JP3744466B2 - ウエハ検査前処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体シリコンウエハ(以下、ウエハと略称)の汚染検査のうち、特に全反射蛍光X線分析や誘導結合プラズマ質量分析(以下、ICP−MSと略称)の分析試料を作成するに好適なウエハ検査前処理方法及び処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造では、ウエハ製造過程における汚染防止が高品質化する上で重要な課題であり、製造の各段階において汚染度を正確に検査して汚染の混入を未然に防ぐようにしている。金属汚染検査のうち、ICP−MSでは、検査対象であるウエハの表面に形成される自然酸化膜をフッ酸(蒸気や液滴等)と反応させて溶解し汚染度測定用試料として回収する。全反射蛍光X線分析方法では、前記溶解したり回収したものを更にウエハ(検査対象ウエハ又は参照ウエハ)表面上に集めたり滴下して乾燥させ、該乾燥痕にX線を照射し、不純物が発するピークを解析し金属汚染度合を検査する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近は上記した分析精度として、例えば、従来の1012atom・s/cmレベルから10atom・s/cmレベルまで要求される様になり、精度向上に不可欠となるウエハ検査前処理方法及び装置の改良も行われている。この装置としては、精度安定や処理の迅速化と共に、ウエハの大型化、例えば300mmが主流になりウエハの取り扱いも容易ではないため自動化したものも知られている。
【0004】
しかし、従来処理方法及び装置は次の様な点で未だ満足できなかった。即ち、
・従来方式では、例えば、検査対象であるウエハ表面にフッ酸を滴下する滴下ノズル、滴下した液滴を捉えてウエハ表面上をスキャンするスキャンノズルと、スキャン後の液滴を回収する回収ノズルとをそれぞれ独立したノズルで行うため装置が複雑かつ大きくなる。
・従来方式では、仮に、前記スキャンノズル及び回収ノズルを共通にして小型化を図っても、精度維持上、ウエハ毎に当該ノズルを洗浄(ノズルに洗浄水を吸引・吐出する操作を繰り返し行う)しなくてはならないため煩雑・大型化することに加え、洗浄不完全に起因する相互汚染(クロスコンタミネーション)や当該ノズルへの薬品・浸透汚染の虞がある。
・前記スキャンノズル(回収ノズルと共通化した態様も含む)は、ウエハ表面とノズルとの間で表面張力にて維持されている液滴を拘束する。該液滴の拘束制御は、ウエハ表面とノズル間の距離(隙間)が略0.1〜0.5mm程度と微小であることから、ウエハ毎に調整せず予め決められた値に設定していた。ところが、実際には、各ウエハの厚さ寸法(1/100mm単位の誤差)及び酸化膜厚にも微小な差があるため、前記距離についても対象ウエハ毎に調整することが好ましいと言えるが、従来方式ではその様にウエハ毎にウエハ厚さ寸法の差等まで含め当該ノズルを位置調整するという考え方がなく、当該ノズルを着脱方式で保持するノズル保持機構からも簡単には実現できない。従来のノズル保持機構は、ロボット側のノズルアームに対し機械的に着脱するものが多く、機械的な動きに起因した摺動塵等の不純物が発生したり経時変化による寸法及び精度低下が生じ易い。
【0005】
本出願人らは、これまでも特願2001−266653号に例示されるウエハ検査前処理装置等を開発してきたが、本発明はそれを更に前記した観点から改良工夫したものである。第1の目的は、前記したクロスコンタミネーションや薬品・浸透汚染の虞をなくして分析精度を向上し、同時に、装置の小型化等も可能にすることにある。第2の目的は、ノズルを支持して各工程又は各処理部へ自動移送する態様として、ノズル保持・移動機構(ロボット側のノズルアーム)を上下及び水平回転だけの動きで実現して機構部及び制御の簡略化を実現することにある。第3の目的は、機械的な動きに起因した不純物発生や経時変化による精度低下要因を極力なくすことにある。他の目的は以下の内容の中で明らかにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するものであり、各発明を図面の例により特定すると以下の通りである。なお、請求項1と3の発明はICP−MSを想定し、請求項2と4の発明は全反射蛍光X線分析を想定している。
・請求項1の発明は、検査対象であるシリコンウエハWの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、前記滴下された液滴に前記シリコンウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴を汚染度測定用試料として当該シリコンウエハから回収する回収工程とを経るウエハ検査前処理方法において、前記液滴下工程で使用されるフッ酸を容器から吸引し、前記シリコンウエハ表面に滴下するノズルと、該滴下された液滴を捉えて当該シリコンウエハ表面をスキャンするノズルと、該スキャン後の液滴を分析試料用として吸引回収するノズルとを同じ共通ノズル2を使用して、当該共通ノズル2を、ノズル保持・移動機構4により支持した状態で前記各工程に自動移送し、かつ検査対象のシリコンウエハ毎に新たな共通ノズルと交換することを特徴としている。
