JP3740891B2 - 車両制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の制駆動力を制御する車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットル全閉で惰性走行あるいは減速走行しているときに、燃費を向上するためエンジンヘの燃料供給を停止する車両制御装置が提案されている(例えば、特開昭58-200843号参照)。
【0003】
このような車両においては、エンジンヘの燃料供給の有無に応じて発生するエンジンブレーキ力に差があるので、無段変速機搭載車両にあっては、特開平6-108899号にあるように燃料供給の有無に応じて無段変速機の変速比を補正し、車両の出力を一定に調整する必要がある。例えば、燃料供給が停止されたときはエンジンブレーキ力が燃料供給中に比べて増大するので、無段変速機の目標入力軸回転数を低回転側、すなわち変速比小側に補正する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、このような従来装置にあっては、エンジンヘの燃料供給停止の許可、禁止をエンジン回転数や車速に基づき判断している。そのため、今後、再加速が要求される状況であっても燃料供給が停止され、変速比小側の状態で運転していることがあり、この場合、再加速時の応答性があまり良くないという問題があった。
【0005】
また、例えば、目標駆動軸トルクを実現させるべく変速比やスロットル開度などの指令値を演算する制駆動力デマンド制御をおこなう車両で車速制御を行った場合、一定の目標車速で下り勾配を走行中に勾配が変わると、車速を一定に保つための目標制動力が変化する。
【0006】
このとき、無段変速機の目標入力軸回転数は、現在の車速と目標駆動軸トルクの積である目標パワーを達成するように算出されるため、目標入力軸回転数が変動するとそれに伴いコースト走行中のエンジン回転数が変動するが、このエンジン回転数の変動が大きいとドライバーに違和感を与えてしまう。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を鑑みてなされたものであり、無段変速機搭載車両において燃料カット状態で走行中から再加速する場合の加速応答性を向上させ、また、スロットル全閉かつ燃料供給状態で走行中に制動要求が増加する場合の回転数変動を抑えることを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
第1の発明は、所定の運転条件で燃料供給を停止可能なエンジンと、変速比を無段階に調整可能な無段変速機と、前記エンジンの燃料供給状態に応じて前記無段変速機の入力軸回転数を補正し、燃料供給状態の切換前後で車両の出力を一定に保つ手段とを備えた車両制御装置において、今後の駆動力変化を予測する手段と、前記エンジンへの燃料供給停止状態で走行中かつ駆動力が今後増加すると予測された場合に前記エンジンの燃料供給を再開させる手段とを備えたことを特徴とするものである。
第2の発明は、第1の発明において、所望の車両挙動を実現するための目標駆動軸トルクを算出し、その目標駆動軸トルクが実現されるように前記エンジンあるいは無段変速機を制御する手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
第3の発明は、所定の運転条件で燃料供給を停止可能なエンジンと、変速比を無段階に調整可能な無段変速機と、前記エンジンの燃料供給状態に応じて前記無段変速機の入力軸回転数を補正し、燃料供給状態の切換前後で車両の出力を一定に保つ手段とを備えた車両制御装置において、所望の車両挙動を実現するための目標駆動軸トルクを算出し、その目標駆動軸トルクが実現されるように前記エンジンあるいは無段変速機を制御する手段と、前記エンジンのスロットル開度を検出する手段と、今後の駆動力変化を予測する手段と、スロットル全閉かつ前記エンジンへの燃料供給状態で走行中かつ駆動力が今後減少すると予測された場合に前記エンジンの燃料供給を停止する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、目標駆動軸トルクの時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0011】
第5の発明は、第1から第3の発明において、先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両と自車両との相対速度に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0012】
第6の発明は、第1から第3の発明において、先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両の速度の時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0013】
第7の発明は、第1から第3の発明において、先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両との実車間距離と目標車間距離との差に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0014】
第8の発明は、第1から第3の発明において、先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両との車間時間の減少度合いに基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴するものである。
【0015】
第9の発明は、第1から第3の発明において、所定の目標速度で定速走行する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、前記目標車速の時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0016】
第10の発明は、第1から第3の発明において、地図情報に基づき今後の路面勾配の変化を推定する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、推定された今後の路面勾配の変化に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とするものである。
【0017】
第11の発明は、第1から第3の発明において、車外からの交通情報を受信する手段を備え、前記今後の駆動力変化を予測する手段が、受信された交通情報に基づき今後の駆動力変化を推定することを特徴とするものである。
【0018】
【作用及び効果】
第1の発明によると、エンジンへの燃料供給を停止し、惰性走行あるいは減速走行している際に、今後駆動力が増加する(制動要求が減少する場合含む)と予測された場合には燃料供給が再開される。
【0019】
燃料供給が再開されることによりポンピングロスが減少し、エンジンブレーキ力が減少するので、車両の出力を一定にすべく無段変速機の目標入力軸回転数が高回転側、すなわち変速比大側に補正される(図2のA点→D点)。この結果、駆動力を増加させる時点には変速比が既に大側になっており、再加速する場合の応答性を向上することができる。
【0020】
また、第2の発明によると、燃料供給停止状態で走行している際に制動要求の減少が予想される場合も同様に燃料供給が再開されるので、燃料供給を停止したまま車両出力を調整する場合(図2のA点→B点)に比べて、エンジン回転数の変動幅が小さくなり(図2のA点→C点)、ドライバーに与える違和感を低減させることができる。
【0021】
また、第3の発明によると、スロットル全閉かつ燃料供給状態で走行している際に駆動力が減少する(制動要求が増加する場合含む)と予測される場合には燃料カットが行われる。これにより、燃料供給を継続したまま車両出力を調整する場合(図2のC点からD点)に比べエンジン回転数の変動幅が小さくなり(図2のC点からA点)、ドライバーに与える違和感を低減できる。
【0022】
また、第4の発明によると、目標駆動軸トルクの時間変化率に基づき今後の駆動力変化が予測される。これにより、目標駆動軸トルクを演算し、それを実現すべく変速比やスロットル開度を制御する制駆動力デマンド制御を行うシステムに広く適用することができる。
【0023】
また、第5から第7の発明によると、自動追従走行制御中の先行車との相対速度、先行車速度の時間変化率あるいは目標車間距離と実車間距離との関係に基づき今後の駆動力変化が予測される。これにより、先行車両への追従性能が向上する。
【0024】
また、第8の発明によると、先行車との車間時間の減少度合いに基づき今後の駆動力変化が予測されるので、先行車両への追従性能が向上し、特に車間距離を狭める際の応答性が向上する。
【0025】
また、第9の発明によると、定速走行制御中における目標車速の時間変化率に基づき今後の駆動力変化が予測されるので、先行車両への追従性能が向上し、特に、目標車速を高速側に変更する際の応答性が向上する。
【0026】
また、第10の発明によると、スロットル全閉かつ燃料カット状態て惰性走行している際に、勾配抵抗が増加し駆動力を増加させる場合の加速応答性が向上する。また、燃料供給状態で惰性走行中に勾配抵抗が減少する場合のエンジン回転数の変動が小さくなり、運転者に与える違和感を低減できる。
【0027】
また、第11の発明によると、VICS等の交通情報に基づき今後の駆動力変化が推定される。これにより燃料カット状態から加速する際の加速性が向上し、また、エンジン回転数の変動が小さくなるので、運転者に与える違和感を低減できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
図1は、本発明に係る車両制御装置を備えた車両の概略構成を示す。エンジン1は吸入空気量を制御する電子制御スロットル2、燃料供給量を制御するインジェクタ3を備え、エンジン1の出力軸にはロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ4が接続されている。
【0030】
トルクコンバータ4の出力軸には、変速比を連続的に制御可能なベルト式無段変速機(以下、CVT)5が接続されており、CVT5の出力軸にはファイナルギア6が接続されている。そして、ファイナルギア6の出力軸である駆動軸7には路面に駆動力を伝える駆動輪8が接続されている。
【0031】
エンジン1の吸入空気量や燃料供給量等はエンジンコントローラ9により制御され、CVT5の変速比やトルクコンバータ4のロックアップクラッチはCVTコントローラ10により制御される。また、これらエンジンコントローラ9、CVTコントローラ10は制駆動力コントローラ11によって統括制御される。これらのコントローラは、それぞれマイクロプロセッサとその周辺部品や各種アクチュエータの駆動回路等で構成され、互いに通信用回路を介して車両制御に必要な情報を送受信する。
【0032】
