JP4190186B2 - X線分析方法及びx線分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線分析の対象である被測定物の表面の変位を測定する変位測定方法を用いたX線分析方法及びX線分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蛍光X線分析装置の使用用途の一つとして工場等の管理分析についての使用があり、この工場の管理分析では製品の生産工程と対応して多数の試料について分析が行われる。このため、日々行われる蛍光X線分析を迅速に行うことが生産性の向上のために求められている。
【0003】
一方、蛍光X線分析は分析試料の表面形状、高さ形状に差があると、X線強度に影響を与え、分析値が変動してしまい、精度のよい蛍光X線分析を行うことができない問題があった。これに対し、本願の発明者らは、先に、分析対象の試料の分析面形状に基づいてX線強度の補正を行うことで精度の良い蛍光X線分析が可能な蛍光X線分析装置を提案した(特願2000−273020)。
【0004】
蛍光X線分析を行う前に分析試料の表面形状を測定するための従来の変位測定方法によれば、図9のように、試料台の上に試料を載せて変位計測装置から光ビームを照射してその表面からの反射光を受光することで試料の表面の変位を測定し、試料台を図のように横方向及び紙面垂直方向に移動しながら測定を繰り返し、所定の領域における表面形状を測定する。
【0005】
上述のように蛍光X線分析を行う前には分析試料の表面形状を正確に把握する必要があるが、上述の従来の変位測定によれば、次のような問題があった。
(1)測定対象の試料の個体差により、試料厚み・高さが異なると正確な形状差が測定できない。
(2)試料に傾斜(傾き)があると、測定結果に試料傾斜の影響が加わるため、本来の試料表面形状を反映しない測定結果となる。
【0006】
このため、上述の従来の方法で表面形状を測定した試料についてX線分析により得られたX線強度を補正するとき、結果として、正確に補正することができず、X線分析結果の精度が低下してしまう。また、試料によっては、比較的薄い板状のものがあり、試料をホルダに保持した状態で上述の表面形状測定を行うことがあるが、この場合も、上述と同様の問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、分析対象の試料等の被測定物に高さや厚みの差があっても、また表面が傾斜していてもそれらの影響を排除し、表面形状を正確に測定できる変位測定方法を用いてX線分析の精度を向上できるようにしたX線分析方法及びX線分析装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
X線分析対象の被測定物の表面形状を正確に測定できる変位測定方法は、被測定物の表面の被測定面について変位測定部側の変位測定平面を基準にして変位測定を行う変位測定方法であって、前記被測定物を傾斜自在の状態から、前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるように位置決められた測定基準平面に前記表面の一部が当接するように付勢することで前記被測定物を前記測定基準平面に固定して前記被測定面の変位測定を行うことを特徴とする。
【0010】
この変位測定方法によれば、傾斜自在の被測定物の表面の一部を測定基準平面に付勢し当接させることで被測定物を変位測定平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態で変位測定を実行できるから、測定対象の複数の被測定物の被測定面に高さや厚みの差があっても、また表面が傾斜していてもそれらの影響を排除でき、表面形状を正確に測定できる。なお、上記変位測定の方法としては、被測定物の表面に変位測定平面から光ビームを照射し、その表面からの反射光を受光することで表面の変位測定を行う非接触方法、または、短針を被測定物の表面に接触させて表面の変位測定を行う接触方法を適用できる。
【0011】
また、前記所定の位置関係は、前記測定基準平面と前記変位測定平面との間が平行であること及び一定の距離であることの少なくとも一方とすることができる。これにより、被測定物の表面の一部が当接する測定基準平面を変位測定平面と平行な状態として変位測定でき、また測定基準平面から変位測定平面までの距離を所定距離にして変位測定できる。
【0012】
また、X線分析対象の被測定物の表面形状を正確に測定できる変位測定装置は、被測定物の表面の被測定面について変位測定を行うとともに前記変位測定の際の基準となる変位測定平面を有する変位測定部と、前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるように位置決められた測定基準平面と、前記被測定物を傾斜自在の状態から前記測定基準平面に前記表面の一部が当接するように付勢する付勢手段とを有し前記被測定物を前記付勢手段による付勢で前記測定基準平面に固定して保持する保持部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
