JP3744378B2 - スケジュール作成装置、スケジュール作成方法、スケジュール作成プログラムおよびスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スケジュール作成装置、スケジュール作成方法、スケジュール作成プログラムおよびスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、複数の担当者の作業スケジュールを作成するためのスケジュール作成装置、スケジュール作成方法、スケジュール作成プログラムおよびスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調機器、大型の電気製品またはガス製品などは、一般家庭、オフィスあるいは工場などの建物に固定されて設置される。このため、これらの設備が故障した場合などは、修理する目的で設備を建物から取外す作業が困難である。このため、設備の修理サービスを提供する会社(以下「サービス会社」という)から修理担当者が、故障した設備が設置された場所まで出向いて修理をすることがなされている。サービス会社では、故障した設備が設置された一般家庭、オフィスまたは工場などで設備を管理する者から修理の依頼を電話やファクシミリで受け、これに応じて修理担当者を出向かせる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、修理の依頼は、たとえば日単位または半日単位で修理可能な依頼件数となるまで受付けられていたため、電話やファクシミリなどで修理依頼を受付た時に、直ちに正確な訪問時間を回答することができなかった。
【0004】
また、修理担当者に対しては、受付けられた依頼のうち担当者が担当する地域で生じた依頼が割付けられる。このため、修理担当者の能力に応じて作業が割付けられるようになっていなかった。さらに、依頼の割付けには修理担当者の移動時間が考慮されていなかったので、担当者は訪問する順番を自ら決めなければならず、場合によってはかえって移動に費やす時間が多くなってしまうといった問題があった。
【0005】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、複数の担当者それぞれの作業スケジュールを自動的に作成することが可能なスケジュール作成装置、スケジュール作成方法を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、複数の担当者それぞれの能力に応じた作業スケジュールを作成することが可能なスケジュール作成装置、スケジュール作成方法を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、複数の担当者それぞれの作業スケジュールをコンピュータに作成させることが可能なスケジュール作成プログラムおよびスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、スケジュール作成装置は、入力手段(102)と、制御手段(101)と、記憶手段(100)とを備え、記憶手段は、各々の建物に設置された設備に故障が発生した場合に該設備別および故障症状別に修理に必要とされる作業時間を定義する基本作業ポイントマスタファイル(115)と、担当者別および設備別に修理能力データを記憶する担当者技術ランクファイル(116)と、作業割付データが時系列に割付けられたタイムテーブルを複数の担当者ごとに有するタイムテーブルファイル(111)と、修理を担当した担当者毎に修理に訪問した作業履歴情報を記憶する作業履歴ファイル(117)とを記憶しており、制御手段は、入力手段より入力された、故障した設備名、故障症状および依頼者の位置情報を受付ける受付手段(S1)と、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状を用いて基本作業ポイントマスタファイルを検索して作業時間を抽出し、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、抽出した作業時間と修理能力データとから担当者ごとに必要とされる作業時間を算出し(S6)、担当者ごとに算出された作業時間と担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出する抽出手段(S8)と、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報と前記作業履歴ファイルとを照合して、位置情報に合致する作業履歴情報を有する担当者ほど高い評価点を設定する過去来歴評価点設定手段(S15)と、過去来歴評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とを含む。
この発明に従えば、担当者ごとに算出された作業時間と担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出するので、タイムテーブルに空きがあり、依頼情報に適合した担当者が決定される。その結果、担当者の能力に応じた作業スケジュールを自動的に作成することが可能なスケジュール作成装置を提供することができる。また、複数の担当者が過去に作業した記録である作業履歴情報と依頼情報に含まれる位置情報が照合されて、位置情報に合致する作業履歴情報を有する担当者ほど高い確率で決定される。このため、依頼された場所で過去に作業したことのある担当者ほど優先して作業が割付けられる。このため、一度訪問したことのある担当者が優先されるので、作業現場に速やかに移動することができ、担当者と依頼者との間のコミュニケーションがスムーズに進められる。このため、移動時間を短縮することができ、作業をスムーズに進めることが可能なスケジュールを作成することができる。
好ましくは、抽出手段は、担当者ごとのタイムテーブルで既に割付けられている作業割付データで定まる位置からの移動時間を算出し、担当者ごとに算出された作業時間に算出された移動時間を加算した時間の作業割付データをタイムテーブルに割付可能な担当者を抽出する(S8)。
好ましくは、制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる指定時刻に作業割付データが前記タイムテーブルに割付けられていない担当者を選択する時間選択手段(S9)をさらに含む。
この発明に従えば、作業割付データが時系列に割付けられたタイムテーブルに基づいて、依頼情報に含まれる指定時刻に作業割付データが割付けられていない担当者が選択される。このため、指定時刻に作業が可能な担当者が選択されるので、決定するために比較される担当者の数を減らすことができ、処理速度を速くすることができる。
好ましくは、制御手段は、依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状で特定される作業レベルと担当者ごとの修理能力データとを照合して、作業可能な担当者を複数の担当者のうちから選択する能力選択手段(S4)をさらに含む。
この発明に従えば、依頼情報に含まれる故障情報で特定される作業レベルと担当者の能力データとが照合され、作業可能な担当者が選択される。このため、能力が作業レベルに達していない担当者が除外されるので、決定するために比較される担当者の数を減らすことができ、処理速度を速くすることができる。また、作業レベルに達していない作業が割付けられることがないので、担当者の能力に応じたスケジュールを作成することができる。
好ましくは、制御手段は、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて、担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、修理能力データが高い担当者ほど高い評価点を設定する能力評価点設定手段(S13)と、能力評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)をさらに含む。
この発明に従えば、修理能力が高い担当者ほど作業が割付けられる確率が高くなるので、能力の高い担当者ほど優先して作業が割付けられる。このため、担当者の得意な作業が優先されるので、作業効率の良いスケジュールを作成することができる。
好ましくは、記憶手段は、前記複数の担当者が主に担当する地区と補助的に担当する地区を記憶する担当者地区振分マスタファイル(114)をさらに記憶しており、制御手段は、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置を含む担当地区を主に担当する担当者を補助的に担当する担当者よりも高い評価点を設定する担当地区評価点設定手段(S14)と、担当地区評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む。
【0009】
この発明に従えば、担当者が担当する地域での作業が優先して割付けられるので、移動時間を極力少なくしたスケジュールを作成することができる。
好ましくは、制御手段は、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い評価点を設定する距離評価点設定手段(S17)と、距離評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む。
