JPH06316929A - 場所打ち杭工法におけるスライム処理方法及びその装置 - Google Patents

場所打ち杭工法におけるスライム処理方法及びその装置

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JPH06316929A
JPH06316929A JP13280293A JP13280293A JPH06316929A JP H06316929 A JPH06316929 A JP H06316929A JP 13280293 A JP13280293 A JP 13280293A JP 13280293 A JP13280293 A JP 13280293A JP H06316929 A JPH06316929 A JP H06316929A
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drum
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 場所打ち杭工法における地中孔内の孔底と孔
壁に付着して残留するスライムを水中サンドポンプの稼
働と昇降動作によってスムーズに除去するスライム処理
方法及びその装置の提供を目的とする。 【構成】 基台12上に配設したブーム14先端の第1
のシーブ21を介してチェーン巻取ドラム18から繰り
出したリーフチェーン20の先端部に連結された水中サ
ンドポンプ26を地中孔の底部に挿入させ孔底に堆積し
ているスライムを安定液とともに吸引し、或はリーフチ
ェーン20を引き上げることによって地中孔の孔壁に付
着するスライムを安定液とともに吸引し、チェーン巻取
ドラム18と同軸に配備されたホース巻取ドラム19か
ら第2のシーブ23を介して繰り出されたホース22を
介して地中孔の外部へ搬出するようにした場所打ち杭工
法におけるスライム処理方法とその装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物の基礎杭としての
場所打ち杭工法における孔底或は孔壁に残留し易いスラ
イムを確実に除去する処理方法及びその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から建築物の基礎杭としての場所打
ちコンクリート杭工法は、アースドリル工法、ベノト工
法、リバースサーキュレーション工法等があるが、いず
れの工法においても掘削土砂の搬出、掘削機の冷却、地
下水等の噴出防止、孔壁の崩壊防止等のため、安定液と
して泥水を孔内に満して掘削作業を行なっている。その
ため、使用後の泥水の処理と掘削した地中孔から泥水の
スライムを除去するための手段を講じる必要がある。
【0003】上記スライムは掘削後の泥水に含まれる微
細な泥砂等の残渣であり、このスライムが孔底に沈澱し
て堆積したり孔壁に付着しているため、孔の掘削状況を
確認する超音波測定において孔底の掘削先端部や孔壁が
測定できないことがあり、所定の掘削ができているか否
かを確認する上での障害となってしまうという問題があ
る。
【0004】一方、近時は場所打ち杭の中でも底部を拡
大した所謂拡底杭が主流となっている。この理由は、底
面積の等しい直杭と比べて拡底場所打ち杭は軸部径が小
さくできるので排土量が少なく、かつ、コンクリート材
料の節約となること、また軸部径の縮小や杭本数の減少
に伴ってフーチング面積の縮小を可能にするという利点
があり、建築物の大形化及び高層化に鑑みて、拡底杭の
支持力が高いことは建築物の鉛直支持力の増大の要請に
応え得るからである。
【0005】上記拡底杭工法は、軸部はアースドリル工
法で行い、拡底部はリバース工法で行うのが通例であっ
たが、近時はこの拡底部分までアースドリル工法で掘削
しうるようになっている。この拡底杭では杭底が軸部よ
りも半径が大きく、謂わば杭底が球根のように拡大され
ているので、その拡大部分にスライムが堆積し易くな
り、しかも該スライムの除去が困難であるため、前記ス
ライムに起因する弊害が顕著となっている。
【0006】従来の拡底杭の掘削においては、掘削完了
後1次スライム処理として拡底バケットによる孔底の底
ざらえを行い、その後超音波による孔壁測定を行ない、
次に図15に示したように地中孔1内に鉄筋かご2を立
て込み、該鉄筋かご2内に生コンクリート打設用のトレ