制駆動力コントローラ11は、図示しない車速センサ、アクセル操作量センサ等で計測された車速、アクセル操作量等を読み込み、所望の車両挙動を実現すべく目標駆動軸トルク、スロットル開度指令値(あるいは目標エンジントルク)、CVT5の目標入力軸回転数(あるいは目標変速比)を演算し、演算されたスロットル開度指令値はエンジンコントローラ9に、目標入力軸回転数はCVTコントローラ10にそれぞれ送信される。エンジンコントローラ9、CVTコントローラ10は入力された指令値等を実現すべくエンジン1の吸入空気量や燃料供給量、CVT5の入力軸回転数を制御し、所望の車両挙動を実現する。さらに、制駆動力コントローラ11は、スロットル全閉状態で減速走行中あるいは惰性走行中にはエンジン1ヘの燃料供給を停止するが、このとき駆動力の今後の変化を予測し、今後駆動力が増加すると予測される場合には、燃料供給の停止を禁止し燃料供給を再開する。
【0033】
燃料供給が再開されるとエンジン1からトルクが生じるため図2に示すようにエンジンブレーキ力が減少し、駆動軸7に掛かるトルクも減少する。そこで制駆動力コントローラ11は、車両出力(駆動軸トルク)を一定に保つために、CVT5の目標入力軸回転数を高回転側(変速比大側)へ補正し、エンジン回転数を高める。これは、エンジン1のパワーが図2のA点から等馬力線上のD点に推移することを意味する。
【0034】
この補正により、CVT5の変速比が燃料カット中の場合よりも大側になるので、今後の加速に対して備えることができ、スロットル全閉かつ燃料カット状態での走行から再加速する際の加速応答性を向上することができる。
【0035】
また、制駆動力コントローラ11は、スロットル全閉走行において負の駆動力(制動要求)が変動する場合にも予測した駆動力変化に基づいて燃料カット状態を制御し、CVT5の入力軸回転数変動によるエンジン回転数の変動を抑える。
【0036】
これを図2を参照しながらさらに詳しく説明する。ここでは、現在、車両が一定車速制御モードで下り坂を惰性走行中で、エンジンヘの燃料供給が停止している状態(図中のA点)にあると仮定する。
【0037】
その後、下り勾配から平坦路になると要求される制動力が減少するが、本発明を適用しない場合は、加速要求が出されていない限り燃料カットが継続されるので図中のB点へ推移する。このときのエンジン回転数の変動幅はXwide[rpm]となる。
【0038】
これに対し、本発明を適用し、燃料供給の停止が禁止される場合は、同じ走行条件のA点から、B点と同じ等馬力線上のC点へ推移することになる。エンジン回転数の変動幅はXnarrow[rpm]となり(Xnarrow<Xwide)、エンジン回転数の変動幅を低減させることができる。
【0039】
また、燃料供給状態で路面の状況が再度下り勾配になり、制動要求の増加が予測される場合には、エンジンの燃料供給が再び停止される。すると、エンジンの出力状態はC点からD点に推移せずA点に推移し、この場合もエンジン回転数の変動幅を小さくすることができる(変動幅Ywide→Ynarrow)。
【0040】
以上説明したように、制駆動力コントローラ11は、予測された駆動力変化に基づき燃料カット状態を制御するのであるが、この駆動力変化の予測は、適用するシステムに応じて次のように行われる。
【0041】
(a)自動追従走行制御システムに適用した場合
先行車両を追従走行する自動追従走行制御システムでは、一般に先行車との車間距離を所定値に保つこと、自車両の車速を先行車の車速と等しくすることを制御の目的する。そして、これらの制御目的を達成するために目標駆動軸トルクを算出し、この算出した目標駆動軸トルクに基づき、スロットル開度指令値や目標入力軸回転数を演算し、結果として駆動力が変化する。
【0042】
したがって、このようなシステムでは、制御目的に関する物理量あるいはその変化から今後の駆動力変化を予測することができる。例えば、先行車両との実車間距離と目標車間距離の差、自車速度と先行車速度との差、車間距離の時間変化率である相対速度、目標車間時間の時間変化率、あるいは先行車車速の時間変化率(先行車加速度)を演算することで今後の駆動力変化を予測することができる。
【0043】
(b)定車速走行制御システムあるいは制駆動力デマンド制御システムに適用した場合
目標車速を維持する定車速走行制御システムや、目標駆動軸トルクを実現する制駆動力デマンド制御システムでは、現在の目標値(目標車速、目標駆動軸トルク)でスロットル全閉走行している状態から運転者の操作や車速などにより目標値が変更された場合でも、目標値が達成されるようスロットル開度指令値や目標入力軸回転数が演算される。すなわち、目標値が変化しない限り駆動力の変化はない。このため、これらのシステムにおいては、目標値の変化(目標車速の時間変化率、目標駆動軸トルクの時間変化率)から今後の駆動力変化を予測する。
【0044】
(c)路面勾配情報が得られるシステムに適用した場合
進行方向の路面勾配が変化すると車両の駆動軸に掛かる勾配抵抗も増加あるいは減少する。このため、勾配が変化する場合には、現在の路面での交通流を保つために、その勾配抵抗を相殺するための駆動力を変化させる必要がある。したがって、ナビゲーション装置の地図情報等から路面勾配情報が得られるシステムでは、路面勾配の変化から今後の駆動力変化を予測できる。
【0045】
(d)自車前方の交通情報が得られるシステムに適用した場合
このような場合は、一般に、前方の信号機が変わる場合や混雑状況が変わる場合には交通の流れが変化し、その交通の流れに合せるために自車両の駆動力を変化させる。したがって、VICS受信装置等により自車前方の交通情報が得られるシステムにおいては、交通情報に基づき今後の駆動力変化を予測することができる。