この変位測定装置によれば、保持部において傾斜自在の被測定物の表面の一部を測定基準平面に付勢し当接させることで被測定物を変位測定平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態で変位測定を実行できるから、測定対象の複数の被測定物の表面に高さや厚みの差があっても、また表面が傾斜していてもそれらの影響を排除でき、表面形状を正確に測定できる。なお、上記変位測定部は、被測定物の表面に変位測定平面から光ビームを照射し、その表面からの反射光を受光することで表面の変位測定を行う非接触方式、または、短針を被測定物の表面に接触させて表面の変位測定を行う接触方式で構成できる。
【0014】
また、前記所定の位置関係は、前記測定基準平面と前記変位測定平面との間が平行であること及び一定の距離であることの少なくとも一方とすることができる。これにより、被測定物の表面の一部が当接する測定基準平面を変位測定平面と平行な状態として変位測定でき、また測定基準平面から変位測定平面までの距離を所定距離として変位測定できる。
【0015】
また、前記保持部は、前記測定基準平面が形成された基準部材と、前記基準部材と対向するように設けられた対向部材と、前記基準部材と前記対向部材との間に前記被測定物を傾斜自在に支持するように設けられた中間部材と、を有し、前記付勢手段が前記被測定物を前記測定基準平面に当接させるように前記中間部材を前記基準部材に向けて付勢するように構成できる。
【0016】
また、前記基準部材が前記変位測定部に対向するように配置され、前記基準部材と前記対向部材との間に設けられた支持部材が前記中間部材を移動可能に支持し、前記中間部材が前記被測定物を前記表面の反対側面で点接触状態で支持するとともに、前記変位測定部側からの光ビームが前記表面に照射されるように前記基準部材に孔を設けるように構成できる。
【0017】
また、X線分析対象の被測定物の表面形状を正確に測定できる変位測定用冶具は、被測定物の表面の被測定面について外部の変位測定平面を基準にして変位測定を行うときに前記被測定物を保持するための冶具であって、前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるように位置決められた測定基準平面と、前記被測定物を傾斜自在の状態から前記測定基準平面に前記表面の一部が当接するように付勢する付勢手段と、を備え、前記被測定物を前記付勢手段による付勢で前記測定基準平面に固定して保持することを特徴とする。
【0018】
この変位測定用冶具によれば、傾斜自在の被測定物の表面の一部を測定基準平面に付勢し当接させることで被測定物を変位測定平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態で変位測定を実行できる。従って、変位測定時において測定対象の複数の被測定物の表面に高さや厚みの差があっても、また表面が傾斜していてもそれらの影響を排除でき、表面形状を正確に測定できる。
【0019】
上記変位測定用冶具は、前記測定基準平面が形成された基準部材と、前記基準部材と対向するように設けられた対向部材と、前記基準部材と前記対向部材との間に前記被測定物を傾斜自在に支持するように設けられた中間部材と、を更に備え、前記付勢手段が前記被測定物を前記測定基準平面に当接させるように前記中間部材を前記基準部材に向けて付勢するように構成できる。
【0020】
前記基準部材と前記対向部材との間に設けられた支持部材が前記中間部材を移動可能に支持し、前記中間部材が前記被測定物を前記表面の反対側面で点接触状態で支持するとともに、前記基準部材が前記変位測定部に対向するように配置され、前記変位測定のための光ビームが前記表面に照射されるように前記基準部材に孔を設けるように構成できる。
【0021】
また、本発明において用いて好ましいX線分析用ホルダの治具は、X線分析の対象である試料が収容されるホルダを外部の基準平面に対し位置決め可能なように保持するための冶具であって、前記基準平面に対し所定の位置関係になるように位置決められた位置決め基準平面と、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記位置決め基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢する付勢手段と、を備え、前記ホルダを前記付勢手段による付勢で前記位置決め基準平面に固定して保持することを特徴とする。
【0022】
このX線分析用ホルダの冶具によれば、傾斜自在の状態のホルダの一部を位置決め基準平面に付勢し当接させることでホルダを外部の基準平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態にできる。従って、例えば基準平面を変位測定部側の変位測定平面とし、試料表面の変位測定を行うとき、使用する複数のホルダに高さや厚みの差があっても、またホルダが傾斜していてもそれらの影響を排除でき、試料の表面形状を正確に測定できる。また、X線分析時にも、ホルダの一部をX線分析に関する基準平面に当接させた状態でX線分析を行うことができる。これにより、X線分析を変位測定と同様の状態で行うことができる。
【0023】