ミー管3をワイヤー10で吊支した状態として配設す
る。そして2次スライム処理としてこのトレミー管3の
下部内にエア供給管4の先端部を挿入し、地上から該エ
ア供給管4に圧縮エアを供給することによって孔底1a
に堆積したスライム5を泥水6とともにトレミー管3を
利用して排出する手段が実施されている。
【0007】更に他の手段としては、水中サンドポンプ
をワイヤーで吊支して地中孔1内に挿入し、この水中サ
ンドポンプを稼働することによって泥水とともにスライ
ムを吸引する方法も知られている。このような水中サン
ドポンプを利用した手段を改良した方法及び装置例とし
て、本願出願人は先に特願昭63−225062号によ
り、図16に示したように、ドリリングバケット等の掘
削機を取り外したケリーバー7の下端部に少なくとも一
基の水中サンドポンプ8を装着し、この水中サンドポン
プ8から地中孔1の外部へホース等の管体9を延伸し
て、掘削を完了した地中孔1の泥水6内に該ケリーバー
7を挿入し、この水中サンドポンプ8にて孔底1aのス
ライム5を吸引して管体9を介して外方に排出するよう
にしたスライム処理方法及び装置を提案している。
【0008】かかる方法によれば、電動モーター若しく
は油圧モーター等で水中サンドポンプ8を駆動すると同
時にケリーバー7自体を回転させて上方へ引き上げるこ
とにより、孔底1aのみならず孔壁1bに付着するスラ
イムをも泥水6とともに吸引して管体9を介して地中孔
1の外部へ搬出することができる。
【0009】更に本願出願人は上記ケリーバー方式に代
えて、クレーンにて昇降可能なスライド式ステムロッド
の下端部に水中ポンプを組み込んだ装置を開発してお
り、前記ケリーバー方式と同様な動作態様を実現する装
置として実用化されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスライム除去方法、特に図15に示した装置では、
拡底バケットによる第1次的なスライム除去作業で拡底
部のスライムを充分に除去することができず、第2次的
なスライム除去方法によっても鉄筋かご2中に挿入した
トレミー管3が吊支されているため、孔底1aの中心部
に堆積するスライム5は除去されても孔底1aの周辺の
拡底部とか孔壁1bに付着するスライムは除去されない
という欠点がある。
【0011】また、単に水中サンドポンプをワイヤーで
吊支して地中孔1内に挿入する手段では、該水中サンド
ポンプの起動時における反力によってワイヤーが捻じれ
てしまい、水中サンドポンプに給電するキャブタイヤ等
が損傷したり、水中サンドポンプの巻上げが出来なくな
るという不都合な事態が生じる。
【0012】そこで図16に示したケリーバー方式及び
図示しないスライド式ステムロッド方式を採用したスラ
イム処理方法及び装置によれば、起動時における反力に
起因する水中サンドポンプの動きが抑えられて前記捻じ
れ現象がなくなり、しかも前記したように地中孔の孔底
のみならず、孔壁に付着するスライムをも泥水とともに
管体を介して地中孔の外部へ搬出することができるが、
水中サンドポンプの昇降を掘削機のケリーバー或いはス
テムロッドによって行う方式であるため、スライム処理
中は掘削機が拘束されるため掘削作業を行うことができ
なくなり、作業能率面での課題が残っている。また、ス
ライド式ステムロッド方式を採用した場合には組込作業
に余分な手間がかかってしまうという難点もある。
【0013】そこで本発明は上記事情に鑑みて、前記ケ
リーバー方式及びステムロッド方式を採用したスライム
処理方法及び装置が有している課題を解消して、スライ
ム処理中であっても掘削機を拘束することなく、水中サ
ンドポンプの稼働と昇降動作によって地中孔の孔底と孔
壁に付着するスライムをホースを介して外部へスムーズ
に搬出することができるスライム処理方法及びその装置
を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、安定液を使用して掘削を完了した地中孔内
に水中サンドポンプを挿入し、該水中サンドポンプによ
ってスライムを吸引して地中孔外に排出する場所打ち杭
工法におけるスライム処理方法において、前記水中サン
ドポンプをリーフチェーンにて繰りだし巻き取り可能に
吊支する構成、及び安定液を使用して掘削を完了した地
中孔の近傍に基台をセットして、該基台上に配設したブ
ーム先端の第1のシーブを介して、チェーン巻取ドラム