【0046】
次に、制駆動力コントローラ11において行われる制御内容について具体的に説明する。
【0047】
まず、制駆動力デマンド制御システムに適用した例について説明する。
【0048】
このシステムにおいては、運転条件に応じて目標駆動軸トルクtTwが算出され、それを実現するように変速比やスロットル開度などが制御される。目標駆動軸トルクtTwは、例えば、アクセルペダル踏み込み量と車速とに基づき図3に示すようなマップを参照して演算される。
【0049】
図4は、制駆動力コントローラ11が行う制駆動力制御の内容を示し、所定時間毎(例えば、10msec毎)に実施される。
【0050】
これによると、まずステップS11では目標駆動軸トルクtTwが正であるか否かを判断し、目標駆動軸トルクtTwが正の場合にはステップS12に進み、そうでない場合にはステップS13に進む。
【0051】
ステップS13では燃料カットを禁止するか許可するかを決定する燃料カット状態制御を行い、その後ステップS14に進む。この燃料カット状態制御は図8に示すフローに従って行われるがこれについては後述する。
【0052】
一方、目標駆動軸トルクtTwが正であると判断して進んだステップS12では、燃料カットを禁止する必要は無いので燃料カット禁止フラグFCinhibitに0をセットしステップS14に進む。
【0053】
ステップS14からS16では、目標駆動軸トルクtTwが実現されるようにCVT5の目標入力軸回転数とスロットル開度指令値を算出する。
【0054】
まず、ステップS14では、次式によりエンジントルク指令値を算出する。
【0055】
[エンジントルク指令値]
=[目標駆動軸トルク]/([CVT変速比]×[ファイナルギヤ比])
ステップS15では、このエンジントルク指令値とエンジン回転数とから図5に示すようなマップを用いてスロットル開度指令値を演算し、それをエンジンコントローラ9に出力する。
【0056】
ステップS16では、目標駆動軸トルクtTwがゼロ以上のときは図6、ゼロより小さいときは図7に示すようなマップを参照して目標駆動軸トルクtTwと車速と燃料供給状態とに基づきCVT5の目標入力軸回転数を演算し、それをCVTコントローラ10に出力する。
【0057】
なお、ここでは、目標駆動軸トルクtTwが負の時に燃料カット状態制御を実施しているが(ステップS11)、目標駆動軸トルクtTwに代えてスロットル開度やその指令値、あるいは燃料カット状態に応じて燃料カット状態制御を行うか否かを決定するようにしてもよく、あるいは、常に燃料カット状態制御を行うようにしてもよい。
【0058】
続いて図8を参照しながら、図4のステップS13における燃料カット状態制御の内容について説明する。
【0059】
これによると、まず、ステップS21で燃料供給状態等の車両状態を検出し、ステップS22で次式により駆動力変化の予測値Dを演算する。
【0060】
[駆動力変化予測値D]=d[目標駆動軸トルクtTw]/dt
ステップS23ではエンジン1への燃料カット中か否かを判断する。そして燃料カットしていると判断した場合はステップS24へ進み、そうでない場合はステップS26に進む。
【0061】
ステップS24ではステップS22で演算した駆動力変化予測値Dが所定値αよりも大きいか否かを判断する。そして、駆動力変化予測値Dが所定値αよりも大きいと判断した場合(駆動力の増加が予想される場合、制動要求が弱まる場合)にはステップS25に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS25では燃料カット禁止フラグFCinhibitに1をセットして処理を終了する。
【0062】
一方、ステップS23で燃料カット中でないと判断して進んだステップS26では、燃料カット禁止フラグFCinhibitが1であるか否かを判断する。そして、燃料カット禁止フラグFCinhibitが1であると判断した場合はステップS27に進み、そうでない場合は処理を終了する。
【0063】
ステップS27では、駆動力変化予測値Dが所定値β以下であるかを判断する。そして、駆動力変化予測値Dが所定値β以下であると判断した場合(駆動力の減少が予測される場合、制動要求が強くなる場合)にはステップS28に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS28では燃料カット禁止フラグFCinhibitにゼロをセットして処理を終了する。
【0064】
このフローを処理することによりセットされた燃料カット禁止フラグFCinhibitはエンジンコントローラ9に送られ、エンジンコントローラ9は、燃料カット禁止フラグFCinhibitが1になるとインジェクタ3に燃料を即噴射させる。ただし、燃料カット禁止フラグFCinhibitがゼロになっても通常のエンジン保護ロジックをパスしないと燃料カットを実施しないようになっている。
【0065】
したがって、この実施例においては、このようにして制御された燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算されるのであるが、スロットル全閉かつ燃料カット状態で走行している際に、駆動力の増加が予測される場合には燃料供給が再開される。
【0066】
これによって、車両の出力を一定にするためにCVT5の目標入力軸回転数が高回転側、すなわち変速比が大側に補正されるので、再加速する際の応答性を向上させることができる。
【0067】
