JP6275795B1 - トレミー打設装置及びその打設方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は安全性・作業性・メインテナンス性・経済性の良いトレミー打設装置及びその打設方法を早期に開発・提供する事にある。【解決手段】 台船と、該台船上には上下移動式架台を設け、該上下移動式架台にはウィンチ等の牽引手段により移動するコンクリート打設用ホースを設けたものである。又、上下移動式架台の先端中央部から後端中央部に懸けて、打設ホースを円滑に上下移動可能にする為の半円型のガイドローラー付ホースガイドと複数のガイドローラーをそれぞれ設けたものである。【選択図】 図1
Description
本発明は、トレミー打設装置及びその打設方法に関するものである。
従来のトレミー打設は、コンクリート圧送ポンプから打設ホースを経由して、接続用U字管から打設菅先端部まで圧送される。この際、遮水室内に遮水材を充填する為には、充填しながら打設菅を上方向に引き上げる必要がある為、現状ではU字管部を吊り下げてウィンチ等の牽引手段を使用して、打設菅を引き上げている。その為、打設菅の長さ分の余分な打設ホースが必要と成る為、打設ホースを引き上げる際の揚程が増大し、施工難度が高まり、作業性やメインテナンス性、安全性、経済性等に悪影響を及ぼしていた。
又、現状のトレミー打設方法では、遮水材の粘性が高い為、打設速度が落ち、ホースの破損等によりメインテナンスに時間が掛かり作業の進捗が伸びず、ランニングコストが掛かる等、問題が多かった。
そこで、上記問題を解決するべく、安全性・作業性・メインテナンス性・経済性の優れたトレミー打設装置及びその打設方法の早期開発が求められている。
そこで、上記課題を解決する為に、この発明は安全性・作業性・メインテナンス性・経済性の良いトレミー打設装置及びその打設方法を早期に開発・提供する事にある。
この課題を解決する為の手段として、台船と、該台船上には上下移動式架台を設け、該上下移動式架台にはウィンチ等の牽引手段により移動するコンクリート打設用ホースを設けたものである。
又、上下移動式架台の先端中央部から後端中央部に懸けて、打設ホースを円滑に上下移動可能にする為のガイドローラー付ホースガイドと複数のガイドローラーをそれぞれ設けたものである。
又、台船の先端中央部に門型フレームを設け、且つ、該門型フレームの上部左右と、架台のほぼ中央左右に定滑車をそれぞれ設け、且つ、トレミー打設装置の架台先端側左右にワイヤー固着部をそれぞれ設け、且つ、既設のウィンチ等の牽引手段のワイヤー先端部を前記架台後端側左右に設けた定滑車を経由し、更に門型フレームの上部左右に設けた滑車を経由して、架台先端側左右に設けたワイヤー固着部にウィンチ用ワイヤー先端部をそれぞれ固着し、且つ、該ウィンチを巻き取ることで、トレミー打設装置が回動軸部を中心に所定角度程回動させることで、打設ホースを上下移動可能に設けたものである。
この発明の効果として、トレミー打設装置を設けることで、打設ホースを最小限に短縮でき、且つ、管内抵抗を減少させ、作業性・施工性の向上を図ることが出来る。又、巻き取り用ウィンチ等の牽引手段を使用してホースの上下移動を行う為、現場に常設されたクレーンの拘束が無くなり、現場全体の作業性向上に繋がる。更に、装置の先端部に半円型のガイドローラー付ホースガイドと後部側にガイドローラーをそれぞれ設けた事で、打設ホースの上下移動が円滑に行われ、ホースの折れが無くなり、且つ、ホースの歪や閉塞が無く、作業性・施工性の向上に寄与する等、極めて有益なる効果を奏するものである。
この発明を実施するための形態として、汚濁水流出防止の為、生コンや汚土混合物等の土質遮水材を用いて管理型海面廃棄物処分場の側面や底面に遮水材を打設するトレミー打設装置において、該装置は台船と、該台船上には上下移動式架台を設け、該上下移動式架台にはウィンチ等の牽引手段により移動するコンクリート打設用ホースを設けたことを特徴とするトレミー打設装置から構成される。
又、上下移動式架台の先端中央部に打設ホースを円滑に上下移動可能にする為の半円型のガイドローラー付ホースガイドを設けたことを特徴とするトレミー打設装置から構成される。
そこで、この発明のトレミー打設装置の一実施例を図1に基づいて詳述すると、本装置(S)は、台船(SF)と、台船上の先端中央部に設けた上下移動式架台(1)と、上下移動式架台を上下移動させる為のウィンチ等の牽引手段(2)と、コンクリート打設用ホース(3)から構成される。
