JP3745645B2 - アースドリル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば地中に立坑を掘削するのに好適に用いられるアースドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ビル等の建設現場においては、地中深く掘削した立坑内にコンクリート等を流し込むことにより地盤を固める作業が行われ、地中に立坑を掘削する作業にはアースドリルが好適に用いられている。
【0003】
そして、この種の従来技術によるアースドリルは、通常、ロープウインチを備えた自走可能な車体と、車体に取付けられ上,下方向に延びるフロントと、フロントの上端側に回転可能に設けられたシーブと、基端側がロープウインチに巻回され先端側が前記シーブから垂下したワイヤロープと、ワイヤロープの先端側に回転可能に吊下げられたケリーバと、ケリーバの下端側に取付けられた掘削バケットとにより大略構成されている(例えば、実公昭63−12223号公報等)。
【0004】
ここで、ケリーバは、互いに口径の異なる複数の筒体を同軸状に重合わせることにより軸方向に伸縮可能に構成され、各筒体のうち最も内側に位置する筒体(インナケリーバ)の上端部がスイベルジョイントを介してワイヤロープに回転可能に吊下げられ、インナケリーバの下端側には掘削バケットが取付けられている。
【0005】
そして、各筒体のうち最も外側に位置する筒体(アウタケリーバ)がドライブ装置によって回転駆動され、このアウタケリーバの回転が、各筒体を介してインナケリーバに伝達されることにより、インナケリーバの下端側に取付けられた掘削バケットによって立坑を掘削することができる。
【0006】
この場合、掘削バケットは、その内部に掘削した土砂を収容しつつ立坑を掘り進むため、掘削バケット内に土砂が充満したときには、一旦、ロープウインチによってワイヤロープを巻取ることにより、ケリーバと掘削バケットを地面上に引上げた後、掘削バケット内の土砂を排出する排土作業を行う。
【0007】
このように、アースドリルを用いた立坑の掘削作業時には、立坑に対して頻繁に掘削バケットを出し入れする必要があり、ケリーバを吊下げるワイヤロープは、ロープウインチの巻取り、巻出し作業に応じて頻繁にシーブを通過することになる。
【0008】
そして、掘削作業が進行して立坑の掘削深度が大きくなると、掘削バケットが取付けられたインナケリーバが徐々に立坑内へと入り込み、やがてインナケリーバの上端部に取付けられたスイベルジョイント、ワイヤロープも立坑内に入り込むようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した立坑の掘削作業時には、通常、安定液と呼ばれる液体を立坑内に注入し、この安定液によって掘削した立坑の内壁が崩れ落ちるのを防止するようにしている。このため、立坑内は上述の安定液、地下水等が混じり合った泥水が充満しており、掘削深度が大きくなったときには、掘削バケットのみならずスイベルジョイント、ワイヤロープ等も泥水内に水没することになる。
【0010】
従って、掘削バケット内の土砂を排出するため、ロープウインチによってワイヤロープを巻取って掘削バケットを地面上に引き上げるときに、泥水に浸かったワイヤロープがシーブに巻込まれると、ワイヤロープがシーブによって絞られることにより、該ワイヤロープに付着した泥水が地上に落下してくる。このため、立坑の周囲で作業を行う作業者、アースドリルの車体等に向けてワイヤロープから落下した泥水が飛散し、作業環境が著しく低下してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、ケリーバを吊下げるワイヤロープに付着した泥水が地上に落下するのを抑え、掘削作業時の作業環境を向上することができるようにしたアースドリルを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、ロープウインチを備えた自走可能な車体と、前記車体に取付けられ上,下方向に延びるフロントと、前記フロントの上端側に回転可能に設けられたシーブと、基端側が前記ロープウインチに巻回され先端側が前記シーブから垂下したワイヤロープと、該ワイヤロープの先端側に回転可能に吊下げられたケリーバと、該ケリーバの下端側に取付けられ立坑を掘削する掘削具とを備えてなるアースドリルに適用される。