また、燃料カット中に制動要求が弱まる場合においても同様に燃料供給が再開されるので、燃料カット状態のまま車両出力を調整する場合に比べてエンジン回転数の変動幅が小さくなり、ドライバーに与える違和感を低減させることができる。
【0068】
一方、エンジンがスロットル全閉かつ燃料供給状態で走行しているときに要求制動力が増加する場合には燃料供給が停止される。これによっても、エンジン回転数の変動幅が小さくなり、ドライバーに与える違和感を低減できる。
【0069】
なお、この実施例は運転者の操作から独立して任意の制動力を発生できるブレーキアクチュエータを備えていない車両を想定しているが、そのようなブレーキアクチュエータ付きの車両では、燃料カット状態を考慮したエンジンブレーキ力を演算し、目標制動力からエンジンブレーキ力を引いた値をブレーキ液圧指令値とするような演算を加えることでブレーキと変速機と燃料カットの協調制御が実現できる(後述する実施例も同様)。
【0070】
続いて第2の実施例について説明する。
【0071】
この実施例は先行車との車間距離を目標とする車間距離となるように制御し、先行車両を自動追従走行するシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値Dを先行車との相対速度に基づき演算する。
【0072】
燃料カット状態制御のフローチャートは第1の実施例と同じ図8となるが、ステップS21、S22の内容が第1の実施例と異なる。そのステップS21、S22について説明すると、ステップS21では燃料供給状態、先行車と自車両の車間距離が検出され、ステップS22では、ステップS21で検出した車間距離を用いて次式により駆動力変化の予測値Dが演算される。
【0073】
[駆動力変化予測値D]=d[車間距離]/dt
したがって、このようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、さらにこの燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算される。
【0074】
車間距離の時間変化率に基づき駆動力変化を予測するようにしたことにより、この実施例では、燃料カット状態で走行中に先行車との車間距離が増加すると今後駆動力が増加すると予測し、燃料供給が再開される。これにより、CVT5の目標入力軸回転数が高回転側、すなわち変速比が大側に補正されるので、先行車との車間距離が大きくなったときには速やかに加速することができ、先行車両への追従性能が向上する。
【0075】
また、燃料供給状態で走行中に車間距離が減少すると今後駆動力が減少すると予測し燃料カットが再開される、これにより車両出力調整時のエンジン回転数の変動が小さくなり、運転者に与える違和感を低減できる。
【0076】
続いて第3の実施例について説明する。
【0077】
この実施例も第2の実施例と同じく先行車との車間距離を制御し、先行車両を自動追従走行するシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値Dを先行車両の加速度に基づき演算する。
【0078】
燃料カット状態制御のフローチャートは第1の実施例と同じ図8となるが、ステップS21、S22の内容が第1の実施例と異なる。そのステップS21、S22について説明すると、ステップS21では燃料供給状態の他、先行車量との車間距離、自車速等が検出され、ステップS22では車間距離と自車速を用いて次式により駆動力変化の予測値Dが演算される。
【0079】
[駆動力変化予測値D]
=[(自車速度)+d(車間距離)/dt]/dt
=[先行車両の加速度]
したがって、このようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、さらにこの燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数、スロットル開度指令値が演算される。
【0080】
特に、この実施例では、先行車両の加速度に基づき駆動力変化を予測するようにしたことにより、燃料カット状態で走行中に先行車が加速したときには駆動力が今後増加すると予測して燃料カットが禁止され、燃料供給が再開される。これによりCVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、先行車が加速したときには速やかに加速することができ、先行車両への追従性能が向上する。
【0081】
また、スロットル全閉かつ燃料供給中に先行車が減速したときには駆動力が今後減少すると予測して燃料カットが再開されるので、車両出力調整時のエンジン回転数の変動を小さくすることができる。
【0082】
続いて第4の実施例について説明する。
【0083】
この実施例も、第2実施例と同様に、先行車との車間距離を制御し、先行車両を自動追従走行するシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値Dを目標車間距離と実車間距離との差に基づき演算する。
【0084】
燃料カット状態制御のフローチャートは第1の実施例と同じ図8となるが、ステップS21、S22の内容が第1の実施例と異なる。そのステップS21、S22について説明すると、ステップS21では燃料供給状態の他、先行車両と自車両の実車間距離が検出され、ステップS22では検出された実車間距離を用いて次式により駆動力変化予測値Dが演算される。
【0085】
[駆動力変化予測値D]=[目標車間距離]-[実車間距離]