この発明に従えば、依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い確率で決定される。このため、前の作業場所と次の作業場所との間の距離が短い担当者が優先されるので、移動距離を短くし、移動に要する無駄な時間を極力減らした効率の良いスケジュールを作成することができる。
好ましくは、前記位置情報は、電話番号である。
【0018】
好ましくは、制御手段は、タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど高い評価点を設定する割付評価点設定手段(S16)と、割付評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む。
【0019】
この発明に従えば、タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど作業が割付けられる確率が高くなる。このため、作業に時間的な余裕のある担当者を優先して作業が割付けられる。その結果、複数の担当者に均等に作業を割付けることが可能となる。
【0022】
好ましくは、制御手段は、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて、担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、修理能力データが高い担当者ほど高い評価点を設定する能力評価点設定手段と、タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど高い評価点を設定する割付評価点設定手段と、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い評価点を設定する距離評価点設定手段と、能力評価点設定手段、割付評価点設定手段および距離評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する。
好ましくは、入力手段は、外部のコンピュータと通信するためのデータ通信部(104)を含み、制御手段は、決定手段により決定された担当者の担当者名と作業が割付けられた時間情報とを、依頼情報を送信した外部のコンピュータにデータ通信手段を介して送信する送信手段(S20)をさらに含む。
【0023】
この発明に従えば、記憶された能力データが高い担当者ほど高い評価点が設定され、タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど高い評価点が設定され、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い評価点が設定される。そして、設定された評価点に基づいて、タイムテーブルに作業割付データが割付けられる。このため、担当者の能力、タイムテーブルの空き状況および移動距離を総合的に考慮して最適な担当者を決定することができる。
【0028】
この発明の他の局面によれば、スケジュール作成方法は、各々の建物に設置された設備に故障が発生した場合に該設備別および故障症状別に修理に必要とされる作業時間を定義する基本作業ポイントマスタファイルと、担当者別および設備別に修理能力データを定義する担当者技術ランクファイル(116)と、作業割付データが時系列に割付けられたタイムテーブルを複数の担当者ごとに有するタイムテーブルファイル(111)と、修理を担当した担当者毎に修理に訪問した作業履歴情報を記憶する作業履歴ファイル(117)とを記憶する記憶手段を備えたコンピュータで実行されるスケジュール作成方法であって、故障した設備名、故障症状および依頼者の位置情報を含む依頼情報の入力を受付けるステップと、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状を用いて基本作業ポイントマスタファイルを検索して作業時間を抽出し、受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、抽出した作業時間と修理能力データとから担当者ごとに必要とされる作業時間を算出し(S6)、担当者ごとに算出された作業時間と担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出するステップ(S8)と、受付けられた依頼情報に含まれる位置情報と作業履歴ファイルとを照合して、位置情報に合致する作業履歴情報を有する担当者ほど高い評価点を設定するステップ(S15)と、該評価点を設定するステップにより設定された評価点に基づいて、担当者を抽出するステップにより抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをコンピュータに実行させる。
この発明に従えば、担当者ごとに算出された作業時間と担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出するので、タイムテーブルに空きがあり、依頼情報に適合した担当者が決定される。その結果、担当者の能力に応じた作業スケジュールを自動的に作成することが可能なスケジュール作成方法を提供することができる。
【0030】
この発明のさらに他の局面によれば、スケジュール作成プログラムは、上記スケジュール作成方法をコンピュータに実行させる。
【0031】
この発明に従えば、担当者の能力に応じた作業スケジュールを自動的に作成することが可能なスケジュール作成プログラムおよびスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示し、説明は繰返さない。
【0033】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける修理受付システムの概略を示す図である。図1を参照して、修理受付システム1は、スケジュール作成装置100と、スケジュール作成装置100のクライアントとなるパーソナルコンピュータ(以下「クライアントPC」という)201A,201B,201Cと、携帯端末202A,202Bとで構成される。
【0034】
スケジュール作成装置100は、パーソナルコンピュータやUNIX(登録商標)ワークステーション等で構成することができる。また、汎用のコンピュータを用いるようにしてもよい。スケジュール作成装置100は、Webサーバとして機能するためのプログラムが実行可能である。
【0035】
クライアントPC201A,201B,201Cは、パーソナルコンピュータ等で構成され、ブラウザソフトウェアが実行可能である。
【0036】
スケジュール作成装置100とクライアントPC201A,201B,201Cとは、インターネットなどの広域ネットワーク210にそれぞれ接続されている。このため、クライアントPC201A,201B,201Cはスケジュール作成装置100との間で、ネットワーク210を介して通信を行なうことができる。
【0037】
スケジュール作成装置100では、Webページを記憶しており、クライアントPC201A,201B,201Cで起動されるブラウザソフトウェアからの要求により、WebページをクライアントPC201A,201B,201Cへ送信する。クライアントPC201A,201B,201Cでは、それぞれで起動されるブラウザソフトウェアにより、スケジュール作成装置100より受信したWebページをディスプレイに表示する。
【0038】
このようにして、クライアントPC201A,201B,201Cとスケジュール作成装置100との間で情報の送受信が行なわれる。なお、ここでは、クライアントPC201A,201B,201Cとスケジュール作成装置100との間の通信に、ブラウザソフトウェアとWebページを用いるようにしたが、これに限られず、専用の通信プロトコルを用いて通信を行なうようにしてもよい。
【0039】
携帯端末202A,202Bは、ポータブルタイプのパーソナルコンピュータ等で構成される。ここでは、携帯端末202A,202Bをネットワーク210に接続するようにしたが、スケジュール作成装置100との間で通信を行なうことができれば、ネットワーク210を介することなく、直接スケジュール作成装置100と接続するようにしてもよく、無線による通信を行なうようにしてスケジュール作成装置100と接続するようにしてもよい。
【0040】
スケジュール作成装置100では、後述するように、クライアントPC201A,201B,201Cより受信した依頼情報に基づいて、複数の修理担当者の作業スケジュールを作成する。作成されたスケジュールは、修理担当者が携帯する携帯端末202A,202Bに送信される。修理担当者は、携帯端末202A,202Bで受信されたスケジュールデータを携帯端末202Aのディスプレイで見ることにより、自身の作業スケジュールを確認することができる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、ネットワーク210をインターネットを例に説明したが、ローカルエリアネットワーク等を用いるようにしてもよい。
【0042】
また、図では3台のクライアントPC201A,201B,201C、2台の携帯端末を示したが、台数はこれに限定されることはない。
【0043】