【0013】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、ワイヤロープがシーブに巻込まれるときに該ワイヤロープに付着した泥水が地上に向けて落下するのを抑えるため、シーブの下側には、上側が泥水が流入する流入開口となった有底の泥水受けを設けたことにある。
【0014】
このように構成したことにより、掘削作業時にワイヤロープに立坑内の泥水が付着し、ワイヤロープがシーブに巻込まれるときに該ワイヤロープから泥水が絞り出されたとしても、この泥水をシーブの下側に設けた泥水受けによって受けることができる。このため、ワイヤロープからの泥水が地上に落下するのを抑えることができ、掘削作業時の作業環境を向上することができる。
【0015】
請求項2の発明は、泥水受けには、この泥水受け内に落下した泥水を集めて地面側へと導く排水用ホースを設ける構成としたことにある。
【0016】
このように構成したことにより、ワイヤロープから絞り出されて泥水受け内に落下した泥水を、排水用ホースによって地面側へと導き、所望の排水場所に排出することができる。
【0017】
請求項3の発明は、フロントの上端側には、該フロントを挟んでケリーバ側に位置するケリーバ側シーブとロープウインチ側に位置するウインチ側シーブとを回転可能に支持するシーブブラケットを設け、泥水受けは、各シーブの下側に位置してシーブブラケットにそれぞれ設ける構成としたことにある。
【0018】
このように構成したことにより、掘削作業時にワイヤロープに付着し、ケリーバ側シーブに巻込まれるときにワイヤロープから絞り出された多くの泥水を、ケリーバ側シーブの下側に設けた泥水受けによって受けることができる。また、ケリーバ側シーブを通過したワイヤロープに泥水が残留していたとしても、この泥水をウインチ側シーブの下側に設けた泥水受けによって受けることができる。
【0019】
請求項4の発明は、泥水受けは、シーブの下側に着脱可能に取付ける構成としたことにある。
【0020】
このように構成したことにより、アースドリルの輸送時等において、車体に対するフロントの分解、組立を行う場合に、各泥水受けをフロントに対して着脱することができ、この分解、組立作業時に誤って泥水受けを破損してしまうのを抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るアースドリルの実施の形態を、図1ないし図7を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
図中、1はアースドリルの車体で、この車体1は、クローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより構成されている。そして、上部旋回体3は、旋回フレーム4と、旋回フレーム4の前部側に設けられたキャブ5と、キャブ5の後側に設けられた建屋カバー6と、建屋カバー6の後側に設けられたカウンタウエイト7とにより大略構成されている。
【0023】
ここで、旋回フレーム4の前端側には、後述するリーダ12の下端側を支持するリーダブラケット8が設けられ、旋回フレーム4のうちリーダブラケット8よりも後側となる部位には、後述するバックステーシリンダ13の下端側を支持するサポートフレーム9が設けられている。
【0024】
また、上部旋回体3には、後述する主巻ロープ18の巻取り、巻出しを行うロープウインチとしての主巻ウインチ10と、後述する補巻ロープ19の巻取り、巻出しを行う補巻ウインチ11とが、前,後に離間して設けられている。
【0025】
12はリーダブラケット8を介して上部旋回体3の旋回フレーム4に取付けられたフロントとしてのリーダで、このリーダ12は長尺な筒体により構成されている。そして、リーダ12は、その下端側がリーダブラケット8によって支持され、地面に対してほぼ垂直に上,下方向に延びている。また、リーダ12の外周側には、後述するドライブ装置26等を上,下方向に案内するための案内レール12Aが設けられている。
【0026】
