JP3740198B2 - 分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法 - Google Patents

分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の情報処理装置と1台の運用端末とこれらを相互に接続するネットワークから構成され、各情報処理装置毎に共通の情報あるいは個別の情報を有し、同一運用コマンドを複数の情報処理装置に送信する必要がある分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に示す従来の分散システムにおいては、運用端末1からネットワーク20を介して複数の情報処理装置01〜0nに同一運用コマンドを送信する場合、宛先対象となる情報処理装置の1つあるいは2つ以上の情報処理装置が障害などにより該運用コマンドを実行できない場合には、当該運用コマンドはシステムとして正しく実行されていないことになる。このため、対策としては、既に該運用コマンドを実行してしまった情報処理装置に対し該運用コマンドの実行を取り消すか、あるいは該運用コマンドを実行できなかった情報処理装置に対してその回復時に運用コマンドの発行履歴が分かる情報(該運用コマンドをコンソールリストあるいはコンソールログなど)に基づいて、運用者が再投入し該運用コマンドを実行させることにより情報処理装置間で運用コマンドの実行を完結させていた。
【0003】
すなわち、運用端末1の運用APが運用者から入力された運用コマンドを通信手段(送信受信手段)3を介して複数の情報処理装置01〜0nに順次送信すると、各情報処理装置に送信された該運用コマンドは各情報処理装置で実行され、各情報処理装置で実行された結果応答は運用端末1の通信手段3を介して運用AP4に渡され出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
同一接続情報処理装置宛への流通情報の転送起動の運用コマンドなどを、共有情報を有する複数の情報処理装置に送信した場合には、実行されてしまった該運用コマンドを取り消すことはできない。このため、このような場合には、該運用コマンドを実行できなかった情報処理装置に対してその回復時に運用コマンドを再投入することになる。
【0005】
このような従来の方法では、該運用コマンドを実行できなかった情報処理装置に対してその回復時に運用コマンドの発行履歴が分かる情報(該運用コマンドをコンソールリストあるいはコンソールログなど)に基づいて、運用者が再投入しており再投入の誤りによる誤運用や多大な工数がかかるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、情報処理装置の障害時などにおける運用コマンドの実行を運用者に負担をかけることなく適確に完結し得る分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、複数の情報処理装置と1台の運用端末とこれらを相互に接続するネットワークから構成され、各情報処理装置毎に共通の情報あるいは個別の情報を有し、同一運用コマンドを複数の情報処理装置に送信する必要がある分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法において、前記運用端末の運用APからの運用コマンド送信の依頼を受けた時、当該運用コマンドを複数の情報処理装置に送信すると共に、運用コマンドが各情報処理装置毎の保持情報/保持状態の更新を行うか否かを判定し、更新を伴うと判定した場合に、各情報処理装置毎に、運用コマンド保持テーブルに当該運用コマンドを運用APからの運用コマンド受信時刻順に時系列に保持し、保持した運用コマンドに対する応答が正常な場合、当該運用コマンドを運用コマンド保持テーブルから削除し、応答が異常な場合または無応答検出時には当該運用コマンドを運用コマンド保持テーブルを保持し続ける運用コマンド保持工程と、運用コマンド保持中に、運用者からの運用コマンド完結実行依頼を前記運用端末の運用APを経由して受信した時、前記運用コマンド保持工程前記運用コマンド保持テーブルから運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置に対して保持されている運用コマンドを運用APからの受信時刻の最も古い運用コマンドを読み出して送信する運用コマンド完結実行工程とを有することを特徴とする分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法である。
【0008】
本発明は、複数の情報処理装置1台の運用端末とこれらを相互に接続するネットワークから構成され、各情報処理装置毎に共通の情報あるいは個別の情報を有し、同一運用コマンドを複数の情報処理装置に送信する必要がある分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法において、前記運用端末が、各情報処理装置毎に、運用コマンド送信時に運用コマンドを運用コマンド保持テーブルに保持し、正常応答受信時、これを取り消し、異常応答受信時、情報処理装置状態保持テーブルにおいて当該異常応答を行った情報処理装置の状態を異常に設定し、この結果応答を運用APに転送し、当該情報処理装置への以降の依頼を時系列に保持したまま送信しない運用コマンド保持工程と、前記運用APが運用者からの運用コマンド完結実行依頼を受信した場合に、前記運用端末が、前記運用コマンド保持テーブルの運用コマンドで指定された情報処理装置の運用コマンドを古い順に読み出して送信する運用コマンド完結実行工程とを有することを特徴とする分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法である。
【0009】
