備曲げ加工用のポンチはヘミングダイ側のカム面との摺接により本曲げ加工用のポンチに対してスライド可能となっているとともに、待機位置にある状態では平面視で前記ヘミングダイ上のパネル端部との間にクリアランスが確保されるように設定されていて、
さらに下記(a)〜(d)の機能を有するものであることを特徴とするヘミング加工装置。
(a)前記ヘミングダイの上昇動作開始と同時にスイングアームが弾性手段の付勢力により待機位置から加工位置に向かって移動を開始して、ヘミングダイが予備曲げ加工高さ位置に到達するまでに予備曲げ加工用のポンチがヘミング加工位置に位置決めされるようになっていること。
(b)前記ヘミング加工位置に位置決めされた予備曲げ加工用のポンチに対してパネルがヘミングダイとともに予備曲げ加工高さ位置に向けて上昇動作することで、予備曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に予備曲げ加工が施されるようになっていること。
(c)前記予備曲げ加工位置からさらに上方の本曲げ加工位置に向けてヘミングダイがなおも上昇することで予備曲げ加工用のポンチがヘミングダイにより外側に駆動されて、本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働による本曲げ加工の障害にならない位置まで退避するようになっていること。
(d)前記予備曲げ加工に続いて本曲げ加工用のポンチとヘミングダイとの協働によりヘミングフランジ部に本曲げ加工が施されるようになっていること。
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