上記目的を達成するために、本発明によるX線分析方法は、ホルダに収容されたX線分析の対象である試料の表面について変位測定部側の変位測定平面を基準にして変位測定を行う際に、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるよう位置決められた測定基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢することで前記ホルダを前記測定基準平面に固定して前記表面の変位測定を行うステップと、前記変位を測定した試料を前記ホルダに収容した状態でかつ前記ホルダの一部をX線分析に関する基準平面に当接させた状態で前記試料についてX線分析を行うステップと、前記X線分析の結果を前記表面の変位計測結果に基づいて補正するステップと、を含み、前記ホルダの前記一部が前記測定基準平面及び前記X線分析に関する基準平面に対して同じ相対位置関係でそれぞれ当接した状態で前記変位測定ステップ及び前記X線分析ステップを実行することを特徴とする。
【0024】
このX線分析方法によれば、傾斜自在の状態のホルダの一部を測定基準平面に付勢し当接させることでホルダを変位測定平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態にできる。従って、試料表面の変位測定を行うとき、複数のホルダに高さや厚みの差があっても、またホルダが傾斜していてもそれらの影響を排除でき、試料の表面形状を正確に測定できるので、この測定結果に基づいてX線分析結果を精度よく補正でき、そのためX線分析結果の精度を向上できる。なお、上記X線分析方法では上述のX線分析用ホルダの治具を用いることができる。
【0025】
また、前記X線分析のステップを実行する際に、前記ホルダの前記一部をX線分析に関する基準平面に当接させることにより、X線分析を変位測定と同様の状態で同じ相対位置関係の下で行うことができるので、X線分析結果の精度を更に向上できる。
【0026】
また、前記試料のX線分析のステップの実行後に、前記X線分析を行った試料について前記変位測定のステップを実行するようにしてもよい。即ち、両ステップの順番を逆にして試料のX線分析を実行してからその試料の変位測定を行ってもよい。
【0027】
また、前記試料の表面の高さ変位情報と前記X線分析におけるX線強度との関係情報を予め求めておき、前記表面の変位測定結果から得た前記試料の表面高さ変位情報に基づいて前記X線強度を補正することが好ましい。また、前記ホルダを前記測定基準平面に固定する際に前記ホルダをボール部材により傾斜自在とすることが好ましい。また、前記ホルダを保持する保持部を移動させて前記変位測定を繰り返しながら所定領域内の変位測定を行うことが好ましい。
【0028】
また、本発明によるX線分析装置は、ホルダに収容されたX線分析の対象である試料の表面について変位測定を行うとともに前記変位測定の際の基準となる変位測定平面を有する変位測定部と、前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるよう位置決められた測定基準平面と、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記測定基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢する付勢手段とを有し前記ホルダを前記付勢手段による付勢で前記測定基準平面に固定して保持する保持部と、前記試料が前記ホルダに収容された状態でかつ前記ホルダの前記一部X線分析に関する基準面に当接した状態で前記試料についてX線分析を行うX線分析手段と、前記X線分析の結果を前記表面の変位計測結果に基づいて補正する補正手段と、を備え、前記ホルダの前記一部が前記X線分析に関する基準平面及び前記測定基準平面に対して同じ相対位置関係でそれぞれ当接した状態で前記変位測定及び前記X線分析が行われることを特徴とする。
【0029】
このX線分析装置によれば、傾斜自在の状態のホルダの一部を測定基準平面に付勢し当接させることでホルダを変位測定平面に対し所定の位置関係に位置決めた状態にできる。従って、試料表面の変位測定を行うとき、複数のホルダに高さや厚みの差があっても、またホルダが傾斜していてもその影響を排除でき、試料の表面形状を正確に測定できるので、この測定結果に基づいてX線分析結果を精度よく補正でき、そのためX線分析結果の精度を向上できる。更に、X線分析を変位測定と同様の状態で同じ相対位置関係の下で行うことができるので、X線分析結果の精度を更に向上できる。なお、上記X線分析装置では上述のX線分析用ホルダの治具を用いることができる。
【0030】
また、前記試料の表面の高さ変位情報と前記X線分析におけるX線強度との関係情報を記憶する記憶手段を備え、前記補正手段が前記表面の変位測定結果から得た前記試料の表面高さ変位情報と前記記憶手段に記憶された関係情報とにより前記X線強度を補正することが好ましい。また、前記ホルダを前記保持部に保持する際に前記ホルダを傾斜自在とするためのボール部材を備えることが好ましい。また、前記ホルダを保持する保持部をXYステージにより移動させて前記変位測定を繰り返しながら所定領域内の変位測定を行うことが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による第1及び第2の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0032】
〈第1の実施の形態〉
【0033】
