JP3749914B2 - 遮光性樹脂容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳プリン、ヨーグルト、チーズケーキ、生ミルク、ババロア等の容器として有用な遮光性樹脂容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
生ミルクを添加している食品において、紫外線可視光線〔380〜780ナノメータ(nm)の波長〕および赤外線を受けると該食品の味が低下するので、これら内容物を充填する容器として、ポリプロピレン、ハイインパクトポリスチレンの射出成形、差圧成形により得られた樹脂製容器の周壁部の外周に遮光性のラベルが貼着された容器が使用されている(図1参照)。遮光性ラベル(2)としてはポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィルムやパルプ抄造紙(上質紙)を基材(2a)とし、この裏面に肉厚4〜20μmのアルミニウム箔(2b)を接着剤で貼合し、更にこのアルミニウム箔の面に感熱性樹脂フィルム接着剤層(2c)を設けた積層体が使用されている(図2参照)。
【0003】
所望の形状に断裁されたラベル(ブランクともいう)は、容器形成金型内に内挿され、前記熱可塑性樹脂を射出成形して容器本体(1)の周壁部の外周が遮光性ラベル(2)に被覆された遮光性樹脂容器本体(図1)を形成するか、差圧成形金型内にラベルを挿入し、溶融した樹脂シートをこの金型の上に導き、プラグアシスト真空成形及び/又は圧空成形して遮光性樹脂容器を得ている。
特開平8−230953号公報には、従来のかかるアルミニウム箔を使用したラベルの付着した遮光性樹脂容器は焼却の問題があり、該問題を解決する手段として、次の▲1▼と▲2▼の手法を提案している。
【0004】
▲1▼ 基材の裏面にアルミニウム蒸着2軸延伸プラスチックフィルムからなる遮光層を積層し、この遮光層の表面にヒートシール性樹脂フィルムを押し出しコーティングした遮光性ラベルを使用し、アルミニウム層の肉厚を薄くすることで焼却の課題を解決する。
▲2▼ 図2に示すようにパルプ紙等の基材(2a)の裏面に、黒色顔料を10〜20重量%含有する墨インクを版深35〜60μmにベタ印刷(2)し、この墨ベタ印刷面に感熱樹脂接着剤(2c)を押し出しコーティングして得られた遮光性ラベルを使用し、ラベル素材を全て可燃性のものにすることで焼却の課題を解決する。
【0005】
上記▲1▼の遮光性ラベルでは、遮光性に問題があり、生ミルクを含有する食品の味の低下を防ぐために200〜800nmの波長の光線透過率をいずれの波長においても0.5%以下とすることが困難である。
上記▲2▼の遮光性ラベルは、該公報の実施例では肉厚700μmの厚肉の紙を用い、かつ、墨ベタ印刷の肉厚が約35〜60μmと厚く、感熱樹脂ヒートシール層が押し出しコーティングであることから少なくとも肉厚12μmと、全肉厚が747μm以上と厚手のものとなり、全型内への押入のためのラベルマガジンストッカー内に収納できるラベルの枚数が少量となると共に、このような厚肉のものでは曲げ剛性が高く、容器本体の形状に沿った形状のラベルとすることが難しく、ラベル形状が角筒のものに限定される。
又、遮光性ラベルの製造においては、印刷屋と、ラミネート加工屋の2つの企業を通す必要があり、流通、加工コストが遮光性ラベルのコストを押し上げる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ラベルの構造が簡単で流通、加工コストを低下でき、かつ、遮光性の優れたラベル貼合遮光性樹脂容器の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、肉厚30〜300μmの基材シート(A)の裏面に、カ−ボンブラック顔料を25〜75重量%、および樹脂バインダー75〜25重量%含有する肉厚1〜5μmの樹脂ヒートシール層(B)が塗布により設けられたラベル(I)であって、この200〜800nmの波長におけるいずれの波長での光線透過率が0.5%以下のラベルが、熱可塑性樹脂製容器本体の周壁部外周にその樹脂ヒートシール層(B)が容器本体に接着するように貼着されていることを特徴とする遮光性樹脂容器を提供するものである。
【0008】
【作用】
樹脂ヒートシール層にカ−ボンブラックを多量に配合することにより優れた遮光性をラベルに付与でき、基材の肉厚、樹脂ヒートシール層の肉厚の薄くすることができた。
更に、基材として、無機微細粉末含有の樹脂延伸フィルムよりなる微多孔性の合成紙を用いた場合には、合成紙が配向しているので遮光性ラベルの金型内の挿入が容易となり、かつ、無機微細粉末が存在する故に焼却カロリーが低減でき、又、ボイドの存在による断熱性故に延伸フィルムであるにもかかわらずインモールド成形して得た容器本体に貼合した遮光性ラベルには熱収縮による変形は見受けられない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される遮光性ラベル(2)の構造は図3に示すように基材シート(A)と、その裏面に設けられたカ−ボンブラック含有ヒートシール層(B)よりなる。