から繰り出したリーフチェーンの先端部に連結された水
中サンドポンプを地中孔の底部に降下させ、該水中サン
ドポンプの駆動に伴って孔底に堆積しているスライムを
安定液とともに吸引し、或はリーフチェーンを引き上げ
ることによって地中孔の孔壁に付着するスライムを安定
液とともに吸引し、このスライムをチェーン巻取ドラム
と同軸に配備されたホース巻取ドラムから、ブーム先端
の第2のシーブを介して繰り出されたホースを介して地
中孔の外部へ搬出するようにした構成を提供する。
【0015】更に、安定液を使用して掘削を完了した地
中孔内に水中サンドポンプを挿入し、該水中サンドポン
プによってスライムを吸引して地中孔外に排出する場所
打ち杭工法におけるスライム処理装置において、基台上
に配備されたチェーン巻取ドラム,ホース巻取ドラム及
びキャブタイヤ巻取ドラムと、チェーン巻取ドラムから
導出されたリーフチェーンの先端部に吊支された水中サ
ンドポンプと、ホース巻取ドラムから導出されて水中サ
ンドポンプに連結されたホースと、キャブタイヤ巻取ド
ラムから導出されて水中サンドポンプに連結された給電
用のキャブタイヤを具備してなる構成、及び基台上に立
設された支持ブラケットに起伏自在に配設されたブーム
と、上記支持ブラケットに配備されたチェーン巻取ドラ
ムと、該チェーン巻取ドラムと同軸に配備されたホース
巻取ドラムと、上記ブーム先端部に配設された第1のシ
ーブを介してチェーン巻取ドラムから導出されたリーフ
チェーンの先端部に吊支された水中サンドポンプと、前
記ホース巻取ドラムから導出されてブーム先端部に配設
された第2のシーブを介して上記水中サンドポンプに連
結されたホースと、前記支持ブラケットの近傍に立設さ
れた一対の支持ブラケットに配備されたキャブタイヤ巻
取ドラムと、該キャブタイヤ巻取ドラムから導出されて
ブーム先端部に配設された第3のシーブを介して上記水
中サンドポンプに連結された給電用のキャブタイヤを具
備した構成を提供する。
【0016】また、前記基台は旋回台上に旋回自在に搭
載されており、前記リーフチェーンは、支持ブラケット
の支軸に回動可能に配備された左右一対のチェーン巻取
ドラムから2本導出されている。更に前記水中サンドポ
ンプに起動時の反転を防止する回転止羽根を装備してあ
る。
【0017】
【作用】上記構成の本発明によれば、安定液を使用した
地中孔を掘削完了後、この地中孔の近傍にスライム処理
装置をセットし、起伏用シリンダの駆動によりブーム先
端に配設されたシーブの位置を決定してから駆動装置の
起動によってチェーン巻取ドラムからリーフチェーンを
繰り出すとともにチェーン巻取ドラムと同軸に配備され
たホース巻取ドラムからホースを繰り出し、更にキャブ
タイヤ巻取ドラムから繰り出されたキャブタイヤに給電
することによって水中サンドポンプの駆動が開始され、
水中サンドポンプの働きによって孔底に堆積しているス
ライムが吸引され、更にリーフチェーンを引き上げるこ
とによって地中孔の孔壁に付着するスライムが安定液と
ともに吸引されて、ホースを介して地中孔の外部へ搬出
することが出来る。
【0018】水中サンドポンプを吊支するチェーンとし
て、リーフチェーンを用いたことにより、該水中サンド
ポンプの起動時における反力に起因するリーフチェーン
の捻じれ現象が発生せず、又水中サンドポンプに装備さ
れた回転止羽根によって起動時における水中サンドポン
プの反転動作が防止される。
【0019】
【実施例】以下図面を参照して本発明にかかる場所打ち
杭工法におけるスライム処理方法及びその装置の実施例
を詳述する。図1〜図4に示した構成において、11は
旋回台、12は旋回台11上に旋回自在に搭載された基
台であり、この基台12の幅方向両端部に一対の支持ブ
ラケット13,13が立設されている。そして該ブラケ
ット13,13の上端部に設けた補強部13a,13a
に2本に分割形成されたブーム14の基部14a,14
aが軸支されている。33,33は基台12の安定性を
維持するためのアウトリガーである。
【0020】上記ブーム14の中途部と支持ブラケット
13の下端部に設けた補強部13b間には、起伏用シリ
ンダ15が配設されている。更に上記支持ブラケット1
3,13の上面に配置された軸受部16,16に支軸1
7が支持されていて、この支軸17に左右一対のチェー
ン巻取ドラム18,18と、ホース巻取ドラム19が同