図1は第1の実施の形態を示す変位測定装置の概略的構成を示す正面図である。図1に示すように、本実施の形態の変位測定装置は、表面変位測定の対象である被測定物3の表面4に対し変位測定平面1aからレーザ光を照射しその表面4からの反射光を受光することで変位測定平面1aと表面4との間の距離を計測することにより表面4の変位測定を行うレーザ変位計1と、レーザ変位計1を制御しかつ得られた測定データを処理する制御部2と、被測定物3を保持するための保持部10と、を備える。
【0034】
保持部10は、レーザ変位計1の変位測定平面1aに対向するように位置し変位測定時に保持部側の基準となる測定基準平面11aを有する基準部材11と、基準部材11と対向するように設けられ図では底板を構成する対向部材12と、基準部材11と対向部材12との間に被測定物3を支持するように設けられた中間部材13と、対向部材12と基準部材11とを平行となるように連結し互いを固定しかつ中間部材13を支持する棒状の複数の支持部材14a、14b、14cと、各支持部材14a〜14cに挿入された状態で対向部材12と中間部材13との間に配置されて中間部材13を図の上方に付勢する複数のコイルばね15a、15b、15cと、を備える。
【0035】
基準部材11の図の下面に形成された測定基準平面11aは、レーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行になるとともに変位測定平面1aとの間の距離aが一定の距離になるように設定されている。レーザ変位計1はレーザ光の照射部と反射光の受光部とを備えるが、この照射部と受光部とが変位測定平面1aを基準にして変位測定を行うので、保持部10側では測定基準平面11aを変位測定時の基準にできる。また、基準部材11は、被測定物3の表面4がレーザ変位計1からのレーザ光で照射されるように孔部11bを有する。
【0036】
中間部材13は、その中央部分に被測定物3が収まるような凹部13aを有し、凹部13a内のほぼ中央に略球状のボール部材13bが取り付けられている。被測定物3が凹部13a内に位置するとき、被測定物3の底面5がボール部材13bと点接触状態となり、被測定物3はボール部材13bを中心に360度の範囲で傾斜自在となる。このボール部材13bにより被測定物3が自由に傾斜できるので、中間部材13と一体に図1の上方に押し上げられたとき、その表面4が測定基準平面11aに容易に密着して当接する。
【0037】
また、中間部材13は、複数の支持部材14a〜14cにより比較的大きく傾斜可能なように支持されており、被測定物3の傾斜、高さ、厚みの差異を緩和させることができるような自由度の高い構造となっている。
【0038】
中間部材13が凹部13a内で被測定物3を支持した状態でコイルばね15a〜15cにより図の上方に付勢されると、被測定物3がその端部4aで基準部材11の測定基準平面11aに押し付けられて当接することにより、被測定物3がレーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行になり変位測定平面1aとの間の距離が一定の距離aになるようになっている。
【0039】
次に、図1の変位測定装置による変位測定の動作について説明する。図1の保持部10は対向部材12が破線で示すXYステージの試料台19に載っており、試料台19上でXY方向に平面的に移動するようになっている。
【0040】
まず、被測定物3を中間部材13の凹部13aに収めると、被測定物3が底面5でボール部材13bに載って傾斜自在となるが、中間部材13がコイルばね15a〜15cにより図の上方に付勢されることにより、被測定物3の表面4がその外周端部4aで基準部材11の測定基準平面11aに押し付けられて当接する。これにより被測定物3を保持部10内に保持するが、このとき、表面4が傾斜していても表面4の外周端部4aと測定基準平面11aとの当接により被測定物3がレーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行になるとともに、被測定物3の厚さ(高さ)に関わらず変位測定平面1aとの間の距離が一定の距離aになる。
【0041】
上述の状態で、レーザ変位計1がレーザ光を被測定物3の表面4に照射し、表面4からの反射光を受光することで、変位測定平面1aと表面4との間の距離を測定し、この変位測定データを制御部2で処理してから表示し出力する。被測定物3の表面4上で一点の測定が終了すると、保持部10全体をXYステージで図1の横方向または紙面垂直方向に移動させて変位測定を繰り返しながら表面4の所定の領域内の変位測定を行う。
【0042】
以上のようにして被測定物3の表面4について変位測定を行うが、上述のように、被測定物3が測定基準平面11aを基準にして変位測定平面1aと平行にかつ変位測定平面1aとの間の距離が一定に保たれているので、被測定物の厚さが異なったり表面が傾斜していても、その変位測定に及ぼす影響を排除できかつ測定対象の多数の被測定物の個体差による影響を排除できる。このため、被測定物の高さ・厚みの個体差に関係なく、各被測定物の表面形状のみが反映した変位測定結果を得ることができ、正確な変位測定及び表面形状測定が可能となる。
【0043】
次に、被測定部3の代わりに図1の変位測定装置に装着可能なX線分析用の試料を収容したホルダについて図2を参照して説明する。図2は、広く一般に用いられている理学電機工業株式会社製のX線分析用の試料を収容可能なX線分析用ホルダの断面図である。
【0044】