【0010】
基材シート(A):
ラベルに適性な曲げ剛性を与える肉厚30〜300μmの基材シートとしては、パルプ抄造紙、ピグメント塗工紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ナイロン6等の樹脂フィルム、またはそれらの延伸フィルムなどが挙げられる。好ましくは曲げ弾性率(JIS P−8132)が7,000〜45,000kg/cm2 、好ましくは10,000〜35,000kg/cm2 の耐水性を有する合成紙、二軸延伸樹脂フィルムが用いられ、特に好ましいものは、無機微細粉末または有機フィラーを含有する熱可塑性樹脂フィルムの延伸物よりなる微多孔性の合成紙であって、該合成紙の次式で示される空孔率が10〜50%、密度が0.600〜1.20g/cm3 、不透明度80%以上である合成紙が好ましい。
【0011】
【式2】
Figure 0003749914
【0012】
かかる微多孔性の合成紙としては、例えば次の▲1▼〜▲3▼のものが挙げられる。
▲1▼ 無機微細粉末又は有機フィラーを8〜40重量%の割合で含有する微多孔を有する熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルム(特公昭54−31032号公報、米国特許第3775521号明細書、米国特許第4191719号明細書、米国特許第4377616号明細書、米国特許第4560614号明細書等)。
▲2▼ 二軸延伸熱可塑性フィルムを基材層とし、無機微細粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムを紙状層とする合成紙(特公昭46−40794号公報、特開昭57−149363号公報、同57−181829号公報等)。
【0013】
この合成紙は、2層構造であっても、基材層の表裏面に一軸延伸フィルムの紙状層が存在する3層構造(特公昭46−40794号公報)であっても、紙状層と基材層間に他の樹脂フィルム層が存在する3層〜7層の合成紙(特公昭50−29738号公報、特開昭57−149363号公報、同56−126155号公報、同57−181829号公報)であっても、裏面がプロピレン・エチレン共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩(Na、Li、Zn、K)、塩素化ポリエチレン等の基材層樹脂よりも体融点の樹脂よりなるヒートシール層を有する3層以上の合成紙であってもよい(特公平3−13973号公報)。
【0014】
3層構造の合成紙の製造方法は、例えば、無機微細粉末を0〜50重量%含有する熱可塑性樹脂フィルムを、該樹脂の融点より低い温度で一方向に延伸して得られる一軸方向に配向したフィルムの両面に、無機微細粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の溶融フィルムを積層し、次いで前記方向と直角の方向にこの積層フィルムを延伸することにより得られる紙状層が一軸方向に配向し、微細な空隙を多数有するフィルムであり、基材層は二軸方向に配向した積層構造物である。
【0015】
▲3▼ 上記▲2▼の合成紙の紙状層側に、更に、無機微細粉末を含有しない肉厚0.1〜20μmの透明な熱可塑性樹脂ラミネート層が設けられた構造の高い光沢の印刷が可能な合成紙(特公平4−60437号公報、同1−60411号公報、特開昭61−3748号公報)、例えば、熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを基材層とし、無機微細粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムよりなる表面層と裏面層を有する複合フィルムを支持体とし、この支持体の表面層側に無機微細粉末を含有しない熱可塑性樹脂の透明フィルム層を設け、更に帯電防止機能を有するプライマー塗布量が設けられた合成紙(特開昭61−3748号公報)、あるいは、熱可塑性樹脂フィルムの二軸延伸フィルムを基材層とし、この基材層の少なくとも片面に、無機微細粉末を8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムよりなる紙状層と、熱可塑性樹脂フィルムの一軸延伸フィルムよりなる裏面層とのラミネート物が備えられている合成紙であって、前記表面層の肉厚(t)は、紙状層に存在する無機微細粉末の平均粒径を(R)としたとき、次式(2)を満足することを特徴とする複層樹脂フィルムよりなる合成紙(特公平1−60411号公報)。
【0016】
R≧t≧(1/10)R ・・・(2)