そして、前記上下移動式架台(1)の後端部は、台船(SF)の前後方向ほぼ中央部の左右に設けた回動軸部(X)(X)に軸支され、且つ、装置の先端側中央部から後端中央部に懸けて打設ホース(3)を円滑に上下移動させるための半円型のガイドローラー(1b)付ホースガイド(1a)と複数のガイドローラー(1b')をそれぞれ設け、且つ、該上下移動式架台(1)の前後方向ほぼ中央部に門型フレーム(1c)を設け、且つ、門型フレームの上・下部左右に定滑車(4)(4),(4)(4)をそれぞれ設け、且つ、該装置先端側左右にワイヤー固定部(1d)(1d)をそれぞれ設け、且つ、装置の左右部及び先端部に落下防止用手摺(1e)がそれぞれ設けられている。
続いて、本装置の打設方法について説明すると、台船(SF)の先端中央部に門型フレーム(1c)を設け、且つ、門型フレーム(1c)の上部左右と、架台後端側左右に定滑車(4)(4),(4')(4')をそれぞれ設け、且つ、トレミー打設装置の架台先端側左右にワイヤー固着部(1d)(1d)をそれぞれ設け、且つ、ウィンチ等の牽引手段(2)のワイヤー先端部を前記架台後端側左右に設けた定滑車(4)(4)を経由し、更に門型フレームの上部左右に設けた滑車(4')(4')を経由して、架台(1)の先端側左右に設けたワイヤー固着部(1d)(1d)にウィンチ用ワイヤー先端部をそれぞれ固着し、且つ、該ウィンチを巻き取ることで、トレミー打設装置が回動軸部(X)(X)を中心にして所定角度(α)程回動させることで、打設ホース(3)を上下移動可能に設けたものである。
又、本装置の具体的な操作方法について説明すると、本装置はウィンチ等の牽引手段(2)を用いて上下移動させるもので、巻き取り用ウィンチのワイヤー先端部を装置の中央部に設けたそれぞれの定滑車(4)(4),(4)(4)を経由して、更に装置先端部左右に設けたワイヤー固定部(1d)(1d)にそれぞれ固着する。そして、ウィンチ等の牽引手段(2)を操作する時は、遮水室内に挿入された打設ホース(3)の位置状況を確認しながら上下移動操作を行い、ウィンチを巻き取ると装置本体が上昇側に持ち上げられ、逆にウィンチを巻き戻すと、装置本体が下降するものである。
そして、架台の先端側には、打設ホース下降用のウィンチ(5)と、架台の後端側には打設ホース上昇用のウィンチ(5')をそれぞれ設けて、打設ホースにワイヤーを固着して、架台上を前後方向に移動させながら打設ホース(2)を上下移動させるものである。又、コンクリート圧送ポンプ(PU)から台船(SF)間のホース(3)移動は人力での移動は難しい為、バックホー(BH)等の重機でホースを持ち上げて移動させる。
又、本装置の牽引手段についてはウィンチに限らず、手動式のチェーンブロック等を使用しても構わない。
又、図2は遮水ラインの一実施例を示す参考図で、まず、遮水室には丸型鋼管タイプと角型鋼管タイプがあって、一方の丸型鋼管タイプの場合は、本装置に使用する打設ホース(3)は、a部拡大詳細図に示すように、丸型鋼管杭(CW)と丸型鋼管杭(CW)を連結する綱矢板(SP)間に挿入して、コンクリート圧送ポンプ(PU)から圧送された遮水材(CO)を充填するものである。
又、b部拡大詳細図及びc部拡大詳細図部分では本装置は使用しないが、丸型鋼管杭(CW)と丸型鋼管杭(CW)の間を連結するC型綱菅(CP)内には、細長いパイプを使用してモルタル(MO)をそれぞれ充填する。
又、他方の角型鋼管タイプの場合は、d部拡大詳細図に示す角型鋼管杭(CW')と角型鋼管杭(CW')間及び角型鋼管杭間を連結する連結部材(JY)と連結部材(JY)間の隙間部には膨潤性の遮水材(CO)を充填して固定する。
又、図3は管理型海面廃棄物処分場全体の斜視図で、本発明のトレミー打設装置は、左端部に設けた部分に当たり、複数連設して設けた綱矢板製遮水室(SP)内にコンクリート圧送用ポンプ(PU)から圧送された遮水材(CO)を充填する状況を示したものである。又、本装置の台船後部には台船のバランスを調整する為のウェイト(WT)(又は水タンク)を設けている。
次に、従来型トレミー打設と本発明のトレミー打設の相違点を述べると、図4に示すように、従来型は、クレーン(CR)を使用して打設菅と打設ホースを接続するU字管部を吊り下げ、遮水室の底盤迄打設ホース(3)を挿入し、コンクリート圧送用ポンプ(PU)から圧送された遮水材を打設・充填しながら、打設菅を徐々に引き上げる。そして、最後に打設・充填が完了したら、打設菅(DP)を遮水室から引き抜く。