図2に示すように、ホルダ21は、円筒状に形成されたホルダ本体22と、板状の試料20を収容する試料受け部23と、試料受け部23を覆うようにして本体22の上端に取り付けられる蓋部24と、試料20を覆いかつ試料20の表面が露出するように孔25aが設けられるとともに蓋部24に取り付けられるマスク25と、本体22内の底部に固定された盲板27と、試料受け部23を図の上方に付勢するように本体22内の盲板27と試料受け部23との間に設けられたばね26と、を備える。
【0045】
ホルダ21では試料受け部23がばね26で付勢されるため、試料20が図の上方に付勢されてマスク25と試料受け部23との間で保持されるが、このとき、試料20の表面20aが蓋部24の外周端部24aと同一平面で保持されるようになっている。
【0046】
試料20が上述のホルダ21内に収容されて固定された状態で、図1の保持部10をX線分析用試料のホルダ21の冶具とし、図1に示す被測定物3の代わりにホルダ21を取り付けることができる。この場合、基準部材11の測定基準平面11aにホルダ21の蓋部24の外周端部24aが付勢されて当接するようになっている。なお、ホルダ21のマスク25の外周端面が測定基準平面11aに当接するようにしてもよい。
【0047】
図1において、ホルダ21を中間部材13の凹部13aに載せてから複数のコイルばね15a〜15cで図の上方に付勢されることによりホルダ21の外周端部24aが基準部材11の測定基準平面11aに当接する。これにより、図1の被測定物3と同様に、ホルダ21が傾斜していても外周端部24aがレーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行になるとともに、ホルダ21の厚さ(高さ)に関わらず変位測定平面1aとの間の距離が一定になる。この状態で、レーザ変位計1によりホルダ21に収容された試料20の表面20aについて変位測定を行うので、使用する複数のホルダ21の厚さが異なったりホルダ本体22の底面22aが傾斜していても、その変位測定に及ぼす影響を排除できかつホルダ21の加工精度等に起因する個体差による影響を排除できるので、正確な変位測定及び表面形状測定が可能となる。
【0048】
次に、試料20の表面20aにX線を照射して試料20の蛍光X線分析を後述の図5のように行うが、この場合、ホルダ21を外周端部24aで基準平面に対し平行かつ一定距離を保った状態でX線分析を行うことができ、また、変位測定時と同じ状態で蛍光X線分析を行うのでX線分析結果の精度を更に向上でき、好ましい。
【0049】
【実施例】
【0050】
次に、図1、図2に示す変位計測装置により表面変位(表面形状)測定を行った実施例を説明する。被測定物3としては、図2のホルダ21に保持した試料20とした。この試料は、粉末の分析試料と融剤とを配合し加熱溶融後に冷却固化する公知のガラスビード法を用いて作製した蛍光X線分析用の分析試料であった。この試料20を収容したホルダを図1の保持部10に保持した状態で試料台19の上でXY方向に平面的に移動させながら表面20aの変位測定を行った。また、比較例としてホルダ21を従来の図9のような試料台に載せた状態で同じ試料について同じレーザ変位計を用いて変位測定を行った。その測定結果を図3,図4に示す。
【0051】
図3(a)は実施例による試料表面の1ライン分の変位量の測定結果であり、図3(b)は比較例による同じ試料表面の1ライン分の変位量の測定結果である。図4(a)は実施例による試料全体の測定結果を立体的に示す図でありz方向が表面の変位量(高さ)を示し、図4(b)は比較例による試料全体の測定結果を立体的に示す図である。図3,図4から分かるように、比較例では試料・ホルダの傾きの影響が現れており、試料表面が水平で測定されないため傾いた表面形状が得られ、正常な試料表面形状を得ることができないのに対し、実施例では試料・ホルダの傾斜の影響がなく試料表面を水平にして本来の表面形状を反映した変位測定ができ、正常な試料形状を得ることができた。
【0052】
〈第2の実施の形態〉
【0053】
次に、第2の実施の形態による蛍光X線分析装置について図5を参照して説明する。図5は第2の実施の形態のX線分析装置の要部を示す正面図である。図5に示すように、このX線分析装置は、変位測定部40で図2の試料20を収容したホルダ21を保持した状態で試料20の表面の変位測定を行い、そのホルダ21をX線分析室37に搬送しホルダ21に収容した試料20のX線分析を行うように構成されている。
【0054】
図5に示すように、蛍光X線分析装置は、試料20をそれぞれ保持した複数のホルダ21を公転可能に保持するターンテーブル41と、ターンテーブル41を回転させるモータ32と、ターンテーブル41上の変位測定位置42でホルダ21に収容された試料20の表面変位を測定するための変位測定部40と、ターンテーブル41上の試料受渡位置30に対しホルダ21を把持しながら移動させるためのアーム部33aを有するアーム搬送部33と、アーム搬送部33により搬送されたホルダ21を一時的に保管し内部が配管34aを通して真空排気される予備室34とを備える。
【0055】