この複層構造の合成紙▲3▼も、▲2▼の合成紙と同じくヒートシール層が表裏面に設けられたものであっても良い。
合成紙の素材である熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリプロピレン、密度が0.880〜0.965g/cm3 のポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネートなどを挙げることができる。これら熱可塑性樹脂の中では特にポリプロピレン、高密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
【0017】
又、無機微細粉末としては炭酸カルシウム、白土、シリカ、タルク、マイカ、酸化チタン、酸化バリウム、酸化亜鉛等の粒径が0.1〜5μmのフィラーが挙げられる。
延伸倍率は縦、横方向とも4〜10倍が好ましく、延伸温度は樹脂がホモポリプロピレン(融点164〜167℃)の場合は140〜162℃、高密度ポリエチレン(融点121〜124℃)の場合は110〜120℃、ポリエチレンテレフタレート(融点246〜252℃)の場合は104〜115℃である。また、延伸速度は50〜350m/分である。延伸によりフィルム内部に微細粉末を核として微細な空孔が形成される。
【0018】
基材の表面にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等で商品の絵柄や商品名、バーコード、製造元等を印刷してもよい。
かかる微多孔性合成紙の不透明度は、80〜100%のものが好ましい。又、クラーク剛度(S値)は、縦方向10〜300、横方向25〜400のものが遮光性ラベルの金型内の挿入性を容易とする面で好ましい。
【0019】
樹脂ヒートシール層(B)
樹脂ヒートシール層(B)は、カ−ボンブラックを25〜75重量%、好ましくは40〜65重量%、および樹脂バインダーを75〜25重量%、好ましくは60〜35重量%含有する黒色の肉厚1〜5μmのヒートシール層である。
このような薄肉のヒートシール層を形成するには、樹脂バインダーを溶解または粒径0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μmに分散できる溶媒にカ−ボンブラック、樹脂バインダーを分散もしくは溶解させた樹脂溶液とし、ロールコーター、はけ、ブレード等を用い、基材シート(A)の裏面に肉厚1〜5μmの膜が形成されるように塗布し、乾燥することにより得られる。
【0020】
カ−ボンブラックとしては、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等が挙げられ、できるだけ吸油量の高いケッチェンブラック、ファーネスブラックが好ましい。
樹脂バインダーとしては、反応性のポリエステルポリオール・ポリイソシアネート、ポリエーテルポリオール・ポリイソシアネート等の硬化性ウレタン樹脂;低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体(好ましくはエチレン含量が65〜94重量%のエチレン・アクリル酸共重合体)、エチレン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、アイオノマー(エチレン・アクリル酸共重合体の金属塩、若しくは、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩)、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・エチレン・マレイン酸共重合体、アクリル酸ブチル・スチレン・アクリル酸共重合体、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド等の軟化点が60〜120℃、好ましくは70〜110℃の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0021】
溶媒としては、水、トルエン、キシレン、ミネラルスプリット、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。溶媒は、樹脂溶液中の固型分濃度が6〜60重量%となるような量を用いる。
カ−ボンブラック、樹脂バインダーの溶媒への分散において、界面活性剤、消泡剤、粘度調整剤等を配合してもよい。
本発明の遮光性ラベルは200〜800nmの波長における光線透過率が、いずれのこれらの波長においても0.5%以下、好ましくは0.2%以下、より好ましくは0.1%以下のものである。
【0022】
容器本体:
容器本体は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66等の融点が150℃以上の熱可塑性樹脂を射出成形、中空成形、差圧成形(真空成形、圧空成形)することにより得られる。
容器本体の肉厚は0.1〜2mm、好ましくは0.3〜1mmである。