・請求項2の発明は、検査対象であるシリコンウエハWの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、前記滴下された液滴に前記シリコンウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴を当該シリコンウエハから回収して参照ウエハW1の表面に滴下する回収滴下工程とを経て、汚染度分析試料用乾燥痕Sとして処理するウエハ検査前処理方法において、前記液滴下工程で使用されるフッ酸を容器から吸引し、前記シリコンウエハ表面に滴下するノズルと、該滴下された液滴を捉えて当該シリコンウエハ表面をスキャンするノズルと、該スキャン後の液滴を吸引回収して前記参照ウエハ上まで移送し滴下するノズルとを同じ共通ノズル2を使用して、当該共通ノズル2を、ノズル保持・移動機構4により支持した状態で前記各工程に自動移送し、かつ検査対象のシリコンウエハ毎に新たな共通ノズルと交換することを特徴としている。
・請求項3の発明は、請求項1のウエハ検査前処理方法に用いられて、前記シリコンウエハWを着脱かつ回転可能に支持するウエハ保持部5と、前記共通ノズル2の複数個を収容したノズル供給部6と、前記フッ酸を収容した容器71及び計量計72を有して前記共通ノズル2に吸引される吸引液量を計測可能な薬液供給部7と、前記ウエハ保持部5とノズル供給部6及び薬液供給部7の内側に配設されて、前記ノズル保持・移動機構4を構成し前記共通ノズル2を着脱可能に支持して前記ノズル供給部6、薬液供給部7、ウエハ保持部5の間を移送制御可能なノズルアーム3とを備えているウエハ検査前処理装置1である。
・請求項4の発明は、請求項2のウエハ検査前処理方法に用いられて、前記シリコンウエハWを着脱かつ回転可能に支持するウエハ保持部5と、前記共通ノズル2の複数個を収容したノズル供給部6と、前記フッ酸を収容した容器71及び計量計72を有して前記共通ノズル2に吸引される吸引液量を計測可能な薬液供給部7と、前記参照ウエハW1上に滴下した液滴を乾燥可能な真空乾燥部8と、前記ウエハ保持部5とノズル供給部6及び薬液供給部7並びに真空乾燥部8の内側に配設されて、前記ノズル保持・移動機構4を構成し前記共通ノズル2を着脱可能に支持して前記ノズル供給部6、薬液供給部7、ウエハ保持部5、真空乾燥部8の間を移動制御可能なノズルアーム3とを備えているウエハ検査前処理装置1である。
【0007】
以上の各発明では、例えば、処理室に投入される検査対象であるウエハ枚数と同数の共通ノズルが用いられ、ウエハ毎に新たなものと交換される。構成特徴は、従来の滴下ノズルとスキャンノズルと回収ノズル、又は、滴下ノズルとスキャン兼用回収ノズルとを同じ1個の共通ノズル2にて、当該共通ノズル2をノズル保持・移動機構4により支持した状態を維持して各工程又は各部6,7,5,8間を自動移送することにより、上記したクロスコンタミネーションや薬品・浸透汚染の虞をなくして分析精度を向上できるよう工夫した点にある。これにより、各発明は、従来のごとく処理室に設けられるノズル洗浄部を省略可能にし、単一のノズル保持・移動機構でよくなるため装置の小型化と簡素化が図られ、制御の簡素化及び高速処理も実現し易くなる、等の利点を具備できる。
【0008】
各装置特有の利点としては、上記に加えて、例えば、ノズル保持・移動機構4の周囲付近にノズル供給部6、薬液供給部7、ウエハ保持部5、真空乾燥部8が配設されているためノズルアーム3の動きを少なくして高速処理と共に機構部に生じ易い不純物発生も抑えることができる。
【0009】
ここで、本発明のフッ酸は、目的の自然酸化膜等を溶解する上で好適とされる所定濃度のフッ酸溶液であり、これには周知の如く硝酸や過酸化水素等を滴量含有したものも含まれる。本発明のシリコンウエハは、シリコン系のウエハという程度の意味で使用しており、要は素材構成としてシリコンを含有しているウエハであればよい。本発明の参照ウエハは、検査処理対象のウエハと同じか類似するウエハの場合に表面の自然酸化膜を除去したもの、高純度な撥水性膜を形成したウエハ又は撥水性平板の何れであってもよい。
【0010】
以上の各発明装置は請求項5〜8の様に具体化されることが好ましい。即ち、
・請求項5では、前記ノズル保持・移動機構4が前記ノズルアーム3を上下及び水平回転だけの動きで前記共通ノズル2の位置を全て調整可能であることにより、ノズル保持・移動機構及びその制御の簡素化と共に装置作動の信頼性も向上する。
・請求項6では、前記ノズルアーム3側に設けられた孔32aに対し、上下動自在に配置され、かつ任意の上下位置で固定支持可能になっている共通ノズル用のノズルホルダ25を有していることにより、上記したスキャンで重要となるウエハ表面と共通ノズル間の距離(隙間)調整として、段落0019に記載した簡単な操作にて個々のウエハの厚さ寸法等の誤差を含めて当該共通ノズル2の位置調整を容易に実現できるようにする。