図2は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置の概略構成を示すブロック図である。図2を参照して、スケジュール作成装置100は、スケジュール作成装置の全体を制御するための制御部101と、必要な情報を入力するための入力部102と、情報を出力するための出力部103と、スケジュール作成装置100をネットワーク210に接続するためのインターフェイスであるデータ通信部104と、記憶部110と、外部記憶装置105とを含む。
【0044】
制御部101は、中央演算装置(CPU)と、CPUで実行するためのプログラムを記憶するための読出専用メモリ(ROM)と、CPUでプログラムを実行する際に必要な作業エリアとして用いられるランダムアクセスメモリ(RAM)とを備える。
【0045】
入力部102は、キーボードまたはマウスである。スケジュール作成装置100の使用者が、必要な情報を入力するために用いられる。
【0046】
出力部103は、液晶表示装置またはブラウン管等のディスプレイまたはプリンタである。制御部101からの指示により、必要な情報を表示または印字する。
【0047】
データ通信部104は、制御部101と接続されている。データ通信部は、スケジュール作成装置100とクライアントPC201A,201B,201Cとの間でネットワーク210を介した通信を可能とする。
【0048】
記憶部110は、ハードディスクドライブ等の磁気記憶装置または光磁気記憶装置等である。記憶部110は、後述するタイムテーブルファイル111、担当者マスタファイル112、地区マスタファイル113、担当者地区振分マスタファイル114、基本作業ポイントマスタファイル115、担当者技術ランクファイル116、作業履歴ファイル117を記憶する。
【0049】
外部記憶装置105は、光磁気記憶装置であり、記録媒体106に記録された制御部101で実行するためのスケジュール作成プログラムを読取ったり、制御部101からの指示により、記録媒体106にデータを書込んだりすることが可能である。
【0050】
なお、記録媒体106としては、磁気ディスク、光ディスク、ICカード、光カードあるいはフラッシュメモリなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体を用いることができる。また、ネットワークからプログラムやデータがダウンロードされるように、流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。外部記憶装置105は、そのような記録媒体106に対応してデータの書込または読込が可能な装置である。
【0051】
制御部101では、後述するスケジュール作成プログラムを実行することにより、記憶部110に記憶されている情報を用いて、クライアントPC201A,201B,201Cのいずれかから入力された依頼情報に基づいて複数の担当者のうちから最適な担当者を決定し、複数の担当者のタイムテーブルを作成するスケジュール作成処理を行なう。
【0052】
なお、本実施の形態においては、スケジュール作成装置100が、ネットワーク210に接続され、クライアントPC201A,201B,201Cよりネットワーク210を介して依頼情報を受信する形態としたが、スケジュール作成装置100をネットワーク210に接続することなく、スケジュール作成装置100単独で構成するようにしてもよい。この場合、スケジュール作成装置100は操作者が、電話またはファクシミリで受けた依頼情報を、入力部102より入力する。そして、スケジュール作成装置100がディスプレイなどの出力部より出力する訪問日時および担当者の氏名等の情報を、依頼をした者に対して電話またはファクシミリで通知されることになる。
【0053】
図3は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100に記憶される担当者マスタファイルの一例を示す図である。図3を参照して、担当者マスタファイル112は、担当者コード、氏名、所属、電話番号、住所の項目からなるデータを記憶する。担当者マスタファイル112には、担当者ごとにその担当者に固有のデータが記憶される。担当者コードは、担当者ごとに割付けられた固有のコードであり、担当者コードにより1人の担当者が特定される。
【0054】
担当者マスタファイル112には、担当者の氏名、所属、電話番号および住所が担当者コードに関連付けられて記憶される。したがって、担当者マスタファイル112を用いて担当者コードを指定すれば、その担当者コードに関連付けられた担当者の氏名、所属、電話番号および住所を読出すことができる。
【0055】
図4は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100で作成されるタイムテーブルファイルの一例を示す図である。タイムテーブルファイル111は、複数の担当者のタイムテーブルを記憶するためのファイルである。図4を参照して、担当者コードが「111」、「222」、「333」および「444」の4人の担当者についてのタイムテーブルを示している。タイムテーブルの1マスが15分を示している。横軸に時間の経過を示し、ここでは、9時から15時までのタイムテーブルを示している。斜線で示す部分が、既に作業が割付けられた作業割付データを示す。たとえば、担当者コードが「111」の担当者については、9:00〜10:00の間と12:00〜13:00の間にそれぞれ作業割付データ11および作業割付データ12が割付けられている。残りの時間帯については、作業割付データが割付けられていないことを示す。担当者コードが「222」の担当者は2つの作業割付データ21,22が割付けられており、担当者コードが「333」の担当者は1つの作業割付データ31が割付けられており、担当者コードが「444」の担当者は3つの作業割付データ41,42,43が割付けられている。
【0056】
図5は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100に記憶される地区マスタファイルの一例を示す図である。地区マスタファイル113は、地理上の位置を定義する地区マスタデータを記憶するためのファイルである。地区マスタデータは、1辺が1kmの正方形で区切られた地域で地点が定義され、地点の集合で地区が定義されたデータである。また、たとえば、電話番号の局番が同じ地域で地点を定義するようにしてもよい。図5では、1辺が1kmの正方形で囲まれた地点の集合を地区とした例を示している。
【0057】
図5を参照して、地点L12,L11,L43,L21を含む地区Aと、L41,L42を含む地区Bと、地点L31,L22を含む地区Cとが表わされている。このように、地区マスタファイル113を用いて住所または電話番号を指定すれば、住所または電話番号で定まる地点がどの地区に属するかを読み出すことができる。たとえば、住所が地点L12に属する場合には、その住所は地区Aに属することになる。
【0058】
また、地区マスタファイル113は、地点を1辺が1kmの正方形で定義するので、2つの地点間の距離を容易に求めることができる。たとえば、地点L11と地点L43とは、横方向に2つずれている。したがって、地点L11と地点L43との間の距離を約2kmとして求めることができる。
【0059】
図6は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100に記憶される担当者地区振分マスタファイルの一例を示す図である。担当者地区振分マスタファイルは、担当者ごとの地区振分マスタデータを記憶するファイルである。図6(A)は担当者コードが「111」の担当者の地区振分マスタデータを示し、図6(B)は担当者コードが「222」の担当者の地区振分マスタデータを示し、図6(C)は担当者コードが「333」の担当者の地区振分マスタデータを示し、図6(D)は、担当者コードが「444」の担当者の地区振分マスタデータを示す。
【0060】
担当者地区振分マスタデータは、担当者コード、地区および担当地区区分の項目よりなるデータである。担当者コードは、担当者マスタファイル112で定義された担当者コードである。地区の項目は、地区マスタファイル113で定義された地区である。担当地区区分は、「1」がメインの担当を示し、「2」がサブの担当を示す区分である。メインの区分の方がサブの区分よりも優先してその地区を担当することを示す。
【0061】
たとえば、図6(A)を参照して、担当者コードが「111」の担当者について、地区Aをメインの担当であることが定義されている。この担当者は地区A以外の地区は担当しないことを示す。また、図6(B)を参照して、担当者コードが「222」の担当者は、地区Bがメインの担当であり、地区Bおよび地区Cがサブの担当となっている。これは、担当者コードが「222」の担当者は、地区A,B,Cのいずれをも担当することになるが、地区Bを中心に担当し、地区Aおよび地区Cについては、地区Bで負荷が少なく地区Aまたは地区Cで負荷が大きくなったとき等に担当することになる。図6(C)を参照して、担当者コードが「333」の担当者は、地区Cをメインとし、地区Aをサブの担当とする。図6(D)を参照して、担当者コードが「444」の担当者は、地区Bをメインの担当とし、地区Aをサブの担当としている。
【0062】
