JPS6026918B2 - 大口径掘削機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、場所打ち杭の打設を行うための穴を掘削する
りバースサーキュレーションドリル等の大口蓬掘削機に
関するものである。

リバースサーキュレーションドリルは、回転駆動装置（
ロータリテーブル）をそなえた作業架台を所定の箇所に
水平に設置し、中空のドリルパイプを継ぎ足しながら、
ドリルパイプ先端に取付けた掘削ビットの回転により地
盤を掘削し、その掘削士を水とともにドリルパイプの中
空部を通して、地上の吸込ポンプ等により排出する掘削
機である。

従って、リバースサーキュレーションドリルは、水を張
った状態でないと掘削することができず、このため、ま
ず地表部を手作業で少し削り取って表層ケーシングを地
面に立て、パイプロハンマなどでその表層ケーシングを
地中に打込み、ケーシングの中の土砂をハンマグラブで
すくい取って表層ケーシングを建て込んでい〈必要があ
る。この表層ケーシングは、表層部の土砂の崩壊防止や
中に水を張るために必要であるが、この表層ケーシング
の建て込みは、前述したようにパイプロハンマやハンマ
ーグラブ等別途多くの機材を必要とするほか、パイプロ
ハンマによる振動、ハンマグラブによる騒音が公害の点
で問題になってきている。また、掘削機の作業架台を地
上に取付ける関係上、その水平設置及び掘削機の芯と杭
の芯とを合わせるために多くの人手と時間とを要してい
た。

さらに、前記の如くして地上に裾付けられた作業架台や
掘削ビットに回転を与えるためのケリーバ、ケリーバ上
に取付けられたスィベルジョィント等の掘削装置は、杭
孔の移行に伴ってバラバラに運搬しなければならず、こ
の点にも多くの人手と時間とを要していた。また、掘削
孔の進捗に伴ってドリルパイプを順に継ぎたしていくわ
けであるが、その都度、ケリーバとスイベルジョイント
をはがして地上に一時保管し、ドリルパイプを継ぎたし
た後は再びクレーンで吊り上げてジョイントする必要が
あり、この段取り時間の占める割合し、が、実際の掘削
作業時間に比較して多く、この時間の短縮が基礎施工業
者における技術課題でもあった。

また、従来のリバースサーキュレーションドリルによる
掘削は、作業架台の上にロータリーテーブルをのせてい
るだけれあるので、掘削時の回転反力をとるのに十分な
自重を有しておらず、このため、衝撃的な回転力が作用
したときにはロータリテーブルが作業架台がふりまわさ
れることがあり、危険であった。

さらに、従来のリバースサーキュレーションドリルによ
る掘削は、作業架台の上にロータリーテーブルをのせて
、ケリーバに対する回転力の伝達と支持の役割をなさし
めているが、地上での支持点としては、ほかにはクレー
ンで上端を吊っているだけであり、掘削具の支持の点で
不十分なため、高い垂直精度を得ることは困難であった
。

本発明は、上記の欠点を除去するためになされたもので
、その主たる目的は、表層ケーシングの建て込みから杭
孔の掘削まで、振動や騒音の少ない一貫した作業を行な
うことのできるリバースサーキュレーションドリルによ
る大口蓬掘削機を提供するにある。また本発明の他の目
的とするところは、構築しようとする杭芯に対し簡単に
芯を合わせることのできるリバースサーキユレーシヨン
ドリルによる大口律掘削機を提供するにある。さらに、
本発明の他の目的とするところは、掘削孔の進捗に伴っ
て簡単にドリルパイプの継ぎ足し作業を行うことができ
ると共に、杭の移行に伴って掘削装置をまとめて移談す
ることのできるリバースサーキュレーションドリルによ
る大口蓬掘削機を提供するにある。また、本発明の他の
目的とするところは、衝撃的な反力がかかっても十分そ
れを受けとめることができ、安定した掘削を行うことの
できるリバ−スサーキュレーションドリルによる大口蓬
掘削機を提供するにある。

また本発明の他の目的とするところは、高い垂直精度を
得ることのできるリバースサーキュレーションドリルに
よる大口蓬掘削機を提供するにある。本発明は、前記の
如き目的を達成せんがため、自走式クレーン本体にリー
ダを鉛直方向に設置した掘削機において、ケリーバを挿
入させた角穴部をそなえた回転駆動装置を、上下に摺動
できるようにリーダに支持させると共に、そのケーＪー
バの上端に回転に伴う操りを防止するスィベルジョィン
トを取付け、そのスィベルジョィントと前記回転駆動装
置とをそれぞれクレーン本体のウィンチから繰り出され
たワイヤロープにより保持させて独立して昇降させるよ
うにし、前記ケリーバの下端には、回転式掘削バケット
とりバースサーキュレーションドリルパイプとを選択的
に連結し得るようにすると共に、そのリバースサーキュ
レーションドリルパィプの連結は、リーダに対し上下摺
動可能に取付けたガイドブラケツト付揚水用スィベルジ
ョイントを介して行なうようにしたことを特徴とする。