13は上部旋回体3側のサポートフレーム9とリーダ12との間に設けられた左,右(右側のみ図示)のバックステーシリンダで、このバックステーシリンダ13は、ボトム側がリーダ12の長さ方向中間部にピン結合されたチューブ13Aと、このチューブ13A内に摺動可能に設けられたピストン(図示せず)と、基端側がピストンに固着され先端側がチューブ13Aから突出したロッド13Bとにより構成され、ロッド13Bの先端側はサポートフレーム9にピン結合されている。そして、バックステーシリンダ13は、ロッド13Bを縮小させたときには、リーダ12を地面に対してほぼ垂直な姿勢に保持し、ロッド13Bを伸長させたときには、リーダ12を地面に対してほぼ水平な姿勢へと変位させるものである。
【0027】
14はリーダ12の上端側に取付けられたシーブブラケットで、該シーブブラケット14は、図2に示すように全体としてほぼ三角形状に形成され、強固な骨組み構造をなしている。そして、シーブブラケット14の2つの角隅部14A,14Bには、後述のケリーバ側シーブ16,ウインチ側シーブ17が回転可能に設けられている。15はシーブブラケット14と共にリーダ12の上端側に取付けられた他のシーブブラケットで、該シーブブラケット15はほぼ水平に延び、その両端側にはそれぞれシーブ(図示せず)が回転可能に設けられている。なお、図2ではシーブブラケット15の両端側を省略している。
【0028】
16はシーブブラケット14の角隅部14Aに回転可能に取付けられたケリーバ側シーブ、17はシーブブラケット14の角隅部14Bに回転可能に取付けられたウインチ側シーブで、ケリーバ側シーブ16はリーダ12を挟んで後述のケリーバ22側に配置され、ウインチ側シーブ17はリーダ12を挟んで主巻ウインチ10側に配置されている。そして、これらケリーバ側シーブ16、ウインチ側シーブ17は、後述する主巻ロープ18が巻回され、この主巻ロープ18の先端部を地面側に案内するものである。
【0029】
18は基端側が主巻ウインチ10に巻回されたワイヤロープからなる主巻ロープで、この主巻ロープ18の先端側は、シーブブラケット14に設けられた各シーブ17,16に巻回されて下方に垂下している。そして、主巻ロープ18は、後述のスイベルジョイント21を介してケリーバ22を回転可能に吊下げるものである。
【0030】
19は基端側が補巻ウインチ11に巻回されたワイヤロープからなる補巻ロープで、この補巻ロープ19の先端側は、シーブブラケット15に設けられた各シーブ(図示せず)に巻回されて下方に垂下し、その先端部には吊荷作業を行うためのフック20が取付けられている。
【0031】
21は主巻ロープ18の先端部に取付けられたスイベルジョイントで、このスイベルジョイント21は、後述するケリーバ22の上端部に取付けられ、該ケリーバ22を回転可能に支持している。これにより、ケリーバ側シーブ16から垂下した主巻ロープ18の先端側に、スイベルジョイント21を介してケリーバ22が回転可能に吊下げられる構成となっている。
【0032】
22は主巻ロープ18の先端側に回転可能に吊下げられたケリーバで、このケリーバ22は、例えば図3に示すように、互いに口径の異なるインナケリーバ22A、中間ケリーバ22B、アウタケリーバ22Cを同軸状に重合わせることにより軸方向に伸縮可能に構成されている。そして、最も内側に位置するインナケリーバ22Aの上端部が、スイベルジョイント21を介して主巻ロープ18に回転可能に吊下げられ、最も外側に位置するアウタケリーバ22Cが、後述するドライブ装置26によって回転駆動されることにより、このアウタケリーバ22Cの回転が、中間ケリーバ22Bを介してインナケリーバ22Aに伝達される構成となっている。
【0033】
23はケリーバ22(インナケリーバ22A)の下端側に取付けられた掘削具としての掘削バケットで、この掘削バケット23は、中空円筒状の土砂収容筒部23Aと、この土砂収容筒部23Aの下側に位置するドリル部23Bとを備えている。そして、掘削バケット23は、ケリーバ22と一体に回転することにより、ドリル部23Bによって地中を掘削し、掘削した土砂を土砂収容筒部23A内に収容しつつ立坑24を掘り進むものである。
【0034】