図7は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100に記憶される基本作業ポイントマスタファイルの一例を示す図である。基本作業ポイントマスタファイル115は、作業ごとに作業時間を定義する基本作業ポイントを記憶する。基本作業ポイントは、作業基本コードと機種により特定される。図7を参照して、たとえば、作業基本コードが「00」は、その内容が「冷えない」を示したコードで定義されている。このように作業基本コードは、空調設備の故障の症状を定義するコードでもある。
【0063】
作業基本コードが「00」の基本作業ポイントは、機種が小型空調機(SA)の商品分類に属する場合には「4」が定義され、ルームエアコン(HA)の商品分類に機種が属する場合には「3」が定義され、機種が業務用エアコン(HH)の商品分類に属する場合には「6」が定義されている。基本作業ポイントが「1」の場合は、基本となる作業時間が15分であること意味している。したがって、作業基本コードが「00」で故障を起こした機種が小型空調機(SA)の商品分類に属する場合には、基本となる作業時間が1時間であることを示す。
【0064】
なお、機種ごとに基本作業ポイントが変動する場合には、基本作業ポイントを商品分類ごとに定義するのではなく、機種ごとに定義するようにすればよい。
【0065】
図8は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100に記憶される担当者技術ランクファイルの一例を示す図である。担当者技術ランクファイルは、担当者の有する修理能力を示す技術ランクを記憶しておくためのファイルである。技術ランクは、担当者ごと、商品分類ごとに定義される。なお、技術ランクを機種ごとに定義する必要がある場合には、商品分類ごとに定義するのではなく機種ごとに定義するようにすればよい。
【0066】
図8を参照して、担当者コードが「111」の担当者は、商品分類が小型空調機(SA)に属する機種については「40」の技術ランクを有し、商品分類がルームエアコン(HA)に属する機種については「40」の技術ランクを有し、商品分類が業務用エアコン(HH)に属する機種については「40」の技術ランクを有することが定義されている。また、担当者コードが「333」の担当者については、小型空調機(SA)の商品分類に属する機種については「0」の技術ランクが定義され、ルームエアコン(HA)の商品分類に属する機種については「20」の技術ランクが定義され、業務用エアコン(HH)の商品分類に属する機種については「0」の技術ランクが定義されている。技術ランクが「0」に定義されている場合には、その商品分類に属する機種について修理する能力を有しないことを示す。
【0067】
作業履歴ファイル117は、修理を担当した担当者の担当者コード、訪問日時、訪問した場所の住所、修理した機種、故障の症状、修理内容を項目とする作業履歴データを記憶しておくためのファイルである。
【0068】
評価点設定マスタファイル118は、作業割付けのための評価点を定義するデータを記憶するためのファイルである。詳細は、後述する。
【0069】
以下、スケジュール作成装置100で実行されるスケジュール作成処理について説明する。ここでは、説明を簡単にするため、図5の地区Aの星印で示した地点の依頼元(顧客)から、商品分類が小型空調機(SA)に属する機種の空調機が故障し、故障の症状が「冷えない」とする依頼データが入力された場合について説明する。また、同じ依頼元から、過去2ヶ月前に担当者コードが「111」の担当者が一度訪問したことがあり、5ヶ月前に「444」の担当者が訪問したことがあるとの作業履歴データが記憶部110の作業履歴ファイル117に記憶されているものとする。
【0070】
図9は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置100で実行されるスケジュール作成処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照して、スケジュール作成処理では、まず、依頼データの入力が受付けられる(ステップS1)。依頼データの入力が受付けられると、ステップS3へ進み、そうでない場合には依頼データ入力の受付処理が繰返し行なわれる。
【0071】
依頼データの入力は、クライアントPC201A,201B,201Cのいずれかからの送信要求により、送信要求のあったクライアントPCに対して依頼データ入力画面がスケジュール作成装置100より送信される。依頼データ入力画面は、Webページであり、記憶部110に予め記憶されている。送信要求をしたクライアントPCでは、依頼データ入力画面を受信すると、受信した依頼データ入力画面をディスプレイに表示する。クライアントPCの使用者である依頼者は、表示された依頼データ入力画面にしたがって、キーボードまたはマウスを用いて依頼データを入力する。入力された依頼データは、スケジュール作成装置100に送信される。スケジュール作成装置100で、入力された依頼データが受信されると、依頼データの入力が受付けられる。
【0072】
なお、スケジュール作成装置100をネットワーク210と接続することなく、スケジュール作成装置100の操作者が直接依頼データを入力する場合には、スケジュール作成装置100の入力部102より電話またはファクシミリで受けた依頼データの入力が行なわれる。この場合においても、クライアントPC201A,201B,201Cより入力される依頼データと同じデータが入力部102より入力される。
【0073】
図10は、依頼データ入力画面の一例を示す図である。依頼データ入力画面300は、依頼者を特定するための情報の入力を受付ける領域を含む。図10を参照して、依頼データ入力画面300は、依頼者の氏名を入力する領域302と、氏名のふりがなを入力する領域301と、郵便番号を入力する領域303と、住所を入力する領域304と、電話番号を入力する領域305と、ファクシミリ番号を入力する領域306と、電子メールアドレスを入力する領域307とを含む。
【0074】
なお、依頼者を特定するだけであれば、少なくとも依頼者の氏名および住所が入力されればよい。この場合には、領域302および領域304が必須の入力項目となる。
【0075】
また、依頼データ入力画面300は、修理に必要な情報の入力を受付ける領域を含む。依頼データ入力画面300は、機種名を入力する領域308、機番を入力する領域309、商品名を入力する領域310、商品分類を入力する領域311、設置場所を入力する領域312、故障した空調設備を購入した年を入力する領域313、購入した月を入力する領域314、空調設備が故障して現われる症状を入力する領域315、その具体的な内容を入力する領域316、空調設備のリモートコントローラに表示された異常コードを入力する領域317、および、任意に文字等を入力可能なコメント欄318とを含む。
【0076】
ここでは、機種名を入力する領域308、症状を入力する領域315とが必須の入力項目となる。これにより、作業に要する基本作業ポイントを基本作業ポイントマスタファイルより読み出すことができるからである。他の項目については、任意の入力項目となる。依頼データ入力画面300で入力受付されたデータは、作成されたタイムテーブルとともに担当者の携帯端末202A,Bに送信される。
【0077】
また、依頼データの入力を受付けるステップS1においては、図10に示した依頼データの他に、修理のための訪問を希望する日時の入力を受付けることができる。
【0078】
希望時間の入力受付では、まず、スケジュール作成装置100より送信要求のあったクライアントPCに対して指定時間入力画面が送信される。指定時間入力画面は、Webページであり、記憶部110に予め記憶されている。送信要求をしたクライアントPCでは、指定時間入力画面を受信すると、受信した指定時間入力画面をディスプレイに表示する。クライアントPCの使用者は、表示された指定時間入力画面にしたがって、キーボードまたはマウスを用いて指定時間を入力する。入力された指定時間は、スケジュール作成装置100に送信され、スケジュール作成装置100で受信される。
【0079】
図11は、指定時間入力画面の一例を示す図である。指定時間入力画面320は、依頼者が希望する修理担当者が訪問する日時を入力するための入力画面である。図11を参照して、指定時間入力画面320は、訪問を希望する日時を特定するための領域として、月を入力する領域321と、日を入力する領域322と、時間帯を入力する領域323とを含む。時間帯は、15分単位で入力することが可能となっている。検索ボタン324が押下されると、領域321,322,323に入力された情報が、スケジュール作成装置100に送信される。
【0080】
図9に戻って、依頼データの入力受付が終了すると、ステップS3において、依頼元の住所から、その依頼元が属する地区を担当する担当者が選択される。これは、図5に示した地区マスタファイル113と、図6に示した担当者地区振分マスタファイルとを参照することにより行なわれる。ここでは、依頼元の住所が図5に示した地区マスタファイルの星印の地点として説明する。地区マスタファイルに基づき、ステップS1で入力受付された依頼データの住所から星印の地点が特定され、地区マスタファイル113より、星印の地点を含む地区Aが導き出される。
【0081】