以下、本発明の大口径掘削機の実施の一例を添付図面に
ついて具体的に説明する。

自走式クレーン本体（以下クレーン本体という）１の前
部には、支持ブラケット２が取付けられており、支持ブ
ラケツト２の前部には、主柱４ａとその主柱４ａの前方
壁部に全長にわたって対称に固定したガイドパイプ４ｂ
とからなるリーダ４が前後の摺動調整ができるようにピ
ンにより結合されている。

クレ−ン本体１の上部旋回体の前後には、アウトリガ１
５，１６が設置されている。リーグ４は、上端をリーダ
４の上方部に連結し、下端部をクレーン本体１の後部に
球面継手を介して受けさせた左右二本の伸縮可能なステ
ー３により、鉛直に支持されている。地盤の傾斜により
リーダ４が頭斜する場合には、ステー３を伸縮させてリ
ーダ４を鉛直に保つ。リーグ４のガイドパイプ４ｂには
、油圧モータ６ａ、減速機構（図示しない）、ケリーバ
回転駆動用角穴部６ｂをそなえて回転駆動装置６が上下
に摺動できるように取付けられている。

すなわち、回転駆動装置６に形成した抱持部６ｃがガイ
ドパイプ４ｂの外周壁部にはめ合わされている。回転駆
動装置６はリーダ４の上端部に取付けたトップシープブ
ロック５のシープを経過させたワイヤロープ１１により
保持されており、ワイヤロープ１１はクレーン本体１に
設置した巻胴（図示してない）に巻付けられている。そ
の巻胴を駆動してワイヤロープ１１の巻取り、巻涙しを
すれば、回転駆動装置６がガイドパイプ４ｂに沿って上
下に摺動する。油圧モータ６ａはクレーン本体１の後部
に設置した油圧ユニットにより駆動するか、またはクレ
ーン本体１が油圧式のものであれば、その油圧源の高圧
油を油圧配管１２を介して供Ｖ給して駆動する。なお、
回転駆動装置６の駆動源として電動機を用いてもよい。
回転駆動装置６の角穴部６ｂにはケリーバ７が挿入され
ており、ケリーバ７はワイヤロープ１０により吊り下げ
たフック装置９にスイベルジョイント８を介して連結さ
れている。

ワイヤローブ１０はクレーン本体１に設置した巻胸（図
示してない）に巻付けられており、トップシープブロツ
ク５のシーブを経過させてある。すなわち、ケリーバ７
、回転駆動装置６はそれぞれ独立して昇降させることが
できるように構成されている。前記ケリーバ７の下端に
は、表層ケーシングの建て込み用の車錘１３および回転
式掘削バケット１４と、リバースサーキユレーシヨンド
リルのドリルパイプ２０とをそれぞれ選択的に連結し得
るように構成されている。

前記表層ケーシング建て込みのための重錘１３および回
転式掘削バケット１４は、第１図に示すように、ケリー
バ７の下端に直接連結するが、リバースサーキュレーシ
ョンドリルのドリルパイプ２０を連結する場合には、第
２図に示すように、ガイドブラケット付揚水用スィベル
ジョィント１７をリーダ４に上下港動可能に取付け、そ
のガイドブラケツト付揚水用スィベルジョイント１７を
介してケリーバ７の下端にドリルパイプ２０を連結する
。本発明の大口律掘削機は前記の如き構成よりなるので
、以下述べるようにして、表層ケーシングの建て込みか
ら杭孔の掘削まで一貫した作業を行なうことができる。

‘１１まず、掘削するべき所定の位置にクレーン本体１
を自走させる。

【２１リバースサーキュレーションドリルによる掘削の
前に、表層ケーシングの建て込みのために、第１図に示
すように、ケリーバ７の先端に軍錘１３と回転式掘削バ
ケット１４とを取付ける。

（３’回転式掘削バケット１４を地面近くまで下げ、ク
レーン本体１の微少走行、旋回およびリーダ４の前後の
摺動調整を行いながら杭芯との芯合せをする。

また、ステー３の伸縮調整によりリーダ４およびケリ−
バ７を鉛直にする。

■ 回転駆動装置６の角穴部６ａを回転させて掘削バケ
ット１４により、表層ケーシングを蓮込める程度まで掘
削する。

（５１ 掘削した穴に、表層ケーシング２３（第２図参
照）と吊り下げて建て込み、これを所定の深さまで圧入
する。

この掘削機はリーダ付であるから、場合によってはパイ
プロハンマなどの杭打機の装着も可能であり、それによ
り表層ケーシングを打設することもできる■ 表層ケー
シング２３の打設が完了した後、その中空部を回転式掘
削バケット１４により掘削可能な深さまで先掘りする。

この作業で、掘削土砂が掘削バケット１４に充満したら
、掘削バケット１４をワイヤロープ１０により地上まで
引き上げ、たとえばダンプカーなどに積みこむ。｛７）
表層ケーシング２３の建て込みを完了したら、回転式掘
削バケット１４をケリーバ７から取り外し、第２図に示
すように、ガイドブラケット付揚水用スィベルジョィン
ト１７をリーダ４に取付け、重錘１３、スタビラィザ２
１、掘削ビット２２を敬付けたドリルパイプ２０をスィ
ベルジョィント１７を介してケリーバ７に連結する。