25はリーダ12の案内レール12Aに上,下方向に移動可能に取付けられた可動ブラケット、26は可動ブラケット25に取付けられたドライブ装置で、ドライブ装置26は油圧モータ等により構成され、ケリーバ22を構成するアウタケリーバ22Cの外周側に上,下方向に移動可能に係合している。そして、ドライブ装置26は、アウタケリーバ22Cに回転力を付与することにより、ケリーバ22を介して掘削バケット23を回転駆動するものである。
【0035】
27はリーダ12に沿って上,下方向に延び、該リーダ12と可動ブラケット25との間に設けられたスラストシリンダで、このスラストシリンダ27は、リーダ12に固定されたチューブ27Aと、このチューブ27A内に摺動可能に設けられたピストン(図示せず)と、基端側がピストンに固着され先端側がチューブ27Aから突出したロッド27Bとにより構成され、ロッド27Bの先端側は可動ブラケット25に取付けられている。
【0036】
そして、ドライブ装置26によって掘削バケット23を回転駆動しているときに、スラストシリンダ27のロッド27Bを伸長させることにより、可動ブラケット25、ドライブ装置26を介してケリーバ22に下向きの押圧力が作用し、この押圧力によって掘削バケット23を地中に押込むことにより、掘削力を増大させることができる構成となっている。
【0037】
28はケリーバ側シーブ16の下側に位置してシーブブラケット14の角隅部14Aに着脱可能に取付けられたケリーバ側泥水受けで、このケリーバ側泥水受け28は、掘削作業時に泥水が付着した主巻ロープ18が、ケリーバ側シーブ16に巻込まれるときに、該ケリーバ側シーブ16によって絞り出された多くの泥水を受け入れることにより、この泥水が地面側に落下するのを抑えるものである。
【0038】
そして、ケリーバ側泥水受け28は、図4及び図5に示すように、薄肉の鋼板等により平板状に形成され左,右方向で互いに対向する左側板28A,右側板28Bと、左,右の側板28A,28B間を連結し各側板28A,28Bの上側から斜め下向きに延びる前板28Cと、この前板28Cの下端側から水平方向に連続して後側に延び後端側が斜め上向きに延びた底板28Dとにより、上側が泥水の流入開口となった有底の箱状に形成されている。
【0039】
ここで、図5に示すように、各側板28A,28B間の間隔Aは、ケリーバ側シーブ16の外周側に形成された主巻ロープ18用のロープ案内溝16Aの溝幅aよりも大きく設定されている。また、前板28Cの幅方向の中央部には、主巻ロープ18が通過するための切欠部28Eが形成されている。さらに、底板28Dには、ケリーバ側泥水受け28内に落下した泥水を外部に排出するための排水穴28Fが形成され、この排水穴28Fには、後述の排水用ホース33を接続するための継手29が固着されている。
【0040】
そして、ケリーバ側泥水受け28は、シーブブラケット14の角隅部14Aに左,右方向で互いに対面するように固着されたステー30,30及びステー31,31に、それぞれピン32を用いて着脱可能に取付けられ、ケリーバ側シーブ16の真下に配置されている。
【0041】
33はケリーバ側泥水受け28の継手29に接続された排水用ホースで、該排水用ホース33はゴムホース等からなり、ケリーバ側泥水受け28からリーダ12に沿って地面側へと延びている。そして、排水用ホース33は、ケリーバ側泥水受け28内に落下してきた泥水を集めて地面側へと導くものである。
【0042】
34はウインチ側シーブ17の下側に位置してシーブブラケット14の角隅部14Bに着脱可能に取付けられたウインチ側泥水受けで、このウインチ側泥水受け34は、ケリーバ側シーブ16を通過した主巻ロープ18に泥水が残留している場合に、主巻ロープ18がウインチ側シーブ17に巻込まれるときに、該ウインチ側シーブ17によって絞り出された残りの泥水を受け入れることにより、この泥水が地面側(特に、車体1のキャブ5)に落下するのを抑えるものである。
【0043】
そして、ウインチ側泥水受け34は、図6及び図7に示すように、薄肉の鋼板等により平板状に形成され左,右方向で互いに対向する左側板34A,右側板34Bと、左,右の側板34A,34B間を連結し各側板34A,34Bの上側から垂直下向きに延びる前板34Cと、この前板34Cの下端側から水平方向に連続して後側に延び後側が斜め上向きに延びた底板34Dとにより、上側が泥水の流入開口となった有底の箱状に形成されている。