そして、図6に示した担当者地区振分マスタデータを参照することにより、地区Aをメインまたはサブで担当する担当者が選択される。地区Aをメインまたはサブで担当する担当者は、担当者コードが「111」、「222」、「333」および「444」であり、4人の担当者が選択されることになる。
【0082】
次に、受付けられた依頼データのうち、機種を修理する技術レベルを有する担当者が選択される(ステップS4)。この判断は、図8に示した担当者技術ランクファイル116を参照することにより行なわれる。ステップS3で選択された4人の担当者それぞれについて、技術レベルを有するか否かが判断される。技術レベルを有しない担当者は選択されず、技術レベルを有する担当者のみが選択される。
【0083】
ここでは、依頼データに含まれる機種が、小型空調機(SA)の商品分類に属する機種が入力されたものとした。したがって、図8を参照して、小型空調機(SA)の技術ランクが「0」でない担当者が選択されることになる。ここでは、担当者コードが「333」の担当者は、小型空調機(SA)の技術ランクが「0」であり、その他の担当者は技術ランクが「0」でない。したがって、ステップS3で選択された担当者のうち、担当者コードが「111」、「222」および「444」の担当者が選択されることになる。これは、小型空調機(SA)の商品分類に属する機種を修理できない担当者は、依頼データに対応する修理作業を行なうことができないため、以降の処理からそのような担当者を除くためである。これにより、以降の処理の対象となる担当者が減るので、処理速度を速めることができる。
【0084】
なお、ここでは、技術ランクが「0」の担当者を選択しないようにしたが、技術ランクファイル116とは別に、担当者が技術レベルを有するか否かを商品分類別に記録したファイルを記憶部110に記憶しておき、このファイルを参照して技術レベルを有する担当者を選択するようにしてもよい。担当者の作業能力の有無が商品分類別でなく機種別に定まる場合には、商品分類でなく機種別に作業能力の有無を記録するようにすればよい。さらに、空調設備に限らず、冷蔵庫や洗濯機などの家庭用電気製品の修理を行なうような場合には、空調設備、冷蔵庫および洗濯機などの商品ごとに能力の有無を含めるファイルとすればよい。
【0085】
図9に戻って、ステップS4で故障に対応可能な技術レベルを有する担当者が選択されると、選択された担当者のタイムテーブルが記憶部110に記憶されたタイムテーブルファイル111より読出される。ここでは、図4に示したタイムテーブルが読出されたものとする。図4を参照して、担当者コードが「333」のタイムテーブルが含まれているが、担当者コードが「333」の担当者は、ステップS4で選択されないので、ステップS5で読出されるタイムテーブルは、担当者コードが「111」、「222」および「444」の担当者のタイムテーブルである。
【0086】
図9に戻って、次に担当者ごとの作業ポイントが計算される(ステップS6)。作業ポイントの計算は、基本作業ポイントと技術ランク作業ポイント係数と日毎係数とを用いて次式(1)を用いて計算される。
【0087】
作業ポイント=(基本作業ポイント)×(技術ランクポイント係数)/(日毎係数)…(1)
なお、作業ポイントは小数点以下を四捨五入した値とされる。
【0088】
基本作業ポイントは、図7に示した基本作業ポイントマスタファイルより読出される。ここでは、小型空調機(SA)の商品分類に属する機種について、「冷えない」の症状に対応する作業基本コード「00」の依頼データが入力されたものとした。このため、基本作業ポイント「4」が読出される。
【0089】
図12は、技術ランク作業ポイント係数テーブルの一例を示す図である。この技術ランク作業ポイント係数テーブルは、記憶部110に記憶される。技術ランク作業ポイント係数テーブルは、技術ランクごとに、作業ポイント係数を定義したテーブルである。技術ランクが30以下の場合には、作業ポイント係数は1.0に定義され、技術ランクが30を越え60以下の場合には作業ポイント係数が0.8に定義され、技術ランクが70以上の場合には、作業ポイント係数が0.7に定義されている。なお、技術ランクは、図8に示した担当者技術ランクファイルに記憶された担当者ごとの技術ランクである。
【0090】
このように、作業ポイント係数は、技術ランクが高いほど小さな値に定義される。これは、作業ポイントが作業時間を示す値であるため、高度な技術を有する担当者ほど作業時間を短くするためである。
【0091】
たとえば、担当者コードが「111」の担当者は、技術ランクが40であった。このため、作業ポイント係数が0.8となる。担当者コードが「222」の担当者は、技術ランクが70であったので作業ポイント係数が0.7になる。担当者コードが「444」の担当者は、技術ランクが20であったので作業ポイント係数が1.0となる。
【0092】
図13は、作業ポイントの算出例を示す図である。図13を参照して、担当者コードが「111」の担当者については、技術ランクが「40」であり、基本作業ポイントが4ポイントであり、作業ポイント係数が0.8である。日毎係数は、たとえば1日8時間働いたときの日ごと係数が100%となり、残業する場合にその残業時間に応じて係数が変更される。日ごと係数が120%の場合には、8時間を100%とした場合の20%である1.6時間の残業をすることを示す。したがって、作業ポイントは、上記式(1)より3ポイント(3p)として算出される。
【0093】
担当者コードが「222」の担当者については、技術ランクが「70」であり、基本作業ポイントが4ポイントであり、技術ランク作業ポイント係数が0.7であり、日毎係数が120%である。この場合の作業ポイントは、上記式(1)より2ポイント(2p)として算出される。
【0094】
同様に、担当者コードが「444」の担当者については、技術ランクが「20」であり、基本作業ポイントが4ポイントであり、技術ランク作業ポイントが1.0であり、日ごと係数が120%である。この場合の作業ポイントは、上記式(1)より3ポイント(3p)として算出される。
【0095】
このように算出された作業ポイントは、1ポイントを15分とした値を示し、たとえば、作業ポイントが2ポイントの場合には、30分の作業時間を必要とすることを示す。
【0096】
図9に戻って、ステップS6で担当者ごとに作業ポイントが計算されると、次のステップS7で時間指定があったか否かが判断される。時間指定があった場合にはステップS9へ進み、そうでない場合にはステップS8へ進む。
【0097】
ステップS8では、作業ポイントを割付け可能な候補が抽出される。作業ポイントの割付は、移動距離を考慮するために移動ポイントを算出し、算出された移動ポイントを作業ポイントに加味して候補が抽出される。また候補の抽出は、ステップS5で読出した担当者ごとのタイムテーブルから抽出される。以下、より具体的に候補の抽出について説明する。
【0098】
図14は、最新のタイムテーブルに割付け可能な候補を示す図である。担当者コードが「111」の担当者については、作業ポイントが3ポイントであった。したがって、3つのマスが入り得る候補として、作業割付データ11と作業割付データ12との間(候補51)と、作業割付データ12の後(候補52)に割付け可能か否かが、移動ポイントを考慮して判断される。
【0099】
図5を参照して、作業割付データ11は地点L11での作業であった。候補51の作業は、図5に星印で示す地点での作業である。地点L11と星印の地点とは、横方向に1マス、縦方向に1マスずれている。この場合、地点L11と星印の地点との間の距離は2.0kmとされる。同様に、候補51の後の作業割付データ12は、地点L12における作業である。星印の地点と地点L12とは、横方向に1マスずれている。したがって、星印の地点と地点L12との間の距離は、1.0kmとされる。
【0100】
移動ポイントは、距離に移動ポイント係数が考慮され、次式(2)を用いて算出される。
【0101】
移動ポイント=距離/移動ポイント係数 …(2)
移動ポイントは、小数点以下が四捨五入される。
【0102】
移動ポイント係数は、地区毎に定められる係数である。ここでは、地区Aの移動ポイント係数を2.0としている。移動ポイント係数は、15分で移動可能な距離を示す値である。移動ポイント係数は、車が渋滞することが多く所定時間に移動可能な距離が短い地区では小さな値に設定され、逆に、車が渋滞することが少ない地区では大きな値に設定される。
【0103】
また、移動ポイントは、1ポイントが15分を示す値である。したがって、図14において、移動ポイントが1ポイントごとに1マスを占めることになる。
【0104】
地点L11から星印の地点までの移動ポイントが、式(2)を用いて算出される。地点L11と星印との間の距離は2.0kmなので、地点L11から星印の地点までの移動ポイントは1ポイント(1p)とされる。同様にして、星印の地点から地点L12までの移動ポイントは、距離が1.0kmなので、1ポイントとされる。
【0105】
したがって、候補51は、地点L11から星印の地点までの移動ポイント(1p)と、作業ポイント(3p)と、星印の地点から地点L12までの移動ポイント(1p)が必要とされる。このように、候補51は、作業ポイントの前後に移動ポイントを付加したデータである。
【0106】
作業割付データ11と作業割付データ12との間には、8マス空いているので、候補51を割付けることが可能であることがわかる。