本発明は、複数の情報処理装置と1台の運用端末とこれらを相互に接続するネットワークから構成され、各情報処理装置毎に共通の情報あるいは個別の情報を有し、同一運用コマンドを複数の情報処理装置に送信する必要がある分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法において、前記運用端末が、運用コマンドが各情報処理装置毎の保持情報/保持状態の更新を伴うか否かを判定する工程と、前記運用端末が、各情報処理装置毎に、運用コマンド送信時に運用コマンドを運用コマンド保持テーブルに保持し、正常応答受信時、これを取り消し、異常応答受信時、情報処理装置状態保持テーブルにおいて当該異常応答を行った情報処理装置の状態を異常に設定し、この結果応答を運用APに転送し、当該情報処理装置への以降の依頼を時系列に保持したまま送信しない運用コマンド保持工程と、前記運用APが運用者からの運用コマンド完結実行依頼を受信した場合に、前記運用コマンド保持テーブルの運用コマンドで指定された情報処理装置の運用コマンドを古い順に読み出して送信するとともに、その際には前記情報処理装置状態保持テーブルの運用コマンドで指定された情報処理装置に運用コマンド完結実行指示有りを設定し、運用コマンドをすべて読み出した場合は運用コマンド完結実行指示なしを設定する運用コマンド完結実行工程とを有することを特徴とする分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法を実施する分散システムの構成を示す図である。同図において、10は運用端末、01〜0nは実行ホストである情報処理装置、20はネットワーク、31は運用コマンド保持手段、32は運用コマンド完結実行手段、11は運用AP、13は受信手段、および12は送信手段である。
【0014】
図7は、更新を伴う運用コマンド保持手段の運用コマンド保持例を示しているが、同図において91は宛先の情報処理装置毎の更新を伴う運用コマンドであり、92はこれらの運用コマンドの受信時刻を示している。
【0015】
また、図8は、運用コマンド保持手段の情報処理装置状態の保持例を示しているが、同図において、111は情報処理装置のID、112は情報処理装置の正常/異常状態、113は情報処理装置への運用コマンド完結実行指示の有/無を示している。
【0016】
次に、図2〜図6に示すフローチャートを参照して、運用コマンド保持手段31および完結実行手段32の処理について説明する。
【0017】
まず、図2に示すフローチャートにおいては、運用AP11から運用コマンドが運用コマンド保持手段31に転送され、該運用コマンド保持手段31が受信すると(ステップS210)、運用コマンドを転送された運用コマンド保持手段31は、転送された運用コマンドが情報処理装置の保持情報/保持状態の更新が伴うか否かを判断し(ステップS220)、更新が伴う場合には宛先の情報処理装置対応に用意された運用コマンド保持テーブルに該運用コマンド91(図7)とこのコマンドの受信時刻92(図7)を保持する(ステップS230)。
【0018】
また、更新が伴わなかった場合にはなにもせず、次に情報処理装置状態保持テーブル(図8)を参照し、該運用コマンドの宛先の情報処理装置が正常か異常かを判断する(ステップS240)。宛先の情報処理装置が正常の場合には、更に完結実行指示ありか否かを判断する(ステップS250)。完結実行指示がない場合には、送信手段12に送信して、この運用コマンドに対する応答監視を開始する(ステップS260)。宛先の情報処理装置が異常の場合と完結実行の指示ありの場合には何もしない。
【0019】
運用コマンドを受信した送信手段12は、該運用コマンドを宛先の情報処理装置に送信する。運用コマンドを受信した情報処理装置の動作フローは従来技術と同じである。
【0020】
次に、図3のフローチャートに示すように、情報処理装置01から結果応答を運用端末10が受信した場合、この結果応答は受信手段13を介し運用コマンド保持手段31に転送され受信される(ステップS310)。この結果応答を転送された運用コマンド保持手段31は、当該結果応答に対応する応答監視を解除する(ステップS320)。そして、応答結果が正常か異常かを判定し(ステップS330)、異常の場合は情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の当該結果応答の送信元の情報処理装置の状態112を異常に設定して(ステップS370)、情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の運用コマンド完結実行指示の有無を判定し、指示がなければ当該結果応答を運用AP10に転送し、運用コマンド完結実行の指示があれば、運用AP10に転送するとともに運用コマンド完結実行手段32に結果応答異常通知を転送する。
【0021】
また、結果応答が正常の場合は、運用コマンド保持テーブル(図7)中の当該結果応答に対応する運用コマンドのエントリを削除する(ステップS340)。また、情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の運用コマンド完結実行指示の有無を判定し(ステップS350)、指示がなければ当該結果応答を運用AP10に転送し(ステップS380)、運用コマンド完結実行の指示があれば、運用AP10に転送する(ステップS380)とともに運用コマンド完結実行手段32に結果応答異常通知を転送する(ステップS360)。
【0022】
次に、図4のフローチャートに示すように、運用コマンド保持手段31が応答監視で異常を検出した場合(ステップS410)、情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の異常応答を検出した運用コマンドの宛先の情報処理装置の状態を異常に設定する(ステップS420)。
【0023】