・請求項7では、前記ノズルアーム3に着脱可能に組み付けられて、ノズルアームの回転により前記共通ノズル2を同軸線上に受け入れて外部からの吸引機構36により着脱可能であると共に、前記吸引機構36の非作動時に共通ノズル2の落下を防止可能なノズルホルダ25を有していることにより、ノズルホルダ25に保持された共通ノズル2が吸引機構36の故障等により不用意に落下してウエハWを損傷する虞等を解消できる。
・請求項8では、前記ノズル供給部6が前記共通ノズル2同士を段差66を持って支持可能な保持体67及び該保持体67を可動するスライド機構60又は回転機構を有することにより、前記したノズルアーム3が上下及び水平回転だけの動きで保持体67にある所定位置の共通ノズル2を支持したり、該共通ノズル2を元の所定位置に戻すことを容易に実現可能にする。なお、形態例は、スライド機構60の例であるが回転機構でもよい。該回転機構の場合は、例えば、保持体が下側を大円板状、その上に小円板状を設けるという様に複数の段差を付けた形態にされ、各段差面に複数の共通ノズル2を略同心円状に配置することになる。
・請求項9では、前記共通ノズル2が上下に貫通した吸引孔21及び上側の径大頭部22を有し、前記ノズルホルダ25が前記径大頭部22を間に受け入れ可能な対の脚部28及び該脚部28の下内側に突出して脚部同士の間に入れた径大頭部22を落下不能にする掛止め部28aを有していることにより、ノズルホルダ25にノズル落下防止機能を簡単に付与できるようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。但し、本発明は、この形態により何ら制約されるものではない。図1は形態のウエハ検査前処理装置の外観と模式配置図である。図2は前記装置のノズル保持・移動機構を示す模式構成図である。図3は前記ノズル保持・移動機構を構成しているノズルアームを分解した模式構成図である。図4は図2のA−A線に略対応して示す前記ノズルアームに対するノズルホルダの作動図であり、同(a)は非拘束状態を示し、同(b)は拘束状態を示している。図5(a)は図4(a)のB−B線断面図に相当し、図5(b)は図4(b)のC−C線断面図に相当する作動説明図である。図6は図2のA−A線に略対応して示す前記ノズルホルダに対するノズルの作動図であり、同(a)は例えばノズル供給部からノズルを保持する際の初期状態を示し、同(b)は例えば吸引機構が停止したときノズルが落下しない状態を示している。図7はウエハ保持部を示す模式構成図、図8は真空乾燥部を示す模式構成図である。図9(a)はノズル供給部及び保持体を示す模式構成図、同(b)は前記ノズルホルダでノズルを受け取ったり受け渡すときの状態を示す作動説明図である。図10(a)は薬液供給部を、図10(b)はウエハ保持部をそれぞれ示す模式作動図である。
【0012】
以下の説明では、装置の全体構造及び要部構造を作動と共に説明した後、ICP−MS等で測定分析するときの検査前処理方法と、全反射X線蛍光分析等で測定分析するときの検査前処理方法とに言及する。
【0013】
(全体構造)図1において、ウエハ検査前処理装置1は、左図のごとく略矩形立体形にユニット化されている。内部は、左側の室1Aと、略中間に位置する室1Bと、右側の室1Cと、手前側の室1Dとを有し、各室が自動開閉用シャッター8a,8b,8c等により区画されている。なお、実際には、シャッター8aが図の手前側と後側とに2分割されている。室1Aは本発明を適用したメインの処理室である。ここには、共通ノズル(以下、ノズルと略称)2を着脱するノズルアーム3を有したノズル保持・移動機構4と、ウエハWを回転するウエハ保持部5と、ノズル2を収容したノズル供給部6と、ノズル2にフッ酸を計量吸引させる薬液供給部7と、液滴Sを乾燥させる真空乾燥部8とが設置され、又、手前外側には操作用制御パネル9が設けられている。これに対し、室1Dには、検査対象の多数のウエハWを収容したウエハカセット10が出し入れされると共に、室内にあるカセット台に保持される。この例では、径300mmのウエハWを想定しているが、実際には300mmと200mmに対応した2個のウエハカセットが出し入れされる。室1Cには、VPD部11が設けられ、検査対象のウエハWが室1DからVPD部11に移送されて予備処理される。即ち、VPD部11では、ウエハWがチャンバー室にセットされ、チャンバー室を不活性ガスで置換した後、フッ素ガス等を供給してウエハWの表面に形成されている自然酸化膜と反応させる。この予備処理により、ウエハ表面には超微小な液滴が表面全体に生成される。但し、この予備処理は省略されたり変更されることもある。室1Bには、多軸(この例では3軸)構成のロボット12等が設置されている。ロボット12は、先端軸に装着されてウエハWを着脱するハンド13を有し、例えば、室1DからウエハWを室1CのVPD部11に移送したり、VPD部11から予備処理後のウエハWを室1Aのウエハ保持部5に移送したり、ウエハ保持部5から処理済みのウエハWを室1Dのウエハカセット10に戻す。なお、図1は後述するウエハ表面の自然酸化物を取り込んだ回収液滴を全反射X線蛍光分析等で測定分析するに好適な例である。前記回収液滴をICP−MS等で測定分析する場合は、図1のうち真空乾燥部8が省略される。
【0014】