【0107】
候補52については、前に作業割付データ12が存在し、後には作業割付けデータが割付けられていない。したがって、この場合には、作業割付データ12の作業が行なわれる地点L12から星印の地点までの移動ポイントのみが考慮される。地点L12から星印の地点までの移動ポイントは1ポイントなので、候補52は合計4ポイントとなり、作業割付データ12のすぐ後に割付けることが可能であることがわかる。
【0108】
本実施の形態においては、同じ担当者について、複数の候補を割付け可能とされた場合には、作業ポイントの前の移動ポイントが小さい候補が優先される。候補51と候補52についてみると、移動ポイントはともに1ポイントである。このような場合には、より前の候補が選択される。ここでは、候補51が選択されることになる。なお、より後の候補を選択するようにしてもよい。
【0109】
担当者コードが「222」の担当者については、作業ポイントが2ポイントである。作業割付データ21の前には、2マスしか空いていないため、移動することができず、移動ポイントを考慮すると割付けすることもできない。また、作業割付データ21と作業割付データ22との間には、4ポイント残されている。作業ポイントの2ポイントを差し引いた2ポイントで移動ポイントを満たすか否かが判断される。
【0110】
作業割付データ21は、図5の地点L21での作業を示す。地点L21と星印の地点とは、上下方向に2マスずれているので、星印の地点と地点L21との間の距離は2.0kmとされ、移動ポイントは1ポイントとされる。さらに、作業割付データ22は、図5の地点L22での作業を示す。星印の地点と地点L22とは、横方向に3つ、縦方向に3つずれているので、星印の地点と地点L22との間の距離は6.0kmとされ、移動ポイントは3ポイントとされる。地点L21から星印の地点までの移動ポイント(1p)と、星印の地点から地点L22までの移動ポイント(3p)との合計は4ポイントである。したがって、作業割付データ21と作業割付データ22との間には、作業ポイントを割付けることができない。同様にして、作業割付データ22の後については、地点L22から星印の地点までの移動ポイント(3p)と作業ポイント(2p)を加えると合計5ポイントとなる。作業割付データ22の後には4ポイントしか空きがないので割付けることはできない。したがって、担当者コードが「222」の担当者については、依頼情報に基づく作業を割付けることはできないことになる。
【0111】
担当者コードが「444」の担当者について見ると、作業ポイントは、図13より3ポイントである。作業割付データ41と作業割付データ42との間には、5ポイントの空きがある。地点L41と星印の地点との間の距離が5.0kmであり、移動ポイントが3ポイントなので、作業ポイントを割付けることはできない。
【0112】
作業割付データ42と作業割付データ43との間には、8マスの空きがある。地点L42と星印の地点との間の移動ポイントは3ポイントであり、星印の地点と地点L43との間の移動ポイントは1ポイントである。作業ポイント(3p)に移動ポイント(3p+1p)を加えた合計は7ポイントなので、候補53を割付けることができる。
【0113】
したがって、ステップS8では、担当者コードが「111」の担当者について候補51が抽出され、担当者コードが「444」の担当者について候補53が抽出される。
【0114】
次に図9に戻って、ステップS8で作業ポイントを割付け可能な候補が抽出されると、それぞれの候補について、技術ランク作業評価点、地区担当評価点、過去来歴評価点、残コース評価点、移動評価点が計算される(ステップS13,S14,S15,S16,S17)。
【0115】
図15は、本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される評価点設定マスタファイルの一例を示す図である。評価点設定マスタファイル118は、技術ランクに対する技術ランク評価点、地区担当者の担当区分に対する地区担当評価点、過去来歴により定まる過去来歴評価点、残工数に対する残工数評価点、移動ポイントに対する移動距離評価点を定義するデータを記憶するためのファイルである。
【0116】
図15を参照して、技術ランク評価点は、技術ランクが30以下の場合には「1」と定義され、技術ランクが30を超え60以下の場合には「2」と定義され、技術ランクが70以上の場合には「3」と定義される。
【0117】
このように、機種と症状とにより定められる基本作業に対する能力が高い担当者ほど技術ランク評価点が高くなるので、作業が割付けられる確率が高くなる。
【0118】
地区担当評価点は、担当地区区分がメインの場合には「6」と定義され、サブの場合には「3」と定義される。担当地区区分がメインの場合のほうがサブの場合よりも担当者評価点が高くなるので、担当者が担当する地域での作業が優先して割付けられる。
【0119】
過去来歴評価点は、作業履歴ファイル117に3ヶ月以内に訪問したことを示す作業履歴データが存在する場合には「4」と定義され、3ヶ月以上前に訪問したことを示す作業履歴データが存在する場合には「2」と定義され、過去に訪問したことを示す作業履歴データが存在しない場合には「0」とされる。過去来歴評価点は、より近くに訪問実績がある場合に高い点数に定義される。このため、過去に訪問した実績のある担当者に優先して作業が割付けられる。
【0120】
残工数とは、タイムテーブルで作業ポイントおよび移動ポイントのいずれもが割付けられていないマスの数(ポイント数)を示す。残工数評価点は、残工数ポイントが10ポイント以下の場合には「1」と定義され、残工数ポイントが10ポイントを超え20ポイント以下の場合には「2」と定義され、残工数ポイントが21ポイント以上の場合には「3」と定義される。
【0121】
残工数ポイントが多いほど残工数評価点が高くなるので、残工数ポイントの多い担当者に優先して作業が割付けられることになる。
【0122】
移動距離評価点は、移動ポイントに基づき定められる。但し、移動ポイントは、作業ポイントの前の移動ポイントのみが考慮される。移動距離評価点は、移動ポイントが2ポイント以下の場合には「3」と定義され、移動ポイントが2ポイントを超え4ポイント以下の場合には「2」と定義され、移動ポイントが5ポイント以上の場合には「1」と定義される。このように、移動距離ポイントは、移動ポイントが増えるに従って小さくなるように設定される。このため、移動距離ができるだけ短い担当者に作業が割付けられることになる。
【0123】
なお、図15に示した技術ランク評価点、地区担当評価点、過去来歴評価点、残コース評価点および移動距離評価点は一例にすぎず、これらを任意に変更することは可能である。
【0124】
図9のステップS18では、候補51と候補53とについて、総合評価点が最大となる候補が選択される。図16は、総合評価点の算出例を示す図である。担当者コードが「111」の候補51については、技術ランクが70なので、技術ランク評価点が「3」となる。一方、担当者コードが「444」の候補53については、技術ランクが20なので、技術ランク評価点が「2」となる。
【0125】
地区担当評価点については、担当者コードが「111」の担当者は、地区Aについてメインの担当地区区分であるため、地区担当評価点が「6」となる。担当者コードが「444」の担当者は地区Aについてはサブの担当地区区分であるため、地区担当評価点は「3」となる。
【0126】
過去来歴評価点については、担当者コードが「111」の担当者は、2ヶ月前に出向いたことがあるとの作業履歴データが存在するため、過去来歴評価点が「4」となる。担当者コードが「444」は、5ヶ月前に出向いたことがあるため、過去来歴評価点が「2」となる。
【0127】
残工数評価点については、担当者コードが「111」の担当者は、残工数が16ポイントなので、残工数評価点が「2」となる。担当者コードが「444」の担当者は、残工数ポイントが13ポイントなので残工数評価点が「2」となる。
【0128】
移動距離評価点については、候補51については、移動ポイントが1ポイントなので移動距離評価点が「3」となる。候補53については、移動ポイントが3ポイントなので移動距離評価点が「2」となる。
【0129】
そして、技術ランク評価点、地区担当評価点、過去来歴評価点、残コース評価点および移動距離評価点の合計は、担当者コード「111」の候補51については「18」となり、担当者コードが「444」の候補53については「11」となる。担当者コードが「111」の評価点の合計が大きいので、割付け可能として抽出された候補51がタイムテーブルに割付けられ、担当者コードが「111」の担当者が作業可能な担当者に決定される(図9のステップS19)。
【0130】
なお、本実施の形態においては、評価点を単純に合計した評価点を比較してタイムテーブルに割付ける候補を決定するようにしたが、評価点に重み付けした合計を用いるようにしてもよい。
【0131】
また、技術ランク評価点、地区担当評価点、過去来歴評価点、残コース評価点および移動距離評価点のすべてを用いることなく、いずれかを1つまたは2つ以上を組合わせて候補を決定するようにしてもよい。
【0132】