また、図5の蛍光X線分析装置は、ホルダ21を予備室34とX線分析位置31との間を移動させる間に保持する保持部材36と、保持部材36を予備室34とX線分析位置31との間を搬送するための搬送部35と、配管37aを通して真空排気される蛍光X線分析室37と、蛍光X線分析室37内のX線分析位置31にあるホルダ21の試料20の表面に対しX線を照射するX線管38と、X線管38からの試料20に対するX線照射で表面20aから発生する蛍光X線の強度を検出し分光分析を行う分光室39と、ホルダ21の外周端部24aが位置決め基準部材45の基準平面45aに当接するように傾斜自在の状態のホルダ21をばね部材31bで付勢しながら保持する保持部31aと、を備える。ホルダ21の外周端部24aが基準平面45aに当接した状態でホルダ21がX線分析位置31でX線分析に適する所定位置に位置決めされる。基準平面45aがX線管38の図の長手軸方向hに対し直交するように設定されており、ホルダ21が所定位置に位置決められると、ホルダ21の外周端部24aが長手軸方向hに対し直交するように位置決められる。
【0056】
また、予備室34とX線分析室37との間に、両室34と37を隔離しかつ連通させるように図5の矢印のように移動可能な移動部材34bが設けられており、予備室34は、真空排気するときに移動部材34bで密閉され、X線分析室17との間でホルダ21を移動させるときに移動部材34bで開放されるようになっている。
【0057】
図5の蛍光X線分析装置の変位測定部40は、図1と同様のレーザ変位計1と、ホルダ21の外周端部24aが当接する測定基準平面43aを有する基準部43と、測定基準平面43aにホルダ21の外周端部24aが当接するように傾斜自在の状態のホルダ21をばね部材44aで付勢しながら保持する保持部44と、を備える。測定基準平面43aはレーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行でかつ所定の距離となるように位置決められている。保持部44がターンテーブル41の変位測定位置42にあるときに、保持部44に保持されたホルダ21の試料表面20aにレーザ変位計1からレーザ光を照射することで図1と同様に表面20aにおける変位量を測定できる。なお、保持部44のばね部材44aを複数配置してもよい。同様にX線分析室37内のばね部材31bも複数配置してもよい。
【0058】
次に、図5の蛍光X線分析装置の動作について図6のフローチャートにより説明する。まず、試料20を収容したホルダ21を図5のようにターンテーブル41上の保持部44内でばね部材44aで付勢することでホルダ21の外周端部24aを基準部43の測定基準平面43aに当接させることにより、ホルダ21を変位測定位置42にセットする(S01)。次に、試料20の表面20aの変位測定を上述と同様にして行い、その変位量測定値を図1の制御部2で記憶してから(S02)、ホルダ21を変位測定位置42から排出し(S03)、ホルダ21をターンテーブル41、アーム搬送部33及び搬送部35により試料受渡位置30から予備室34を経てX線分析室37内のX線分析位置31に移動させる(S04)。このとき、ホルダ21はその外周端部24aが保持部31aのばね部材31bによる付勢で位置決め基準部材45の基準平面45aに当接し、ホルダ21がX線分析位置31でX線管38に対し所定位置に位置決めされる。
【0059】
次に、ホルダ21内の試料20の表面20aに対しX線管38からX線を照射し、このX線照射で表面20aから発生した蛍光X線が分光室39に向かい、分光室39でその強度が検出され測定されて分光分析される(S05)。このようにして得られた蛍光X線分析データを工程S02で測定した試料20の表面(分析面)20aの変位量(表面高さ)に基づいて補正してから(S06)、分析データとして出力する(S07)。
【0060】
上述の工程S06における補正の例を図7により説明する。図7は、元素Pbの分析時における試料20の分析面20aの平均高さとX線強度との関係を実験的に求め、この関係を図7に示す近似式により表したものである。図7のように、工程S02の測定で得た図3(a)、図4(a)のような縦軸(z方向)の高さから所定領域内における平均高さzを求め、図7の近似式で平均高さzに対応するX線強度sを求め、このX線強度sを補正されたX線強度とする。なお、図7のような近似式が図1の制御装置2の記憶部に記憶されている。
【0061】
上述の図7のような関係データを分析対象の各元素ごとに予め求めておき、各元素ごとに補正することで、試料20に含まれる各元素成分についての分析データを得ることができる。このとき、分析面20aの変位量(高さ)を精度よく測定できるので、精度よく補正された分析データを得ることができる。
【0062】
また、上述の蛍光X線分析(S05)が終了すると、その分析の終了した試料20のホルダ21をX線分析位置31から上述と逆の経路で排出する(S08)。
【0063】
以上のようにして、ホルダ21内の試料20について表面変位測定及びX線分析を行うことができるが、この場合、工程S02においてホルダ21の外周端部24aが当接する基準平面43aがレーザ変位計1の変位測定平面1aに対し平行であり、ホルダ21の厚さ(高さ)に関わらず変位測定平面1aとの間の距離が一定になるので、正確な変位測定ができる。また、工程S05において試料20を収容したホルダ21の外周端部24aが基準平面45aに当接することでホルダ21をX線管38に対し所定位置に正確に位置決めした状態でX線分析を行うことができる。このように、変位測定とX線分析とをホルダ21の外周端部24aが基準平面43aと45aに対し同じ相対位置関係でそれぞれ同じように当接した状態で実行できるので、X線分析結果の精度を更に向上できる。