そして、ステップS23以降ではこのようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御される。さらにこの燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数、スロットル開度指令値が演算され、目標とする車間距離が実現される。
【0086】
特に、この実施例では、目標車間距離と実車間距離の差に基づき駆動力変化を予測するようにしたことにより、燃料カット状態で走行中に目標車間距離と実車間距離の差が大きくなったときは駆動力が今後増加すると予測され、燃料カットが禁止される。これによりCVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、先行車両への追従性能が向上する。
【0087】
また、目標車間距離と実車間距離の差が小さくなったときは駆動力が今後減少すると予測して燃料カット禁止が解除されるので、車両出力調整時のエンジン回転数の変動を小さくできる。
【0088】
続いて、第5の実施例について説明する。
【0089】
この実施例も、第2の実施例と同様に先行車との車間距離を制御し、先行車両を自動追従走行するシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値Dを先行車との車間時間の減少度合いとする。
【0090】
燃料カット状態制御のフローチャートは第1の実施例と同じ図8となるが、ステップS22の内容が第1の実施例と異なる。そのステップS22について説明すると、ステップS22では駆動力変化予測値Dを運転者やナビゲーション情報等から設定される車間時間に基づき次式により求める。
【0091】
[駆動力変化予測値D]=-d[車間時間]/dt
そしてステップS23以降ではこのようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、その燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算され、車両の制駆動力が実現される。
【0092】
したがって、この実施例では、燃料カット状態で走行中に車間時間の減少度合いが小さいときは駆動力が今後増大すると予測され、燃料供給が再開される。これにより、変速比が大側に補正されるので先行車両への追従性能が向上する。
【0093】
また、スロットル全閉かつ燃料供給状態で車間時間の減少度合いが大きいときは、駆動力が今後減少すると予測して燃料カット禁止が解除される。これにより、燃料供給を継続したままの場合に比べて車両出力を調整する際のエンジン回転数の変動を小さくできる。
【0094】
続いて、第6の実施例について説明する。
【0095】
この実施例は所定の目標車速で定速走行する自動走行するシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値Dを目標車速の増減に基づき演算する。
【0096】
燃料カット状態制御のフローチャートは第1の実施例と同じ図8となるが、ステップS22の内容が第1の実施例と異なる。そのステップS22について説明すると、ステップS22では運転者やナビゲーション情報等から設定される目標車速を用いて次式により駆動力変化予測値Dが演算される。
【0097】
[駆動力変化予測値D]=d[目標車速]/dt
そして、このようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、さらにこの燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算され、車両の制駆動力が実現される。
【0098】
特に、この実施例では、目標車速の時間変化率に基づき駆動力変化を予測するようにしたことにより、燃料カット状態で目標車速の増加率が大きいときは今後駆動力が増加すると予測し、燃料供給が再開される。これにより、CVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、高速側に目標車速を変更する際の応答性が向上するという効果がある。
【0099】
続いて、第7の実施例について説明する。
【0100】
この実施例は先の実施例とは異なり、ナビゲーション装置等から進行方向の路面勾配情報が得られるシステムに適用した場合である。図9は図4のステップS13における処理の内容を示したものであり図8に示したフローチャートに変えて実行されるものである。
【0101】
これによると、まず、ステップS31で燃料供給状態等の車両状態が検出され、ステップS32でナビゲーション装置からの路面勾配情報が読み込まれる。
【0102】
そして、ステップS33ではステップS32で読み込んだ路面勾配情報に基づき路面条件を次の様に定義し、駆動力変化予測値Dを演算する。
【0103】
路面状況:上り坂=1、平坦路=O、下り坂=−1
[駆動力変化予測値D]=[今後の路面状況]-[現在の路面状況]
ステップS34ではステップS31で検出した燃料供給状態が燃料カット中か否かを判断する。そして燃料カット中と判断した場合はステップS35へ進み、そうでない場合はステップS37に進む。
【0104】
ステップS35では駆動力変化予測値Dが1以上であるかを判断する。そして、駆動力変化予測値Dが1以上であると判断した場合にはステップS36に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS36では燃料カット禁止フラグFCinhibitに1をセットして処理を終了する。
【0105】