又、本発明のトレミー打設は、打設装置(S)を海水の干満状況に応じて高さを調整し、且つ、装置の中央部に配設した打設ホース(3)を、架台に設置したホイストを使用して遮水室(CW)の底盤迄挿入し、コンクリート圧送用ポンプ(PU)から圧送された遮水材(CO)を打設・充填しながら打設ホース(3)を徐々に引き上げる。そして、打設・充填が完了したら打設ホース(3)を遮水室から引き抜く。
その他の実施例として、本装置は主に海上で使用するが、現場の状況等に応じては、陸上に近い場所で使用する事も可能で、使用場所の限定はしない。
この発明のトレミー打設装置は、打設ホースを最小限に短縮でき、且つ、管内抵抗を減少させ、作業性・施工性の向上を図ることが出来る。又、巻き取り用ウィンチ等の牽引手段を使用してホースの上下移動を行う為、現場に常設されたクレーンの拘束が無くなり、現場全体の作業性向上に繋がる。更に、装置の先端部にガイドローラー付ホースガイドを設けた事で、打設ホースの上下移動が円滑に行われ、ホース折れが無く、且つ、ホースの歪や閉塞が無く、作業性・施工性の向上に優れた点で、関係市場に寄与する点で産業上の利用可能性を有する。
1 上下移動式架台
1a 半円型ホースガイド
1b ガイドローラー
1b' ガイドローラー
1c 門型フレーム
1d ワイヤー固定部
1e 手摺
2 ウィンチ等の牽引手段
3 コンクリート打設用ホース
4 定滑車(門型フレーム上部左右)
4' 定滑車(架台のほぼ中央左右)
5 ホース上下移動用ウィンチ(下降用)
5' ホース上下移動用ウィンチ(上昇用)
BH バックホー
CO 遮水材
CP C型綱菅
CR クレーン
CW 丸型鋼管杭
CW' 角型鋼管杭
DP 打設菅
JY 連結部材
MO モルタル
PU コンクリート圧送用ポンプ
S トレミー打設装置
SF 台船
SP 綱矢板製遮水室
TP T型鋼材
WT バランス調整ウェイト(又は水タンク)
X 回動軸部
α 所定角度
1a 半円型ホースガイド
1b ガイドローラー
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1c 門型フレーム
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2 ウィンチ等の牽引手段
3 コンクリート打設用ホース
4 定滑車(門型フレーム上部左右)
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BH バックホー
CO 遮水材
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S トレミー打設装置
SF 台船
SP 綱矢板製遮水室
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X 回動軸部
α 所定角度
Claims (2)
- 汚濁水流出防止の為、生コンや汚土混合物等の土質遮水材を用いて管理型海面廃棄物処分場の側面や底面に遮水材(CO)を打設するトレミー打設装置であって、
該装置(S)は台船(SF)と、該台船上には上下移動式架台(1)を設け、
該上下移動式架台にはウインチ等の牽引手段(2)により移動するコンクリート打設用ホース(3)を設けたトレミー打設装置において、
前記上下移動式架台(1)の先端中央部から後端中央部に懸けて打設用ホース(3)を円滑に上下移動可能にする為のガイドローラー(1b)付ホースガイド(1a)と
複数のガイドローラー(1b´)をそれぞれ設けた
ことを特徴とするトレミー打設装置。 - 台船の先端中央部に門型フレーム(1c)を設け、
且つ、該門型フレーム(1c)の上部左右と、架台のほぼ中央左右に定滑車(4)(4),(4´)(4´)をそれぞれ設け、
且つ、トレミー打設装置の架台先端側左右にワイヤー固定部(1d)(1d)をそれぞれ設け、
且つ、既設のウインチ等の牽引手段(2)のワイヤー先端部を前記架台後端側左右に設けた定滑車(4)(4)を経由し、
更に門型フレームの上部左右に設けた滑車(4´)(4´)を経由して、架台(1)の先端側左右に設けたワイヤー固定部(1d)(1d)にウインチ用ワイヤー先端部をそれぞれ固着し、
且つ、該ウインチを巻き取ることで、トレミー打設装置が回動軸部(X)(X)を中心に所定角度(α)程回動させることで、打設ホース(3)を上下移動可能に設けた
ことを特徴とするトレミー打設方法。
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