次に、図6のフローチャートに示すように、運用コマンド完結実行手段32は運用APが運用者からの運用コマンド完結実行依頼を受信した場合(ステップS610)、あるいは運用コマンド保持手段31から結果応答受信通知を受信した場合(ステップS620)、運用コマンド保持手段31の運用コマンド保持テーブル(図7)中の当該運用コマンドで運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置の運用コマンドを読み出す(ステップS630)。
【0024】
運用コマンドが読み出された場合には、送信手段12を介して送信し、当該運用コマンドに対する応答監視を開始する(ステップS650)。また、運用コマンドが読み出されなかった場合には、なにもしない。
【0025】
次に、図5のフローチャートに示すように、運用コマンド完結実行手段32から保持中の運用コマンド読み出しの依頼を転送されると(ステップS510)、運用コマンド保持手段31は、情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の当該運用コマンドで運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置に運用コマンド完結実行指示有りを設定する(ステップS520)。それから、運用コマンド保持テーブル(図7)中の運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置に関し、保持している運用コマンドの中で運用APからの受信時刻の最も古い運用コマンドを読み出し、運用コマンド完結実行手段32に転送する(ステップS530)。運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置に関し運用コマンドを全て読み出した場合は情報処理装置状態保持テーブル(図8)中の運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置の状態に運用コマンド完結実行指示なしを設定する(ステップS540、S550)。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、運用コマンドを正しく実行できなくなった以降の更新を伴う運用コマンドを保持し、運用者の指示により、保持している運用コマンドを古い順に順次実行するため、一部の情報処理装置の障害などにより複数情報処理装置宛の運用コマンドの実行が完結しない場合に、運用者がコンソールリストなどを読み返すことなしに、該運用コマンドの実行の完結を図ることができ、各情報処理装置間の同一の保持情報/保持状態の同期をとることができ、運用者の負荷を軽減することができる。
【0027】
また、本発明によれば、更新を伴う運用コマンドしか保持しないため、参照と更新のすべての運用コマンドを保持する方式に比べ、未完了の運用コマンドの完結処理時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法を実施する分散システムの構成を示す図である。
【図2】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の処理を示すフローチャートである。
【図3】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の処理を示すフローチャートである。
【図4】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の処理を示すフローチャートである。
【図5】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の処理を示すフローチャートである。
【図6】図1の分散システムに使用されている運用コマンド完結実行手段の処理を示すフローチャートである。
【図7】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の運用コマンド保持例を示す図である。
【図8】図1の分散システムに使用されている運用コマンド保持手段の情報処理装置状態保持例を示す図である。
【図9】従来の分散システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
01〜0n 情報処理装置
10 運用端末
11 運用AP
12 送信手段
13 受信手段
20 ネットワーク
31 運用コマンド保持手段
32 運用コマンド完結実行手段

Claims (1)

  1. 複数の情報処理装置と1台の運用端末とこれらを相互に接続するネットワークから構成され、各情報処理装置毎に共通の情報あるいは個別の情報を有し、同一運用コマンドを複数の情報処理装置に送信する必要がある分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法において、
    前記運用端末の運用APからの運用コマンド送信の依頼を受けた時、当該運用コマンドを複数の情報処理装置に送信すると共に、運用コマンドが各情報処理装置毎の保持情報/保持状態の更新を行うか否かを判定し、更新を伴うと判定した場合に、各情報処理装置毎に、運用コマンド保持テーブルに当該運用コマンドを運用APからの運用コマンド受信時刻順に時系列に保持し、保持した運用コマンドに対する応答が正常な場合、当該運用コマンドを運用コマンド保持テーブルから削除し、応答が異常な場合または無応答検出時には当該運用コマンドを運用コマンド保持テーブルを保持し続ける運用コマンド保持工程と、
    運用コマンド保持中に、運用者からの運用コマンド完結実行依頼を前記運用端末の運用APを経由して受信した時、前記運用コマンド保持工程前記運用コマンド保持テーブルから運用コマンド完結実行依頼で指定された情報処理装置に対して保持されている運用コマンドを運用APからの受信時刻の最も古い運用コマンドを読み出して送信する運用コマンド完結実行工程と
    を有することを特徴とする分散システムでの運用コマンドの処理機構の実現方法。
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