一方、燃料カット中でないと判断して進んだステップS37では、燃料カット禁止フラグFCinhibitが1であるか否かを判断する。そして燃料カット禁止フラグFCinhibitが1であると判断した場合はステップS38に進み、そうでない場合は処理を終了する。
【0106】
ステップS38では駆動力変化予測値Dが−1以下であるか否かを判断する。そして、駆動力変化予測値Dが−1以下であると判断した場合にはステップS39に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS39では燃料カット禁止フラグFCinhibitにゼロをセットし終了する。
【0107】
このようにして制御された燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数、スロットル開度指令値等が演算されるのであるが、この実施例では、今後の駆動力変化をナビゲーション装置からの路面勾配情報に基づき予測し、燃料カット状態で走行中に路面勾配が増加すると予測される際には燃料供給が再開される。これにより、CVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、燃料カット走行中に勾配抵抗が増加する状況から駆動力を増す場合の加速性が向上する。
【0108】
また、スロットル全閉かつ燃料供給状態で走行中に勾配抵抗が減少する場合には燃料供給が停止されるので、車両出力を調整する際のエンジン回転数の変動が燃料供給を継続したままの場合に比べて小さくなり、運転者に与える違和感を低減できる。
【0109】
なお、ここでは勾配情報を1、0、−1の3段階で表したが、勾配の度合いをより詳しく推定できる場合には、さらに細かく分けた勾配情報に応じて駆動力変化予測値Dを算出するようにしてもよい。
【0110】
続いて、第8の実施例について説明する。
【0111】
この実施例は、VICS受信装置等から進行方向の混雑状況が受信可能なシステムに適用した場合である。
【0112】
ここでは、駆動力変化予測値DをVICS受信装置等で受信した進行方向の混雑状況の変化に基づき演算する。燃料カット状態制御のフローチャートは第7の実施例と同じ図9となるが、ステップS32、S33の内容が第7の実施例と異なる。
【0113】
そのステップS32、S33について説明すると、ステップS32ではVICS受信装置等で受信した交通情報(進行方向の混雑状況)が読み込まれ、ステップS33ではその混雑状況に基づき次式により駆動力変化予測値Dが演算される。
【0114】
混雑状況:混んでいる=-1、普通=0、空いている=1
[駆動力変化予測値D]=[今後の混雑状況]-[現在の混雑状況]
このようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、さらにその燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算される。
【0115】
特に、この実施例では、駆動力変化を進行方向の混雑状況に基づき予測するようにしたことにより、燃料カット状態で比較的混雑した道路を惰性走行している状態から比較的空いている道路に変わる場合には、今後駆動力が増加すると予測され、燃料供給が再開される。その結果、CVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、加速時の応答性が向上する。
【0116】
また、比較的空いている道路を燃料供給状態で惰性走行している状態から比較的混雑した道路に変わる場合においては、今後駆動力が減少すると予測され燃料カットが行われる。その結果、車両出力を調整する際のエンジン回転数変動を燃料供給を継続したままの場合に比べて小さくでき、運転者に与える違和感を低減できる。
【0117】
なお、ここでは混雑状況を1、0、−1の3段階で表したが、混雑の度合いがより詳しく判る場合には、さらに細かく分けた混雑状況に応じて駆動力変化予測値Dを算出するようにしてもよい。
【0118】
続いて、第9の実施例について説明する。
【0119】
この実施例は、VICS受信装置等から進行方向の信号機情報を受信可能なシステムに適用した場合である。ここでは駆動力変化予測値DをVICS受信装置等で受信した前方の信号機の状態に基づき演算する。
【0120】
燃料カット状態制御のフローチャートは第7の実施例と同じ図9となるが、ステップS32、S33の内容が異なる。そのステップS32、S33について説明すると、ステップS32ではVICS受信装置等で受信した進行方向の信号機の状態が読み込まれ、ステップS33では信号機状況に基づき次式により駆動力変化予測値Dが演算される。
【0121】
信号機状況:青=1、黄=0、赤=-1
[駆動力変化予測値D]=[今後の信号機状況]-[現在の信号機状況]
このようにして演算された駆動力変化予測値Dに基づき燃料カット状態が制御され、さらにその燃料カット状態に基づきCVT5の目標入力軸回転数等が演算され、車両の制駆動力が実現される。
【0122】
したがって、この実施例によると、例えば、燃料カット状態で前方の信号機が赤信号中のため惰性走行している状態から青信号に変わり、交通の流れが早くなる場合には、今後駆動力が増加すると予測され、燃料供給が再開される。この結果、CVT5の目標入力軸回転数が高回転側に補正されるので、加速時の応答が向上する。
【0123】
また、スロットル全閉かつ燃料供給状態で走行中に進行方向の信号が青信号から赤信号に変わり、交通の流れが遅くなる場合においては、駆動力が今後減少すると予測され、燃料カットが再開される。これにより、燃料供給を継続したままの場合と比べて車両出力を調整する際のエンジン回転数の変動を小さくでき、運転者に与える違和感を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両制御装置を備えた車両の概略構成図である。