図9に戻って、ステップS19で担当者が決定されると、決定された担当者の担当者名と訪問時間とが出力される(ステップS20)。この場合、担当者コードが「111」の担当者の氏名が担当者マスタファイル112より読出され、読み出された担当者の氏名と割付けられた候補51の作業の開始時刻10:15とが、データ通信部104およびネットワーク210を介して依頼のあったクライアントPCに送信される。
【0133】
そして、担当者名と時間を受信したクライアントPCより、その担当者で訪問時刻が確認され、承認を示す入力の受付があったか否かが判断される(ステップS21)。承認入力の受付があった場合には、ステップS22へ進み、そうでない場合にはそのまま処理を終了する。ステップS22では、決定された候補51が担当者コードが「111」の担当者のタイムテーブルに割付けられ、そのタイムテーブルが更新される。
【0134】
図17は、出力画面の一例を示す図である。図17を参照して、出力画面には、「ご訪問日時は最短で、××××年〇〇月□□日 10時15分〜11時00分となります。」と、「ご訪問予定の担当者の氏名は、〇〇〇〇です。」が表示される。
【0135】
この出力画面は、Webページとして作成され、データ通信部104およびネットワーク210を介して依頼データを送信したクライアントPCに送信される。クライアントPCでは、出力画面を受信すると、ディスプレイに受信した出力画面を表示する。クライアントPCの使用者は、表示された出力画面を見て、いつ誰が来るのかを確認することができる。この確認の後に、OKボタンを押下すし、続けて受付完了ボタンを押下することにより、承認する旨のデータをスケジュール作成装置100に送信することができる。また、受付クリアボタンを押下することにより、承認データを送信することなく、スケジュール作成処理を終了させることができる。
【0136】
図18は、出力画面の一例を示す別の図である。スケジュール作成装置100は、承認データを受信すると、Webページとして作成された図18に示す出力画面を依頼データを送信したクライアントPCに対して送信する。図18に示す出力画面を受信したクライアントPCでは、受信した出力画面をディスプレイに表示することにより、自らがした依頼内容と訪問日時および担当者を確認することができる。ここでも修正ボタンを押下することにより、一度承認したデータを消去して再度スケジュール作成を行なうことができる。
【0137】
なお、本実施の形態においては、ステップS18において、評価点の最も高い候補を選択するようにしたが、評価点の合計が高い順に優先順位をつけて複数の候補を選択するようにしてもよい。たとえば、最も優先順位が高い候補として候補51を選択し、次の順位に候補53を選択する。そして、優先順位を付加した候補51と候補53に関する情報(訪問日時と担当者の氏名)を出力して、依頼者に選択させるようにする。この場合、ステップS19におけるタイムテーブルへの作業割付データの割付けは、依頼者により候補が選択された後に行なわれる。
【0138】
図9に戻って、ステップS7で時間指定ありとされた場合には、ステップS9に進む。ステップS9では、指定された時間に作業ポイントを割付け可能な候補が抽出される。この場合、ステップS5で読出されたタイムテーブルにおいて、指定された時間で作業ポイントが割付け可能か否かが判断され、割付け可能な場合に、その候補が抽出される。ステップS9で候補が抽出されたか否かが判断され、抽出された場合にはステップS13に進み、そうでない場合にはステップS11へ進む。
【0139】
ステップS11では、空き状況テーブルが出力される。空き状況テーブルとは、訪問可能な時間帯を表示したテーブルである。
【0140】
空き状況テーブルは、Webページとして作成され、データ通信部104およびネットワーク210を介して依頼データを送信したクライアントPCに送信される。
【0141】
図19は、空き状況テーブルの一例を示す図である。図19を参照して、横軸に時間の流れを示し、日別に訪問可能な時間を示している。たとえば、2001年4月1日には、10:00〜12:00と13:00〜15:00であれば、訪問することが可能であることが示されている。
【0142】
空き状況テーブルは、担当者のタイムテーブルに基づき作成される。担当者のタイムテーブルのうち、少なくとも1人でも空き状況があれば、空き状況テーブルにおいて作業実行可能な時間帯として表示される。
【0143】
クライアントPCでは、空き状況テーブルを受信すると、ディスプレイに表示する。クライアントPCの使用者である依頼者は、表示された空き状況テーブルを見て、いつであれば訪問が可能であるかを確認することができ、自分の好みの時間を選択して時間指定を行なうことができる。
【0144】
ステップS12では、新たな時間指定の入力受付が行なわれる。これは、上述した図11に示した指定時間入力画面をクライアントPCに送信することにより行なわれる。
【0145】
以上説明したように、本実施の形態におけるスケジュール作成装置においては、依頼元から送られる機種および故障の症状に基づいて、複数の担当者のうちから少なくとも1人の担当者が決定され、決定された担当者の氏名および訪問日時が依頼元のクライアントPCに送信される。このため、依頼元では、いつ誰が訪問するのかを知ることができ、事前に準備をすることができる。また、担当者のタイムテーブルに割付けられる作業割付データは、担当者の能力に応じて割付けられるので、効率の良い作業スケジュールを自動的に作成することができる。
【0146】
このように、機種と症状とにより定められる基本作業に対する能力が高い担当者ほど作業が割付けられる確率が高くなるので、担当者の得意な作業が優先され、効率の良いスケジュールを作成することができる。
【0147】
さらに、担当者が担当する地域での作業が優先して割付けられるので、移動時間を極力少なくすることができる。
【0148】
さらに、過去に訪問した実績のある担当者が優先して作業が割付けられるので、依頼された場所に速やかに移動することができるとともに、依頼者と担当者との面識があるので作業をスムーズに進めることが可能なスケジュールを作成することができる。
【0149】
さらに、残工数の多い担当者に優先して作業が割付けられるので、複数の担当者に均等に作業を割付けることが可能なスケジュールを作成することができる。
【0150】
さらに、移動距離ができるだけ短い担当者に作業が割付けられるので、移動に要する無駄な時間を極力減らした効率の良いスケジュールを作成することができる。
【0151】
さらに、故障に対応可能な技術レベルを有しない担当者や、依頼のあった地域を担当しない担当者は予め作業の割当から除外されるので、作業を割付ける対象から除外することができ、処理速度を速くすることができる。
【0152】
なお、本実施の形態においては、スケジュール作成装置について説明したが、図9に示すスケジュール作成処理を実行する方法、または、スケジュール作成処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして発明をとらえることができるのは言うまでもない。
【0153】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の1つにおける修理受付システムの概略を示す図である。
【図2】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される担当者マスタファイルの一例を示す図である。
【図4】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置で作成されるタイムテーブルファイルの一例を示す図である。
【図5】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される地区マスタファイルの一例を示す図である。
【図6】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される担当者地区振分マスタファイルの一例を示す図である。
【図7】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される基本作業ポイントマスタファイルの一例を示す図である。
【図8】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される担当者技術ランクファイルの一例を示す図である。
【図9】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置で実行されるスケジュール作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 依頼データ入力画面の一例を示す図である。
【図11】 指定時間入力画面の一例を示す図である。
【図12】 技術ランク作業ポイント係数の一例を示す図である。
【図13】 作業ポイントの算出例を示す図である。
【図14】 最新のタイムテーブルに割付け可能な候補を示す図である。
【図15】 本実施の形態におけるスケジュール作成装置に記憶される評価点設定マスタファイルの一例を示す図である。
【図16】 総合評価点の算出例を示す図である。
【図17】 出力画面の一例を示す図である。
【図18】 出力画面の一例を示す別の図である。