【0044】
ここで、図7に示すように、各側板34A,34B間の間隔Bは、ウインチ側シーブ17の外周側に形成された主巻ロープ18用のロープ案内溝17Aの溝幅bよりも大きく設定されている。また、底板34Dの幅方向の中央部には、主巻ロープ18が通過するための切欠部34Eと、ウインチ側泥水受け34内に落下した泥水を外部に排出するための排水穴34Fとが形成され、この排水穴34Fには、後述の排水用ホース39を接続するための継手35が固着されている。
【0045】
そして、ウインチ側泥水受け34は、シーブブラケット14の角隅部14Bに左,右方向で互いに対面するように固着されたステー36,36及びステー37,37に、それぞれピン38を用いて着脱可能に取付けられ、ウインチ側シーブ17の真下に配置されている。
【0046】
39はウインチ側泥水受け34の継手35に接続された排水用ホースで、該排水用ホース39はゴムホース等からなり、ウインチ側泥水受け34からリーダ12に沿って地面側へと延びている。そして、排水用ホース39は、ウインチ側泥水受け34内に落下してきた泥水を集めて地面側へと導くものである。
【0047】
40は継手41を介して各排水用ホース33,39の下端側に接続された1本の集合用ホースで、この集合用ホース40は、継手41からリーダ12に沿って地面の近傍まで延びている。そして、集合用ホース40は、各泥水受け28,34内に落下し、排水用ホース33,39を流下してきた泥水を集合させ、この泥水を地面側の所望の排水場所へと導くものである。
【0048】
本実施の形態によるアースドリルは上述の如き構成を有するもので、このアースドリルを用いて立坑24を掘削するときには、まず、主巻ウインチ10から主巻ロープ18を巻出し、この主巻ロープ18に吊下げられたケリーバ22のインナケリーバ22Aを下降させることにより、掘削バケット23を立坑24内に挿入する。
【0049】
次に、ドライブ装置26によって掘削バケット23を回転駆動すると共に、スラストシリンダ27のロッド27Bを伸長させ、掘削バケット23を回転させつつ立坑24内に押込む。これにより、掘削バケット23は、ドリル部23Bによって地中を掘削し、掘削した土砂を土砂収容筒部23A内に収容しつつ立坑24を掘り進む。
【0050】
そして、掘削バケット23の土砂収容筒部23A内に掘削土砂が充満したときには、ドライブ装置26を停止させた後、主巻ウインチ10によって主巻ロープ18を巻取ることにより、図1に示すようにケリーバ22と掘削バケット23とを立坑24から地面上に引上げ、掘削バケット23の土砂収容筒部23A内に収容された土砂を排出する排土作業を行う。
【0051】
その後、再び主巻ウインチ10から主巻ロープ18を巻出して掘削バケット23を立坑24内に挿入し、ドライブ装置26によって掘削バケット23を回転させ、該掘削バケット23によって立坑24を掘り進む。
【0052】
このように、掘削作業と排土作業とを繰返すことにより、立坑24の掘削深度が大きくなると、図3に示すように、ケリーバ22を構成するインナケリーバ22Aが立坑24内に没し、このインナケリーバ22Aの上端部に取付けられたスイベルジョイント21、主巻ロープ18も立坑24内に入り込むようになる。
【0053】
このとき、立坑24内には、該立坑24の内壁が崩れ落ちるのを防止するための安定液、地下水等が混じり合った泥水42が充満しているため、立坑24内に入り込んだ主巻ロープ18は泥水42内に水没する。この場合、主巻ロープ18は編組線であるワイヤロープからなるので、主巻ロープ18内には多量の泥水42が含まれるようになる。
【0054】
この状態で、掘削バケット23を立坑24から地上に引上げて土砂収容筒部23A内の土砂を排土するため、図1に示すように、主巻ウインチ10によって主巻ロープ18を巻取っていくと、主巻ロープ18のうち立坑24内の泥水42に浸かっていた部位がケリーバ側シーブ16、ウインチ側シーブ17に順次巻込まれ、主巻ロープ18内に含まれた多量の泥水42が、各シーブ16,17によって主巻ロープ18から絞り出される。
【0055】