【図2】燃料カット状態の変化に対する等馬力線上のエンジン回転数変化を表すテーブルである。
【図3】アクセルペダル踏み込み量と車速とに基づき目標駆動軸トルクを演算するためのマップである。
【図4】制駆動力コントローラが行う制駆動力制御の内容を示したフローチャートである。
【図5】エンジントルク指令値及びエンジン回転数に基づきスロットル開度指令値を演算するためのマップである。
【図6】目標駆動軸トルクと車速からCVT目標入力軸回転数を演算するためのマップ(tTw≧0)である。
【図7】同じく目標駆動軸トルクと車速からCVT目標入力軸回転数を演算するためのマップ(tTw<0)である。
【図8】制駆動力コントローラが行う燃料カット状態制御の内容を示したフローチャートである。
【図9】制駆動力コントローラが行う燃料カット状態制御の内容を示した別のフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 電子制御スロットル
3 インジェクタ
4 トルクコンバータ
5 CVT
9 エンジンコントローラ
10 CVTコントローラ
11 制駆動力コントローラ
Claims (11)
- 所定の運転条件で燃料供給を停止可能なエンジンと、
変速比を無段階に調整可能な無段変速機と、
前記エンジンの燃料供給状態に応じて前記無段変速機の入力軸回転数を補正し、燃料供給状態の切換前後で車両の出力を一定に保つ手段と、
を備えた車両制御装置において、
今後の駆動力変化を予測する手段と、
前記エンジンへの燃料供給停止状態で走行中かつ駆動力が今後増加すると予測された場合に前記エンジンの燃料供給を再開させる手段と、
を備えたことを特徴とする記載の車両制御装置。 - 所望の車両挙動を実現するための目標駆動軸トルクを算出し、その目標駆動軸トルクが実現されるように前記エンジンあるいは無段変速機を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
- 所定の運転条件で燃料供給を停止可能なエンジンと、
変速比を無段階に調整可能な無段変速機と、
前記エンジンの燃料供給状態に応じて前記無段変速機の入力軸回転数を補正し、燃料供給状態の切換前後で車両の出力を一定に保つ手段と、
を備えた車両制御装置において、
所望の車両挙動を実現するための目標駆動軸トルクを算出し、その目標駆動軸トルクが実現されるように前記エンジンあるいは無段変速機を制御する手段と、
前記エンジンのスロットル開度を検出する手段と、
今後の駆動力変化を予測する手段と、
スロットル全閉かつ前記エンジンへの燃料供給状態で走行中かつ駆動力が今後減少すると予測された場合に前記エンジンの燃料供給を停止する手段と、を備えたことを特徴とする車両制御装置。 - 前記今後の駆動力変化を予測する手段が、目標駆動軸トルクの時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項2または3に記載の車両制御装置。
- 先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両と自車両との相対速度に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。 - 先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両の速度の時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。 - 先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両との実車間距離と目標車間距離との差に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。 - 先行車との車間距離を制御し、先行車両を追従走行する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、先行車両との車間時間の減少度合いに基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴する請求項1から3のいずれかひとつに記載の車 両制御装置。 - 所定の目標速度で定速走行する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、前記目標車速の時間変化率に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。 - 地図情報に基づき今後の路面勾配の変化を推定する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、推定された今後の路面勾配の変化に基づき今後の駆動力変化を予測することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。 - 車外からの交通情報を受信する手段を備え、
前記今後の駆動力変化を予測する手段が、受信された交通情報に基づき今後の駆動力変化を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の車両制御装置。
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