【図19】 空き状況テーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 修理受付システム、100 スケジュール作成装置、101 制御部、102 入力部、103 出力部、104 データ通信部、105 外部記憶装置、106 記録媒体、110 記憶部、111 タイムテーブルファイル、112 担当者マスタファイル、113 地区マスタファイル、114 担当者地区振分マスタファイル、115 基本作業ポイントマスタファイル、116 担当者技術ランクファイル、117 作業履歴ファイル、210 ネットワーク、300 依頼データ入力画面、320 指定時間入力画面、201A,201B,201C クライアントPC、202A,202B 携帯端末。
Claims (14)
- 入力手段(102)と、制御手段(101)と、記憶手段(100)とを備え、
前記記憶手段は、
各々の建物に設置された設備に故障が発生した場合に該設備別および故障症状別に修理に必要とされる作業時間を定義する基本作業ポイントマスタファイル(115)と、
担当者別および設備別に修理能力データを記憶する担当者技術ランクファイル(116)と、
作業割付データが時系列に割付けられたタイムテーブルを複数の担当者ごとに有するタイムテーブルファイル(111)と、
修理を担当した担当者毎に修理に訪問した作業履歴情報を記憶する作業履歴ファイル(117)とを記憶しており、
前記制御手段は、
前記入力手段より入力された、故障した設備名、故障症状および依頼者の位置情報を含む依頼情報を受付ける受付手段(S1)と、
前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状を用いて前記基本作業ポイントマスタファイルを検索して作業時間を抽出し、前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて前記担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、抽出した作業時間と修理能力データとから担当者ごとに必要とされる作業時間を算出し(S6)、前記担当者ごとに算出された作業時間と前記担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出する抽出手段(S8)と、
前記受付けられた依頼情報に含まれる位置情報と前記作業履歴ファイルとを照合して、位置情報に合致する作業履歴情報を有する担当者ほど高い評価点を設定する過去来歴評価点設定手段(S15)と、
前記過去来歴評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とを含む、スケジュール作成装置。 - 前記抽出手段は、前記担当者ごとのタイムテーブルで既に割付けられている作業割付データで定まる位置からの移動時間を算出し、前記担当者ごとに算出された作業時間に前記算出された移動時間を加算した時間の作業割付データを前記タイムテーブルに割付可能な担当者を抽出する(S8)、請求項1に記載のスケジュール作成装置。
- 前記制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる指定時刻に作業割付データが前記タイムテーブルに割付けられていない担当者を選択する時間選択手段(S9)をさらに含む、請求項1に記載のスケジュール作成装置。
- 前記制御手段は、前記依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状で特定される作業レベルと前記担当者ごとの修理能力データとを照合して、作業可能な担当者を前記複数の担当者のうちから選択する能力選択手段(S4)をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載のスケジュール作成装置。
- 前記制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて、前記担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、前記修理能力データが高い担当者ほど高い評価点を設定する能力評価点設定手段(S13)と、
前記能力評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)をさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 前記記憶手段は、前記複数の担当者が主に担当する地区と補助的に担当する地区を記憶する担当者地区振分マスタファイル(114)をさらに記憶しており、
前記制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置を含む担当地区を主に担当する担当者を補助的に担当する担当者よりも高い評価点を設定する担当地区評価点設定手段(S14)と、
前記担当地区評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 前記制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い評価点を設定する距離評価点設定手段(S17)と、
前記距離評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 前記位置情報は、電話番号である、請求項6〜7のいずれかに記載のスケジュール作成装置。
- 前記制御手段は、前記タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど高い評価点を設定する割付評価点設定手段(S16)と、
前記割付評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 前記制御手段は、前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて、前記担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、前記修理能力データが高い担当者ほど高い評価点を設定する能力評価点設定手段(S13)と、
前記タイムテーブルで作業割付データが割付けられていない担当者ほど高い評価点を設定する割付評価点設定手段(S16)と、
前記受付けられた依頼情報に含まれる位置情報で特定される位置が、割付けようとする時間帯より前に割付けられた作業割付データに含まれる位置情報で特定される位置に近い担当者ほど高い評価点を設定する距離評価点設定手段(S17)と、
前記能力評価点設定手段、前記割付評価点設定手段および前記距離評価点設定手段で設定された評価点に基づいて、前記抽出手段により抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 前記入力手段は、外部のコンピュータと通信するためのデータ通信手段(104)を含み、
前記制御手段は、前記決定手段により決定された担当者の担当者名と作業が割付けられた時間情報とを、前記依頼情報を送信した外部のコンピュータに前記データ通信手段を介して送信する送信手段(S20)をさらに含む、請求項5〜10のいずれかに記載のスケジュール作成装置。 - 各々の建物に設置された設備に故障が発生した場合に該設備別および故障症状別に修理に必要とされる作業時間を定義する基本作業ポイントマスタファイルと、担当者別および設備別に修理能力データを定義する担当者技術ランクファイル(116)と、作業割付データが時系列に割付けられたタイムテーブルを複数の担当者ごとに有するタイムテーブルファイル(111)と、修理を担当した担当者毎に修理に訪問した作業履歴情報を記憶する作業履歴ファイル(117)とを記憶する記憶手段を備えたコンピュータで実行されるスケジュール作成方法であって、
故障した設備名、故障症状および依頼者の位置情報を含む依頼情報の入力を受付けるステップと、
前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名および故障症状を用いて前記基本作業ポイントマスタファイルを検索して作業時間を抽出し、前記受付けられた依頼情報に含まれる故障した設備名を用いて前記担当者技術ランクファイルを検索して担当者ごとの修理能力データを抽出し、抽出した作業時間と修理能力データとから担当者ごとに必要とされる作業時間を算出し(S6)、前記担当者ごとに算出された作業時間と前記担当者ごとのタイムテーブルとから作業を割付可能な担当者を抽出するステップ(S8)と、
前記受付けられた依頼情報に含まれる位置情報と前記作業履歴ファイルとを照合して、位置情報に合致する作業履歴情報を有する担当者ほど高い評価点を設定するステップ(S15)と、
該評価点を設定するステップにより設定された評価点に基づいて、前記担当者を抽出するステップにより抽出された複数の担当者のうちから少なくとも1の担当者を決定する決定手段(S19)とをコンピュータに実行させる、スケジュール作成方法。 - 請求項12に記載のスケジュール作成方法をコンピュータに実行させる、スケジュール作成プログラム。
- 請求項13に記載のスケジュール作成プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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