このとき、主巻ロープ18に付着した泥水42の多くは、ケリーバ側シーブ16に巻込まれることにより絞り出され、ケリーバ側シーブ16のロープ案内溝16Aに沿って下方に落下するが、この泥水42はケリーバ側シーブ16の真下に配置されたケリーバ側泥水受け28によって受けることができる。
【0056】
また、ケリーバ側シーブ16を通過した主巻ロープ18に残留した泥水42は、主巻ロープ18がウインチ側シーブ17に巻込まれるときに絞り出され、ウインチ側シーブ17のロープ案内溝17Aに沿って下方に落下するが、この泥水42はウインチ側シーブ17の真下に配置されたウインチ側泥水受け34によって受けることができる。
【0057】
このように、立坑24の掘削作業時に主巻ロープ18に泥水42が付着し、この主巻ロープ18が各シーブ16,17に巻込まれるときに泥水42が絞り出されたとしても、各シーブ16,17の下側には泥水受け28,34が配設されているので、主巻ロープ18から絞り出された泥水42が、地上の作業者、車体1のキャブ5等に向けて飛散するのを確実に抑えることができ、掘削作業時における作業環境を大幅に向上することができる。
【0058】
しかも、ケリーバ側泥水受け28を構成する各側板28A,28B間の間隔Aを、ケリーバ側シーブ16のロープ案内溝16Aの溝幅aよりも大きく設定したので、主巻ロープ18から絞り出され、ケリーバ側シーブ16のロープ案内溝16Aに沿って落下してくる泥水42を、ケリーバ側泥水受け28内に確実に受け入れることができる。また、ウインチ側泥水受け34を構成する各側板34A,34B間の間隔Bを、ウインチ側シーブ17のロープ案内溝17Aの溝幅bよりも大きく設定したので、主巻ロープ18から絞り出され、ウインチ側シーブ17のロープ案内溝17Aに沿って落下してくる泥水42を、ウインチ側泥水受け34内に確実に受け入れることができる。
【0059】
そして、ケリーバ側泥水受け28内に落下した泥水42は、ケリーバ側泥水受け28の継手29に接続された排水用ホース33に集められた状態で該排水用ホース33内を流下し、ウインチ側泥水受け34内に落下した泥水42は、ウインチ側泥水受け34の継手35に接続された排水用ホース39に集められた状態で該排水用ホース39内を流下し、集合用ホース40内で合流した後、所望の排水場所へと導かれる。
【0060】
これにより、各泥水受け28,34内に落下した泥水42を、排水用ホース33,39及び集合用ホース40によって集めて地面側へと導き、所望の排水場所に効率良く排出することができ、主巻ロープ18から多量の泥水42が絞り出されたとしても、この泥水42を迅速に処理することができる。
【0061】
また、ケリーバ側泥水受け28をピン32を用いてシーブブラケット14に着脱可能に取付け、ウインチ側泥水受け34をピン38を用いてシーブブラケット14に着脱可能に取付ける構成としたので、例えばアースドリルの輸送時等において、車体1に対するリーダ12の分解、組立作業を行う場合に、各泥水受け28,34をシーブブラケット14に対して着脱することにより、リーダ12等の分解、組立作業時に誤って各泥水受け28,34を破損してしまうのを抑えることができ、これら泥水受け28,34を保護することができる。
【0062】
なお、上述した実施の形態では、上部旋回体3に取付けられるフロントとして、地面に対してほぼ垂直な姿勢となって上,下方向に延びるリーダ12を備えたアースドリルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば地面に対して斜め上,下方向に延びるクレーンブームをフロントとして用いたアースドリルにも適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、フロントの上端側に設けられたシーブの下側に泥水受けを設ける構成としたので、掘削作業時にワイヤロープに立坑内の泥水が付着し、ワイヤロープがシーブに巻込まれるときに該ワイヤロープから泥水が絞り出されたとしても、該泥水をシーブの下側に設けた泥水受けによって受けることができる。このため、ワイヤロープから落下した泥水が、地上の作業者、アースドリルの車体等に向けて飛散するのを抑えることができ、掘削作業時における作業環境を大幅に向上することができる。
【0064】