(要部構造)次に、本発明に不可欠なノズル2及びそのノズル保持・移動機構4と、ウエハ保持部5と、ノズル供給部6と、薬液供給部7と、真空乾燥部8の細部を説明する。ここで、ノズル保持・移動機構4は、ノズル供給部6、薬液供給部7、ウエハ保持部5、真空乾燥部8の間、つまり本発明方法の液滴下工程と、集液工程、回収工程、又は、液滴下工程と、集液工程、回収工程、真空乾燥工程にノズル2を自動移送する。ノズル供給部6は、検査対象のウエハW毎にノズル2を支持したり戻す箇所である。薬液供給部7は、ノズル2にフッ酸を計量吸引する箇所である。ウエハ保持部5は、ウエハWの表面(上表面)に液滴Sを滴下してスキャンする箇所である。真空乾燥部8は、スキャン後に吸引された液滴Sを参照ウエハW1上に滴下し乾燥させる箇所である。そして、前記室1Aには、各作業部であるノズル供給部6、薬液供給部7、ウエハ保持部5、真空乾燥部8がノズル保持・移動機構4を囲むように配設されている。
【0015】
(ノズル及びノズルホルダ)このノズル2は、図3や図5のごとく上下に貫通された吸引孔21と、上側を最大径にした径大頭部22と、下側を小径にした先端部23とを有している。吸引孔21は、上側が径大孔21a、下側が径小孔21bに形成されて、液適用フッ酸が径小孔21aから径大孔21bの途中まで吸引される小さな内径に設定されている。径大頭部22と先端部23の間には、径大頭部22より小さな鍔部24が上下略中間位置に設けられている。先端部23の下端面には、径小孔21aと同心に周設された逃溝23aが設けられている。この逃溝23aは、図10(b)のごとく液滴Sを先端面で押さえたとき、該液滴Sの一部を逃がす溝である。
【0016】
以上のノズル2は、ノズルアーム3に対しノズルホルダ25側の吸引機構36を介し着脱される。該ノズルホルダ25は、上側の被把持部26と、被把持部26に設けられて上下に貫通した2つの吸引孔27a,27bと、被把持部26から下設された対の脚部28とを有している。吸引孔27aは、略中心に位置し、ノズル21の径大孔21aと連通可能であり、又、吸引機構38と接続される。吸引孔27bは、吸引孔27aから偏心した位置に設けられ、吸引機構36と接続される。被把持部26には、上周囲部分に径大となったフランジ部29が設けられている。この下端面には、吸引孔27bと交わるよう円形溝26aが形成されている。両脚部28は、ノズル2の径大頭部22が間に自在に挿入される間隔を保って設けられ、又、脚下内面に突設された掛止め部28aを有している。従って、ノズルホルダ25は、径大頭部22を水平(横)方向から両脚部28の間に出入り自在であり、径大頭部22が図6(a)のごとく両脚部28内で非保持状態となって自重によって下移動すると、同(b)のごとく掛止め部28aに当たってノズル2を落下不能にする。また、吸引機構36及び吸引機構38は、真空吸引部37a,39aから自動圧力弁37b,39b等を介して対応する吸引孔27aや吸引孔27aを吸引する。このため、ノズル2は、吸引機構36の作動によりノズルホルダ25(被把持部26の下端面)に対し吸引孔27b及び円形溝26aを介し所定の吸引力で装着される。該装着状態では、吸引孔27a及び吸引孔21が連通されて、フッ酸を吸引したり押し出して滴下可能となる。この状態は、吸引機構36をオフにする以外にも故障等によって解除される。仮に、故障等で解除されてもノズル2は掛止め部28aの落下防止作用によりノズルホルダ25から落ちない。なお、各部材は、不純物発生の虞を極力避けるためノズル2及びノズルホルダ25だけではなく、次に述べるノズルアーム3及びチャック材35を含め全て樹脂製品である。
【0017】
(ノズル保持・移動機構及びその作動)このノズル保持・移動機構4は、ノズル2を支持するノズルアーム3を有し、該ノズルアーム3を上下及び水平回転駆動する構造であればよい。この例では、図2〜図4に示されるごとくノズルホルダ25がノズルアーム3に対しチャック材35及びシリンダ機構33を介し着脱され、又、ノズルアーム3がシャフト41に結合された状態でノズル保持・移動機構4の機構部を介し上下又は回転駆動される。
【0018】
ノズルアーム3は、基端30aをシャフト41(の上端)に結合し、先端30b側に組み付けられたチャック材35と、略中間片側に付設されたシリンダ機構33とを有している。即ち、先端31bは、厚さ方向の中間部分を欠如した空洞部32と、空洞部32の上下に位置する部分31a,31bに貫通形成した同軸かつ同形の通し孔と、部分31a,31bの片側部分を欠如した欠如部32bと、部分31a,31bの(欠如部32bと反対側に位置する)片側部分に設けられた軸孔32cとを有している。前記通し孔は、左右方向に長い長方形の逃げ用孔部分に対し、一部が重なるように円弧形の支持用孔部分32aを形成した状態となっている。チャック材35は、空洞部32の上下寸法より若干小さい板厚で概略コ形をなしている本体36と、この一端に位置して本体36と同じ厚さになっている軸孔37a付きの部分37と、他端に位置して本体36より厚くした連結孔38a付きの部分38とを有している。本体36のうち、両端付近の内側には円弧状の支持用当接面36aが設けられている。そして、このチャック材35は、先端31bに対し、本体36及び部分37が空洞部32に差し込まれ、軸孔32c及び軸孔37aに挿入される軸ピン39等を介し回動自在に組み付けられる。その後、部分38は、欠如部32bに配置されて、シリンダ機構33と連携される。即ち、シリンダ機構33は、例えば、ピストン式の駆動部34aと、駆動部34aで2位置に切り換えられるロッド34bとからなる。駆動部34aは、ノズルアーム3の左右略中間部に設けられた切欠部30cに取り付けられる。ロッド34bは、ノズルアーム3の片側に設けられた溝部に沿って配置され、細くなった先端がチャック材35の連結孔38aに止め具34c等を介し結合される。