インモールド成形
遮光性ラベルを金型内に内装し、上記射出成形、中空成形、差圧成形などによりヒートシール層の表面が一部融解し、図1に示す様な容器本体(1)に遮光性ラベル(2)が融着した遮光性樹脂容器が得られる。図中、(3)はフランジである。
【0023】
食品包装
本発明の遮光性樹脂容器内に食品を充填し、容器本体の開放口を遮光性蓋でヒートシールして包装する。
蓋材は、アルミニウム箔にヒートシール樹脂層を設けたものが好適に使用される。
【0024】
【実施例】
以下に示す実施例によって、本発明を更に具体的に説明する。
合成紙の製造例
例1
(1)メルトフトーレート(MFR)0.8g/10分のポリプロピレン(融点約164〜167℃)81重量%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、更に冷却装置により60℃の温度にまで冷却して、無延伸シートを得た。
そして、このシートを150℃の温度にまで再度加熱させた後、縦方向に5倍の延伸を行なって5倍縦延伸フィルムを得た。
【0025】
(2)MFRが4g/10分のポリプロピレン(融点約164〜167℃)54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム43重量%、酸化チタン3重量%とを混合した組成物(B)を別の押出機にて混練させた後、これをダイによりシート状に押し出し、60℃の温度にまで冷却した後、これを上記(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムと積層し、再び約155℃の温度にまで加熱してテンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、153℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にまで冷却し、コロナ放電処理を行った後、耳部をスリットし、一軸延伸フィルム(B)/二軸延伸フィルム(A)/一軸延伸フィルム(B)の三層構造の肉厚80μm(B/A/B=20μm/40μm/20μm)、空孔率33%、密度0.77g/cm3 、不透明度92%、クラーク剛度(縦方向20、横方向38)の合成紙を得た。
【0026】
この合成紙のB面にグラビア印刷を施し、商品図柄、商品名、製造元を印刷した。
例2
(1)MFR0.8g/10分のポリプロピレン(融点約164℃)81重量%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A)を270℃に設定した押出機にて混練した後、シート状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシートを140℃の温度にまで再度加熱させた後、縦方向に5倍延伸して5倍縦延伸フィルムを得た。
【0027】
(2)MFRが2.0g/10分のポリプロピレン54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%を混合した組成物(B)と、MFRが4.0g/10分のポリプロピレン80重量%に高密度ポリエチレン10重量%及び平均粒径1.5の炭酸カルシウム10重量%とを混合した組成物(C)を別々の押出機にて混練させた後、これをダイによりシート状に溶融押出し、これを上記(1)の5倍縦延伸フィルムの両面に積層し、三層構造の積層フィルム(B層/A層/C層)を得た。次いで、この三層構造の積層フィルムを60℃まで冷却した後、再び約160℃の温度にまで加熱して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にまで冷却し、コロナ放電処理した後、耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の肉厚90μm(B/A/C=15μm/60μm/15μm)の合成紙を得た。この合成紙の各層のボイド率は(B/A/C=30%/29.7%/2.0%)で、密度0.80g/cm3 、不透明度90%、クラーク剛度(縦方向16、横方向33)であった。
この合成紙のB層にグラビア印刷を行った。
【0028】
カ−ボンブラック入りヒートシール層形成用塗液の調製例
例3
東洋モートン(株)製ヒートシール剤“アドコート1536AD”(商品名:ポリエステルポリオール・ポリイソシアネート系樹脂15重量部をトルエン85重量部に溶解したもの)400重量部に、ファーネスブラック15重量%、トルエン30重量%、メチルエチルケトン50重量%、イソプロピルアルコール5重量%よりなる分散液600重量部を混合し、三本ロールで混練し均一分散液となした。
【0029】
例4
東洋モートン(株)製ヒートシール剤”アドコート330P”(商品名;軟化点108℃のエチレン・酢酸ビニル共重合体の40重量%濃度のトルエン溶解液)200重量部に、ファーネスブラック15重量%、トルエン50重量%、メチルエチルケトン35重量%よりなる分散液800重量部を混合し、三本ロールで混練し、均一分散液とした。