軸で、かつ、回動可能に配備されている。
【0021】そして該チェーン巻取ドラム18,18に
巻着された2本のリーフチェーン20がブーム14先端
部に配設された第1のシーブ21に導出され、図4に示
したように第1のシーブ21から下方に懸垂されて、先
端部に水中サンドポンプ26が吊支されている。更にホ
ース巻取ドラム19に巻着されたホース22が前記第1
のシーブ21の近傍に配設された第2のシーブ23に導
出され、この第2のシーブ23から下方に懸垂されて上
記水中サンドポンプ26に該ホース22の先端部が連結
されている。
【0022】24はチェーン巻取ドラム18の駆動装置
であり、25は該駆動装置24とチェーン巻取ドラム1
8とを連結する駆動チェーンである。
【0023】後述するように、水中サンドポンプ26に
は起動時の反転を防止する回転止羽根44が装備されて
いる。
【0024】更に前記基台12に立設された一対の支持
ブラケット13,13よりもリヤR方向に一対の支持ブ
ラケット27,27が立設されていて、この支持ブラケ
ット27,27の上面に配置された軸受部28,28に
支軸29が支持され、この支軸29にキャブタイヤ巻取
ドラム30が回動可能に配備されている。このキャブタ
イヤ巻取ドラム30に巻着された給電用のキャブタイヤ
31がブーム14先端部に配設された第3のシーブ32
にまで導出されており、第3のシーブ32から前記水中
サンドポンプ26に連結されている。
【0025】図5,図6は上記チェーン巻取ドラム18
とホース巻取ドラム19及び駆動装置24の構造を示す
ものであり、図7,図8は上記駆動装置24を拡大して
示している。この駆動装置24はボルト34によって基
台12に固定され、中心に挿通された駆動軸24aの端
部に設けたスプロケット35に前記駆動チェーン25が
噛合されている。
【0026】図9,図10は前記リーフチェーン20の
構造を示すものであり、図示例はチェーン巻取ドラム1
8のリール側取付部を示している。36はチェーン取付
金具であり、このチェーン取付金具36に多数のリンク
プレート38,38が継手リンク39,39及びピン4
0,40を用いて連結された構成を有している。
【0027】図11,図12は前記水中サンドポンプ2
6に装備された反転防止用回転止羽根44の構造例を示
している。この水中サンドポンプ26の上面に立設され
た支持ブラケット41a,41bに軸42を介してポン
プ吊上げ部材43が固定されている。このポンプ吊上げ
部材43の左右両端に位置するチェーン取付部43a,
43bに前記リーフチェーン20,20の先端部が連結
され、該ポンプ吊上げ部材43の上面に回転止羽根44
が固定されている。
【0028】以下に本実施例の作用を説明する。一般に
掘削を完了した地中孔内には安定液としての泥水が満た
されており、この地中孔の近傍に本実施例にかかるスラ
イム処理装置をセットして旋回台11上での基台12の
位置を決定し、アウトリガー33,33によって姿勢を
安定化する。
【0029】次に起伏用シリンダ15を駆動してブーム
14の起伏動作を行い、該ブーム14の先端に配設され
た第1のシーブ21の位置を決定してから駆動装置24
を起動し、左右一対のチェーン巻取ドラム18,18か
ら2本のリーフチェーン20,20を繰り出すことによ
り、このリーフチェーン20,20が地中孔の底部にま
で降下する。この時にチェーン巻取ドラム18,18と
同軸に配備されたホース巻取ドラム19から、先端部が
水中ポンプ26に連結されたホース22が第2のシーブ
23を介して繰り出され、更にキャブタイヤ巻取ドラム
30に巻着された給電用のキャブタイヤ31が第3のシ
ーブ32を介して同様に繰り出される。
【0030】作業の都合上、水中サンドポンプ26が地
中孔の底部に達する前に該水中サンドポンプ26の降下
を一旦停止させ、吊支した状態のままでキャブタイヤ3
1に給電することにより、水中サンドポンプ26の駆動
が開始される。その後再度駆動装置24の作動によって
リーフチェーン20,20を地中孔の底部にまで降下さ
せることにより、水中サンドポンプ26の働きによって
孔底に堆積しているスライムが吸引され、更に2本のリ
ーフチェーン20,20を引き上げることによって地中
孔の孔壁に付着するスライムが泥水とともに吸引され
て、ホース22を介して地中孔の外部へ搬出することが
出来る。
【0031】上記の動作時に、水中サンドポンプ26を