【0019】
以上の構造では、ノズルホルダ25が孔部分32aに上から挿入されると、図4(a)及び図5(a)のごとくフランジ部29が先端30bの上面に当たって抜け止めされる。この状態は、シリンダ機構33がオフであり、ノズルホルダ25の被把持部26が孔部分32a及び当接面36aにより拘束されていない(以下、非支持状態と略称)。この非支持状態から、シリンダ機構33がオンされると、図4(b)及び図5(b)のごとくロッド34bが突出し、チャック材35が軸ピン39を支点として回転される。ノズルホルダ25は、そのチャック材35の回転により被把持部26が孔部分32a及び当接面36aの間に挟み込まれて拘束される(以下、支持状態と略称)。このような作動切り換え方式は、上記したウエハ表面とノズル2との間の距離(隙間)調整として、各ウエハWの厚さ寸法等の誤差を含めてノズル2の位置調整を容易に実現可能にする。これは、例えば、図5(a)のように非支持状態でノズルアーム3を下降してノズル2をウエハWに一旦当接(当接すると、ノズルホルダ25及びノズル2はノズルアーム3に対し相対的に上へ動く)してから、同(b)のごとくシリンダ機構33をオンして支持状態に切り換える。その後、ノズルアーム3(ノズル2)を前記距離(隙間)、つまり該距離として設計上決められた寸法だけノズルアーム3を上昇移動することにより、ノズルアーム3に支持されたノズル2の基準出しが行えるからである。この作動は、ノズル2がノズルホルダ25に支持された状態で、ノズルアーム3に対しノズルホルダ25を上下動自在に配置(非支持状態)し、かつ、チャック材35等によって図5(a)の位置に限らず、同(b)の例のごとく若干上方へずれた任意の位置でノズルホルダ25を支持状態(動かなく固定された状態)にできるよう構成することにより実現できた。以下の説明では、この操作を「ノズルの基準位置だし」と称する。
【0020】
これに対し、ノズル保持・移動機構4における機構部は、シャフト41を高精度(1/100mm単位)に上下及び水平回転駆動する構造であればよい。この例では、図2のごとくハウジング40等に内蔵又は内設されており、前記したシャフト41が孔40aから下に挿通された箇所に対応して設けられている。構造的には、固定ブラケット42に対し軸受47a,47b等を介し上下で軸支されているスクリュ棒46と、スクリュ棒46の回転によりねじ送りされてシャフト41を上下動する連結機構45と、スクリュ棒46に対応して設けられて回転等を検出するセンサ49a,49bと、水平回転用サーボモータ43及び減速機構44と、上下動用サーボモータ48とを備えている。そして、作動的には、サーボモータ48の回転などによりシャフト41を高精度に上下動し、又、シャフト41の下端側に作動連結されたサーボモータ43及び減速機構44などによりシャフト41を任意の高さ位置で回転駆動する。符号48aは、スクリュ棒46の下端と結合されたサーボモータ48側の出力軸である。該出力軸48aは前記軸受47bで支持されている。このような機構部は細部的に種々変更可能である。
【0021】
(ウエハ保持部及びその作動)このウエハ保持部5は、ウエハWを支持板52にに水平保持し、かつ回転制御できる構造であればよい。この例では、図7のごとくベース50に固定された筒ガイド51と、筒ガイド51を介しベース50上に突出配置されて上端に支持板52を装着している筒形シャフト53と、シャフト53を回転駆動する不図示の駆動部と、支持板52に載せられたウエハWを着脱する真空吸引部55a及び自動開閉弁55b等からなる吸引機構54とを有している。
【0022】
従って、このウエハ保持部5では、図10(b)の如く支持板52に保持したウエハW上にノズル2からフッ酸溶液を滴下して、ウエハW上に表面張力により液滴Sを形成する。該液滴Sは、ノズルアーム3を下降してノズル2の先端で捉えられ、ノズル2の先端とウエハWとの間に拘束される。そして、前記駆動部を作動させてウエハWを回転し、同時に、ノズルアーム3(ノズル2)を所定角だけ回転しながらスキャンする。具体的には、例えば、ノズルアーム3(ノズル2)をウエハ中心より外周、及びウエハ外周から中心まで回転移動する全面スキャン、ウエハ外周又は特定箇所から所定範囲だけ回転移動する部分スキャンで行う。このスキャンにより、前記液滴Sには、ウエハ表面に形成されていた自然酸化膜が完全に溶かし込まれて該液滴に取り込まれる。その後、前記液滴Sは、吸引機構54の作動により前記ノズル2内に吸引回収される。そして、全反射X線蛍光分析等を目的とする場合には前記ノズル2が真空乾燥部8へ移送される。ICP−MS等を目的とする場合はノズル供給部6へ移送される。