【0030】
(実施例1)
例1で得た肉厚80μmの合成紙の印刷がなされていない表面側に、例3で得たカ−ボンブラック・樹脂バインダー含有均一分散液をグラビア印刷ロールを用い、肉厚1.5μmのヒートシール層が得られるよう塗布し、60〜80℃で乾燥して遮光性ラベルを得た。
この遮光性ラベルを日本分光(株)製の紫外・可視光光度計UBEST−30で紫外線領域の波長200〜340nm、および可視光線の波長340〜780、赤外線領域の波長780〜1,000nmにおける光線透過率を測定したところ、その透過率が最大なところは紫外線領域では200nm波長で0.4%、可視光線域で425nmで0.2%、赤外線領域では0.0%であった。
【0031】
図4に5nmごとにコンピューターで打ち出した各波長における光線透過率をプロットして示す。
この遮光ラベルを断裁し、射出金型内に挿入し、ハイインパクトポリスチレン(出光石油化学工業製 スチロール IT41、商品名)を200℃で射出成形し、また、三菱化学製メルトフローレート4g/10分のポリプロピレン”三菱ポリプロMA−4”(商品名)を240℃で射出成形し、肉厚0.6mmの容器本体肉厚を有する、遮光性ラベルが容器本体の全周壁に貼着した遮光性樹脂容器を得た。
【0032】
ラベルと容器本体の密着強度は、HIPS容器においては500g/15mm幅以上、ポリプロピレン容器においては350g/15mmであった。
以上の結果を表1に示す。
(実施例2〜5、比較例1〜4)
ヒートシール層のカ−ボンブラックの量と樹脂バインダーの種類量を表1のように変える他は実施例1と同様にして遮光性ラベルを製造し、かつ、インモールド成形して遮光性樹脂容器を製造した。
得られた結果を表1に示す。
【0033】
(実施例6)
実施例1において、カ−ボンブラック含有樹脂バインダー均一分散液の塗布量を3μmの皮膜(ヒートシール層)が得られるように変更する他は同様にして遮光性ラベルを製造し、これを用いてインモールド成形して遮光性樹脂容器を製造した。
得られた結果を表1に示す。
【0034】
(実施例7)
例2で得た合成紙の印刷がなされていない裏面(C)側に、軟化点90℃のスチレン・エチレン・無水マレイン酸共重合体15重量%、ポリエーテルポリオール・ポリイソシアネート8重量%、チャンネルブラック23重量%、トルエン28重量%、メチルエチルケトン20重量%、イソプロピルアルコール5重量%、界面活性剤1重量%よりなる均一分散液を3.5μmの膜厚のヒートシール層が得られるようにコーティングし、80℃で乾燥して遮光性ラベルを製造した。(最大光線透過率;紫外線領域の0.3%、可視光線域0.1%、赤外線域0.1%)
この遮光性ラベルを用いる他は実施例1と同様にして遮光性樹脂容器を得た。このものの遮光性ラベルの容器本体への接着強度は、HIPS容器で500g/15mm幅以上、ポリプロピレン容器で340g/15mm幅であった。
【0035】
【表1】
Figure 0003749914
【0036】
【発明の効果】
本発明の遮光性樹脂容器は、紫外線、可視光線の遮断性に優れるもので、かつ、それに用いられる遮光性ラベルの構造も簡単でコストが安く、焼却性に優れる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における遮光性樹脂容器の断面図である。
【図2】従来の遮光性ラベルの断面図である。
【図3】本発明の実施に用いられる遮光性ラベルの断面図である。
【図4】実施例1で用いた遮光性ラベルの各波長における光線透過率を示したグラフ図である。

Claims (3)

  1. 肉厚30〜300μmの基材シート(A)の裏面に、カ−ボンブラック顔料を25〜75重量%、および樹脂バインダー75〜25重量%含有する肉厚1〜5μmの樹脂ヒートシール層(B)が塗布により設けられたラベル(I)であって、この200〜800nmの波長におけるいずれの波長での光線透過率が0.5%以下のラベルが、熱可塑性樹脂製容器本体の周壁部外周にその樹脂ヒートシール層(B)が容器本体に接着するように貼着されていることを特徴とする遮光性樹脂容器。
  2. 基材シート(A)が、無機微細粉末または有機フィラーを含有する熱可塑性樹脂フィルムの延伸物よりなる微多孔性の合成紙であって、該合成紙の次式で示される空孔率が10〜50%である合成紙を用いることを特徴とする請求項1記載の遮光性樹脂容器。
    【式1】
    Figure 0003749914
  3. 樹脂ヒートシール層(B)の樹脂バインダーが軟化点が60〜120℃の樹脂、又は硬化性ポリウレタンであることを特徴とする請求項1記載の遮光性樹脂容器。
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