スイベルジョイント１７には排水用ホース１８、または
ェアリフトの場合には排水用ホース１８およびェアリフ
ト用ホース１９を取付ける。スイベルジョイント１７の
ブラケツト部は、リーダ４のガイドパイプ４ｂを、上下
に摺動できるように形成されている。｛８） 先掘りし
た掘削穴に水を注入し、掘削ビット２２を穴底まで下げ
る。

‘９１ ケリーバ７を回転させ、掘削ビット２２により
掘削する。

掘削士は吸込ポンプ（図示してない）またはェアリフト
により水とともに地上に排出させられる。掘削深さに応
じて、ドリルパイプ２０を継ぎ足す。００ 所定の深さ
まで掘削したら、スラィムを十分吸上げて排出させ、掘
削ビット２２を掘削穴から引き上げる。

（１１）掘削穴に鉄筋観（図示してない）を挿入し、つ
いでコンクリートを注入する。

以上説明したように、この発明によれば下記の効果が得
られる。

‘１’従来のリバースサーキュレーションドリルでは、
餅土の際ロ−タリーテーブルが邪魔になるので、回転式
掘削バケットを取付けることは不可能であったが、本発
明においては、回転駆動装置を上方に移動させて逃がす
こてができるので、ケリーバの先端に回転式掘削バケッ
トを取付けて表層ケーシング建て込み用の下孔の掘削を
可能ならしめ、表層ケーシングを建て込んだ後はリバー
スサーキュレーションドリルパイプを取付けて杭孔の掘
削を行なうことができる。

従って本発明によれば、表層ケーシング建込み用下孔の
掘削から杭孔の機構までを振動、騒音の少ない一貫作業
で行なうことができる。■ 自走式クレーンにリーダを
介して掘削装置を取付けるようにしてので、構築しよう
とする杭芯に対し掘削装置の芯を容易にあわせることが
でき、さらに、杭の移行に伴って掘削装置をまとめて移
設できるなど、機動性の点で優れている。

｛３’仮りにクレーン本体の載る地盤が傾斜していても
常にリーダを鉛直に保持させることができ、かつ、地上
部での掘削装置の支持点が揚水用スィベルジョィント部
、回転駆動装置部並びにケーＪーバの上端部と、通常の
リバースサーキュレーションドリルに比べて支持点が多
いため、高い垂直精度が得られる。

また同様の理由からリーダを煩斜させれば斜杭の打設も
可能である。｛４１ ドリルパイプを継ぎ足す際、ケリ
ーバ、回転駆動菱鷹及びスィベルジョィントを常にリー
ダにサポートした状態にあるので、段取り時間の短縮が
図れる。

‘５ー 自走式クレーン本体全体の自重で掘削時の回転
反力を受けとめることができるため、衝撃的な回転力が
作用しても安全である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による掘削機に掘削バケットを取付け
た状態を示す側面図、第２図はこの発明による掘削機を
リバースサーキュレーションドリルとした状態を示す側
面図、第３図は第２図の町−ｍ断面拡大図である。 １・・・・・・自走式クレーン本体、３・・・・・・ス
テ−、４・・・・・・リーダ、４ａ・・・・・・主柱、
４ｂ・・・・・・ガイドパイプ、５・・…・トップシー
プブロツク、６・・・・・・回転駆動装置、６ａ・・・
・・・油圧モータ、６ｂ・・・・・・角穴部、６ｃ・…
・・抱持部、７・…・・ケリーバ、８・・・・．・スィ
ベルジョィント、９・・・・・・フック装置、１０・・
・・・・ワイヤロープ、１１・・・・・・ワイヤロープ
、１２・・・・・・油圧配管、１３…・・・重錘、１４
・・・・・・掘削バケット、１７・・…・ガイドブラケ
ツト付揚水用スィベルジョィント、１８・・・・・・排
水用ホース、１９・・・・・・ェアリフト用ホース、２
０……ドリルパイプ、２１……スタビラィザ、２２・・
・・・・掘削ビット、２３・・・・・・表層ケーシング
。 第３図 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 自走式クレーン本体にリーダを鉛直方向に設置した
   掘削機において、ケリーバを挿入させて角穴部をそなえ
   た回転駆動装置を上下に摺動できるように前記リーダー
   に支持させると共に、前記ケリーバの上端にスイベルジ
   ヨイントを取付け、そのスイベルジヨイントと前記回転
   駆動装置とのそれぞれクレーン本体のウインチから繰り
   出されたワイヤロープにより保持させて独立して昇降さ
   せるようにし、前記ケリーバの下端に、回転式掘削バケ
   ツトとリバースサーキユレーシヨンドリルパイプとを選
   択的に連結し得るように構成すると共に、そのリバース
   サーキユレーシヨンドリルパイプの連結は、リーダに対
   し上下摺動可能に取付けたガイドブラケツト付揚水用ス
   イベルジヨイントを介して行なうようにしたことを特徴
   とする大口径掘削機。