【0023】
(ノズル供給部及びその作動)このノズル供給部6は、図1及び図9のごとくスライド機構60と、複数のノズル2を収容してスライド機構60により動かされる保持体67とからなる。スライド機構60は、ベース61に設けられた開口部61aと対応して配置され、ベース61側に固定されて開口部61aを塞いでいる水平板62a及び水平板62aの左右又は前後端に位置し互いに対向している対の垂直板62bと、水平板62a上に固定されて対のレール用溝63aを形成しているレール部材63と、各溝63aに摺動自在に嵌合している略コ形の摺動部材64と、両垂直板62aに回転可能に支持されたスクリュ棒65と、スクリュ棒65を回転する駆動部66と、スクリュ棒65の回転によりねじ送りされると共に摺動部材64の両端側と結合した不図示の連結具などを有している。そして、この構造では、保持体67が摺動部材64上に固定された規制突起68a付きの板材68に着脱可能に載せられ、駆動部66のモータ作動により溝63aに沿って摺動される。
【0024】
保持体67は、図9(a)のごとく上側が幅方向に段差、この例では3段67a,67b,67cに形成された雛壇構成からなる。各段67a〜67cには、複数の有底穴69が設けられ、該各有底穴69に試料瓶55がセットされている。試料瓶56は、上開口した小円筒形容器であり、前記ノズル2の下側を入れると、同(b)のごとく上開口を鍔部24で閉じた状態でノズル2を保持する。なお、各試料瓶56、有底穴69、ノズル2には必要に応じて番号が刻印される。そして、各有底穴69には、ノズル2が試料瓶55に保持された状態でセットされる。
【0025】
従って、以上のノズル供給部6では、ノズル2同士を段差66を持って保持体67に支持すると共に、保持体67をスライド機構60により可動できることから、前記したノズルアーム3が上下及び水平回転だけの動きで保持体67側の各ノズル2を支持したり、ノズル2を元の所定位置に戻すことが可能になる。これは、図9(b)のごとくノズルアーム3が水平回転しながら、所定高さのノズル2に近づき両脚部28の間に径大頭部22を入れ、必要に応じノズルアーム3を若干下降しつつ吸引機構36を作動すればノズル2をチャックできること、同じ高さにある次のノズル2をチャックする際に保持体67をスライド機構60により前回の位置まで動かすことができるからである。なお、この変形例としては、段落0010で述べた段差付き円状保持体と、該保持体を回転するインデックステーブルなどの回転機構とで構成しても同じ作動を実現できる。
【0026】
(薬液供給部及びその作動)この薬液供給部7は、図10(a)のごとくフッ酸を入れた容器61及び計量計62などで構成されている。そして、この例では、ノズル2が下降されて、先端部23が容器61の液面下に挿入された状態で吸引機構38の作動により吸引孔21にフッ酸を定量吸引する。この吸引量は、吸引機構38側の制御により一定となるよう調整していたが、吸引量が微量なこと、吸引力等の変動要因により設計値からずれることもある。このため、この構造では、従来の制御方式に加えて、ノズル2が実際に吸引した量を計量計62で計測し不図示の制御部で設計値からのずれを算出し、例えば、吸引不良として吸引操作をやり直したり、最終分析値の補正等に反映できるようにしている。
【0027】
(真空乾燥部及びその作動)この真空乾燥部8は、参照ウエハW1を着脱可能に保持した状態で回転可能であると共に、参照ウエハW1上に滴下されるスキャン後の液滴を真空状態で加熱して分析試料用乾燥痕として作成できる構造であればよい。この例では、図8のごとくベース80に設けられたブロック81上に配置されて、参照ウエハW1を回転及び上下動可能に保持する支持板82と、支持板82を上から覆って内部の空気を吸引排気可能な蓋体87とを備えている。ヒータ83等の加熱機構は、支持板82及び/又はブロック81に添設され、ヒータ83等が外部電源で通電されると支持板82上に保持される参照ウエハW1を加熱する。また、支持板82の駆動機構は、筒ガイド85を介しブロック81上に突出配置されて上端に支持板82を結合しているシャフト86と、該シャフト86をガイドする固定ブラケット84側のアーム84a及びガイド機構84bと、シャフト86を駆動する不図示の回転及び上下動用モータ等と、支持板82に載せられた参照ウエハW1を着脱する真空吸引部58aや自動開閉弁58b等からなる吸引機構57とを有している。これに対し、蓋体87は、概略ハット状をなし、中央に突設された突起87aを利用して図示しない上下動機構のアーム88に連結保持され、図8の上下方向に移動可能に配設されている。また、蓋体87には、突起87a付近に真空吸引部58a及び自動開閉弁58b等からなる吸引機構57が接続されている。
【0028】