吊支するチェーンとして、図9,図10に示したチェー
ン取付金具36に多数のリンクプレート38,38を継
手リンク39,39及びピン40,40を用いて連結し
たリーフチェーン20を用いたことにより、該水中サン
ドポンプ26の起動時における反力に起因するリーフチ
ェーン20の捻じれ現象が発生せず、ホース22及び給
電用のキャブタイヤ31が損傷する惧れがない。更に水
中サンドポンプ26に装備された回転止羽根44によっ
て起動時における該水中サンドポンプ26の反転動作を
防止することができる。
【0032】図13は場所打ち杭工法における本実施例
のスライム処理方法の効果を確認するため、杭姿及び深
度と地質に対応する安定液の比重と砂分(%)を夫々処
理前と処理後に測定した結果を示すグラフであり、何れ
も(B)は処理前を、(A)は処理後のデータを示して
いる。安定液の比重と砂分(%)の何れの場合も地中孔
の深度が大きくなるにつれて処理前の値が処理後の値よ
りも大きく、特に本実施例に基づく処理後は地中孔の上
部から孔底まで上記の測定値が略一定となり、スライム
による悪影響がほとんどなくなっていることが明らかと
なった。
【0033】図14は一定の期間内で本実施例によって
改善された方法を採用した場合と従来例との掘削機及び
スライム処理機の各杭NOに対応する稼働状態を比較す
るグラフであり、(B)は図16に示した従来の方法、
即ちケリーバー7を利用した方法を、(A)は本実施例
を採用した場合を夫々示している。図14によれば本実
施例を採用することにより掘削機等の稼働率が高められ
て、工期を短縮することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上記載した本発明によれば、安定液を
使用した地中孔を掘削した後のスライム処理が起伏用シ
リンダの駆動と駆動装置の起動に伴うチェーン巻取ドラ
ムからのリーフチェーンの繰り出しと、ホース巻取ドラ
ムからのホースの繰り出し及びキャブタイヤ巻取ドラム
からのキャブタイヤの繰り出しによる水中サンドポンプ
の働きによって実施することが可能となり、又リーフチ
ェーンの引き上げに伴って地中孔の孔壁に付着するスラ
イムをもホースを介して地中孔の外部へ搬出することが
出来る。
【0035】本発明ではスライム処理中でも掘削機を拘
束することがなく、地中孔の掘削作業を併行して行うこ
とができるので、作業能率が高められて工期の短縮を可
能とするという大きな効果が得られる。また、水中サン
ドポンプの吊支にリーフチェーンを採用したことによ
り、該水中サンドポンプの起動時における反力に起因す
るチェーンの捻じれ現象が発生せず、キャブタイヤ等の
損傷がない上、水中サンドポンプの巻上げ不良を招来す
る虞れがない。更に水中サンドポンプに回転止羽根を装
備したことによって起動時における該水中サンドポンプ
の反転動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスライム処理装置の一実施例を
示す平面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】旋回台部分を示す平面図。
【図4】本発明にかかるスライム処理装置の一実施例を
示す正面図。
【図5】チェーン巻取ドラム部分を拡大して示す正面
図。
【図6】図5の側面図。
【図7】駆動装置部分を拡大して示す正面図。
【図8】図7の側面図。
【図9】リーフチェーンの要部を示す平面図。
【図10】図9の正面図。
【図11】水中サンドポンプに装備された反転防止用回
転止羽根の構造例を示す平面図。
【図12】図11の正面図。
【図13】本実施例のスライム処理方法の処理前と処理
後の安定液の比重と砂分(%)を示すグラフ。
【図14】一定の期間内での本実施例と従来例との掘削
機及びスライム処理機の稼働状態を比較するグラフ。
【図15】従来の拡底杭の掘削完了後のスライム処理装
置を示す縦断正面図。
【図16】従来の他のスライム処理装置を示す縦断正面
図。
【符号の説明】
1…地中孔 11…旋回台 12…基台 13…支持ブラケット 14…ブーム 15…起伏用シリンダ 18…チェーン巻取ドラム 19…ホース巻取ドラム 20…リーフチェーン 21…第1のシーブ 22…ホース 23…第2のシーブ 24…駆動装置 25…駆動チェーン 26…水中サンドポンプ 30…キャブタイヤ巻取ドラム 31…キャブタイヤ 32…第3のシーブ 33…アウトリガー 36…チェーン取付金具 38…リンクプレート 39…継手リンク 43…ポンプ吊上げ部材 44…回転止羽根