【0064】
また、一般的に蛍光X線分析を行なう場合、分析試料を蛍光X線分析装置専用の図2のようなホルダに入れて分析が行なわれるが、薄帯試料を分析する際にも同様のホルダに収容して分析が行なわれるが、試料が薄いため、ホルダにセットしたときに薄帯試料は変形を起こし易い。その結果、試料の変形により表面形状が変わり、蛍光X線測定強度が変動して、薄帯試料の分析値が本来の値からずれてしまう。これに対し、本実施の形態では、上述のように、ホルダに収容したままの状態で試料の表面形状の測定を行い、ホルダによる傾きや高さの個体差に左右されることなく、試料そのものの表面形状の測定を行うことができ、その形状測定した状態で蛍光X線分析を行うので、表面形状測定及び蛍光X線分析を精度よく行うことができる。
【0065】
次に、図5の蛍光X線分析装置による別の動作について図8を参照して説明する。この分析工程は、最初にホルダ内の試料のX線分析を行い、その後その試料の変位量測定を行うものであり、それ以外は図6と同様である。まず、試料20を収容したホルダ21をターンテーブル41上にセットし(S21)、ホルダ21を試料受渡位置30からX線分析室37内のX線分析位置31に移動させる(S22)。X線分析位置31でホルダ21内の試料20について分光分析を行う(S23)。次に、ホルダ21をX線分析位置31から試料受渡位置30まで排出してから(S24)、ターンテーブル41で回転移動し、保持部44内でホルダ21を変位測定位置42にセットする(S25)。次に、試料20の表面20aの変位測定を行い(S26)、この試料20の表面(分析面)20aの変位量(表面高さ)に基づいて工程S23で得た蛍光X線分析データを補正してから(S27)、分析データとして出力する(S28)。一方、変位測定の終了したホルダ21は変位測定位置42から排出する(S29)。このようにして、図6と同様にX線分析と変位測定とを実行することができ、図6の場合と同様の効果を得ることができる。
【0066】
なお、図1の保持部10または図5の保持部44と同様の構造を有するように変位測定用の冶具を構成でき、また、被測定物をX線分析用のホルダ内の試料とすることができるので、X線分析用ホルダの治具を構成できる。
【0067】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、中間部材13を付勢する構造は、図1の構造に限定されず、被測定物を載せる中間部材を図の下方からゴム・ばね等の弾性部材からなる付勢機構で上方に付勢し押し上げかつ自由傾斜するような他の構造であってもよい。この場合、中間部材を付勢する付勢機構として、スポンジ、空気圧、油圧、ネジ上げ式等による構造としてもよい。また、中間部材は、板状に限定されず、被測定物を載せて付勢される構造であればよく、例えば、棒状またはメッシュ部材等の構造でもよく、また面状の部材ではなく、傾斜の自由度が一層効くボール等でもよい。
【0068】
また、図1では、被測定物を上方で位置決める構成としたが、下方、水平方向または水平方向から傾斜した状態で位置決めるようにしてもよいことは勿論である。また、この位置決めに応じて測定基準平面を図1のような上方に設定した上面基準のみならず、下面基準、側面基準としてもよい。
【0069】
また、図1の変位測定装置では、測定基準平面11aと変位測定平面1aとの間を平行かつ一定距離に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、両者が傾斜していてもよいことは勿論である。例えば、図5において、基準平面45aとX線管38の長手軸方向hとが直交状態から90度未満になるように設定してもよく、この場合、変位測定部40においても、測定基準平面43aと変位測定平面1aとが同様の相対位置になるように設定することで、変位測定とX線分析とを同じ相対位置関係の下で実行でき、好ましい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によるX線分析方法及びX線分析装置によれば、X線分析対象の試料を収容するホルダに高さや厚みの差があっても、またホルダが傾斜していてもそれらの影響を排除し、試料の表面形状を正確に測定できるので、X線分析の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す変位測定装置の概略的構成を示す正面図である。
【図2】図1の保持部に装着できる、X線分析用の試料を収容するX線分析用ホルダの断面図である。
【図3】図3(a)は本実施例による試料表面の1ライン分の変位量の測定結果を示す図であり、図3(b)は比較例による同じ試料表面の1ライン分の変位量の測定結果を示す図である。
【図4】図4(a)は実施例による試料全体の測定結果を立体的に示す図であり、図4(b)は比較例による試料全体の測定結果を立体的に示す図である。
【図5】第2の実施の形態のX線分析装置の要部を示す正面図である。
【図6】図5の蛍光X線分析装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】蛍光X線分析結果を補正するための試料分析面の平均高さと蛍光X線強度との関係を示す図である。