以上の構造では、ウエハ保持部5から回収される液滴が参照ウエハW1上に滴下(ウエハWの指定の位置に滴下)されると、蓋体87が支持板82まで下降されて参照ウエハW1を支持板82との間で密封し、該密封された室内を吸引機構59の作動により所定の真空度に保つ。また、作業要領は次の通りである。複数枚のウエハWから回収される各液滴は、参照ウエハW1上を回転することにより参照ウエハW1の指定位置に滴下される。予定数の液滴が滴下された後は、支持板82と蓋体87とで区画される室内を形成する。該室内は、吸引機構59の作動により所定の真空度に保たれる。そして、参照ウエハW1上の各液滴は、前記加熱機構を作動することにより真空状態(減圧状態と同じ)で加熱処理される。すると、各液滴は、汚染度分析試料用乾燥痕として作成される。
【0029】
(検査前処理方法)次に、以上のウエハ検査前処理装置1を用いて、検査対象であるウエハWを検査前処理する要領を述べる。この検査前処理方法では、ICP−MS等で測定分析する場合と、X線蛍光分析等で測定分析する場合とで多少異なる。以下の説明では、図1において、検査対象のウエハWとして、上記したようにロボット12によりVPD部11から予備処理後のウエハWを室1Aのウエハ保持部5に移送した後の処理手順について述べる。
【0030】
(ICP−MS等を目的として行う場合)この検査前処理方法では、ノズル供給部6においてノズルアーム3にノズル2を支持するノズルセット工程と、ウエハ保持部5において検査対象のウエハWに応じて上記したノズル2の基準位置だしを行うノズル基準調整工程と、薬液供給部7においてノズル2に計量吸引するノズル液吸引工程と、ウエハ保持部5においてノズル2からウエハWの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、ウエハ保持部5において前記滴下された液滴をノズル2で捉えて、上記したスキャンによりウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴をノズル2で当該ウエハWから吸引回収する回収工程と、回収工程を終えたノズル2をノズル供給部6の保持体67に戻す最終工程とを経ることにより、当該ウエハWの汚染度測定用試料を作成する。検査対象である次のウエハWも同様な操作で処理される。処理済みのウエハWは、ロボット12によりウエハ保持部5から室1Dのウエハカセット10に戻す。各部5〜8の具体的な作業(作動)は、上記した各部5〜8などの箇所で述べたので省略する。なお、以上の各工程は次のように変更することもある。検査対象のウエハ(複数のウエハ)が厚さ寸法として超高精度で安定している場合は、前記ノズル基準調整工程を省略することである。また、最終工程では回収工程で使用したノズル2を当初の保持体67でなく、回収専用の保持体に戻すことである。
【0031】
(全反射蛍光X線分析等を目的として行う場合)この検査前処理方法では、ノズル供給部6においてノズルアーム3にノズル2を支持するノズルセット工程と、ウエハ保持部5において検査対象のウエハWに応じて上記したノズル2の基準位置だしを行うノズル基準調整工程と、薬液供給部7においてノズル2に計量吸引するノズル液吸引工程と、ウエハ保持部5においてノズル2からウエハWの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、ウエハ保持部5において前記滴下された液滴をノズル2で捉えて、上記したスキャンによりウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴をノズル2で当該ウエハWから回収した後、真空乾燥部8において該ノズル2の回収液滴を参照ウエハW1の表面に滴下する回収滴下工程とを経ることにより、当該ウエハWの汚染度分析試料用乾燥痕として作成する。以上の各工程でも上記の変更点などが同様に当てはまる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明のウエハ検査前処理方法及び処理装置では、ウエハ表面の自然酸化膜等をより効率的かつ高精度に分析試料として回収したり、汚染度分析試料用乾燥痕として処理できる。このため、本発明は、従来方式で問題となる上記クロスコンタミネーションや薬品・浸透汚染の虞を解消でき、装置の小型化等も実現できる。また、ノズル保持・移動機構(のノズルアーム)を上下及び水平回転だけの動きで実現して機構部及び制御の簡略化を達成でき、設備費等を低減できる。更に、機械的な動きに起因した不純物発生や経時変化による精度低下要因をなくして、測定精度及び信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したウエハ検査前処理装置の模式配置図である。
【図2】 図1の装置のうちノズル駆動部を示す模式作動図である。
【図3】 前記ノズル駆動部のノズルアームを示す分解模式図である。
【図4】 前記ノズルアームにおけるノズルホルダの作動を示す図である。
【図5】 図4に対応した断面を示す作動図である。
【図6】 前記ノズルホルダに対するノズルの支持態様を示す図である。
【図7】 図1のウエハ保持部を示す模式構成図である。
【図8】 図1の液滴真空乾燥部を示す模式構成図である。
【図9】 図1のノズル供給部を示す模式構成図である。
【図10】 図1の薬液供給部とウエハ保持部を示す模式作動図である。
【符号の説明】
1…ウエハ検査前処理装置(1Aは本発明を適用したメインの室)