また、請求項2の発明によれば、泥水受けに、該泥水受け内に落下した水分を集めて地面側へと導く排水用ホースを設ける構成としたので、ワイヤロープから絞り出されて泥水受け内に落下した泥水を、排水用ホースによって地面側へと導くことができる。このため、泥水を排水用ホースを用いて所望の排水場所に効率良く排出することができる。
【0065】
また、請求項3の発明によれば、フロントの上端側に、ケリーバ側に位置するケリーバ側シーブとロープウインチ側に位置するウインチ側シーブとを回転可能に支持するシーブブラケットを設け、泥水受けを、各シーブの下側に位置してシーブブラケットにそれぞれ設ける構成としたので、掘削作業時にワイヤロープに付着し、ケリーバ側シーブに巻込まれるときにワイヤロープから絞り出された多くの泥水を、ケリーバ側シーブの下側に設けた泥水受けによって受けることができる。また、ケリーバ側シーブを通過してウインチ側シーブに巻込まれるときに、このワイヤロープに残留した泥水が絞り出されたとしても、この泥水をウインチ側シーブの下側に設けた泥水受けによって受止めることができる。
【0066】
さらに、請求項4の発明によれば、泥水受けを、シーブの下側に着脱可能に取付ける構成としたので、アースドリルの輸送時等において、車体に対するフロントの分解、組立を行う場合に、各泥水受けをフロントに対して着脱することができる。これにより、分解、組立作業時に誤って泥水受けを破損してしまうのを抑えることができ、該泥水受けを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアースドリルの実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1中のシーブブラケット、シーブ、泥水受け、排水用ホース等を拡大して示す拡大正面図である。
【図3】立坑の掘削時に主巻ロープが立坑内の泥水に浸かる状態を示す作業状態図である。
【図4】図2中のケリーバ側シーブ、ケリーバ側泥水受け等を一部破断にして示す要部拡大図である。
【図5】ケリーバ側シーブ、ケリーバ側泥水受け等を図4中の矢示V−V方向からみた側面図である。
【図6】図2中のウインチ側シーブ、ウインチ側泥水受け等を一部破断にして示す要部拡大図である。
【図7】ウインチ側シーブ、ウインチ側泥水受け等を図6中の矢示VII−VII方向からみた側面図である。
【符号の説明】
1 車体
2 下部走行体
3 上部旋回体
10 主巻ウインチ(ロープウインチ)
12 リーダ(フロント)
14 シーブブラケット
16 ケリーバ側シーブ
16A,17A ロープ案内溝
17 ウインチ側シーブ
18 主巻ロープ(ワイヤロープ)
22 ケリーバ
23 掘削バケット(掘削具)
28 ケリーバ側泥水受け
33 排水用ホース
34 ウインチ側泥水受け
39 排水用ホース

Claims (4)

  1. ロープウインチを備えた自走可能な車体と、前記車体に取付けられ上,下方向に延びるフロントと、前記フロントの上端側に回転可能に設けられたシーブと、基端側が前記ロープウインチに巻回され先端側が前記シーブから垂下したワイヤロープと、前記ワイヤロープの先端側に回転可能に吊下げられたケリーバと、前記ケリーバの下端側に取付けられ立坑を掘削する掘削具とを備えてなるアースドリルにおいて、
    前記ワイヤロープが前記シーブに巻込まれるときに該ワイヤロープに付着した泥水が地上に向けて落下するのを抑えるため、前記シーブの下側には、上側が泥水が流入する流入開口となった有底の泥水受けを設ける構成としたことを特徴とするアースドリル。
  2. 前記泥水受けには、この泥水受け内に落下した泥水を集めて地面側へと導く排水用ホースを設ける構成としてなる請求項1に記載のアースドリル。
  3. 前記フロントの上端側には、該フロントを挟んで前記ケリーバ側に位置するケリーバ側シーブと前記ロープウインチ側に位置するウインチ側シーブとを回転可能に支持するシーブブラケットを設け、前記泥水受けは、前記各シーブの下側に位置して前記シーブブラケットにそれぞれ設ける構成としてなる請求項1または2に記載のアースドリル。
  4. 前記泥水受けは、前記シーブの下側に着脱可能に取付ける構成としてなる請求項1,2または3に記載のアースドリル。
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