【図8】図5の蛍光X線分析装置の別の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】従来の表面変位の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ変位計(変位測定部)
1a 変位測定平面
3 被測定物
4 被測定物3の表面
10 保持部
11 基準部材
11a 測定基準平面
12 対向部材
13 中間部材
13a ボール部材
14a〜14c 支持部材
15a〜15c コイルばね(付勢手段)
20 試料
20a 試料20の表面、分析面
21 ホルダ
24a ホルダ21の外周端部(ホルダの一部)
31 X線分析位置
31a 保持部
31b ばね部材
37 X線分析室
38 X線管
45a 基準平面
40 変位測定部
42 変位測定位置
43a 基準平面(測定基準平面)
44 保持部
44a ばね部材(付勢手段)

Claims (9)

  1. ホルダに収容されたX線分析の対象である試料の表面について変位測定部側の変位測定平面を基準にして変位測定を行う際に、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるよう位置決められた測定基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢することで前記ホルダを前記測定基準平面に固定して前記表面の変位測定を行うステップと、
    前記変位を測定した試料を前記ホルダに収容した状態でかつ前記ホルダの一部をX線分析に関する基準平面に当接させた状態で前記試料についてX線分析を行うステップと、
    前記X線分析の結果を前記表面の変位計測結果に基づいて補正するステップと、を含み、
    前記ホルダの前記一部が前記測定基準平面及び前記X線分析に関する基準平面に対して同じ相対位置関係でそれぞれ当接した状態で前記変位測定ステップ及び前記X線分析ステップを実行することを特徴とするX線分析方法。
  2. X線分析の対象である試料をホルダに収容した状態でかつ前記ホルダの一部をX線分析に関する基準平面に当接させた状態で前記試料についてX線分析を行うステップと、
    前記X線分析を行った試料を前記ホルダに収容した状態で、前記試料の表面について変位測定部側の変位測定平面を基準にして変位測定を行う際に、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるように位置決められた測定基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢することで前記ホルダを前記測定基準平面に固定して前記表面の変位測定を行うステップと、
    前記X線分析の結果を前記表面の変位計測結果に基づいて補正するステップと、を含み、
    前記ホルダの前記一部が前記X線分析に関する基準平面及び前記測定基準平面に対して同じ相対位置関係でそれぞれ当接した状態で前記X線分析ステップ及び前記変位測定ステップを実行することを特徴とするX線分析方法。
  3. 前記試料の表面の高さ変位情報と前記X線分析におけるX線強度との関係情報を予め求めておき、前記表面の変位測定結果から得た前記試料の表面高さ変位情報に基づいて前記X線強度を補正する請求項1または2に記載のX線分析方法。
  4. 前記ホルダを前記測定基準平面に固定する際に前記ホルダをボール部材により傾斜自在とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線分析方法。
  5. 前記ホルダを保持する保持部を移動させて前記変位測定を繰り返しながら所定領域内の変位測定を行う請求項1乃至4のいずれか1項に記載のX線分析方法。
  6. ホルダに収容されたX線分析の対象である試料の表面について変位測定を行うとともに前記変位測定の際の基準となる変位測定平面を有する変位測定部と、
    前記変位測定平面に対し所定の位置関係になるよう位置決められた測定基準平面と、前記ホルダを傾斜自在の状態から前記測定基準平面に前記ホルダの一部が当接するように付勢する付勢手段とを有し前記ホルダを前記付勢手段による付勢で前記測定基準平面に固定して保持する保持部と、
    前記試料が前記ホルダに収容された状態でかつ前記ホルダの前記一部X線分析に関する基準面に当接した状態で前記試料についてX線分析を行うX線分析手段と、
    前記X線分析の結果を前記表面の変位計測結果に基づいて補正する補正手段と、を備え
    前記ホルダの前記一部が前記X線分析に関する基準平面及び前記測定基準平面に対して同じ相対位置関係でそれぞれ当接した状態で前記変位測定及び前記X線分析が行われることを特徴とするX線分析装置。
  7. 前記試料の表面の高さ変位情報と前記X線分析におけるX線強度との関係情報を記憶する記憶手段、を備え、前記補正手段が前記表面の変位測定結果から得た前記試料の表面高さ変位情報と前記記憶手段に記憶された関係情報とにより前記X線強度を補正する請求項6に記載のX線分析装置。
  8. 前記ホルダを前記保持部に保持する際に前記ホルダを傾斜自在とするためのボール部材を備える請求項6または7に記載のX線分析装置。
  9. 前記ホルダを保持する保持部をXYステージにより移動させて前記変位測定を繰り返しながら所定領域内の変位測定を行う請求項6,7または8に記載のX線分析装置。
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