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安定液を使用して掘削を完了した地中孔
    内に水中サンドポンプを挿入し、該水中サンドポンプに
    よってスライムを吸引して地中孔外に排出する場所打ち
    杭工法におけるスライム処理方法において、 前記水中サンドポンプをリーフチェーンにて繰りだし巻
    き取り可能に吊支することを特徴とする場所打ち杭工法
    におけるスライム処理方法。
  2. 【請求項2】 安定液を使用して掘削を完了した地中孔
    の近傍に基台をセットして、該基台上に配設したブーム
    先端の第1のシーブを介して、チェーン巻取ドラムから
    繰り出したリーフチェーンの先端部に連結された水中サ
    ンドポンプを地中孔の底部に降下させ、該水中サンドポ
    ンプの駆動に伴って孔底に堆積しているスライムを安定
    液とともに吸引し、或はリーフチェーンを引き上げるこ
    とによって地中孔の孔壁に付着するスライムを安定液と
    ともに吸引し、このスライムをチェーン巻取ドラムと同
    軸に配備されたホース巻取ドラムから、ブーム先端の第
    2のシーブを介して繰り出されたホースを介して地中孔
    の外部へ搬出するようにしたことを特徴とする場所打ち
    杭工法におけるスライム処理方法。
  3. 【請求項3】 安定液を使用して掘削を完了した地中孔
    内に水中サンドポンプを挿入し、該水中サンドポンプに
    よってスライムを吸引して地中孔外に排出する場所打ち
    杭工法におけるスライム処理装置において、 基台上に配備されたチェーン巻取ドラム,ホース巻取ド
    ラム及びキャブタイヤ巻取ドラムと、チェーン巻取ドラ
    ムから導出されたリーフチェーンの先端部に吊支された
    水中サンドポンプと、ホース巻取ドラムから導出されて
    水中サンドポンプに連結されたホースと、キャブタイヤ
    巻取ドラムから導出されて水中サンドポンプに連結され
    た給電用のキャブタイヤを具備して成ることを特徴とす
    る場所打ち杭工法におけるスライム処理装置。
  4. 【請求項4】 基台上に立設された支持ブラケットに起
    伏自在に配設されたブームと、上記支持ブラケットに配
    備されたチェーン巻取ドラムと、該チェーン巻取ドラム
    と同軸に配備されたホース巻取ドラムと、上記ブーム先
    端部に配設された第1のシーブを介してチェーン巻取ド
    ラムから導出されたリーフチェーンの先端部に吊支され
    た水中サンドポンプと、前記ホース巻取ドラムから導出
    されてブーム先端部に配設された第2のシーブを介して
    上記水中サンドポンプに連結されたホースと、前記支持
    ブラケットの近傍に立設された一対の支持ブラケットに
    配備されたキャブタイヤ巻取ドラムと、該キャブタイヤ
    巻取ドラムから導出されてブーム先端部に配設された第
    3のシーブを介して上記水中サンドポンプに連結された
    給電用のキャブタイヤを具備して成ることを特徴とする
    場所打ち杭工法におけるスライム処理装置。
  5. 【請求項5】 前記基台は旋回台上に旋回自在に搭載さ
    れた請求項3,4記載の場所打ち杭工法におけるスライ
    ム処理装置。
  6. 【請求項6】 前記リーフチェーンは、支持ブラケット
    の支軸に回動可能に配備された左右一対のチェーン巻取
    ドラムから2本導出された請求項3,4,5記載の場所
    打ち杭工法におけるスライム処理装置。
  7. 【請求項7】 前記水中サンドポンプに起動時の反転を
    防止する回転止羽根を装備した請求項3,4,5,6記
    載の場所打ち杭工法におけるスライム処理装置。
  8. 【請求項8】 前記リーフチェーンは、チェーン取付金
    具に多数のリンクプレートを継手リンク及びピンを用い
    て連結した構成を有する請求項3,4,5,6,7記載
    の場所打ち杭工法におけるスライム処理装置。
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