2…ノズル(本発明の共通ノズル、21は吸引孔、22は径大頭部)
3…ノズルアーム(32aは孔部分又は孔、35はチャック材)
4…ノズル保持・移動機構
5…ウエハ保持部(52は支持板)
6…ノズル供給部(60はスライド機構、67は保持体)
7…薬液供給部(61は容器、62計量計)
8…真空乾燥部(83はヒータ、87は蓋体)
25…ノズルホルダ(28は脚部、28aは掛止め部)
36,38,54,57,59…吸引機構
W…ウエハ
S…液滴

Claims (9)

  1. 検査対象であるシリコンウエハの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、前記滴下された液滴に前記シリコンウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴を汚染度測定用試料として当該シリコンウエハから回収する回収工程とを経るウエハ検査前処理方法において、
    前記液滴下工程で使用されるフッ酸を容器から吸引し、前記シリコンウエハ表面に滴下するノズルと、該滴下された液滴を捉えて当該シリコンウエハ表面をスキャンするノズルと、該スキャン後の液滴を分析試料用として吸引回収するノズルとを同じ共通ノズルを使用して、当該共通ノズルを、ノズル保持・移動機構により支持した状態で前記各工程に自動移送し、かつ検査対象のシリコンウエハ毎に新たな共通ノズルと交換することを特徴とするウエハ検査前処理方法。
  2. 検査対象であるシリコンウエハの表面にフッ酸を滴下する液滴下工程と、前記滴下された液滴に前記シリコンウエハ表面の自然酸化膜等を溶かして取り込む集液工程と、前記取り込んだ液滴を当該シリコンウエハから回収して参照ウエハの表面に滴下する回収滴下工程とを経て、汚染度分析試料用乾燥痕として処理するウエハ検査前処理方法において、
    前記液滴下工程で使用されるフッ酸を容器から吸引し、前記シリコンウエハ表面に滴下するノズルと、該滴下された液滴を捉えて当該シリコンウエハ表面をスキャンするノズルと、該スキャン後の液滴を吸引回収して前記参照ウエハ上まで移送し滴下するノズルとを同じ共通ノズルを使用して、当該共通ノズルを、ノズル保持・移動機構により支持した状態で前記各工程に自動移送し、かつ検査対象のシリコンウエハ毎に新たな共通ノズルと交換することを特徴とするウエハ検査前処理方法。
  3. 請求項1のウエハ検査前処理方法に用いられて、
    前記シリコンウエハを着脱かつ回転可能に支持するウエハ保持部と、
    前記共通ノズルの複数個を収容したノズル供給部と、
    前記フッ酸を収容した容器及び計量計を有して前記共通ノズルに吸引される吸引液量を計測可能な薬液供給部と、
    前記ウエハ保持部とノズル供給部及び薬液供給部の内側に配設されて、前記ノズル保持・移動機構を構成し前記共通ノズルを着脱可能に支持して前記ノズル供給部、薬液供給部、ウエハ保持部の間を移送制御可能なノズルアームとを備えたことを特徴とするウエハ検査前処理装置。
  4. 請求項2のウエハ検査前処理方法に用いられて、
    前記シリコンウエハを着脱かつ回転可能に支持するウエハ保持部と、
    前記共通ノズルの複数個を収容したノズル供給部と、
    前記フッ酸を収容した容器及び計量計を有して前記共通ノズルに吸引される吸引液量を計測可能な薬液供給部と、
    前記参照ウエハ上に滴下した液滴を乾燥可能な真空乾燥部と、
    前記ウエハ保持部とノズル供給部及び薬液供給部並びに真空乾燥部の内側に配設されて、前記ノズル保持・移動機構を構成し前記共通ノズルを着脱可能に支持して前記ノズル供給部、薬液供給部、ウエハ保持部、真空乾燥部の間を移動制御可能なノズルアームとを備えたことを特徴とするウエハ検査前処理装置。
  5. 前記ノズル保持・移動機構は、前記ノズルアームを上下及び水平回転だけの動きで前記共通ノズルの位置を全て調整可能である請求項3又は4に記載のウエハ検査前処理装置。
  6. 前記ノズルアーム側に設けられた孔に対し、上下動自在に配置され、かつ任意の上下位置で固定支持可能になっている共通ノズル用のノズルホルダを有している請求項3から5の何れかに記載のウエハ検査前処理装置。
  7. 前記ノズルアームに組み付けられて、該ノズルアームの回転により前記共通ノズルを同軸線上に受け入れて外部からの吸引機構により着脱可能であると共に、前記吸引機構の非作動時に共通ノズルの落下を防止可能なノズルホルダを有している請求項3から5の何れかに記載のウエハ検査前処理装置。
  8. 前記ノズル供給部は、前記共通ノズル同士を段差を持って支持可能な保持体及び該保持体を可動するスライド機構又は回転機構を有している請求項3から7の何れかに記載のウエハ検査前処理装置。
  9. 前記共通ノズルが上下に貫通した吸引孔及び上側の径大頭部を有し、前記ノズルホルダが前記径大頭部を間に受け入れ可能な対の脚部及び該脚部の下内側に突出して脚部同士の間に入れた径大頭部を落下不能にする掛止め部を有している請求項6又は7に記載のウエハ検査前処理装置。
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